JP3541819B2 - ループ型ネットワークおよびその運用方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに障害が発生した場合、オーダリングを保証しながら縮退ループを用いてデータ転送し、障害箇所の修理/交換/保守を可能とする、待機系ループを有しないループ型ネットワーク、および、待機系ループを有しないループ型ネットワークで障害が発生した場合にオーダリングを保証しながらデータ転送すると共に障害箇所の修理/交換/保守を可能とするループ型ネットワークの運用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ループ型トポロジーのネットワークは、複数のコンピュータが接続されたクラスタシステムやマルチプロセッサシステムなどで複数のプロセッサカード/メモリ/IO間等をつなぐインターコネクトなどに用いられる。
このようなシステムでは、接続機能部分(スイッチデバイス)やループ(回線)に障害が発生したループは動作を継続できない。つまり、ループ型ネットワークを用いたシステムは、ループの接続機能部分や回線に1つでも障害が発生すると、当該ループを用いたデータ伝送が行えなくなる。
【0003】
これに対し、ループを完全二重化し、運用系ループで障害が発生した場合に待機系ループで処理を再実行する(データ転送する)ことでスイッチングデバイスのダウンを防止するループ型ネットワークもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ループを完全二重化すると、次の2つの問題が生じる。
1つ目の問題は、運用系ループに障害が発生した場合にしか使用しない待機系ループ(スタンバイループ)を常時維持しなければならない点にある。待機系ループを有するネットワークは、所有するループの半分のループしか使用できない。つまり、障害非発生時には運用系ループのみ、障害発生時には待機系ループのみを用いてデータ伝送を行う。従って、完全二重化されていないネットワークと同等のデータ転送能力を実現するためには、このようなネットワークの2倍のループを用意し、維持する必要がある。
【0005】
2つ目の問題は、運用系ループに流れる全てのアウトスタンディングなデータにエラー処理、ループ切り替え処理およびリトライ処理などを施すことは極めて困難な点にある。完全二重化されたネットワークは、ネットワークを構成するOS、ドライバ、アプリケーションなどがそれぞれのレベルでスイッチングデバイスの障害処理を協調して実行することで運用系ループから待機系ループに切り替える。つまり、運用系ループから待機系ループへの遷移を実現するためには、単にループを二重にするだけでは足りず、システム全体が適切なタイミングで適切な処理を行う必要がある。処理が適切に行われないと、ループの遷移ができないだけに留まらず、全システムがダウンしてしまうことすらある。
特に、OSやドライバなどのソフトウェアを介在させないネットワークは、これらの処理をハードウェアで実現しなければならないため、事実上、ネットワークを完全二重化することは極めて困難である。
【0006】
また、このようないわゆる後戻り処理は、一旦運用系ループに流したデータを待機系ループに流すことになるため、システムに多大なロスを発生させてしまう。
【0007】
なお、クロスバーやハイパーキューブのような多段接続によりルートを切り替えるネットワークでは、スイッチデバイスの数が増えるに従いルーティングの設定が非常に困難となり、保守性・増設性が悪いものとなる。
また、ループ型ネットワークであるFDDIインタフェースのセルフヒーリング機能(代替ループ折り返し機能)では、スイッチの介在なくしては仕掛かり中のデータ抜けを防止してオーダリングの保証を維持した折り返しを行うことは困難である。この機能で用いる代替ループはスタンバイでの切り替えを前提としているため、ステーションは、運用中に障害の診断を常時行い、タイムアウトが発生したことなどを契機として折返しを行わせる必要があるからである。
また、FDDI技術同様に、スイッチデバイスが自身の重障害を検出して前後のスイッチデバイスに対して重障害を検出したことを信号で直接通知する構成では、仕掛かり中のデータが消失してしまう。前後のスイッチデバイスは、上記通知に従い折返しを行い、障害スイッチデバイスをネットワークから直接切り離して縮退ループへ遷移することが可能となるが、これらのループを使用するオーナ(構成要素)をリセットする必要がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、障害発生時に縮退ループを構築し、トランザクションオーダリングを保証したデータ転送を当該縮退ループを用いて行う高い可用性を実現するループ型ネットワークおよび縮退ループ構築方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載のループ型ネットワークの発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、各スイッチデバイスのオーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用い所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、各スイッチデバイスは、それぞれ、データの転送が成功するまでデータをバッファリングし、データ転送が成功しなかった場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、ネットワークが正常ループ運用時には、それぞれ、各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んでデータをオーナに引渡し、他のデータを、データが入力されたループに流し、データが入力されるループの1つがループにおける直上流のスイッチデバイスとの間で障害を有する場合には、直上流のスイッチデバイスに、障害を有するループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡させて正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしているデータを出力ポートから転送させ、直上流のスイッチデバイスにループを短絡させた後、障害を有するループの出力ポートとループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、ネットワークに障害が発生したループを回避した縮退ループ運用を行わせ、ネットワークが縮退ループ運用時、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスは、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスは、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループのペアループの出力ポートに流すことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載のループ型ネットワークの発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、各スイッチデバイスのオーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、各スイッチデバイスは、それぞれ、データの転送が成功するまでデータをバッファリングし、データ転送が成功しなかった場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、ネットワークが正常ループ運用時には、それぞれ、各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んでデータをオーナに引渡し、他のデータを、データが入力されたループに流し、保守員から、任意のスイッチデバイス間を非接続とした縮退ループを構築するよう要求された場合には、任意のスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスは、他方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータを出力ポートから転送し、任意のスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスは、一方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、ネットワークに一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行わせ、ネットワークが縮退ループ運用時、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスは、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスは、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループのペアループの出力ポートに流すことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2のループ型ネットワークにおいて、縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡している2つのスイッチデバイスの内のいずれか一方のスイッチデバイスは、データ伝送を停止し、入力されたデータをバッファリングした後、マネージメントパケットを縮退ループに流し、マネージメントパケットを再度受信すると、バッファリングしたデータを縮退ループに流した後、正常ループへ切り替えてデータ伝送を再開し、スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスは、マネージメントパケットが入力されると正常ループへ切り替え、マネージメントパケットを一方のスイッチデバイスへ転送することを特徴とする。
【0012】
請求項4記載のループ型ネットワークの発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、各スイッチデバイスのオーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用い所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、各スイッチデバイスは、スイッチデバイス切替要求手段と縮退ループ移行手段とバッファリングデータ転送手段とオーダリング保証手段とを有し、正常ループ運用時には、オーダリング保証手段により、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んでデータをオーナに引渡し、他のデータを、データが入力されたループへ転送し、バッファリングデータ転送手段により、データの転送が成功するまでデータをバッファリングし、データ転送が成功しない場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、スイッチデバイス切替要求手段は、データが入力されるいずれか1つのループがループにおける直上流のスイッチデバイスとの間で障害を有する場合に、正常ループから縮退ループへの切替要求を直上流のスイッチデバイスに送信し、スイッチデバイス切替要求手段が切替要求を発したスイッチデバイスの縮退ループ移行手段は、バッファリング手段によりバッファリングされたデータを正常ループに全て流し、障害が発生したループの出力ポートとループのペアループの入力ポートとを短絡し、正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングデータ転送手段は、切替要求が入力された場合、障害を有するループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータを出力ポートに流し、ネットワークに縮退ループ運用を行わせ、ネットワークが縮退ループ運用時、一方のループの入力ポートとループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループのペアループの出力ポートへ流すことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載のループ型ネットワークの発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、各スイッチデバイスのオーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、各スイッチデバイスは、切替指示手段と、スイッチデバイス切替要求手段と縮退ループ移行手段とバッファリングデータ転送手段とオーダリング保証手段とを有し、正常ループ運用時には、オーダリング保証手段により、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んでデータをオーナに引渡し、他のデータを、データが入力されたループへ転送し、バッファリングデータ転送手段により、データの転送が成功するまでデータをバッファリングし、データ転送が成功しない場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、切替指示手段は、保守員から任意のスイッチデバイス間を非接続とした縮退ループを構築するよう指示された場合、スイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスのスイッチデバイス切替要求手段に切替指示を与え、スイッチデバイス切替要求手段は、切替指示が入力されると、任意のスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに正常ループから縮退ループへの切替要求を送信し、切替指示が入力されたスイッチデバイスの縮退ループ移行手段は、スイッチデバイス切替要求手段が切替要求を発した後、バッファリング手段によりバッファリングされたデータを正常ループに全て流し、他方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングデータ転送手段は、切替要求が入力された場合、一方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータを出力ポートに流し、ネットワークに一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行わせ、ネットワークが縮退ループ運用時、一方のループの入力ポートとループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループのペアループの出力ポートに流すことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項4または5のループ型ネットワークにおいて、ネットワークは、さらに、正常ループ移行手段を有し、正常ループ移行手段は、ネットワークを縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡している2つのスイッチデバイスの内のいずれか一方のスイッチデバイスに、データ伝送を停止させ、入力されたデータをバッファリングさせ、縮退ループを用いてマネージメントパケットを送信させ、マネージメントパケットが再度入力されると、バッファリングしたデータを縮退ループに流させ、正常ループへ切り替えさせ、スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットが入力されると正常ループへ切り替えさせ、マネージメントパケットを正常ループに流させることを特徴とする。
【0015】
請求項7記載のループ型ネットワークの発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、各スイッチデバイスのオーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、各スイッチデバイスは、それぞれ、データの転送が成功するまでデータをバッファリングし、データ転送が成功しなかった場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、ネットワークが正常ループ運用時には、それぞれ、各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んでデータをオーナに引渡し、他のデータを、データが入力されたループに転送し、ハードウェア重障害が発生した場合には、データ転送可能な転送系のループにおける直下流のスイッチデバイスに、ループの出力ポートとループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ループにおける直上流のスイッチデバイスに、ループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ネットワークに障害が発生したループを回避した縮退ループ運用に移行させ、ネットワークが縮退ループ運用時には、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスは、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスは、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループのペアループの出力ポートに流し、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送しないことを特徴とする。
