JP3541510B2 - ロボット制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボット制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生産ラインの一形態として、複数の作業工程が連続し、複数のロボットが各作業工程に配置されて、順次流れて来るワークに対し、それぞれのロボットが所定の作業を行うものがある。
【0003】
従来、このような生産ラインに配置されているロボットでは、そのうちの1台が作業不能となった場合、作業不能となったロボットが行うべき作業をバックアップするために、専用のロボットを設けたり、または、予め作業不能となるロボットの肩代わりができるように、複数のロボットに予めバックアップデータを用意しておいて、作業不能ロボットの代わりに作業を行わせることも考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、他のロボットにより作業不能となったロボットの作業を行わせるには、バックアップさせるロボットに作業不能ロボットの教示データを他のロボットで使用できるように変形して移し換えたり、または新たに作業不能ロボットが行うべき作業内容を教示する必要がある。この教示データの移し換えや新たな教示データの作成は、多くの時間と労力を要するものである。また、専用のバックアップロボットを設けるためには、そのための設置スペースや作業ステージを設ける必要があって、上記教示データの移し換えや新たな教示などの問題に加え、コスト面での問題もある。さらに、複数のロボットに予めバックアップのためのデータを用意しておく場合には、どのロボットが作業不能となるか不明の状態で、それら複数のロボットを互いにバックアップするためには、1台のロボットにできるだけ多く他のロボットのデータを用意しておく必要があり、1台のロボットの保有するデータとして非常に大きなものとなるため、実際上は難しいものである。
【0005】
このため、現状では、作業不能となったロボットの作業が人手により可能な場合には、作業不能ロボットの代わりに人手によりその作業をすることが最も一般的に行われている。
【0006】
そこで、本発明の目的は、複数のロボットが設けられている生産ラインにおいて、いずれかのロボットが作業不能となった場合に、作業不能ロボットの教示データの移し換えや新たな教示などを行うことなく、他のロボットによって自動的に作業不能となったロボットのバックアップを行うことができるロボット制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、複数のロボットが設けられた生産ラインにおいて、前記複数のロボットのそれぞれに設けられており、前記複数のロボットのうちいずれかのロボットが作業不能となったときに、被制御ロボットに該作業不能となったロボットの作業を行わせるためのロボット制御装置であって、被制御ロボットの作業内容である教示データを記憶する教示データ記憶手段と、他のロボットの教示データを取得する通信手段と、該通信手段によって取得した他のロボットの教示データ中の座標を被制御ロボットの座標に変換する座標変換手段と、該座標変換手段によって座標変換された他のロボットの教示データによって、被制御ロボットの動作を制御する制御手段と、を有することを特徴とするロボット制御装置。
【0008】
また、本発明において、前記教示データは、ロボットによって作業が行われるワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差が付加されたものであり、前記座標変換手段は、前記他のロボットの教示データ中の座標を、前記ワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差を元にして被制御ロボットの座標に変換することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、前記ロボット制御装置には、さらに、予め決められた作業優先度を記憶した作業優先度記憶手段を有し、前記制御手段が該作業優先度記憶手段に記憶されている優先度に従って、作業を実行することを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するための本発明は、複数のロボットが設けられた生産ラインにおいて、いずれかのロボットが作業不能となったときに、該作業不能となったロボットの作業を他のロボットに行わせるためのロボット制御装置であって、複数のロボットの作業内容である教示データを記憶する教示データ記憶手段と、前記作業不能となったロボットを検知し、この作業不能ロボットの作業を換りに行わせるロボットを選択するバックアップロボット選択手段と、前記作業不能となったロボットの教示データ中の座標を、前記バックアップロボット選択手段によって選択されたロボットの座標に変換する座標変換手段と、該座標変換手段によって座標変換された前記作業不能ロボットの教示データを前記バックロボットに送信する送信手段と、を有することを特徴とするロボット制御装置である。
