JP3544325B2 - 遠心形送風機の羽根車および空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心形送風機の羽根車および空気調和機に関し、特に、吹出風速分布の均一化や低騒音化等を図ることのできる遠心形送風機の羽根車、および低騒音化や熱交換効率の向上等を図ることのできる空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、空気調和機やボイラー等の送風機として、遠心形送風機が広く利用されている。この遠心形送風機は、複数の翼を有する羽根車を備えて構成され、この羽根車を回転させてその径方向に気体(一例として、以下、空気)を流動させるものである。図45はこのような従来の遠心形送風機を備えた空気調和機を室内側から見た斜視図、図46は図45の空気調和機の横断面図、図47は図45の空気調和機の縦断面図である。なお、本発明の対象となる遠心形送風機の羽根車は空気調和機に用いられるものに限られず、したがって、以下に示す従来技術も一例にすぎない。
【0003】
これら図45〜47に示すように空気調和機は、主として、遠心形送風機100、モータ101、熱交換器102、および、化粧パネル103を備えて構成されている。このうち遠心形送風機100、モータ101、および、熱交換器102は筐体104に収められて天井内部に埋設されており、化粧パネル103は天井パネル105に形成した開口内に嵌め込まれている。
【0004】
遠心形送風機100の羽根車106がモータ101にて駆動されると、部屋内の空気が化粧パネル103の吸込口103aおよびベルマウス107を介して羽根車106に吸い込まれ、さらに羽根車106から吹き出されて熱交換器102に導かれ、この熱交換器102で加熱または冷却される。熱交換器102で加熱または冷却された空気は、化粧パネル103の吹出口103bから室内に向けて吹出され、これによって空調が行われる。
【0005】
このような空気調和機等に用いられる従来の遠心形送風機の羽根車について詳細に説明する。図48は従来の遠心形送風機の羽根車の斜視図、図49は図48の羽根車の軸心における縦断面図を示す。これら図48、49に示すように、羽根車106は、曲線状の主板108、この主板108に対向して配置されるものであってこの主板108との間に空気経路を形成するシュラウド109、これら主板108とシュラウド109の間に配置された複数の翼110、および、主板108に一体に形成されるものであってモータ101の回転軸を固定するためのハブ111を備えて構成されている。このような羽根車106を回転させることにより、羽根車106の吸込口112より空気が吸い込まれ、この空気が羽根車106の内部を径方向に流動して吹出口113より吹き出される。
【0006】
図50は図49のL−L平面(シュラウド近傍の平面)、M−M平面(シュラウドと主板との略中央の平面)、N−N平面(主板近傍の平面)における1枚の翼の横断面図(以下、羽根車の半径方向に沿う平面であって、各翼に直交する平面における断面を翼の横断面とする)、図51は図49のN−N平面における羽根車全体の横断面図、図52は図50の翼の横断面に、空気の流動状態を付加した図である。
【0007】
図50に示すように、従来の羽根車106において、翼110は、その高さ方向(以下、シュラウドから主板に至る方向を翼の高さ方向とする)において、その最大肉厚がほぼ同一になるように形成されていた。すなわち、図50に示すように各平面における翼110の最大肉厚を、それぞれTL 、TM 、TN とすると、TL =TM =TN となるように形成されていた。また、翼110の外周側の端辺110out と内周側の端辺110inとは、それぞれ、この翼110の高さ方向で同一位置に配置されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、羽根車106の吸込口112から翼110に至る空気の流れ成分を解析すると、シュラウド109付近においては、さらに主板108側へ空気が流入し得るために、この主板108側に至る方向成分(軸方向成分)が大きい。一方、主板108付近においては、主板108側へのそれ以上の空気流入が抑制されて流路が半径方向へ向けられるため、半径方向成分が大きくなる。しかしながら従来の羽根車106においては、上述のように各翼110の肉厚が高さ方向に単にほぼ同等に形成されていたので、吸込口112から翼110に至る空気の流れ方向のバラツキを規制することができなかった。
【0009】
したがって、図49の左側に示す吹出風速分布に見られるように、羽根車106の吹出口113における空気の吹出風速は、吸込口112から翼110に至る空気の流れ方向のバラツキの影響をそのまま受け、主板108付近の方がシュラウド109付近に比べて速くなっていた。また、このようにシュラウド109付近における流れの軸方向成分が大きいことから、図52に示すように、翼110のシュラウド109付近では、翼腹面114に剥離渦Uが生じてしまい、これを音源として騒音が発してしまうという問題があった。
【0010】
さらに、従来の羽根車106では、翼110の内周側の端辺110inを単に高さ方向で同一位置に配置していたので、吸込口112と翼110の内周側の端辺110inとの相互距離は、当然のことながらシュラウド109付近よりも主板108付近に至る方が大きくなっていた。したがって、吸込口112から流入した空気が翼110の内周側の端辺110inに到達する時間も、主板108側に向かうにつれて大きくなっており、このような点も、翼110を横切る空気の流れ方向のバラツキを助長する一因となっていた。
【0011】
さらにまた、従来の羽根車106では、上述のように翼110の外周側の端辺110out を単に高さ方向で同一位置に配置していたので、図50に示すように、翼110で生じた剥離渦Uが放出渦Wとして外周側の端辺110out から放出される時間は、シュラウド109付近と主板108付近とでほぼ同じになる。このようにシュラウド109付近と主板108付近とで同時に放出渦Wが放出されると、この放出渦Wによって生じる騒音の周波数がシュラウド109付近と主板108付近とで同じになり、共振等を伴って騒音を助長する一因となるという問題があった。
【0012】
また、このような従来の羽根車106を有する遠心形送風機100を備えた空気調和機においては、上述のように羽根車106からの吹出風速が、主板108付近の方が速く、シュラウド109付近の方が遅くなるため、熱交換器102への流入風速が不均一になり、熱交換効率が悪化してしまうという問題があった。
【0013】