【0016】
請求項8記載のループ型ネットワークの発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、同一のスイッチデバイスに入力されるデータ伝送方向が異なる2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、各スイッチデバイスのオーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、各スイッチデバイスは、ループの直下流のスイッチデバイスへデータの転送が成功するまでデータをバッファリングし、データ転送が成功しなかった場合にはバッファリングしたデータを直下流のスイッチデバイスへ再度転送し、ネットワークが正常ループ運用時には、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んでデータをオーナに引渡し、データ以外のデータを入力されたループの直下流のスイッチデバイスへ転送し、保守員から任意のスイッチデバイスを回避した縮退ループを構築するよう要求されたスイッチデバイスは、デバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに対し、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ネットワークに保守員からの要求を受けたスイッチデバイスを回避した縮退ループを運用させ、ネットワークが縮退ループ運用時には、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスは、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスは、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータをデータが入力されたループのペアループの出力ポートに流し、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送しないことを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項1、2、7または8のループ型ネットワークにおいて、縮退ループから正常ループ運用へ遷移する場合、ネットワークに組み込まれるスイッチデバイスは、他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに対してマネージメントパケットを送信し、一方のスイッチデバイスは、マネージメントパケットが入力されると、データ伝送を停止し、入力されたデータをバッファリングし、縮退ループから正常ループへ切り替え、正常ループにマネージメントパケットを流し、再度マネージメントパケットが入力されると、バッファリングしたデータを正常ループに流し、データ伝送を再開し、スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスは、マネージメントパケットが入力されると、縮退ループから正常ループへ切り替え、マネージメントパケットを正常ループに流し、バッファリングしたデータを正常ループに流した後、正常ループ運用を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項10記載のループ型ネットワークの発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、各スイッチデバイスのオーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用い、所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、各スイッチデバイスは、切替通知手段と、障害発生通知手段と、バッファリングデータ手段と、オーダリング保証手段とを有し、正常ループ運用時には、オーダリング保証手段により、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んでデータをオーナに引渡し、他のデータを、データが入力されたループに流し、バッファリングデータ転送手段により、データの転送が成功するまでデータをバッファリングし、データ転送が成功しない場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスの切替通知手段は、障害が発生した転送系のループにおける直下流のスイッチデバイスに、正常ループから縮退ループへの切替を要求するノード重障害通知を送信し、ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスの障害発生通知手段は、切替通知手段がノード重障害通知を送信した後、障害が発生した転送系のループにおける直上流のスイッチデバイスに、正常ループから縮退ループへの切替要求を送信し、バッファリングデータ転送手段は、ノード重障害通知または切替要求が入力された場合、通知または要求送信元のスイッチデバイスへ他のスイッチデバイスなしにデータを転送可能なループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータを出力ポートに流し、ネットワークが縮退ループ運用時、一方のループの入力ポートとループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、データ以外が入力されたループのペアループの出力ポートに流し、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送しないことを特徴とする。
【0019】
請求項11記載のループ型ネットワークの発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、各スイッチデバイスのオーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、各スイッチデバイスは、切替指示手段と切替通知手段と障害発生通知手段とバッファリングデータ転送手段とオーダリング保証手段とを有し、正常ループ運用時には、オーダリング保証手段により、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んでデータをオーナに引渡し、他のデータを、データが入力されたループに流し、バッファリングデータ転送手段により、データの転送が成功するまでデータをバッファリングし、データ転送が成功しない場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、切替指示手段は、保守員から特定のスイッチデバイスを指定され、スイッチデバイスを非接続とした縮退ループを構築するよう指示された場合、スイッチデバイスの切替通知手段に切替指示を与え、保守員から指定されたスイッチデバイスの切替通知手段は、切替指示が入力されると、スイッチデバイスが他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、正常ループから縮退ループへの切替要求を送信し、保守員から指定されたスイッチデバイスの切替通知手段は、切替通知手段が切替要求を発すると、スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、正常ループから縮退ループへの第2の切替要求を送信し、バッファリングデータ転送手段は、切替要求または第2の切替要求が入力された場合、切替要求送信元のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータを出力ポートに流し、ネットワークに一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行わせ、ネットワークが縮退ループ運用時、一方のループの入力ポートとループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータをデータが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータをデータが入力されたループのペアループの出力ポートに流し、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送しないことを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の発明は、請求項3、4、10または11のループ型ネットワークにおいて、ネットワークは、さらに、正常ループ移行手段を有し、正常ループ移行手段は、スイッチデバイスをネットワークに組み込み、ネットワークを縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移させる場合、ネットワークに組み込むスイッチデバイスに、他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスへマネージメントパケットを送信させ、一方のイッチデバイスは、マネージメントパケットを受信すると、データ伝送を停止し、入力されたデータをバッファリングし、縮退ループから正常ループへ遷移し、マネージメントパケットを正常ループに流し、マネージメントパケットが再度入力された場合にバッファリングしたデータを縮退ループに流してからデータ伝送を再開し、ネットワークに組み込まれるスイッチデバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内、スイッチデバイスからマネージメントパケットを送信されなかったスイッチデバイスは、一方のスイッチデバイスからマネージメントパケットが入力されると、縮退ループから正常ループへ遷移し、マネージメントパケットを正常ループに流すことを特徴とする。
【0021】
請求項13記載の発明は、請求項4、5、6、10、11または12のいずれかの記載のにおいて、データは、データの送信元のオーナがデータ送信に使用するループの情報を含み、オーダリング保証手段は、情報を参照してデータを取り込むか否か判断することを特徴とする。
【0022】
請求項14記載のループ型ネットワークの運用方法の発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、データが入力されるループの1つがループにおける直上流のスイッチデバイスとの間で障害を有するスイッチデバイスがある場合、直上流のスイッチデバイスに、障害を有するループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡させて正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしているデータを出力ポートから転送させ、スイッチデバイスに、障害を有するループの出力ポートとループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、ネットワークの縮退ループ運用を行うことを特徴とする。
【0023】
請求項15記載のループ型ネットワークの運用方法の発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、保守員から、任意のスイッチデバイス間を非接続とした縮退ループを構築するよう要求された場合には、任意のスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、他方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、任意のスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、一方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行うことを特徴とする。
【0024】
請求項16記載の発明は、請求項14または15のループ型ネットワークの運用方法において、ループ型ネットワークを縮退ループ運用する場合、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスに、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込ませ、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流させ、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスに、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込ませ、他のデータを、データが入力されたループのペアループの出力ポートに流させることを特徴とする。
【0025】
請求項17記載の発明は、請求項14から16のいずれかのループ型ネットワークの運用方法において、縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡している2つのスイッチデバイスの内のいずれか一方のスイッチデバイスに、データ伝送を停止させ、入力されたデータをバッファリングさせ、マネージメントパケットを縮退ループに流させ、スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットが入力されると正常ループへ切り替えさせ、マネージメントパケットを一方のスイッチデバイスへ転送させ、一方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットを再度受信すると、バッファリングしたデータを縮退ループに流させ、正常ループへ切り替えてデータ伝送を再開させることを特徴とする。
【0026】
請求項18記載のループ型ネットワークの運用方法の発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスに、データ転送可能な転送系のループにおける直下流のスイッチデバイスを用い、ループの出力ポートとループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ループにおける直上流のスイッチデバイスに、ループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ネットワークに障害が発生したループを回避した縮退ループ運用に移行することを特徴とする。
【0027】
請求項19記載のループ型ネットワークの運用方法の発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、同一のスイッチデバイスに入力されるデータ伝送方向が異なる2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、保守員から任意のスイッチデバイスを回避した縮退ループを構築するよう要求されたスイッチデバイスに、デバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに対し、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ネットワークに保守員からの要求を受けたスイッチデバイスを回避した縮退ループを運用することを特徴とする。
【0028】
請求項20記載の発明は、請求項18または19のループ型ネットワークの運用方法において、縮退ループ運用時、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスに、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込ませ、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流さえ、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスに、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込ませ、他のデータをデータが入力されたループのペアループの出力ポートに流させ、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送させないことを特徴とする。
【0029】