また、本発明において、前記教示データは、ロボットによって作業が行われるワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差が付加されたものであり、前記座標変換手段は、前記作業不能となったロボットの教示データ中の座標を、前記ワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差を元にして前記バックアップロボット選択手段によって選択されたロボットの座標に変換することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以上のように構成された請求項1記載の本発明の実施の形態は、このロボット制御装置によって制御される被制御ロボットの作業内容である教示データ、例えばロボットアームの移動経路や作業点などの座標位置が教示データ記憶手段に記憶されており、通信手段が、他のロボット、すなわち、作業不能となったロボットの教示データ記憶手段に記憶されている教示データを取得する。そして、座標変換手段が取得した教示データ中のロボットアームの移動経路や作業点などの座標を被制御ロボットにおける座標に変換し、制御手段が、この座標変換後の教示データによる他のロボットの作業内容を実行する。これにより、作業不能となったロボットの作業を被制御ロボットの作業として実行することができるようになる。
【0012】
また、請求項2記載の本発明の実施の形態は、上記請求項1のように構成されたロボット制御装置を複数のロボットがそれぞれ有することにより、複数のロボットのうちのいずれかが作業不能となった場合に、互いに作業不能となったロボットのバックアップとして動作する。
【0013】
また、請求項3記載の本発明の実施の形態は、上記請求項1または請求項2のように構成されたロボット制御装置に、さらに作業優先度記憶手段が設けられたもので、この作業優先度記憶手段は、他のロボット(作業不能となったロボット)の作業をどのロボットがバックアップするか、その優先度を記憶しており、制御手段がこの優先度に従って他のロボットをバックアップするかどうかを判断し、作業に必要な教示データを実行するものである。
【0014】
さらに、請求項4記載の本発明の実施の形態は、教示データ記憶手段が複数のロボットの教示データを記憶し、バックアップロボット選択手段が作業不能となったロボットを検知すると共に、この作業不能となったロボットの代わりに作業をさせるバックアップロボットを選択する。そして、座標変換手段が、作業不能となったロボットの教示データを教示データ記憶手段から読み出し、作業不能ロボットの教示データ中の座標をバックアップするロボットの座標に変換し、送信手段によりこの座標変換後の教示データをバックアップするロボットに送信する。これにより、バックアップするロボットでは、自己の作業として作業不能となったロボットの作業を送信された教示データに従って実行する。
【0015】
【実施例】
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施例を説明する。
【0016】
実施例1
本実施例1は、図1に示すように、工程ごとに#1〜5までの5ステージが並び、各ステージの両側にロボットA〜Jが設置されていて、順次流されるワーク5に各ロボットにより溶接を行う生産ラインにおいて、本発明を適用したロボット制御装置30を各ロボットごとに設けたものである。設置されているロボットは、ステージ#1にロボットAおよびB、ステージ#2にロボットCおよびD、以下同様に、ステージ#5のロボットIおよびJまでとなっており、それぞれのロボットA〜Jは6軸のロボットで、その先端に溶接ガンが取り付けられている。そして、その可動範囲内において作業可能なように、それぞれ決められた作業内容が教示されている。
【0017】
各ロボット制御装置30は、全て通信ケーブル3によって接続されており、後述するように互いに教示データが取得できるようになっている。
【0018】
図2は、ロボット制御装置30のハードウェア構成を示すブロック図である。
このロボット制御装置30は、実際にロボットの動作部分を駆動制御するための駆動系10と、ロボットの動作を制御する制御系20とに大別することができる(ただし、実際の装置上でこのように分かれている必要はない)。
【0019】
