JP3541875B2 - ハイブリッド車のエンジン始動装置 - Google Patents

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    • B60K6/54Transmission for changing ratio
    • B60K6/543Transmission for changing ratio the transmission being a continuously variable transmission

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行用モータの出力を利用してエンジンを始動するハイブリッド車のエンジン始動装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
この種のエンジン始動装置としては例えば、特開平6−233411号公報に開示されたハイブリッド車両の制御装置が挙げられる。この公知の制御装置は、走行用モータの出力のみでエンジンのクランキングを行い、その回転数が所定値に達した時点から燃料供給を開始させるとともに、点火時期を制御しながらエンジンを始動させるものとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公知の制御装置によれば、走行用モータによる定常走行中にエンジンを始動させる場合、そのクランキングが行われる間はモータ出力が一時的に増加されるものと認められる。
しかしながら、このときモータ出力の増加分はエンジンのクランキングに利用される一方で、駆動系にも伝達されている。このため、定常走行中にあっては、エンジン始動のための一時的なモータ出力の増加により、その走行トルクに変動を生じてしまう。このような走行トルクの変動は、不所望に車両の挙動を変化させ、ドライバビリティを悪化させる虞がある。
【0004】
一方、この種のエンジン始動装置にあっては、走行中に運転者が例えばアクセルペダルを大きく踏み込んだ場合、その踏み込みによる加速要求に応えるため、短時間でエンジンの始動を完了させる必要がある。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、モータ出力の増加による不所望な走行トルクの変動を抑える一方、速やかなエンジンの始動要求にも応答可能なハイブリッド車のエンジン始動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のハイブリッド車のエンジン始動装置(請求項1)は、走行用モータの出力を利用したクランキング手段によりエンジンのクランキングを行うにあたり、検出された運転者による車両の加速操作に応じた要求駆動力の大きさに基づいて、そのクランキング回転速度上昇率をクランキング手段により可変するものとしている。
【0006】
上述したエンジン始動装置によれば、クランキング回転速度上昇率が低い側に設定されているほど、そのクランキングに要するモータ出力が低く抑えられる。このため、走行中におけるモータ出力の増加分は少なくすみ、その分、走行トルクの変動も小さい。一方、クランキング回転速度上昇率が高い側に設定されていれば、その分だけエンジン始動のための所要時間が短縮される。
【0007】
なお好ましくは、エンジン始動装置の制御手段は、検出された要求駆動力が小さいほど、より低い側にクランキング回転速度上昇率を設定することができ、一方、要求駆動力が大きいときは、より高い側に設定することができる。すなわち、運転者による要求駆動力が小さい場合、モータ出力の走行トルク変動を抑えてドライバビリティの悪化を防止する。これに対し、要求駆動力が大きい場合、短時間でエンジンを始動させてその出力の発生を可能とし、レスポンスを向上する。
【0008】
更に本発明によれば、クランキングの回転速度上昇率が低い側に設定されている場合、燃料供給及び点火が開始となる所定回転数に達するまでの吸気回数が増え、この間に吸気マニホールド内に充分な負圧を発生させることができる。これにより、始動時にスロットル全開相当の過大な爆発トルクが発生するのを抑えることができ、エンジン始動時のトルクショックが解消される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、一実施例のエンジン始動装置を装備したハイブリッド車の駆動系の構成が概略的に示されている。
