JP3659141B2 - 棚 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内において飾り棚として設置される棚に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
室内において飾り棚として設置される棚として、前後の両面を開口させて、前後の両面から棚内に物を出し入れしたり、棚内の棚板の上に置いた置物が前後の両面から見えるようにしたものがある。
【0003】
図14はその一例を水平断面図として示したものであり、複数枚の平行に配置される側板1間に棚板2を取り付けて棚を形成するようにしてある。そしてこのものでは、側板1を半分に切断した形態の一対の半側板5間に棚板2を取り付けて棚ユニット10を形成し、棚ユニット10を複数配置すると共に隣り合う棚ユニット10の半側板5の外面同士を重ね合わせて接合することによって、二枚の半側板5から側板1を形成すると共に棚を組み立てることができるようにしてある。各半側板5にはその内側の面から前後の両端面に至るように化粧シートなどを貼って化粧面11が形成してあり、一対の半側板5を接合した側板1は四周の全面が化粧面11となるようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこのように一対の半側板5を接合して形成される側板1にあって、一対の半側板5の接合目地の線Lが側板1の前後の端面に表われることになるが、側板1の前後の端面は棚において正面に露出する面であり、この接合目地の線Lが目立って棚の外観が損なわれるという問題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、接合目地の線が側板に目立って表われることを防ぐことができ、外観を良好なものとして形成することができる棚を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る棚は、縦の側板1を複数枚平行に配置すると共に隣り合う側板1の間に棚板2を取り付けて形成される棚において、側面片3と側面片3の一端に直角に延設される端面片4とから水平断面略L字形の半側板5を形成し、一対の半側板5を、各側面片3の端面片4を突出させた側の面同士を当接させると共に一方の半側板5の端面片4の背面に他方の半側板5の側面片3の端面片4を設けていない側の端部の端面を当接させた状態で、重ね合わせて接合することによって側板1を形成するようにして成ることを特徴とするものである。
【0007】
また請求項2の発明は、請求項1において、室内の天井下面に上枠板6を取り付けると共に上枠板6の下面に所定間隔で取付板7を取り付け、隣り合う取付板7の間に側板1の上端部を配置し、隣り合う側板1の上端部の間に幕板8を配設して、幕板8を取付板7の端面に固定すると共に隣り合う側板1間に取り付けられた天板9に幕板8を固定して成ることを特徴とするものである。
【0008】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、端面片4が外方へ突出する向きで平行に配設した一対の半側板5の間に棚板2を取り付けて棚ユニット10を形成し、棚ユニット10を複数配置して、隣り合う棚ユニット10の対向する半側板5を重ね合わせて結合して成ることを特徴とするものである。
【0009】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、側面片3の端面片4を突出させた側と反対側の外面から、端面片4の外面、端面片4の突出端面にかけて、半側板5の表面に化粧面11を形成して成ることを特徴とするものである。
【0010】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、半側板5の端面片4の背面部に凹段部40を形成して成ることを特徴とするものである。
【0011】
また請求項6の発明は、請求項4又は5において、半側板5に化粧シート41を貼着して化粧面11を形成し、半側板5の側面片3の外面において化粧シート41の端縁同士が所定間隔を隔てて対向するように化粧シート41を貼着して、この化粧シート41の対向する端縁間の隙間を係止溝42として形成し、隣り合う側板1においてこの係止溝42を対向させると共に仕切り板43の端縁を係止溝42に挿入係止して仕切り板43を側板1間に取り付けて成ることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
半側板5は、側面片3と、側面片3の一端の外面に直角に突出させて延設される端面片4とから、合板などで水平断面略L字形に形成されるものである。この端面片4の突出寸法は側面片3の厚み寸法と等しく設定してある。また各半側板5の表面には、側面片3の端面片4を突設していない側の面から、端面片4の外面、端面片4の突出する端面にかけて、突き板などの化粧シート41が貼り付けてあり、半側板5のこの化粧シート41を貼った各表面を化粧面11として形成してある。半側板5の化粧面11以外の面は、合板などの基材が剥き出しになっている。
【0014】
そして一対の半側板5を端面片4が外方へ突出する向きにして平行に配置し、この両半側板5の対向する内面間に上下複数個所において棚板2を取り付けることによって、図1に示すように前後の両面が開放された棚ユニット10を形成するようにしてある。この一対の半側板5はそれぞれの端面片4が棚ユニット10の前部側あるいは後部側のいずれか一方に位置するように配置してある。
【0015】
上記のように形成される棚ユニット10にあって、その上端部には上端からやや下方位置において対向する半側板5間に天板9が取り付けてあり、天板9の上面に受け板16が固定してある。受け板16の前後方向の幅寸法は天板9よりも小さく形成してあり、受け板16の前後の端面が天板9の前後の端縁よりも内方に位置するようにしてある。また棚ユニット10の下端部には、その下端からやや上方位置において対向する半側板5間に地板17が取り付けてあり、地板17の下面に受け板18が固定してある。受け板18の前後方向の幅寸法は地板17よりも小さく形成してあり、受け板18の前後の端面が地板17の前後の端縁よりも内方に位置するようにしてある。さらにこの地板17の下側において対向する半側板5の下端間には、固定用板19が取り付けてある。この固定用板19は前後方向の幅寸法を受け板18と同一に形成してある。また、上記の天板9より上側と、地板17より下側において、半側板5の側面片4には連結用孔20が穿設してある。
