JP3542797B2 - ボタン錠 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は操作ボタンに対する情報の設定量を増加し、膨大な設定情報とその広範な選択を得られ、防御能力の向上と構成の簡潔化並びに小形軽量化を図れ、これを安価に製作できるとともに、前記情報の設定または入力並びにその変更操作を正確かつ安全に、しかも容易かつ合理的に行なえるとともに、設定または入力した情報の解読若しくは察知を不可能にして、第三者による悪戯や改竄を防止し得るようにしたボタン錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、住宅や会社、店舗、病院等のドア錠として、鍵の使用をなくしたキ−レスタイプの錠前が普及してきている。
このキ−レスタイプの錠前としては、機構的な手法で施解錠作動を実行する、いわゆるメカロック錠と、電気的な手法で施解錠を実行する電気若しくは電子錠とがある。
【0003】
このうち、メカロック錠は電子または電気錠に比べ、配線工事が不要で停電若しくは電池切れ等の心配がなく、また誤作動等の電気的トラブルから解放され、しかも機械的強度が大きい等の利点がある。
前記メカロック錠は、一般に複数の操作ボタンを備え、各操作ボタンに対応する記憶情報をカム若しくはリンク機構または歯車列に連係して記憶させ、各操作ボタンの記憶情報を該ボタンの個数分組み合わせて、前記操作ボタンの個数分の桁数からなる暗証番号を設定または入力し、その解錠時には暗証番号に対応する所定の操作ボタンを操作することで、解錠可能にしている。
【0004】
例えば出願人が既に提案した特公昭62−54951号公報では、各操作ボタンをケ−スフレ−ムのスリットに正立若しくは倒立状態で差し込み、各操作ボタンの番号設定を1または0、つまり設定または未設定の二様に構成し、各操作ボタンの番号設定の要否を選択して、対応する番号の組み合わせによる暗証番号を設定または入力し、その解錠時には番号設定した操作ボタンを押し込み、該ボタンに形成したスリットをキ−プレ−トに係合させ、一方、番号未設定の操作ボタンは押し込まず、該ボタンに形成したスリットとキ−プレ−トとの係合状態を維持して、カムピンを回動可能にしハンドルを回動することで、解錠可能にしていた。
【0005】
しかし、この従来のものは、各操作ボタンに対し番号設定または未設定の二様しか得られず、操作ボタンに対する設定情報量が限られるため、暗証番号の数は操作ボタンの数に依存して十分な設定情報量を得られず、その選択範囲が限られて、十分な防御能力を得られなかった。
そこで、前記問題の解決手段として各操作ボタンの数を増やすと、その分部品点数が増え、構成および施解錠操作が複雑になるとともに、ケ−スフレ−ムやバッキングプレ−トが大形化して、ボタン錠全体の大形重量化を招き、またドアの体裁が低下する等の問題があった。
【0006】
このような問題は、米国特許第3115765号においても共通していた。
すなわち、前記米国特許のものは略細長の箱形ケ−シングを有し、該ケ−シングのフェ−スプレ−トに操作ボタンに連係する複数のキ−ステムを出没可能に設け、前記ケ−シングの長さ方向に複数の軸を回動可能に架設し、これら各軸の前記キ−ステム位置に臨ませて、各ギヤを噛合可能に配置し、前記キ−ステムの押圧操作を介し前記ギヤを間欠回動する一方、前記ケ−シングの端部にドアハンドルに連係するコントロ−ル軸を配置し、該コントロ−ル軸に設けたカムにスライド板を係合可能に設け、該スライド板に設けた複数の係合片を前記一の軸に固定した各ギヤの溝に係脱可能に構成し、キ−ステムによる記憶情報を歯車列に記憶させ若しくはリセット可能にしていた。
【0007】
しかし、前記米国特許のものは、各操作ボタンが単一の記憶情報しか設定できないため、操作ボタンによる記憶情報の組み合わせに限界があり、暗証番号の選択や防御能力に限界があるとともに、各操作ボタンの番号設定が隣接する操作ボタンの番号設定にリンクし、かつその設定入力順に暗証番号を記憶するため、その番号設定に融通性を欠き、施解錠操作の円滑性を損なうとともに、ドアハンドルの回動力を前記スライド板に作用しているため、各操作ボタンにおける記憶設定の有無を察知され易く、かつ前述した操作ボタンの記憶容量と相俟って、操作ボタンを試行操作すると比較的簡単に解錠される惧れがあった。
【0008】
一方、前記暗証番号の長期間の使用は、第三者に暗証番号を察知され解読される惧れがあって防御上好ましくなく、定期的に変更することが望ましいが、その変更機構および操作は、この種錠前の構造上、概して複雑で手間が掛かるため、その簡素化や容易化が望まれている。
【0009】
例えば出願人が提案した前記特公昭62−54951号公報のものは、前記暗証番号の変更に際し、ドアの内外に配置したケ−スフレ−ムと、バッキングプレ−トをドアから取り外し、操作ボタンを露出させた状態で、対応するボタンを引き出し、これを転倒または正立させてスリットに差し込み、再び組み付けて対応していた。
しかし、この方法は、ケ−スフレ−ムやバッキングプレ−トをドアから取り外し、またボタンの取り外しやその入れ替えを要して、煩雑で手間が掛かるという問題があった。
【0010】
また、前記米国特許第3115765号のものは、暗証番号の変更に際し、操作ボタンを操作し現在の暗証番号を設定または入力後、スライド板を移動し係合片と溝との係合を解除して、現在の暗証番号をキャンセル後、操作ボタンを操作し新しい暗証番号を設定または入力するようにしていた。
この方法は前述の方法に比べ、関係部品をドアから取り外す面倒がなく、簡便に行なえる利点があるが、ドアの外側から番号変更を行なえるため、第三者の悪戯を許容することとなって、防御上および保安上の不安が生ずるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決し、操作ボタンに対する情報の設定量を増加し、膨大な設定情報とその広範な選択を得られ、防御能力の向上と構成の簡潔化並びに小形軽量化を図れ、これを安価に製作できるとともに、前記情報の設定または入力並びにその変更操作を正確かつ安全に、しかも容易かつ合理的に行なえるとともに、設定または入力した情報の解読若しくは察知を不可能にして、第三者による悪戯や改竄を防止し得るようにしたボタン錠を提供することを目的とする
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の発明は、軸方向に変位し所定の情報を設定または入力可能な複数の操作ボタンと、前記操作ボタンによる前記情報の設定または入力時に解錠作動を形成可能にした制御板と、該制御板に連係し、かつドアハンドルに連動可能な駆動カムと、該駆動カムに連係する錠前と、前記設定または入力する情報を操作ボタンの操作回数に連係して制御可能な制御手段と、該制御手段は前記操作ボタンの操作毎に間欠回動可能なボタンギヤを有し、前記各操作ボタンに同一若しくは相異なる複数の情報を設定または入力可能にし、かつ前記複数の情報を操作ボタンの操作毎に設定または入力可能にしたボタン錠において、前記ボタンギヤを前記操作ボタンと同軸上に配置し、前記ボタンギヤと前記操作ボタンとを係合かつ同軸方向へ移動可能に設け、従来のように複数の操作ボタンに単一の記憶情報を設定または入力し、それらの組み替えによって複数通りの暗証情報を得るものに比べて、多数の暗証情報の組み合わせを得られ、その選択範囲を広げて防御能力の向上を図れるとともに、その分操作ボタンの個数を低減でき、また従来のリセットボタンも不要になって、部品点数の低減と構成の簡潔化を図れ、これを容易かつ安価に製作できるようにしている。
そして、ボタンギヤを前記操作ボタンと同軸上に配置し、前記ボタンギヤと前記操作ボタンとを係合かつ同軸方向へ移動可能に設けることで、伝達部材を別個に設けることなく、操作ボタンの押圧変位をボタンギヤへ直接かつ正確に伝えられ、操作ボタンないしボタンギヤの作動の正確性を図れるとともに、それらをコンパクトに組み付けられ、部品点数の低減と構成の簡潔化並びにボタン錠の小形軽量化を図れるようにしている。
【0013】
そして、前記操作ボタンの個数低減分、ケ−ス等の短小化や幅狭化を図れ、その小形軽量化とボタン錠ないしドア周辺の体裁が向上し、しかもドアの側端面から錠前中心までのバックセット寸法のコンパクト化を図れるから、勝手口等への使用に好適である。
更に、前記ボタン錠は、操作ボタンの押圧操作回数によって複数通りの情報を設定または入力できるから、従来のように操作ボタンに単一の情報を設定するものに比べて、操作ボタンの表面に付着した指紋の有無や、操作ボタンの表面の磨耗状態によって、設定した情報を察知される惧れがなく、その防御能力の向上を図れるようにしている。
【0014】
請求項2の発明は、前記ボタンギヤの周面にテ−パ状のカムを複数形成するとともに、ケ−スに設けたボタン挿通孔の内面に複数のガイドリブを設け、該ガイドリブに前記カムを係合可能に設け、前記カムと前記ガイドリブとの係合を介して、前記ボタンギヤを間欠回動可能にし、前記操作ボタンの押圧変位を簡潔にボタンギヤの間欠回動に変換し、その構成の簡潔化を図るようにしている。
請求項3の発明は、前記操作ボタンの周面に複数の掛止片を離間して配置し、前記掛止片を前記ガイドリブの間に係合可能に設け、操作ボタンの押圧変位の正確性と安定性を図るようにしている。
請求項4の発明は、前記操作ボタンとボタンギヤの各係合部に、互いに噛合可能な鋸歯状のドグを複数設け、操作ボタンとボタンギヤの位置ずれを防止し、係合の安定化を図るようにしている。
【0015】
請求項5の発明は、前記制御手段を、前記操作ボタン毎に分離独立して設け、各制御手段を互いに離間して配置し、構成を単純化し、これを容易に組み立てられるようにしている。
請求項6の発明は、前記各制御手段は、前記ボタンギヤに連係するタ−ミナルギヤとリセットギヤとを有し、各ギヤの軸心を操作ボタンの操作方向と平行方向に配置するとともに、各制御手段のボタンギヤとタ−ミナルギヤとリセットギヤとを、略同一平面状に配置し、各ギヤを単純かつ整然と配置し、構成の簡潔化と小形軽量化を図るようにしている。
請求項7の発明は、前記ボタンギヤにタ−ミナルギヤを噛合可能に配置し、該タ−ミナルギヤにリセットギヤを噛合可能に配置し、かつ前記リセットギヤをその回動角度変位に応じて復帰回動可能に付勢し、操作ボタンによる複数の情報を正確に入力できるとともに、タ−ミナルギヤの正確かつ安定した作動を得られるようにしている。
【0016】
請求項8の発明は、前記ボタンギヤとタ−ミナルギヤを噛合解除可能にするとともに、前記タ−ミナルギヤとリセットギヤとを常時噛合可能にし、操作ボタンによる情報の設定や入力およびその変更を確実に実現し得るようにしている。
請求項9の発明は、前記リセットギヤにタ−ミナルギヤと噛合不可能なストッパを設け、前記操作ボタンの一周回内での情報の設定または入力を確実に実現し、一周回以上における誤作動を未然に防止するとともに、一操作ボタン当たりの設定または入力し得る情報量を規制し、誤動作を未然に防止するようにしている請求項10の発明は、前記タ−ミナルギヤに角穴を設けるとともに、前記タ−ミナルギヤを回転自在に支持するクラッチシャフトを設け、該クラッチシャフトに前記角穴に係脱可能な角軸を設け、前記角軸を前記角穴に係合可能に付勢し、タ−ミナルギヤおよびクラッチシャフトを介して、ボタンギヤおよびリセットギヤの作動を制御カムに正確かつ安定して伝えられるようにしている。
【0017】
請求項11の発明は、前記角穴に前記角軸と係脱可能な複数の係合部を形成し、前記係合部の数を、単一の操作ボタンによる設定または入力し得る情報量に設定し、操作ボタンによる情報設定または情報入力を確実に行なえるようにしている。
請求項12の発明は、外部に表出するケ−スに複数の操作孔を設け、該操作孔に操作具を挿入可能にするとともに、前記操作孔の内側開口部に臨ませて、前記クラッチシャフトの一端部を配置し、操作具によるクラッチシャフトのクラッチ動作を実現し、室外側から操作ボタンによる情報の変更を実現し得るようにしている。
請求項13の発明は、前記操作具を介して前記クラッチシャフトを軸方向へ変位可能にし、前記角軸と角穴との係合を解除するとともに、前記クラッチシャフトにタ−ミナルギヤを回転自在に支持可能にし、操作具によるクラッチシャフトのクラッチ動作を実現し、操作ボタンによる情報の設定または入力やその変更を円滑に実現し得るようにしている。
【0018】
請求項14の発明は、前記クラッチシャフトの他端部にカム軸を突設し、該カム軸に制御カムを同動可能に装着するとともに、前記制御カムに形成した切欠溝に前記制御板の係合爪を係脱可能に収容し、かつ前記係合爪を前記切欠溝に係合可能に付勢し、切欠溝の位置によって係合爪を係脱し、制御板の作動を制御して、施解錠を実現するようにしている。
請求項15の発明は、前記ケ−スの背部に装着するバックプレ−トに、前記カム軸の端部に臨ませて複数の通孔を設け、該通孔の外側に複数のチェックマ−クを等角度位置に配置し、カム軸の端部位置をチェックマ−ク位置と照合し、制御カムの記憶番号ないし操作ボタンの入力情報を正確かつ容易に確認可能にして、情報入力または変更を正確に行なえるようにしている。
【0019】
請求項16の発明は、前記各操作ボタンの情報の設定または入力時、各切欠溝を前記係合爪側に向けて同相に位置付け、各係合爪を各切欠溝に係合して、前記制御板の解錠作動を形成可能にし、前記設定情報を知り得る場合にのみ解錠可能にして、使用上の安全性を確保するようにしている。
請求項17の発明は、前記操作ボタンの不正な情報の設定または入力時、各係合爪を前記制御カムに係合し、かつ各切欠溝に係合不可能にして、前記制御板の解錠作動を形成不可能にし、不正な操作による解錠を阻止し、使用上の安全性を確保するようにしている。
請求項18の発明は、前記タ−ミナルギヤとリセットギヤを取り付け可能なブロック本体を設け、該ブロック本体に記憶解除リンクを係合し、該ブロック本体を前記操作ボタン側へ移動可能に付勢し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとを噛合可能にする一方、前記記憶解除リンクの一端部を前記駆動カムに係合可能に配置し、前記駆動カムの回動を介し、前記ブロック本体を操作ボタン側から離反させ、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除可能にし、駆動カムないしドアハンドルの操作による、いわゆるリセット操作を介して、操作ボタンによる情報設定後の悪戯や操作の間違いを解消し、情報設定時の状況を簡便に回復させるようにして、その後の誤作動を未然に防止し、円滑かつ確実な施解錠を実現する一方、ドアハンドルによるリセット操作を実現することで、従来のリセットボタンを省略し、この種錠前の構成の簡潔化と小形軽量化を図るようにしている
【0020】
請求項19の発明は、前記ブロック本体にガイド溝を設けるとともに、前記記憶解除リンクに前記ガイド溝に係合可能なピンを突設し、該ピンを常時は前記ガイド溝の一側縁に係合可能に位置付ける一方、前記ガイド溝の他側縁に前記ピンと係合可能な係止突起を設け、前記ピンと係止突起との係合時、前記記憶解除リンクの作動を阻止し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除不可能にし、例えば操作孔を利用した不正な解錠を阻止し、使用上の安全性と保安を確保するようにしている。
請求項20の発明は、前記記憶解除リンクの他端部側に、室内側の切換摘みに連係する切換軸を回動可能に設け、前記切換軸に長さを異にする二つのカムを設け、これら二つのカムを前記記憶解除リンクの他端部に選択的に係合可能にし、単一の切換軸によって、この種錠前のいわゆる空錠使用と、情報変更時の使用に応じられるようにしている。
【0021】
請求項21の発明は、前記ブロック本体と操作ボタンとの離間距離を、前記二つのカム長さに応じて相違させ、前記二つのカムは共に前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとを噛合を解除可能にする一方、長尺側のカムとの係合時は、前記係合爪と制御カムの切欠溝との係合を解除可能にし、短小側のカムとの係合時は、前記係合爪と前記切欠溝との係合を維持可能にし、長尺側のカムの係合時は、この種錠前のいわゆる空錠使用を得られ、短小側のカムの係合時は、情報変更時の合理的な使用を得られるようにしている。
【0022】
請求項22の発明は、前記ケ−スの内面側に前記操作孔に沿って防護板を移動可能に設け、該防護板に前記操作孔に連通可能な複数の透孔を形成し、該防護板の一端部を前記駆動カムに係合可能に配置し、操作孔による不正な解錠操作を防止し得るようにしている。