さらに、熱交換器102に向けて吹き出された流れどうしの干渉によっても、騒音が生じていた。図53は翼と熱交換器の要部横断面図である。この図53に示すように、羽根車106の吹出口113の近傍に熱交換器102が配置されており、羽根車106の回転方向Aの上流側Cから吹き出された流れと、羽根車106の熱交換器102に対する最近接領域から吹き出された流れBとが相互に干渉して回転音が発生し、騒音が発してしまうという問題があった。
【0014】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、吹出風速分布の均一化や低騒音化等を図ることのできる遠心形送風機の羽根車、および低騒音化や熱交換効率の向上等を図ることのできる空気調和機を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明による遠心形送風機の羽根車は、回転中心側から回転外周側に至る主板と、この主板に対向配置されて当該主板との間に気体経路を形成するシュラウドと、これら主板とシュラウドの間に直立状に設けられるもので回転半径方向に沿って配置された複数の翼と、を備える遠心形送風機の羽根車であって、全部または一部の翼の横断面形状を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に厚く拡大される相似形状となるように形成し、各翼の相互の隣接距離を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に狭くしたものである。
【0018】
翼を徐々に肉厚化する形態としては種々のものが考えられるが、翼を高さ方向で相似に拡大した場合には、翼の内周側の端辺か外周側の端辺の少なくとも一方が、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に突出する。内周側の端辺が徐々に内周側に突出する場合には、羽根車の吸込口から翼の内周側の端辺に至る距離(翼到達距離)に関し、シュラウドの近傍位置における翼到達距離と、主板の近傍位置における翼到達距離との差を従来よりも軽減することができる。したがって、羽根車の吸込口から吸い込まれた空気は、シュラウドの近傍位置における内周側の端辺に到達すると共に、主板の近傍位置における内周側の端辺にもわずかな時間差で到達し、空気が翼の内周側の端辺に到達する時間のバラツキが従来に比べて軽減される。
【0019】
また、翼の外周側の端辺が徐々に外周側に突出する場合には、翼から放出される放出渦が、シュラウド側で早く、主板側で遅く放出されるので、騒音の周波数がシュラウド側と主板側とで異なるものとなり、騒音共振等を防止して騒音低減を図ることができる。さらに、翼を高さ方向で相似に拡大しているため、翼の弦長がシュラウド側から主板側へ向かうにつれ徐々に拡大され、送風効率を改善することができる。これらの結果、必要風量を出力する際の羽根車の回転数を従来に比べて低くすることができ、従来に比べ低騒音化を図ることができる。
【0020】
つぎの発明による遠心形送風機の羽根車は、回転中心側から回転外周側に至る主板と、この主板に対向配置されて当該主板との間に気体経路を形成するシュラウドと、これら主板とシュラウドの間に直立状に設けられるもので回転半径方向に沿って配置された複数の翼と、を備える遠心形送風機の羽根車であって、全部または一部の翼の肉厚を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に厚くなるように、翼の主板側の最大肉厚とシュラウド側の最大肉厚との比率を、約1.1以上かつ約2.0以下の範囲内になるように形成し、各翼の相互の隣接距離を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に狭くしたものである。
【0021】
翼の肉厚化は、種々の比率にて行われてよい。しかしながら、、主板側の最大肉厚がシュラウド側の最大肉厚に近すぎると、吹出風速の均一化をあまり図ることができず、一方、主板側の最大肉厚がシュラウド側の最大肉厚より厚すぎると、主板側の翼間の隣接距離が狭くなりすぎて空気抵抗が大きくなり、吹出風速のバラツキが従来に比べて却って大きくなる。すなわち、吹出風速のバラツキや騒音を最も低減するためには、主板側の最大肉厚とシュラウド側の最大肉厚との比率に最適範囲が存在する。実験の結果等により、翼の主板側の最大肉厚とシュラウド側の最大肉厚との比率を、約1.1以上かつ約2.0以下の範囲内とした場合には、最も騒音値を小さくすることができる。
【0022】
つぎの発明による遠心形送風機の羽根車は、翼の外周側の端辺の位置を、当該翼の高さ方向で同一とし、翼の内周側の端辺の位置を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に内周側に突出させたものである。
【0023】
翼の肉厚化はいかなる形態にて行われてもよいが、内周側の端辺を徐々に内周側に突出させた場合には、吸込口から吸い込まれた空気が、シュラウドの近傍位置における内周側の端辺に到達すると共に、主板の近傍位置における内周側の端辺にもわずかな時間差で到達する。したがって、空気が翼の内周側の端辺に到達する時間のバラツキが従来に比べて軽減される。
【0024】
つぎの発明による遠心形送風機の羽根車は、複数の翼の内周側の端辺を通る円の直径のうち、主板側の直径とシュラウド側の直径との比率を、約0.85以上かつ約0.9以下の範囲内としたものである。
【0025】
翼の内周側の端辺を徐々に内周側に突出させる場合、その突出の比率としては種々のものが採用されてよいが、主板側の直径とシュラウド側の直径との比率があまり小さいと、従来に比べてあまり騒音を低減できず、逆に、比率が大きすぎると、主板近傍において翼が内周側に突出しすぎることになり、送風効率が悪化してしまう。すなわち、騒音を低減すると共に送風効率を維持するためには、内周側の直径の比率に最適範囲が存在する。実験の結果等により、この内周側の直径の比率が約0.85以上かつ約0.9以下の範囲内であれば、騒音を低減することができ、かつ、送風効率の良い遠心形送風機の羽根車を得ることができる。
【0026】
つぎの発明による遠心形送風機の羽根車は、回転中心側から回転外周側に至る主板と、この主板に対向配置されて当該主板との間に気体経路を形成するシュラウドと、これら主板とシュラウドの間に直立状に設けられるもので回転半径方向に沿って配置された複数の翼と、を備える遠心形送風機の羽根車であって、全部または一部の翼の肉厚を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に厚くなるように形成し、各翼の相互の隣接距離を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に狭くし、翼の内周側の端辺の位置を当該翼の高さ方向で同一とし、翼の外周側の端辺の位置を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に外周側に突出させたものである。