請求項21記載の発明は、請求項16、17、19または20項のループ型ネットワークの運用方法において、縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、ネットワークに組み込まれるスイッチデバイスに、他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに対してマネージメントパケットを送信させ、一方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットが入力されると、データ伝送を停止させ、入力されたデータをバッファリングさせ、縮退ループから正常ループへ切り替えさせ、正常ループにマネージメントパケットを流させ、スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットが入力されると、縮退ループから正常ループへ切り替えさせ、マネージメントパケットを正常ループに流させ、バッファリングしたデータを正常ループに流させ、一方のスイッチデバイスに、再度マネージメントパケットが入力されると、バッファリングしたデータを正常ループに流させ、データ伝送を再開させ、正常ループ運用を行うことを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。まず、本発明に係るループ型ネットワークについて説明する。
【0031】
〈ループ型ネットワーク〉
本発明に係るループ型ネットワークは、複数段のスイッチデバイスを多重ループで接続するネットワークであり、同一のスイッチデバイス(ポート)に接続する転送方向が逆方向のループ同士をペアとして扱う。ペアとされた各ループは、通常時(両ループ上およびループが接続するスイッチデバイスで障害が発生していない場合)には従来同様別々に運用する。
【0032】
本発明に係るループ型ネットワークは、ループ上(回線上)またはスイッチデバイスの入力系(入力ポート部)に障害が発生した場合、障害発生箇所を回避した縮退ループを構築し、当該縮退ループを用いてオーダリングを保証したデータ転送を行う(第1の実施の形態)。
スイッチデバイスにハードウェア重障害が発生した場合、障害が発生したスイッチデバイスを回避した縮退ループを構築し、当該縮退ループを用いてオーダリングを保証したデータ転送を行う(第2の実施の形態)。
障害が発生していなくても回線(ループ)またはスイッチデバイスの入力系の保守/交換/修理を行う場合には、この回線または上記入力系を回避した縮退ループを構築し、当該縮退ループを用いてオーダリングを保証したデータ転送を行う(第3の実施の形態)。
ハードウェア重障害が発生していなくてもスイッチデバイスの保守/交換/修理を行う場合には、このスイッチデバイスを回避した縮退ループを構築し、当該縮退ループを用いてオーダリングを保証したデータ転送を行う(第4の実施の形態)。
また、データ伝送を中断することなく縮退ループから正常ループへ遷移できるようにしてもよい。
本発明に係るループ型ネットワークは、第1〜第4の実施の形態で説明する機能のいずれか1つまたは複数、好ましくは全ての機能を有する。
【0033】
図2には、このループ型高信頼性ネットワークを用いたネットワークの接続構成例を示す。図2に示すように、各構成要素(オーナ)Nx(xは正の整数)は、スイッチデバイスSW(00〜33)およびループL0〜L7を介して他の構成要素と接続する。それぞれのスイッチデバイスSW(00〜33)は、転送方向が異なる2つのループと接続する(二重ループ接続)。
スイッチデバイスSW00は、データ転送方向が時計回りのループL0と反時計回りのL1と接続する。従って、ループL0とL1は、それぞれ同一のポート(スイッチデバイス)に入力するデータ伝送方向が逆順のループであるためペアとして取り扱われる。別言すればループL0(自ループ)の対ループはループL1(他ループ)となる。
各ループLn(nは正の整数)は、構成要素Nx(xは正の整数)の内のNnによって使用される。図2の例では、構成要素N0は、他の構成要素へのデータ送信にループL0を用いる(n=x=0)。つまり、構成要素N0は、ループL0と接続するスイッチデバイスSW00(所定のスイッチデバイス)を用いて他の構成要素へデータを送信する。言い換えれば、各構成要素Nxは、構成要素N0から自分宛のデータを、ループL0から取得する。つまり、ループN0と接続する各スイッチデバイスSWは、当該デバイスを使用する(と接続する)構成要素宛てのデータを取り込み、これを上記構成要素に渡す。同様に、構成要素N1は、スイッチデバイスSW00を介してループL1に他の構成要素宛てのデータ送信する。他の構成要素であるN2は、ループL1と接続するスイッチデバイスSW10を用いて構成要素N1からN2宛て(自構成要素宛て/自スイッチデバイス宛て)のデータを取り込む。
このようなループ型のネットワークとしては、例えば、本願出願人が特願2000−193479号に開示したネットワークを採用できる。
以下、図2におけるスイッチデバイスSW00、SW10、SW20、SW30と接続するループ(ループL0、ループL1)を例にとり、本願発明による実施の形態を詳述する。
【0034】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態によるループ型ネットワークの各スイッチデバイスは、システムの高信頼性を実現する為に、第1のスイッチデバイス切替要求手段と、縮退ループ移行手段と、バッファリングデータ転送手段と、第1のオーダリング保証手段とを有する。つまり、これらの手段を用いて障害発生時に縮退ループを構成し、当該縮退ループを用い、オーダリングを保証してデータを転送する。さらに、第1の正常ループ移行手段を有していることが好ましい。
【0035】
<第1のスイッチデバイス切替要求手段>
第1のスイッチデバイス切替要求手段は、ペアとして取り扱うループの一方のループ(以下、一方のループと表記する。)にエラーを検出した場合に、このループにおける直上流のスイッチデバイスに対してループの切替要求を送信する手段である。
【0036】
図3に示すネットワーク(図2のループL0、L1)では、スイッチSW30の第1のスイッチデバイス切替要求手段は、公知の方法を用い、接続する2つのループL0/L1上にエラーが存在するか入力ポートを監視する。本例では、一方のループL0にエラーを検出した場合、当該ループでの直上流に存在するスイッチデバイスSW00に対してループの切替要求を出力する。ループの切替要求は、ループL0および/またはL1を介してスイッチデバイスSW00に送信する。なお、保守員からの設定により回線にエラーが発生したことを知得してもよい。
【0037】
<縮退ループ移行手段>
縮退ループ移行手段は、スイッチデバイス切替要求手段が切替要求を発した後に、自スイッチデバイスで仕掛かり中のデータを全て吐き出し、縮退ループへ移行する手段である。
【0038】
縮退ループ移行手段は、スイッチデバイス切替要求手段が上記切替要求を発した後に、処理中の全てのデータを他端末へ送出する。データは、正常ループを用いて次の(下流の)スイッチデバイスへ転送する。つまり、データの入力ポートと同一のループ(自ループ)の出力ポートを用いて転送する。
縮退ループ移行手段は、仕掛かり中のデータを全て処理すると、縮退ループの一端を作成する。より具体的には、エラーが発見されていないループの入力ポートとエラーが発見されたループの出力ポートとを接続し、エラーが発見されたループの入力側直上流のスイッチデバイスとの間を直接接続しない縮退ループの一端が完成する。
【0039】
図3の例では、スイッチデバイスSW30の第1のスイッチデバイス切替要求手段は、ループL0を介してSW00から入力されたデータを処理する。つまり、自スイッチデバイス宛て(SW30宛て)のデータは取り込み、他スイッチデバイス宛て(SW20またはSW10宛て)のデータはループL0に送出する。ループL1を介して入力されたについても同様に処理する。
次いで、SW30は、ループL1の入力ポートとループL0の出力ポートとを接続する。別言すれば、ループL1を介してSW20から入力されたデータをループL0を介してSW20へ出力する経路(回線)を作成する。これにより、SW00からループL1を介してSW10〜SW20〜SW30に至り、SW30からループL0を介してSW20〜SW10〜SW00に到る縮退ループの一端が完成する。言い換えれば、SW00とSW30との間の回線(ループL0)にエラーが検出されたため、SW00とSW30間のループL0とL1と回避したループの一端を作成する。
【0040】
<バッファリングデータ転送手段>
バッファリングデータ転送手段は、ループの直後段(直下流)のスイッチデバイスへ転送(送信)したデータが当該スイッチデバイスに取り込まれるまで当該データを保管する(バッファリングする)。上記切替要求を受信すると、切替要求送信元のスイッチデバイスと接続する回線(ループ)を回避する縮退ループの一端を作成する。そして、当該縮退ループ(すでに転送したループの対ループ)を用い、切替要求送信元のスイッチデバイスに到達していないデータを縮退ループに送出する。
【0041】
各スイッチデバイスのバッファリングデータ転送手段は、転送したデータをバッファリングする。そして、当該データが転送先に届いた場合、バッファリングしたデータを消去する。当該データが転送先に届かなかった場合、このデータを上記転送先へ規定回数転送する(リトライする)。データが届いたか否かの判断方法、すなわちデータ転送のリトライ方法としては公知の方法を採用できる。
切替要求が入力されると、当該切替要求の送信元を直下流に有するループの入力ポートと、当該ループのペアループの出力ポートとを接続し、縮退ループの一旦を構成する。
縮退ループの一端を作成した後、すでに転送したループの対ループ、すなわち縮退ループを用い、上記切替要求の送信元のスイッチデバイスに上記バッファリングしたデータを転送する。つまり、縮退ループを用い、回線にエラーが発生したために切替要求送信元のスイッチデバイスに届かなかったデータを当該スイッチデバイスへ転送する。
【0042】
図3に示すスイッチデバイスSW00のバッファリングデータ転送手段は、ループL0を用いて直後段のSW30にデータを転送する際、当該データをバッファリングする。当該データがSW30に届いた場合、バッファリングしたデータを消去する。届かなかった場合には、当該データを再送する(リトライする)。当然、ループL1についても同様にバッファリング処理を行う。
本例では、切替要求の送信元はSW30であるため、SW00のバッファリングデータ転送手段は、SW30を直下流に有するループL0の入力ポートと対ループL1の出力ポートとを接続する。つまり、正常ループでの伝送方向(SW00→SW30;ループL0)とは逆方向で動作しているペアループへフローを切り替える。SW10からループL0を介してSW00に入力されたデータは、ループL1をSW10〜SW20と順次転送された後にSW30に到達することとなる。これにより、図4に示す縮退ループが完成する。
縮退ループ作成後、ループL0を用いてSW30へ送信(転送)済みでSW30には届いていないデータを、ループL1(縮退ループ)を用いてSW30宛てに転送する。ループL0を用いてSW30へ送信済みのデータは、SW00とSW30との間のループL0上に障害が発生しているためSW30には到達しない。そのため、SW00は、バッファリングしておいたデータを障害が発生したループの対ループL1を利用してSW30に転送し直す。言い換えれば、障害が発生して届かなかったデータを、障害が発生していないループ(縮退ループ)を用いて転送し直す。
【0043】
<第1のオーダリング保証手段>
第1のオーダリング保証手段は、縮退ループ運用時に、正常ループ運用時に用いられるループ(自ループ)を転送された自端末(自スイッチデバイス)宛てのデータのみ取り込む。入力されたデータが自スイッチデバイス宛てのデータでない場合、または自スイッチデバイス宛てであっても自ループの入力ポートを介して入力されなかった場合、入力されたループと同一ループにこのデータを流す。縮退ループの端となっているスイッチデバイス(一方のループの入力ポートと対ループの出力ポートを接続するスイッチデバイス)では、自スイッチデバイス宛てのデータを全て取り込む。他スイッチデバイス宛てのデータは、入力されたループの対ループ、すなわち縮退ループに流す。
【0044】
本発明に係るループ型ネットワークは、前記したように、各データを伝送するループが予め決められている。例えば、構成要素N0は、他の構成要素へのデータ転送にループL0を用いる。しかし、縮退ループ運用時には、予め決められたループとは異なるループ(対ループ)を転送されることもある。つまり、データの中には、対ループL1を介して宛先のスイッチデバイスに到達するものもある。スイッチデバイスが対ループを介して到達したデータを取り込んでしまうとオーダリングは狂ってしまう。そこで、各スイッチデバイスは、オーダリング保証手段により、予め定められたループを介して到達した自端末宛てのデータのみを取り込む。
【0045】
つまり、オーダリング保証手段は、縮退ループ運用時に、受信したデータが他ループから来たデータか自ループから来たデータか判別する。このデータが他ループで入力されたデータの場合には、自スイッチデバイスへの転送データであっても取り込まず、次段のスイッチデバイスへ転送する。自ループのデータであって、自スイッチデバイスへの転送データである場合のみデータを取り込む。これにより、縮退ループ上で転送中のデータ列のオーダリングを保証する。
【0046】
また、縮退ループの端となっているスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、自スイッチデバイス宛てのデータを全て取り込む。
縮退ループの端となっているスイッチデバイスは、縮退ループ運用時には一つの入力ポートしか有しない。他の入力ポートでエラーが発見されたために、この入力ポートを回避した縮退ループで運用されるからである。従って、この入力ポートが接続するループを自ループとするデータは、縮退ループ運用時には、他ループの入力ポートから入力される。
そこで、縮退ループの端となっているスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、他ループの入力ポートで受信されたデータも取り込む。
【0047】
以下、図4において、スイッチデバイスSW20宛てのデータを考える。前記したように、このデータは、正常ループ運用時(図3に示すような障害が発生していない場合)には、ループL0によりSW30を介してSW20に入力される。しかし、図4の縮退ループではSW00〜SW30間は直接接続していないため、まずループL1を介してSW00〜SW10〜SW20の順に転送される。つまり、SW20は、まず、本来通過すべきループL0ではない対ループL1を介して上記データが入力される。
SW20のオーダリング保証手段は、上記データが自端末宛てのデータではあるが自ループを介して転送されたデータではないため、当該データを取り込まず、これを次の(入力されたループと同一ループにおける直下流の)スイッチデバイスへ転送する。つまり、SW20宛てのデータであるにもかかわらず、これをSW30へ転送する。
SW30は、SW20宛てのデータをループL1を介して受信する。SW30のオーダリング保証手段は、このデータがSW30宛てのデータではないため、次のスイッチデバイスに転送する。前記したように、SW30の縮退ループ移行手段は、ループL1の入力端末とループL0の出力端末とを接続して縮退しているため、このデータを対ループであるループL0を介して直下流のループ20へ転送する。
SW20のオーダリング保証手段は、上記データは自ループL0を介して入力された自SW20宛てのデータとなるため、これを取り込む。
【0048】
次に、SW30宛てのデータを考える。SW30は、図4に示す縮退ループの端である。従って、全てのデータはループL1を介して入力される。そこで、受信したデータが自ループの(正常ループ運用時にループL1を介して入力される)データであるか、他ループの(正常ループ運用時にループL0を介して入力される)データであるかにかかわらずSW30宛てのデータを全て取り込む。
【0049】
なお、データ送信元のスイッチデバイスは、縮退ループ運用時にも正常ループ運用時と同じループにデータを流す。つまり、構成要素Nnから出力されたデータはループLnに流す。ただし、図4の例のように構成要素Nnが使用するスイッチデバイスが縮退ループの端となっている(一方のループの入力ポートと対ループの出力ポートとを短絡する)場合には、全てのデータを一つの入力ポートに流す。
図4の例では、データ送信元のスイッチデバイスSW00は、ループL0とL1とを接続する縮退ループの端であるため、送信するデータを使用可能な一つの出力ポート、すなわちループL1用の出力ポートに流す。
【0050】
<第1の正常ループ移行手段>
第1の正常ループ移行手段は、縮退ループから正常ループへ切り替える手段である。
【0051】
上記切替要求を発したスイッチデバイスの第1の正常ループ移行手段は、縮退ループから正常ループに切り替える場合、上記切替要求の送信先のスイッチデバイス(縮退ループの一方の端を形成しているスイッチデバイス)にマネージメントパケットを送信する。また、データ転送を中止し、入力されたデータを全てバッファリングする。
【0052】
マネージメントパケットの送信先のスイッチデバイス(障害発生ループの直上流に位置するスイッチデバイス)は、上記マネージメントパケットを受信すると縮退ループから正常ループへ切り替える。つまり、一方のループの入力ポートから対ループの出力ポートへの接続を解除し、それぞれのループの入力ポートを同一ループの出力ポートに接続して正常ループに遷移する。
次いで、マネージメントパケットが入力されたループと同一のループにマネージメントパケットを流す。つまり、マネージメントパケットを、正常ループを用いて送信元のスイッチデバイスへ転送する。
マネージメントパケット送信後には、正常ループによりデータ転送を行う。
【0053】