【0016】
一方、棚を設置する室内において、その天井22の下面には上枠板6が取り付けてある。上板枠6は矩形に形成されるものであり、その下面に取付板7が所定間隔で複数枚取り付けてある。上枠板6はその前後方向の幅寸法を上記の天板9と同寸法に形成してあり、取付板7はその前後方向の幅寸法を上記の天板9の受け板16と同寸法に形成してある。また取付板7の横方向の幅寸法を棚ユニット10の対向する半側板5の内面間の間隔とほぼ同一に形成してあり、隣り合う取付板7間の間隔寸法は、2枚の半側板5を接合した側板1の厚み寸法とほぼ同一に形成してある。上枠板6は取付板7から上枠板6の固定用孔25に釘やビス等の固着具24を通して天井22に打入することによって、天井22に取り付けられるものである。
【0017】
しかして、室内に棚を組み立てて設置するにあたっては、複数の棚ユニット10を配置して、隣り合う棚ユニット10の半側板5同士を接合する。すなわち、隣り合う棚ユニット10をその半側板5の突出する端面片4が前後方向で逆に位置するように配置し、各棚ユニット10の対向する一対の半側板5を、側面片3の外面同士を当接させると共に、一方の半側板5の端面片4の背面に他方の半側板5の側面片3の端面片4を設けていない側の端部の端面を相互に当接させ、この状態で図3のように重ね合わせる。そしてこの各半側板5に設けた連結用孔20にビスやボルトを通して連結することによって、各半側板5を接合して側板1を形成すると共に各棚ユニット10を連結する。
【0018】
このように一対の半側板5を接合して側板1を形成するにあたって、一方の半側板5の側面片3の端面は他方の半側板5の端面片4の裏側に当接し、側面片3の表面と端面片4の突出端面は面一になる。従って、一対の半側板5の接合目地の線Lは図3に示すように側板1の左右の側面に表われることになるが、側板1の左右の側面は棚の正面に露出するものではないので、この接合目地の線Lは目立つことがなく、棚の外観を損なうようなおそれはない。
【0019】
次にこの連結した棚ユニット10を図2のように天井22に設けた上枠板6と床23の間に配置し、一対の半側板5を接合して形成される側板1の上端部を上枠板6の下面において隣り合う取付板7間に差し込む。このとき、取付板7は隣り合う側板1間に位置している。そして隣り合う側板1間に渡るように、各棚ユニット10の上端部の前部と後部にそれぞれ幕板8を配置し、各幕板8を上枠板6と天板9の間にはめ込むと共に各幕板8の上端と下端を取付板7と受け板16の前後の各端面に当接し、幕板8から取付板7や受け板16に釘やビス等の固着具24を打入することによって、天板9を受け板16、幕板8、取付板7を介して上枠板6に固定することができ、各棚ユニット10の上端を図4のように天井22に固定することができるものである。
【0020】
また棚ユニット10の下端部は、固定用板19の固定用孔26を通した固着具24を床23に打入することによって、固定用板19を介して床23に固定することができる。このように固定用板19を固着具24で床23に固定した後、隣り合う側板1間に渡るように、各棚ユニット10の下端部の前部と後部にそれぞれ下幕板28を配置し、各下幕板28を地板17と床23の間にはめ込むと共に各下幕板28の上端と下端を受け板18と固定用板19の前後の各端面に当接し、下幕板28から受け板18や固定用板19に固着具24を打入することによって、図4のように棚ユニット10の下端部の前後にそれぞれ下幕板28を取りつける。
【0021】
このようにして、棚を組み立てて天井22と床23にそれぞれ上下端を固定した状態で室内に棚を設置することができるものである。ここで、棚ユニット10のうち、端部に位置する棚ユニット10の端の側の半側板5は、接合される棚ユニット10がないので、棚板2を取りつけていない半側板5aを用い、図5のように半側板5にこの半側板5aを接合することによって、端部側板1aを形成するようにしてある。また袖壁などの室内の壁29に棚の端部を接続する場合には、図5に示すように、上記のような半側板5aを用いることなく、半側板5の外面を壁29に当接させて直接接続するようにすることができる。
【0022】
図6(a)〜(c)はそれぞれ取付金具30を示すものであり、図6(a)のものは縦の固定片31の上端と下端の中央部にそれぞれ半円舌片状の押え片32,33を延設して側面視コ字形に取付金具30を形成してある。図6(b)のものは縦の固定片31の上下端にそれぞれフランジ片34を延出すると共に、上下の各フランジ片34の中央部に半円舌片状の押え片32,33を延設して側面視コ字形に取付金具30を形成してある。図6(c)のものは縦の固定片31の上端と下端に幅全長に亘って押え片32,33を延設して側面視コ字形に取付金具30を形成してある。図6(a)〜(c)のいずれの取付金具30においても、固定片31及び押え片32,33のうち一方の押え片33に固定孔35が設けてあり、押え片32,33のうち他方の押え片32には固定孔35は設けられていない。
【0023】
