JP3539815B2 - 建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置 - Google Patents

建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に備えられ、油圧機器の制御や、当該建設機械の動作状態に関連した内容の表示が可能な電子制御装置を構成する機器の故障を診断し、表示する故障診断表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建設機械に備えられた油圧機器の制御機能や、当該建設機械の動作状態に関連した内容の表示機能を有する電子制御装置を構成する機器の故障を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果を表示する故障表示手段とを備え、自動的に故障表示手段に該当する故障を表示させることにより、故障に対する修理をおこないやすくした故障診断表示装置が公知である。
【0003】
この種の第1の従来技術としては、電子制御装置を構成する制御ユニットに、表示用ターミナルを接続し、制御ユニットに内蔵される判定手段で判定される故障の内容を、その表示用ターミナルで表示するようにしたものがある。表示用ターミナルは、故障の修理作業を実施するサービスマンが所持するものであり、故障を生じている当該建設機械のユーザ側は、一般にこれを備えていない。
【0004】
また、第2の従来技術としは、予め電子制御装置を構成する個々の機器の故障の内容に対応する複数の故障No.を予め数字で設定しておき、運転席の後方のカバーの下方に配置される電子制御装置に含まれる制御ユニットの表示部に、該当する故障No.を表示させるようにしたものがある。この従来技術では、故障が複数の場合には、順次それらの故障No.が表示される。
【0005】
また、第3の従来技術としては、エンジン回転数、フロントの高さ位置、油温などの当該建設機械の通常動作時の状態に関連する内容、すなわち「通常表示」をおこなう操作パネルの同一の表示画面の一部分に、故障表示用のエリアを設定し、そのエリアに該当する複数の故障内容を順次表示するようにしたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した第1の従来技術では、サービスマンが表示用ターミナルを持参するまで、ユーザは故障の内容を知ることができず、ユーザに焦燥感や不安感を与えやすい問題がある。
【0007】
また、第2の従来技術では、故障の内容を知る際に運転席後方のカバーの開閉動作が必要となり、このため故障確認作業が煩雑になるとともに、故障No.が順次表示されるだけなので、どの故障No.に相当する故障が最も重要度の高い故障なのか識別できず、これらのために故障修理作業に手間取り、作業能率の向上を見込めない問題がある。
【0008】
また、第3の従来技術では、故障表示のエリアを確保するために、本来必要な通常表示のエリアが小さくなり、通常表示の表示形態に制約を与えるとともに、故障が複数の場合、故障表示のエリアに故障内容が順次表示されるだけなので、前述した第2の従来技術と同様にどの故障表示に対応する故障が最も重要度が高いのか識別できず、故障修理作業の能率の向上を見込めない問題がある。なお、この第3の従来技術では、上述した通常表示のエリアを十分に大きく確保しようとするときは、故障表示のために専用パネルを別に設けなければならず、仮にこのように専用パネルを別に設けるとすれば、装置費用が高くなってしまう。
【0009】
本発明は、上記した従来技術における実情に鑑みてなされたもので、
その第1の目的は、当該建設機械のユーザでも故障の内容を知ることができ、しかも重要度の高い故障を識別することができる建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置を提供することにある。
【0010】
また、第2の目的は、故障表示のための専用パネルを設けずに当該故障表示をおこなわせることができる建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置を提供することにある。
【0011】
また、第3の目的は、煩雑な作業を要することなく故障の内容を知ることができる建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、当該建設機械に設けられる油圧機器の制御機能、及び当該建設機械の動作状態に関連した内容の表示機能の少なくとも一方の機能を有する電子制御装置を構成する個々の機器の故障を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果を表示する故障表示手段とを備えた建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置において、
上記判定手段の判定結果を、故障内容に応じて群ごとに分けて記憶する記憶手段と、
上記記憶手段に記憶される判定結果に基づいて、故障表示の対象のうちの重要度の高い故障表示を選定する故障表示選定手段とを備え、
上記故障表示手段は、上記故障表示選定手段で選定された該当する故障表示をおこなう構成にしてある。 また、本発明の請求項2に係る発明は、建設機械に設けられる油圧機器の制御機能、及び建設機械の動作状態に関連した内容の表示機能の少なくとも一方の機能を有する電子制御装置を構成する個々の機器の故障を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果を表示する故障表示手段とを備えた建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置において、
上記判定手段の判定結果を、上記電子制御装置を構成する個々の機器のうちの類似の機器の故障を含む群ごとに分けて記憶する記憶手段と、
