JP3541022B2 - キッチン台の組合せパネル材及びそれを用いたキッチン台 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、キッチン台の組合せパネル材及びそれを用いたキッチン台に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば図1に示すように、背面及び両側面が壁付けされるキッチン台が用いられている。このようなキッチン台は三方が壁付けされることを前提に専用に作られており、汎用性はない。また、片側が壁付けされるキッチン台も、それ専用に作られ、やはり汎用性はない。従って、キッチン台の供給者は、受注を待って製造するか、あるいは予めいくつかのタイプの専用のキッチン台を複数種類用意しておいて出荷することとなるが、受注生産の場合は納期が遅くなり、また見込み生産で複数のタイプのストックを持つことは在庫の圧縮という観点から好ましいことではない。また、図1に示すような三方壁付けのキッチン台をリフォームにより対面キッチンあるいはアイランド型のキッチンとすることは困難であり、従ってそのような場合は既存のものを廃棄するか、あるいは一品製作でリフォームしなければならず、改修費が高いものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、様々なタイプのキッチン台に汎用的に対応できる、いわばコンポーネントタイプのキッチン台用パネル材を提供することにより、汎用性を高め、かつシステム設計の自由度を高めることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
この発明は、背面及び両側面に意匠面を有していないフロアユニットに対して、その背面及び両側面には上部と下部に複数個の下孔が形成されており、このフロアユニットの背面及び両側面に対応するバックパネルとサイドパネルが前記フロアユニットの共通の汎用組合せパネルとして設けられており、それらバックパネルおよびサイドパネルは、その外表面に意匠面(化粧面)を形成すると共に、その両側部に設けた縦桟と、その上部と下部の前記下孔に対応する部分に設けた横桟とを額縁の枠状に連結した下地枠を備え、前記下地枠で囲まれた内側の領域のバックパネルとサイドパネルにはその厚さ方向に貫通した複数の小孔が形成され、前記意匠面を有していないフロアユニットの背面及び両側面に対して、貫通した複数の小孔が形成されたバックパネルとサイドパネルの前記下地枠が前記下孔に嵌合する固定ねじによって固定され、それらバックパネル及びサイドパネルを汎用組合せパネルとしてその取り付け位置によって、バックパネルの両端にそれぞれサイドパネルを組み合わせて壁付けしない独立設置式(アイランド型)のキッチン台を構成し、バックパネルの一端を壁付けするとともにそのバックパネルの他端に前記サイドパネルを連結して片側壁付け式のキッチン台を構成し、サイドパネルを使用せずにバックパネルの両端を壁付して両側壁付けキッチン台を構成し、少なくとも前記3タイプのいずれかに組み合わされることを特徴とする。
【0005】
これにより需要に合わせてバックパネル及びサイドパネルを適宜組み合わせることにより、片側壁付けでも、アイランドタイプでも、また両側壁付けでも、共通の汎用的なパネル材(コンポーネントパネル材)により大きな自由度をもって製作することができる。これによりメーカー側は予めサイドパネルやバックパネルのストックを用意したり、需要に応じて用意して、それらを組み合わせて使用すればよいから、需要者の要望に応じてより安価に各種のタイプのキッチン台を提供することができる。また需要者からすれば、選択の自由度が高まり、リフォーム等も容易に行えることになる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照しつつ説明する。
まず、図1に示すように、三方が壁付けのキッチン台(フロアユニット)1の場合、その三面は壁付けされるため、外側に現れることを予定した意匠面とはされない。従って、このようなフロアユニット1は、三方が壁付けのキッチン台専用の構成となる。これに対し、図2(a)上図のように、壁付けを一切しない独立設置式(アイランド型)のキッチン台(フロアユニット)2、図2(b)上図のように、片面を壁付けした片側壁付け式のフロアユニット3、図2(a)下図のように、同じく片側壁付け式のフロアユニットでL字状に構成されるフロアユニット4、図2(b)下図に示すように、両側壁付けのフロアユニット5のタイプがある。
【0007】
従来より、一般にこれら1〜5のキッチン台は、それぞれに専用のものが製品として製造され、かつストックされて、顧客の発注に応じて出荷されることとなるが、それぞれのキッチン台1〜5の専用の在庫を持つことは保管スペース、商品の効率的な回転等を考慮すると好ましいこととは言えない。
【0008】
また、三方が壁付けのキッチン台1を、例えば図2(a)上図のようなアイランド式のキッチン台2、あるいは図2(b)上図のような片側壁付け式のキッチン台3(対面式キッチン)に変更(リフォーム)しようとしても、キッチン台1は三方壁付けのものとして専用に作られているから、リフォームはきかず、結局このキッチン台1は廃棄することとなる。それでは粗大な廃棄物が生じ好ましくない。
【0009】