マネージメントパケット送信元のスイッチデバイスは、マネージメントパケットを受信すると、バッファリングしていたデータを縮退ループに全て流す。つまり、切替指示送信先のスイッチデバイス(縮退ループの他方の端を形成するスイッチデバイス)が縮退ループ運用時に縮退ループへ流したデータを全て縮退ループに転送する。その後、正常ループに移行し、データ転送を再開する。これにより、正常ループへの復帰時にもデータ列のオーダリングの保証することを可能とする。
【0054】
図4の例では、スイッチデバイスSW30の第1の正常ループ移行手段は、縮退ループから正常ループへ遷移する際、マネージメントパケットを縮退ループ(ループL0)を用いてSW00に送信する。マネージメントパケット送信後、データ転送を停止し、入力されたデータを全てバッファリングする。
なお、正常ループに移行するか否かは任意に決定できる。例えば、保守員から指示があった場合に正常ループへ遷移すると決定してもよい。また、エラーが発生した回線(SW30〜SW00を結ぶループL0)を公知の方法を用いて監視し、エラーがなくなった場合に正常ループへ遷移すると決定してもよい。
【0055】
SW00は、上記マネージメントパケットを受信すると、縮退ループから正常ループへと遷移する。つまり、ループL0の入力ポートをループL0の出力ポートと接続し、ループL1の入力ポートをループL1の出力ポートと接続する。
SW00は、正常ループを用いてマネージメントパケットをSW30に送信する。マネージメントパケットは、SW30からループL1を用いて入力されるため、正常ループであるループL1を介してSW30に転送される。
SW00は、マネージメントパケット送信後、正常ループ運用となる。
【0056】
SW30の正常ループ移行手段は、マネージメントパケットを受信すると、SW00が縮退ループ運用時(正常ループへ切り替える前まで)にループL1に送出したデータ(バッファリングしておいたデータ)を全て折り返す(縮退ループに流す)。そして、縮退ループから正常ループへ遷移し、データ転送を再開する。より具体的には、ループL0の入力ポートをループL0の出力ポートと接続し、ループL1の入力ポートをループL1の出力ポートと接続する。つまり、SW00からループL0を介して入力されたデータはループL0を介してSW20に送出する。SW20からループL1を介して入力されたデータはループL1を介してSW00に送出する。
【0057】
なお、マネージメントパケット送信先のスイッチデバイスが正常ループ移行前に(縮退ループ運用時に)折り返したデータを全て縮退ループを用いて転送し終えたか否かは公知の任意の方法を採用することで判断できる。
例えば、マネージメントパケット送信先のスイッチデバイスに縮退ループへ最後に流したデータを判別可能な印を付加させてもよい。マネージメントパケット送信元のスイッチデバイスは、この印が付加されたデータを受信した後、正常ループへ遷移すればよい。
また、マネージメントパケット送信先のスイッチデバイスに、縮退ループに最後のデータを流した後、正常ループへ遷移する旨を示すデータを縮退ループに流させてもよい。マネージメントパケット送信元のスイッチデバイスは、このデータを受信した後、正常ループへ遷移すればよい。
【0058】
なお、マネージメントパケットを発するスイッチデバイスは、回線上に障害を発見したスイッチデバイスに限定されるものではなく、縮退ループの端となっているスイッチデバイスであればよい。図4の例で、SW00をマネージメントパケットの送信元とする場合、SW00に上記説明におけるSW30の役割を果たさせ、SW30に上記説明におけるSW00の役割を果たさせればよい。
【0059】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態におけるループ型ネットワークは、ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスを回避した縮退ループを構築し、当該縮退ループを用いてオーダリングを保証したデータ転送を行う。
【0060】
上記第1の実施の形態、例えば図3の例では、スイッチデバイスSW30とSW00の間のループL0の回線に障害(エラー)が発生していたため、SW30とSW00がループを切り替え縮退ループへ遷移することで障害箇所(回線/ループ)を回避した。縮退ループに遷移することでSW30とSW00との間の回線は使用されない状態になることから、この回線の保守/修理/交換が可能となる。
これに対し、本例は、SW30内部のループL0の転送系に障害が発生した場合の例である(ハードウェア重障害)。別言すれば、SW30が保守/修理/交換を必要とする障害が発生した場合の縮退ループへの遷移例である。つまり、図14に示すように、ループL1を用いたSW00〜SW10〜SW20の回線とループL0を用いたSW20〜SW10〜SW00の回線とを接続した縮退ループを作成する。これにより、SW30にハードウェア重障害が発生してもSW00/SW10/SW20における通信はダウンすることなくSW30をループから切り離して保守/修理/交換を行うことが可能となる。
【0061】
第2の実施の形態におけるループ型ネットワークの各スイッチデバイスは、上記機能を実現するために、第1の切替通知手段と、障害発生通知手段と、バッファリングデータ転送手段と、第2のオーダリング保証手段と有する。さらに、第2の正常ループ移行手段を有していることが好ましい。
【0062】
<第1の切替通知手段>
第1の切替通知手段は、自スイッチデバイス内部に致命障害(ハードウェア重障害)が発生した場合に、障害が発生したループの直後段(直下流)のスイッチデバイス(以下、直下流のスイッチデバイスと表記する。)に対して切替(縮退ループへの遷移)を要求する通知(ノード重障害通知)を発する手段である。
【0063】
第1の切替通知手段は、自スイッチデバイス内部にハードウェア重障害があるか公知の方法を用いて常時監視する。ハードウェア重障害が発生した場合、この障害が発生した箇所を特定する。特定方法としては公知の方法を採用でき、また、保守員などから障害発生箇所を知得してもよい。
障害発生箇所が一方のループの転送系(入力ポート〜出力ポート内)である場合には、当該ループの直下流のスイッチデバイスに対してノード重障害通知を発する。障害発生箇所が両ループの転送系にまたがる場合(両ループの転送を司る部位(共通部10)である場合)、使用可能な(出力可能な)ループを用いて隣接するスイッチデバイスの内のいずれか1つにノード重障害通知を発する。なお、以下の説明では、後者の場合のノード重障害通知送信先のスイッチデバイスも直下流のスイッチデバイスと表記する。
【0064】
直下流のスイッチデバイスは、ノード重障害通知が入力されると、バッファリングデータ転送手段を用いて当該通知の送信元スイッチデバイスを回避した縮退ループの一端を構築する。つまり、上記通知の送信元スイッチデバイス側から入力されるループの出力ポートと、当該ループの対ループの入力ポートとを接続する。
【0065】
図13(図2のループL0、L1)に示すように、スイッチデバイスSW30は、ループL0の転送系に障害が発生したため、ループL0を介してSW00から入力されたデータをSW20に転送することができない。そのため、直下流のスイッチデバイスであるSW20に縮退ループへ遷移させる。つまり、SW20に、ループL1の入力ポートとループL0の出力ポートとを接続させて図14に示すSW00〜SW10〜SW20の縮退ループの一端を作成させる。
なお、SW30は、ループL1を用いてノード重障害通知をSW20に通知する。また、ループL0を用いてSW20に出力できるのであればノード重障害通知をループL0を用いて送信してもよい。
【0066】
直下流のスイッチデバイスSW20は、バッファリング手段を用いて上述した縮退ループの一端を作成する。つまり、ノード重障害通知送信元のSW30を回避した縮退ループを作成するために、SW30とつながるループL1の入力ポートと当該ループの対ループL0の出力ポートとを短絡する。
【0067】
<障害発生通知手段>
上記ノード重障害通知を発したスイッチデバイスの障害発生通知手段は、障害が発生したループの直前段(直上流)のスイッチデバイス(以下、直上流のスイッチデバイスと表記する。)に対して切替(縮退ループへの遷移)を要求する通知(ループ切替要求)を発する手段である。
【0068】
上記ノード重障害通知を発したスイッチデバイスは、前記したように、仕掛かり中のデータ(受信した全てのデータ)を使用可能な転送系を用いて転送する。つまり、直下流から入力されたデータ(バッファリング済みのデータ)を全て直上流のスイッチデバイスへループ切替要求を送信する。その後、直上流のスイッチデバイスへループ切替要求を送信する。ループ切替要求の送信用のループとしては、障害が発生していないループ(障害が発生したループ(転送系)の対ループ)を用いる。
【0069】
直上流のスイッチデバイスは、ループ切替要求を受信すると、バッファリングデータ転送手段を起動する。つまり、縮退ループに遷移し、ループ切替要求送信元のスイッチデバイスへ転送していたデータをバッファから取りだし、ループ切替要求送信元のスイッチデバイスへ縮退ループを用いて上記データを転送する。
【0070】
図13の例では、SW30の障害発生通知手段は、SW00〜SW10〜SW20の縮退ループを作成するために、直上流のスイッチデバイスSW00にループ切替要求を送信して縮退ループの一端を作成させる。
SW00のバッファリングデータ転送手段は、切替要求を受信すると、縮退ループへ遷移する。つまり、ループL0の入力ポートとループL1の出力ポートとを接続する。次いで、ループL0を用いてSW30へ送信していたデータ、つまりバッファリングしていたデータを縮退ループを用いてSW30へ転送する。
【0071】
<第2のオーダリング保証手段>
第2のオーダリング保証手段は、上記第1のオーダリング保証手段と同様に縮退ループ運用時のデータ転送を司る。つまり、自ループを介して入力された自スイッチデバイス宛てのデータを取り込む。また、縮退ループの端となっているスイッチデバイスの第2のオーダリング保証手段は、自スイッチデバイス宛てのデータを全て取り込む。
【0072】
ただし、第2のオーダリング保証手段は、縮退ループ運用時に通信不能なスイッチデバイス宛てのデータを転送しない点が第1のオーダリング保証手段と異なる。
図13に示すように、本実施の形態における縮退ループは、ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスを回避したループである。従って、縮退ループ運用時にはこのスイッチデバイスへデータを転送できない。そこで、縮退ループ運用時には、縮退ループで回避されたスイッチデバイス宛てのデータは転送しない。
なお、転送しないデータは、オーダリング保証手段がバッファリングし、正常ループ移行後に上記スイッチデバイスへ転送してもよい。また、縮退ループ運用時には、当該ループのオーナ(データ送信元の構成要素)に対して上記スイッチデバイス宛てのデータを送信しないよう要請してもよい。
【0073】
<第2の正常ループ移行手段>
第2の正常ループ移行手段は、縮退ループから正常ループへ切り替える手段である。
【0074】
ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスは、ループに復帰する場合、第2の正常ループ移行手段を用いて直上流のスイッチングデバイスにマネージメントパケットを送出する。
直上流のスイッチングデバイスは、マネージメントパケットを受信すると、データ転送を停止し、縮退ループから正常ループへ遷移する。データ転送停止中に受信したデータは全てバッファリングする。そして、マネージメントパケットを正常ループに流す。
直下流のスイッチデバイスは、上記直上流のスイッチデバイスからマネージメントパケットを受信すると、仕掛かり中のデータを縮退ループに全て転送した後、正常ループへ遷移する。次いでマネージメントパケットを正常ループに流す。つまり、マネージメントパケットの送信元のスイッチデバイス(ループに復帰するスイッチデバイス)に送信する。
マネージメントパケットの送信元のスイッチデバイスは、直下流のスイッチデバイスから入力されたマネージメントパケットを直上流のスイッチデバイスに送信する。
直上流のスイッチデバイスは、マネージメントパケットを再度受信すると、バッファリングしていたデータを正常ループに流す。つまり、マネージメントパケットの送信元へ送信する。その後、データ転送を再開する。
これにより、データのオーダリングを保証したままスイッチデバイスをループに復帰させることが可能となる。
【0075】
図14の例では、スイッチングデバイスSW30は、ループに復帰する場合(ネットワークを縮退ループから正常ループへ遷移させる場合)、直上流のスイッチデバイスSW00にループL1を介してマネージメントパケットを送出する。SW00は、マネージメントパケットを受信すると、縮退ループから正常ループへ遷移する。つまり、ループL0の入力ポートをループL0の出力ポートと接続し、ループL1の入力ポートをループL1の出力ポートと接続する。そして、データ転送を停止する。データ転送停止中に受信したデータは全てバッファリングする。その後、マネージメントパケットを正常ループ(ループL1)に流す。SW30の直下流のスイッチデバイスSW20は、SW00からマネージメントパケットを受信すると、仕掛かり中のデータを縮退ループ(ループL0)に全て転送した後、縮退ループから正常ループへ遷移する。つまり、ループL0の入力ポートをループL0の出力ポートと接続し、ループL1の入力ポートをループL1の出力ポートと接続する。そして、上記マネージメントパケットを正常ループ(ループL1)に流す。
マネージメントパケットは、SW30を介してSW00に入力される。SW00は、再度マネージメントパケットを受信したことをトリガにして、バッファリングしていたデータを正常ループに流す。つまり、ループL0を介して入力されたデータ(バッファリング済みのデータ)をループL0に流す。その後、データ転送を再開する。
【0076】
なお、SW30は、当然に、マネージメントパケットを送信する際には、ループL0の入力ポートをループL0の出力ポートと接続し、ループL1の入力ポートをループL1の出力ポートと接続しておく必要がある。
また、ループに復帰するスイッチデバイスは、直下流のスイッチデバイスへマネージメントデバイスを送信してもよい。この場合、上記説明における直下流のスイッチデバイスの動作を直上流のスイッチデバイスの動作と、直上流のスイッチデバイスの動作を直下流のスイッチデバイスの動作とそれぞれ読み替える。
【0077】
また、この第2の正常ループ移行手段を上記第1の実施の形態におけるネットワークに適用してもよい。上記第1の実施の形態のネットワークが縮退ループ運用時、回避されたループ内に新たなスイッチデバイスを加える。そして、第2の正常ループ移行手段を用い、この新たなスイッチデバイスをこのネットワークに加えて正常ループ運用へ移行する。これにより、ループ運用を止めることなくスイッチデバイスを増設することが可能となる。
【0078】
また、ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスは、障害が発生したループの出力系は使用可能な場合、上記第1の機能と同様の縮退ループを構築してもよい。
図13に示すように、スイッチデバイスSW30のループL0の転送系に障害が発生した場合であっても、ループL0の出力系(ループL0を用いたSW20へデータを転送する部位)は使用可能な場合、上記第1の実施の形態と同様の手順で図4に示す縮退ループを作成してもよい。つまり、SW30のループL0におけるSW00からの入力系に障害が発生しているため、図4に示すようなSW00〜SW10〜SW20〜SW30の縮退ループは運用可能である。この場合、SW30のループL0の入力系は縮退ループから省かれるため、当該入力系のみを交換/点検/修理することができる。
【0079】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態におけるループ型ネットワークは、ループ(回線)に障害が発生しているか否かにかかわらず、この回線の保守/修理/交換を可能とする機能そ有する。つまり、図3に示すような回線上のエラーが発生していなくても当該回線を回避した図4に示すような縮退ループの構築を可能とする。
第3の実施の形態におけるループ型ネットワークは、この機能を実現するために、上記第1の機能に加え第1の切替指示手段をさらに有し、スイッチデバイスの第1のスイッチデバイス切替要求手段を第2のスイッチデバイス切替要求手段とする。また、正常ループ移行手段は、保守員から指示があった場合にのみ縮退ループから正常ループへ遷移するようにする。
【0080】
第1の切替指示手段は、保守員の指示により、保守/交換/修理を行う回線の直下流に位置するスイッチデバイスに対し、当該回線を回避した縮退ループを構築するよう指示する手段である。
【0081】
スイッチデバイスSW00とSW30との間のループL0(およびループL1)の回線の保守/交換/修理を行う場合を例にとる。この場合、切替指示手段は、当該回線の直下流に位置するSW30に対してこの回線を切り離した縮退ループ(図4に示す縮退ループ)を構築するよう指示する。
【0082】
SW30の第2のスイッチデバイス切替要求手段は、切替指示手段からの指示に従い、切り離す回線(SW00〜SW30間のループL0)の直上流のSW00に対し切替要求を発する。つまり、第2のスイッチデバイス切替要求手段は、回線でのエラー発生ではなく切替要求手段からの指示をトリガにして切替要求を送信する。