上記のように形成される取付金具30を用いて、例えば棚の側板1(半側板5)に棚板2の側端部を取り付けることができる。すなわち、固定片31の固定孔35を通して固着具24を側板1に打入することによって、図7(a)のように取付金具30を側板1に固定し、そして上下の押え片32,33間に棚板2の側端部を差し込むと共に押え片33の固定孔35を通して固着具24を打入することによって、図7(b)のように押え片32で棚板2の表面を押さえた状態で、取付金具30で棚板2の側端部を側板1に取り付けることができるものである。また棚の背面が室内の壁面に沿うように配置される場合には、間柱などの壁構造材36に棚板2の後端部を取り付けることができる。すなわち、固定片31の固定孔35を通して固着具24を壁構造材36に打入することによって、図7(a)のように取付金具30を壁構造材36に固定し、そして上下の押え片32,33間に棚板2の後端部を差し込むと共に押え片33の固定孔35を通して固着具24を打入することによって、押え片32で棚板2の表面を押さえた状態で、図7(b)のように取付金具30で棚板2の後端部を壁構造材36に取り付けることができるものである。
【0024】
ここで、押え片32,33のうち、押え片32には固定孔35を設けていず固着具24が打入されないので、人の目線より下方に配置される棚板2の場合には、押え片32が上になるように取付金具30を用いると、目に入るのは棚板2の上側の押え片32だけになって、押え片33に打入した固着具24は棚板2の影になって見えないようにすることができるものであり、また人の目線より上方に配置される棚板2の場合には、押え片32が下になるように取付金具30を用いると、目に入るのは棚板2の下側の押え片32だけになって、押え片33に打入した固着具24は棚板2の影になって見えないようにすることができるものであり、固着具24で棚の外観を損ねることを防ぐことができるものである。
【0025】
さらに、上記のように形成される取付金具30を用いて、間柱などの壁構造材36に側板1の後端部を取り付けることができる。すなわち、固定片31の固定孔35を通して固着具24を壁構造材36に打入することによって、取付金具30を縦配置で壁構造材36に固定し、そして左右の押え片32,33間に側板1の後端部を差し込むと共に押え片33の固定孔35を通して固着具24を打入することによって、押え片32で側板1の表面を押さえた状態で、図7(a)のように取付金具30で側板1の後端部を壁構造材36に取り付けることができるものである。この場合も、側板1の両面のうち人の目に付き易い面の側に押え片32がくるように取付金具30を用いると、目に付き易いのは押え片32だけになって、押え片33に打入した固着具24は側板1の影になって見えないようにすることができるものであり、固着具24で棚の外観を損ねることを防ぐことができるものである。
【0026】
ここで、上記の図3の実施の形態では、一対の半側板5を接合して側板1を形成するにあたって、一対の半側板5の接合目地の線Lが目立たない側板1の側面に表われるようにすることによって、棚の外観が損なわれないようにしている。しかし、一対の各半側板5の寸法誤差等によって、図9(b)に示すように、一方の半側板5の端面片4と他方の半側板5の側面片3との間に段差Bが生じていると、この段差Bによって一対の半側板5の接合目地の線Lが目立ってしまうおそれがある。
【0027】
そこで図8に示す実施の形態では、図8(a)に示すように、半側板5の端面片4の背面側の端縁部に断面L字状の凹段部40を、半側板5の全長に亘って形成するようにしてある。このように半側板5の端面片4の背面側の端縁部に凹段部40を設けておくと、一対の半側板5の側面片3の外面同士を当接させると共に、一方の半側板5の端面片4の背面に他方の半側板5の側面片3の端面片4を設けていない側の端部の端面を相互に当接させるようにして、一対の半側板5を接合して側板1を形成するにあたって、図8(b)に示すように、一方の半側板5の端面片4と他方の半側板5の側面片3との間に凹段部40によって溝45が形成されることになる。そしてこのように溝45が形成されていると、一方の半側板5の端面片4と他方の半側板5の側面片3との間に段差Bが生じていても図9(a)のように、この段差Bが目立つことがなくなり、段差Bによって一対の半側板5の接合目地の線Lが目立ってしまうことを防ぐことができるものである。図8の実施の形態では、半側板5に凹段部40以外に、凹段部40と対応する位置において側面片3の外面に断面コ字形の凹溝46が凹設してあり、凹段部40によって形成される溝45とこの凹溝46がそれぞれ側板1の両サイドに設けられることによって、側板1の意匠性を高めることができるようにしてある。
【0028】
図10は本発明の実施の形態の他の一例における半側板5及び側板1を示すものであり、側面片3の端面片4を突設していない側の面から、端面片4の外面、端面片4の突出する端面にかけて、化粧シート41を貼り付けることによって、半側板5の表面に化粧面11を形成するにあたって、化粧シート41の端縁同士が側面片3の外面で所定間隔を隔てて対向するように、2枚の化粧シート41を貼着するようにしてある。このように化粧シート41の対向する端縁間の隙間を側面片3の外面に形成することによって、図10(a)に示すように、この隙間で側面片3の外面に係止溝42を形成することができるものであり、一対の半側板5を接合して構成される側板1の両面に縦方向の係止溝42を図10(b)のように形成することができるものである。
【0029】
そして隣り合って配置される側板1において、それぞれ係止溝42が対向するようにしてあり、図11(a)のように仕切り板43の両側端を各係止溝42に挿入係止することによって、仕切り板43を側板1間において上下の棚板2の間に取り付けることができるものである。ここで、棚板2の上面や下面にも上記と同様にして係止溝47が形成してあり、図11(b)のように仕切り板43の上下の端縁をこの係止溝47に挿入係止するようにしてある。仕切り板43は図12に示すように、棚板2上の収納物の落下防止用の背板として、あるいは目隠しや、意匠性向上などのために用いられるものであるが、この仕切り板43を取り付けるための側板1の係止溝42は、側板1を構成する半側板5の表面を化粧する化粧シート41を利用して形成することができるものであり、半側板5に溝彫り加工などを行なうような必要がなくなって、加工工数を低減することができるものである。
【0030】