上記記憶手段に記憶される判定結果に基づいて、故障表示の対象のうちの重要度の高い故障表示を選定する故障表示選定手段とを備え、
上記故障表示手段は、上記故障表示選定手段で選定された該当する故障表示をおこなう構成にしてある。
【0013】
上述のように構成した請求項1,2に係る発明では、電子制御装置を構成する機器に故障を生じると、故障が生じたことが判定手段で判定され、記憶手段に該当する故障が記憶される。故障表示選定手段は、記憶手段に記憶された故障が複数の場合、重要度の高いものを故障表示の対象として選定する。故障表示手段は、その重要度の高い故障を表示する。したがって、ユーザにあっても故障の内容を知ることができるとともに、故障表示手段に表示される故障が重要度の高い故障であると認識することができる。
【0014】
また、上記第2の目的を達成するために、本発明の請求項6に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記故障表示手段が、当該建設機械の通常動作時の状態に関連する内容である通常表示が選択的に可能な構成にしてある。
【0015】
上述のように構成した請求項6に係る発明では、特に、故障表示手段で該当する故障表示をおこなうことができるとともに、選択的に、すなわち上述した故障表示に代えて、当該建設機械の通常動作時の状態に関連する内容である通常表示をおこなうことができる。すなわち、故障表示と通常表示を同一画面上に同時に表示することなく、これらの故障表示と通常表示とに兼用できる。これにより、故障表示のためのパネルと通常表示のためのパネルを別個に設けなくて済む。また、通常表示の表示形態に制約を与えなくて済む。
【0016】
また、上記第3の目的を達成するために、本発明の請求項7に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記故障表示手段が、当該建設機械の運転席の近傍に配置され、故障表示をおこなう表示部が露出される形態の表示器から成る構成にしてある。
【0017】
上述のように構成した請求項7に係る発明では、特に、表示部が露出していることから、カバーの開閉動作等の煩雑な作業を要することなく運転席のオペレータは表示部の故障表示を見ることができ、該当する故障の内容を容易に知ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態が適用される建設機械の一例として挙げた油圧ショベルの側面図、図2は図1に示す油圧ショベルの平面図、図3は図1に示す油圧ショベルに備えられる油圧駆動装置を示す回路図、図4は図1に示す油圧ショベルの運転室の内部を示す斜視図、図5は本発明の一実施形態に備えられる表示器を示す正面図、図6は本発明の一実施形態に備えられる制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【0019】
図1,2に示す油圧ショベルは、本体を構成する車体1Bと、この車体1Bに装着される作業機を構成するフロント装置1Aとから成っている。車体1Bは、下部走行体1fと上部旋回体1eとから成っている。下部走行体1fは、左走行モータ3f、及び右走行モータ3gによって駆動する。上部旋回体1eは旋回モータ3eによって駆動する。この上部旋回体1e上には、運転室3hを設けてある。
【0020】
フロント装置1Aは、鉛直方向に回動可能なロアーブーム1aと、左右方向に回動可能なアッパブーム1dと、このアッパブーム1dの先端に装着され、鉛直方向に回動可能なアーム1bと、このアーム1bの先端に鉛直方向の回動可能に装着したバケット1cとを備えている。また、ロアーブーム1aを回動させるブームシリンダ3a、アッパブーム1dを回動させるオフセットシリンダ3d、アーム1bを回動させるアームシリンダ3b、バケット1cを回動させるバケットシリンダ3cを備えている。
【0021】
なお、ロアーブーム1aの回動角を検出するブーム角センサ6aと、アッパブーム1dの回動角を検出するオフセット角センサ6cと、アーム1bの回動角を検出するアーム角センサ6bを備えている。
【0022】
上述した図1,2に示した油圧ショベルは、図3に示す油圧駆動装置を備えている。この油圧駆動装置は、油圧ポンプ2及びパイロットポンプ8と、油圧ポンプ2からブームシリンダ3aに供給される圧油の流れを制御するブーム用流量制御弁10aと、油圧ポンプ2からアームシリンダ3bに供給される圧油の流れを制御するアーム用流量制御弁10bと、油圧ポンプ2からバケットシリンダ3cに供給される圧油の流れを制御するバケット用流量制御弁10cと、油圧ポンプ2からオフセットシリンダ3dに供給される圧油の流れを制御するオフセット用流量制御弁10dと、油圧ポンプ2から旋回モータ3eに供給される圧油の流れを制御する旋回用流量制御弁10eと、油圧ポンプ2から左右走行モータ3f,3gに供給される圧油の流れを制御する左走行用流量制御弁10f、右走行用流量制御弁10gとを備えている。
【0023】
また、ブーム用流量制御弁10aを切換え制御するブーム用操作装置9a、アーム用流量制御弁10bを切換え制御するアーム用操作装置9b、バケット用流量制御弁10cを切換え制御するバケット用操作装置9c、オフセツト用流量制御弁10dを切換え制御するオフセット用操作装置9d、旋回用流量制御弁10eを切換え制御する旋回用操作装置9e、左走行用流量制御弁10fを切換え制御する左走行用操作装置9f、右走行用流量制御弁10gを切換え制御する右走行用操作装置9gを備えている。これらの操作装置9a〜9gは、前述したパイロットポンプ8に接続されている。
【0024】