そこで、三方壁付けのキッチン台1が選択されるにせよ、少なくとも背面は壁付けされないキッチン台2〜5のタイプのいずれが選択されるにせよ、図3及び図4に示すような、それらに汎用的なバックパネル7及び左右のサイドパネル8及び9を適宜選択的に組み合わせることにより、少なくとも一面は壁付けされないタイプの種々のキッチン台を得ることができる。また、図1のような三方壁付けのフロアユニット1を、図2のキッチン台2〜5のいずれのタイプにも簡単にリフォームすることが可能となる。
【0010】
例えば図5のように、背面及び両側面に意匠面を有していないフロアユニット10に対し、そのフロアユニット10の背面下地面にバックパネル7を、またフロアユニット10の左右の側面下地面にサイドパネル8及び9をそれぞれバックパネル7と角部が直角につながるように固定すれば、背面及び左右側面の3面が意匠面とされた、例えばアイランドタイプのキッチン台とすることが簡単にできる。
【0011】
また、例えばサイドパネル9を廃止してこの側を壁付けにすれば、対面式のI型又はL型のキッチン台が簡単に構成できる。さらに、左右のサイドパネル8、9を省略してその両側面を壁付けにすれば両側壁付けのキッチン台が構成できるし、また、バックパネル7を省略して左右のサイドパネル8、9を用いれば、背面が壁付けで両側面が外部に現れるキッチン台も容易に得られる。
【0012】
図6は、バックパネルの一例を示すもので、(a)は平面図、(b)は裏面図、(c)は右側面図である。(b)に示すように、バックパネル7は枠状に構成された木材あるいはその他の構造材からなる下地枠11を備え、下地枠11は横材11aと縦材11bとが額縁の枠をなすように連結され、この下地枠11に対しバックパネル用エプロン(外表面を構成する意匠パネル材)12が貼り付けられている。このエプロン12は金属プレート、例えばアルミニウムあるいはアルミニウム合金製のパネルからなり、下地枠11の外周縁の形状にほぼ等しい方形の形状をなす。そして、このエプロン12はその上縁部が下地枠11の上縁部上に被さるように折り曲げられており、またエプロン12にはその厚さ方向に貫通して複数の小孔13が形成されている。
【0013】
これらの小孔13は、この例で、横方向に複数列(例えば3列)に、一定の間隔(ピッチ)で形成されている。言い換えれば、これらの小孔13は、横方向及び縦方向において等しい間隔で碁盤の目状に形成することができる。この小孔13が形成されたパネル部位には下地枠11は入り込んでいない。別の言い方をすれば、下地枠11で囲まれた内側の領域に複数の小孔13が形成されているとも言える。このバックパネル7の下地枠11の側縁の所定位置(例えば上端部と下端部)には、クリップ金具14が固定されている。クリップ金具14は図13にも示すように、下地枠11の側端面にビス等の締結部材で固定されるとともに、中間部の隆起した部分に溝15が形成され、この溝15と下地枠11の側端との間に隙間16が生じている。
【0014】
なお、バックパネル7のエプロン12の側端12aは、下地枠11の側端11aより側方へ突出し、溝15が形成された金具隆起部分と同等かそれよりさらに側方へ突出した位置にある。溝15は、後述する係合部材としてのショルダスクリュー17を挿入させるもので、そのショルダスクリュー17の頭部17aが溝15の内側(隙間16内)に、またフランジ17bがその外側に位置して、中間の頸部17cが溝15に嵌り、クリップ金具14をショルダスクリュー17が挟み込む状態となる。これによって、クリップ金具14が固定されたバックパネル7と、ショルダスクリュー17が固定されたサイドパネル8又は9とが、仮止め状態で連結されることとなる。溝15は、ショルダスクリュー17の頭部17aを通過させる入口部15aと、その頭部17aより幅の狭い係合溝部15bとを備え、この係合溝部15bの下端又は中間にショルダスクリュー17が位置して、バックパネル7とサイドパネル8又は9とが仮止め状態となる。
【0015】
図7は、上述のバックパネル用エプロン12を示すもので、そのエプロン12の上端は、(d)に示すように、下地枠11の上端に沿ってほぼ直角に曲げられた折曲部7aとされ、折曲部7aは、下地枠11の内端よりさらに内方へ延びて、その先端部が斜め下方へやや傾斜した傾斜部7bを含んでいる。この上側折曲部7aの下地枠11から突出した部分(傾斜部7b)は、後述するようにフロアユニット(キッチン台中間品)の上端上に重なって連結される部分となる。そして、この傾斜部7bがフロアユニット10の上端縁との間に隙間が発生することを抑制ないし解消する役割を果たす。上述のバックパネル7を製作する工程では、1枚の板の上縁部を曲げるだけでエプロン12となり、そのエプロン12に下地枠11を所定の固着手段により、例えば吹付けのゴムのり等で貼り付けることにより完成するから、バックパネル7の製造が容易であり、その間口は素材となる板材の切断長さの調整で自由に設定できる。
【0016】
図8は、サイドパネル8又は9(以下、8で代表させる)を示すもので、(a)が平面図、(b)が裏面図、(c)が側面図である。このサイドパネル8も基本的にはバックパネル7と同様の構造をなし、枠状の下地枠21に、外表面(意匠面)を構成するパネル材として金属製(例えばアルミニウム又はアルミニウム合金等)のサイドパネル用エプロン22(図9参照)が固定(例えば接着剤による接着(貼付け)等)されたものである。つまり、エプロン22は外面装飾機能をなし、下地枠21が骨組みを成す骨格部となる。その下地枠21は、一対の横材21aと、これに組み合わされる一対の縦材21bとを備え、さらに上側の横材21aの上側に接して上側横材21dが接合され、この上側横材21dの長手方向の帯状上端面には、アルミニウム帯材等からなる金属製又はその他意匠面を構成するエッジ材21eが接合されている。なお、下側の横材21aの下端面にも同様なエッジ材21eを接合してもよいし、これを省略することもできる。