ここで、半側板5に貼着する化粧シート41としては、係止溝42を形成するために所定の厚みを有する必要があるので、図13(a)に示すように、化粧シート41にVカット溝48を設け、このVカット溝48で化粧シート41を折り曲げて半側板5に化粧シート41を貼り付けるようにしてある。また、係止溝42は側板1の前後方向の中央部に形成する他、図13(b)のように側板1の前後方向の端部寄りに係止溝42を形成するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
上記のように本発明は、縦の側板を複数枚平行に配置すると共に隣り合う側板の間に棚板を取り付けて形成される棚において、側面片と側面片の一端に直角に延設される端面片とから水平断面略L字形の半側板を形成し、一対の半側板を、各側面片の端面片を突出させた側の面同士を当接させると共に一方の半側板の端面片の背面に他方の半側板の側面片の端面片を設けていない側の端部を当接させた状態で、重ね合わせて接合することによって側板を形成するようにしたので、一対の半側板を接合して側板を形成するにあたって、両半側板の接合目地の線は棚の正面に位置しない側板の左右の側面に表われることになり、接合目地の線が側板に目立って表われることを防ぐことができ、外観を良好なものとして形成することができるものである。
【0032】
また請求項2の発明は、室内の天井下面に上枠板を取り付けると共に上枠板の下面に所定間隔で取付板を取り付け、隣り合う取付板の間に側板の上端部を配置し、隣り合う側板の上端部の間に幕板を配設して、幕板を取付板の端面に固定すると共に隣り合う側板間に取り付けられた天板に幕板を固定するようにしたので、幕板で棚の上端部の仕舞いを行なうことができると共に、幕板を利用して棚の上端部を天井に固定することができるものである。
【0033】
また請求項3の発明は、端面片が外方へ突出する向きで平行に配設した一対の半側板の間に棚板を取り付けて棚ユニットを形成し、棚ユニットを複数配置して、隣り合う棚ユニットの対向する半側板を重ね合わせて結合するようにしたので、棚ユニットを接合することによって棚を組み立てることができ、棚の組み立てを容易に行なうことができるものである。
【0034】
また請求項4の発明は、側面片の端面片を突出させた側と反対側の外面から、端面片の外面、端面片の突出端面にかけて、半側板の表面に化粧面を形成するようにしたので、一対の半側板を接合して形成される側板の表面に露出する部分だけを化粧処理すれば済み、半側板の製造コストを安価にすることができるものである。
【0035】
また請求項5の発明は、半側板の端面片の背面部に凹段部を形成するようにしたので、側板を形成するために接合した一対の半側板の端面片と側面片との間に凹段部によって溝が形成されるものであり、この一対の半側板の端面片と側面片との間に段差があっても、溝によってこの段差が目立つことがなくなるものであり、段差によって一対の半側板の接合目地の線が目立つことを防ぐことができるものである。
【0036】
また請求項6の発明は、半側板に化粧シートを貼着して化粧面を形成し、半側板の側面片の外面において化粧シートの端縁同士が所定間隔を隔てて対向するように化粧シートを貼着して、この化粧シートの対向する端縁間の隙間を係止溝として形成し、隣り合う側板においてこの係止溝を対向させると共に仕切り板の端縁を係止溝に挿入係止して仕切り板を側板間に取り付けるようにしたので、仕切り板を取り付けるための側板の係止溝は、側板を構成する半側板の表面を化粧する化粧シートを利用して形成することができるものであり、半側板に溝彫り加工などを行なうような必要がなくなって、加工工数を低減することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図2】同上の正面図である。
【図3】同上の水平断面図である。
【図4】同上の縦断面図である。
【図5】同上の一部を省略した水平断面図である。
【図6】同上に用いる取付金具を示すものであり、(a),(b),(c)はそれぞれ斜視図である。
【図7】同上の取付金具を用いた棚板の取り付けを示すものであり、(a)は分解斜視図、(b)は斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態の他の一例を示すものであり、(a)は半側板の断面図、(b)は側板の斜視図である。
【図9】(a),(b)は同上の側板の一部を拡大した概略平面図である。
【図10】本発明の実施の形態のさらに他の一例を示すものであり、(a)は半側板の断面図、(b)は側板の斜視図である。
【図11】同上の棚を示すものであり、(a)は水平断面図、(b)側面断面図である。
【図12】同上の棚の斜視図である。
【図13】同上の実施の形態のさらに他の一例を示すものであり、(a)は半側板の分解断面図、(b)は側板の斜視図である。
【図14】従来の一部を省略した水平断面図である。
【符号の説明】
1 側板
2 棚板
3 側面片
4 端面片
5 半側板
6 上枠板
7 取付板
8 幕板
9 天板
10 棚ユニット
11 化粧面
40 凹段部
41 化粧シート
42 係止溝
43 仕切り板
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内において飾り棚として設置される棚に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
室内において飾り棚として設置される棚として、前後の両面を開口させて、前後の両面から棚内に物を出し入れしたり、棚内の棚板の上に置いた置物が前後の両面から見えるようにしたものがある。
【0003】