この後の動作は上記第1の実施の形態におけるループ型ネットワークと同様の動作を行えばよい。つまり、この切替要求を契機にして各構成要素が第1の実施の形態におけるループ型ネットワークと同様の動作を行えば図4に示す縮退ループを作成できる。
なお、切替指示手段は、スイッチデバイスに対して間接的に、または診断インタフェース等を介して直接的に指示を出せるようにすることが好ましい。
【0083】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態におけるループ型ネットワークは、スイッチデバイスに障害が発生しているか否かにかかわらず、スイッチデバイスの保守/修理/交換を可能とする機能である。つまり、図13に示すようなスイッチデバイス内のエラー(ハードウェア重障害)が発生していなくても当該スイッチデバイスを回避した図14に示すような縮退ループの構築を可能とする。
第4の実施の形態におけるループ型ネットワークは、この機能を実現するために、上記第2の実施の形態におけるループ型ネットワークに加え第2の切替指示手段をさらに有し、スイッチデバイスの第1の切替通知手段を第2の切替通知手段とする。また、正常ループ移行手段は、保守員から指示があった場合にのみ縮退ループから正常ループへ遷移するようにする。
【0084】
第2の切替指示手段は、保守員の指示により、保守/交換/修理を行うスイッチデバイスに対し、当該スイッチデバイスを回避した縮退ループを構築するよう指示する手段である。
【0085】
以下、スイッチデバイスSW30の保守/交換/修理を行う場合を例にとる。この場合、第2の切替指示手段は、SW30に対し、SW30を切り離した縮退ループ(図14に示す縮退ループ)を構築するよう指示する。
【0086】
SW30の第2の切替通知手段は、切替指示手段からの指示に従い、接続する2つのスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに対しノード重障害通知を発する。つまり、ノード重障害通知送信先のスイッチデバイスを直下流のスイッチデバイスとし、ノード重障害通知送信元と接続する他方のスイッチデバイスを直上流のスイッチデバイスとする。このように、第2切替通知手段は、自スイッチデバイス内のハードウェア重障害発生ではなく切替要求手段からの指示をトリガにしてノード重障害通知を送信する。
この後の動作は上記第2の実施の形態におけるループ型ネットワークと同様の動作を行えばよい。つまり、このノード重障害通知を契機にして各構成要素が第2の実施の形態と同様の動作を行えば図14に示す縮退ループを作成できる。
なお、切替指示手段は、スイッチデバイスに対して間接的に、又は、診断インタフェース等を介して直接的に指示を出せるようにすることが好ましい。
また、第2の切替指示手段は、前記したように、一のループの入力系(対ループの出力系)を回避した縮退ループをスイッチデバイスに作成させてもよい。つまり、上記第3の実施の形態におけるループ型ネットワークと同様の処理を行うことで、ループ内の一つのスイッチデバイスの入力ポートを回避した縮退ループを作成することができる。
【0087】
また、第1〜第2の実施の形態におけるループ型ネットワークは、障害エラーログ採取要求手段を有していてもよい。この手段は、バックドアインタフェースへ障害発生を通知し、障害エラーログの採取を要求する手段である。つまり、保守員からの要求に従い、障害エラーログを採取する手段である。障害エラーログの採取方法としては公知の方法を採用できる。例えば、図6に示すように、上記各種通知(切替要求、ノード重障害発生通知)を受信したスイッチデバイス(SW00やSW20)は、エラーが発生したことをサービスプロセッサに通知する。サービスプロセッサは、この通知に基づきエラーログを採取する。また、エラーを検出したスイッチデバイスがエラー発生をサービスプロセッサに通知してもよい。
このようにバックドアインタフェースへ障害発生を通知すれば、保守員は、障害エラーログを採取することが可能となる。
【0088】
また、遷移ループへ遷移しないように設定されている場合は、折返し機能へのスイッチングを行わないようにしてもよい。すなわち、ネットワークに障害が発生しても遷移ループへ遷移しないようにしてもよい。
【0089】
本発明に係るループ型ネットワークは、マルチプロセッサシステムにおける複数のCPUカード、メモリ、IO等のコンピュータ構成要素をつなぐインターコネクトや、複数のコンピュータをつないでクラスタシステムを構成する為のネットワークとして用いる。従って、このループ型ネットワークは、これらのネットワークとしての機能を有する。なお、本願発明者は、特願2000−193479号公報に開示したループ型ネットワークに本願発明を適応した場合に好適な効果が得られることを確認済みである。
【0090】
次に、上記各実施の形態におけるループ型ネットワークの動作例を説明する。なお、この説明におけるループ型ネットワークは、図1に示すようなマルチプロセッサシステムを構成しているものとする。別言すれば、このマルチプロセッサシステムは、リソースのインターコネクトとして本発明によるループ型ネットワークを用いるものとする。この例では、複数のモジュール(構成要素)NxがクロスバーXBARで接続され、『1構成要素を構成している』。各(コンピュータ)モジュールは、CPU(Proc)、メモリ・メモリコントローラM、I/OコントローラI/O、およびディレクタDを有する。また、各々のスイッチデバイスSWはループネットワーク接続される。
【0091】
また、図10に示す内部構成を有するスイッチデバイスを採用するループ型ネットワークを例にとる。
図10に示すように、スイッチデバイスは、共通部10と入力ポート部20と出力ポート部30とクロスバーを有する。入力ポート部20、出力ポート部30およびクロスバーは、接続するループ毎に設ける。従って、スイッチデバイスSW30は、ループL0用の入力ポート部20と出力ポート部30とクロスバーと、ループL1用の入力ポート部20と出力ポート部30とクロスバーとを有する。図10には一方のループの入力ポート部20、クロスバーおよび出力ポート部30のみを示す。
【0092】
入力ポート部20は、インプットバッファ制御部21と、デコード制御部22と、インプットFIFO部23と、ダミー生成部24と、VC制御部25と、マネージメントデータバッファ部6とを有する。
インプットバッファ制御部21は、受信データのヘッダのチャックおよびデータインテグリティの保証を行い、入力I/Fのプロトコル制御を行う。また、チェック結果をデコード制御部に報告する。
デコード制御部22は、受信データを受取ヘッダ部のデコード、ディスパッチを行う。マネージメントパケット受信時には、ペアポートの各部に対する通信を行う。また、オーダリング保証手段も本ブロックでデコードの際に実現する。
インプットFIFO部23は、受信データを仮想チャンネル毎に保持するバッファである。
ダミー生成部24は、パケット受信中に入力側のリンクが切断された場合にダミーデータを作成してパケットの補完を行う。
VC制御部25は、デッドロック回避のための仮想チャンネルの制御を行う。仮想チャンネル毎にデータ長を判定し、出力データのヘッダ部、データ部の識別を行う。
マネージメントデータバッファ26は、エラー通知パケットを保持するバッファである。通常のデータが障害等によりつまってしまっても、本バッファを経由して緊急性の高いパケットの通過を可能とする。
【0093】
出力ポート部30は、アウトプットデータ作成部13と、リトライ制御部32と、折返し制御部33とを有する。
アウトプットデータ作成部13は、出力データにIDやクレジット情報、誤り検出符号を深し、出力データのフォーマットに整える制御を行う。また、マネージメントパケットの生成を行う。
リトライ制御部32は、リトライFIFOを有し、出力データのコピーを格納する。また、出力ポート側でのデータIDの管理を行い、再送シーケンスの制御を行う。
折返し制御部33は、再送失敗や重障害検出によるリンク切断時の折り返しを制御する。リンク切断時にパケット転送中であった場合には、パケット後半部の折り返し/エラー通知パケットを作成する。
【0094】
クロスバー40は、n×nのクロスバーであり、入力ポート部20と出力ポート部30とを接続する。
【0095】
共通部10は、ルーティングルーティングテーブル制御部11と、アービター12と、入力フロー制御部13と、出力フロー制御部14と、ループトポロジー制御部15と、エラー処理制御部16とを有する。
ルーティングルーティングテーブル制御部11は、ルーティングテーブルを保持し、パケットのヘッダ部から出力先ポートの判定を行う。
アービター12は、クロスバーのアービトレーションを行う。
入力フロー制御部13は、仮想チャンネル毎のインプットFIFOからの出力データ数をカウントし、送信側へのクレジット情報等の送受信制御情報通知を制御する。
出力フロー制御部14は、仮想チャンネル毎の出力ポートからの出力データ数をカウントし、受信側からの情報を受けてアビーターのホールド制御を行う。
ループトポロジー制御部15は、スイッチ切替要求制御手段、縮退ループ移行手段、切替通知手段、障害発生通知手段、正常ループ移行手段を有し、ジス一致デバイスおよび隣接のスイッチデバイスに対するループの切替制御を行う。
【0096】
<第1の実施の形態におけるループ型ネットワークの動作例>
(縮退ループへの遷移制御)
第1の機能の正常ループから縮退ループへの遷移動作例を、図5(図2のループL0、L1)を参照しながら説明する。
図5には、スイッチデバイスSW30のインプットバッファ制御部21がループL0の運用を継続することができない障害が発生した場合に、正常ループから縮退ループに縮退遷移することで障害部位(SW00〜SW30間のループL0回線)を切り離す制御の一連の流れを例示する。
【0097】
SW30のエラー処理制御部16は、ループL0用の入力ポート部20にパケットが入力されなかった場合、ループL0における前段のスイッチデバイスSW00へリトライ要求パケットを送出する。ループL1用のアウトプットデータ生成部31にこのパケットを送出させればよい。リトライ要求パケットは、以下に説明する条件を満たした場合、上記切替要求と同等の意味を有することとなる。
【0098】
SW00のエラー処理制御部16は、ループL1用のインプットバッファ制御部21でリトライ要求パケットを検出すると、ループL0用のリトライ制御部32にリトランスミットを指示する(図5▲1▼)。リトライ制御部32は、エラーとなったデータをアウトプットバッファ生成部13を用いて再度転送する。
エラー処理制御部16は、上記データのリトライ回数(転送回数)が規定回数を超えても転送できない場合、アウトプットデータ生成部31に上記パケットの転送を中断させる(リトライオーバー;図5▲2▼)。すなわち、リトライ要求を規定回数受信すると、リトライオーバーとしてリトランスミットを行わない。
【0099】
SW00は、リトライオーバーを検出すると、自スイッチデバイスの他系のインプットからアウトプットへの遷移をループトポロジ制御部に指示する。つまり、ループL0(エラーが発生していないループ)の入力ポート)とループL1(エラーが発生しているループ)の出力ポートとを短絡して遷移ループの一端を作成する。そして、インプットバッファ内のデータ(図5の「v」データ)を縮退ループに吐き出した後、縮退ループ運用を開始する。つまり、ループL0を介して入力されたデータ「w」、「x」、「y」、「z」を順次ループL1に流す(図5▲4▼;バッファリングデータ転送手段)。このように、SW00は、リトライ要求パケットを受信したこととリトライオーバーを検出した場合、リトライ要求パケットを上記ループ切替要求と読み替える。
【0100】
SW00のエラー処理制御部16は、このデータのヘッダ部からデータを送出したソーススイッチデバイスに関する情報を抽出し、エラー報告データを作成する(図5▲3▼)。そして、このエラー報告データを他方のループL1(対ループ;縮退ループ)のアウトプットデータ生成部31から送出する。すなわち、リトライ要求パケット送信元のスイッチデバイスSW30との間のループL0回線またはリトライ要求パケット送信元のスイッチデバイスSW30の入力ポート部20にエラーが発生したものと判断し、対ループL1を介して前段のスイッチデバイスSW30へ上記データを送信する。
上記エラー報告データは、ソーススイッチデバイスSW30まで転送される。SW30は、エラー報告データが入力されたことにより、ループL0のSW00〜SW30間に障害が発生したことを知得(検出)できる。
【0101】
SW30は、障害が発生したループL0側のインプットバッファ制御部21およびアウトプットバッファ生成部13が保持するデータを対ループに全て吐き出す(図5▲2▼’)。これらのバッファが空になった場合、デコード制御部22に縮退ループへ遷移するよう指示する(ループL0の入力ポート部20とループL1の出力ポート部30との短絡を指示する/図5▲3▼’/縮退ループ移行手段)。
これにより、このスイッチデバイスは縮退ループの一端が形成され、図4に示す縮退ループが完成する。
【0102】
(縮退ループ運用時のデータ伝送)
次に、縮退ループ運用時のデータ伝送を、図4、図9を参照しながら説明する。
各スイッチデバイスは、オーダリング保証手段を用いてデータを取り込む。具体的には、次のように行うことができる。
【0103】
本発明によるパケットには、例えば図9に示すような自ループのデータであるか他ループのデータであるかを判別するためのフラグが設ける。ここで、自ループとは、本来データが通過するループを言い、他ループとは、縮退時に通過する対ループを言う。つまり、正常ループ使用時にはループL0を介して転送されるデータには、ヘッダ部にその旨が記される。正常ループ使用時にはループL1を介して転送されるデータには、ヘッダ部にその旨が記される。このヘッダは、データ送信元のスイッチデバイス(データ送信元の構成要素が用いるスイッチデバイス;本例ではSW00)が付加する。
【0104】
データ送信元のスイッチデバイスは、データのヘッダに正常ループ使用時に使用するループを示すデータを付加した後、データを所定のループに流す。本例では、SW00は、ループL0を用いて送信するデータはループL0、ループL1を用いて送信するデータはループL1に流す。ただし、図4に示す縮退ループではデータ送信元のスイッチデバイスSW00のループL0の出力ポートが使用不可のため、正常ループ時にループL0を用いて送信するデータもループL1を用いて送信する。
【0105】
各スイッチデバイスのオーダリング保証手段は、ヘッダ部のソースアドレスを参照し、自スイッチデバイス宛てのデータであるか判断する。また、ヘッダ部を参照し、このデータが自ループの入力ポートで受信されたものか判断する。そして、自スイッチデバイス宛てで、自ループの入力ポートで受信したデータのみを取り込む。自スイッチデバイス宛てでないデータおよび自スイッチデバイス宛てであるが他ループの入力ポートで受信したデータは次のスイッチデバイスへ送信する。また、縮退ループの端に当たるスイッチデバイスは、自スイッチデバイス宛てのデータを全て取り込む。
【0106】
正常ループ運用時、SW00がループL0を介してSW20へ送信するデータデータのヘッダ部には、ループL0を介して転送されるデータであることとSW20宛てである情報が付加される。図4に示す縮退ループはSW00〜SW30間のループ(回線)を回避したループであるため、SW00は、このデータをループL1(他ループ)に送出する。
SW20は、まず、このデータをループL1の入力ポートで受信すると、このデータのヘッダを調べる。その結果、このデータは、SW20宛てであるが他ループ(ループL1)の入力ポートで受信したデータであることを知得する。従って、このデータを次のスイッチデバイスへ転送する。つまり、ループL1の入力ポートによりこのデータを受信したため、ループL1の出力ポートを用いてSW30へこのデータを送信する。
SW30は、このデータが自スイッチデバイス宛てのデータではないため、次のスイッチデバイスへこのデータを転送する。図4の例では、SW30は、縮退ループの端であるため、入力されたループ(ループL1)の対ループ(ループL0)にこのデータを送出する。
SW20は、ループL0を介してSW30から上記データを受信する。この場合、このデータは、自ループ(ループL0)を介し、宛先のスイッチデバイスSW20に入力したことになる。従って、SW20は、このデータを取り込む。これにより、縮退ループ時にもオーダリングは保証されることとなる。
【0107】
なお、縮退ループの端のスイッチデバイスであるSW30は、入力ポートが自ループであるか否かにかかわらずSW30宛てのデータを全て取り込む。縮退ループの端であるため、全てのデータは一方のループからしか入力されないからである。
【0108】
図10の例では、前段のスイッチデバイスSW00は、縮退ループに遷移後、入力されたデータ(L0用のデータ)に他スイッチデバイスフラグをセットし、これを対ループL1に転送する。
SW00は、インプットバッファ制御部21で受信したデータをアウトプットデータ作成部13から順次送出する。
【0109】