【0017】
また、サイドパネル用エプロン22にも、板厚方向に貫通して複数の小孔23が形成され、これら小孔23の形成位置やピッチは、バックパネル用エプロン12の小孔13と対応付けて、同列的に同一のピッチで形成することができる。さらに、このサイドパネル用エプロン22の両側端部は円弧状の断面を有するようにアールが付けられ(湾曲部24が形成され)、この湾曲部24のアールの終端は、バックパネル7と直角に突き合わされた状態で、そのバックパネル7の平面に滑らかに連続するようになっている。
【0018】
図9は、そのサイドパネル用エプロン22を示すもので、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図、(d)が上述の湾曲部24の拡大図である。この湾曲部24は、エプロン22の正面の平坦面から始まって背面側に回り込むが、そのアールの終端からさらにある程度の平面部24aが延びて、この先端がバックパネル7との突き合わせ部となる。サイドパネル8又は9は、所定の奥行き(例えば750mm)用のものを例えば1種類用意して、汎用パネルとしてストックしておくことができる。
【0019】
図10〜図14はアイランド型キッチン台を構成する場合を例にとって、所定のフロアユニット10に対し、バックパネル7及びサイドパネル8及び9を取り付ける構造及び手順を示すものである。図10はそれらのパネル7、8及び9を取り付ける前のフロアユニット10を示している。このフロアユニット10の背面及び左右の両側面はいずれも意匠面ではなく、取り付けられるパネル7、8及び9に対しては下地面となる。
【0020】
図11は、そのフロアユニット10の背面にバックパネル7を取り付ける状態を示すものである。このバックパネル7の、ユニット10への背面の装着に先立ち、ユニット背面の上部に横方向に形成された桟部27に、予め固定ねじ用の下孔10aを形成し、またユニット背面の下部には複数のスペーサ28を固定する。これらのスペーサ28は、両面テープを備えたものとすることができ、その両面テープを剥がし、背板下部でユニット10の底板に乗せ固定することができる。これらスペーサ28にも固定ねじ用の下孔28aを形成しておく。
【0021】
一方、バックパネル7はそのトップ(図7の7a及び7b参照)の幅とユニット10の幅とをあわせて、ユニット10側の上端を構成するバックガード29に引っ掛け、水平を確認してから、そのユニット10の内部から固定ねじを上述の下孔10a、28aを通じて、バックパネル7の下地枠11に複数箇所で締め込んで固定する(この例ではバックパネル1枚当たり6箇所のねじ固定)。この際、バックパネル7の上端の延長部(7a、7b)はバックガード29の上面に被さり、あたかもバックガード29とバックパネル7とが一体もののような形態となる。またバックパネル7の両側はユニット10の両端とほぼ一致することとなる。
【0022】
図12は、フロアユニット10の背面にバックパネル7が固定された後、さらにユニット10の両側面にサイドパネル8及び9を固定する状態を示すものである。前述のように、サイドパネル8及び9のバックパネル7側の側端部には、ショルダスクリュー17がそれぞれ取り付けられており、バックパネル7の側端に設けられた前述のクリップ金具14に、サイドパネル8及び9のショルダスクリュー17を嵌め込んで仮固定する。これは図13で説明したように、ショルダスクリュー17をクリップ金具14に沿ってその上方から移動させると、ショルダスクリュー17の頸部17cがクリップ金具14の溝15に入り込むとともに、そのクリップ金具14がショルダスクリュー17の頭部17aとフランジ17bとに挟まれた状態で仮固定される。その後、サイドパネル8及び9の下地枠21(図8)に対応するねじ位置を設定して、ユニット10の内部から固定ねじ用の下孔7cをあけ、その後サイドパネル8及び9の水平を確認し、バックパネル7との角部をそろえながら、ユニット10の内部からサイドパネル8及び9の下地枠に対し複数の固定ねじ(例えばサイドパネル1枚当たり4箇所のねじ固定)で固定する。
【0023】
図14(a)は、以上のようにしてフロアユニット10の背面及び両側面にバックパネル7、サイドパネル8及び9が固定された状態を示すものである。この際、(b)に示すように、サイドパネル8又は9とバックパネル7とは、直角に角が合うようにされ、かつサイドパネル8又は9のエプロンの湾曲部24がバックパネル7のエプロン12の直線部と滑らかにつながるようになっている。言い換えれば、サイドパネル8又は9の湾曲部24に対し、バックパネル7の外表面がほぼ接線方向となるようにサイドパネル8又は9が角合わせされる。また、バックパネル用エプロン12の上端の折曲延長部7aは、ユニット10のバックガード29の上端を被い、かつその折曲延長部7aの先端側の傾斜部7bがバックガード29との隙間を生じにくくする。
【0024】
さらに、バックパネル7及びサイドパネル8及び9の外表面を形成する例えばアルミパネル(エプロン12、22)は、互いに対応する同一の意匠面の連なりとなる。かつ、バックパネル用エプロン12及びサイドパネル用エプロン22にそれぞれ形成された小孔13及び23も意匠的に連なるように構成されるため、全体として外観上ないし意匠上統一感のある形態となる。またこれらの小孔13、23は各エプロン12及び22の内外を連通させる通孔ともなり得るため、フロアユニット10の内部空間の通気性を高める効果も期待できる。