駆動系10は、制御系20からの指示により必要な動作を行わせるように、CPU11がパルスジェネレータ12を制御して各モータM1〜M6にパルス信号を送りモータM1〜M6を起動させ、また、各モータM1〜M6に取り付けられているセンサS1〜S6からの信号によって、その動作が完結したがどうかを判断して、前記パルス信号を遮断する。また、駆動系10には、制御系20との間で信号の受け渡しを行うI/Oインターフェース13を有する。
【0020】
制御系20は、予め教示された作業内容である教示データと、このロボットで実行する作業の優先度を記憶したハードディスク21、稼働中に必要な教示データや優先度、また作業中の各種センサーからのデータなどを展開、記憶し、さらに、他のロボットの教示データを取得した際に、他のロボットの教示データを記憶するRAM22、ロボット動作に必要なプログラムを記憶したROM23、このプログラムを実行して教示データに従ってロボットに作業を実行させ、また、他のロボットから教示データを取得した際に他のロボットの教示データ中の座標を変換するCPU24、CPU24と駆動系10との間で信号の受け渡しを行うI/Oインターフェース25、および他のロボットの教示データを取得するための、通信ケーブル3に接続されているI/Oインターフェース26よりなる。
【0021】
すなわち、この制御系20においては、CPU24が本発明の制御手段、座標変換手段として機能し、ハードディスク21およびRAM22が教示データ記憶手段および優先度記憶手段として機能し、CPU24はさらにI/Oインターフェース26および通信ケーブル3を介して通信手段としても機能する。なお、教示データ記憶手段および優先度記憶手段として機能するハードディスク21およびRAM22は、ロボットの待機、または停止中にあっては、教示データや優先度を常に保持するためにハードディスク21がこれらを記憶しており、ロボットの稼働中にあっては、その動作に即応するためにRAM22にこれらのデータが記憶される。
【0022】
以下、このロボット制御装置30の動作、特にその制御系20の動作について説明する。
【0023】
本実施例1のロボットは、図3に示すように、それぞれのロボットがワーク上の第1群から第4群までに分割された作業領域ごとに教示データを有している。教示データは、例えばロボットBの作業の場合には、図4(a)に示すように、スタートフラグの後、Bの第1群の教示データ、続いてBの第3群の教示データ、そしてエンドフラグとなっている。すなわち、このロボットBでは、図5に示すような経路により第1群と第3群の作業領域で溶接を行うように教示されていて、まず▲1▼点を通過した後、第1群での溶接が行われて、次いで▲3▼点を通過し、第3群での溶接が行われることとなる。このような教示データは全てのロボットA〜Jについて同様であるが、図4には、後述するロボットの作業不能時の説明のために、さらにロボットD(図4(b))とロボットH(図4(c))の教示データを示す。
【0024】
これらの教示データは、図6に示すフローチャートの如く、まず、ワークの基準点にロボットアームを移動し(S11)、そのポイントを一旦RAM22に記憶して(S12)、ワーク上の基準点の座標とロボット座標系を比較して、その差を認識し、これを記憶する(S13)。以後、同様に必要な作業ポイントがロボットアームを移動させることにより記憶されて、全ての必要なポイントが教示されると(S14)、これをハードディスク21に記憶する(S15)。
【0025】
したがって、この教示データ中には、ワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差がデータとして付加されていて、これを元に、各ロボット制御装置30では、他のロボットの教示データでもワークの基準点を元に、それぞれのロボットの座標系への変換が行えるものである。
【0026】
また、それぞれのロボット制御装置内に記憶されている優先度は、図7に示すように、通常の状態(全てのロボットが作業を行える状態)でのロボットとその作業領域ごとに、どのロボットが作業を実行するかを決めたものである(優先度テーブルと称する)。この優先度テーブルにおいて、「A−▲2▼」はロボットAの作業領域第2群での作業内容を示し、この作業を行うロボットとしては最も優先度の高いものがロボットA、次いで、ロボットE、C、…の順となっている。同様に「B−▲1▼」、「B−▲3▼」…と、全てのロボットの作業領域ごとにその作業を行うロボットの優先度が決められている。
【0027】
この優先度テーブルは、全てのロボットA〜Jの各ロボット制御装置30内のハードディスク21に同じものが予め記憶されていて、必要によりRAM22に読み出される。
【0028】