請求項23の発明は、前記ドアハンドルまたは切換軸の回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、情報の設定または入力後に形成されたリセットスプリングの弾性を介して、前記タ−ミナルギヤを回動し、前記制御カムないしその切欠溝の原位置を回復可能にし、ドアハンドルまたは切換軸によるリセット操作を実現し、現状の情報を簡便に再現でき、情報の設定または変更に速やかに対応できるようにしている。
【0023】
請求項24の発明は、前記制御カムないしその切欠溝の原位置回復後、前記操作ボタンに現状の情報を設定または入力し、前記ボタンギヤを前記情報の設定または入力分回動し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記情報の設定または入力分復帰回動可能に付勢する一方、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、前記タ−ミナルギヤを前記情報の設定または入力分逆回動して相殺し、現状の設定または入力情報を解消し解錠可能にして、確実な解錠作動を得られるようにしている。
請求項25の発明は、前記制御カムないしその切欠溝の原位置回復後、前記操作具を介して、前記タ−ミナルギヤをクラッチシャフトに回転自在に支持するとともに、前記角軸と角穴の係合を解除し、制御カムないしその切欠溝の原位置を維持可能にし、情報を変更する際、操作ボタンを操作して設定または入力した情報を一旦解消し、再度操作ボタンを操作して設定または入力した情報を入力し直す煩雑を解消し得るようにしている。
【0024】
請求項26の発明は、前記操作具を介して制御カムないしその切欠溝の原位置を維持形成後、前記ボタンギヤを情報の設定または入力時と同方向へ回動する情報変更時は、該変更前後のボタンギヤの回動角度差分、操作ボタンを操作し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記回動角度差分復帰回動可能に付勢する一方、前記ボタンギヤの回動後、前記角軸と角穴を係合し、かつ前記タ−ミナルギヤに制御カムないしその切欠溝の原位置を連係し、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、情報変更後に形成されたリセットスプリングの弾性分、前記タ−ミナルギヤを回動し、該タ−ミナルギヤの回動角度相当分、前記制御カムないしその切欠溝の位置に相加し、情報変更可能にし、ボタンギヤを情報の設定または入力時と同方向へ回動する情報変更操作を、ドアの外側から安全で合理的かつ速やかに行なえるようにしている。
請求項27の発明は、前記操作ボタンの操作回数は、前記情報の変更前後のボタンギヤの回動角度差を、操作ボタンの単位操作回動角度で除した商であり、前記情報の変更操作を合理的かつ簡便に行なえるようにしている。
【0025】
請求項28の発明は、前記ボタンギヤを情報の設定または入力時と逆方向へ回動する情報変更時は、前記切換軸を回動し、その短小側のカムを記憶解除リンクの端部に係合し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤの噛合を解除するとともに、前記切欠溝と係合爪の係合を維持し、制御カムないしその切欠溝の原位置を維持する一方、前記操作具を介して前記タ−ミナルギヤをクラッチシャフトに回転自在に支持し、該タ−ミナルギヤをリセットスプリングの原位置形成分の弾性によって復帰回動し、制御カムないしその切欠溝の原位置を解消後、前記切換軸を原位置へ復帰回動し、前記タ−ミナルギヤをボタンギヤに噛合し、前記操作具を介して前記操作ボタンを操作し、ボタンギヤを情報の変更角度分回動し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記回動角度分復帰回動可能に付勢する一方、前記ボタンギヤの回動後、前記角軸と角穴を係合し、かつ前記タ−ミナルギヤにクラッチシャフトを連係し、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、前記情報変更後に形成されたリセットスプリングの弾性分、前記タ−ミナルギヤを回動し、該タ−ミナルギヤの回動角度相当分、前記制御カムないしその切欠溝の位置を設定し直し、情報変更を可能にして、ボタンギヤを情報の設定または入力時と逆方向へ回動する情報の変更操作を実現するとともに、切換軸の回動を要することで室内側からの操作が不可欠になり、室外側からの変更操作が不可能になって、この種の操作の安全性を得られるようにしている。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施形態について説明すると、図1乃至図36において1は左吊り型のドアで、その吊元側の端部が蝶番を介して、枠体(共に図示略)に回動可能に取り付けられ、その他側端部に本締錠(図示略)が埋め込まれている
【0027】
前記ドア1の室外の他側端部に縦長の小判形のボタン錠2が設けられ、またドア1の室内側の他側端部に、前記ボタン錠2と略同形で薄厚の座板3が設けられている。
前記ボタン錠2と座板3の下端部に、ドアハンドル4,5が独自に回動可能に設けられ、また座板3の上端部にサムタ−ン摘み等の切換摘み6が、一定角度回動可能に取り付けられている。
【0028】
前記切換摘み6とドアハンドル5は、止め輪(図示略)を介して座板3に回転自在に取り付けられ、後述の切換軸および連結バ−に係入して取り付けられている
図中、7はドア1の他側端面に取り付けたフロント板で、その中間部に前記本締錠に連動するデッドボルト8と、ラッチトリガ−9とが出没可能に設けられている。前記ラッチトリガ−9は、その後退時に本締錠のカム機構に連係してデッドボルト8を突出させ、自動施錠を可能にしている。
【0029】
前記ボタン錠2は、設定または入力情報として数字を用い、その暗証番号を設定または入力可能な複数の操作ボタン10、実施形態では5個の操作ボタン10を備え、これらの操作ボタン10を片側へ偏在して上下に一列に配置し、それらの側方に各操作ボタン10を特定するボタン表示部11、実施形態では1〜5の数字を上から順に付している。
前記ボタン錠2は、基本的に操作ボタン10の個数桁分、つまり5桁の特定の暗証番号を設定または入力可能にされ、実施形態では上から「12345」の暗証番号が設定または入力されている。
図中、12は操作ボタン10とボタン表示部11との間に設けた操作孔で、実施形態では後述する各情報変更子の位置に臨ませて複数の透孔を形成している。
【0030】
前記ボタン錠2は、外殻を形成する亜鉛合金ダイカスト製のバックプレ−ト13とケ−ス14とを備え、その内部にブロックアセンブリ15と駆動カム16とを収容している。
前記バックプレ−ト13は、細長かつ薄厚の小判状に形成され、その内側面に駆動カム16の枢軸部を支持可能な凹孔17が形成され、該孔17の中央に通孔18が形成されていて、該孔18の外側縁部に軸筒部(図示略)が突設されている
【0031】
図中、19はバックプレ−ト13の両端部に設けた左右一対のビス孔、20はバックプレ−ト13の略両端部に設けたパイプシャフト挿通孔、21,22は前記凹孔17の近接位置に設けたドア1の吊元位置調整用の操作窓で、ドライバ−等の工具を挿入可能にしている。
【0032】
前記バックプレ−ト13の内側面の中央部に、長さ方向に沿って複数の楕円形の凹溝23が形成され、該溝23に後述の制御カムをバックプレ−ト13の長さ方向と直交方向へ摺動可能に収容している。
前記凹溝23内の片側に、通孔である長孔24が偏在して形成され、該長孔24に後述のクラッチシャフトの端部を受け入れ可能にしている。
前記各凹溝23の近接位置に有底筒状のボタン受25が突設され、該ボタン受25に操作ボタン10のガイドシャフト(図示略)と、その付勢用バネを収容可能にしている。
【0033】
図中、26はバックプレ−ト13の内側面の一側端部に突設したビ−ド状の掛止突起で、その他側端部に一対の長溝27が形成され、後述する記憶解除リンクの係合ピンを収容可能にしている。28は前記バックプレ−ト13の通孔20と反対側端部に形成した通孔で、後述の切換軸を挿通可能にしており、29は最下位置のボタン受25に近接して配置した掛止凸部である。
【0034】
一方、前記ケ−ス14は、前記ボタン錠2と同質の亜鉛合金ダイカストによって、略細長小判形の箱状に成形され、その表面に複数のボタン挿通孔30が一列に偏在して配置され、それらに各操作ボタン10が軸方向へ変位可能に、実施形態では押圧変位可能に挿入されている。
【0035】
前記各操作ボタン10は、所定の押圧操作によって「0」から「7」までの8通りの記憶情報を設定または入力可能にされ、その記憶情報を押圧操作回数によって規定している。
すなわち、操作ボタン10を1回押圧すると「1」の記憶情報が設定または入力され、操作ボタン10を2回押圧すると「2」の記憶情報が設定または入力され、3回押圧すると「3」の記憶情報が設定または入力され、零回操作、つまり押圧操作しない場合は、「0」の記憶情報を設定または入力可能にしている。
【0036】
したがって、実施形態の暗証番号「12345」は、各操作ボタン10を上から順に1回、2回、3回、4回、5回押圧して設定または入力される。
そして、これら各操作ボタン10の記憶情報の組み合わせによって、暗証番号が設定され、実施形態のように5個の操作ボタン10による暗証番号の組み合わせは、8の5乗、つまり32768通り設定または入力可能にされている。
【0037】
この場合、5桁の暗証番号のうち、10000位の桁は、最上位置、つまりボタン表示部11の「1」表示の操作ボタン10の記憶情報で設定または入力され、1000位の桁は、ボタン表示部11の「2」表示の操作ボタン10の記憶情報で設定または入力され、100位の桁はボタン表示部11の「3」表示の操作ボタン10の記憶情報で設定または入力され、10位の桁はボタン表示部11の「4」表示の操作ボタン10の記憶情報で設定または入力され、1位の桁はボタン表示部11の「5」表示の操作ボタン10の記憶情報で設定または入力されている。
【0038】
前記ボタン挿通孔30の開口縁部の内側に、短管状のガイドリング31が圧入若しくは一体成形され、該リング31の内面に複数、実施形態では8個のガイドリブ32が管軸方向に突設されている。
前記ガイドリブ32に、操作ボタン10を構成する亜鉛合金ダイカスト製のボタンケ−ス33と、後述の歯車列機構からなる制御手段を構成するボタンギヤ34と、が係合可能に嵌合し、この一方のボタンギヤ34を間欠的に回動可能にしている。
【0039】
前記ボタンケ−ス33は有底筒状に形成され、その下端部周面に複数、実施形態では8個の掛止片35が突設され、それらの間に前記ガイドリブ32を係合可能に設け、ボタンケ−ス33の上下動を誘導可能にしている。
また、前記掛止片35の上端部をボタン挿通孔30の内側開口縁部に係合可能に設け、その抜け止めを可能にしている。
前記ボタンケ−ス33の下端部周縁に鋸歯状の複数、実施形態では8個のドグ36が突設され、該ドグ36にボタンギヤ34の同数のドグ37を係脱可能に噛合している。
【0040】
前記ボタンギヤ34は16個の歯を備え、その歯幅方向の両側に大小異径のスライド軸部38,39が突設され、上側の大径のスライド軸部38がボタンケ−ス33に摺動可能に挿入されている。
前記スライド軸部38の周面に、前記ドグ36と噛合可能な同数の鋸歯状のドグ37が突設され、該ドグ37の外周面に複数、実施形態では4個のテ−パ状のカム39が突設されている。
【0041】
前記カム39の円周方向の長さは、前記ボタンギヤ34の略2歯分のピッチに形成され、そのカム面を前記ガイドリブ32の端部と係合可能に配置され、それらの係合時に、ボタンギヤ34を一方向へ1ピッチ分、つまりガイドリブ32,32の間隔に相当する45°、間欠的に回動可能にしている。
【0042】
また、下側の小径のスライド軸部39は中空筒状に形成され、該軸部39を前記ボタン受25に摺動可能に挿入していて、ボタン受25に収容したセットスプリング40の弾性を介して、ボタンケ−ス33とボタンギヤ34とを上方へ付勢し、ボタンケ−ス33をケ−ス14の前方へ突出している。
【0043】
前記各ボタン挿通孔30に隣接して、長円形のガイド溝41が左右方向に形成され、該溝41のボタン挿通孔30側に略楕円形のスライド溝42が形成され、このガイド溝41とスライド溝42とに、ブロックアセンブリ15を構成するリセットギヤ43の軸筒部44と、情報変更子45とが摺動可能に収容されている
【0044】
前記ブロックアセンブリ15は、ボタン錠2内に左右に摺動可能に収容した、亜鉛合金ダイカスト成形製のブロック本体46と、該本体46の上面にビス止め等で取り付けるカバ−プレ−ト47と、前記ブロック本体46とカバ−プレ−ト47に亘って、操作ボタン10と同数分組み付ける情報変更ユニット48とリセットギヤ43とで構成されている。
【0045】
前記ブロック本体46は、上下面が平滑な肉厚の細長矩形板で構成され、これは図21,22で示すように、ブロック本体46の上面の一側に操作ボタン10と同数の有底の第1ギヤ挿入孔49が形成され、この他側に第1ギヤ挿入孔49と同数の有底の第2ギヤ挿入孔50が形成されている。
前記第1および第2ギヤ挿入孔49,50は、ブロック本体46の中間部で連通し、それらの外周の一部がブロック本体46の両側面に開口している。
【0046】
前記ブロック本体46の一側端部に、第1ギヤ挿入孔49から若干偏心して有底の切欠孔51が形成され、該切欠孔51にボタンギヤ34の一部を収容可能にしていて、ボタンギヤ34と後述するタ−ミナルギヤとを噛合可能にしている。また、前記ブロック本体46の下面の一側端部で、第1ギヤ挿入孔49の直下に、前記挿入孔49と同径のカム孔52が形成され、該孔52と第1ギヤ挿入孔49とが通孔53を介して連通している。
更に、ブロック本体46の一側端部に、各カム孔52と通孔53に連通する切溝73が形成され、後述する制御板の係合爪を挿入可能にしている。
【0047】
図中、54は第2ギヤ挿入孔50の底部に突設した軸状のバネ掛で、中央に後述のリセットバネを掛け止め可能なスリワリ55を形成している。
56はブロック本体46の一端に設けたフック部で、ケ−ス14の張出部57に係合可能にしており、58はブロック本体46の中央部に設けたネジ孔、59はブロック本体46の両端部に設けた斜状のガイド溝である。
【0048】
60はブロック本体46の他側端部に設けた凹孔状のバネ受で、該バネ受60とケ−ス14の側壁内面との間にシフトバネ153が介挿され、該バネ153の弾性を介してブロックアセンブリ15を操作ボタン10側へ付勢し、タ−ミナルギヤ66をボタンギヤ34に噛合可能にしている。
【0049】
前記カバ−プレ−ト47はブロック本体46の平面形状と略同形に形成され、その一側端部に円弧状の切欠61が複数形成され、該切欠61を前記切欠孔51の直上に配置している。
図中、62は前記情報変更ユニット48の取付孔、63はビス孔、64はカバ−プレ−ト47に形成した挿通孔で、リセットギヤ43のボス44を挿入可能にしている。
【0050】
前記情報変更ユニット48は図21のように、前記カム孔52に収容する情報変更カム65と、前記第1ギヤ挿入孔49に収容するタ−ミナルギヤ66と、両軸端部を情報変更カム65とタ−ミナルギヤ66とに差し込むクラッチシャフト67と、前記取付孔62の口縁部上に配置する座金68と、セットスプリング69と、前記クラッチシャフト67に連係する情報変更子70とで構成されている
【0051】
このうち、情報変更カム65は、耐磨耗性に優れる合成樹脂によって略円錐台形状に成形され、その中央に略半月状の軸孔71が形成され、その側面に有底の切欠溝72が軸孔71に向かって形成され、該溝72に後述する制御板の係合爪を係脱可能にしている。
【0052】
前記情報変更カム65は、前記切欠溝72を上向きにしてカム孔52に回動可能に収容され、その平坦な下面をバックプレ−ト13の凹溝23上に収容し、かつその軸孔71にクラッチシャフト67の下部を差し込んで、切欠溝72の位置を規定している。
すなわち、切欠溝72の位置はクラッチシャフト67の回動と連動して変化し、暗証番号設定前は、切欠溝72を暗証番号零(0)位置、つまり前記切欠部73に向けて開口している。
【0053】
前記タ−ミナルギヤ66は、ボタンギヤ34およびセットギヤ43に噛合可能にされ、そのピッチ円の直径はボタンギヤ34と同径で同数の歯を備え、かつセットギヤ43よりも若干小径に形成されていて、その上面にボス74を突設している。
前記ボス74とタ−ミナルギヤ66の内部に亘って段付き孔75が形成され、その下段の大径孔部に複数の係合部を有する例えば多角形、実施形態では正八角形の角穴76を形成している