図14はその一例を水平断面図として示したものであり、複数枚の平行に配置される側板1間に棚板2を取り付けて棚を形成するようにしてある。そしてこのものでは、側板1を半分に切断した形態の一対の半側板5間に棚板2を取り付けて棚ユニット10を形成し、棚ユニット10を複数配置すると共に隣り合う棚ユニット10の半側板5の外面同士を重ね合わせて接合することによって、二枚の半側板5から側板1を形成すると共に棚を組み立てることができるようにしてある。各半側板5にはその内側の面から前後の両端面に至るように化粧シートなどを貼って化粧面11が形成してあり、一対の半側板5を接合した側板1は四周の全面が化粧面11となるようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこのように一対の半側板5を接合して形成される側板1にあって、一対の半側板5の接合目地の線Lが側板1の前後の端面に表われることになるが、側板1の前後の端面は棚において正面に露出する面であり、この接合目地の線Lが目立って棚の外観が損なわれるという問題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、接合目地の線が側板に目立って表われることを防ぐことができ、外観を良好なものとして形成することができる棚を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る棚は、縦の側板1を複数枚平行に配置すると共に隣り合う側板1の間に棚板2を取り付けて形成される棚において、側面片3と側面片3の一端に直角に延設される端面片4とから水平断面略L字形の半側板5を形成し、一対の半側板5を、各側面片3の端面片4を突出させた側の面同士を当接させると共に一方の半側板5の端面片4の背面に他方の半側板5の側面片3の端面片4を設けていない側の端部の端面を当接させた状態で、重ね合わせて接合することによって側板1を形成するようにして成ることを特徴とするものである。
【0007】
また請求項2の発明は、請求項1において、室内の天井下面に上枠板6を取り付けると共に上枠板6の下面に所定間隔で取付板7を取り付け、隣り合う取付板7の間に側板1の上端部を配置し、隣り合う側板1の上端部の間に幕板8を配設して、幕板8を取付板7の端面に固定すると共に隣り合う側板1間に取り付けられた天板9に幕板8を固定して成ることを特徴とするものである。
【0008】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、端面片4が外方へ突出する向きで平行に配設した一対の半側板5の間に棚板2を取り付けて棚ユニット10を形成し、棚ユニット10を複数配置して、隣り合う棚ユニット10の対向する半側板5を重ね合わせて結合して成ることを特徴とするものである。
【0009】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、側面片3の端面片4を突出させた側と反対側の外面から、端面片4の外面、端面片4の突出端面にかけて、半側板5の表面に化粧面11を形成して成ることを特徴とするものである。
【0010】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、半側板5の端面片4の背面部に凹段部40を形成して成ることを特徴とするものである。
【0011】
また請求項6の発明は、請求項4又は5において、半側板5に化粧シート41を貼着して化粧面11を形成し、半側板5の側面片3の外面において化粧シート41の端縁同士が所定間隔を隔てて対向するように化粧シート41を貼着して、この化粧シート41の対向する端縁間の隙間を係止溝42として形成し、隣り合う側板1においてこの係止溝42を対向させると共に仕切り板43の端縁を係止溝42に挿入係止して仕切り板43を側板1間に取り付けて成ることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
半側板5は、側面片3と、側面片3の一端の外面に直角に突出させて延設される端面片4とから、合板などで水平断面略L字形に形成されるものである。この端面片4の突出寸法は側面片3の厚み寸法と等しく設定してある。また各半側板5の表面には、側面片3の端面片4を突設していない側の面から、端面片4の外面、端面片4の突出する端面にかけて、突き板などの化粧シート41が貼り付けてあり、半側板5のこの化粧シート41を貼った各表面を化粧面11として形成してある。半側板5の化粧面11以外の面は、合板などの基材が剥き出しになっている。
【0014】
そして一対の半側板5を端面片4が外方へ突出する向きにして平行に配置し、この両半側板5の対向する内面間に上下複数個所において棚板2を取り付けることによって、図1に示すように前後の両面が開放された棚ユニット10を形成するようにしてある。この一対の半側板5はそれぞれの端面片4が棚ユニット10の前部側あるいは後部側のいずれか一方に位置するように配置してある。
【0015】
上記のように形成される棚ユニット10にあって、その上端部には上端からやや下方位置において対向する半側板5間に天板9が取り付けてあり、天板9の上面に受け板16が固定してある。受け板16の前後方向の幅寸法は天板9よりも小さく形成してあり、受け板16の前後の端面が天板9の前後の端縁よりも内方に位置するようにしてある。また棚ユニット10の下端部には、その下端からやや上方位置において対向する半側板5間に地板17が取り付けてあり、地板17の下面に受け板18が固定してある。受け板18の前後方向の幅寸法は地板17よりも小さく形成してあり、受け板18の前後の端面が地板17の前後の端縁よりも内方に位置するようにしてある。さらにこの地板17の下側において対向する半側板5の下端間には、固定用板19が取り付けてある。この固定用板19は前後方向の幅寸法を受け板18と同一に形成してある。また、上記の天板9より上側と、地板17より下側において、半側板5の側面片4には連結用孔20が穿設してある。
【0016】
一方、棚を設置する室内において、その天井22の下面には上枠板6が取り付けてある。上板枠6は矩形に形成されるものであり、その下面に取付板7が所定間隔で複数枚取り付けてある。上枠板6はその前後方向の幅寸法を上記の天板9と同寸法に形成してあり、取付板7はその前後方向の幅寸法を上記の天板9の受け板16と同寸法に形成してある。また取付板7の横方向の幅寸法を棚ユニット10の対向する半側板5の内面間の間隔とほぼ同一に形成してあり、隣り合う取付板7間の間隔寸法は、2枚の半側板5を接合した側板1の厚み寸法とほぼ同一に形成してある。上枠板6は取付板7から上枠板6の固定用孔25に釘やビス等の固着具24を通して天井22に打入することによって、天井22に取り付けられるものである。