そして、作業不能ロボットがある場合、例えばロボットB、Jが作業不能となった場合には、各ロボット制御装置30が作業不能ロボットがいずれであるかの指令を受けて、CPU24が優先度テーブルを参照して、自己が制御しているロボットにより作業不能ロボットの作業領域ごとに、その作業領域をバックアップするかどうかを決定する。すなわち、ロボットBの第1群の作業「B−▲1▼」は、その優先度からロボットDがバックアップし、「B−▲3▼」の作業はロボットJが作業不能であるので、ロボットHが「B−▲3▼」の作業をバックアップすることとなる。
【0029】
このバックアップロボットが決定されると、バックアップするロボットのロボット制御装置30では、I/Oインターフェース26および通信ケーブル3を介してバックアップに必要な教示データの収集を行い、CPU24が取得した教示データの座標を自己が制御しているロボットにおいて作業が可能となるように座標変換し、この座標変換後の教示データを図8に示すように、自己が制御しているロボットの教示データにリンクする。図8に示したものは、ロボットDにおいてロボットBの第1群の作業「B−▲1▼」をリンクしたもの(図8(a))と、ロボットHにおいてロボットBの第3群の作業「B−▲3▼」をリンクしたもの(図8(b))である。リンクした教示データはRAM22に稼働時の教示データとして記憶され、通常動作同様に、順次教示データが実行されて、自己の作業同様にバックアップ作業が実行されることとなる。
【0030】
以下、このようないずれかのロボットが作業不能となった場合について、図9に示すフローチャートにより、その動作の流れを説明する。なお、ここでは、前記の通りロボットBとロボットJが作業不能となったものとして説明する。
【0031】
図8は、作業不能ロボットが発生した場合の処理を示すフローチャートであり、まず、作業不能ロボットがどのロボットであるかが認識される(S1)。このとき生産ラインそのものを一旦停止する。
【0032】
本実施例1では、この認識は、作業者によって行われるものとし、次いで、作業不能ロボットがいずれであるかが正常に作業の行えるその他のロボットにそれぞれ入力される(S2)。
【0033】
次いで、各ロボット制御装置30では、優先度テーブルを参照して、その優先度から自己のロボットが作業不能ロボットのバックアップロボットとなるかどうかを判断する(S3)。すなわち、ロボットDでは、作業不能ロボットBの第1群の作業領域についてバックアップすることが判断され、ロボットHではロボットBの第3群での作業をバックアップすることが判断される。
【0034】
次いで、バックアップロボットであると判断された各ロボット(ここではロボットDとH)はその旨を表示し、その他のバックアップしないロボットは、バックアップしていない旨表示する(バックアップ可否宣言、S4)。
【0035】
次いで、バックアップするロボットでは必要な教示データを取得する(S5)。これはロボットDではロボットBの第1群での作業内容である「B−▲1▼」データを、またロボットHではロボットBの第3群での作業内容である「B−▲3▼」データを取得する。
【0036】
次いで、それぞれ取得した教示データの座標を自己のロボットの座標系に変換する(S6)。これは前述の如く各教示データには、ワーク上の座標基準点に対するロボット座標系との差が付加されているので、これを元にワーク上の座標系を求め、さらに自己のロボット座標系へ変換する。
【0037】
次いで、座標変換された教示データを前述の図8に示したように、実行する教示データとしてリンクし、バックアップ動作のためのデータを作成する(S7)。
【0038】
次いで、再起動の指令がされて(S8)、作業不能ロボットを除くロボットが、バックアップ動作を加えて正常に動作するかどうかが確認される(S9)。
【0039】
以上により、作業不能ロボットがある場合にそのバックアップ作業を行うための処理が終了し、以後正常動作することが確認されれば、作業不能ロボットが回復するまで、バックアップロボットによって作業不能ロボットの作業が肩代わりされて、生産ライン全体としての作業が遂行される。
【0040】
実施例2
次に、本発明を適用した他の実施例について説明する。なお、実施例1と同様の機能を有する部分については同一の符号を付した。
【0041】
図10は、本実施例2のロボット制御装置が用いられている生産ラインを示すブロック図であり、生産ライン自体は、前述の実施例1同様に、ステージごとに#1〜5までの5ステージが並び、各ステージの両側にロボットが設置されて、このロボットにより順次流されるワークに溶接を行う生産ラインである。そして、各ロボットの動作を制御するための制御装置35は全て通信ケーブル3によって接続されており、さらに、本発明を適用したロボット制御装置60がライン全体に付加するように設けられている。
【0042】
ここで、本実施例2における各ロボットの制御装置35は、図11に示すように、実際にロボットの動作部分を駆動するための駆動系10と、ロボットの動作を制御する制御系50とに大別することができる(ただし、実際の装置上でこのように分かれている必要はない)。