図中、77はボス74の上面に形成した組み立て用のアイマ−クである。
【0054】
前記クラッチシャフト67は真鍮棒を機械加工して構成され、その中間部に円形の掛止板78が形成され、該掛止板78の上面に、前記角穴76と係脱可能な正八角柱状の角軸79が突設されている。
前記角軸79は、前記ボタンギヤ34およびタ−ミナルギヤ66の回動角度分、つまり45°づつクラッチシャフト67を間欠的に等角度回動可能にし、該掛止板78の下面に突設した略半月断面のカム軸80を同動可能にしている。
図中、81はクラッチシャフト67の内部に形成したネジ孔で、前記情報変更子70であるビスがねじ込まれている。
【0055】
前記情報変更子70は、一端に後述する棒状の操作具と係合可能な幅広の入力受部82を有し、該入力受部82を前記操作孔12の背後に臨ませて配置している。
実施形態では情報変更子70として市販のビスを用い、そのビス頭部を入力受部82に用い、その螺軸を前記ネジ孔81にねじ込んで、情報変更子70をクラッチシャフト67に連結している。
【0056】
前記情報変更ユニット48は、その合理的な組み付けに際し、ボス74を上向きにしてタ−ミナルギヤ66を保持し、その段付き孔75の下方からクラッチシャフト67を挿入し、角軸79を角穴76に嵌合するとともに、前記変更軸67をカバ−プレ−ト47の下方からビス孔63に差し込む。
【0057】
そして、カバ−プレ−ト47から突出したクラッチシャフト67に座金68とセットスプリング69とを挿入し、情報変更子70の螺軸をクラッチシャフト67のネジ孔81にねじ込み、制御カム65を除く一組の情報変更ユニット48をカバ−プレ−ト47に取り付ける。
同様にして、他の情報変更ユニット48をカバ−プレ−ト47に取り付け、前記アセンブリ状態の各タ−ミナルギヤ66を第1ギヤ挿入孔49に収容し、カバ−プレ−ト47をブロック本体46にビス止めする。
【0058】
この後、ブロック本体46を反転し、各カム孔52に突出したカム軸80に制御カム65の軸孔71を差し込み、これをバックプレ−ト13に収容して、カム軸80の下端部を通孔24に収容するようにしている。
【0059】
こうして組み付けた情報変更ユニット48は、常時はセットスプリング69の弾性によって、クラッチシャフト67と情報変更子70とが前方、つまりケ−ス14側へ付勢され、角軸79が角孔76に係合して、タ−ミナルギヤ66とクラッチシャフト67、およびカム軸80と制御カム65とが同動可能にされている一方、クラッチシャフト67は、情報変更子70の押圧操作によって、セットスプリング69の弾性に抗して軸方向へ変位可能にされ、その変位時に角軸79と角孔76との係合を解除し、タ−ミナルギヤ66からクラッチシャフト67への動力の伝達を切離可能にされている。
【0060】
そして、前記情報変更ユニット48の暗証番号の設定または入力時は、各操作ボタン10の設定または入力によって、カム軸80とこれに装着した制御カム65が操作ボタン10の回動角度分回動し、これに切欠溝72の位置を対応させて、切欠溝72と後述する制御板の係合爪との係合可否状態を形成可能にしている
【0061】
すなわち、各情報変更ユニット48のクラッチシャフト67ないしカム軸80は、対応する操作ボタン10の回動角度分回動し、前記切欠溝72の位置を形成可能にしており、その場合の記憶情報と制御カム65の状況は、図26のようである。
例えば、操作ボタン10を1回押圧操作する記憶情報「1」の設定または入力時は、同図(b)のようにボタンギヤ34が1回操作分、つまり45°回動し、切欠溝72を同角度回動させている。
この場合は、切欠溝72は後述の制御板の係合爪と係合不可能に位置し、係合爪は図15のように、掛止板78と制御カム65との間に略垂直に位置する。
【0062】
また、操作ボタン10を2回押圧操作する記憶情報「2」の設定または入力時は、同図(c)のようにボタンギヤ34が2回操作分、つまり90°回動し、更に操作ボタン10を3回押圧操作する記憶情報「3」の設定または入力時は、同図(c)のようにボタンギヤ34が3回操作分、つまり135°回動し、切欠溝72をそれぞれ同角度回動させている。
これらの場合、切欠溝72は係合爪と係合不可能に位置し、前記係合爪は前述と同様に、掛止板78と制御カム65との間に略垂直に位置する。
【0063】
以降、同様に切欠溝72を、操作ボタン10の押圧操作回数に45°を乗じた角度分回動する。この場合も、切欠溝72は係合爪と係合不可能に位置し、係合爪は前述と同様に掛止板78と制御カム65との間に略垂直に位置する。
一方、操作ボタン10を押圧操作しない記憶情報「0」の設定または入力時は、ボタンギヤ34が回動せず、同図(a)のように切欠溝72が係合爪と正対し、係合爪と係合可能に位置する。
この場合、制御板は、全ての制御カム65の切欠溝72が各係合爪と正対し、係合爪と係合可能に位置したときのみ係合可能になり、制御板が揺動可能になる
【0064】
一方、前記セットギヤ43は、タ−ミナルギヤ66と同質部材によって、前記ギヤ66のピッチ円直径よりも若干大径で歯数を二つ増加して形成され、その一部に二つ歯を合成した幅広なストッパ83が形成され、該ストッパ83とタ−ミナルギヤ66との噛合を不能にするとともに、一操作ボタン10当りの設定または入力情報量を規制可能にしている。
したがって、セットギヤ43は、実質的にタ−ミナルギヤ66と同数の歯数を有し、これらがタ−ミナルギヤ66と噛合可能になる。
前記軸筒部44はセットギヤ43と一体成形され、それらの内部に凹孔84が形成され、該凹孔84の奥部にピン85が偏心して突設されている。
【0065】
前記凹孔84に、ト−ションバネであるセットスプリング86が収容され、該スプリング86の一端が前記スリワリ54に掛止され、他端のフック部87が前記ピン85に掛止されている。
そして、セットギヤ43の回動角度によってセットスプリング86の弾性を蓄積し、その弾性によってセットギヤ43を反転方向へ回動可能に付勢し、これをタ−ミナルギヤ66へ作用可能にしている。
図中、88は軸筒部44の表面に形成した組み立て用のアイマ−クである。
【0066】
前記駆動カム16は、ケ−ス14の内面に形成した大径のカム穴101に回動可能に収容され、常時はカムスプリング(図示略)を介して、原位置へ復帰回動可能に付勢されている。
前記駆動カム16は、亜鉛合金ダイカストによって肉厚の略円板形に成形され、その前後面に回動軸89,90を突設し、これらをバックプレ−ト13の通孔18と、ケ−ス14の通孔102に回動自在に支持している。
【0067】
このうち、後側の回動軸89はバックプレ−ト13の凹孔17に回動自在に挿入され、その内部に前記本締錠および内側のドアハンドル5に連係する連結バ−91が回動自在に挿入され、その回動角度を一対の凸部92で規制している。
前記連結バ−91の一端は前記凸部92,92の間に裕度を持って配置され、実質的に連結バ−91の一端と前記凸部92とは係合不能に配置され、内側のドアハンドル5の回動操作では、駆動カム16を回動不能にしている。
【0068】
前記駆動カム16は後端部に略半月状のスライド面93を有し、該スライド面93を前記凹孔18の内側開口部周辺に滑動可能に収容し、その両側に後述のロックプレ−トと係合可能なテ−パ状の係合部94,94を形成し、該係合部94の裾部にブロックカム95を突設している。
【0069】
前記ブロックカム95は、後述の記憶解除リンクと係合可能な平坦なカムエンド96を備え、該エンド96の両側にカムエッヂ97,97を突設し、該カムエッヂ97,97の一方を、ブロックカム95の回動時に記憶解除リンクと係合可能にしている。
図中、98はブロックカム95の両側に設けた左右一対のネジ孔で、これらの一方にドア吊元設定ネジ(図示略)をねじ込み可能にしている。99は回動軸89の奥部に収容した連結ボルトで、その螺軸をドアハンドル4のネジ孔100にねじ込み可能にしている。
【0070】
前記回動軸90は前記通孔102に回動可能に挿入され、その軸端面に一対のドグ103が突設され、該ドグ103をドアハンドル4のハンドル軸104の端部に突設した、一対のドグ105の間に嵌合可能にしている。
図中、106は駆動カム16の前端面に形成したスライド面で、前記カム穴101の底面に滑動可能に収容され、107はケ−ス14の外面下部に形成した凹穴で、ドアハンドル4のシ−ルリブ108を挿入可能にしている。
【0071】
109,110はケ−ス14の内側に突設したバイプシャフト連結用のネジ孔、111はケ−ス14の内側の上下位置に設けた左右一対のネジ孔、112はカム穴101の下部周面に開口した左右一対の切欠溝で、前記カムスプリングの両端末を掛け止め可能にしている。
【0072】
前記記憶解除リンク113は、亜鉛合金ダイカストによって略コ字形状に成形され、これは図31のようにブロック本体46の段部46aに係合可能な内側面を有し、その両端部の両側面に二種類のピン114,115が突設されている。
このうち、ピン114は前記バックプレ−ト13の長溝27に係合可能に挿入され、ピン115はブロック本体46のガイド溝59に係合可能に挿入されている。
【0073】
前記記憶解除リンク113の両端部に係合ア−ム116,117が突設され、このうち係合ア−ム116の外周部は、前記駆動カム16のカムエンド96に係合可能に配置されている。
図中、116aは係合ア−ム116の先端部に設けた係合段部で、後述のロックプレ−トに係合可能に配置されている。
前記係合ア−ム116は、駆動カム16の回動に連動して記憶解除リンク113を上動し、ブロック本体46ないしブロックアセンブリ15を外側へ移動して、ボタンギヤ34とタ−ミナルギヤ66との噛合を解除可能にしている。
【0074】
一方、前記係合ア−ム117はケ−ス14内の上部に形成したガイド溝118に摺動可能に収容され、その先端部の内側に係合突起119が突設され、後述の切換軸に係合可能に位置している。
【0075】
図中、120は係合ア−ム117とケ−ス14の内側面との間に介挿したセットスプリングで、その弾性を介して記憶解除リンク113を下方へ付勢している121は前記ガイド溝118に近接して形成した仕切壁で、前記ブロック本体46のフック部56の外面に係合可能に配置され、前記仕切壁121の基部に軸孔122が形成され、該軸孔122に前述の切換軸123の前端部が回動自在に支持されている。
【0076】
前記切換軸123は亜鉛合金ダイカストによって棒状に成形され、その前端部に大小二つのカム124,125が軸方向に若干離間して、互いに直径方向に突設されている。
これらのカム124,125は、施錠時は水平状態に置かれて、係合ア−ム117の内面との係合を解除し、切換軸123の正逆回動操作によって、切換軸123を記憶解除リンク113の係合ア−ム117の内面と係合可能にされている
【0077】
そして、前記係合時にブロック本体46を外側へ離反させ、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34との噛合を解除可能にしており、かつその際ブロック本体46の離反変位を前記カム124,125の長さ相当分に設定して、空錠使用若しくは暗証番号変更可能にしている。
【0078】
すなわち、空錠使用時は、切換摘み6を介し切換軸123を逆転回動し、長尺側のカム125を係合ア−ム117の内面と係合させ、ブロック本体46を外側へ十分に離反させて、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34との噛合を解除し、更に制御カム65の切欠溝72と制御板の係合爪との係合を解除して、ドアハンドル4,5を回動可能にしている。
【0079】
一方、暗証番号変更時は、切換摘み6を介し切換軸123を正転回動し、前端部側の短小のカム124を係合ア−ム117の内面と係合させ、ブロック本体46を空錠使用時よりも若干短小に離反させている。
そして、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34との噛合のみを解除し、制御カム65の切欠溝72と制御板の係合爪との係合を維持させて、現状の記憶情報を維持させ、前記番号変更を実行可能にしている。
図中、126は切換軸123の前端部に形成した角軸部で、該部126に板バネ127が弾圧可能に配置され、切換軸123の回動角度を感知可能にしている
【0080】
前記ブロック本体46内の掛止板78と制御カム65との間に、前記切溝73を介して制御板128の係合爪129が挿入され、各制御カム65の切欠溝72の開口方向が合致する解錠時に、ドア1側へ揺動可能にされている。
すなわち、制御板128は図33乃至図35のように、鋼板をプレス成形して略細長矩形板状に形成され、その長さ方向の一側に操作ボタン10と同数の円形ないし半円形の切欠孔130が形成され、該孔130の内側に前記ボタン受25を受け入れ可能にしている。
【0081】
前記切欠孔130の口縁部に係合爪129が突設され、該係合爪129は前記切溝73を介して、ブロック本体46内の掛止板78と制御カム65との間に係脱可能に挿入されている。前記係合爪129の先端部は、板厚方向へ鋭角に屈曲形成され、その屈曲端部を掛止板78に係合可能にしている。
【0082】
図中、131,132は制御板128の一側端部に突設した枢支部で、ケ−ス14の内側端部に設けた係止溝133に枢動可能に挿入され、該係止溝133の開口縁部に臨ませて、バックプレ−ト13の内側端部に掛止壁134が突設され、制御板128の一側端部を枢動可能に支持している。
【0083】
すなわち、制御板128はバックプレ−ト13およびケ−ス14内の側部に、前記掛止壁134を支点に前後方向へ揺動可能に取り付けられ、その表面に突設したバネ受135と、ケ−ス14に形成したバネ受136との間にセットスプリング137が介挿され、該スプリング137の弾性を介して、後方へ揺動可能に付勢され、前記係合爪129を制御カム65に係合可能に配置している。
【0084】
前記制御板128の長さ方向の一端部に、バネ掛138が斜状に折り曲げられ、該バネ掛138にロックスプリング139の一端が掛け止められ、該スプリング139の他端がロックプレ−ト140に掛け止められている。
【0085】
前記ロックプレ−ト140は、鋼板をプレス成形して略横長矩形板状に形成され、その長さ方向の断面形状を略Z字形状に形成している。
前記ロックプレ−ト140の中間部に、バネ掛141が略リング状に切り起し形成され、その先端部に凹状の係合部142,144,145が形成されているこのうち、係合部142は記憶解除リンク113の係合段部116aに係合可能にされ、また係合部144,145はドア1の左右吊元位置設定用ビス143の頭部に係合可能にされている。
【0086】
前記ロックプレ−ト140は、一端が制御板128の下端部の背後に置かれ、他端が係合ア−ム116の係合段部116aに置かれ、その係合部142が係合段部116aに係合可能に配置され、常時はロックスプリング139の弾性を介して、制御板128に係合可能に付勢している。
【0087】
図中、146は前記操作孔12に臨ませて、ケ−ス14の内面に上下動可能に取り付けた、ボタン錠2の第1安全機構を構成する鋼板製の細長矩形の防護板で、その一側端部の前記操作孔12の対応位置に、同径の複数の透孔147を形成し、またその近接位置に長孔状のビス孔148を形成し、ビスおよびコ字形金具若しくは座金(図示略)等を介して、防護板146をケ−ス14に移動可能に取り付けている。
【0088】
前記防護板146の上端部に、端縁を直角に屈曲したバネ受149が形成され、該バネ受149と仕切壁121との間に押バネ150を介挿し、該バネ150の弾性を介して防護板146を駆動カム16側へ付勢している。
また、前記防護板146の下端部にL字形断面の係合片151を形成し、該係合片151の端縁を、駆動カム16のスライド面106に形成した図28の係合段部106aに係合可能に配置し、駆動カム16の回動を介して防護板146を上動可能にしている。
【0089】
すなわち、前記防護板146は、施錠時に悪戯等位によって後述の操作具が前記操作孔12に差し込まれ、ドアハンドル4を回動して解錠しようとしても、係合片151が係合段部106aに係合して駆動カム16の回動を阻止し、解錠を阻止するようにしている。
【0090】
この場合、図5乃至図9では防護板146をガイド溝41およびスライド溝42上に取り付けているが、例えばこれらの溝41,42を削除して当該部を平坦に形成し、当該平坦部に防護板146を摺動可能に取り付け、かつ操作孔12の内側に可及的に密着して取り付ければ、操作具の差し込みが不可能になって、ピッキング防止に有効である。
【0091】