また、ブーム用操作装置9aと、ブーム用流量制御弁10aの油圧駆動部50a,50bとは、それぞれパイロットライン40a,40bで接続されている。アーム用操作装置9bと、アーム用流量制御弁10bの油圧駆動部51a,51bとは、それぞれパイロットライン41a,41bで接続されている。バケット用操作装置9cと、バケット用流量制御弁10cの油圧駆動部52a,52bとは、それぞれパイロットライン42a,42bで接続されている。オフセット用操作装置9dと、オフセット用流量制御弁10dの油圧駆動部53a,53bとは、それぞれパイロットライン43a,43bで接続されている。旋回用操作装置9eと、旋回用流量制御弁10eの油圧駆動部54a,54bとは、それぞれパイロットライン44a,44bで接続されている。左走行用操作装置9fと、左走行用流量制御弁10fの油圧駆動部55a,55bとは、それぞれパイロットライン45a,45bで接続されている。右走行用操作装置9gと、右走行用流量制御弁10gの油圧駆動部56a,56bとは、それぞれパイロットライン46a,46bで接続されている。
【0025】
なお、ブーム上げをおこなわせるパイロット圧を導くパイロットライン40aには、比例電磁減圧弁11aを設けてあり、アーム1bの巻き込み動作をおこなわせるパイロット圧を導くパイロットライン41aには、比例電磁減圧弁11bを設けてあり、オフセットシリンダ3dを収縮させ、図2の運転室3h側からみてオフセット1dを左方向に回動させるパイロット圧を導くパイロットライン43bには、比例電磁減圧弁11cを設けてある。
【0026】
図3に示すように、前述したブーム角センサ6a、アーム角センサ6b、オフセット角センサ6cは、それぞれ信号線を介して制御ユニット7に接続されている。この制御ユニット7は、例えば図4に示すように運転室3h内に配置される運転席3iの斜め後方に配置されている。また、この制御ユニット7は、マイクロコンピュータから成り、図6に示すように、ブーム角センサ6a、アーム角センサ6b、オフセット角センサ6cの信号を入力するA/D変換器7bと、論理判断、演算機能を有する中央処理装置すなわちCPU7aと、制御プログラムを記憶するリード・オンリ・メモリすなわちROM7cと、情報の書き込みが自在なランダム・アクセス・メモリすなわちRAM7dとを備えている他、D/A変換器7eと、比例電磁減圧弁11a,11b,11cを駆動する信号を出力する比例弁ドライバ7fと、後述の表示器14に表示信号を出力するモニタ出力部7gとを備えている。
【0027】
なお、前述したブーム角センサ6a、アーム角センサ6b、オフセット角センサ6cと、比例電磁減圧弁11a,11b,11cと、制御ユニット7と、表示器14とによって、バケット1c等のフロント部材が運転室3hに干渉しないように防止する干渉防止装置が構成されている。
【0028】
この干渉防止装置では、センサ6a,6b,6cで検出されA/D変換器7bから入力される信号に基づいて、CPU7aは、フロント装置1Aの位置、姿勢を演算し、その位置、姿勢が運転室3hと干渉を生じるかどうか判定し、干渉を生じると判定された場合には、比例電磁減圧弁11a〜11cのうち、例えばその位置、姿勢に関わるフロント装置1Aの構成部材に関連する比例電磁減圧弁に駆動信号を出力する制御をおこなう。これにより、例えば該当するフロント装置1Aの構成部材は停止し、運転室3hとの干渉を未然に防ぐことができる。また、この干渉防止装置は、当該油圧ショベルの通常動作時の状態に関連する内容の通常表示、例えばフロント装置1Aの高さ位置を表示する機能も有する。すなわち、CPU7aの演算により得られたフロント装置1Aの高さ位置に相当する表示信号が、モニタ出力部7gから表示器14に出力され、表示器14で表示されるようになっている。
【0029】
本実施形態では、例えば、上述の干渉防止装置を故障診断の対象である電子制御装置としてある。すなわち、本実施形態が適用される電子制御装置は、図6に示すように、ブーム角センサ6a、アーム角センサ6b、オフセット角センサ6cと、比例電磁減圧弁11a,11b,11cと、制御ユニット7と、表示器14とによって構成されている。
【0030】
そして特に、本実施形態は、制御ユニット7のCPU7aに内蔵され、電子制御装置すなわち干渉防止装置を構成する機器の故障を判定する判定手段と、制御ユニット7のRAM7dに内蔵され、上述の判定手段の判定結果を故障内容に応じて群ごとに分けて記憶する記憶手段、例えば、干渉防止装置を構成する個々の機器のうちの類似の機器の故障を含む群ごとに分けて記憶する記憶手段と、制御ユニット7のCPU7aに内蔵され、上述の記憶手段に記憶される判定結果に基づいて、故障表示の対象のうちの重要度の高い故障表示を選定する故障表示選定手段と、この故障表示選定手段で選定された該当する故障表示をおこなう故障表示手段、すなわち前述の表示器14とによって構成されている。
【0031】
なお、図9は記憶手段であるRAM7dで記憶される判定結果の内容、すなわち故障フラグ、及び故障表示フラグの内容を示す図である。この図9に示すように、ROM7cに記憶されるプログラムメモリの故障は、フラグNo.01とし、A群に含まれるように設定してある。また、干渉防止装置を構成する個々の機器のうちの類似の機器の故障、例えばセンサ6a,6b,6cの入力関係の故障、すなわち、ブーム角センサ故障、アーム角センサ故障、オフセット角センサ故障は、それぞれこの順にフラグNo.11,12,13とし、B群に含まれるように設定してある。また、別の類似の機器の故障、例えば比例電磁減圧弁11a,11b,11cに対する出力関係の故障、すなわち、ブーム比例弁出力故障、アーム比例弁出力故障、オフセット比例弁出力故障は、それぞれこの順にフラグNo.21,22,23とし、C群に含まれるように設定してある。また、故障の重要度の順位は、後述するようにA群の故障を最重要とし、次にB群の故障、その次がC群の故障となっている。同じ群の中の各フラグNo.のものは同順位になっている。
【0032】