【0043】
駆動系10は、実施例1同様であり、制御系20からの指示をI/Oインターフェース13を介して受けとり、CPU11がパルスジェネレータ12を制御して各モータM1〜M6にパルス信号を送りモータM1〜M6を起動させ、また、各モータM1〜M6に取り付けられているセンサS1〜S6からの信号によって、その動作が完結したがどうかを判断して、前記パルス信号を遮断する。
【0044】
制御系50は、予め教示された個々の制御装置35によって制御されるロボットの作業内容である教示データを記憶したハードディスク51、稼働中に必要な教示データや作業中の各種センサーからのデータなどを展開、記憶するRAM52、ロボット動作に必要なプログラムを記憶したROM53、このプログラムを実行して教示データに従ってロボットに作業を実行させるCPU54、CPU54と駆動系10との間で信号の受け渡しを行うI/Oインターフェース55、および後述するロボット制御装置60との間でデータの受け渡しを行い、通信ケーブル3に接続されているI/Oインターフェース56よりなる。
【0045】
すなわち、この制御装置35においては、CPU54が稼働中においては、RAM52に展開されている教示データに従ってロボットの動作を制御しているものであり、前述の実施例1と異なり、他のロボットの教示データの座標変換や優先度テーブルなどは有せず、いうなれば従来のロボット制御装置をそのまま用いたものである。
【0046】
次に、図12は、本実施例2におけるロボット制御装置60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0047】
このロボット制御装置60は生産ライン内において1つもしくは2つ、さらに、ロボットの数が多くなれば複数設けられているものであるが、本実施例2の場合には1つである。
【0048】
このロボット制御装置60内の構成は、各ロボットの教示データと、各ロボットで実行する作業の優先度(優先度テーブル)を記憶したハードディスク61、稼働中に必要な教示データや優先度、また作業中の各種センサーからのデータなどを展開、記憶するRAM62、この制御装置の動作に必要なプログラムを記憶したROM63、このプログラムを実行してロボットの作業状態を監視し、作業不能のロボットが発生した場合に、そのロボットの教示データをバックアップさせるロボットを選択し、また、座標系の変換を行うCPU64、通信ケーブル3に接続され、CPU64と各ロボットの制御装置35との間で信号の受け渡しを行うI/Oインターフェース65よりなる。
【0049】
すなわち、このロボット制御装置60においては、CPU64が本発明のバックアップロボット選択手段および座標変換手段として機能し、ハードディスク61およびRAM62が教示データ記憶手段として機能し、またCPU64はI/Oインターフェース65および通信ケーブル3を介して送信手段として機能する。なお、ロボットの待機、または停止中にあっては、教示データや優先度を常に保持するためにハードディスク61がこれらを記憶しており、後述するように、作業不能ロボットがある場合に、バックアップデータを作成する際には、教示データや優先度がRAM62に読み出されて処理される。
【0050】
以下、このロボット制御装置60の動作について説明する。
【0051】
まず、本実施例2のロボットは、前述した実施例1同様に、それぞれのロボットがワーク上の第1群から第4群までに分割された作業領域ごとに教示データを有している(図3参照)。また教示データについても前述の実施例1同様であり、例えばロボットBの作業の場合には、図4aに示したように、スタートフラグの後、B第1群、続いてB第3群、そしてエンドフラグとなっている。すなわち、このロボットBでは、図5に示したような経路により第1群と第3群の作業領域で溶接を行うように教示されていて、まず▲1▼点を通過した後、第1群での溶接が行われて、次いで▲3▼点を通過し、第3群での溶接が行われることとなる。
【0052】
これらの教示データは、実施例1同様に教示され(図6参照)、教示データ中には、ワーク上の座標とロボット座標系との差がデータとして付加されている。
【0053】
この教示データは、各ロボットにそれぞれの作業内容として記憶されると共に、ロボット制御装置60内のハードディスク61に全て記憶される。
【0054】
また、ハードディスク61には、全てのロボットの実行する作業の優先度を決める優先度テーブルが記憶されており、これは実施例1同様に、図7に示したように、通常の状態(全てのロボットが作業を行える状態)でのロボットとその作業領域ごとに、どのロボットが作業を実行するか、その優先度を決めたものである。
【0055】