【0025】
なお、図15(a)、(b)に示すように、比較的横寸法の大きなフロアユニット30に対しバックパネルを装着する場合は、バックパネルを複数に分割し、例えばバックパネル7a及び7bを一続きになるようにP点で突き合わせ、さらにこのような分割形態のバックパネル7aのP点とは反対側の端部にサイドパネル8を、また他方の分割バックパネル7bのP点とは反対側の端部にサイドパネル9をそれぞれ組み付けて、長さの長いフロアユニット30に対応することができる。
【0026】
なお、図16(a)に示すように、奥行きの比較的小さなフロアユニット40(例えば奥行き600mmのもの)に対し、これより大きな奥行きとなるサイズのサイドパネル8、9を用いて実質上フロアユニットの奥行きの拡張をする場合(例えば奥行き600mmのものを750mmに拡張するような場合)は、分割バックパネル7a及び7bのジョイント部Pの近傍に、それぞれ連結スペーサ41を固定し、この連結スペーサ41が奥行きの小さいフロアユニット40の背面と、バックパネル7a及び7bとの隙間を埋める部材として介在させることができる。同図(b)はフロアユニット40の正面図(後側)で、バックパネルの裏面側を示している。
【0027】
これらの連結スペーサ41は、フロアユニット40の奥行きが小さくてバックパネル7a及び7bをそのユニット40の背面に直接固定できない場合に用い、これらスペーサ41はバックパネル7a、7bの下地枠11に固定ねじ等で固定される。図17はその様子を示すものである。なお、一例として上側の連結スペーサ41は、下地枠11の上下方向の寸法幅内に納めるため縦に固定され、下側の連結スペーサ41は、下地枠11のより狭い上下幅に納まるように横置きで固定される。そして、これら連結スペーサ41とフロアユニット40の背部とが当接又はごく近接し、あるいは固定ねじ等で連結されることとなる。
【0028】
以上の説明は、図2における(a)のアイランドタイプのキッチン台2を組み立てる例を示したが、(b)、(c)あるいは(d)に示すように、片側を壁付けする場合はサイドパネル8及び9の一方を省略してフロアユニットの側面を壁に直付けするか、あるいはフロアユニットの両面を壁に直付けすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】三方を壁付けする場合のキッチン台の平面図。
【図2】本発明のバックパネル及びサイドパネルを用いて構成できる各種のキッチン台を示す平面図。
【図3】図2の(a)に対応してアイランド型のキッチン台とした例を示す斜視図。
【図4】図3のバックパネル及びサイドパネルを取り出して示す斜視図。
【図5】図3のアイランド型のキッチン台を構成する場合の簡略な平面図。
【図6】バックパネルの一例を示す図。
【図7】バックパネル用エプロン(外装パネル)の一例を示す図。
【図8】サイドパネルの一例を示す図。
【図9】サイドパネル用エプロン(外装材)の一例を示す図。
【図10】背面及び両側面が下地面となるフロアユニットを示す斜視図。
【図11】そのフロアユニットにバックパネルを装着する状態を示す分解斜視図。
【図12】バックパネルを固定したフロアユニットの両側面にさらにサイドパネルを固定する状態を示す分解斜視図。
【図13】バックパネルとサイドパネルとの仮固定の構造を示す図。
【図14】フロアユニットにバックパネル及び左右のサイドパネルが固定されて、アイランド型キッチン台が構成された例を示す図。
【図15】横方向寸法の大きなフロアユニットに対し、分割タイプのバックパネルを装着した状態を示す図。
【図16】奥行きの小さいフロアユニットに対し、その奥行きを拡張するように連結スペーサを介してバックパネルを固定する例を示す図。
【図17】その連結スペーサの取付けの一例を示す斜視図。
【符号の説明】
7 バックパネル
8、9 サイドパネル
10、30、40 フロアユニット
11、21 下地枠
12 バックパネル用エプロン
13、23 小孔
22 サイドパネル用エプロン
24 湾曲部
【発明の属する技術分野】
この発明は、キッチン台の組合せパネル材及びそれを用いたキッチン台に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば図1に示すように、背面及び両側面が壁付けされるキッチン台が用いられている。このようなキッチン台は三方が壁付けされることを前提に専用に作られており、汎用性はない。また、片側が壁付けされるキッチン台も、それ専用に作られ、やはり汎用性はない。従って、キッチン台の供給者は、受注を待って製造するか、あるいは予めいくつかのタイプの専用のキッチン台を複数種類用意しておいて出荷することとなるが、受注生産の場合は納期が遅くなり、また見込み生産で複数のタイプのストックを持つことは在庫の圧縮という観点から好ましいことではない。また、図1に示すような三方壁付けのキッチン台をリフォームにより対面キッチンあるいはアイランド型のキッチンとすることは困難であり、従ってそのような場合は既存のものを廃棄するか、あるいは一品製作でリフォームしなければならず、改修費が高いものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、様々なタイプのキッチン台に汎用的に対応できる、いわばコンポーネントタイプのキッチン台用パネル材を提供することにより、汎用性を高め、かつシステム設計の自由度を高めることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