【0027】
翼の肉厚化はいかなる形態にて行われてもよいが、外周側の端辺を徐々に外周側に突出させた場合には、翼から放出される放出渦が、シュラウド側で早く、主板側で遅く放出されるので、騒音の周波数がシュラウド側と主板側とで異なるものとなり、騒音共振等を防止して騒音低減を図ることができる。
【0028】
つぎの発明による遠心形送風機の羽根車は、複数の翼の外周側の端辺を通る円の直径のうち、主板側の直径とシュラウド側の直径との比率を、約1.2以上かつ約1.6以下の範囲内としたものである。
【0029】
翼の外周側の端辺を徐々に外周側に突出させる場合、その突出の比率としては種々のものが採用されてよいが、主板側の直径とシュラウド側の直径との比率があまり小さいと、従来に比べてあまり騒音が低減できず、逆に、比率が大きすぎると、主板近傍において翼が外周側に突出しすぎることになり、隣り合う翼での流れが干渉して送風効率が悪化してしまう。すなわち、直径の比率にも、騒音を低減すると共に送風効率を維持するための最適範囲が存在する。実験の結果等により、直径の比率が約1.2以上かつ約1.6以下の範囲内であれば、低騒音で高送風効率の遠心形送風機の羽根車を得ることができる。
【0030】
つぎの発明による遠心形送風機の羽根車は、上記に記載された翼であって、形状の異なる2種以上の翼を備えるものである。
【0031】
このように2種類の形状の翼を設けた場合には、翼とこれに隣接する別形状の翼とで、その内周側の端辺位置および外周側の端辺位置が変化する。したがって、羽根車の吸込口から吸い込まれた気体が翼の内周側の端辺へ到達する時間や、放出渦が翼の外周側の端辺から放出される時間が隣接する翼においてそれぞれ異なり、流れの衝突や放出渦により生じる圧力変動の時間に羽根車全周でズレが生じるので、騒音の周波数にもズレが生じ、従来に比べ騒音の低減が図れ、回転音が耳障りでなくなる。
【0032】
また、上述の目的を達成するために、この発明による空気調和機は、上記に記載の遠心形送風機の羽根車を備え、この羽根車の吹出口近傍に熱交換器を設けたものである。
【0033】
上述のような羽根車を備える遠心形送風機を用いた空気調和機においては、当然のことながら、この羽根車自体により得られる利点を享受することができるので、騒音の少ない空気調和機を構成することができる。また、羽根車と熱交換器の関係を良好なものにすることによって、さらなる騒音の低減および熱効率の向上を図ることができる。すなわち、上述のように羽根車から吹出される空気の吹出風速のバラツキが小さいため、当然のことながら、この羽根車の周囲に配置された熱交換器へ流入する空気の風速分布のバラツキも小さくなり、熱交換器における熱交換効率を向上させることができる。
【0034】
特に、翼の外周側の端辺を徐々に外周側に突出させた羽根車を用いた場合には、翼の外周側の端辺と熱交換器との相互距離がシュラウド付近で大きく、主板に向かうにつれて小さくなるため、翼の高さ方向において、吹出された空気が熱交換器に至るまでの時間に差が生じる。したがって、従来の空気調和機のように、羽根車の回転方向の上流側から吹き出されて熱交換器に流入しきれなかった流れと、羽根車の熱交換器に対する最近接領域から吹き出された流れとが相互に干渉するようなことがなくなるため、騒音悪化を低減することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる遠心形送風機の羽根車および空気調和機の実施の形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、これら実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0036】
実施の形態1.
図1は実施の形態1にかかる空気調和機を室内側から見た斜視図、図2は図1の空気調和機の横断面図、図3は図1の空気調和機の縦断面図である。これら図1〜3に示すように空気調和機は、主として、遠心形送風機1、モータ2、熱交換器3、および、化粧パネル4を備えて構成されている。このうち遠心形送風機1、モータ2、および、熱交換器3は筐体5に収められて天井内部に埋設されており、化粧パネル4は天井パネル6に形成した開口内に嵌め込まれている。
【0037】
遠心形送風機1は、室内空気を熱交換器3に導くもので、羽根車7およびベルマウス8を備える。この羽根車7の構造等については後述する。ベルマウス8は、化粧パネル4と羽根車7の間に配置され、これらの間の空気経路を形成する。モータ2は羽根車7を回転させる動力源であり、電気品箱9に収められた図示しない制御基板にて制御される。熱交換器3は、羽根車7の近傍周囲に略四角形状に設けられており、羽根車7にて導かれた空気を加熱または冷却する。化粧パネル4は、室内と空気調和機との間の空気経路を形成するもので、その中央付近には吸込口4a、その外周四方には吹出口4bがそれぞれ形成されている。
【0038】
このように構成された空気調和機において、運転時には、遠心形送風機1の羽根車7がモータ2にて駆動され、図2の矢印A方向に回転することによって、室内の空気が化粧パネル4の吸込口4aから吸い込まれる。この空気は、化粧パネル4の上方に設けたフィルタ10でそのホコリ等を除去された後、ベルマウス8を介して羽根車7に吸い込まれ、この羽根車7から吹き出されて熱交換器3に導かれ、この熱交換器3で加熱または冷却される。
【0039】
加熱時においては、冷媒がヘッダ11→熱交換器3→分配器12の方向に流れ、冷却時においては、冷媒が分配器12→熱交換器3→ヘッダ11の方向に流れる。このような熱交換によって発生した水はドレンパン13に貯められ、ドレンポンプ14にて汲み上げられて室外へ排水される。熱交換器3で加熱または冷却された空気は、化粧パネル4の吹出口4bから室内に向けて吹出され、これによって空調が行われる。なお、吹出口4bには風向変更ベーン4cが設けられており、室内側への空気の吹出し方向を適宜調整することができる。
【0040】
つぎに、本実施の形態における遠心形送風機の羽根車について詳細に説明する。図4は遠心形送風機の羽根車の斜視図、図5は図4の羽根車の軸心における縦断面図、図6は図5のL−L、M−M、N−Nの各平面における1枚の翼の横断面図、図7は図5のN−N平面における羽根車全体の横断面図である。
【0041】
これら図4〜7に示すように、羽根車7は、曲線状の主板20、この主板20に対向して配置されるものであってこの主板20との間に空気経路を形成するシュラウド21、これら主板20とシュラウド21の間に配置された複数の翼22、および、主板20に一体に形成されるものであってモータ2の回転軸を固定するためのハブ23を備えて構成されている。このような羽根車7を回転させることにより、吸込口24より空気が吸い込まれ、この空気が羽根車7の内部を径方向に流動して吹出口25より吹き出される。
【0042】
