JP3541424B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

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裕幸 鈴木
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、映像信号及び音声信号を磁気テープを用いて記録再生する磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5から図7を用いて従来の磁気記録再生装置に用いられるテープ抜け防止部材について説明する。
【0003】
図5は従来のテープ抜け防止部材の構成を示す要部断面図である。3は磁気テープ2をテープカセットから引き出して回転ドラムに巻き付けて添接走行させるためのガイドポストであり、その上部に磁気テープ2の高さを規制するガイドポスト上部高さ規制部材4がある。通常、磁気テープ2はガイドポスト3の円筒部に添接走行されると共に、ガイドポスト上部高さ規制部材4により高さを規制されて走行し、ガイドポスト上部高さ規制部材4を乗り越えることはない。
【0004】
しかしながら、保障限度を超えるほど使用したり、取扱いの不注意でダメージが発生したような磁気テープ2を使用した時など磁気テープ2に加わる張力が変化して磁気テープ2がガイドポスト上部高さ規制部材4を乗り越える場合がある。
【0005】
そこで、図5のように磁気テープ2がガイドポスト上部高さ規制部材4を乗り越えた時にガイドポスト3から抜けないように磁気テープ2が上昇した場合に磁気テープ2の上昇を規制するためにテープ抜け防止部材5が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5のテープ抜け防止部材5は磁気テープ2がガイドポスト上部高さ規制部材4を乗り越えた時に磁気テープ2に異常に大きな張力が作用した場合、図7のようにガイドポスト上部高さ規制部材4とテープ抜け防止部材5の隙間において磁気テープ2が折れ曲がり、さらに、その隙間から磁気テープ2が抜けることがあり、また磁気テープにダメージを与えて大切なソフトを傷つける可能性があるためテープ抜け防止機能としては不完全な構成となっていた。
【0007】
本発明は上記のような問題点を解決するために、テープが規制部材を乗り越えてもテープにダメージを与えない磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の磁気記録再生装置は、映像信号及び音声信号を磁気テープに記録再生する磁気記録再生装置であって、回転ドラムにより信号を磁気テープに記録再生するために磁気テープをテープカセットから引き出して回転ドラムに巻き付けて添接走行させるガイドポストと、ガイドポストと同軸上の上部に一体的に設けられかつガイドポストのテープ当接面よりも突出するつば部を有する高さ規制部材と、高さ規制部材と当接しかつその側面がガイドポストのテープ当接面と略平行な面を有するテープ抜け防止部と、テープ抜け防止部をその下面に設けると共に磁気テープの端面と当接可能な規制部を有するテープ抜け防止部材とを具備するものである。
【0009】
【作用】
この構成により、磁気テープがガイドポスト上部高さ規制部材を乗り越えた場合において磁気テープに異常に大きな張力が作用した場合でも磁気テープはテープ走行面と垂直な方向にガイドポスト上部高さ規制部材の外径と略同径の円筒状テープ抜け防止部に係合することで折れ曲がってガイドポスト上部高さ規制部材4とテープ抜け防止部材の隙間からぬけることはない。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、添付図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明のテープ抜け防止部材を備えた磁気記録再生装置の構成の一部を示す斜視図である。図1において、1はシャーシに傾斜して回転自在に設置された回転ドラム、3は回転ドラム1に磁気テープ2を添接走行させるために位置と高さを規制しながら引き出すガイドポスト、4はガイドポスト3と同軸上の上部にガイドポスト3と一体的に設けられたガイドポスト上部高さ規制部材で、その直径はガイドポスト3の直径よりも大きく、ガイドポスト3のテープ当接面よりも突出するつば部を有し、磁気テープ2の上方向への移動を規制する。5は磁気テープ2に大きな張力が作用した場合に磁気テープ2の上昇を規制すると共にガイドポスト3の位置を規制するテープ抜け防止部材で、図4に示すようにその下面にはローディングの際にガイドポスト上部高さ規制部材の側面と当接して磁気テープ2の抜けを防止する円弧状のテープ抜け防止部6を備えている。なお、テープ抜け防止部6は、ガイドポスト3のテープ当接面と略平行な構成となっている。図2及び図3は図1の要部断面図を示す。