また、上述した表示器14は、例えば図4に示すように運転室3h内に配置される運転席3iの近傍、例えば斜め前方に配置してあり、故障表示をおこなう表示部14a等が露出される形態になっている。この表示器14は、図5に示すように、上述した干渉防止装置を構成する機器に関連する故障表示と、当該油圧ショベルの通常動作時の状態に関連する内容である通常表示とを選択的に切換えて同一画面に表示可能なパネル、すなわち表示部14aと、この表示部14aの表示を切換える切換スイッチ14bとを備えている。例えば、切換スイッチ14bの目盛を「A」または「B」に合わせたときには、通常表示がおこなわれ、「C」
に合わせたときには、故障表示がおこなわれるようになっている。また、例えば「A」は駆動中の「エンジン回転数」を表示するものであり、「B」はフロント装置1Aの現実の高さ位置を表示するようになっている。
【0033】
また、表示器14は、切換スイッチ14bがB位置の時にフロント装置1Aの現実の「水平方向長さ」であるリーチと、バケット1cによる掘削深さと、バケット1cの左右方向の移動量に相当するオフセット量のいずれかを選択的に表示部14aに表示可能であり、これらの「リーチ」「深さ(掘削深さ)」「オフセット(オフセット量)」のいずれかを選択する切換スイッチ14dと、この切換スイッチ14dで指示された内容を表示させる表示指示ランプ14d1,14d2,14d3とを備えている。また、フロント装置1Aの高さの制限を指示するスイッチ14eと、その制限がONとなったことを表示するランプ14fとを備えている。また、オフセット量の制限を指示するスイッチ14gと、その制限がONとなったこと表示するランプ14hも備えている。さらに、掘削深さの制限を指示するスイッチ14iと、その制限がONとなったことを表示するランプ14jも備えている。また、上述した干渉防止装置を構成する機器に故障を生じたときに点灯してオペレータに知らせるシステム異常ランプ14kも備えている。
【0034】
以上のように構成した本実施形態によって実施される干渉防止装置の診断、表示処理について、図7〜17に基づいて説明する。
なお、図7は図6に示す制御ユニットで実施される処理の概略手順を示すフローチャート、図8は図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャート、図9は前述したように、図6に示す制御ユニットにおいて記憶される故障フラグ、及び故障表示フラグの内容を示す図、図10は図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャート、図11は図10に示す詳細手順にさらに従属する詳細手順を示すフローチャート、図12は図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャート、図13は図12に示す詳細手順にさらに従属する詳細手順を示すフローチャート、図14は図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャート、図15は図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャート、図16は図5に示す表示器で表示される通常表示の一例を示す図、図17は図5に示す表示器で表示される故障表示の一例を示す図である。 はじめに、図7の手順100に示すように、制御ユニット7のCPU7aに含まれる判定手段で、ROM7cに記憶されているプログラムメモリに故障を生じていないかどうか判定される。このとき、まず、図8の手順110に示すように、CPU7aでプログラムメモリ領域の総和ΣMを求める演算がおこなわれる。次に同図8の手順120に移り、上述の総和ΣMが設定値Aに等しいかどうか判定される。ここで、設定値Aは正常な状態のプログラムメモリ領域の総和であり、例えばRAM7dに予め記憶させておく。したがって、上述の手順120の判定に際し、この設定値AはCPU7aに呼び出される。
【0035】
手順120の判定で総和ΣMが設定値Aに等しく、プログラムメモリに故障を生じていないと判定されたときは、同図8の手順130に移る。この手順130では、CPU7aで、図9に示すようにRAM7dに記憶されているフラグNo.01をOFFに設定する処理がおこなわれる。ここまでが判定手段の処理である。 次に説明を簡単にするために途中の処理の説明を省略して図7の手順700に移る。
【0036】
手順700では、CPU7aに内蔵される故障表示選定手段で、故障表示の対象を選定する処理がおこなわれる。すなわち、まず図14の手順710に示すように、故障フラグA群がONがどうか判定される。今は、図9に例示するフラグNo.01が上述のようにOFFであることから、このフラグNo.01が属するA群はOFFである。また、例えばB群、C群もOFFとなっているものとする。したがって、手順720,730を経て手順740に移る。この手順740では、故障表示フラグをOFFに設定する処理がなされる。ここまでが故障表示選定手段の処理である。次に、前述した図7の手順800に移る。
【0037】
手順800はモニタ出力部7gから表示器14に出力される表示信号に関する処理であり、図15の手順810に示すように、上述の故障表示選定手段で選定された故障表示フラグがOFFかどうか判定される。今、この故障表示フラグはOFFであることから手順820に移る。手順820では、CPU7aにおいて別に演算されているフロント装置1Aの現実の高さ位置を表示する表示信号が、表示器14に出力される。このとき、図16に示すように、表示器14の切換スイッチ14bの目盛を「B」に合わせておくと、表示部14aに、フロント装置1Aの現実の高さ位置が例えば2.6mであると表示される。以上は、プログラムメモリも含めて干渉防止装置を構成する機器に故障を生じていないときになされる処理である。
【0038】