この発明は、背面及び両側面に意匠面を有していないフロアユニットに対して、その背面及び両側面には上部と下部に複数個の下孔が形成されており、このフロアユニットの背面及び両側面に対応するバックパネルとサイドパネルが前記フロアユニットの共通の汎用組合せパネルとして設けられており、それらバックパネルおよびサイドパネルは、その外表面に意匠面(化粧面)を形成すると共に、その両側部に設けた縦桟と、その上部と下部の前記下孔に対応する部分に設けた横桟とを額縁の枠状に連結した下地枠を備え、前記下地枠で囲まれた内側の領域のバックパネルとサイドパネルにはその厚さ方向に貫通した複数の小孔が形成され、前記意匠面を有していないフロアユニットの背面及び両側面に対して、貫通した複数の小孔が形成されたバックパネルとサイドパネルの前記下地枠が前記下孔に嵌合する固定ねじによって固定され、それらバックパネル及びサイドパネルを汎用組合せパネルとしてその取り付け位置によって、バックパネルの両端にそれぞれサイドパネルを組み合わせて壁付けしない独立設置式(アイランド型)のキッチン台を構成し、バックパネルの一端を壁付けするとともにそのバックパネルの他端に前記サイドパネルを連結して片側壁付け式のキッチン台を構成し、サイドパネルを使用せずにバックパネルの両端を壁付して両側壁付けキッチン台を構成し、少なくとも前記3タイプのいずれかに組み合わされることを特徴とする。
【0005】
これにより需要に合わせてバックパネル及びサイドパネルを適宜組み合わせることにより、片側壁付けでも、アイランドタイプでも、また両側壁付けでも、共通の汎用的なパネル材(コンポーネントパネル材)により大きな自由度をもって製作することができる。これによりメーカー側は予めサイドパネルやバックパネルのストックを用意したり、需要に応じて用意して、それらを組み合わせて使用すればよいから、需要者の要望に応じてより安価に各種のタイプのキッチン台を提供することができる。また需要者からすれば、選択の自由度が高まり、リフォーム等も容易に行えることになる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照しつつ説明する。
まず、図1に示すように、三方が壁付けのキッチン台(フロアユニット)1の場合、その三面は壁付けされるため、外側に現れることを予定した意匠面とはされない。従って、このようなフロアユニット1は、三方が壁付けのキッチン台専用の構成となる。これに対し、図2(a)上図のように、壁付けを一切しない独立設置式(アイランド型)のキッチン台(フロアユニット)2、図2(b)上図のように、片面を壁付けした片側壁付け式のフロアユニット3、図2(a)下図のように、同じく片側壁付け式のフロアユニットでL字状に構成されるフロアユニット4、図2(b)下図に示すように、両側壁付けのフロアユニット5のタイプがある。
【0007】
従来より、一般にこれら1〜5のキッチン台は、それぞれに専用のものが製品として製造され、かつストックされて、顧客の発注に応じて出荷されることとなるが、それぞれのキッチン台1〜5の専用の在庫を持つことは保管スペース、商品の効率的な回転等を考慮すると好ましいこととは言えない。
【0008】
また、三方が壁付けのキッチン台1を、例えば図2(a)上図のようなアイランド式のキッチン台2、あるいは図2(b)上図のような片側壁付け式のキッチン台3(対面式キッチン)に変更(リフォーム)しようとしても、キッチン台1は三方壁付けのものとして専用に作られているから、リフォームはきかず、結局このキッチン台1は廃棄することとなる。それでは粗大な廃棄物が生じ好ましくない。
【0009】
そこで、三方壁付けのキッチン台1が選択されるにせよ、少なくとも背面は壁付けされないキッチン台2〜5のタイプのいずれが選択されるにせよ、図3及び図4に示すような、それらに汎用的なバックパネル7及び左右のサイドパネル8及び9を適宜選択的に組み合わせることにより、少なくとも一面は壁付けされないタイプの種々のキッチン台を得ることができる。また、図1のような三方壁付けのフロアユニット1を、図2のキッチン台2〜5のいずれのタイプにも簡単にリフォームすることが可能となる。
【0010】
例えば図5のように、背面及び両側面に意匠面を有していないフロアユニット10に対し、そのフロアユニット10の背面下地面にバックパネル7を、またフロアユニット10の左右の側面下地面にサイドパネル8及び9をそれぞれバックパネル7と角部が直角につながるように固定すれば、背面及び左右側面の3面が意匠面とされた、例えばアイランドタイプのキッチン台とすることが簡単にできる。
【0011】
また、例えばサイドパネル9を廃止してこの側を壁付けにすれば、対面式のI型又はL型のキッチン台が簡単に構成できる。さらに、左右のサイドパネル8、9を省略してその両側面を壁付けにすれば両側壁付けのキッチン台が構成できるし、また、バックパネル7を省略して左右のサイドパネル8、9を用いれば、背面が壁付けで両側面が外部に現れるキッチン台も容易に得られる。
【0012】
図6は、バックパネルの一例を示すもので、(a)は平面図、(b)は裏面図、(c)は右側面図である。(b)に示すように、バックパネル7は枠状に構成された木材あるいはその他の構造材からなる下地枠11を備え、下地枠11は横材11aと縦材11bとが額縁の枠をなすように連結され、この下地枠11に対しバックパネル用エプロン(外表面を構成する意匠パネル材)12が貼り付けられている。このエプロン12は金属プレート、例えばアルミニウムあるいはアルミニウム合金製のパネルからなり、下地枠11の外周縁の形状にほぼ等しい方形の形状をなす。そして、このエプロン12はその上縁部が下地枠11の上縁部上に被さるように折り曲げられており、またエプロン12にはその厚さ方向に貫通して複数の小孔13が形成されている。
