JP2019206878A - 作業機械 - Google Patents

作業機械 Download PDF

Info

Publication number
JP2019206878A
JP2019206878A JP2018103576A JP2018103576A JP2019206878A JP 2019206878 A JP2019206878 A JP 2019206878A JP 2018103576 A JP2018103576 A JP 2018103576A JP 2018103576 A JP2018103576 A JP 2018103576A JP 2019206878 A JP2019206878 A JP 2019206878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emergency stop
stop valve
controller
valve
pilot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018103576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7042161B2 (ja
Inventor
川口 貴正
Takamasa Kawaguchi
貴正 川口
飯室 聡
Satoshi Iimuro
聡 飯室
英信 束田
Hidenobu Tsukada
英信 束田
佐圓真
Makoto Saen
真 佐圓
聡 関野
Satoshi Sekino
聡 関野
森本 高史
Takashi Morimoto
高史 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2018103576A priority Critical patent/JP7042161B2/ja
Publication of JP2019206878A publication Critical patent/JP2019206878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7042161B2 publication Critical patent/JP7042161B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)

Abstract

【課題】冗長化と比較して部品点数を抑制して低コストで、かつ冗長化設計と同等の高い安全度を達成する作業機械を提供する。【解決手段】エンジン、メインポンプ、アクチュエータ、及び方向制御弁を含むコントロール油圧系統と、電気式操作レバーと、パイロット油圧ポンプ、パイロット圧を出力する電磁比例弁、及びパイロット油圧ポンプ及び電磁比例弁の間に設けられた緊急停止弁を含むパイロット油圧系統と、緊急停止弁の開閉制御を行うコントローラと、表示装置と、を備えた作業機械であって、コントローラの起動時、又は起動時よりも後であって作業機械の動作中に、コントローラの内部故障の有無の診断又は外部故障の有無の診断の少なくとも一つを行い、内部故障又は外部故障の少なくとも一つが発生したと判断すると緊急停止弁を全閉させ、表示装置に故障が生じたことを示す警告を表示させる。【選択図】図6