前述した図8の手順120の判定で、プログラムメモリ領域の総和ΣMが設定値Aに等しくないと判定されたときは、このプログラムメモリに故障を生じている場合であり、同図8の手順140に移る。この手順140では、CPU7aで、RAM7dに記憶されているフラグNo.01を呼び出し、これをONに設定する処理がおこなわれる。ここまでは判定手段の処理である。次に、上述と同様に説明を簡単にするために途中の処理の説明を省略して前述した図7,図14の手順700に移る。
【0039】
今、フラグNo.01がONであることに伴ってA群がONであることから、図14の手順700に関連する手順710の故障表示選定手段における判定がイエスとなり、手順750に移る。手順750では、故障表示フラグをA群中の故障を生じているフラグNo.、すなわち今の場合はフラグNo.01に設定する処理がなされる。ここまでが故障表示選定手段の処理である。次に前述した図7,図15に示す手順800に移る。
【0040】
今、故障表示フラグはフラグNo.01であり、OFFではないことから、図15の手順800に関連する手順810の判定がノーとなり、手順830に移る。手順830では、フラグNo.01に相当する表示信号がモニタ出力部7gから表示器14に出力される。このとき、図5に示す表示器14のシステム異常ランプ14kが点灯し、故障を発生していることを知らせるとともに、図17に示すように、表示器14の切換スイッチ14bの目盛を「C」に合わせることにより、表示部14aに、フラグNo.01に対応する故障表示である「E01」が表示される。したがって、E01の表示が、プログラムメモリ故障を示す故障表示であるという関係を予め知っておくことにより、あるいは対照表などにより知ることにより、当該油圧ショベルのオペレータ、すなわちユーザは容易にプログラムメモリに故障を生じていることを認識できる。
【0041】
上記では説明を簡単にするために、図7の手順200,300,400,500,600については説明を省略したが、実際には図7,8の手順100の処理の次は、図7の手順200に移る。この手順200では、図1に示すブーム角センサ6a、アーム角センサ6b、オフセット角センサ6cから出力される信号を制御ユニット7のA/D変換器7bを介して入力し、RAM7dに書き込む。次に手順300に移り、センサ6a,6b,6cの入力関係、すなわちセンサ自体、あるいはセンサと制御ユニット7とを接続する信号線に故障を生じていないかどうか診断される。
【0042】
手順300では、CPU7aに含まれる判定手段により、図10の手順310に示すようにブーム角センサ6aの故障診断、手順320に示すようにアーム角センサ6bの故障診断、手順330に示すようにオフセット角センサ6cの故障診断がなされる。これらのセンサ6a,6b,6cの故障診断は、それぞれ同様の手順で実施される。例えばブーム角センサ6aの故障の判定については、図11に示すとおりである。
【0043】
すなわち、手順311で、現実に入力されているブーム角αが、予めROM7cに記憶されているブーム角上限値Vmaxよりも大きいかどうか判定される。ここで大きくないと判定されたときは正常であり、手順312に移る。この手順312では、現実に入力されているブーム角αが、予めROM7cに記憶されているブーム角下限値Vminよりも小さいかどうか判定される。ここで小さくないと判定された場合は正常であり、手順313に移り、RAM7dに予め設定されているフラグNo.11をOFFにする処理がおこなわれる。ここまでが判定手段の処理である。この場合には、前述のプログラムメモリの故障診断の場合と同様な手順により、他にも故障がないときには、表示器14の表示部14aでフロント装置1Aの高さ位置が表示可能な状態となる。
【0044】
また、手順311の判定で現実に入力されているブーム角αがブーム角上限値Vmaxよりも大きいと判定されたとき、また、現実に入力されているブーム角αがブーム角下限値Vminよりも小さいと判定されたときは、ブーム角センサ6a入力関係に故障を生じているときであり、手順314に移る。この手順314では、RAM7dに予め設定されているフラグNo.11をONとする処理がおこなわれる。ここまでが判定手段の処理である。その後、途中の処理の説明を省略して図7の手順700に移る。この手順700では、前述のプログラムメモリの故障診断の場合と同様に、CPU7aに内蔵される故障表示選定手段で故障表示の選定処理がなされる。
【0045】
すなわち、図7,14の手順700に関連する手順710で、故障フラグA群はONかどうか判定される。今はフラグNo.11がONであることから、図9に示すB群がONとなっている。したがって、手順710の判定はノーとなり、手順720に移る。この手順720では、故障フラグB群がONかどうか判定される。今、B群がONであることから、手順720の判定がイエスとなり、手順760に移る。この手順760では、故障表示フラグをB群のブーム角センサ故障に対応するフラグNo.11に設定する処理がおこなわれる。ここまでが故障表示選定手段の処理である。
【0046】
次に、図7,図15の手順800、すなわち手順810に移り、故障表示フラグがOFFかどうか判定される。今はOFFでないことから、図15の手順830に移り、フラグNo.11に相当する表示信号がモニタ出力部7gから表示器14に出力される。このとき、図5に示す表示器14のシステム異常ランプ14kが点灯し、故障を発生していることを知らせるとともに、同図5の表示器14の切換スイッチ14bの目盛を「C」に合わせることにより、表示部14aに、フラグNo.11に対応する「E11」が表示される。したがって、当該油圧ショベルのオペレータは、容易にブーム角センサ6aに関連した故障を生じていることを認識できる。
【0047】