【0017】
しかして、室内に棚を組み立てて設置するにあたっては、複数の棚ユニット10を配置して、隣り合う棚ユニット10の半側板5同士を接合する。すなわち、隣り合う棚ユニット10をその半側板5の突出する端面片4が前後方向で逆に位置するように配置し、各棚ユニット10の対向する一対の半側板5を、側面片3の外面同士を当接させると共に、一方の半側板5の端面片4の背面に他方の半側板5の側面片3の端面片4を設けていない側の端部の端面を相互に当接させ、この状態で図3のように重ね合わせる。そしてこの各半側板5に設けた連結用孔20にビスやボルトを通して連結することによって、各半側板5を接合して側板1を形成すると共に各棚ユニット10を連結する。
【0018】
このように一対の半側板5を接合して側板1を形成するにあたって、一方の半側板5の側面片3の端面は他方の半側板5の端面片4の裏側に当接し、側面片3の表面と端面片4の突出端面は面一になる。従って、一対の半側板5の接合目地の線Lは図3に示すように側板1の左右の側面に表われることになるが、側板1の左右の側面は棚の正面に露出するものではないので、この接合目地の線Lは目立つことがなく、棚の外観を損なうようなおそれはない。
【0019】
次にこの連結した棚ユニット10を図2のように天井22に設けた上枠板6と床23の間に配置し、一対の半側板5を接合して形成される側板1の上端部を上枠板6の下面において隣り合う取付板7間に差し込む。このとき、取付板7は隣り合う側板1間に位置している。そして隣り合う側板1間に渡るように、各棚ユニット10の上端部の前部と後部にそれぞれ幕板8を配置し、各幕板8を上枠板6と天板9の間にはめ込むと共に各幕板8の上端と下端を取付板7と受け板16の前後の各端面に当接し、幕板8から取付板7や受け板16に釘やビス等の固着具24を打入することによって、天板9を受け板16、幕板8、取付板7を介して上枠板6に固定することができ、各棚ユニット10の上端を図4のように天井22に固定することができるものである。
【0020】
また棚ユニット10の下端部は、固定用板19の固定用孔26を通した固着具24を床23に打入することによって、固定用板19を介して床23に固定することができる。このように固定用板19を固着具24で床23に固定した後、隣り合う側板1間に渡るように、各棚ユニット10の下端部の前部と後部にそれぞれ下幕板28を配置し、各下幕板28を地板17と床23の間にはめ込むと共に各下幕板28の上端と下端を受け板18と固定用板19の前後の各端面に当接し、下幕板28から受け板18や固定用板19に固着具24を打入することによって、図4のように棚ユニット10の下端部の前後にそれぞれ下幕板28を取りつける。
【0021】
このようにして、棚を組み立てて天井22と床23にそれぞれ上下端を固定した状態で室内に棚を設置することができるものである。ここで、棚ユニット10のうち、端部に位置する棚ユニット10の端の側の半側板5は、接合される棚ユニット10がないので、棚板2を取りつけていない半側板5aを用い、図5のように半側板5にこの半側板5aを接合することによって、端部側板1aを形成するようにしてある。また袖壁などの室内の壁29に棚の端部を接続する場合には、図5に示すように、上記のような半側板5aを用いることなく、半側板5の外面を壁29に当接させて直接接続するようにすることができる。
【0022】
図6(a)〜(c)はそれぞれ取付金具30を示すものであり、図6(a)のものは縦の固定片31の上端と下端の中央部にそれぞれ半円舌片状の押え片32,33を延設して側面視コ字形に取付金具30を形成してある。図6(b)のものは縦の固定片31の上下端にそれぞれフランジ片34を延出すると共に、上下の各フランジ片34の中央部に半円舌片状の押え片32,33を延設して側面視コ字形に取付金具30を形成してある。図6(c)のものは縦の固定片31の上端と下端に幅全長に亘って押え片32,33を延設して側面視コ字形に取付金具30を形成してある。図6(a)〜(c)のいずれの取付金具30においても、固定片31及び押え片32,33のうち一方の押え片33に固定孔35が設けてあり、押え片32,33のうち他方の押え片32には固定孔35は設けられていない。
【0023】
上記のように形成される取付金具30を用いて、例えば棚の側板1(半側板5)に棚板2の側端部を取り付けることができる。すなわち、固定片31の固定孔35を通して固着具24を側板1に打入することによって、図7(a)のように取付金具30を側板1に固定し、そして上下の押え片32,33間に棚板2の側端部を差し込むと共に押え片33の固定孔35を通して固着具24を打入することによって、図7(b)のように押え片32で棚板2の表面を押さえた状態で、取付金具30で棚板2の側端部を側板1に取り付けることができるものである。また棚の背面が室内の壁面に沿うように配置される場合には、間柱などの壁構造材36に棚板2の後端部を取り付けることができる。すなわち、固定片31の固定孔35を通して固着具24を壁構造材36に打入することによって、図7(a)のように取付金具30を壁構造材36に固定し、そして上下の押え片32,33間に棚板2の後端部を差し込むと共に押え片33の固定孔35を通して固着具24を打入することによって、押え片32で棚板2の表面を押さえた状態で、図7(b)のように取付金具30で棚板2の後端部を壁構造材36に取り付けることができるものである。
【0024】
ここで、押え片32,33のうち、押え片32には固定孔35を設けていず固着具24が打入されないので、人の目線より下方に配置される棚板2の場合には、押え片32が上になるように取付金具30を用いると、目に入るのは棚板2の上側の押え片32だけになって、押え片33に打入した固着具24は棚板2の影になって見えないようにすることができるものであり、また人の目線より上方に配置される棚板2の場合には、押え片32が下になるように取付金具30を用いると、目に入るのは棚板2の下側の押え片32だけになって、押え片33に打入した固着具24は棚板2の影になって見えないようにすることができるものであり、固着具24で棚の外観を損ねることを防ぐことができるものである。