このように、障害を検出したスイッチデバイスSW30の障害検出ループにおける直前段のスイッチデバイスSW00に入力されたデータは他ループフラグがセットされて送出される。従って、各スイッチデバイスは、このフラグを参照することで入力されたデータが自ループを流れるデータであるのか対ループを流れるデータであるのか判断することが可能となる。つまり、本来、他のループで流れていたデータが縮退ループに遷移したために流れ込んできても、これを取り込まずに無視することが可能となる。このデータは、他方の終端でフラグを解除されて、自ループに戻ってから処理される。これにより、データのオーダリングを保証することが可能となる。
正常ループへの遷移は、前記したように行えばよい。
【0110】
(縮退ループ運用時のスイッチデバイス切り離し制御)
また、図7には、縮退ループへ遷移後にループの端のスイッチデバイスを切り離す例を示す。つまり、前記したように縮退ループを作成することで障害発生箇所のループ(SW00〜SW30間のループ)を取り外すことは可能であるが、本例では、縮退ループ遷移後に障害を検出したスイッチデバイスSW30自身の交換/修理/保守を行う例を示す。
【0111】
SW30(障害を検出したスイッチデバイス)を縮退ループから切り離す場合、サービスプロセッサは、SW30の切り離し指示をSW30に与える。SW30は、切り離し指示を縮退ループで隣接するスイッチデバイス(本例ではSW20)に転送する。
【0112】
SW20は、デコード制御部22でこの指示を受けると、ループトポロジ制御部11に縮退ループへの切り替えを指示し、出力ポート部30にデータ伝送を停止させる。データ伝送停止中に受信したデータについてはバッファリングさせる。そして、スイッチデバイス切り離し用マネージメントデータを、切り離し指示送信元スイッチデバイス(SW30)へ送出する(図7「M」データ)。
【0113】
SW30は、マネージメントパケット(データ「M」)を受信すると、これをSW20に返送する。SW20は、マネージメントパケット送出後はデータ転送を停止しているため、SW30が縮退ループに流す最後のデータはマネージメントパケットとなる。つまり、マネージメントパケットが入力されたときには、SW30からは図7に示すデータ「b」、「c」、「d」がすでに入力され、SW30にはバッファリングしているデータがない状態となっている。
【0114】
SW20は、SW30からマネージメントパケットを受信すると縮退ループへ遷移する。これによりSW00〜SW10〜SW20の縮退ループが構築する。そして、バッファリングしておいたデータの内、SW30から入力された(ループL0から入力された)データ(図7のデータ「b」、「c」、「d」)を縮退ループ(ループL0)に流す。次いで、SW10から入力された(ループL1から入力された)データを縮退ループ(ループL0)へ流す。そして、データ伝送を再開する。
これにより、障害の波及範囲を抑え、即座に縮退ループへの移行することが可能となる。
【0115】
<第2の実施の形態におけるループ型ネットワークの動作例>
次に、障害がインプットバッファ以降で発生した場合の制御例、つまりスイッチデバイスにハードウェア重障害が発生し、当該スイッチデバイスをループから切り離す必要がある場合の制御例を、図8を参照しながら説明する。
【0116】
(遷移ループへの遷移例)
スイッチデバイスは、公知の方法を用いて内部に障害があるか常時監視する。障害(ハードウェア重障害)を検出した場合、障害通知を前後のスイッチデバイスへ通知する。
より詳しくは、ハードウェア重障害が発生したループの対ループを用い、障害発生ループでの直上流のスイッチデバイスに対してノード重障害通知を送信する。また、障害発生ループでの直下流のスイッチデバイスに対して障害発生通知手段を用いて切替通知を送信する(図8▲1▼)。
また、仕掛かり中のデータを使用可能なループを用いて全て吐き出す。(図8▲2▼’)
【0117】
ノード重障害通知または切替通知を受信したスイッチデバイスは、通知発信元(障害が発生した)スイッチデバイスへのデータ転送を停止し、正常ループから縮退ループへ遷移する。次いで、障害が発生したスイッチデバイスに届いていなかったデータをバッファから取りだし、これを縮退ループに流す(図8▲2▼〜▲4▼、▲2▼’〜▲3▼’)。
図10の例では、重障害通知を受信したスイッチデバイスの出力履歴管理部は、正常に転送されなかったデータ列を管理し、対象データについてエラー通知データを生成し、ソーススイッチデバイスに返却する。アウトバッファ部にたまっているデータを順次他ループへ送出し、縮退ループへ遷移する。これにより、重障害スイッチデバイスを即座に切り離すことが可能となる。
【0118】
(正常ループへの遷移例)
次に、縮退ループから正常ループへのネットワーク状態の遷移フローを、図11、図12を参照しながら説明する。図11、12では、SW30を回避した縮退ループ(SW00〜SW10〜SW20)で運用されていたネットワークを復旧する例を示す。
保守員は、スイッチデバイスSW30の交換後、スイッチデバイスの初期化処理を行い、SW30をネットワークへ組み込む指示を発する(図11▲1▼)。
【0119】
上記指示を受けたスイッチデバイスSW30は、直上流または直下流のいずれかのスイッチデバイス(SW00、SW20)に対し、マネージメントデータ(パケット)を送信する。つまり、2回目にマネージメントパケットを受信するまで受信したデータを次のスイッチデバイスへ転送せずに保存(バッファリング;ストップ)しておき(転送停止)、縮退ループから正常ループへ切り替えるように命令する(図11▲2▼)。ここでは、SW30は、ループL1を用いてマネージメントパケット(図11のデータ「M」)をSW00に送信するものとする。
【0120】
上記マネージメントパケットを受信したスイッチデバイスSW00は、縮退ループから正常ループへ遷移する。また、マネージメントデータを再度受信するまで、データを転送を、例えば、図10のアウトプットバッファ部でストップする(出力バッファをストップする)。図11▲3▼では、データ「y」より後(データ「z」以降)に入力されたデータをバッファリングする。そして、マネージメントパケットを正常ループ(ループL1)に流す。マネージメントパケットはループL1を介してSW20に到達する。
【0121】
SW20は、マネージメントパケットを受信すると遷移ループから正常ループへ移行する(図12▲4▼)。図10の構成では、このスイッチデバイスのデコード制御部は、マネージメントデータが到達するとループトポロジー制御部の指示に従い正常ループへ遷移する。
SW20は、ループL1を介して受信したマネージメントパケットをループL1に流す。マネージメントパケットは、ループL1を用い、SW30を介してSW00に再度入力される。
【0122】
SW00は、マネージメントパケットの再度の検出をトリガにして、転送を中止していたデータの転送を開始する。図10の例では、SW00のデコート制御部2は、マネージメントパケットを検出すると、ループトポロジ制御部11経由でアウトプットバッファ制御部13に対し転送ストップの解除を指示する。マネージメントデータはデコード制御部22で破棄する(図12▲5▼)。
これにより、オーダリングを保証しつつシステムを運用したまま縮退ループから正常ループへ遷移させることが可能となる。
【0123】
〈ループ型ネットワークの運用方法〉
本発明に係るループ型ネットワークの運用方法の発明は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、データが入力されるループの1つがループにおける直上流のスイッチデバイスとの間で障害を有するスイッチデバイスがある場合、直上流のスイッチデバイスに、障害を有するループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡させて正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしているデータを出力ポートから転送させ、スイッチデバイスに、障害を有するループの出力ポートとループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、ネットワークの縮退ループ運用を行う。
【0124】
また、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、保守員から、任意のスイッチデバイス間を非接続とした縮退ループを構築するよう要求された場合には、任意のスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、他方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、任意のスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、一方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行ってもよい。
【0125】
上述したようなループ型ネットワークを作成した場合、縮退ループ運用は、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスに、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込ませ、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流させ、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスに、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込ませ、他のデータを、データが入力されたループのペアループの出力ポートに流させると好ましい。
【0126】
上述したネットワークを縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡している2つのスイッチデバイスの内のいずれか一方のスイッチデバイスに、データ伝送を停止させ、入力されたデータをバッファリングさせ、マネージメントパケットを縮退ループに流させ、スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットが入力されると正常ループへ切り替えさせ、マネージメントパケットを一方のスイッチデバイスへ転送させ、一方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットを再度受信すると、バッファリングしたデータを縮退ループに流させ、正常ループへ切り替えてデータ伝送を再開させると好ましい。
【0127】
また、本発明に係る別のループ型ネットワークの運用方法は、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスに、データ転送可能な転送系のループにおける直下流のスイッチデバイスを用い、ループの出力ポートとループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ループにおける直上流のスイッチデバイスに、ループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ネットワークに障害が発生したループを回避した縮退ループ運用に移行する。
【0128】
また、複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、同一のスイッチデバイスに入力されるデータ伝送方向が異なる2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、保守員から任意のスイッチデバイスを回避した縮退ループを構築するよう要求されたスイッチデバイスに、デバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに対し、保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートとループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを出力ポートから転送させ、ネットワークに保守員からの要求を受けたスイッチデバイスを回避した縮退ループを運用してもよい。
【0129】
前記したネットワークで縮退ループ運用時、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスに、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込ませ、他のデータを、データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流さえ、一方のループの入力ポートとループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスに、スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込ませ、他のデータをデータが入力されたループのペアループの出力ポートに流させ、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送させなくすることが好ましい。
【0130】
また、縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、ネットワークに組み込まれるスイッチデバイスに、他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに対してマネージメントパケットを送信させ、一方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットが入力されると、データ伝送を停止させ、入力されたデータをバッファリングさせ、縮退ループから正常ループへ切り替えさせ、正常ループにマネージメントパケットを流させ、スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットが入力されると、縮退ループから正常ループへ切り替えさせ、マネージメントパケットを正常ループに流させ、バッファリングしたデータを正常ループに流させ、一方のスイッチデバイスに、再度マネージメントパケットが入力されると、バッファリングしたデータを正常ループに流させ、データ伝送を再開させ、正常ループ運用を行うとよい。
【0131】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、一部のループが切断された場合、縮退ループを構築し、トランザクションオーダリングを保証して上記縮退ループに転送データを迂回させることが可能となる。従って、データ伝送を中止することなく障害が発生した回線の修理/交換/保守を行うことが可能となる。縮退ループを作成するため、ループを完全二重化する必要がなくなる。従って、ハードウェアの二重投資(運用系ループと待機系ループの構築、維持)がなくなる。また、ネットワーク内の正常な部分に影響を与えることなくシステムの運用を継続できる。従って、クラスタシステムやマルチプロセッサシステムなどの高可用性を実現する。
【0132】
また、障害発生時、スイッチの介在なしに、オーダーリングを保証しながら、縮退ループに転送データを迂回させることが可能となる。
【0133】
同様に、ノードを保守/点検する場合にも、当該ノードを切り離した縮退ループを構築すればシステム運用を継続しながら上記ノードを保守/点検/交換できる。従って、システムの保守性が向上できる。
【0134】
また、ループ(システム)の運用を止めることなく、ループ内の任意の位置にスイッチデバイスを増設することも可能となる。つまり、スイッチデバイスを増設する区間のループを迂回する縮退ループを構築し、増設作業終了後に縮退ループから正常ループへ戻すことで、ループ内に新たなスイッチデバイスを設けることができる。このように、本発明によれば、増設性、拡張性が格段に向上する。
【0135】
また、ハードウェア重障害のような致命的な障害がスイッチデバイス内部に発生した場合、当該スイッチデバイスと同じループを使用する構成要素および関連するネットワーク部分を閉じた縮退ループを作成することが可能となる。これにより、システムに影響を与えずにスイッチデバイスをループから切り離すことが可能となる。つまり、ノード(スイッチデバイス)に障害が発生しても、このノードをループから切り離した縮退ループを構築してループを運用することが可能となる。切り離したノードは、縮退ループでは使用されないため、システムに一切の影響を与えることなく交換/修理することが可能となる。
【0136】
このように、本発明によるループ型ネットワークを採用することでハイアベイラビリティシステムが実現できる。従って、このネットワークは、ミッションクリティカルな分野でも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるループ型ネットワークをインターコネクトとして適用したマルチプロセッサシステムの一構成例を示す。
【図2】本発明によるネットワークを利用したマルチプロセッサシステムの一例を示す。
【図3】図2のネットワークのループL0、L1が縮退ループへ遷移する例を説明するための第一の図である。
【図4】図2のネットワークのループL0、L1が縮退ループへ遷移する例を説明するための第二の図である。
【図5】図4の縮退ループのデータ伝送フローを説明するための図である。
【図6】障害エラーログの採取例を説明するための図である。