そして、作業不能ロボットがある場合、例えばロボットB、Jが作業不能となった場合には、この優先度テーブルから作業不能ロボットの作業領域ごとにその作業を行うロボットが決定される。すなわち、ロボットBの第1群の作業「B−▲1▼」は、その優先度からロボットDがバックアップし、「B−▲3▼」の作業はロボットJが作業不能であるので、ロボットHが「B−▲3▼」の作業をバックアップすることとなる。
【0056】
このバックアップロボットが決定されると、作業不能となったロボットの教示データとバックアップを行うロボットの教示データの両方がハードディスク61から読み出されて、一旦RAM62に記憶される。そして、作業不能ロボットの教示データの座標が作業領域ごとにバックアップするロボットの座標系に座標変換して、バックアップを行うロボットの教示データにリンクさせる。このリンクされた後の教示データは前述の実施例1同様に、図8に示したように、ロボットDにおいてロボットBの第1群の作業「B−▲1▼」をバックアップする場合の教示データ(図8a)と、ロボットHにおいてロボットBの第3群の作業「B−▲3▼」をバックアップする場合の教示データ(図8b)となる。
【0057】
このようにしてバックアップするロボットの教示データに作業不能となったロボットの各作業がリンクされた後の教示データは、それぞれ各バックアップするロボットの制御装置35に転送されて、各バックアップするロボットの教示データが書き替えられる。以後各ロボットでは、この教示データに従って作業が実行される。
【0058】
以下、この作業不能ロボットがある場合の処理の流れを図13に示すフローチャートを参照して説明する。
【0059】
まず、作業不能ロボットの認識がなされる(S31)。ここでは実施例1同様に、作業不能ロボットがどれであるかを入力することによって行われる。
【0060】
次いで、優先度テーブルを参照してバックアップロボットを選択する(S32)。
【0061】
次いで、作業不能ロボットの教示データを作業領域ごとにバックアップするロボットの座標系に変換する(S33)。
【0062】
次いで、座標変換された作業領域ごとの作業不能ロボットの教示データをそれぞれバックアップするロボットの教示データにリンクしてバックアップのための教示データを作成する(S34)。
【0063】
次いで、作成されたバックアップのための教示データをバックアップするロボットへ送信して、そのロボット内の教示データをバックアップのための教示データに書き替える(S35)。
【0064】
そして、再起動し(S36)、動作確認が行われて(S37)、以後バックアップロボットとして選択されたロボットDおよびHは、元からの所定の作業と共に、動作不能ロボットBおよびJの作業を行うこととなる。
【0065】
このように本実施例2においては、実施例1と異なり、各ロボットの制御装置35とは別にロボット制御装置60を設けたことで、各ロボットの制御装置35自体が故障して、教示データの転送さえも行えないような場合であっても、予め決められた優先度に従って、バックアップロボットを選択し、作業不能となったロボットのバックアップをさせることができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明した本発明は、請求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0067】
請求項1〜3記載の本発明は、作業不能となったロボットの教示データ記憶手段に記憶されている教示データを通信手段が取得し、座標変換手段が取得した教示データを自己のロボットの座標系に変換した上で、制御手段によって座標変換後の教示データにより作業不能ロボットの作業を行うこととしたので、従来のように、バックアップするために教示データを入れ替えたり、新たに教示データを作成するなどの必要がなくなり、また、作業不能ロボットのバックアップ専用の工程や作業ステージを用意する必要もなくなるので、生産ラインの設計、配置、運用などにおいて、その工数を削減することが可能となる。
【0068】
請求項4および5記載の本発明は、複数のロボットの教示データを教示データ記憶手段に記憶しておき、バックアップロボット選択手段が作業不能となったロボットを検知して、バックアップロボットを選択し、この選択に基づいて作業不能ロボットの教示データをバックアップロボットの座標系に座標変換手段が変換し、バックアップロボットにこの変換後の教示データを送信することとしたので、従来のように、バックアップするために教示データを入れ替えたり、新たに教示データを作成するなどの必要がなくなり、また、作業不能ロボットのバックアップ専用の工程や作業ステージを用意する必要もなくなるので、生産ラインの設計、配置、運用などにおいて、その工数を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1の生産ラインを説明するためのブロック図である。