更に、図29のように係合片151を駆動カム16とケ−ス14の間に介挿し、かつ係合片151を係合段部106aに係合することで、駆動カム16が賊から強大な回動力を受けても、係合片151が折れ曲がらず駆動カム16の回動を阻止して、ピッキング防止を強化できる。
この他、図中152はドアハンドル4,5に形成した凹状の操作マ−ク、154は暗証番号の設定または入力および変更操作時に使用する棒状の操作具で、前記操作孔12および透孔147に挿入可能にされている。
【0092】
このように構成したボタン錠2は、複数の操作ボタン10のそれぞれに複数の記憶情報を設定または入力できるから、従来のように複数の操作ボタン10に単一の記憶情報を設定または入力し、該操作ボタン10の組み替えによって複数通りの暗証番号を得るものに比べて、多数の暗証番号を得られ、その選択範囲を広げて防御能力の向上を図れ、その分操作ボタン10の個数を低減でき、また後述のように従来のリセットボタンも不要になって、部品点数の低減と構成の簡潔化を図れ、これを容易かつ安価に製作できる。
【0093】
したがって、バックプレ−ト13やケ−ス14の短小化や幅狭化を図れ、その小形軽量化とボタン錠2ないしドア1の体裁の向上を促し、ドア1の側端面から錠前(図示略)中心までのバックセット寸法LBS のコンパクト化を図れ、勝手口への使用に好適である。
【0094】
また、前記ボタン錠2は、操作ボタン10の押圧操作回数によって複数通りの記憶情報を設定または入力できるから、従来のように操作ボタンに単一の記憶情報だけを設定するものに比べて、操作ボタン10の表面に付着した指紋の有無や、操作ボタン10の表面の磨耗状態によって、設定または入力した記憶情報を察知される惧れがなく、その防御能力の向上を図れる。
【0095】
更に、前記ボタン錠2は、ドアハンドル4,5の回動力を記憶解除リンク113に伝えて、ブロックアセンブリ15を移動し、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34との噛合を断続させ、ドアハンドル4,5と各ギヤ34,43,66との直接的な連係を回避しているから、ドアハンドル4の回動操作によって暗証番号を察知される心配がなく、この面でも防御能力の向上を図れる。
【0096】
しかも、ケ−ス14の裏面に防護板146を取り付け、該防護板146によって、操作孔12から駆動カム16へのピッキング用具の侵入を遮断し、また外部からの防護板146の上下動では駆動カム16を回動し得ないようにしているから、例えば操作孔12にピッキングワイヤを差し込んで駆動カム16を回動しようとしても、係合片151が係合段部106aに係合し、駆動カム16の回動を阻止して、不正な解錠操作を防止する。
【0097】
次に前記ボタン錠2を製作する場合は、例えばドアハンドル4,5、バックプレ−ト13、ケ−ス14、駆動カム16、ボタンケ−ス33およびボタンギヤ34、ブロック本体46、記憶解除リンク113、切換摘み123等を亜鉛合金ダイカスト成形する。
また、タ−ミナルギヤ66、セットギヤ43、制御カム65を合成樹脂で成形し、座板3、カバ−プレ−ト47、制御板128、ロックプレ−ト140、防護板146等を板金でプレス成形し、クラッチシャフト67を機械加工する。その際、ケ−ス14に形成したボタン挿通孔30の開口縁部に、ガイドリング31を一体成形若しくは圧入する。
【0098】
こうして作製した構成部品を合理的に組み付ける場合は、ブロックアセンブリ15を予め組み付けて置く。その場合は、ブロック本体46に情報変更ユニット48を操作ボタン10と同数分、つまり5個組み付け、前記本体46にカバ−プレ−ト47を取り付ける。
前記情報変更ユニット48の組み付けは図21のようで、先ず第1および第2ギヤ挿入孔49,50を上向きにして、ブロック本体46を組み付け治具(図示略)にセットする。
【0099】
次にボス74を上向きにしてタ−ミナルギヤ66を保持し、その段付き孔75の下方からクラッチシャフト67を挿入し、角軸79を角穴76に嵌合するとともに、前記軸67の上部をカバ−プレ−ト47の下方からビス孔63に差し込むそして、カバ−プレ−ト47から突出したクラッチシャフト67に座金68とセットスプリング69とを挿入し、情報変更子70の螺軸をクラッチシャフト67のネジ孔81にねじ込み、制御カム65を除く一組の情報変更ユニット48をカバ−プレ−ト47に取り付ける。同様に他の情報変更ユニット48をカバ−プレ−ト47に取り付ける。
【0100】
また、ブロック本体46の第2ギヤ挿入孔50にセットスプリング86を挿入し、該スプリング86の一端をバネ受54に掛け止め、該スプリング86の上方からリセットギヤ43を挿入し、内部のピン85をセットスプリング86のフック部87に差し込む。
【0101】
そして、情報変更ユニット48を組み付けたカバ−プレ−ト47を保持し、各ユニット48のタ−ミナルギヤ43と掛止板78を第1ギヤ挿入孔49と通孔53とに収容し、タ−ミナルギヤ43と隣接のリセットギヤ43を噛合させる。
また、カバ−プレ−ト47の挿通孔64をタ−ミナルギヤ43のボス44に差し込み、該プレ−ト47をブロック本体46にビス止めしたところで、バックプレ−ト13ないしケ−ス14への組み付けを待機する。
【0102】
次にガイド溝41およびスライド溝42を上向きにして、ケ−ス14を組み付け治具(図示略)にセットし、ケ−ス14の下側からドアハンドル4のシ−ルリブ108を凹穴107に挿入する。
また、ケ−ス14の上側から、回動軸部90にカムスプリングを装着した駆動カム16をカム穴102に収容し、その回動軸90を通孔102に差し込み、ドグ103,105を嵌合したところで、連結ボルト99をドアハンドル4のネジ孔100にねじ込み、ドアハンドル4と駆動カム16を同期回動可能に連結するこの後、駆動カム16のネジ孔98,98の一方に、ドア1の吊元位置に応じて、吊元位置設定用ビス143をねじ込む。
【0103】
また、ケ−ス14に取り付けた各ガイドリング31にボタンケ−ス33を内側から挿入し、その掛止片35をボタン挿通孔30の開口縁部に掛け止める。
この状況は図10のようで、前記ボタンケ−ス33にボタンギヤ34、セットスプリング40を順次挿入し、それぞれのドグ36,37を噛合する。
【0104】
更に、各ガイド溝41に亘って防護板146をケ−ス14の長さ方向に摺動可能に取り付け、その一方のバネ受149と仕切壁121との間に押バネ150を介挿し、他方の係合片151を駆動カム16のカムエンド96に係合させる。
そして、前記防護板146上に、カム孔52を上向きにして前記ブロックアセンブリ15を収容し、かつそのブロック本体46の側端部のバネ受60とケ−ス14の側壁との間に、シフトバネ153を介挿する。
【0105】
また、ケ−ス14の軸孔122に切換軸123の前端部を挿入し、その角軸部126の近接位置に板バネ127を係合可能に配置する。
そして、記憶解除リンク113をブロック本体46上に収容し、その一方のピン115,115をブロック本体46のガイド溝59,59に差し込み、また一方の係合ア−ム117を前記切換軸123に掛け止め、前記係合ア−ム117とケ−ス14の内側面との間に、リセットスプリング120を介挿する。
【0106】
この後、ケ−ス14のバネ受136にセットスプリング137を収容し、該スプリング137にピン135を差し込んで制御板128を保持し、その各係合爪129をブロック本体46の切欠部73に差し込み、かつその先端部を通孔53ないしカム孔52に挿入する。
そして、前記カム孔52に切欠溝72を下向きにして制御カム65を収容し、その軸孔71にカム軸80を差し込み、制御カム65と掛止板78との間に係合爪129を収容する。
【0107】
前記制御板128は、予めバネ掛138,141およびロックスプリング138を介して、ロックプレ−ト140を連結して置き、該ロックプレ−ト140の一端部を制御板128に重合し、その他端部の係合部142を前記係合段部116aに係合配置し、他の係合部142をドア吊元位置設定ビス143に係合配置する。
【0108】
この後、ケ−ス14のネジ孔109,110にパイプシャフトの螺軸をねじ込み、また駆動カム16の軸部92内に連結バ−91の一端を係入したところで、バックプレ−ト13をケ−ス14に被着し、ビス孔19,111にビスをねじ込んでバックプレ−ト13とケ−ス14を連結する。
【0109】
こうして組み付けたボタン錠2は、その表面の片側に複数の操作ボタン10が縦一列に配置され、その下端部に外側のドアハンドル4が位置し、その裏面から上下一対のパイプシャフトが突出し、その上側のパイプシャフトの直上から切換軸123が突出し、下側のパイプシャフトの直上から連結バ−91が突出している。また、前記バックプレ−ト13に開口した通孔21,22のうち、一方の通孔22にドア吊元位置設定ビス143の頭部が位置している。
【0110】
こうして組み付けたボタン錠2をドア1に取り付ける場合は、ドア1の側端部に取付穴(図示略)と、上下一対のパイプシャフト挿通孔と、切換軸123の挿通孔を形成し、該取付穴に本締錠を埋め込む。
そして、ドア1の外側の所定位置に前記ボタン錠2を位置付け、その連結バ−91を本締錠の角穴に差し込み、また一対のパイプシャフトをパイプシャフト挿通孔(図示略)に差し込み、それらをドア1の内側に突出する。
【0111】
一方、ドア1の内側の所定位置に座板3を位置付け、該座板3の外側からビスをパイプシャフトにねじ込んで座板3を取り付ける。前記座板3に予め切換摘み6とドアハンドル5を止め輪等で回転自在に取り付けて置き、切換軸123の突出部に切換摘み6を係入し、連結バ−91の先端部をドアハンドル5に係入して、これらを取り付ける。
【0112】
こうしてドア1に取り付けたボタン錠2は図1乃至図3のようで、ケ−ス14の表面の片側に複数の操作ボタン10が縦一列に配置され、その略中央に複数の操作孔である透孔12が縦一列に配置され、また下端部に外側のドアハンドル4が位置している。
前記ボタン錠2は、前述のように操作ボタン10の数が少なく、従来のリセットボタンも省略し得て簡潔になり、また全体的にコンパクトであるから、ドア1の体裁が良好になる。
【0113】
この場合、ボタン錠2は製造メ−カ側で予め暗証番号をランダムに設定し、これを顧客へ提供する場合や、製造メ−カで予め暗証番号を設定または入力しないで顧客へ提供する場合があるが、これらに実質的な相違はない。
そこで、説明の重複を避けるため、顧客側で暗証番号を設定または入力する場合を以下に説明する。したがって、製造メ−カ側での暗証番号の設定または入力も、後述の方法と実質的に同様に行なわれる。
【0114】
前記ボタン錠2は、各操作ボタン10がセットスプリング40の弾性によって前方へ付勢され、ボタンケ−ス33が掛止片35を残してケ−ス14から突出している。
前記ボタンケ−ス33は、掛止片35がボタン挿通孔30の内側の開口縁部に係合し、該掛止片35,35の間にガイドリング31のガイドリブ32が係合し、ドグ36がボタンケ−ス33に収容したボタンギヤ34側のドグ37に噛合し、前記ボタンギヤ34がブロックアセンブリ15のタ−ミナルギヤ66に噛合している。この状況は図18のようである。
【0115】
前記ブロックアセンブリ15は、シフトスプリング153の弾性によってボタンギヤ34側へ付勢され、前述のギヤ34,66の噛合を促すとともに、ブロック本体46のフック部56がケ−ス14の張出部57に係合している。
また、前記ブロック本体46に記憶解除リンク113が係合し、該リンク113のピン115がブロック本体46のガイド溝59に係合し、ピン114が長溝27に係合している。
【0116】
前記記憶解除リンク113は、常時はセットスプリング123の弾性によって、下方、つまり駆動カム16側へ付勢され、その下側の係合ア−ム116が駆動カム16のカムエンド96に係合し、上側の係合ア−ム117が切換軸123に係合可能に位置している。
【0117】
前記切換軸123は角軸部126に板バネ127が係合して弾性接触し、そのカム124,125が常時は水平の中立状態に位置している。
前記ブロックアセンブリ15に装着した各情報変更ユニット48は、セットスプリング69の弾性によって、クラッチシャフト67と情報変更子70が前方に付勢され、情報変更子70が透孔12の内側開口縁部の背後に位置している。
【0118】
前記情報変更ユニット48の制御カム65は、ブロック本体46のカム孔52に位置し、該制御カム65と掛止板78との間に、制御板128の係合爪129が係入している。
前記制御板128は、記憶解除リンク113と反対側のブロックアセンブリ15の側方で、ボタンギヤ34の背後に位置し、常時はリセットスプリング137の弾性によって、バックプレ−ト13側、つまりドア1側へ付勢されている。
【0119】
前記制御カム65の切欠溝72は、暗証番号の設定前は、図33のように制御板128側の同一方向に開口され、各切欠溝72に係合爪129が係入して、制御板128が後方へ押し倒されている。
そして、前記制御板128に連結されたロックプレ−ト140が、セットスプリング137の弾性に抗して制御板128と一緒に押し倒され、その係合部144が吊元位置設定用ビス143との係合を解除し、それらの間に僅かな間隙を形成している。
【0120】
駆動カム16は図17のように、カムエンド96を上向きにしてケ−ス14に対し左右へ90°回動可能に組み込まれ、これに内外のドアハンドル4,5が同動可能にされ、これらがカムスプリング(図示略)の弾性を介して原位置へ復帰回動可能に付勢されている。
また、ケ−ス14の内面に、ボタン錠2の第1安全機構を構成する防護板146が摺動可能に取り付けられ、下端部の係合片151が図29のとうにケ−ス14と駆動カム16の間に差し込まれ、かつ押しバネ150の弾性によって係合段部106aに係合し、各透孔147が操作孔12と同位置に位置している。
【0121】
このような状況の下でボタン錠2に所定の暗証番号、実施形態では5桁の暗証番号「12345」を設定または入力する場合は、各操作ボタン10の記憶情報が未設定、つまり「0」であり、前記暗証番号の各桁の数字は「0」より大きいから、ドア1を閉鎖した状態でドア1の外側から暗証番号を設定または入力し得る。
【0122】
前記暗証番号の設定または入力は、各操作ボタン10に対応する隣接の透孔12に操作具154を挿入し、クラッチシャフト67を押し下げて角軸79と角穴76との係合を解除し、当該状態を維持しながら、対応する操作ボタン10を押圧操作することで行なう。
この場合、操作ボタン10と、これに対応するタ−ミナルギヤ66、リセットギヤ43の一組によって、操作ボタン10毎に独立した施解錠作動を得ているから、操作ボタン10やクラッチシャフト67の押圧順序に関係なく、操作ボタン10の操作をランダムに行なえる。
【0123】
但し、一組のクラッチシャフト67と操作ボタン10の操作は連係して行なう必要があり、またクラッチシャフト67の押し込み後に操作ボタン10を操作する必要がある。
また、ケ−ス14の内面に防護板146が取り付けられているが、各透孔147が操作孔12と同位置に位置しているから、操作具154の挿入に支障はない
【0124】
すなわち、前記操作具154を任意の透孔12に挿入し、該操作具154をセットスプリング67の弾性に抗して押し込み、クラッチシャフト67を押し下げて、角軸79を角穴76から押し出し、それらの係合を解除する。
このようにすることで、タ−ミナルギヤ66がクラッチシャフト67に回転自在に支持され、カム軸80ないし制御カム65は現状の回動角度、つまり記憶情報を維持され、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34とリセットギヤ43との噛合状態が維持される。この状況は図19のようである。
【0125】
このような状況の下で前記透孔12に対応する操作ボタン10を押圧操作する前記押圧操作は実施形態の場合、暗証番号が5桁の「12345」であるから、最上位置の透孔12に操作具154を挿入したときは、ボタン表示部11の「1」表示の、最上位置の操作ボタン10を1回押圧し、10000位の桁の数字1を設定または入力する。
また、2番目高さの透孔12に操作具154を挿入したときは、ボタン表示部11の「2」表示の操作ボタン1を2回押圧し、1000位の桁の数字2を設定または入力する。
【0126】
同様に3番目高さの透孔12に操作具154を挿入したときは、ボタン表示部11の「3」表示の操作ボタン10を3回押圧し、100位の桁の数字3を設定または入力し、4番目高さの透孔12に操作具154を挿入したときは、ボタン表示部11の「4」表示の操作ボタン10を4回押圧し、10位の桁の数字4を設定または入力し、最下位置の透孔12に操作具154を挿入したときは、ボタン表示部11の「5」表示の操作ボタン10を5回押圧し、1位の桁の数字5を設定または入力する。