図示のようにハイブリッド車は駆動源としてエンジン2及び走行用モータ4を装備しており、図示の駆動系においてエンジン2のクランク軸6と走行用モータ4の出力軸8とは、互いに伝達クラッチ10を介して断接可能となっている。
【0010】
図中の矢印からも明らかなように、伝達クラッチ10はアクチュエータ12により断接状態を操作されることにより、その摩擦係合力を調整可能となっている。
アクチュエータ12には例えば、図示しない油圧駆動回路が接続されており、この油圧駆動回路を用いたアクチュエータ12の駆動は、電子制御ユニット(ECU)14により制御される。
【0011】
また、走行用モータ4の出力軸8は変速機18にも接続されている。変速機18は例えばベルト式無段変速機を内蔵しており、この変速機18もまた油圧駆動回路に接続されている。変速機18での変速プーリ比制御は、運転者によるセレクタレバー(図示しない)の操作に連動して、ECU14により行われる。
更に、変速機18の出力軸36は、発進クラッチ38を介してデファレンシャルギヤ40に接続されている。発進クラッチ38はアクチュエータ42によりその断接状態を操作され、出力軸36から駆動輪Wへのトルク伝達量を調整することができる。なお、アクチュエータ42の駆動制御もまたECU14により行われている。
【0012】
ハイブリッド車のエンジン2としては例えば、筒内噴射型ガソリンエンジンが適用されており、その燃料噴射弁44及び点火栓46もまた、ECU14によりそれぞれ作動を制御されている。
また、走行用モータ4は図示しないバッテリから電力の供給を受けて出力トルクを発生させる一方、その発電による電力をバッテリに充電可能であり、これらの間の電力送受制御もまたECU14により行われる。
【0013】
エンジン2の回転数は回転数センサ48(回転数検出手段)により検出可能であり、この回転数センサ48から出力されるセンサ信号はECU14に供給される。
また、運転者によるアクセルペダル50の踏み込み量はアクセルポジションセンサ52(要求駆動力検出手段)により検出され、その検出信号はECU14に供給される。
【0014】
上述した駆動系の構成から明らかなように、図1のハイブリッド車は伝達クラッチ10の接続を断たれると、エンジン2を停止した状態で走行用モータ4のみの駆動により走行することができる。このような定常走行中に必要に応じてエンジン2を始動させる場合、ECU14は予め用意されたエンジン始動用プログラムとしてエンジン始動制御ルーチンを実行する。
【0015】
図2を参照すると、そのエンジン始動制御ルーチンの一例が示されている。実施例のエンジン始動装置は、このエンジン始動制御ルーチンにおいて具体的に機能することができ、以下、図2のフローチャートに沿ってエンジン始動装置の作動を詳細に説明する。
始めにステップS10では、エンジン2の始動要求の有無が判別される。この判別は例えば、ECU14内の判別回路(特に図示せず)にて行うことができ、判別回路では運転者による加速要求やバッテリ充電状態、また、エアコンなどの電装機器の使用による電力消費等の情報から、所定の判別条件に基づいてエンジン2を始動するべきか否かが判別される。この判別回路にてエンジン2の始動要求があるものとして判別されないうちは、次のステップS12が実行されることはない。
【0016】
上述した定常走行中に、例えばバッテリを充電したり、より多くの電力供給を行う必要があると判断された場合、判別回路においてエンジン2の始動要求があるとの判別が成立する。
ここで、図3を参照すると、エンジン始動制御ルーチンの実行に伴うエンジン回転数Ne、モータ出力Tm、車速V等の時間的な変化を並列的に表したタイムチャートが示されている。同図に示されるように、ある時刻t0においてハイブリッド車が車速V0にて定常走行を行っているとき、走行用モータ4の出力は所定値Tm0に保持され、エンジン2は停止された状態にある(Ne=0)。
【0017】
いま、時刻t1にエンジン2の始動要求があると判別されたとき、ステップS10での判別結果は真(Yes)であり、この後、ステップS12以降が実行されてエンジン始動装置が具体的に機能する。