【図7】図4の縮退ループからスイッチデバイスSW30を切り離す制御例を説明するための図である。
【図8】第2の実施の形態におけるループ型ネットワークの縮退ループへの遷移例を説明するための図である。
【図9】本発明に転送データフォーマットイメージの一例を示す。
【図10】本発明によるスイッチングデバイスのブロック構成例を示す。
【図11】縮退ループから正常ループへの遷移制御例を説明するための第1の図である。
【図12】縮退ループから正常ループへの遷移制御例を説明するための第2の図である。
【図13】第2の実施の形態におけるループ型ネットワークのループL0、L1の縮退ループへの遷移制御を説明するための第1の図である。
【図14】第2の実施の形態におけるループ型ネットワークのループL0、L1の縮退ループへの遷移制御を説明するための第2の図である。
【符号の説明】
SW00....SW33 スイッチデバイス
N0....N7 構成要素(ノード)
Proc プロセッサ
M メモリ(メモリコントローラ)
D ディレクタ
I/O I/Oコントローラ
XBAR クロスバー
SW スイッチデバイス
L0...Ln ループ
10 共通部
11 ルーティングテーブル制御部
12 アービター
13 入力フロー制御部
14 出力フロー制御部
15 ループトポロジー制御部
16 エラー処理制御部
20 入力ポート部
21 インプットバッファ制御部
22 デコード制御部
23 インプットFIFO
24 ダミー生成部
25 VC制御部
26 マネージメントデータバッファ
30 出力ポート部
31 アウトプットデータ生成部
32 リトライ制御部
33 折返し制御部
40 クロスバー

Claims (21)

  1. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、
    各オーナは、
    それぞれ、所定のスイッチデバイスを用い、所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、
    各スイッチデバイスは、
    それぞれ、データの転送が成功するまで当該データをバッファリングし、データ転送が成功しなかった場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、
    ネットワークが正常ループ運用時には、
    それぞれ、各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んみ、当該データをオーナに引渡し、他のデータを、当該データが入力されたループに流し、
    データが入力されるループの1つが当該ループにおける直上流のスイッチデバイスとの間で障害を有する場合には、
    前記直上流のスイッチデバイスに、障害を有するループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡させて正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしているデータを前記出力ポートから転送させ、
    前記直上流のスイッチデバイスにループを短絡させた後、障害を有するループの出力ポートと当該ループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、ネットワークに障害が発生したループを回避した縮退ループ運用を行わせ、
    ネットワークが縮退ループ運用時、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスは、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスは、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループのペアループの出力ポートに流すことを特徴とするループ型ネットワーク。
  2. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、
    各オーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、
    各スイッチデバイスは、
    それぞれ、データの転送が成功するまで当該データをバッファリングし、データ転送が成功しなかった場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、
    ネットワークが正常ループ運用時には、
    それぞれ、各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んで当該データをオーナに引渡し、他のデータを、当該データが入力されたループに流し、
    保守員から、任意のスイッチデバイス間を非接続とした縮退ループを構築するよう要求された場合には、
    前記任意のスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスは、他方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータをこの出力ポートから転送し、
    前記任意のスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスは、前記一方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、ネットワークに上記一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行わせ、
    ネットワークが縮退ループ運用時、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスは、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスは、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループのペアループの出力ポートに流すことを特徴とするループ型ネットワーク。
  3. 縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡している2つのスイッチデバイスの内のいずれか一方のスイッチデバイスは、
    データ伝送を停止し、入力されたデータをバッファリングした後、マネージメントパケットを縮退ループに流し、
    当該マネージメントパケットを再度受信すると、バッファリングしたデータを縮退ループに流した後、正常ループへ切り替えてデータ伝送を再開し、
    上記スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスは、上記マネージメントパケットが入力されると正常ループへ切り替え、当該マネージメントパケットを上記一方のスイッチデバイスへ転送することを特徴とする請求項1または2項に記載のループ型ネットワーク。
  4. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、
    各オーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用い所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、
    各スイッチデバイスは、
    スイッチデバイス切替要求手段と縮退ループ移行手段とバッファリングデータ転送手段とオーダリング保証手段とを有し、
    正常ループ運用時には、
    オーダリング保証手段により、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んで当該データをオーナに引渡し、他のデータを、当該データが入力されたループへ転送し、
    バッファリングデータ転送手段により、データの転送が成功するまで当該データをバッファリングし、データ転送が成功しない場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、
    前記スイッチデバイス切替要求手段は、データが入力されるいずれか1つのループが当該ループにおける直上流のスイッチデバイスとの間で障害を有する場合に、正常ループから縮退ループへの切替要求を前記直上流のスイッチデバイスに送信し、
    前記スイッチデバイス切替要求手段が切替要求を発したスイッチデバイスの縮退ループ移行手段は、前記バッファリング手段によりバッファリングされたデータを正常ループに全て流し、障害が発生したループの出力ポートと当該ループのペアループの入力ポートとを短絡し、正常ループから縮退ループへ切り替え、
    前記バッファリングデータ転送手段は、上記切替要求が入力された場合、上記障害を有するループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータをこの出力ポートに流し、ネットワークに縮退ループ運用を行わせ、
    ネットワークが縮退ループ運用時、
    一方のループの入力ポートと当該ループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループのペアループの出力ポートへ流すことを特徴とするループ型ネットワーク。
  5. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、
    各オーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、
    各スイッチデバイスは、
    切替指示手段と、スイッチデバイス切替要求手段と縮退ループ移行手段とバッファリングデータ転送手段とオーダリング保証手段とを有し、
    正常ループ運用時には、
    オーダリング保証手段により、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んで当該データをオーナに引渡し、他のデータを、当該データが入力されたループへ転送し、
    バッファリングデータ転送手段により、データの転送が成功するまで当該データをバッファリングし、データ転送が成功しない場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、
    前記切替指示手段は、保守員から任意のスイッチデバイス間を非接続とした縮退ループを構築するよう指示された場合、このスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスのスイッチデバイス切替要求手段に切替指示を与え、
    前記スイッチデバイス切替要求手段は、前記切替指示が入力されると、前記任意のスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに正常ループから縮退ループへの切替要求を送信し、
    前記切替指示が入力されたスイッチデバイスの前記縮退ループ移行手段は、前記スイッチデバイス切替要求手段が切替要求を発した後、前記バッファリング手段によりバッファリングされたデータを正常ループに全て流し、前記他方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、
    前記バッファリングデータ転送手段は、上記切替要求が入力された場合、前記一方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータをこの出力ポートに流し、ネットワークに前記一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行わせ、
    ネットワークが縮退ループ運用時、
    一方のループの入力ポートと当該ループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、上記スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループのペアループの出力ポートに流すことを特徴とするループ型ネットワーク。
  6. 前記ネットワークは、さらに、正常ループ移行手段を有し、正常ループ移行手段は、ネットワークを縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡している2つのスイッチデバイスの内のいずれか一方のスイッチデバイスに、データ伝送を停止させ、入力されたデータをバッファリングさせ、縮退ループを用いてマネージメントパケットを送信させ、
    当該マネージメントパケットが再度入力されると、バッファリングしたデータを縮退ループに流させ、正常ループへ切り替えさせ、
    前記スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、前記マネージメントパケットが入力されると正常ループへ切り替えさせ、このマネージメントパケットを正常ループに流させることを特徴とする請求項4または5項に記載のループ型ネットワーク。
  7. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、
    各オーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、
    各スイッチデバイスは、
    それぞれ、データの転送が成功するまで当該データをバッファリングし、データ転送が成功しなかった場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、
    ネットワークが正常ループ運用時には、
    それぞれ、各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んで当該データをオーナに引渡し、他のデータを、当該データが入力されたループに転送し、
    ハードウェア重障害が発生した場合には、
    データ転送可能な転送系のループにおける直下流のスイッチデバイスに、このループの出力ポートと当該ループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを上記出力ポートから転送させ、
    前記ループにおける直上流のスイッチデバイスに、前記ループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを上記出力ポートから転送させ、ネットワークに障害が発生したループを回避した縮退ループ運用に移行させ、
    ネットワークが縮退ループ運用時には、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスは、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスは、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループのペアループの出力ポートに流し、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送しないことを特徴とするループ型ネットワーク。
  8. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、同一のスイッチデバイスに入力されるデータ伝送方向が異なる2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、
    各オーナは、それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、
    各スイッチデバイスは、
    ループの直下流のスイッチデバイスへデータの転送が成功するまで当該データをバッファリングし、データ転送が成功しなかった場合にはバッファリングしたデータを上記直下流のスイッチデバイスへ再度転送し、
    ネットワークが正常ループ運用時には、
    それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んで当該データをオーナに引渡し、このデータ以外のデータを入力されたループの直下流のスイッチデバイスへ転送し、
    保守員から任意のスイッチデバイスを回避した縮退ループを構築するよう要求されたスイッチデバイスは、
    当該デバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、前記保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータをこの出力ポートから転送させ、
    前記保守員からの要求を受けたスイッチデバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに対し、前記保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータをこの出力ポートから転送させ、ネットワークに前記保守員からの要求を受けたスイッチデバイスを回避した縮退ループを運用させ、
    ネットワークが縮退ループ運用時には、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスは、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスは、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを当該データが入力されたループのペアループの出力ポートに流し、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送しないことを特徴とするループ型ネットワーク。