【0127】
そして、例えば最上位置の操作ボタン10を1回押圧すると、ボタンケ−ス33がセットスプリング40の弾性に抗して、ガイドリブ32に沿って押し下げられ、これにボタンギヤ34が同動する。この状況は図20のようである。
この後、操作ボタン10から手を離すと、ボタンギヤ34がセットスプリング40の弾性によって前方へ押し出され、該ギヤ34に突設したカム39が隣接するガイドリブ32の内側端部に係合して、ヘリカル回動する。
【0128】
このため、前記カム39がガイドリブ32の1ピッチ分、つまりボタンギヤ34の二つ歯相当分の45°回動し、そのトルクを噛合するタ−ミナルギヤ66に伝える。
一方、ボタンギヤ34が更に押し出され、掛止片35,35の間にガイドリブ32が係合して、ボタンギヤ34が回動を停止し、その回動角度を保持するとともに、掛止片35がボタン挿通孔30の口縁部に係合して、ボタンケ−ス33が原位置に復帰する。
【0129】
こうして、ボタンギヤ34のトルクがタ−ミナルギヤ66に伝達されると、タ−ミナルギヤ66がクラッチシャフト67の軸回りを2歯相当分の45°回動し、そのトルクを噛合するリセットギヤ43に伝える。
このため、リセットギヤ43が2歯相当分回動し、該ギヤ43と一体のボス44が同動して、その内部に掛け止めたリセットバネ86が捩り込まれ、その弾性をリセットギヤ43を介して前記タ−ミナルギヤ66へ作用し、該ギヤ66を原位置へ復帰動可能に付勢する。
【0130】
こうして、最上位置の操作ボタン10に記憶情報1を設定または入力したところで、操作具154を透孔12から引き抜き、クラッチシャフト67を前方へ突出させて、角軸79を角孔76に係合させ、当該情報変更ユニット48の原状を回復する。
この後、例えば上から2番目の操作ボタン10に記憶情報2を設定または入力する際は、操作ボタン10を2回押圧し、ボタンギヤ34を4歯相当分の90°回動し、該ギヤ34に連係するタ−ミナルギヤ66およびリセットギヤ43を前記角度分回動して、リセットバネ86を捩り込み、該リセットバネ86にリセットギヤ43の90°回動相当分の弾性を形成し、操作具154を透孔12から引き抜く。
【0131】
同様に上から3番目の操作ボタン10を3回押圧し、ボタンギヤ34を6歯相当分の135°回動し、リセットバネ86にリセットギヤ43の135°回動相当分の弾性を形成し、操作具154を透孔12から引き抜く。
また、同様に上から4番目の操作ボタン10を4回押圧し、ボタンギヤ34を8歯相当分の180°回動し、リセットバネ86にリセットギヤ43の180°回動相当分の弾性を形成し、操作具154を透孔12から引き抜く。
更に、同様に最下位置の操作ボタン10を5回押圧し、ボタンギヤ34を10歯相当分の225°回動し、リセットバネ86にリセットギヤ43の225°回動相当分の弾性を形成し、操作具154を透孔12から引き抜く。
【0132】
こうして、全ての操作ボタン10の記憶情報を設定または入力したところで、外側のドアハンドル4をリセット操作し、該ハンドル4を時計方向へ略90°回動する。
このようにすると、ドアハンドル4に同動する駆動カム16が図17上反時計方向へ回動し、カムエンド96が記憶解除リンク113の係合ア−ム116に係合し、前記リンク113をセットスプリング120の弾性に抗して押し上げる。
【0133】
前記記憶解除リンク113は、その上動時にピン115と係合下のガイド溝59を形成したブロック本体46ないしブロックアセンブリ15を、シフトスプリング153の弾性に抗して図17上左方へ引き寄せる。
このため、前記アセンブリ15がボタンギヤ34から離反し、ボタンギヤ34とタ−ミナルギヤ66との噛合を解除し、またブロック本体46の各切欠部73から制御板128の係合爪129を引き離す。
【0134】
このようにすることで、タ−ミナルギヤ66とリセットギヤ43が回動可能になり、リセットギヤ43がリセットスプリング86の弾性によって復帰回動し、つまり前記操作ボタン10の押圧操作時と反対方向へ回動し、該ギヤ43に噛合するタ−ミナルギヤ66が回動する。
前記タ−ミナルギヤ66の回動方向は、ボタンギヤ34の押圧操作時の回動方向と同方向で、その回動角度は、リセットスプリング86に形成された前記弾性に比例し、その角度変位が、前記ギヤ66に形成した角孔76に嵌合する角軸79を介して、カム軸80に伝達される。
【0135】
このため、カム軸80がタ−ミナルギヤ66と略同角度回動し、該軸80に嵌合した制御カム65がこれに同動して、該カム65に形成した切欠溝72が位置する。すなわち、各切欠溝72の位置が、リセットスプリング86の弾性ないし各記憶情報に基いて設定される。
【0136】
この状況は図26の(b)〜(f)のようで、各切欠溝72の位置が、制御板128の係合爪129と係合可能な同図(a)の位置、つまり記憶情報「0」位置から移動している。
このため、各切欠溝72に係入していた係合爪129が制御カム65に接触し、該係合爪129がセットスプリング103の弾性に抗して切欠溝72から弾き出され、制御カム65と掛止板78との間に略垂直、つまりドア1と平行面上に位置する。
【0137】
したがって、ロックプレ−ト140の一端がロックスプリング139の弾性によって、制御板128の厚さ方向に引き寄せられ、制御板128に重合するとともに、当該端部がケ−ス14の側壁に係合し、その他端の係合部144が吊元位置設定用ビス143に係合可能になって、移動が拘束される。
この結果、ドアハンドル4ないし駆動カム16が回動不能になり、ボタン錠2が施錠される。
【0138】
このようなボタン錠2を解錠する場合は、外側のドアハンドル4をリセット操作し、該ハンドル4を時計方向へ略90°回動する。
このようにすると前述のように、ドアハンドル4に同動する駆動カム16が図17上反時計方向へ回動し、カムエンド96が記憶解除リンク113の係合ア−ム116に係合し、前記リンク113をセットスプリング120の弾性に抗して押し上げる。
【0139】
前記記憶解除リンク113は、その上動時にピン115と係合下のガイド溝59を形成したブロック本体46ないしブロックアセンブリ15を、シフトスプリング153の弾性に抗して図17上左方へ引き寄せ、前記アセンブリ15をボタンギヤ34から離反させて、ボタンギヤ34とタ−ミナルギヤ66との噛合を解除するとともに、ブロック本体46の各切欠部73から制御板128の係合爪129を引き離す。
【0140】
このようにすることで、タ−ミナルギヤ66とリセットギヤ43が回動可能になり、リセットギヤ43がリセットスプリング86の弾性によって復帰回動し、該ギヤ43に噛合するタ−ミナルギヤ66が回動して、暗証番号の設定または入力後、第三者の悪戯や解錠操作時の操作ボタン10の押し間違いによる状態をキャンセルし、タ−ミナルギヤ66ないしカム軸80の暗証番号設定または入力時の状況を回復する。
【0141】
すなわち、例えば暗証番号の設定または入力後、第三者の悪戯や解錠時の誤操作によって操作ボタン10が押圧操作されると、前述のようにボタンギヤ34が押圧回数分回動し、これにタ−ミナルギヤ66やリセットギヤ43が回動して、当初の暗証番号が改竄され、正規の暗証番号による解錠操作では解錠できなくなる。
そこで、前述のように解錠前にリセット操作し、暗証番号の設定または入力後に形成されたリセットスプリング86の弾性によって、リセットギヤ43とタ−ミナルギヤ66を回動し、前記弾性を消失させて、暗証番号の設定または入力時の状態を回復することで対応する。
【0142】
なお、前記リセット操作は、前記記憶アセンブリ48の移動時に瞬時に行なわれ、リセット操作後は前記記憶アセンブリ48が原位置に戻り、タ−ミナルギヤ66がボタンギヤ34に噛合し、係合爪129が各切欠部73に係入する。
また、リセット操作時のリセットギヤ43とタ−ミナルギヤ66の回動角度は、暗証番号の設定または入力後に形成されたリセットスプリング86の弾性によるものであるから、前記弾性の消失以上または以下に前記ギヤ43,66が回動することはなく、前記リセット操作によって当初設定または入力時の暗証番号が変質することはない。
【0143】
そして、前記リセット操作後、ドア1の外側から操作ボタン10を介して暗証番号「12345」を入力する。すなわち、最上位置の操作ボタン10を1回押圧操作し、上から2番目の操作ボタン10を2回押圧操作し、上から3番目の操作ボタン10を3回押圧操作し、上から4番目の操作ボタン10を4回押圧操作し、最下位置の操作ボタン10を5回押圧操作する。
この場合、操作ボタン10と、これに対応するタ−ミナルギヤ66、リセットギヤ43の一組によって、操作ボタン10毎に独立した施解錠作動を得るようにしているから、各桁の操作ボタン10の押圧順序に関係なく、ランダムに行なえる。
【0144】
このようにすると、各ボタン10に対応するボタンギヤ34がそれぞれ45°、90°、135°、180°、225°回動し、これらのボタンギヤ34に噛合する各タ−ミナルギヤ66が、ボタンギヤ34と反対方向へ同角度回動する。この場合、前記タ−ミナルギヤ66の回動方向は、前記暗証番号の設定または入力時におけるリセット操作時の回動方向と反対で、その回動角度は互いに同一であるから、各タ−ミナルギヤ66は暗証番号の設定または入力時と反対方向へ回動し、暗証番号の設定または入力時の回動角度を相殺して、記憶情報を解消する。
【0145】
すなわち、全てのタ−ミナルギヤ66が回動角度「零」の状態に置かれ、各制御カム65ないし切欠溝73が図26(a)の状態を形成し、各切欠溝73が制御板128の係合爪129と係合可能になる。
このため、各係合爪129の先端部が、セットスプリング137の弾性によって各切欠溝73に係入し、制御板128が図15の仮想線で示すように後方へ斜状に押し倒され、これにロックプレ−ト140が追随して、該プレ−ト140の係合部144がドア吊元位置設定ビス143から離間する。
【0146】
この後、ドアハンドル4を開回動し、つまり前記リセット方向と反対方向に回動し、これに同動する連結バ−91を介し本締錠を作動させ、デッドボルト8を後退させれば開扉可能になる。
この場合、ドアハンドル4の開回動によって、駆動カム16が回動し、カムエンド96が係合ア−ム116と係合して記憶解除リンク113を押し上げ、該リンク113側に記憶アセンブリ15を引き寄せ、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34との噛合が解除され、切欠部73から係合爪129が引き抜かれ、前述のリセット動作と同様な動作が行なわれる。
【0147】
しかしながら、前記ギヤ66,34が離間しても、リセットスプリング86は僅かな弾性を有するだけで、リセットギヤ43やタ−ミナルギヤ66を回動し得る十分な弾性が形成されていない。
このため、前記ギヤ43,66は回動し得ず、前記リセット時と同様な状態、つまり当初設定の暗証番号を維持し、ドア1の開操作ないし解錠作動に支障を来さない。
【0148】
一方、ドア1を閉鎖する場合は、ドアハンドル4を閉回動し、つまりリセット操作時と同方向に回動し、閉扉時にラッチトリガ−9が後退して本締錠が作動し、デッドボルト8が突出して施錠される。
この場合もドアハンドル4の閉回動によって、前述のリセット動作と同様な動作が行なわれるが、前述と同様に前記ギヤ43,66が回動し得ないから、前記リセット時と同様な状態、つまり当初設定または入力時の暗証番号を維持し、ドア1の閉操作ないし施錠作動に支障を来さない。
【0149】
また、ドア1を内側から開ける場合は、ドアハンドル5を開回動すればよい。すなわち、ドアハンドル5を開回動すると、その内部に配置した連結バ−91がドアハンドル5と同動し、該バ−91によって本締錠が作動し、デッドボルト8が後退して開扉可能になる。
この場合、連結バ−91の他端は前述のように、駆動カム16に係合不能に配置されているから、ドアハンドル5の開回動によって駆動カム16は回動せず、前記リセット作動は行なわれない。ドア1を内側から閉める場合も同様で、本締錠が作動し、デッドボルト8が突出して閉扉可能になる。
【0150】
次にボタン錠2をいわゆる空錠として使用する場合、つまりいちいちボタン操作して解錠することなく、ドアハンドル4,5の回動操作でドア1を開閉する場合は、切換摘み6を回動操作し、これに連係する切換軸123を同動して、長尺側のカム125を係合ア−ム117の内面に係合し、記憶解除リンク113をセットスプリング120の弾性に抗して押し上げ、当該状態を維持させて置く。
【0151】
このようにすると、前記記憶解除リンク113は、その上動時にピン115と係合下のガイド溝59を形成したブロック本体46ないしブロックアセンブリ15を、シフトスプリング153の弾性に抗して図17上左方へ引き寄せ、前記アセンブリ15をボタンギヤ34から離反させ、ボタンギヤ34とタ−ミナルギヤ66との噛合を解除するとともに、ブロック本体46の各切欠部73から制御板128の係合爪129を引き離す。つまり、切換摘み6の操作によって、暗証番号を維持したまま、前記リセット作動と同様な作動状態を形成する。
【0152】
このようにすることで、制御板128はリセットスプリング137によって、ドア1面と平行状態で後方へ付勢され、これにロックプレ−ト140が同動して、係合部144とドア吊元位置設定用ビス144が係合可能になり、かつその他端部はケ−ス14の側壁と係合可能になって、ドアハンドル4の回動方向を一方向に規制する。
したがって、ドアハンドル4を所定方向へ回動した際、本締錠が作動し、デットボルト8が出没してドア1が開閉可能になる。内側のドアハンドル5も、ドアハンドル4と同様である。
【0153】
このようなボタン錠2の使用の下で、保安上から暗証番号を変更する場合は、変更前の暗証番号を知り得ている場合に限り、これを安全にしかも合理的かつ迅速に行なえる。
例えば、実施形態の暗証番号「12345」を「33357」に変更する場合、つまり変更後の暗証番号の各桁の数字が、変更前のそれに比べて全て大きい場合(一部の桁同士の数字の差が0の場合を含む)は、ドア1を閉鎖したままドア1の外側から簡易かつ迅速に変更できる。
【0154】
すなわち、この場合は先ずドアハンドル4を回動してリセット操作し、ボタン錠2に加えられた悪戯や、操作ボタン10の押し間違い等を消去し、変更前の暗証番号を復旧する。リセット後、ブロックアセンブリ15を原位置に戻し、各タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34を噛合させ、原状を回復する。
次に、各操作ボタン10に変更前の暗証番号を入力し、対応する操作ボタン10を変更前の暗証番号の数分押圧する。
【0155】
このようにすることで、各操作ボタン10が押圧回数に45°を乗じた角度分回動し、これに噛合するタ−ミナルギヤ66が反対方向へ同角度分回動し、暗証番号の設定または入力時の回動角度を相殺して、当初の記憶情報を解消する。
すなわち、全てのタ−ミナルギヤ66が回動角度「零」の状態に置かれ、各制御カム65ないし切欠溝73が図26(a)の状態を形成し、各切欠溝73が制御板128の係合爪129と係合可能になる。
【0156】
このような状況の下で変更後の暗証番号のうち、変更した桁に対応する操作ボタン10と透孔12を操作する。すなわち、ドア1の外側から対応する透孔12に操作具154を挿入し、これをセットスプリング67の弾性に抗して押し込み、クラッチシャフト67を押し下げて、角軸79を角穴76から押し出し、それらの係合を解除する。
【0157】
このようにすることで、タ−ミナルギヤ66がクラッチシャフト67に回転自在に支持され、カム軸80ないし制御カム65は現状の回動角度、つまり記憶情報を維持され、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34とリセットギヤ43との噛合状態が維持される。
この場合、クラッチシャフト67は単に押し下げられるだけで回動しないから、カム軸80ないし制御カム65の切欠溝72の位置は、押し下げ前と同位置に保たれ、変更前の記憶情報に相当する回動角度を維持する。
【0158】
そして、前記操作具154の押し込み状態を維持しながら、対応する操作ボタン10を、暗証番号の各桁の数字の変更前後の差だけ押圧する。
例えば、前記実施形態の変更前の暗証番号「12345」を「33357」に変更する場合は、10000位の桁の操作ボタン10、つまり最上位置の操作ボタン10を、変更前後の数字「1」と「3」の差分の2回押圧する。
【0159】
このようにすると、前記操作ボタン10に対応するボタンギヤ34が4歯相当分の90°回動し、これに対応してボタンギヤ34に噛合するタ−ミナルギヤ66と、該ギヤ66に噛合するリセットギヤ43とが回動し、リセットスプリング86にリセットギヤ43の回動分の弾性が形成される。