ステップS12では先ず、アクセルペダル50の踏み込み量に基づいてエンジン2の起動速度、つまり、クランキングの回転速度上昇率(dNe/dt)が決定される。具体的には、ECU14はアクセルペダル50の踏み込み量から決定される起動速度の特性を予め記録したマップを用意しており、ECU14は入力されたアクセルポジション信号APSに基づいて、このマップからエンジン2の起動速度を決定することができる。
【0018】
図4は上述したマップの一例を示しており、このマップの特性上、アクセル踏み込み量が所定値AP1〜AP2までの領域では、その踏み込み量が大きいほど起動速度は高速側に設定される。なお、アクセル踏み込み量が所定値AP1〜AP2の領域外にはそれぞれ、起動速度の設定に不感帯が設けられており、それ故、アクセル踏み込み量が所定値AP1より小さい領域では、起動速度は常に最低値SP1が確保される。また、所定値AP2より大きい領域では、起動速度は常に最高値SP2に制限される。
【0019】
なお、図4のマップの特性は適宜、その書き換えが可能であり、実際のエンジン2の始動時における過渡特性に合わせて起動速度の特性曲線がマッチングされることが望ましい。
この例のように、時刻t1においてアクセルペダル50の踏み込み量に極端な変化がなく、例えばそのままの踏み込み量AP1が保持されている場合(図3中1点鎖線)、図4のマップから起動速度は最低値SP1として決定される。
【0020】
次のステップS14では、運転者により要求される走行用モータ4の出力トルク、つまり、要求トルクTrと、エンジン2を起動させるための出力トルク、つまり、起動トルクTcがそれぞれ決定される。この場合、ECU14は入力されたアクセルポジション信号APS及び決定した起動速度SP1に基づいて所定の演算処理を行い、要求トルクTr及び起動トルクTcをそれぞれ算出する。
【0021】
次のステップS16では、走行用モータ4から出力するべきトルク、つまり、目標トルクTmrが決定される。ECU14は例えば、上述の要求トルクTrと起動トルクTcとを加算して、この目標トルクTmrを求めることができる(Tmr=Tr+Tc)。
上述のように目標トルクTmrが決定されると、次のステップS18では走行用モータ4の出力制御が行われる。この場合、ECU14は走行用モータ4の出力トルクを目標トルクTmrに一致させるべく、所定の電力供給制御を行う。この結果、図3中1点鎖線で示されるように、時刻t2からモータトルクが次第に立ち上げられる。
【0022】
なお、ステップS20は上述のステップS18と略同時に実行される。図2では、これらステップS18,S20が相前後して示されているが、これは単にフローチャート作成上の都合による。
すなわち、ステップS20では上述したモータトルクTmの立ち上げに伴い、伝達クラッチ10の接続制御が行われる。具体的には、ECU14はアクチュエータ12を駆動して伝達クラッチ10を接続させ、出力軸8の回転をクランク軸6に伝達させる。このとき、アクチュエータ12の駆動制御により伝達クラッチ10の摩擦係合力が調整される結果、エンジン2は上述した起動速度SP1にてクランキングされる(クランキング手段)。この結果、図3中1点鎖線で示されるように、時刻t2からエンジン回転数Neもまた次第に立ち上げられる。
【0023】
次のステップS22では、エンジン2において燃料噴射及び点火が既に開始されているか否かが判別され、その結果が偽(No)である場合、次のステップS24が実行される。
更にステップS24では、エンジン回転数Neが所定の始動回転数NeAに達したか否かが判別される。この始動回転数NeAは予め設定しておくことができ、具体的には、エンジン2を良好に始動できるレベルの回転数に設定される。
【0024】
クランキングによるエンジン回転数が始動回転数NeAに達するまでの間は、これまでのステップS10〜S22が単に繰り返し実行され、始動回転数NeAに達すると、次にステップS26が実行される。
ステップS26では、実際に燃料噴射及び点火が開始される。この場合、ECU14は燃料噴射弁44及び点火栓46への通電を開始し、それぞれを作動させる(開始手段)。この結果、図3中1点鎖線で示されるように時刻t5から実際に燃料噴射が行われる。また、燃料噴射及び点火の開始に伴い、走行用モータ4の出力トルクはその最大値Tm1から次第に減少される。
【0025】