【0025】
さらに、上記のように形成される取付金具30を用いて、間柱などの壁構造材36に側板1の後端部を取り付けることができる。すなわち、固定片31の固定孔35を通して固着具24を壁構造材36に打入することによって、取付金具30を縦配置で壁構造材36に固定し、そして左右の押え片32,33間に側板1の後端部を差し込むと共に押え片33の固定孔35を通して固着具24を打入することによって、押え片32で側板1の表面を押さえた状態で、図7(a)のように取付金具30で側板1の後端部を壁構造材36に取り付けることができるものである。この場合も、側板1の両面のうち人の目に付き易い面の側に押え片32がくるように取付金具30を用いると、目に付き易いのは押え片32だけになって、押え片33に打入した固着具24は側板1の影になって見えないようにすることができるものであり、固着具24で棚の外観を損ねることを防ぐことができるものである。
【0026】
ここで、上記の図3の実施の形態では、一対の半側板5を接合して側板1を形成するにあたって、一対の半側板5の接合目地の線Lが目立たない側板1の側面に表われるようにすることによって、棚の外観が損なわれないようにしている。しかし、一対の各半側板5の寸法誤差等によって、図9(b)に示すように、一方の半側板5の端面片4と他方の半側板5の側面片3との間に段差Bが生じていると、この段差Bによって一対の半側板5の接合目地の線Lが目立ってしまうおそれがある。
【0027】
そこで図8に示す実施の形態では、図8(a)に示すように、半側板5の端面片4の背面側の端縁部に断面L字状の凹段部40を、半側板5の全長に亘って形成するようにしてある。このように半側板5の端面片4の背面側の端縁部に凹段部40を設けておくと、一対の半側板5の側面片3の外面同士を当接させると共に、一方の半側板5の端面片4の背面に他方の半側板5の側面片3の端面片4を設けていない側の端部の端面を相互に当接させるようにして、一対の半側板5を接合して側板1を形成するにあたって、図8(b)に示すように、一方の半側板5の端面片4と他方の半側板5の側面片3との間に凹段部40によって溝45が形成されることになる。そしてこのように溝45が形成されていると、一方の半側板5の端面片4と他方の半側板5の側面片3との間に段差Bが生じていても図9(a)のように、この段差Bが目立つことがなくなり、段差Bによって一対の半側板5の接合目地の線Lが目立ってしまうことを防ぐことができるものである。図8の実施の形態では、半側板5に凹段部40以外に、凹段部40と対応する位置において側面片3の外面に断面コ字形の凹溝46が凹設してあり、凹段部40によって形成される溝45とこの凹溝46がそれぞれ側板1の両サイドに設けられることによって、側板1の意匠性を高めることができるようにしてある。
【0028】
図10は本発明の実施の形態の他の一例における半側板5及び側板1を示すものであり、側面片3の端面片4を突設していない側の面から、端面片4の外面、端面片4の突出する端面にかけて、化粧シート41を貼り付けることによって、半側板5の表面に化粧面11を形成するにあたって、化粧シート41の端縁同士が側面片3の外面で所定間隔を隔てて対向するように、2枚の化粧シート41を貼着するようにしてある。このように化粧シート41の対向する端縁間の隙間を側面片3の外面に形成することによって、図10(a)に示すように、この隙間で側面片3の外面に係止溝42を形成することができるものであり、一対の半側板5を接合して構成される側板1の両面に縦方向の係止溝42を図10(b)のように形成することができるものである。
【0029】
そして隣り合って配置される側板1において、それぞれ係止溝42が対向するようにしてあり、図11(a)のように仕切り板43の両側端を各係止溝42に挿入係止することによって、仕切り板43を側板1間において上下の棚板2の間に取り付けることができるものである。ここで、棚板2の上面や下面にも上記と同様にして係止溝47が形成してあり、図11(b)のように仕切り板43の上下の端縁をこの係止溝47に挿入係止するようにしてある。仕切り板43は図12に示すように、棚板2上の収納物の落下防止用の背板として、あるいは目隠しや、意匠性向上などのために用いられるものであるが、この仕切り板43を取り付けるための側板1の係止溝42は、側板1を構成する半側板5の表面を化粧する化粧シート41を利用して形成することができるものであり、半側板5に溝彫り加工などを行なうような必要がなくなって、加工工数を低減することができるものである。
【0030】
ここで、半側板5に貼着する化粧シート41としては、係止溝42を形成するために所定の厚みを有する必要があるので、図13(a)に示すように、化粧シート41にVカット溝48を設け、このVカット溝48で化粧シート41を折り曲げて半側板5に化粧シート41を貼り付けるようにしてある。また、係止溝42は側板1の前後方向の中央部に形成する他、図13(b)のように側板1の前後方向の端部寄りに係止溝42を形成するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
上記のように本発明は、縦の側板を複数枚平行に配置すると共に隣り合う側板の間に棚板を取り付けて形成される棚において、側面片と側面片の一端に直角に延設される端面片とから水平断面略L字形の半側板を形成し、一対の半側板を、各側面片の端面片を突出させた側の面同士を当接させると共に一方の半側板の端面片の背面に他方の半側板の側面片の端面片を設けていない側の端部を当接させた状態で、重ね合わせて接合することによって側板を形成するようにしたので、一対の半側板を接合して側板を形成するにあたって、両半側板の接合目地の線は棚の正面に位置しない側板の左右の側面に表われることになり、接合目地の線が側板に目立って表われることを防ぐことができ、外観を良好なものとして形成することができるものである。