ここで、図6、7に示すように、羽根車7の翼22は、従来と異なり、シュラウド21から主板20に向かうにつれて、肉厚が徐々に厚くなるように形成されている。すなわち、図6において、最大肉厚TL <最大肉厚TM <最大肉厚TN となるように形成されている。この肉厚の比率等については後述するが、シュラウド21から主板20に向かうにつれて一定の比率で連続的に増厚されるように形成されている。なお、図6に示すように、本実施の形態においては、翼22の外周側の端辺22out と内周側の端辺22inは、それぞれ、この翼22の高さ方向において同一位置に配置されている。
【0043】
このように肉厚が徐々に厚くなるように形成されているため、各翼22の相互の隣接距離も、肉厚の差分に応じて徐々に変化する。図8は、3枚の隣接する翼の横断面図であり、L−L平面での横断面を破線、N−N平面での横断面を実線にて示す。この図8において、L−L平面における翼22の相互の隣接距離をSL 、N−N平面における翼22の相互の隣接距離をSN とすると、SL >SN と示されるように、翼22の隣接距離はシュラウド21から主板20に至るに伴って徐々に狭くなっている。
【0044】
したがって、翼22の相互間における空気の流れは、主板20近傍においては翼22の隣接距離が狭いために抑制され、翼22の隣接距離の広いシュラウド21側に偏向される。このため、半径方向成分の大きい主板20付近での流れの速度を抑制する一方、軸方向成分の大きいシュラウド21付近での流れの速度を増加させることができるので、翼22の高さ方向における吹出風速分布のバラツキを打ち消して平均化することができる。
【0045】
図9には、翼の各位置(縦軸)と、同一風量時における平均風速を100%とした時の吹出風速分布(横軸)との関係を示す(従来の羽根車のデータを黒点、本実施の形態の羽根車のデータを白点にて示す。以下の図面において同じ)。この図9から明らかなように、従来における吹出風速分布は、L−L平面において約80%、N−N平面において約115%であり、バラツキ幅△V=約35%であったのに対し、本実施の形態における風速分布は、L−L平面において約90%、N−N平面において約110%となり、バラツキ幅△V=約20%となって、従来よりも風速分布のバラツキが小さくなったことが分かる。
【0046】
また、シュラウド21付近における流れの軸方向成分を低減できることから、このシュラウド21付近において翼腹面に生じていた剥離渦Uを解消することができ、したがって騒音を低減することができる。
【0047】
このように、羽根車7の翼22を、シュラウド21から主板20に向かうにつれて、肉厚が徐々に厚くなるように形成することにより、風速分布のバラツキや騒音を低減できる。しかしながら、主板20側の最大肉厚TN がシュラウド21側の最大肉厚TL に近すぎると、従来との差異が小さくなり、吹出風速の均一化をあまり図ることができない。一方、主板20側の最大肉厚TN がシュラウド21側の最大肉厚TL より厚すぎると、主板20側の翼22の隣接距離SN が狭くなりすぎて空気抵抗が大きくなり、必要風量時における吹出風速のバラツキが従来に比べて却って大きくなり、また、騒音値が従来に比べて却って悪化してしまうという問題が生じる。すなわち、吹出風速のバラツキや騒音を最も低減するためには、主板20側の最大肉厚TN とシュラウド21側の最大肉厚TL との比率に最適範囲が存在する。
【0048】
図10には、騒音値SPL[dBA](縦軸)と、同一風量時における最大肉厚TN と最大肉厚TL との比率TN /TL (横軸)との関係を示す。この図10より明らかなように、比率TN /TL が約1.1以上かつ約2.0以下の範囲内であれば、従来の羽根車よりも騒音値が小さくなることが分かる。したがって、本実施の形態における羽根車7の翼22は、最大肉厚TN と最大肉厚TL との比率TN /TL が約1.1以上かつ約2.0以下の範囲内に収まるように形成されている。
【0049】
このような羽根車7は、従来と同様に板金加工等によって形成することが可能である。しかしながら、特に厨房等のように油がミスト状となって高濃度で漂っている環境や、工場等のように各種の溶剤がミスト状となって高濃度で漂っている環境下においては、耐腐食性に優れた材料を用いることが好ましい。また、近年のリサイクル化の要請から、再生産が容易な材料を用いることが好ましい。
【0050】
このため、本実施の形態の羽根車7は、その一部または全部を、マグネシウム合金等にて成形されている。マグネシウム合金は、金属特有の再生のしやすさに加え、軽量性および堅牢性なども兼ね備えたリサイクル性の高い材料であるため、環境にやさしい羽根車7を構成でき、ひいては羽根車7の製造コストを低減することができる。
【0051】
このような羽根車7を備える遠心形送風機1を用いた図1〜3の空気調和機においては、従来に比べて熱交換を効率よく行うことができる。すなわち、上述のように羽根車7から吹出される空気の吹出風速のバラツキが小さいため、当然のことながら、この羽根車7の周囲に配置された熱交換器3へ流入する空気の風速分布のバラツキも小さくなり、このために熱交換効率を向上させることができる。図11には、従来の羽根車を備えた空気調和機と、本実施の形態の羽根車を備えた空気調和機との、同一風量時における熱交換器での熱交換量W[w](縦軸)を示す。この図11から明らかなように、本実施の形態の羽根車7を備えた場合には、従来の羽根車を備えた場合に比べて、熱交換量W[w]を約5%増加させることができ、熱交換効率のよい空気調和機を得ることができる。
【0052】
この他、空気調和機の構成については、図1〜3に示した以外の形態を取り得る。図12は変形例における空気調和機を室内側から見た斜視図、図13は図12の空気調和機の横断面図、図14は図12の空気調和機の縦断面図である。これら図12〜14において、化粧パネル15は、その中央付近に一対の吸込口15aを有し、この吸込口15aの外側の両側に二つの吹出口15bを有して全体として長方形に形成されている。また、熱交換器16も、化粧パネル15の形状に対応して長手状に形成され、羽根車7の両側方に立設されている。このように、化粧パネルや熱交換器等の如き空気調和機の各部の構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0053】
このような化粧パネル15および熱交換器16を備えた空気調和機においても、従来に比べて熱効率を改善することができる。図15は、従来の空気調和機と、本変形例の空気調和機との、同一風量時における熱交換器での熱交換量W[w](縦軸)を示す。この図15から明らかなように、本変形例の空気調和機は、従来の空気調和機に比べて、熱交換量W[w]を約3%増加させることができ、熱交換効率のよい空気調和機を得ることができる。
【0054】
実施の形態2.