上記では、ブーム角センサ6aの故障の場合を例に挙げて説明したが、アーム角センサ6b、オフセット角センサ6cの故障の場合も同様であり、いずれも図9に示すB群がONとなる。したがって、故障表示選定手段においておこなわれる図14の手順720の判定は共にイエスとなり、手順760において、B群中の該当するフラグNo.が故障表示フラグとして設定される。このとき、例えば3つのセンサ6a,6b,6cの全てが故障しているときは、それぞれのフラグNo.11,12,13が故障表示フラグに設定され、表示器14の表示部14aにおいて、例えば所定時間ごとに順次「E11」「E12」「E13」の故障表示がなされる。
【0048】
また、前述したA群に属するプログラムメモリの故障と、B群に属するセンサ故障とが同時に発生した場合は、図14の手順710において、まずA群の故障の有無を判定することから明らかなように、A群の故障を最も重要度の高い故障として、「E01」が表示器14の表示部14aに表示される。
【0049】
図7に示す手順300のセンサ故障診断の次は、手順400に移り、当該干渉防止制御のための演算が、センサ6a,6b,6cから出力される信号値に基づいておこなわれる。この干渉防止制御は前にも触れたように、バケット1c等のフロント装置1Aと運転室3hとの干渉を防止するための制御である。手順400の演算に基づいて、同図7の手順500に示すように比例電磁減圧弁11a,11b,11cへの出力制御がなされる。例えば、オフセット量が干渉し得る値に近づいたときには、CPU7aからD/A変換器7e、比例弁ドライバ7fを介して比例電磁減圧弁11cに駆動信号が出力される。これにより比例電磁減圧弁11cは、オフセット用流量制御弁10dの油圧駆動部53bに接続されるパイロットライン43bを流れるパイロット圧を減圧するように駆動する。これに伴い、例えばオフセット用流量制御弁10dが中立位置となるように強制的に切換えられ、オフセットシリンダ3dが作動を停止する。これによりフロント装置1Aも動きを停止し、運転室3hとの干渉が未然に防止される。
【0050】
このような図7の手順500の次は、同図7の手順600に移り、比例電磁減圧弁11a,11b,1cと制御ユニット7とを接続する信号線等に故障を生じていないかどうかの診断、すなわち比例電磁減圧弁出力関係の故障診断がおこなわれる。
【0051】
手順600では、CPU7aに含まれる判定手段で、図12の手順610に示すようにブームに関連した比例電磁減圧弁11a出力の故障診断、手順620に示すようにアームに関連した比例電磁減圧弁11b出力の故障診断、手順630に示すようにオフセットに関連した比例電磁減圧弁11cの故障診断がなされる。これらの比例電磁減圧弁出力の故障診断は、それぞれ同様の手順で実施される。例えば、ブームに関連した比例電磁減圧弁11a出力の故障の判定については、図13に示すとおりである。
【0052】
すなわち、手順611で、比例電磁減圧弁11aの出力電流IBを入力する。次に手順612に移り、比例電磁減圧弁11aに対する指令値IBrと上述の出力電流IBとの差ΔIを求める演算をおこなう(ΔI=IBr−IB)。次に手順613に移り、差ΔIが、予めROM7cに記憶される許容値δよりも大きいかどうか判定される。ここで大きくないと判定されたときは正常であり、手順614に移る。手順614では、RAM7dに予め設定されているフラグNo.21をOFFにする処理がおこなわれる。ここまでが判定手段の処理である。この場合には、前述のプログラムメモリの故障診断の場合と同様な手順により、他にも故障がないときには、表示器14の表示部14aでフロント装置1Aの高さ位置が表示可能な状態となる。
【0053】
また、手順613の判定で差ΔIが許容値δよりも大きいと判定されたときは、ブームに関連した比例電磁減圧弁出力に故障を生じているときであり、手順615に移る。この手順615では、RAM7dに予め設定されているフラグNo.21をONとする処理がおこなわれる。ここまでが判定手段の処理である。その後、図7の手順700に移り、前述のプログラムメモリの故障診断の場合と同様に、CPU7aに内蔵される故障表示選定手段で故障表示の選定処理がなされる。
【0054】
すなわち、図7,14の手順700に関連する手順710で、故障フラグA群はONかどうか判定される。今はフラグNo.21がONであることから、図9に示すようにC群がONとなっている。したがって、手順710の判定はノーとなり、また手順720の判定もノーとなり、手順730に移る。この手順730では、故障フラグC群がONかどうか判定される。今、C群がONであることから、手順730の判定がイエスとなり、手順770に移る。この手順770では、故障表示フラグを、C群のブームに関連した比例電磁減圧弁出力の故障に対応するフラグNo.21に設定する処理がおこなわれる。ここまでが故障表示選定手段の処理である。
【0055】
次に、図7,図15の手順800、すなわち手順810に移り、故障表示フラグがOFFかどうか判定される。今はOFFでないことから、図15の手順830に移り、フラグNo.21に相当する表示信号がモニタ出力部7gから表示器14に出力される。このとき、図5に示す表示器14のシステム異常ランプ14kが点灯し、故障を発生していることを知らせるとともに、同図5の表示器14の切換スイッチ14bの目盛を「C」に合わせることにより、表示部14aに、フラグNo.21に対応する「E21」が表示される。したがって、当該油圧ショベルのオペレータは、容易にブームに関連した比例電磁減圧弁出力の故障を生じていることを認識できる。
【0056】
上記では、ブームに関連した比例電磁弁出力の故障の場合を例に挙げて説明したが、アームに関連した比例電磁弁出力の故障、及びオフセットに関連した比例電磁弁出力の故障の場合も同様であり、いずれも図9に示すC群がONとなる。したがって、故障表示選定手段においておこなわれる図14の手順730の判定はイエスとなり、手順770において、C群中の該当するフラグNo.が故障表示フラグとして設定される。このとき、例えば3つ比例電磁弁出力の全てが故障しているときは、それぞれのフラグNo.21,22,23が故障表示フラグに設定され、表示器14の表示部14aにおいて、例えば所定時間ごとに順次「E21」「E22」「E23」の故障表示がなされる。