【0012】
以上のように構成された本実施例について、以下その詳細について説明する。まず、テープカセットを本装置に装填すると、ガイドポスト3が磁気テープ2をカセット内から引き出して回転ドラム1に添接させると共に、ガイドポスト3はテープ抜け防止部材5内に移動する。この時、ガイドポスト3は、ガイドポスト3の上部に設けられたガイドポスト上部高さ規制部材4と、テープ抜け防止部材5内のテープ抜け防止部6とが当接する位置で停止する。
【0013】
この状態で、磁気テープ2に異物及び水滴などが付着した状態で磁気テープ2を回転ドラム1に添接走行させた時や、磁気テープ2に異常に大きな張力が作用した時などにおいては、磁気テープ2が上方向へ移動しガイドポスト上部高さ規制部材4を乗り越えて、さらに上方向へ移動しようとするが、図3に示すようにテープ抜け防止部材5にテープ抜け防止部6を設けているため、磁気テープ2がテープ抜け防止部6の外周面に乗り上げ、磁気テープ2をガイドポスト3から抜けないようにしている。
【0014】
また、既に公知なので図示しないが磁気記録再生装置において磁気テープに異常に大きな張力が加わった時には一定時間後に磁気テープをカセット内に一度収納し再度ガイドポストにて磁気テープを引き出し回転ドラムに添接走行させる安全機構があり、この安全機構が働きテープ走行が停止したときにはテープにダメージを与えることなく正常な位置に戻す事ができる。
【0015】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る磁気記録再生装置は、映像信号及び音声信号を磁気テープに記録再生する磁気記録再生装置であって、回転ドラムにより信号を磁気テープに記録再生するために磁気テープをテープカセットから引き出して回転ドラムに巻き付けて添接走行させるガイドポストと、ガイドポストと同軸上の上部に一体的に設けられかつガイドポストのテープ当接面よりも突出するつば部を有する高さ規制部材と、高さ規制部材と当接しかつその側面がガイドポストのテープ当接面と略平行な面を有するテープ抜け防止部と、テープ抜け防止部をその下面に設けると共に磁気テープの端面と当接可能な規制部を有するテープ抜け防止部材とを具備することにより、ガイドポストからの磁気テープの抜けを完全に防止することで磁気テープがガイドポストから抜けた場合に発生するテープパスの変化に伴う磁気記録再生装置の破損を生じることがなく、また磁気テープにもダメージを与えることがないので大切なソフトを傷つけることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録再生装置の一実施例の構成を示す斜視図
【図2】同実施例におけるテープ抜け防止部材の要部断面図
【図3】同実施例におけるテープ抜け防止部材の効果を説明する要部断面図
【図4】同実施例におけるテープ抜け防止部材の斜視図
【図5】従来のテープ抜け防止部材の要部断面図
【図6】従来のテープ抜け防止部材の作用時の要部断面図
【図7】従来のテープ抜け防止部材の未作用時の要部断面図
【符号の説明】
1 回転ドラム
2 磁気テープ
3 ガイドポスト
4 ガイドポスト上部高さ規制部材
5 テープ抜け防止部材
6 抜け防止部

Claims (1)

  1. 映像信号及び音声信号を磁気テープに記録再生する磁気記録再生装置であって、回転ドラムにより信号を前記磁気テープに記録再生するために前記磁気テープをテープカセットから引き出して前記回転ドラムに巻き付けて添接走行させるガイドポストと、前記ガイドポストと同軸上の上部に一体的に設けられかつ前記ガイドポストのテープ当接面よりも突出するつば部を有する高さ規制部材と、前記高さ規制部材と当接しかつその側面が前記ガイドポストのテープ当接面と略平行な面を有するテープ抜け防止部と、前記テープ抜け防止部をその下面に設けると共に前記磁気テープの端面と当接可能な規制部を有するテープ抜け防止部材とを備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
JP10282694A 1994-05-17 1994-05-17 磁気記録再生装置 Expired - Lifetime JP3541424B2 (ja)

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