【0013】
これらの小孔13は、この例で、横方向に複数列(例えば3列)に、一定の間隔(ピッチ)で形成されている。言い換えれば、これらの小孔13は、横方向及び縦方向において等しい間隔で碁盤の目状に形成することができる。この小孔13が形成されたパネル部位には下地枠11は入り込んでいない。別の言い方をすれば、下地枠11で囲まれた内側の領域に複数の小孔13が形成されているとも言える。このバックパネル7の下地枠11の側縁の所定位置(例えば上端部と下端部)には、クリップ金具14が固定されている。クリップ金具14は図13にも示すように、下地枠11の側端面にビス等の締結部材で固定されるとともに、中間部の隆起した部分に溝15が形成され、この溝15と下地枠11の側端との間に隙間16が生じている。
【0014】
なお、バックパネル7のエプロン12の側端12aは、下地枠11の側端11aより側方へ突出し、溝15が形成された金具隆起部分と同等かそれよりさらに側方へ突出した位置にある。溝15は、後述する係合部材としてのショルダスクリュー17を挿入させるもので、そのショルダスクリュー17の頭部17aが溝15の内側(隙間16内)に、またフランジ17bがその外側に位置して、中間の頸部17cが溝15に嵌り、クリップ金具14をショルダスクリュー17が挟み込む状態となる。これによって、クリップ金具14が固定されたバックパネル7と、ショルダスクリュー17が固定されたサイドパネル8又は9とが、仮止め状態で連結されることとなる。溝15は、ショルダスクリュー17の頭部17aを通過させる入口部15aと、その頭部17aより幅の狭い係合溝部15bとを備え、この係合溝部15bの下端又は中間にショルダスクリュー17が位置して、バックパネル7とサイドパネル8又は9とが仮止め状態となる。
【0015】
図7は、上述のバックパネル用エプロン12を示すもので、そのエプロン12の上端は、(d)に示すように、下地枠11の上端に沿ってほぼ直角に曲げられた折曲部7aとされ、折曲部7aは、下地枠11の内端よりさらに内方へ延びて、その先端部が斜め下方へやや傾斜した傾斜部7bを含んでいる。この上側折曲部7aの下地枠11から突出した部分(傾斜部7b)は、後述するようにフロアユニット(キッチン台中間品)の上端上に重なって連結される部分となる。そして、この傾斜部7bがフロアユニット10の上端縁との間に隙間が発生することを抑制ないし解消する役割を果たす。上述のバックパネル7を製作する工程では、1枚の板の上縁部を曲げるだけでエプロン12となり、そのエプロン12に下地枠11を所定の固着手段により、例えば吹付けのゴムのり等で貼り付けることにより完成するから、バックパネル7の製造が容易であり、その間口は素材となる板材の切断長さの調整で自由に設定できる。
【0016】
図8は、サイドパネル8又は9(以下、8で代表させる)を示すもので、(a)が平面図、(b)が裏面図、(c)が側面図である。このサイドパネル8も基本的にはバックパネル7と同様の構造をなし、枠状の下地枠21に、外表面(意匠面)を構成するパネル材として金属製(例えばアルミニウム又はアルミニウム合金等)のサイドパネル用エプロン22(図9参照)が固定(例えば接着剤による接着(貼付け)等)されたものである。つまり、エプロン22は外面装飾機能をなし、下地枠21が骨組みを成す骨格部となる。その下地枠21は、一対の横材21aと、これに組み合わされる一対の縦材21bとを備え、さらに上側の横材21aの上側に接して上側横材21dが接合され、この上側横材21dの長手方向の帯状上端面には、アルミニウム帯材等からなる金属製又はその他意匠面を構成するエッジ材21eが接合されている。なお、下側の横材21aの下端面にも同様なエッジ材21eを接合してもよいし、これを省略することもできる。
【0017】
また、サイドパネル用エプロン22にも、板厚方向に貫通して複数の小孔23が形成され、これら小孔23の形成位置やピッチは、バックパネル用エプロン12の小孔13と対応付けて、同列的に同一のピッチで形成することができる。さらに、このサイドパネル用エプロン22の両側端部は円弧状の断面を有するようにアールが付けられ(湾曲部24が形成され)、この湾曲部24のアールの終端は、バックパネル7と直角に突き合わされた状態で、そのバックパネル7の平面に滑らかに連続するようになっている。
【0018】
図9は、そのサイドパネル用エプロン22を示すもので、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図、(d)が上述の湾曲部24の拡大図である。この湾曲部24は、エプロン22の正面の平坦面から始まって背面側に回り込むが、そのアールの終端からさらにある程度の平面部24aが延びて、この先端がバックパネル7との突き合わせ部となる。サイドパネル8又は9は、所定の奥行き(例えば750mm)用のものを例えば1種類用意して、汎用パネルとしてストックしておくことができる。
【0019】
図10〜図14はアイランド型キッチン台を構成する場合を例にとって、所定のフロアユニット10に対し、バックパネル7及びサイドパネル8及び9を取り付ける構造及び手順を示すものである。図10はそれらのパネル7、8及び9を取り付ける前のフロアユニット10を示している。このフロアユニット10の背面及び左右の両側面はいずれも意匠面ではなく、取り付けられるパネル7、8及び9に対しては下地面となる。