【0057】
また、前述したA群に属するプログラムメモリの故障と、B群に属するセンサ入力関係の故障と、C群に属する比例弁出力関係の故障とが同時に発生した場合は、図14の手順710において、まずA群の故障の有無を判定することから明らかなように、A群の故障を最も重要度の高い故障として、「E01」が表示器14の表示部14aに表示される。A群の故障とC群の故障とが同時に発生した場合も同様に「E01」が表示される。また、B群の故障とC群の故障とが同時に発生した場合は、重要度の高いB群の「E11」「E12」「E13」のうちの該当するものが表示される。
【0058】
以上のように構成した本実施形態によれば、表示器14のシステム異常ランプ14kが点灯したとき、この表示器14の切換スイッチ14bの目盛をCに合わせれば、オペレータすなわち当該油圧ショベルのユーザが容易に表示部14aの故障表示により故障の内容を知ることができる。したがって、ユーザに、干渉防止制御装置の故障の内容が明確でないことに伴う焦燥感、不安感を与えることがなく、ユーザに対するサービス性を向上させることができる。また、最も重要度の高い故障の内容が表示部14aに表示されるので、表示部14aの故障の内容を確認したユーザあるいは当該油圧ショベルのサービスマンは、故障の修理に対処しやすく、これにより故障修理作業の能率を向上させることができる。
【0059】
また、1つのパネルすなわち表示部14aで、エンジン回転数、フロント装置1Aの高さ等の油圧ショベルの状態を表示する通常表示と、電子制御装置である干渉防止装置の故障表示とを選択的に表示させることができ、したがって、表示のためのエリアを十分に確保できるとともに、故障表示のための専用パネル等を設ける必要がなく、経済的である。
【0060】
また、運転席3iのオペレータ等は、露出されている表示器14の表示部14aを見るだけで故障の内容を確認することができる。すなわち、故障確認が容易であり、この点も故障修理作業の能率の向上に貢献する。
【0061】
なお、上記実施形態では、表示器14の表示部14aに干渉防止装置を構成する機器の個々の故障、すなわちプログラムメモリの故障、センサ6a,6b,6cの入力関連の故障、比例電磁減圧弁11a,11b,11c出力関連の故障を表示させるようにしたが、本発明はこのようにすることに限られない。例えばA群、B群、C群のそれぞれに対応して、「EA」「EB」「EC」のように、故障を生じている機器の属する群を表示するようにしてもよい。この場合、EAと表示されたときはメモリプログラムの故障、EBと表示されたときはセンサ入力の故障、ECと表示されたときは比例電磁減圧弁出力の故障であると予め決めておけば、オペレータはその表示を見て、容易に故障の種類を、すなわちどの群に属する故障かを把握することができる。 また、上記実施形態では、適用される電子制御装置の一例として干渉防止装置を挙げたが、本発明はこれに限られない。各種の油圧機器の制御、例えば自動掘削軌跡制御装置とか、エンジン回転数制御装置とか、センサ及び制御ユニットを含むような各種の建設機械の電子制御装置の診断、表示に有効である。
【0062】
また、本実施形態では、油圧ショベルの状態を表示する通常表示と電子制御装置の故障表示を選択するスイッチを設けたが、これを通常表示の状態で故障が起きると、制御ユニットで自動的に選択して故障を表示するようにしてもよい。このようにすれば、通常の表示がセンサの故障により正しい数値を表示しなくなってしまう前に、センサの故障を表示することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明の各請求項に係る発明によれば、当該建設機械のユーザが容易に故障の内容を知ることができ、そのユーザに故障の内容が明確でないことに伴う焦燥感、不安感を与えることがなく、ユーザに対するサービス性を従来に比べて向上させることができる。また、重要度の高い故障の内容をユーザ等に認識させることができ、これに伴い従来に比べて故障の修理に対処しやすくなり、この電子制御装置に関連した故障修理作業の能率を向上させることができる。
【0064】
また特に、請求項6に係る発明によれば、建設機械の通常動作時の状態に関連する内容を表示する通常表示と、電子制御装置を構成する機器の故障表示とを1つの故障表示手段において選択的に表示させることができ、したがって、十分な表示エリアを確保できるとともに、故障表示のための専用パネル等を設ける必要がなく、経済的である。
【0065】
また特に、請求項7に係る発明によれば、露出されている表示器の表示部を見るだけで、電子制御装置を構成する機器の故障の内容を確認することができる。すなわち、故障確認が容易であり、この点も故障修理作業の能率の向上に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用される建設機械の一例として挙げた油圧ショベルの側面図である。
【図2】図1に示す油圧ショベルの平面図である。
【図3】図1に示す油圧ショベルに備えられる油圧駆動装置を示す回路図である。
【図4】図1に示す油圧ショベルの運転室の内部を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に備えられる表示器を示す正面図である。
【図6】本発明の一実施形態に備えられる制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示す制御ユニットで実施される処理の概略手順を示すフローチャートである。
【図8】図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャートである。