こうして、最上位置の操作ボタン10の記憶情報を変更操作したところで、操作具154を透孔12から引き抜き、クラッチシャフト67を前方へ突出させて、角軸79を角孔76に係合させ、当該情報変更ユニット48の原状を回復する
【0160】
次に例えば1000位の桁の操作ボタン10、つまり上から2番目の操作ボタン10を、変更前後の数字「2」と「3」の差分の1回押圧する。
このようにすると、前記操作ボタン10に対応するボタンギヤ34が2歯相当分の45°回動し、これに対応してボタンギヤ34に噛合するタ−ミナルギヤ66と、該ギヤ66に噛合するリセットギヤ43とが回動し、リセットスプリング86にリセットギヤ43の回動分の弾性が形成される。
【0161】
こうして、上から2番目の操作ボタン10の記憶情報を変更操作したところで、操作具154を透孔12から引き抜き、クラッチシャフト67を前方へ突出させて、角軸79を角孔76に係合させ、当該情報変更ユニット48の原状を回復する。
【0162】
同様にして10位の桁の操作ボタン10、つまり上から4番目の操作ボタン10を変更前後の数字「4」と「5」の差分の1回押圧し、また1位の桁の操作ボタン10、つまり最下位置の操作ボタン10を変更前後の数字「5」と「7」の差分の2回押圧し、各ボタンギヤ34を45°および90°回動する。
なお、100位の桁の数字3は変わらないから、操作ボタン10の押圧操作を要しない。
【0163】
こうして、対応する全ての操作ボタン10の記憶情報を変更操作したところで、外側のドアハンドル4をリセット操作し、該ハンドル4を時計方向へ略90°回動し、該ハンドル4に同動する駆動カム16を回動させる。
このため、カムエンド96が記憶解除リンク113の係合ア−ム116に係合し、前記リンク113をセットスプリング120の弾性に抗して押し上げる。
【0164】
前記記憶解除リンク113は、その上動時にピン115と係合下のガイド溝59を介して、ブロック本体46ないしブロックアセンブリ15を、シフトスプリング153の弾性に抗して図17上左方へ引き寄せ、前記アセンブリ15をボタンギヤ34から離反させて、ボタンギヤ34とタ−ミナルギヤ66との噛合を解除するとともに、ブロック本体46の各切欠部73から制御板128の係合爪129を引き離す。
【0165】
このようにすることで、タ−ミナルギヤ66とリセットギヤ43が回動可能になり、リセットギヤ43がリセットスプリング86の弾性によって復帰回動し、つまり前記操作ボタン10の押圧操作時と反対方向へ回動し、該ギヤ43に噛合するタ−ミナルギヤ66が回動する。
前記タ−ミナルギヤ66の回動方向は、ボタンギヤ34の押圧操作時の回動方向と同方向で、その回動角度は、リセットスプリング86に形成された前記弾性に比例し、その角度変位が、前記ギヤ66に形成した角孔76に嵌合する角軸79を介して、カム軸80に伝達される。
【0166】
このため、カム軸80がタ−ミナルギヤ66と略同角度回動し、該軸80に嵌合した制御カム65がこれに同動して、該カム65に形成した切欠溝72の位置が形成される。
すなわち、記憶情報変更後の切欠溝72ないしカム軸80は、記憶情報変更前の回動角度に、前記記憶情報変更操作に伴う回動角度を相加した位置に設定される。
【0167】
このように各桁の記憶情報が増加する暗証番号の変更、つまりボタンギヤ34を情報の設定または入力時と同方向へ回動する情報の変更時は、ドア1を閉鎖したまま、ドア1の外側から各操作ボタン10を、各桁の変更前後の数字の差分押圧することで行なえる。
つまり、変更前の暗証番号を踏まえて変更するから、当該操作は暗証番号を知り得る特定の人に限られて安全であり、また変更前の暗証番号を一旦キャセルし、変更後の暗証番号を設定または入力し直す操作に比べ、操作ボタン10の押圧回数が低減し、その煩雑な作業から解消されて、これを簡易かつ迅速に行なえる
【0168】
一方、実施形態の暗証番号「12345」を「54321」に変更する場合、つまり変更後の暗証番号の各桁の数字の一部または全部が、変更前のそれに比べて小さい場合、すなわちボタンギヤ34を情報の設定または入力時と逆方向へ回動する情報の変更時は、ドア1を解放した状態で安全かつ迅速に変更できる。
この場合は、前述の番号変更操作と同様に、先ずドアハンドル4を回動してリセット操作し、ボタン錠2に加えられた悪戯や、操作ボタン10の押し間違い等を消去し、変更前の暗証番号を復旧する。リセット後、ブロックアセンブリ15を原位置に戻し、各タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34を噛合させ、原状を回復する。
【0169】
次に、各操作ボタン10に変更前の暗証番号を入力し、対応する操作ボタン10を変更前の暗証番号の数だけ押圧し、各操作ボタン10を押圧回数に45°を乗じた角度分回動し、これに噛合するタ−ミナルギヤ66を反対方向へ同角度分回動し、暗証番号設定時の回動角度を相殺して、設定時の記憶情報を解消する。
【0170】
このような状況の下で変更後の暗証番号のうち、変更した桁に対応する操作ボタン10と透孔12を操作する。このうち、10000位の桁と1000位の桁の数字「5」と「4」は、変更後に大きくなっているから、前述のように対応する操作ボタン10を変更前後の桁の数字の差だけ押圧し、対応するリセットスプリング86の弾性を形成させる。100位の桁の数字「3」は変更前後で変わらないから、変更操作を要しない。
【0171】
次に10位の桁と1位の桁の数字「2」と「1」は、変更後に小さくなっているので、この場合は前述と異なった操作を行なう。
すなわち、ドア1の内側から切換摘み6を回動操作し、これに連係する切換軸123を回動して、短小側のカム124を係合ア−ム117の内面に係合し、記憶解除リンク113を押し上げ、これに連動するブロックアセンブリ15を外側へ引き寄せ、タ−ミナルギヤ66をボタンギヤ34から引き離し、それらの噛合を解除する。
【0172】
この場合、記憶解除リンク113の押し上げ変位は、カム125に比べ短小分小さいから、前記ブロックアセンブリ15の移動変位も小さく、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34との噛合のみを解除し、切欠溝72と係合爪129との係合を維持させて、変更前の記憶情報を維持させて置く。
このような状況の下で10位の桁に対応する透孔12、つまり上から4番目の透孔12に操作具154を挿入し、これをセットスプリング67の弾性に抗して押し込み、クラッチシャフト67を押し下げて、角軸79を角穴76から押し出し、それらの係合を解除する。
【0173】
このようにするとタ−ミナルギヤ66がクラッチシャフト67に回転自在になるため、リセットスプリング86に形成された変更前の記憶情報相当の弾性によって、リットギヤ43が復帰回動し、これにタ−ミナルギヤ66が従動して、前記弾性が消失する。この結果、変更前の記憶情報が消失する。
【0174】
この後、前記切換摘み6を逆転操作し、これに連係する切換軸123を逆転して、記憶解除リンク113をセットスプリング120の弾性によって押し戻し、ブロックアセンブリ15を原位置に復帰させて、タ−ミナルギヤ66とボタンギヤ34とを噛合させ、また切欠溝72に係合爪129を係合させる。
【0175】
こうして10位の桁に対応する操作ボタン10に対し、記憶情報再設定の状況を形成したところで、前記透孔12に操作具154を挿入し、これをセットスプリング67の弾性に抗して押し込み、クラッチシャフト67を押し下げ、角軸79を角穴76から押し出し、それらの係合を解除して、タ−ミナルギヤ66をクラッチシャフト67に回転自在に設定する。
【0176】
そして、前記角軸79と角穴76の係合解除を維持しながら、10位の桁に対応する上から4番目の操作ボタン10を、変更後の記憶情報「2」に対応して2回押圧操作し、そのボタンギヤ34を90°回動させ、これにタ−ミナルギヤ66およびリセットギヤ43を連動させて、リセットスプリング86に相当分の弾性を形成させる。
この後、透孔12から操作具154を引き抜き、角軸79を角穴76に嵌合して、クラッチシャフト67とタ−ミナルギヤ66を一体的に連結し、10位の桁に対する実質的な記憶情報変更操作を終了する。
【0177】
次に1位の桁に対する記憶情報変更操作は、操作ボタン10の押圧回数が1である以外は、前述した10位の桁に対する変更操作と実質的に同一である。
こうして、各桁の記憶情報の変更操作を終了したところで、ドアハンドル4を回動してリセット操作し、ボタンギヤ34とタ−ミナルギヤ66の噛合を一旦解除し、前記形成した各リセットスプリング86の弾性によって、リセットギヤ43を復帰回動し、これにタ−ミナルギヤ66を連動させて、クラッチシャフト67ないし制御カム65の位置を変更後の記憶情報位置に設定し、一連の変更操作が完了する。
【0178】
このように前述の記憶情報の変更操作は、室内側での切換摘み6ないし切換軸123の操作を要するから、一切の操作を室外側から行なえる変更操作のような悪戯を防止できる。
【0179】
なお、前述の実施形態は、操作ボタン10に0〜7の8通りの記憶情報を設定または入力可能にしており、これに対応してタ−ミナルギヤ66およびクラッチシャフト67に八角形の角穴76と角軸79を形成しているが、0〜9の10通り或いは数字以外の設定情報、例えばアルファベットを駆使して、それ以上の設定情報を入力することも可能であり、その場合は前記角穴76と角軸79を更に多角形に形成すればよい。
【0180】
図37乃至図51は本発明の他の実施形態と応用形態を示し、前述の実施形態と対応する構成部分に同一の符号を用いている。このうち、図37乃至図50は本発明の第2の実施形態を示し、前述した実施形態のデザインを改良し、更に幾つかの改良点を含んでいる
すなわち、ドアハンドル4,5の形状を略円筒状から略円板状に形成し、その使用形態を握り型から摘み型に変え、その回動操作を容易に行なうとともに、操作ボタン10の個数を5個から4個に変更して、ボタン錠2を小形軽量化している。
【0181】
また、前記ドアハンドル4,5のうち、外側のドアハンドル4にボタン錠2の第2安全機構を設け、賊による過大な操作トルク操作から、ドアハンドル4と、該ハンドル4に連係する錠内部の機構とを保護し、更にボタン錠2の小形軽量化と、構成の簡潔化を図っている。
すなわち、ドアハンドル4は、円板状のハンドル本体の外面に、厚肉の把持部4a,5aを直径方向に突設し、その内端面に凹孔155を形成している。
前記凹孔155の底面に一対のバネ収容孔156を形成し、該収容孔156にセットスプリング157を収容し、該スプリング157の弾性を介してボ−ル158を内側へ付勢し、該ボ−ル158をボ−ル受159に着座させている。
【0182】
また、前記セットスプリング157の弾性によって、前記連結ボルト99を外側へ付勢し、その頭部99aを駆動カム16の凹孔160の段部に係合させ、その係合力、つまり接触面圧力によって、駆動カム16をドアハンドル4と同動可能にしている。前記凹孔160は円孔状で、該凹孔160に円筒状の頭部99aを回動可能に収容している。
前記ボ−ル受159は、前記凹孔155とケ−ス14の凹穴107との間に介挿され、該ボ−ル受159は亜鉛合金ダイカストによって肉厚の略円板状に成形され、その中央に前記連結ボルト99を挿入可能な通孔161を形成し、該孔161の外側に一対の係合孔162を形成している。
【0183】
前記係合孔162は、外側へ増径するテ−パ孔状に形成され、該テ−パ面に前記ボ−ル158を係合可能に収容していて、該ボ−ル158,158のピッチを従来のものより大径に形成し、かつ前記ボ−ル158の過半部を係合孔162から突出させて係合し、ドアハンドル4の過大トルク作用時、ボ−ル158の係合孔162からの脱出を促すようにしている。
図中、163は前記通孔160の内側開口縁に臨ませて対向配置した一対の係止突起で、それらの間に前記ドグ103が係入され、駆動カム16とボ−ル受159とを同動可能にしている。
【0184】
前記二つのボ−ル158は、セットスプリング157によってボ−ル受159の係合孔162に押し付けられ、かつ前記セットスプリング157の弾性によって、前記連結ボルト99の頭部99aを凹孔160の段部に係合させ、その係合力によって駆動カム16をドアハンドル4と同動可能にする。
したがって、ロックプレ−ト140の係合部144と、吊元位置設定用ビス143との係合が解除され、駆動カム16が回動可能なボタン錠2の解錠時は、ドアハンドル4と駆動カム16が同期回動し、かつその際、駆動カム16のドグ103と係合する係止突起163を介して、ボ−ル受159も同期回動する。
【0185】
一方、ロックプレ−ト140の係合部144と、吊元位置設定用ビス143とが係合し、駆動カム16の回動が不可能なボタン錠2の施錠時に、例えば賊によってドアハンドル4が過大なトルクで回動されると、係合連結ボルト99の頭部99aが凹孔160の段部と係合しながら回動し、ドアハンドル4が空回動するその際、前記ボ−ル158は、バネ収容孔156と係合孔162とが対向している間、係合孔162と係合してドアハンドル4の空回動を促し、バネ収容孔156が係合孔162の位置から移動すると、前記ボ−ル158がバネ収容孔156の開口縁部と係合し、係合孔162からバネ収容孔156内に掻き込まれる。
【0186】
そして、バネ収容孔156と係合孔162との非整合時は、バネ収容孔156内のボ−ル158がボール受159上を転動し、ドアハンドル4の空回動を促すしたがって、ドアハンドル4が過大なトルクを受けた場合でも、ドアハンドル4の破損や、ドアハンドル4に連係するボタン錠2内部の機構の破損を未然に防止し、その安全性を維持する。
【0187】
しかも、前記第2安全機構の主要部材であるボ−ル受159は板状に構成され、従来の軸筒状のものに比べてコンパクトであるから、この種の機構ないしボタン錠2の薄厚化ないしコンパクト化を図れる。
また、前記ボ−ル158やセットスプリング157の個数を低減し、部品点数の低減によって構成を簡潔にし、更にボ−ル158のピッチを従来よりも大径にして、ドアハンドル4のトルク増大と大型化を図れ、その操作性を向上する。
【0188】
次に、前記ブロック本体46に形成したガイド溝59,59に一端部側に、略山形の係止突起164,164を同相位置に形成し、ボタン錠2の施錠時、前記突起164,164を前記記憶解除リンク113に突設したピン115,115と係合可能にし、ボタン錠2の第3安全機構を設けている。
【0189】
すなわち、前記係止突起164は図44のように、ガイド溝59の一端部側、つまり駆動カム16側に形成され、該突起164はボタン錠2の施錠時にガイド溝59の一端部に位置するピン115と係合可能に配置され、該ピン115の上動を阻止する一方、前記係止突起164は、その先端部とガイド溝59の他側縁との間にピン115を移動可能にし、施錠後のボタン錠2の解錠作動を可能にしている。
【0190】
前記第3安全機構は、ガイド溝59の一端部側で前記ピン115が係止突起164に係合可能に位置し、その上動を阻止するボタン錠2の施錠時、例えば賊によってリセット操作を経ることなく、異常な解錠操作を試行した際に機能する。すなわち、ボタン錠2の施錠時、例えば操作具154若しくは同形の不正具を透孔12に挿入し、これを情報変更子70の入力受部82に押し込んで、透孔12を支点に左右に揺動し、情報変更子70を組み込んだブロックアセンブリ15ないしブロック本体46を、シフトスプリング153の弾性に抗してボタンギヤ34から離反させ、この状況の下で操作ボタン10を適当に押圧操作すると、偶然に解錠する惧れがある。
【0191】
そのような場合、ブロックアセンブリ15ないしブロック本体46は図44の矢視方向に移動し、ガイド溝59の右側の開口縁部がピン115に係合し、該ピン115が係止突起164と係合して、ピン115ないし記憶解除リンク113の上動を阻止する。したがって、ブロックアセンブリ15ないしブロック本体46とボタンギヤ34との離反を阻止し、ボタン錠2の解錠を阻止する。
しかも、前述のように保護板146の一端の係合片151が駆動カム46の係合段部106aに係合し、駆動カム46ないしドアハンドル4の回動を阻止するから、前述と相俟って不正な解錠を確実に阻止し、ボタン錠2の使用上の安全と保安を確保する。
【0192】
一方、ボタン錠2の施錠時は、ブロック本体46がシフトスプリング153の弾性によって図44上右方、つまり制御板128側へ付勢され、ガイド溝59の左側開口縁部がピン115と係合し、若しくは係合可能に位置する。