図16は実施の形態2にかかる遠心形送風機の羽根車の斜視図、図17は図16の羽根車の軸心における縦断面図、図18は図17のL−L、M−M、N−Nの各平面における1枚の翼の横断面図、図19は図17のN−N平面における羽根車全体の横断面図を示す。なお、実施の形態2〜5においては、実施の形態1と同じ構成を同符号にて示し、その説明を省略する。特に、空気調和機の全体構成は、実施の形態1と同じであるため、その説明を省略する。
【0055】
本実施の形態において、羽根車7の翼26は、図18に示すように、先の実施の形態1と同様、シュラウド21から主板20に向かうにつれて、肉厚が徐々に厚くなるように形成されている。すなわち、最大肉厚TL <最大肉厚TM <最大肉厚TN となるように形成されている。ただし、この肉厚化の形態は、先の実施の形態1と異なり、翼26の横断面形状を、シュラウド21から主板20に向かうにつれて徐々に拡大する相似形状に形成することで達成されている。
【0056】
具体的には、図18に示すように、L−L平面における横断面形状、M−M平面における横断面形状、および、N−N平面における横断面形状は相互に相似形であり、シュラウド21から主板20に向かうにつれて各部の肉厚および弦長が一定の比率で拡大されている。また、翼の羽根車7の内周側の端辺26inおよび外周側の端辺26out は、翼の高さ方向で斜めに形成されている。
【0057】
この場合においても、各翼26の相互の隣接距離が徐々に変化する。図20は、3枚の隣接する翼の横断面図であり、L−L平面での断面を破線、N−N平面での断面を実線にて示す。この図20において、隣接距離SL >隣接距離SN と示されるように、シュラウド21から主板20に至るに伴って、翼26の相互の隣接距離が徐々に狭くなっている。したがって、実施の形態1と同様、隣接距離SL の広いシュラウド21側に空気の流れが偏向され、高さ方向における風速分布のバラツキを軽減することができる。図21には、翼の各位置(縦軸)と、同一風量時における平均風速を100%とした時の吹出風速分布(横軸)との関係を示す。この図21から明らかなように、従来における吹出風速分布は、バラツキ幅△V=約35%であったのに対し、本実施の形態における吹出風速分布は、バラツキ幅△V=約20%となり、風速分布のバラツキが小さくなったことが分かる。
【0058】
さらに、シュラウド21付近における流れの軸方向成分を低減でき、このシュラウド21付近において、翼腹面に生じていた剥離渦Uを解消することができ、騒音を低減することができる。
【0059】
特に、本実施の形態においては、実施の形態1と異なり、翼26が高さ方向で相似に拡大しているため、図18に示すように、翼26の内周側の端辺26inが、シュラウド21から主板20に向かうにつれて徐々に内周側に突出している。このため、羽根車7の吸込口24から翼26の内周側の端辺26inに至る距離(翼到達距離)に関し、シュラウド21の近傍位置における翼到達距離と、主板20の近傍位置における翼到達距離との差を従来よりも軽減することができる。
【0060】
したがって、吸込口24から流入した空気が翼26の内周側の端辺26inに到達する時間(翼到達時間)に関しては、シュラウド21の近傍位置における翼到達時間と、主板20の近傍位置における翼到達時間とでは微差になる。このため、吸込口24から吸い込まれた空気は、シュラウド21の近傍位置における翼26の内周側の端辺26inに到達すると共に、主板20の近傍位置における翼26の内周側の端辺26inにもわずかな時間差で到達するので、空気が翼26の内周側の端辺26inに到達する時間のバラツキが従来に比べて軽減される。
【0061】
また、このように本実施の形態においては翼26が高さ方向で相似に拡大しているため、図18に示すように、翼26の外周側の端辺26out が、シュラウド21から主板20に向かうにつれて徐々に外周側に突出している。したがって、翼26から放出される放出渦W(図示せず)は、シュラウド21側で早く、主板20側で遅く放出されるので、放出渦Wによって生じる騒音の周波数がシュラウド21側と主板20側とで異なるものとなり、騒音共振等を防止して騒音低減を図ることができる。さらに、翼26を高さ方向で相似に拡大しているため、図18に示すように、翼26の弦長がシュラウド21側から主板20側へ向かうにつれYLからYNへ徐々に拡大され、送風効率を改善することができる。
【0062】
これらの結果、必要風量を出力する際の羽根車7の回転数を従来に比べて低くすることができる。図22は、風量Q[m3/min] および騒音値SPL[dBA] (縦軸)と、羽根車の回転数N[r.p.m.](横軸)との関係を示す図である。この図22に示すように、必要風量Q1を得るための羽根車7の回転数は、従来よりも△SPLだけ低くすることができ、このように回転数を低減できるため、従来に比べ低騒音化を図ることができる。
【0063】
このような羽根車7を有する遠心形送風機を備えた空気調和機においては、上述した羽根車7自体によって得られる騒音低減等の効果に加えて、羽根車7と熱交換器3との関係を良好なものにすることによって、さらなる騒音の低減および熱効率の向上を図ることができる。
【0064】
図23は、図17の翼の横断面に、熱交換器の横断面を付加した図である。この図23に示すように、翼26の外周側の端辺26out を主板20に向かうにつれて徐々に外周側に突出させたことによって、L−L、M−M、N−Nの各平面それぞれにおける翼26の外周側の端辺26out と熱交換器3との相互距離LL 、LM 、LN は、LL >LM >LN のようにシュラウド21付近で大きく、主板20に向かうにつれて小さくなり、翼26の高さ方向において、吹出された空気が熱交換器3に至るまでの時間に差が生じる。したがって、従来の空気調和機のように、羽根車7の回転方向の上流側から吹き出されて熱交換器3に流入しきれなかった流れと、羽根車7の熱交換器3に対する最近接領域から吹き出された流れとが相互に干渉するようなことがなくなるため、騒音悪化を低減することができる。
【0065】
図24には、従来の羽根車を備えた空気調和機と、本実施の形態の羽根車を備えた空気調和機との、同一風量時における熱交換器での熱交換効率[%](縦軸)を示す。この図24に示すように、本実施の形態の空気調和機は、従来の空気調和機に比べて、約3%も熱交換効率が高く、熱交換効率を向上可能であることが分かる。
【0066】
また図25には、同一風量時における騒音値SPL[dBA](縦軸)と、周波数f[Hz](横軸)との関係を示す(従来におけるデータを破線、本実施の形態におけるデータを実線にて示す。以下、図30において同じ)。この図25に示すように、本実施の形態における空気調和機は、従来の空気調和機に比べて、f=0〜4000[Hz]のほぼ全ての周波数帯域において騒音値が低く、静粛な空気調和機であることが分かる。
【0067】
実施の形態3.