上述のステップS26が実行された後は、次回のルーチンからステップS22での判別結果は真であるため、ステップS24,S26が実行されることはない。
この後、エンジン2が完全に始動されると(時刻t6)、ECU14はエンジン始動制御ルーチンを終了する。また、走行用モータ4はその出力を停止し(Tm=0)、エンジン2の駆動により発電機として働く。なお、車速はエンジン2の駆動により引き続き一定車速V0に維持される。
【0026】
ところで、上述したステップS10では、バッテリ充電状態や電装機器の使用による電力消費等の情報の他に、運転者によるアクセルペダル50の踏み込みからもエンジン2の始動要求が成立する場合があり、以下には、運転者によるアクセルペダル50の踏み込み、つまり、素早い加速要求がなされた場合におけるエンジン始動装置の作動を説明する。
【0027】
いま、時刻t1において運転者がアクセルペダル50を大きく踏み込むと、そのセンサ信号APSがECU14に入力される。上述した判別回路ではこのセンサ信号APSに基づいて、運転者から加速要求がなされており、それ故、モータ出力を補うべくエンジン2を始動させる必要があるとの判別が成立する(ステップS10)。
【0028】
この場合、ECU14はそのアクセル踏み込み量を表すセンサ信号、例えば所定値AP2を超えるレベルの踏み込み量に基づいて、図4のマップから起動速度を最高値SP2として決定する(ステップS12)。
この場合、所定値AP2を超えるアクセル踏み込み量から決定される要求トルクTrと、その起動速度SP2から求まる起動トルクTcとは、何れも上述した加速要求がないときの場合より大きい値である(ステップS14)。
【0029】
従って、目標トルクTmrもまた定常走行の場合より大きく(ステップS16)、それ故、図3中に実線で示されるように時刻t2からモータトルクTmが大きく立ち上げられる(ステップS18)。
また、このときクランキングによる回転数Neは起動速度SP2にて引き上げられ(ステップS20)、図3中、実線で示される変化からも明らかなように、上述した加速要求がない場合より、その回転上昇率は高い。
【0030】
この場合、エンジン2のクランキング回転数は、時刻t3に上述の始動回転数NeAに達するので、図3中に実線で示されるように、上述の加速要求がない場合(時刻t5)より早い時点から燃料噴射及び点火が開始となる(ステップS24,S26)。
従って、図3からも明らかなように、運転者による加速要求がなされた場合のエンジン2の始動は、その踏み込み時刻t1から時刻t4までの間に完了し、加速要求がない場合(時刻t1〜時刻t6)よりも所要時間の短縮が図られることが理解される。
【0031】
エンジン2が完全に始動され、この後、走行用モータ4の出力が最大値Tm2まで立ち上げられると、エンジン2及び走行用モータ4の協働により、出力軸8から所望の要求トルクTmrが出力される。そして、この出力トルクが図1の駆動系を介して駆動輪Wに伝達される結果、駆動輪Wから運転者による要求駆動力が発揮され、図3中実線で示されるように車速が次第に増加していく。
【0032】
上述のように、定常走行中に運転者による加速要求がない状況でエンジン2を始動させる場合は、その起動速度が低速側に設定されるため、クランキングに要するモータ出力の走行出力に対する上乗せ分が少なくなり、モータの過剰、不足トルクが駆動系を介して駆動輪Wに伝達されることによる走行トルクの変動が抑えられる。従って、エンジン始動時に不所望な車両の挙動変化を生じることがなく、ハイブリッド車のドライバビリティの向上に大きく寄与する。
【0033】
一方、運転者により素早い加速要求がなされた状況にあっては、そのアクセルペダル50の踏み込み量、つまり、要求駆動力の大きさに基づいて起動速度が高速側に設定され、これにより、エンジン2の始動に要する時間の短縮化が図られる。従って、運転者による加速要求後、ハイブリッド車は速やかにエンジン2及び走行用モータ4による加速を行うことができ、これにより、良好なアクセルレスポンスが得られる。
【0034】
また、図3中、吸気マニホールド内圧の変化に着目すれば、加速要求がなされない場合(1点鎖線)、その内圧が大気圧近くの初期圧P0から充分な負圧P1まで低下した時点(時刻t5)から燃料噴射及び点火が開始されるので、エンジン2の始動時に過大な爆発トルクの発生が抑えられる。従って、エンジン2の振動による不所望なショック感を運転者に与えることはない。