そこで、この後リセット操作し、ドアハンドル4を前述のように回動して、ボタン錠2を正常に解錠すると、ピン115が図44の仮想線のように上動し、係止突起164の側方を擦り抜けて、ガイド溝59の左側開口縁に沿って上動する
【0193】
すなわち、ピン115が係止突起164と係合することなく、記憶解除リンク113が上動して、ブロック本体46を図17上左方へ引き寄せ、ブロック本体46をボタンギヤ34から離反させて、前述の解錠状況を形成する。したがって、係止突起164によって、リセット作動に支障を来たすことはない。
【0194】
次に、この実施形態では前述の実施形態の構成の一部を改良している。すなわち、前記情報変更ユニット48を構成する情報変更カム65の軸孔71の平面形状を、略半月状から細長矩形状に形成し、該軸孔71に挿入するクラッチシャフト67のカム軸80の断面形状を、前記軸孔71と同形状に形成している。
【0195】
また、前記クラッチシャフト67の掛止板78に突設した角軸79を、正八角柱状から略菱形に形成し、該角軸79の大径側の両端部に円弧状のガイド面79aを形成し、タ−ミナルギヤ66の角穴76との円滑な係合を促すとともに、前記角穴76を正八角形から八枚歯の略歯車形状に形成している。
この場合、角軸79の大径側の両端部を角穴76に係合しているが、角軸79の大径側の一端部を係合してもよい。なお、この実施形態の前記タ−ミナルギヤ66とクラッチシャフト67と情報変更カム65の作用は、前述の実施形態と実質的に同一である。
【0196】
更に、この実施形態は保護板146の一側に複数の屈曲片165を形成し、屈曲片165の移動域に臨ませてビス166をケ−ス14にねじ込み、その頭部166a側面を屈曲片165に係合可能に配置し、保護板146の揺動を規制し、その移動の安定化を図っている。
図中、167は前述のカムスプリング、168は前記ネジ孔109,110にねじ込み可能な止ネジで、一端に六角孔が形成され、該止ネジ168にパイプシャフト169の一端がねじ込まれ、その他端に室内側から連結用の固定ビス(図示略)がねじ込まれる。
【0197】
170は前記長孔24の開口部に凹状に成形したチェックマ−クで、4つのチェックマ−ク170を等角度位置(90°)に配置し、該マ−ク170を介して、前記長孔24に表出するクラッチシャフト80の位置(角度)を確実かつ容易に確認可能に設け、該シャフト80の記憶番号ないし記憶情報を正確に知得可能にし、操作ボタン10による情報設定や入力変更を確実かつ容易に行なえる。
しかも、この実施形態はクラッチシャフト80の断面形状を細長矩形に形成しているから、前記シャフト80位置を正確に確認できる。
【0198】
図51は本発明の応用形態を示し、前記第2の実施形態のボタン錠2を、玄関用ドア1から勝手口用ドアに変更した別の使用形態を示している。
この応用形態は、前記第2の実施形態のボタン錠2を180°対称に構成し、つまり内外のドアハンドル4,5をケ−ス14または座板3の上側に、操作ボタン10をケ−ス14正面に向かって右側、ボタン表示部11を左側に、各操作孔12を各操作ボタン10の斜め上に配置している。
【0199】
この場合、各部の構成部品は、第2の実施形態と実質的に同一で共用でき、またそれらの組み付けおよびボタン錠2の取り付け法も、第2の実施形態と実質的に同一である。
ただし、勝手口用ドアに使用する本締錠(図示略)が、玄関用ドア1の本締錠と相違するときは、使用する本締錠に応じた取り付け法が採られる。
このように、この応用形態は構成部品を共用しながら、ボタン錠2を180°対称に構成し、そのデザインないし外観を取り付け条件または使用環境に応じて、選択的かつ容易に変えられるようにしている。
【0200】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、ボタンギヤを前記操作ボタンと同軸上に配置し、前記ボタンギヤと前記操作ボタンとを係合かつ同軸方向へ移動可能に設けたから、伝達部材を別個に設けることなく、操作ボタンの押圧変位をボタンギヤへ直接かつ正確に伝えられ、操作ボタンないしボタンギヤの作動の正確性を図れるとともに、それらをコンパクトに組み付けられ、部品点数の低減と構成の簡潔化並びにボタン錠の小形軽量化を図ることができる。
また、従来のように複数の操作ボタンに単一の記憶情報を設定または入力し、それらの組み替えによって複数通りの暗証情報を得るものに比べて、多数の暗証情報の組み合わせを得られ、その選択範囲を広げて防御能力の向上を図れるとともに、その分操作ボタンの個数を低減でき、また従来のリセットボタンも不要になって、部品点数の低減と構成の簡潔化を図れ、これを容易かつ安価に製作することができる。
【0201】
そして、前記操作ボタンの個数低減分、ケ−ス等の短小化や幅狭化を図れるから、その小形軽量化とボタン錠ないしドア周辺の体裁が向上し、しかもドアの側端面から錠前中心までのバックセット寸法のコンパクト化を図れ、勝手口等への使用に好適な効果がある。
更に、操作ボタンの押圧操作回数によって複数通りの情報を設定または入力できるから、従来のように操作ボタンに単一の情報を設定または入力するものに比べて、操作ボタンの表面に付着した指紋の有無や、操作ボタンの表面の磨耗状態によって、設定した情報を察知される惧れがなく、その防御能力の向上を図ることができる。
【0202】
請求項2の発明は、前記ボタンギヤの周面にテ−パ状のカムを複数形成するとともに、ケ−スに設けたボタン挿通孔の内面に複数のガイドリブを設け、該ガイドリブに前記カムを係合可能に設け、前記カムと前記ガイドリブとの係合を介して、前記ボタンギヤを間欠回動可能にしたから、前記操作ボタンの押圧変位を簡潔にボタンギヤの間欠回動に変換でき、その構成の簡潔化を図ることができる。
請求項3の発明は、前記操作ボタンの周面に複数の掛止片を離間して配置し、前記掛止片を前記ガイドリブの間に係合可能に設けたから、操作ボタンの押圧変位の正確性と安定性を図ることができる。
請求項4の発明は、前記操作ボタンとボタンギヤの各係合部に、互いに噛合可能な鋸歯状のドグを複数設けたから、操作ボタンとボタンギヤの位置ずれを防止し、係合の安定化を図ることができる。
請求項5の発明は、前記制御手段を、前記操作ボタン毎に分離独立して設け、各制御手段を互いに離間して配置したから、構成を単純化し、これを容易に組み立てることができる。

【0203】
請求項6の発明は、前記各制御手段は、前記ボタンギヤに連係するタ−ミナルギヤとリセットギヤとを有し、各ギヤの軸心を操作ボタンの操作方向と平行方向に配置するとともに、各制御手段のボタンギヤとタ−ミナルギヤとリセットギヤとを、略同一平面状に配置したから、各ギヤを単純かつ整然と配置し、構成の簡潔化と小形軽量化を図ることができる。
請求項7の発明は、前記ボタンギヤにタ−ミナルギヤを噛合可能に配置し、該タ−ミナルギヤにリセットギヤを噛合可能に配置し、かつ前記リセットギヤをその回動角度変位に応じて復帰回動可能に付勢したから、操作ボタンによる複数の情報を正確に設定または入力できるとともに、タ−ミナルギヤの正確かつ安定した作動を得られる効果がある。
請求項8の発明は、前記ボタンギヤとタ−ミナルギヤを噛合解除可能にするとともに、前記タ−ミナルギヤとリセットギヤとを常時噛合可能にしたから、操作ボタンによる情報の設定または入力およびその変更を確実に実現することができる。
【0204】
請求項9の発明は、前記リセットギヤにタ−ミナルギヤと噛合不可能なストッパを設けたから、歯車機構の誤動作を未然に防止するとともに、前記操作ボタンの一周回内での情報の設定または入力を確実に実現できるとともに、一操作ボタン当たりの設定または入力し得る情報量を規制し、誤動作を未然に防止することができる。
請求項10の発明は、前記タ−ミナルギヤに角穴を設けるとともに、前記タ−ミナルギヤを回転自在に支持するクラッチシャフトを設け、該クラッチシャフトに前記角穴に係脱可能な角軸を設け、前記角軸を前記角穴に係合可能に付勢したから、タ−ミナルギヤおよびクラッチシャフトを介して、ボタンギヤおよびリセットギヤの作動を制御カムに正確かつ安定して伝えることができる。
請求項11の発明は、前記角穴に前記角軸と係脱可能な複数の係合部を形成し、前記係合部の数を、単一の操作ボタンによる設定または入力し得る情報量に設定したから、操作ボタンによる情報設定または情報入力を確実に行なうことができる。
請求項12の発明は、外部に表出するケ−スに複数の操作孔を設け、該操作孔に操作具を挿入可能にするとともに、前記操作孔の内側開口部に臨ませて、前記クラッチシャフトの一端部を配置したから、操作具によるクラッチシャフトのクラッチ動作を実現し、室外側から操作ボタンによる設定情報の変更を実現することができる。
【0205】
請求項13の発明は、前記操作具を介して前記クラッチシャフトを軸方向へ変位可能にし、前記角軸と角穴との係合を解除するとともに、前記クラッチシャフトにタ−ミナルギヤを回転自在に支持可能にしたから、操作具によるクラッチシャフトのクラッチ動作を実現し、操作ボタンによる情報の設定または入力やその変更を円滑に実現することができる。
請求項14の発明は、前記クラッチシャフトの他端部にカム軸を突設し、該カム軸に制御カムを同動可能に装着するとともに、前記制御カムに形成した切欠溝に前記制御板の係合爪を係脱可能に収容し、かつ前記係合爪を前記切欠溝に係合可能に付勢したから、切欠溝の位置によって係合爪を係脱し、制御板の作動を制御することで、施解錠を実現することができる。
【0206】
請求項15の発明は、前記ケ−スの背部に装着するバックプレ−トに、前記カム軸の端部に臨ませて複数の通孔を設け、該通孔の外側に複数のチェックマ−クを等角度位置に配置したから、カム軸の端部位置をチェックマ−ク位置と照合し、制御カムの記憶番号ないし操作ボタンの入力情報を正確かつ容易に確認でき、情報入力または変更を正確に行なうことができる。
請求項16の発明は、前記各操作ボタンの情報の設定または入力時、各切欠溝を前記係合爪側に向けて同相に位置付け、各係合爪を各切欠溝に係合して、前記制御板の解錠作動を形成可能にしたから、前記設定または入力情報を知り得る場合にのみ解錠可能にして、使用上の安全性を確保することができる。
請求項17の発明は、前記操作ボタンの不正な情報の設定または入力時、各係合爪を前記制御カムに係合し、かつ各切欠溝に係合不可能にして、前記制御板の解錠作動を形成不可能にしたから、不正な操作による解錠を阻止し、使用上の安全性を確保することができる。
【0207】
請求項18の発明は、前記タ−ミナルギヤとリセットギヤを取り付け可能なブロック本体を設け、該ブロック本体に記憶解除リンクを係合し、該ブロック本体を前記操作ボタン側へ移動可能に付勢し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとを噛合可能にする一方、前記記憶解除リンクの一端部を前記駆動カムに係合可能に配置し、前記駆動カムの回動を介し、前記ブロック本体を操作ボタン側から離反させ、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除可能にしたから、駆動カムないしドアハンドルの操作による、いわゆるリセット操作を介して、予め操作ボタンによる情報設定後の悪戯や操作の間違いを解消し、情報設定時の状況を簡便に回復させるようにして、その後の誤作動を未然に防止し、円滑かつ確実な施解錠を実現できる一方、ドアハンドルによるリセット操作を実現して、従来のリセットボタンを省略し、この種錠前の構成の簡潔化と小形軽量化を図ることができる。
請求項19の発明は、前記ブロック本体にガイド溝を設けるとともに、前記記憶解除リンクに前記ガイド溝に係合可能なピンを突設し、該ピンを常時は前記ガイド溝の一側縁に係合可能に位置付ける一方、前記ガイド溝の他側縁に前記ピンと係合可能な係止突起を設け、前記ピンと係止突起との係合時、前記記憶解除リンクの作動を阻止し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除不可能にしたから、例えば操作孔を利用した不正な解錠を阻止し、使用上の安全性と保安を確保することができる。
【0208】
請求項20の発明は、前記記憶解除リンクの他端部側に、室内側の切換摘みに連係する切換軸を回動可能に設け、前記切換軸に長さを異にする二つのカムを設け、これら二つのカムを前記記憶解除リンクの他端部に選択的に係合可能にしたから、単一の切換軸によって、この種錠前のいわゆる空錠使用と、情報設定変更時の使用に応じられ、構成の簡潔化と操作の容易化を図ることができる。
請求項21の発明は、前記ブロック本体と操作ボタンとの離間距離を、前記二つのカム長さに応じて相違させ、前記二つのカムは共に前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとを噛合を解除可能にする一方、長尺側のカムとの係合時は、前記係合爪と制御カムの切欠溝との係合を解除可能にし、短小側のカムとの係合時は、前記係合爪と前記切欠溝との係合を維持可能にしたから、長尺側のカムの係合時は、この種錠前のいわゆる空錠使用を得られ、短小側のカムの係合時は、情報変更時の合理的な使用を得られる効果がある。
【0209】
請求項22の発明は、前記ケ−スの内面側に前記操作孔に沿って防護板を移動可能に設け、該防護板に前記操作孔に連通可能な複数の透孔を形成し、該防護板の一端部を前記駆動カムに係合可能に配置したから、操作孔による不正な解錠操作を防止することができる。
請求項23の発明は、前記ドアハンドルまたは切換軸の回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、情報の設定または入力後に形成されたリセットスプリングの弾性を介して、前記タ−ミナルギヤを回動し、前記制御カムないしその切欠溝の原位置を回復可能にしたから、ドアハンドルまたは切換軸によるリセット操作を実現し、現状の設定または入力情報を簡便に再現でき、情報の変更に速やかに対応することができる。
【0210】
請求項24の発明は、前記制御カムないしその切欠溝の原位置回復後、前記操作ボタンに現状の設定または入力情報を入力し、前記ボタンギヤを前記情報の設定または入力分回動し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記情報の設定または入力分復帰回動可能に付勢する一方、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、前記タ−ミナルギヤを前記情報の設定または入力分逆回動して相殺し、現状の設定または入力情報を解消し解錠可能にしたから、確実な解錠作動を得られる効果がある。
請求項25の発明は、前記制御カムないしその切欠溝の原位置回復後、前記操作具を介して、前記タ−ミナルギヤをクラッチシャフトに回転自在に支持するとともに、前記角軸と角穴の係合を解除し、制御カムないしその切欠溝の原位置を維持可能にしたから、情報を変更する際、操作ボタンを操作して設定または入力情報を一旦解消し、再度操作ボタンを操作して情報を設定または入力し直す煩雑を解消することができる。
【0211】
請求項26の発明は、前記操作具を介して制御カムないしその切欠溝の原位置を維持形成後、前記ボタンギヤを情報の設定または入力時と同方向へ回動する情報変更時は、変更前後のボタンギヤの回動角度差分、操作ボタンを操作し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記回動角度差分復帰回動可能に付勢する一方、前記ボタンギヤの回動後、前記角軸と角穴を係合し、かつ前記タ−ミナルギヤに制御カムないしその切欠溝の原位置を連係し、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、情報変更後に形成されたリセットスプリングの弾性分、前記タ−ミナルギヤを回動し、該タ−ミナルギヤの回動角度相当分、前記制御カムないしその切欠溝の位置に相加し、情報変更可能にしたから、ボタンギヤを情報の設定または入力時と同方向へ回動する情報変更操作を、ドアの外側から安全で合理的かつ速やかに行なうことができる。
請求項27の発明は、前記操作ボタンの操作回数は、前記変更前後のボタンギヤの回動角度差を、操作ボタンの単位操作回動角度で除した商であるから、前記情報の変更操作を合理的かつ簡便に行なうことができる。
【0212】