【図9】図6に示す制御ユニットにおいて記憶される故障フラグ、及び故障表示フラグの内容を示す図である。
【図10】図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャートである。
【図11】図10に示す詳細手順にさらに従属する詳細手順を示すフローチャートである。
【図12】図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャートである。
【図13】図12に示す詳細手順にさらに従属する詳細手順を示すフローチャートである。
【図14】図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャートである。
【図15】図7に示す概略手順に従属する詳細手順を示すフローチャートである。
【図16】図5に示す表示器で表示される通常表示の一例を示す図である。
【図17】図5に示す表示器で表示される故障表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
1A フロント装置
1a ロアブーム
1b アーム
1c バケット
1d アッパブーム
1e 上部旋回体
1f 下部走行体
1B 車体
2 油圧ポンプ
3a ブームシリンダ
3b アームシリンタ
3d オフセットシリンダ
3h 運転室
3i 運転席
6a ブーム角センサ
6b アーム角センサ
6c オフセット角センサ
7 制御ユニット
7a CPU(中央処理装置)
7b A/D変換器
7c ROM(リード・オンリ・メモリ)
7d RAM(ランダム・アクセス・メモリ)
7e D/A変換器
7f 比例弁ドライバ
7g モニタ出力部
9a ブーム用操作装置
9b アーム用操作装置
9d オフセット用操作装置
10a ブーム用流量制御弁
10b アーム用流量制御弁
10d オフセット用流量制御弁
11a 比例電磁減圧弁
11b 比例電磁減圧弁
11c 比例電磁減圧弁
14 表示器
14a 表示部
14b 切換スイッチ
14k システム異常ランプ
40a パイロットライン
40b パイロットライン
41a パイロットライン
43b パイロットライン
50a 油圧駆動部
51a 油圧駆動部
53b 油圧駆動部

Claims (7)

  1. 建設機械に設けられる油圧機器の制御機能、及び建設機械の動作状態に関連した内容の表示機能の少なくとも一方の機能を有する電子制御装置を構成する個々の機器の故障を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果を表示する故障表示手段とを備えた建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置において、
    上記判定手段の判定結果を、故障内容に応じて群ごとに分けて記憶する記憶手段と、
    上記記憶手段に記憶される判定結果に基づいて、故障表示の対象のうちの重要度の高い故障表示を選定する故障表示選定手段とを備え、
    上記故障表示手段は、上記故障表示選定手段で選定された該当する故障表示をおこなうことを特徴とする建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置。
  2. 建設機械に設けられる油圧機器の制御機能、及び建設機械の動作状態に関連した内容の表示機能の少なくとも一方の機能を有する電子制御装置を構成する個々の機器の故障を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果を表示する故障表示手段とを備えた建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置において、
    上記判定手段の判定結果を、上記電子制御装置を構成する個々の機器のうちの類似の機器の故障を含む群ごとに分けて記憶する記憶手段と、
    上記記憶手段に記憶される判定結果に基づいて、故障表示の対象のうちの重要度の高い故障表示を選定する故障表示選定手段とを備え、
    上記故障表示手段は、上記故障表示選定手段で選定された該当する故障表示をおこなうことを特徴とする建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置。
  3. 上記故障表示手段で表示する故障表示が、上記群の中に含まれる上記電子制御装置を構成する個々の機器の故障に関連した内容であることを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置。
  4. 上記故障表示手段で表示する故障表示が、上記群を示す内容であることを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置。
  5. 上記電子制御装置を構成する機器が、センサと、該センサから出力される信号に応じて所定のアクチュエータを駆動させる信号を出力する制御ユニットとを含むことを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置。
  6. 上記故障表示手段は、当該建設機械の通常動作時の状態に関連する内容の表示である通常表示を選択的に可能にするものであることを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置。
  7. 上記故障表示手段は、当該建設機械の運転席の近傍に配置され、故障表示をおこなう表示部が露出される形態の表示器から成ることを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の電子制御装置の故障診断表示装置。
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