図26は実施の形態3にかかる遠心形送風機の羽根車の斜視図、図27は図26の羽根車の軸心における縦断面図、図28は図27のL−L、M−M、N−Nの各平面における1枚の翼の横断面図、図29は図27のN−N平面における羽根車全体の横断面図を示す。
【0068】
本実施の形態においても、遠心形送風機の羽根車7の翼27は、先の実施の形態1と同様に、シュラウド21から主板20に向かうにつれて、肉厚が徐々に厚くなるように形成されている。すなわち、図28において、最大肉厚TL <最大肉厚TM <最大肉厚TN となるように形成されている。ただし、翼27は、先の実施の形態1と異なり、その外周側の端辺27out の位置を高さ方向で同一としつつ、内周側の端辺27inの位置をシュラウド21から主板20に向かうにつれて内周側に突出するよう形成されている。
【0069】
すなわち、図29に示すように、羽根車7の回転軸0を中心とし、L−L平面において各翼27の内周側の端辺27inを通る円の直径をφDinL、N−N平面において各翼27の内周側の端辺27inを通る円の直径をφDinNとすると、φDinL>φDinNとなるように形成されている。すなわち、図27に示すように、翼27の羽根車7の内周側の端辺27inは、翼27の高さ方向で斜めに形成されている。
【0070】
このため、実施の形態2と同様の理由により、羽根車7の吸込口24から吸い込まれた空気は、シュラウド21の近傍位置における翼27の内周側の端辺27inに到達すると共に、主板20の近傍位置における翼27の内周側の端辺27inにもわずかな時間差で到達するので、空気が翼27の内周側の端辺27inに到達する時間のバラツキが従来に比べ小さくなる。
【0071】
図30には、同一風量時における、騒音値SPL[dBA](縦軸)と、周波数f[Hz](横軸)との関係を示す。この図30に示すように、本実施の形態における空気調和機は、従来の空気調和機に比べて、少なくともf=3000[Hz]以下の周波数帯域において騒音値が低く、静粛な空気調和機を得ることができる。
【0072】
ここで、図29に示す直径φDinNと直径φDinLとの比率φDinN/φDinLがあまり小さいと、直径φDinNと直径φDinLとの差が小さいために従来に比べてあまり騒音を低減できず、逆に、比率φDinN/φDinLが大きすぎると、主板20近傍において翼27が内周側に突出しすぎることになり、送風効率が悪化してしまう。すなわち、騒音を低減すると共に送風効率を維持するためには、比率φDinN/φDinLに最適範囲が存在する。
【0073】
図31には、同一風量時における、図30に示した騒音値のピークレベル△PEAK[dBA](縦軸)と、比率φDinN/φDinL(横軸)との関係を示す。この図31より明らかなように、比率φDinN/φDinLが約0.9以下であれば、従来に比べて騒音値を低減できることが分かる。また、図32には、同一回転数時における、風量Q[m3/min](縦軸)と、比率φDinN/φDinL(横軸)との関係を示す。
【0074】
この図32からは、比率φDinN/φDinLが約0.85以上であれば、従来に比べて送風効率が悪化しないことが分かる。したがって、これら図31、32に示されたことから明らかなように、比率φDinN/φDinLが約0.85以上かつ約0.9以下の範囲内であれば、騒音を低減することができ、かつ、送風効率の良い遠心形送風機の羽根車7を得ることができる。このため、本実施の形態における羽根車7の翼27は、直径の比率φDinN/φDinLが約0.85以上かつ約0.9以下の範囲内に収まるように形成されている。
【0075】
実施の形態4.
図33は実施の形態4にかかる遠心形送風機の羽根車の斜視図、図34は図33の羽根車の軸心における縦断面図、図35は図34のL−L、M−M、N−Nの各平面における1枚の翼の横断面図、図36は図34のN−N平面における羽根車全体の横断面図を示す。
【0076】
本実施の形態においても、羽根車7の翼28は、先の実施の形態1と同様、シュラウド21から主板20に向かうにつれて、肉厚が徐々に厚くなるように形成されている。すなわち、図35において、最大肉厚TL <最大肉厚TM <最大肉厚TN となるように形成されている。
【0077】
この場合においても、各翼28の相互の隣接距離が徐々に変化する。図37は、3枚の隣接する翼の横断面図であり、L−L平面での断面を破線、N−N平面での断面を実線にて示す。この図37において、隣接距離SL >隣接距離SN と示されるように、シュラウド21から主板20に至るに伴って、翼28の相互の隣接距離が徐々に狭くなっている。したがって、実施の形態1と同様の理由により、高さ方向における風速分布のバラツキを軽減することができる。
【0078】
ただし、翼28は、先の実施の形態1と異なり、図35に示すように、その内周側の端辺28inの位置を高さ方向で同一としつつ、外周側の端辺28out の位置をシュラウド21から主板20に向かうにつれて徐々に外周側に突出するよう形成されている。すなわち、図36に示すように、L−L平面において各翼28の外周側の端辺28out を通る円の直径をφDout L、N−N平面において各翼28の外周側の端辺28out を通る円の直径をφDout Nとすると、φDout N>φDout Lとなるように形成されている。すなわち、図34に示すように、翼28の羽根車7の外周側の端辺28out は、翼28の高さ方向で斜めに形成されている。
【0079】
このため、実施の形態2と同様の理由により、放出渦W(図示せず)は、シュラウド21側で早く、主板20側で遅く放出されるので、放出渦Wによって生じる騒音の周波数がシュラウド21側と主板20側とで異なるものとなり、騒音共振等の発生を防止して騒音低減を図ることができる。
【0080】
ここで、図36に示す直径φDout Nと直径φDout Lとの比率φDout N/φDout Lがあまり小さいと、直径φDout Nと直径φDout Lとの差が小さいために従来に比べてあまり騒音が低減できず、逆に、比率φDout N/φDout Lが大きすぎると、主板20近傍において翼28が外周側に突出しすぎることになり、隣り合う翼28での流れが干渉して送風効率が悪化してしまう。すなわち、比率φDout N/φDout Lにも、騒音を低減すると共に送風効率を維持するの最適範囲が存在する。
【0081】
図38には、同一風量時における、騒音値SPL[dBA](縦軸)と、比率φDout N/φDout L(横軸)との関係を示す。この図38より明らかなように、比率φDout N/φDout Lが約1.2以上であれば従来よりも騒音が低減できることが分かる。また、図39には、同一回転数時における、風量Q[m3/min](縦軸)と、比率φDinN/φDinL(横軸)との関係を示す。この図39からは、比率φDout N/φDout Lが約1.6以下であれば送風効率が悪化しないことが分かる。
【0082】
したがって、これら図38、39に示されたことから明らかなように、比率φDout N/φDout Lが約1.2以上かつ約1.6以下の範囲内であれば、低騒音で高送風効率の遠心形送風機の羽根車7を得ることができる。このため、本実施の形態における羽根車7の翼28は、直径の比率φDout N/φDout Lが約1.2以上かつ約1.6以下の範囲内に収まるように形成されている。
【0083】
実施の形態5.