【0032】
また請求項2の発明は、室内の天井下面に上枠板を取り付けると共に上枠板の下面に所定間隔で取付板を取り付け、隣り合う取付板の間に側板の上端部を配置し、隣り合う側板の上端部の間に幕板を配設して、幕板を取付板の端面に固定すると共に隣り合う側板間に取り付けられた天板に幕板を固定するようにしたので、幕板で棚の上端部の仕舞いを行なうことができると共に、幕板を利用して棚の上端部を天井に固定することができるものである。
【0033】
また請求項3の発明は、端面片が外方へ突出する向きで平行に配設した一対の半側板の間に棚板を取り付けて棚ユニットを形成し、棚ユニットを複数配置して、隣り合う棚ユニットの対向する半側板を重ね合わせて結合するようにしたので、棚ユニットを接合することによって棚を組み立てることができ、棚の組み立てを容易に行なうことができるものである。
【0034】
また請求項4の発明は、側面片の端面片を突出させた側と反対側の外面から、端面片の外面、端面片の突出端面にかけて、半側板の表面に化粧面を形成するようにしたので、一対の半側板を接合して形成される側板の表面に露出する部分だけを化粧処理すれば済み、半側板の製造コストを安価にすることができるものである。
【0035】
また請求項5の発明は、半側板の端面片の背面部に凹段部を形成するようにしたので、側板を形成するために接合した一対の半側板の端面片と側面片との間に凹段部によって溝が形成されるものであり、この一対の半側板の端面片と側面片との間に段差があっても、溝によってこの段差が目立つことがなくなるものであり、段差によって一対の半側板の接合目地の線が目立つことを防ぐことができるものである。
【0036】
また請求項6の発明は、半側板に化粧シートを貼着して化粧面を形成し、半側板の側面片の外面において化粧シートの端縁同士が所定間隔を隔てて対向するように化粧シートを貼着して、この化粧シートの対向する端縁間の隙間を係止溝として形成し、隣り合う側板においてこの係止溝を対向させると共に仕切り板の端縁を係止溝に挿入係止して仕切り板を側板間に取り付けるようにしたので、仕切り板を取り付けるための側板の係止溝は、側板を構成する半側板の表面を化粧する化粧シートを利用して形成することができるものであり、半側板に溝彫り加工などを行なうような必要がなくなって、加工工数を低減することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図2】同上の正面図である。
【図3】同上の水平断面図である。
【図4】同上の縦断面図である。
【図5】同上の一部を省略した水平断面図である。
【図6】同上に用いる取付金具を示すものであり、(a),(b),(c)はそれぞれ斜視図である。
【図7】同上の取付金具を用いた棚板の取り付けを示すものであり、(a)は分解斜視図、(b)は斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態の他の一例を示すものであり、(a)は半側板の断面図、(b)は側板の斜視図である。
【図9】(a),(b)は同上の側板の一部を拡大した概略平面図である。
【図10】本発明の実施の形態のさらに他の一例を示すものであり、(a)は半側板の断面図、(b)は側板の斜視図である。
【図11】同上の棚を示すものであり、(a)は水平断面図、(b)側面断面図である。
【図12】同上の棚の斜視図である。
【図13】同上の実施の形態のさらに他の一例を示すものであり、(a)は半側板の分解断面図、(b)は側板の斜視図である。
【図14】従来の一部を省略した水平断面図である。
【符号の説明】
1 側板
2 棚板
3 側面片
4 端面片
5 半側板
6 上枠板
7 取付板
8 幕板
9 天板
10 棚ユニット
11 化粧面
40 凹段部
41 化粧シート
42 係止溝
43 仕切り板
Claims (6)
- 縦の側板を複数枚平行に配置すると共に隣り合う側板の間に棚板を取り付けて形成される棚において、側面片と側面片の一端に直角に延設される端面片とから水平断面略L字形の半側板を形成し、一対の半側板を、各側面片の端面片を突出させた側の面同士を当接させると共に一方の半側板の端面片の背面に他方の半側板の側面片の端面片を設けていない側の端部の端面を当接させた状態で、重ね合わせて接合することによって側板を形成するようにして成ることを特徴とする棚。
- 室内の天井下面に上枠板を取り付けると共に上枠板の下面に所定間隔で取付板を取り付け、隣り合う取付板の間に側板の上端部を配置し、隣り合う側板の上端部の間に幕板を配設して、幕板を取付板の端面に固定すると共に隣り合う側板間に取り付けられた天板に幕板を固定して成ることを特徴とする請求項1に記載の棚。
- 端面片が外方へ突出する向きで平行に配設した一対の半側板の間に棚板を取り付けて棚ユニットを形成し、棚ユニットを複数配置して、隣り合う棚ユニットの対向する半側板を重ね合わせて結合して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の棚。
- 側面片の端面片を突出させた側と反対側の外面から、端面片の外面、端面片の突出端面にかけて、半側板の表面に化粧面を形成して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の棚。
- 半側板の端面片の背面部に凹段部を形成して成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の棚。
- 半側板に化粧シートを貼着して化粧面を形成し、半側板の側面片の外面において化粧シートの端縁同士が所定間隔を隔てて対向するように化粧シートを貼着して、この化粧シートの対向する端縁間の隙間を係止溝として形成し、隣り合う側板においてこの係止溝を対向させると共に仕切り板の端縁を係止溝に挿入係止して仕切り板を側板間に取り付けて成ることを特徴とする請求項4又は5に記載の棚。
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