【図2】上記実施例1のロボット制御装置を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明を適用した実施例1および実施例2のワーク上の作業領域を説明するためのブロック図である。
【図4】上記実施例1および実施例2での教示データを説明するためのブロック図である。
【図5】上記実施例1および実施例2のロボットの作業経路を説明するためのブロック図である。
【図6】上記実施例1および実施例2の教示データの作成手順を説明するためフローチャートである。
【図7】上記実施例1および実施例2で用いた優先度テーブルを示す図面である。
【図8】上記実施例1および実施例2で用いたバックアップのための教示データを説明するための図面である。
【図9】上記実施例1のロボット制御装置の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明を適用した実施例2の生産ラインを説明するためのブロック図である。
【図11】上記実施例2のロボットの制御装置を説明するためのブロック図である。
【図12】上記実施例2のロボット制御装置を説明するためのブロック図である。
【図13】上記実施例2のロボット制御装置の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1,A〜J…ロボット、
3…通信ケーブル、
30,60…ロボット制御装置、
21,61…ハードディスク、
22,62…RAM、
23,63…ROM、
24,64…CPU、
26,65…I/Oインターフェース。

Claims (5)

  1. 複数のロボットが設けられた生産ラインにおいて、前記複数のロボットのそれぞれに設けられており、前記複数のロボットのうちいずれかのロボットが作業不能となったときに、被制御ロボットに該作業不能となったロボットの作業を行わせるためのロボット制御装置であって、
    被制御ロボットの作業内容である教示データを記憶する教示データ記憶手段と、
    他のロボットの教示データを取得する通信手段と、
    該通信手段によって取得した他のロボットの教示データ中の座標を被制御ロボットの座標に変換する座標変換手段と、
    該座標変換手段によって座標変換された他のロボットの教示データによって、被制御ロボットの動作を制御する制御手段と、を有することを特徴とするロボット制御装置。
  2. 前記教示データは、ロボットによって作業が行われるワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差が付加されたものであり、
    前記座標変換手段は、前記他のロボットの教示データ中の座標を、前記ワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差を元にして被制御ロボットの座標に変換することを特徴とする請求項1に記載のロボット制御装置。
  3. 前記ロボット制御装置には、さらに、予め決められた作業優先度を記憶した作業優先度記憶手段を有し、前記制御手段が該作業優先度記憶手段に記憶されている優先度に従って、作業を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のロボット制御装置。
  4. 複数のロボットが設けられた生産ラインにおいて、いずれかのロボットが作業不能となったときに、該作業不能となったロボットの作業を他のロボットに行わせるためのロボット制御装置であって、
    前記複数のロボットの作業内容である教示データを記憶する教示データ記憶手段と、
    前記作業不能となったロボットを検知し、この作業不能ロボットの作業を換りに行わせるロボットを選択するバックアップロボット選択手段と、
    前記作業不能となったロボットの教示データ中の座標を、前記バックアップロボット選択手段によって選択されたロボットの座標に変換する座標変換手段と、
    該座標変換手段によって座標変換された前記作業不能ロボットの教示データを前記バックアップロボットに送信する送信手段と、を有することを特徴とするロボット制御装置。
  5. 前記教示データは、ロボットによって作業が行われるワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差が付加されたものであり、
    前記座標変換手段は、前記作業不能となったロボットの教示データ中の座標を、前記ワーク上の基準点の座標とロボット座標系との差を元にして前記バックアップロボット選択手段によって選択されたロボットの座標に変換することを特徴とする請求項4に記載のロボット制御装置。
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