図40は実施の形態5にかかる遠心形送風機の羽根車の斜視図、図41は図40の羽根車の軸心における縦断面図、図42は図41のN−N平面における羽根車全体の横断面図を示す。
【0084】
本実施の形態において羽根車7には、図42に示すように、2種類の翼22、26が設けられている。一方の翼22は、実施の形態1で示したように、シュラウド21から主板20に向かうにつれて肉厚を徐々に厚くしたものであって、その外周側の端辺22out と内周側の端辺22inとを、それぞれ、この翼22の高さ方向で同一位置に配置したものである。
【0085】
また、他方の翼26は、実施の形態2で示したように、シュラウド21から主板20に向かうにつれて肉厚を徐々に厚くしたものであって、その横断面形状を、相似形で、かつシュラウド21から主板20に向かうにつれて徐々に拡大し、外周側の端辺26out を主板20に向かうにつれて外周側に突出させると共に、内周側の端辺26inを主板20に向かうにつれて内周側に突出させたものである。
【0086】
このように2種類の形状の翼22、26を設けた場合には、翼22とこれに隣接する別形状の翼26とで、その内周側の端辺22in、26inの位置および外周側の端辺22out 、26out の位置が変化する。したがって、羽根車7の吸込口24から吸い込まれた気体が内周側の端辺22in、26inへ到達する時間や、放出渦Wが外周側の端辺22 out 、26out から放出される時間が隣接する翼22、26においてそれぞれ異なり、流れの衝突や放出渦Wにより生じる圧力変動の時間に羽根車7全周でズレが生じるので、騒音の周波数にもズレが生じる。
【0087】
したがって、騒音を低減することができる。図43には、騒音値SPL[dBA](縦軸)と、周波数f[Hz](横軸)との関係を示す。この図43において、最大の騒音値は約35dBAであるが、これは図30に示した従来の羽根車の最大の騒音値約43dBAが図れ、回転音が耳障りでなくなる。
【0088】
また、他の実施の形態で示した羽根車7と同様、本実施の形態の羽根車7においても、翼の相互の隣接距離がシュラウド21から主板20に向かうにつれて徐々に小さくなることから、気体の流れがシュラウド21側に偏向され、吹出風速分布のバラツキを打ち消すことができる。図44には、翼の各位置(縦軸)と、同一風量時における平均風速を100%とした時の吹出風速分布(横軸)との関係を示す。この図44から明らかなように、従来における吹出風速分布のバラツキ幅は△V=約35%であったのに対し、本実施の形態における風速分布のバラツキ幅は△V=約20%となって、従来よりも風速分布のバラツキが小さくなったことが分かる。
【0089】
なお、本実施の形態においては、実施の形態1の翼22と実施の形態2の翼26を備えた例を示したが、これに限られず、実施の形態1〜5に示した翼22、26〜28のうち、任意の2種以上の形状の翼を混在させて羽根車7を構成することにより、同様の効果を奏することができる。また、混在の形態は、本実施形態に示したものに限られず、交互に異なる形状の翼を配置してもよく、あるいは複数個毎に配置してもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる遠心形送風機の羽根車によれば、全部または一部の翼の横断面形状を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に厚く拡大される相似形状となるように形成し、各翼の相互の隣接距離を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に狭くしたので、空気が翼の内周側の端辺に到達する時間のバラツキが従来に比べて軽減され、あるいは、翼から放出される放出渦が、シュラウド側で早く、主板側で遅く放出されるので、騒音の周波数がシュラウド側と主板側とで異なるものとなり、騒音共振等を防止して騒音低減を図ることができる。さらに、翼を高さ方向で相似に拡大しているため、翼の弦長がシュラウド側から主板側へ向かうにつれ徐々に拡大され、送風効率を改善することができる。これらの結果、必要風量を出力する際の羽根車の回転数を従来に比べて低くすることができ、従来に比べ低騒音化を図ることができる。
【0092】
つぎの発明にかかる遠心形送風機の羽根車によれば、翼の主板側の最大肉厚とシュラウド側の最大肉厚との比率を、約1.1以上かつ約2.0以下の範囲内としたので、肉厚比率を最適化して、従来の羽根車よりも騒音値を小さくすることができる。
【0093】
つぎの発明にかかる遠心形送風機の羽根車によれば、翼の外周側の端辺の位置を、当該翼の高さ方向で同一とし、翼の内周側の端辺の位置を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に内周側に突出させたので、空気が翼の内周側の端辺に到達する時間のバラツキが従来に比べて軽減される。
【0094】
つぎの発明にかかる遠心形送風機の羽根車によれば、複数の翼の内周側の端辺を通る円の直径のうち、主板側の直径とシュラウド側の直径との比率を、約0.85以上かつ約0.9以下の範囲内としたので、内周側の直径比率を最適化して、騒音を低減することができ、かつ、送風効率の良い遠心形送風機の羽根車を得ることができる。
【0095】
つぎの発明にかかる遠心形送風機の羽根車によれば、翼の内周側の端辺の位置を当該翼の高さ方向で同一とし、翼の外周側の端辺の位置を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に外周側に突出させたので、騒音の周波数がシュラウド側と主板側とで異なるものとなり、騒音共振等を防止して騒音低減を図ることができる。
【0096】
つぎの発明にかかる遠心形送風機の羽根車によれば、複数の翼の外周側の端辺を通る円の直径のうち、主板側の直径とシュラウド側の直径との比率を、約1.2以上かつ約1.6以下の範囲内としたので、外周側の直径比率を最適化して、低騒音で高送風効率の遠心形送風機の羽根車を得ることができる。
【0097】
つぎの発明にかかる遠心形送風機の羽根車によれば、形状の異なる2種以上の翼を備えているため、流れの衝突や放出渦により生じる圧力変動の時間に羽根車全周でズレが生じるので、騒音の周波数にもズレが生じ、従来に比べ騒音の低減が図れ、回転音が耳障りでなくなる。
【0098】
つぎの発明にかかる空気調和機によれば、上述の如き羽根車を備え、この羽根車の吹出口近傍に熱交換器を設けたので、羽根車自体により得られる利点を享受することができ、さらには、羽根車と熱交換器の関係を良好なものにすることによって、さらなる騒音の低減および熱効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる空気調和機を室内側から示す斜視図である。
【図2】図1に示した空気調和機の構成を示す横断面図である。
【図3】図1に示した空気調和機の構成を示す縦断面図である。
【図4】遠心形送風機の羽根車を示す斜視図である。
【図5】図4に示した羽根車の軸心における構成を示す縦断面図である。
【図6】図5に示したL−L、M−M、N−Nの各平面における1枚の翼を示す横断面図である。
【図7】図5に示したN−N平面における羽根車全体を示す横断面図である。
【図8】3枚の隣接する翼を示す横断面図である。
【図9】翼の各位置と吹出風速分布との関係を示す図である。
【図10】騒音値と、比率TN /TL との関係を示す図である。