【0035】
なお、加速要求がなされた場合(実線)は、エンジン始動時に内圧の低下が小さく抑えられ、スロットルバルブが全開されることにより直ちに初期圧P0にまで回復する。
本発明のエンジン始動装置は上述した一実施例に制約されることなく、種々に変形して実施可能であり、エンジン始動装置が装備されるべきハイブリッド車の形式やエンジン2及び走行用モータ4の仕様、また、駆動系の具体的な構成等は種々に変更可能である。
【0036】
上述した制御ルーチンのステップS12では、単にアクセル踏み込み量から起動速度を決定しているが、例えばアクセル踏み込み量の変化率を求め、この変化率の大小に基づいて起動速度を決定するようにしてもよい。この場合、アクセルペダル50の踏み込み初期からその変化率が大きい場合は、運転者により素早い加速要求がなされているものと認められるので、その踏み込み初期の時点から起動速度を高速側に設定することができる。
【0037】
上述の実施例では伝達クラッチ10の接続状態を制御して所望の起動速度を得ているが、単に走行用モータ4の出力制御のみで、その起動速度を達成するようにしてもよい。
また、ステップS24での判別において、その前に始動回転数NeAを設定するステップを追加することもできる。この場合、始動回転数NeAは例えば、アクセルポジション信号APSに基づきECU14にて決定することができ、ECU14は別途、アクセル踏み込み量に基づいて始動回転数NeAを決定するためのマップを用意することができる。このマップは例えば、アクセル踏み込み量が大きいほど、始動回転数NeAを低回転側に設定する特性が与えられており、それ故、加速要求の場合には始動回転数NeAを低く設定して、より早い時点から燃料供給及び点火を開始させることも可能である。また、アクセル踏み込み量が小さければ、始動回転数NeAを高く設定してエンジン始動時のショックを一層低減することも可能である。
【0038】
なお、上述の実施例にあっては、定常走行中でのエンジン始動制御について説明しているが、加減速走行中、或いは停車中であっても同様にこの制御を実行可能であることはいうまでもない。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のハイブリッド車のエンジン始動装置(請求項1)によれば、運転者による車両の加速操作に応じた要求駆動力の大きさに基づき、エンジンのクランキングの回転速度上昇率を走行モータの出力を使用するクランキング手段により可変するようにしたので、エンジン始動時の車両挙動を安定化させたり、その所要時間を短縮することで、ハイブリッド車の乗り心地や動力性能の向上に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例のエンジン始動装置を装備したハイブリッド車の駆動系の構成を示した概略図である。
【図2】エンジン始動制御ルーチンのフローチャートである。
【図3】エンジン始動装置の機能を説明するためのタイムチャートである。
【図4】エンジン起動速度の決定に用いるマップの一例である。
【符号の説明】
2 エンジン
4 走行用モータ
10 伝達クラッチ
12 アクチュエータ
14 ECU(制御手段)
44 燃料噴射弁
46 点火栓
48 回転数センサ
52 アクセルポジションセンサ

Claims (1)

  1. 走行用モータとエンジンとを備えたハイブリッド車において、
    運転者による車両の加速操作に応じた要求駆動力を検出する要求駆動力検出手段と、
    前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記走行用モータの出力を利用して前記エンジンのクランキングを行うクランキング手段と、
    前記エンジンのクランキングが所定の回転数に達したとき、燃料供給及び点火を開始させる開始手段と、
    前記クランキング手段及び前記開始手段の作動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記検出された要求駆動力の大きさに基づいて前記クランキングの回転速度上昇率を前記クランキング手段により可変することを特徴とするハイブリッド車のエンジン始動装置。
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