【0020】
図11は、そのフロアユニット10の背面にバックパネル7を取り付ける状態を示すものである。このバックパネル7の、ユニット10への背面の装着に先立ち、ユニット背面の上部に横方向に形成された桟部27に、予め固定ねじ用の下孔10aを形成し、またユニット背面の下部には複数のスペーサ28を固定する。これらのスペーサ28は、両面テープを備えたものとすることができ、その両面テープを剥がし、背板下部でユニット10の底板に乗せ固定することができる。これらスペーサ28にも固定ねじ用の下孔28aを形成しておく。
【0021】
一方、バックパネル7はそのトップ(図7の7a及び7b参照)の幅とユニット10の幅とをあわせて、ユニット10側の上端を構成するバックガード29に引っ掛け、水平を確認してから、そのユニット10の内部から固定ねじを上述の下孔10a、28aを通じて、バックパネル7の下地枠11に複数箇所で締め込んで固定する(この例ではバックパネル1枚当たり6箇所のねじ固定)。この際、バックパネル7の上端の延長部(7a、7b)はバックガード29の上面に被さり、あたかもバックガード29とバックパネル7とが一体もののような形態となる。またバックパネル7の両側はユニット10の両端とほぼ一致することとなる。
【0022】
図12は、フロアユニット10の背面にバックパネル7が固定された後、さらにユニット10の両側面にサイドパネル8及び9を固定する状態を示すものである。前述のように、サイドパネル8及び9のバックパネル7側の側端部には、ショルダスクリュー17がそれぞれ取り付けられており、バックパネル7の側端に設けられた前述のクリップ金具14に、サイドパネル8及び9のショルダスクリュー17を嵌め込んで仮固定する。これは図13で説明したように、ショルダスクリュー17をクリップ金具14に沿ってその上方から移動させると、ショルダスクリュー17の頸部17cがクリップ金具14の溝15に入り込むとともに、そのクリップ金具14がショルダスクリュー17の頭部17aとフランジ17bとに挟まれた状態で仮固定される。その後、サイドパネル8及び9の下地枠21(図8)に対応するねじ位置を設定して、ユニット10の内部から固定ねじ用の下孔7cをあけ、その後サイドパネル8及び9の水平を確認し、バックパネル7との角部をそろえながら、ユニット10の内部からサイドパネル8及び9の下地枠に対し複数の固定ねじ(例えばサイドパネル1枚当たり4箇所のねじ固定)で固定する。
【0023】
図14(a)は、以上のようにしてフロアユニット10の背面及び両側面にバックパネル7、サイドパネル8及び9が固定された状態を示すものである。この際、(b)に示すように、サイドパネル8又は9とバックパネル7とは、直角に角が合うようにされ、かつサイドパネル8又は9のエプロンの湾曲部24がバックパネル7のエプロン12の直線部と滑らかにつながるようになっている。言い換えれば、サイドパネル8又は9の湾曲部24に対し、バックパネル7の外表面がほぼ接線方向となるようにサイドパネル8又は9が角合わせされる。また、バックパネル用エプロン12の上端の折曲延長部7aは、ユニット10のバックガード29の上端を被い、かつその折曲延長部7aの先端側の傾斜部7bがバックガード29との隙間を生じにくくする。
【0024】
さらに、バックパネル7及びサイドパネル8及び9の外表面を形成する例えばアルミパネル(エプロン12、22)は、互いに対応する同一の意匠面の連なりとなる。かつ、バックパネル用エプロン12及びサイドパネル用エプロン22にそれぞれ形成された小孔13及び23も意匠的に連なるように構成されるため、全体として外観上ないし意匠上統一感のある形態となる。またこれらの小孔13、23は各エプロン12及び22の内外を連通させる通孔ともなり得るため、フロアユニット10の内部空間の通気性を高める効果も期待できる。
【0025】
なお、図15(a)、(b)に示すように、比較的横寸法の大きなフロアユニット30に対しバックパネルを装着する場合は、バックパネルを複数に分割し、例えばバックパネル7a及び7bを一続きになるようにP点で突き合わせ、さらにこのような分割形態のバックパネル7aのP点とは反対側の端部にサイドパネル8を、また他方の分割バックパネル7bのP点とは反対側の端部にサイドパネル9をそれぞれ組み付けて、長さの長いフロアユニット30に対応することができる。
【0026】
なお、図16(a)に示すように、奥行きの比較的小さなフロアユニット40(例えば奥行き600mmのもの)に対し、これより大きな奥行きとなるサイズのサイドパネル8、9を用いて実質上フロアユニットの奥行きの拡張をする場合(例えば奥行き600mmのものを750mmに拡張するような場合)は、分割バックパネル7a及び7bのジョイント部Pの近傍に、それぞれ連結スペーサ41を固定し、この連結スペーサ41が奥行きの小さいフロアユニット40の背面と、バックパネル7a及び7bとの隙間を埋める部材として介在させることができる。同図(b)はフロアユニット40の正面図(後側)で、バックパネルの裏面側を示している。
【0027】