請求項28の発明は、前記ボタンギヤを情報の設定または入力時と逆方向へ回動する情報変更時は、前記切換軸を回動し、その短小側のカムを記憶解除リンクの端部に係合し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤの噛合を解除するとともに、前記切欠溝と係合爪の係合を維持し、制御カムないしその切欠溝の原位置を維持する一方、前記操作具を介して前記タ−ミナルギヤをクラッチシャフトに回転自在に支持し、該タ−ミナルギヤをリセットスプリングの原位置形成分の弾性によって復帰回動し、制御カムないしその切欠溝の原位置を解消後、前記切換軸を原位置へ復帰回動し、前記タ−ミナルギヤをボタンギヤに噛合し、前記操作具を介して前記操作ボタンを操作し、ボタンギヤを情報変更角度分回動し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記回動角度分復帰回動可能に付勢する一方、前記ボタンギヤの回動後、前記角軸と角穴を係合し、かつ前記タ−ミナルギヤにクラッチシャフトを連係し、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、前記情報変更後に形成されたリセットスプリングの弾性分、前記タ−ミナルギヤを回動し、該タ−ミナルギヤの回動角度相当分、前記制御カムないしその切欠溝の位置を設定し直し、情報変更可能にしたから、ボタンギヤを情報の設定または入力時と逆方向へ回動する情報変更操作を実現するとともに、その際切換軸の回動を要することで、室内側からの操作が不可欠になり、室外側からの変更操作が不可能になって、この種の操作の安全性を得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す斜視図で、本発明のボタン錠を玄関用ドアに取り付けた状況を示している。
【図2】本発明のボタン錠を玄関用ドアに取り付けた状況を示す正面図である。
【図3】図2の左側面図である。
【図4】本発明の要部を分解して示す斜視図である。
【図5】本発明に適用したケ−スと防護板を示す正面図である。
【図6】図5のA−A線に沿う断面図である。
【図7】図5のB−B線に沿う断面図である。
【図8】図5のC−C線に沿う断面図で、操作ボタンの取り付け状況を付記している。
【図9】図5のD−D線に沿う断面図である。
【図10】本発明に適用した操作ボタンを分解して示す斜視図である。
【図11】本発明に適用したブロックアセンブリの組み付け状態を示す斜視図で、ケ−スを省略図示している。
【図12】図11のE−E線に沿う断面図で、バックプレ−トの一部を省略図示している
【図13】図11のF−F線に沿う断面図で、バックプレ−トの一部を省略図示している
【図14】図11のG−G線に沿う断面図で、バックプレ−トの一部を省略図示している
【図15】図11のH−H線に沿う拡大断面図である。
【図16】図11のI−I線に沿う拡大断面図である。
【図17】本発明の組み付け状況を簡略して示す正面図である。
【図18】図17のJ−J線に沿う拡大断面図で、操作具の挿入前の状況を示している。
【図19】図18において、操作具を挿入しクラッチシャフトを押し下げるとともに、操作ボタンの操作前の状況を示す拡大断面図である。
【図20】図19において、操作具の挿入しクラッチシャフトを押し下げるとともに、操作ボタンの操作後の状況を示す拡大断面図である。
【図21】本発明に適用したブロックアセンブリを分解して示す斜視図である。
【図22】図21のK−K線に沿う断面図である。
【図23】図21のL−L線に沿う拡大断面図である。
【図24】本発明に適用したタ−ミナルギヤを示す正面図である。
【図25】図24のM−M線に沿う断面図である。
【図26】本発明に適用した制御カムとその切欠溝、およびカム軸と記憶情報との関係を順に示す説明図である。
【図27】本発明に適用した駆動カムの状況を示す斜視図である。
【図28】本発明に適用した駆動カムの状況を示す斜視図で、図27の反対側から見ている。
【図29】図27のN−N線に沿う断面図で、本発明に適用した駆動カムと室外側のドアハンドルとの組み付け状況を示している。
【図30】図27のO−O線に沿う断面図である。
【図31】本発明に適用した記憶解除リンクを示す斜視図である。
【図32】本発明に適用した切換軸を示す斜視図である。
【図33】本発明に適用した記憶解除リンクと制御板との組み付け状況を示す正面図である。
【図34】本発明に適用した制御板とロックプレ−トを示す斜視図で、それらの組み付け状況を示している。
【図35】図34のP−P線に沿う拡大断面図である。
【図36】本発明に適用した制御板とブロック本体との組み付け状況を示す正面図である
【図37】本発明の第2の実施形態のボタン錠を示す斜視図で、玄関用ドアに取り付けた状況を示している。
【図38】前記第2の実施形態のボタン錠の要部を分解して示す斜視図で、バックプレ−トを省略して示している。
【図39】前記第2の実施形態のボタン錠の要部を分解して示す斜視図で、ケ−スを省略して示している。
【図40】前記第2の実施形態のボタン錠に適用したブロックアセンブリを分解して示す斜視図である。
【図41】前記第2の実施形態のボタン錠に適用したドアハンドルの安全機構の要部を示す断面図である。
【図42】前記第2の実施形態のドアハンドルの安全機構に適用したボ−ル受の要部を示す断面図である。
【図43】前記第2の実施形態のブロック本体に適用した安全機構の要部を示す正面図で、ガイド溝とピンとの係合状況を示している。
【図44】図43の要部を拡大して示す正面図である。
【図45】前記第2の実施形態に適用した情報変更ユニットの組み立て状況を示す断面図である。
【図46】図45のQ−Q線に沿う断面図である。
【図47】前記第2の実施形態に適用した制御カムを示す斜視図である。
【図48】前記第2の実施形態に適用したタ−ミナルギヤの断面図である。
【図49】前記第2の実施形態に適用したクラッチシャフトを示す正面図である。
【図50】図49の平面図である。
【図51】本発明の応用形態のボタン錠を示す斜視図で、勝手口用ドアに取り付けた状況を示している。



【符号の説明】
1 ドア
2 ボタン錠
4,5 ドアハンドル
6 切換摘み
10 操作ボタン
12 操作口
13 バックプレ−ト
14 ケ−ス
16 駆動カム
24 通孔(長孔)
34 制御手段の一部(ボタンギヤ)
43 リセットギヤ
46 ブロック本体
59 ガイド溝
65 制御カム
66 タ−ミナルギヤ
67 クラッチシャフト
72 切欠溝
76 角穴
79 角軸
80 カム軸
83 ストッパ
86 リセットスプリング
113 記憶解除リンク
115 ピン
123 切換軸
124,125 カム
128 制御板
129 係合爪
140 ロックプレ−ト
146 防護板
147 透孔
154 操作具
158 ボ−ル
159 ボ−ル受
164 係止突起

Claims (28)

  1. 軸方向に変位し所定の情報を設定または入力可能な複数の操作ボタンと、前記操作ボタンによる前記情報の設定または入力時に解錠作動を形成可能にした制御板と、該制御板に連係し、かつドアハンドルに連動可能な駆動カムと、該駆動カムに連係する錠前と、前記設定または入力する情報を操作ボタンの操作回数に連係して制御可能な制御手段と、該制御手段は前記操作ボタンの操作毎に間欠回動可能なボタンギヤを有し、前記各操作ボタンに同一若しくは相異なる複数の情報を設定または入力可能にし、かつ前記複数の情報を操作ボタンの操作毎に設定または入力可能にしたボタン錠において、前記ボタンギヤを前記操作ボタンと同軸上に配置し、前記ボタンギヤと前記操作ボタンとを係合かつ同軸方向へ移動可能に設けたことを特徴とするボタン錠。
  2. 前記ボタンギヤの周面にテ−パ状のカムを複数形成するとともに、ケ−スに設けたボタン挿通孔の内面に複数のガイドリブを設け、該ガイドリブに前記カムを係合可能に設け、前記カムと前記ガイドリブとの係合を介して、前記ボタンギヤを間欠回動可能にした請求項1記載のボタン錠。
  3. 前記操作ボタンの周面に複数の掛止片を離間して配置し、前記掛止片を前記ガイドリブの間に係合可能に設けた請求項2記載のボタン錠。
  4. 前記操作ボタンとボタンギヤの各係合部に、互いに噛合可能な鋸歯状のドグを複数設けた請求項記載のボタン錠。
  5. 前記制御手段を、前記操作ボタン毎に分離独立して設け、各制御手段を互いに離間して配置した請求項記載のボタン錠。
  6. 前記各制御手段は、前記ボタンギヤに連係するタ−ミナルギヤとリセットギヤとを有し、各ギヤの軸心を操作ボタンの操作方向と平行方向に配置するとともに、各制御手段のボタンギヤとタ−ミナルギヤとリセットギヤとを、略同一平面状に配置した請求項記載のボタン錠。
  7. 前記ボタンギヤにタ−ミナルギヤを噛合可能に配置し、該タ−ミナルギヤにリセットギヤを噛合可能に配置し、かつ前記リセットギヤをその回動角度変位に応じて復帰回動可能に付勢した請求項記載のボタン錠。
  8. 前記ボタンギヤとタ−ミナルギヤを噛合解除可能にするとともに、前記タ−ミナルギヤとリセットギヤとを常時噛合可能にした請求項7記載のボタン錠。
  9. 前記リセットギヤにタ−ミナルギヤと噛合不可能なストッパを設けた請求項7記載のボタン錠。
  10. 前記タ−ミナルギヤに角穴を設けるとともに、前記タ−ミナルギヤを回転自在に支持するクラッチシャフトを設け、該クラッチシャフトに前記角穴に係脱可能な角軸を設け、前記角軸を前記角穴に係合可能に付勢した請求項7記載のボタン錠。
  11. 前記角穴に前記角軸と係脱可能な複数の係合部を形成し、前記係合部の数を、単一の操作ボタンによる設定または入力し得る情報量に設定した請求項10記載のボタン錠。
  12. 外部に表出するケ−スの表面に複数の操作孔を設け、該操作孔に操作具を挿入可能にするとともに、前記操作孔の内側開口部に臨ませて、前記クラッチシャフトの一端部を配置した請求項10記載のボタン錠。
  13. 前記操作具を介して前記クラッチシャフトを軸方向へ変位可能にし、前記角軸と角穴との係合を解除するとともに、前記クラッチシャフトにタ−ミナルギヤを回転自在に支持可能にした請求項12記載のボタン錠。
  14. 前記クラッチシャフトの他端部にカム軸を突設し、該カム軸に制御カムを同動可能に装着するとともに、前記制御カムに形成した切欠溝に前記制御板の係合爪を係脱可能に収容し、かつ前記係合爪を前記切欠溝に係合可能に付勢した請求項12記載のボタン錠。
  15. 前記ケ−スの背部に装着するバックプレ−トに、前記カム軸の端部に臨ませて複数の通孔を設け、該通孔の外側に複数のチェックマ−クを等角度位置に配置した請求項14記載のボタン錠。
  16. 前記各操作ボタンの情報の設定または入力時、各切欠溝を前記係合爪側に向けて同相に位置付け、各係合爪を各切欠溝に係合して、前記制御板の解錠作動を形成可能にした請求項12記載のボタン錠。
  17. 前記操作ボタンの不正な情報の設定または入力時、各係合爪を前記制御カムに係合し、かつ各切欠溝に係合不可能にして、前記制御板の解錠作動を形成不可能にした請求項12記載のボタン錠。
  18. 前記タ−ミナルギヤとリセットギヤを取り付け可能なブロック本体を設け、該ブロック本体に記憶解除リンクを係合し、該ブロック本体を前記操作ボタン側へ移動可能に付勢し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとを噛合可能にする一方、前記記憶解除リンクの一端部を前記駆動カムに係合可能に配置し、前記駆動カムの回動を介し、前記ブロック本体を操作ボタン側から離反させ、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除可能にした請求項12記載のボタン錠。
  19. 前記ブロック本体にガイド溝を設けるとともに、前記記憶解除リンクに前記ガイド溝に係合可能なピンを突設し、該ピンを常時は前記ガイド溝の一側縁に係合可能に位置付ける一方、前記ガイド溝の他側縁に前記ピンと係合可能な係止突起を設け、前記ピンと係止突起との係合時、前記記憶解除リンクの作動を阻止し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除不可能にした請求項18記載のボタン錠。
  20. 前記記憶解除リンクの他端部側に、室内側の切換摘みに連係する切換軸を回動可能に設け、前記切換軸に長さを異にする二つのカムを設け、これら二つのカムを前記記憶解除リンクの他端部に選択的に係合可能にした請求項18記載のボタン錠。
  21. 前記ブロック本体と操作ボタンとの離間距離を、前記二つのカム長さに応じて相違させ、前記二つのカムは共に前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとを噛合を解除可能にする一方、長尺側のカムとの係合時は、前記係合爪と制御カムの切欠溝との係合を解除可能にし、短小側のカムとの係合時は、前記係合爪と前記切欠溝との係合を維持可能にした請求項20記載のボタン錠。
  22. 前記ケ−スの内面側に前記操作孔に沿って防護板を移動可能に設け、該防護板に前記操作孔に連通可能な複数の透孔を形成し、該防護板の一端部を前記駆動カムに係合可能に配置した請求項12または請求項18記載のボタン錠。
  23. 前記ドアハンドルまたは切換軸の回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、前記情報の設定または入力後に形成されたリセットスプリングの弾性を介して、前記タ−ミナルギヤを回動し、前記制御カムないしその切欠溝の原位置を回復可能にした請求項20記載のボタン錠
  24. 前記制御カムないしその切欠溝の原位置回復後、前記操作ボタンに現状の情報を設定または入力し、前記ボタンギヤを前記情報の設定または入力分回動し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記情報の設定または入力分復帰回動可能に付勢する一方、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、前記タ−ミナルギヤを前記情報の設定または入力分逆回動して相殺し、現状の設定または入力情報を解消し解錠可能にした請求項23記載のボタン錠。
  25. 前記制御カムないしその切欠溝の原位置回復後、前記操作具を介して、前記タ−ミナルギヤをクラッチシャフトに回転自在に支持するとともに、前記角軸と角穴の係合を解除し、制御カムないしその切欠溝の原位置を維持可能にした請求項23記載のボタン錠。
  26. 前記操作具を介して制御カムないしその切欠溝の原位置を維持形成後、前記ボタンギヤを情報の設定または入力時と同方向へ回動する情報の変更時は、該変更前後のボタンギヤの回動角度差分、操作ボタンを操作し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記回動角度差分復帰回動可能に付勢する一方、前記ボタンギヤの回動後、前記角軸と角穴を係合し、かつ前記タ−ミナルギヤに制御カムないしその切欠溝の原位置を連係し、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、情報変更後に形成されたリセットスプリングの弾性分、前記タ−ミナルギヤを回動し、該タ−ミナルギヤの回動角度相当分、前記制御カムないしその切欠溝の位置に相加し、設定または入力情報を変更可能にした請求項23記載のボタン錠。
  27. 前記操作ボタンの操作回数は、前記情報変更前後のボタンギヤの回動角度差を、操作ボタンの単位操作回動角度で除した商である請求項26記載のボタン錠
  28. 前記ボタンギヤを情報の設定または入力時と逆方向へ回動する情報変更時は、前記切換軸を回動し、その短小側のカムを記憶解除リンクの端部に係合し、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤの噛合を解除するとともに、前記切欠溝と係合爪の係合を維持し、制御カムないしその切欠溝の原位置を維持する一方、前記操作具を介して前記タ−ミナルギヤをクラッチシャフトに回転自在に支持し、該タ−ミナルギヤをリセットスプリングの原位置形成分の弾性によって復帰回動し、制御カムないしその切欠溝の原位置を解消後、前記切換軸を原位置へ復帰回動し、前記タ−ミナルギヤをボタンギヤに噛合し、前記操作具を介し前記操作ボタンを操作して、ボタンギヤを情報変更角度分回動し、これにタ−ミナルギヤとリセットギヤを連動させ、前記タ−ミナルギヤを前記回動角度分復帰回動可能に付勢する一方、前記ボタンギヤの回動後、前記角軸と角穴を係合し、かつ前記タ−ミナルギヤにクラッチシャフトを連係し、前記ドアハンドルの回動操作を介して、前記タ−ミナルギヤとボタンギヤとの噛合を解除し、前記情報変更後に形成されたリセットスプリングの弾性分、前記タ−ミナルギヤを回動し、該タ−ミナルギヤの回動角度相当分、前記制御カムないしその切欠溝の位置を設定し直し、設定または入力情報を変更可能にした請求項23記載のボタン錠。
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