【図11】熱交換器での熱交換量を示す図である。
【図12】変形例における空気調和機を室内側から見た状態を示す斜視図である。
【図13】図12に示した空気調和機の構成を示す横断面図である。
【図14】図12に示した空気調和機の構成を示す縦断面図である。
【図15】熱交換器での熱交換量を示す図である。
【図16】実施の形態2にかかる遠心形送風機の羽根車を示す斜視図である。
【図17】図16に示した羽根車の軸心における構成を示す縦断面図である。
【図18】図17に示したL−L、M−M、N−Nの各平面における1枚の翼を示す横断面図である。
【図19】図17に示したN−N平面における羽根車全体を示す横断面図である。
【図20】3枚の隣接する翼を示す横断面図である。
【図21】翼の各位置と吹出風速分布との関係を示す図である。
【図22】風量および騒音値と、羽根車の回転数との関係を示す図である。
【図23】図17に示した翼の横断面に熱交換器の横断面を付加した図である。
【図24】熱交換器での熱交換効率を示す図である。
【図25】騒音値と周波数との関係を示す図である。
【図26】実施の形態3にかかる遠心形送風機の羽根車を示す斜視図である。
【図27】図26に示した羽根車の軸心における状態を示す縦断面図である。
【図28】図27に示したL−L、M−M、N−Nの各平面における1枚の翼を示す横断面図である。
【図29】図27に示したN−N平面における羽根車全体を示す横断面図である。
【図30】騒音値と周波数との関係を示す図である。
【図31】図30に示した騒音値のピークレベルと比率φDinN/φDinLとの関係を示す図である。
【図32】風量と比率φDinN/φDinLとの関係を示す図である。
【図33】実施の形態4にかかる遠心形送風機の羽根車を示す斜視図である。
【図34】図33に示した羽根車の軸心における状態を示す縦断面図である。
【図35】図34に示したL−L、M−M、N−Nの各平面における1枚の翼を示す横断面図である。
【図36】図34に示したN−N平面における羽根車全体を示す横断面図である。
【図37】3枚の隣接する翼を示す横断面図である。
【図38】騒音値と比率φDout N/φDout Lとの関係を示す図である。
【図39】風量と比率φDinN/φDinLとの関係を示す図である。
【図40】実施の形態5にかかる遠心形送風機の羽根車を示す斜視図である。
【図41】図40に示した羽根車の軸心における状態を示す縦断面図である。
【図42】図41に示したN−N平面における羽根車全体を示す横断面図である。
【図43】騒音値と周波数との関係を示す図である。
【図44】翼の各位置と吹出風速分布との関係を示す図である。
【図45】従来の遠心形送風機を備えた空気調和機を室内側から見た状態を示す斜視図である。
【図46】図45に示した空気調和機の構成を示す横断面図である。
【図47】図45に示した空気調和機の構成を示す縦断面図である。
【図48】従来における遠心形送風機の羽根車の構成を示す斜視図である。
【図49】図48に示した羽根車の軸心における状態を示す縦断面図である。
【図50】図49に示したL−L平面、M−M平面、N−N平面における1枚の翼を示す横断面図である。
【図51】図49に示したN−N平面における羽根車全体を示す横断面図である。
【図52】図50に示した翼の横断面に空気の流動状態を付加した図である。
【図53】翼と熱交換器の要部を示す横断面図である。
【符号の説明】
1、100 遠心形送風機、2、101 モータ、3、16、102 熱交換器、4、15、103 化粧パネル、7、106 羽根車、8、107 ベルマウス、20、108 主板、21、109 シュラウド、22、26〜28、110 翼、22in、26in〜28in、110in 翼の内周側の端辺、22out 、26out 〜28out 、110out 翼の外周側の端辺、TL 〜TN 翼の最大肉厚、SL 、SN 翼の隣接距離。
Claims (8)
- 回転中心側から回転外周側に至る主板と、この主板に対向配置されて当該主板との間に気体経路を形成するシュラウドと、これら主板とシュラウドの間に直立状に設けられるもので回転半径方向に沿って配置された複数の翼と、を備える遠心形送風機の羽根車であって、
全部または一部の翼の横断面形状を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に厚く拡大される相似形状となるように形成し、各翼の相互の隣接距離を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に狭くしたことを特徴とする遠心形送風機の羽根車。 - 回転中心側から回転外周側に至る主板と、この主板に対向配置されて当該主板との間に気体経路を形成するシュラウドと、これら主板とシュラウドの間に直立状に設けられるもので回転半径方向に沿って配置された複数の翼と、を備える遠心形送風機の羽根車であって、
全部または一部の翼の肉厚を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に厚くなるように、翼の主板側の最大肉厚とシュラウド側の最大肉厚との比率を、約1.1以上かつ約2.0以下の範囲内になるように形成し、各翼の相互の隣接距離を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に狭くしたことを特徴とする遠心形送風機の羽根車。 - 翼の外周側の端辺の位置を、当該翼の高さ方向で同一とし、翼の内周側の端辺の位置を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に内周側に突出させたことを特徴とする請求項1または2に記載の遠心形送風機の羽根車。
- 複数の翼の内周側の端辺を通る円の直径のうち、主板側の直径とシュラウド側の直径との比率を、約0.85以上かつ約0.9以下の範囲内としたことを特徴とする請求項3に記載の遠心形送風機の羽根車。
- 回転中心側から回転外周側に至る主板と、この主板に対向配置されて当該主板との間に気体経路を形成するシュラウドと、これら主板とシュラウドの間に直立状に設けられるもので回転半径方向に沿って配置された複数の翼と、を備える遠心形送風機の羽根車であって、
全部または一部の翼の肉厚を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に厚くなるように形成し、各翼の相互の隣接距離を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に狭くし、翼の内周側の端辺の位置を当該翼の高さ方向で同一とし、翼の外周側の端辺の位置を、シュラウドから主板に向かうにつれて徐々に外周側に突出させたことを特徴とする遠心形送風機の羽根車。 - 複数の翼の外周側の端辺を通る円の直径のうち、主板側の直径とシュラウド側の直径との比率を、約1.2以上かつ約1.6以下の範囲内としたことを特徴とする請求項5に記載の遠心形送風機の羽根車。
- 請求項1〜6のいずれか一つに記載された翼であって、形状の異なる2種以上の翼を備えることを特徴とする遠心形送風機の羽根車。
- 請求項1〜7のいずれか一つに記載の遠心形送風機の羽根車を備え、この羽根車の吹出口近傍に熱交換器を設けたことを特徴とする空気調和機。
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