これらの連結スペーサ41は、フロアユニット40の奥行きが小さくてバックパネル7a及び7bをそのユニット40の背面に直接固定できない場合に用い、これらスペーサ41はバックパネル7a、7bの下地枠11に固定ねじ等で固定される。図17はその様子を示すものである。なお、一例として上側の連結スペーサ41は、下地枠11の上下方向の寸法幅内に納めるため縦に固定され、下側の連結スペーサ41は、下地枠11のより狭い上下幅に納まるように横置きで固定される。そして、これら連結スペーサ41とフロアユニット40の背部とが当接又はごく近接し、あるいは固定ねじ等で連結されることとなる。
【0028】
以上の説明は、図2における(a)のアイランドタイプのキッチン台2を組み立てる例を示したが、(b)、(c)あるいは(d)に示すように、片側を壁付けする場合はサイドパネル8及び9の一方を省略してフロアユニットの側面を壁に直付けするか、あるいはフロアユニットの両面を壁に直付けすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】三方を壁付けする場合のキッチン台の平面図。
【図2】本発明のバックパネル及びサイドパネルを用いて構成できる各種のキッチン台を示す平面図。
【図3】図2の(a)に対応してアイランド型のキッチン台とした例を示す斜視図。
【図4】図3のバックパネル及びサイドパネルを取り出して示す斜視図。
【図5】図3のアイランド型のキッチン台を構成する場合の簡略な平面図。
【図6】バックパネルの一例を示す図。
【図7】バックパネル用エプロン(外装パネル)の一例を示す図。
【図8】サイドパネルの一例を示す図。
【図9】サイドパネル用エプロン(外装材)の一例を示す図。
【図10】背面及び両側面が下地面となるフロアユニットを示す斜視図。
【図11】そのフロアユニットにバックパネルを装着する状態を示す分解斜視図。
【図12】バックパネルを固定したフロアユニットの両側面にさらにサイドパネルを固定する状態を示す分解斜視図。
【図13】バックパネルとサイドパネルとの仮固定の構造を示す図。
【図14】フロアユニットにバックパネル及び左右のサイドパネルが固定されて、アイランド型キッチン台が構成された例を示す図。
【図15】横方向寸法の大きなフロアユニットに対し、分割タイプのバックパネルを装着した状態を示す図。
【図16】奥行きの小さいフロアユニットに対し、その奥行きを拡張するように連結スペーサを介してバックパネルを固定する例を示す図。
【図17】その連結スペーサの取付けの一例を示す斜視図。
【符号の説明】
7 バックパネル
8、9 サイドパネル
10、30、40 フロアユニット
11、21 下地枠
12 バックパネル用エプロン
13、23 小孔
22 サイドパネル用エプロン
24 湾曲部
Claims (4)
- 背面及び両側面に意匠面を有していないフロアユニットに対して、その背面及び両側面には上部と下部に複数個の下孔が形成されており、このフロアユニットの背面及び両側面に対応するバックパネルとサイドパネルが前記フロアユニットの共通の汎用組合せパネルとして設けられており、
それらバックパネルおよびサイドパネルは、その外表面に意匠面(化粧面)を形成すると共に、その両側部に設けた縦桟と、その上部と下部の前記下孔に対応する部分に設けた横桟とを額縁の枠状に連結した下地枠を備え、前記下地枠で囲まれた内側の領域のバックパネルとサイドパネルにはその厚さ方向に貫通した複数の小孔が形成され、
前記意匠面を有していないフロアユニットの背面及び両側面に対して、貫通した複数の小孔が形成されたバックパネルとサイドパネルの前記下地枠が前記下孔に嵌合する固定ねじによって固定され、
それらバックパネル及びサイドパネルを汎用組合せパネルとしてその取り付け位置によって、
バックパネルの両端にそれぞれサイドパネルを組み合わせて壁付けしない独立設置式(アイランド型)のキッチン台を構成し、
バックパネルの一端を壁付けするとともにそのバックパネルの他端に前記サイドパネルを連結して片側壁付け式のキッチン台を構成し、
サイドパネルを使用せずにバックパネルの両端を壁付して両側壁付けキッチン台を構成し、
少なくとも前記3タイプのいずれかに組み合わされることを特徴とするキッチン台の組合せパネル材。 - 前記バックパネル及びサイドパネルは、それぞれ、前記下地枠に金属パネルが固定された構造とされ、
かつその金属パネル構造のバックパネルの上部には下地枠に沿って折り曲げられた折曲部が形成され、この折曲部は下地枠の内側よりもさらに内方に伸ばされてその先端に傾斜部を備えており、
この傾斜部は前記フロアユニットにバックパネルが取り付けられた時、前記バックパネルの傾斜部を備えた先端がバックガードの上面に被さり、このバックパネルとバックガードとが一体となる請求項1に記載の組合せパネル材。 - 前記フロアユニットに固定されたバックパネルの端に前記サイドパネルを固定するキッチン台において、固定されたバックパネルの下地枠の側縁にクリップ金具14が固定され、また、サイドパネルのバックパネル側の側端部にはショルダスクリューが取り付けられ、前記サイドパネルとフロアユニットとの固定に先立って、バックパネルとサイドパネルはこのショルダスクリューと前記クリップ金具とが係合して仮止め状態で連結されるバックパネルとサイドパネルの角合わせを可能とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の組合せパネル材。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組合せパネル材をキッチン台を構成するフロアユニットの外面に固定してなるキッチン台。
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