  9. 縮退ループから正常ループ運用へ遷移する場合、
    ネットワークに組み込まれるスイッチデバイスは、他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに対してマネージメントパケットを送信し、
    前記一方のスイッチデバイスは、マネージメントパケットが入力されると、データ伝送を停止し、入力されたデータをバッファリングし、縮退ループから正常ループへ切り替え、正常ループに前記マネージメントパケットを流し、
    再度マネージメントパケットが入力されると、バッファリングしたデータを正常ループに流し、データ伝送を再開し、
    前記スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスは、前記マネージメントパケットが入力されると、縮退ループから正常ループへ切り替え、前記マネージメントパケットを正常ループに流し、バッファリングしたデータを正常ループに流した後、正常ループ運用を行うことを特徴とする請求項1、2、7または8項に記載のループ型ネットワーク。
  10. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、
    各オーナは、
    それぞれ所定のスイッチデバイスを用い、所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、
    各スイッチデバイスは、
    切替通知手段と、障害発生通知手段と、バッファリングデータ手段と、オーダリング保証手段とを有し、
    正常ループ運用時には、
    オーダリング保証手段により、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んで当該データをオーナに引渡し、他のデータを、当該データが入力されたループに流し、
    バッファリングデータ転送手段により、データの転送が成功するまで当該データをバッファリングし、データ転送が成功しない場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、
    ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスの切替通知手段は、障害が発生した転送系のループにおける直下流のスイッチデバイスに、正常ループから縮退ループへの切替を要求するノード重障害通知を送信し、
    ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスの障害発生通知手段は、前記切替通知手段がノード重障害通知を送信した後、障害が発生した転送系のループにおける直上流のスイッチデバイスに、正常ループから縮退ループへの切替要求を送信し、
    前記バッファリングデータ転送手段は、前記ノード重障害通知または切替要求が入力された場合、当該通知または要求送信元のスイッチデバイスへ他のスイッチデバイスなしにデータを転送可能なループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータをこの出力ポートに流し、
    ネットワークが縮退ループ運用時、
    一方のループの入力ポートと当該ループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、上記スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを、当該データ以外が入力されたループのペアループの出力ポートに流し、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送しないことを特徴とするループ型ネットワーク。
  11. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークであって、
    各オーナは、
    それぞれ所定のスイッチデバイスを用いて所定のループを介して他のオーナ宛てにデータを送信し、
    各スイッチデバイスは、
    切替指示手段と切替通知手段と障害発生通知手段とバッファリングデータ転送手段とオーダリング保証手段とを有し、
    正常ループ運用時には、
    オーダリング保証手段により、それぞれ各スイッチデバイスを用いるオーナ宛てのデータを取り込んで当該データをオーナに引渡し、他のデータを、当該データが入力されたループに流し、
    バッファリングデータ転送手段により、データの転送が成功するまで当該データをバッファリングし、データ転送が成功しない場合にはバッファリングしたデータを再度転送し、
    前記切替指示手段は、保守員から特定のスイッチデバイスを指定され、当該スイッチデバイスを非接続とした縮退ループを構築するよう指示された場合、このスイッチデバイスの切替通知手段に切替指示を与え、
    保守員から指定されたスイッチデバイスの切替通知手段は、前記切替指示が入力されると、当該スイッチデバイスが他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、正常ループから縮退ループへの切替要求を送信し、
    保守員から指定されたスイッチデバイスの切替通知手段は、前記切替通知手段が切替要求を発すると、前記スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、正常ループから縮退ループへの第2の切替要求を送信し、
    前記バッファリングデータ転送手段は、前記切替要求または第2の切替要求が入力された場合、切替要求送信元のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替え、バッファリングしたデータをこの出力ポートに流し、ネットワークに上記一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行わせ、
    ネットワークが縮退ループ運用時、
    一方のループの入力ポートと当該ループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、上記スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込み、他のデータを当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流し、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスのオーダリング保証手段は、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込み、他のデータを当該データが入力されたループのペアループの出力ポートに流し、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送しないことを特徴とするループ型ネットワーク。
  12. 前記ネットワークは、さらに、正常ループ移行手段を有し、
    正常ループ移行手段は、スイッチデバイスをネットワークに組み込み、当該ネットワークを縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移させる場合、ネットワークに組み込むスイッチデバイスに、他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスへマネージメントパケットを送信させ、
    前記一方のイッチデバイスは、マネージメントパケットを受信すると、データ伝送を停止し、入力されたデータをバッファリングし、縮退ループから正常ループへ遷移し、前記マネージメントパケットを正常ループに流し、このマネージメントパケットが再度入力された場合にバッファリングしたデータを縮退ループに流してからデータ伝送を再開し、
    ネットワークに組み込まれるスイッチデバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内、当該スイッチデバイスからマネージメントパケットを送信されなかったスイッチデバイスは、前記一方のスイッチデバイスからマネージメントパケットが入力されると、縮退ループから正常ループへ遷移し、このマネージメントパケットを正常ループに流すことを特徴とする請求項3、4、10または11項に記載のループ型ネットワーク。
  13. 前記データは、当該データの送信元のオーナがデータ送信に使用するループの情報を含み、
    前記オーダリング保証手段は、当該情報を参照してデータを取り込むか否か判断することを特徴とする請求項4、5、6、10、11または12のいずれか1項に記載のループ型ネットワーク。
  14. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、
    データが入力されるループの1つが当該ループにおける直上流のスイッチデバイスとの間で障害を有するスイッチデバイスがある場合、
    前記直上流のスイッチデバイスに、障害を有するループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡させて正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしているデータを前記出力ポートから転送させ、
    前記スイッチデバイスに、障害を有するループの出力ポートと当該ループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、ネットワークの縮退ループ運用を行うことを特徴とするループ型ネットワークの運用方法。
  15. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、
    保守員から、任意のスイッチデバイス間を非接続とした縮退ループを構築するよう要求された場合には、
    前記任意のスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、他方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータをこの出力ポートから転送させ、
    前記任意のスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、前記一方のスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、上記一方のスイッチデバイスとの間のループを回避した縮退ループ運用を行うことを特徴とするループ型ネットワークの運用方法。
  16. 前記ループ型ネットワークを縮退ループ運用する場合、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスに、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナがデータ伝送に使用するループを介して入力されたデータを取り込ませ、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流させ、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスに、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込ませ、他のデータを、当該データが入力されたループのペアループの出力ポートに流させることを特徴とする請求項14または15記載のループ型ネットワークの運用方法。
  17. 縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡している2つのスイッチデバイスの内のいずれか一方のスイッチデバイスに、データ伝送を停止させ、入力されたデータをバッファリングさせ、マネージメントパケットを縮退ループに流させ、
    上記スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、上記マネージメントパケットが入力されると正常ループへ切り替えさせ、当該マネージメントパケットを上記一方のスイッチデバイスへ転送させ、
    前記一方のスイッチデバイスに、当該マネージメントパケットを再度受信すると、バッファリングしたデータを縮退ループに流させ、正常ループへ切り替えてデータ伝送を再開させることを特徴とする請求項14から16のいずれかに記載のループ型ネットワークの運用方法。
  18. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、データ伝送方向が異なる同一のスイッチデバイスに入力される2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、
    ハードウェア重障害が発生したスイッチデバイスに、データ転送可能な転送系のループにおける直下流のスイッチデバイスを用い、このループの出力ポートと当該ループのペアループの入力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを上記出力ポートから転送させ、
    前記ループにおける直上流のスイッチデバイスに、前記ループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータを上記出力ポートから転送させ、ネットワークに障害が発生したループを回避した縮退ループ運用に移行することを特徴とするループ型ネットワークの運用方法。
  19. 複数段のスイッチデバイスが多重ループ接続され、同一のスイッチデバイスに入力されるデータ伝送方向が異なる2つのループをペアループとして管理するループ型ネットワークの運用方法であって、
    保守員から任意のスイッチデバイスを回避した縮退ループを構築するよう要求されたスイッチデバイスに、
    当該デバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに、前記保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータをこの出力ポートから転送させ、
    前記保守員からの要求を受けたスイッチデバイスと他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに対し、前記保守員からの要求を受けたスイッチデバイスへデータを転送するためのループにおける入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートを短絡して正常ループから縮退ループへ切り替えさせ、バッファリングしたデータをこの出力ポートから転送させ、ネットワークに前記保守員からの要求を受けたスイッチデバイスを回避した縮退ループを運用することを特徴とするループ型ネットワークの運用方法。
  20. 縮退ループ運用時、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡していないスイッチデバイスに、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータの内、当該データの送信元オーナが使用するループを介して入力されたデータを取り込ませ、他のデータを、当該データが入力されたループと同一ループの出力ポートに流さえ、
    一方のループの入力ポートと当該ループのペアループの出力ポートとを短絡するスイッチデバイスに、当該スイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータを取り込ませ、他のデータを当該データが入力されたループのペアループの出力ポートに流させ、縮退ループに接続していないスイッチデバイスを用いるオーナ宛のデータは転送させないことを特徴とする請求項18または19記載のループ型ネットワークの運用方法。
  21. 縮退ループ運用から正常ループ運用へ遷移する場合、
    ネットワークに組み込まれるスイッチデバイスに、他のスイッチデバイスを介さずに接続するスイッチデバイスの内の一方のスイッチデバイスに対してマネージメントパケットを送信させ、
    前記一方のスイッチデバイスに、マネージメントパケットが入力されると、データ伝送を停止させ、入力されたデータをバッファリングさせ、縮退ループから正常ループへ切り替えさせ、正常ループに前記マネージメントパケットを流させ、
    前記スイッチデバイスの内の他方のスイッチデバイスに、前記マネージメントパケットが入力されると、縮退ループから正常ループへ切り替えさせ、前記マネージメントパケットを正常ループに流させ、バッファリングしたデータを正常ループに流させ、
    前記一方のスイッチデバイスに、再度マネージメントパケットが入力されると、バッファリングしたデータを正常ループに流させ、データ伝送を再開させ、正常ループ運用を行うことを特徴とする請求項16、17、19または20項に記載のループ型ネットワークの運用方法。
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