Description

本発明は作業機械に係り、特に異常や故障を検出して安全な状態へ移行させる機能を備えた作業機械に関する。
作業機械のように高い安全性が要求される機器を電気/電子/プログラマブルな電子的なシステム(以下、E/E/PES)で制御する場合には、機能安全への対応が必須となっている。具体的には、たとえば国際標準規格であるIEC 61508は、制御対象機器のリスクを許容可能なレベルまで低減し安全な状態にするためのシステムを安全関連システムと呼び、その能力の尺度として安全度水準(SIL:Safety Integrity Level)を定義している(非特許文献1)。
安全度水準はSIL1から4までの4段階あり、SIL4が安全度の最高水準、SIL1が最低水準となる。各レベルに対応して、安全関連システムを構成するハードウェアやソフトウェアに求められる様々な要件が規定されているが、その中のひとつに、目標機能失敗尺度(target failure measure)がある。
作業機械の機能安全対応において安全性を高めていく必要がある。一方、作業機械は無人運転や遠隔運転のように運転席にオペレータが搭乗することなく、稼働させたいというニーズがある。その場合は、従来の運転員の操作に依存したロックレバーだけでは不十分である。
作業機械の安全性に関する技術として特許文献1には、作業装置と走行装置を具備する作業機械であって、作業装置及び走行装置のコントロールバルブは第1の油圧系統(コントロール油圧系統)と接続され、第1の油圧系統は第2油圧系統(パイロット油圧系統)にリリーフ弁を備え、当該リリーフ弁は、コントローラから制御することが開示されている。
また特許文献2には、工場プラントの安全計装システムであって、不要なパーシャルストロークテスト起動による工場プラントへの悪影響を抑えることが開示されている。
作業機械には、故障や不具合を検知して油圧をカットする「緊急停止弁」システムが備えられている。機能の安全性を説明するためには、緊急停止弁が必要時に確実に動作することを客観的に証明できる必要ある。そのため、緊急停止弁が動作することを定期的に診断するか、緊急停止弁を冗長化して一方が故障しても他方は動作するような設計のどちらかが必要である。従来、作業機械のエンジン始動時などに定期的な診断として全閉テストを行う方法があるが、エンジン始動時などに診断タイミングが限定されるので、エンジン始動時より長時間経ってしまうと、必要時に確実に動作する確率が下がってしまう。パーシャルストロークテストのように、定期的に緊急遮断弁を閉動作させる(但し、全閉にはしない)テスト方法があるが、全閉テストではないので、緊急時に確実に全閉できるかは保証するものではないので不十分である。一方、冗長化設計を行うと、緊急停止弁を複数必要とするため部品点数の増加してしまい、コストが増加するという課題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、冗長化と比較して部品点数を抑制して低コストで、かつ冗長化設計と同等の高い安全度を達成する作業機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る作業機械は、エンジンと、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプ、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動されるアクチュエータ、及び前記アクチュエータへの圧油の流れを制御する方向制御弁を含むコントロール油圧系統と、前記アクチュエータへの操作指示を受け付け、当該操作指示に応じた操作信号を出力する電気式操作レバーと、前記エンジンにより駆動されるパイロット油圧ポンプ、前記パイロット油圧ポンプから吐出される圧油の流れを制御し、前記方向制御弁に対して前記操作信号に基づくパイロット圧を出力する電磁比例弁、及び前記パイロット油圧ポンプ及び前記電磁比例弁の間に設けられ、前記パイロット油圧ポンプから前記電磁比例弁への圧油の流入を遮断する緊急停止弁を含むパイロット油圧系統と、前記緊急停止弁の開閉制御を行うコントローラと、表示装置と、を備えた作業機械であって、前記コントローラは、前記電気式操作レバー、前記電磁比例弁、及び前記表示装置の其々に接続され、前記コントローラは、前記コントローラの起動時、又は起動時よりも後であって前記作業機械の動作中に、前記コントローラの内部故障の有無の診断又は外部故障の有無の診断の少なくとも一つを行い、前記内部故障又は前記外部故障の少なくとも一つが発生したと判断すると、前記緊急停止弁を全閉させ、前記表示装置に故障が生じたことを示す警告を表示させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、作業機械の起動時だけでなく、動作中にも緊急停止弁が全閉するか否かを診断することにより、診断回数が増加し、高頻度で診断していることになる。それにより、緊急停止弁が1つであっても、緊急時に確実に全閉する確率が高くなる。そのため、冗長化設計と比較して部品点数を抑制して低コストで、かつ冗長化設計と同等の高い安全度を達成する作業機械を提供することができる。上記した以外の目的、構成、効果については以下の実施形態において明らかにされる。
油圧ショベルの左側面図 油圧ショベルの運転室を示す図 油圧ショベルの油圧回路図 コントローラの機能構成の詳細図 表示装置に表示されるメッセージの一例を示す図 コントローラが電源をON状態となってからのマイコン内部のソフトウェア処理のメインループに関するフローチャート 起動時診断処理の詳細を示すフローチャート テストパターンテーブル例を示す図 緊急停止弁テストの詳細を示すフローチャート タイミングチャート テスト結果テーブル
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。全図において、同一の図面には同一の符号を付し、重複説明を省略する。
本実施形態では、作業機械として図1に示す油圧ショベル90を例に挙げて説明する。
図1は油圧ショベル90の左側面図である。図1に示すように、油圧ショベル90は、走行装置1と、この走行装置1上に配置される旋回体2と、この旋回体2に回動可能に取り付けられるフロント作業機3とを備えている。
フロント作業機3は、旋回体2に俯仰可能に連結されるブーム4と、このブーム4の先端に上下方向の回動可能に連結されるアーム5と、このアーム5の先端に上下方向の回動可能に接続されるバケット6とを含んでいる。バケット6はアタッチメントの一例であり、チョッパーやカッター等、作業目的に合ったアタッチメントが用いられる。
また、このフロント作業機3は、ブーム4を作動させるブームシリンダ4aと、アーム5を作動させるアームシリンダ5aと、バケット6を作動させるバケットシリンダ6aとを含んでいる。ブーム4、アーム5、及びバケット6には、それぞれの回動角を検出するためにブーム角度センサ4b、アーム角度センサ5b、及びバケット角度センサ6b(姿勢センサに相当する)が設けられている(図3参照)。旋回体2上には運転室7が設けられ、運転室7の後方には油圧ポンプ等が収容される機械室8が設けられる。
運転室7は、図2に示すように、オペレータが着座する運転席7Aと、各油圧アクチュエータである左走行モータ3a、右走行モータ3b、及び旋回モータ3c(図3参照)の動作を含む車体の動作を指示する操作装置としての4本の操作レバー、すなわち第1操作レバー7a1、第2操作レバー7a2、第3操作レバー7a3、第4操作レバー7a4と、ロックレバー7a5と、油圧ショベル90の動作に関する各種の情報を表示する表示装置7bと、を含んでいる。第3操作レバー7a3、第4操作レバー7a4、ロックレバー7a5、及び表示装置7bの其々はコントローラ100(図3参照)に接続されている。コントローラ100は、例えば、運転席7Aより右側に配置されたコンソールボックス15内に収納されている。コントローラ100は後述する緊急停止弁50及び電磁比例弁40〜47の開閉制御を行う。
第1操作レバー7a1〜第4操作レバー7a4の其々は、例えば、運転席7Aに着座したオペレータが把持して車体の動作を手動で操作するものである。第1操作レバー7a1、第2操作レバー7a2は、アクチュエータへの操作指示を受け付け、当該操作指示に応じたパイロット圧を出力する油圧式操作レバーである。第3操作レバー7a3、第4操作レバー7a4、ロックレバー7a5は、アクチュエータへの操作指示を受け付け、当該操作指示に応じた操作信号(電気信号)をコントローラ100へ出力する電気式操作レバーである。
第1操作レバー7a1は、運転席7Aの前方左側に配置され、前後方向に操作されることにより、走行装置1の左側の履帯を前後方向へ走行させる(左履帯前進/左履帯後退)。第2操作レバー7a2は、運転席7Aの前方右側に配置され、前後方向に操作されることにより、走行装置1の右側の履帯を前後方向へ走行させる(右履帯前進/右履帯後退)。第3操作レバー7a3は、運転席7Aの左側方に配置され、前後方向に操作されることにより、旋回体2を旋回させるための旋回装置(図示せず)を左右に旋回させたり(右旋回/左旋回)、左右方向に操作されることにより、アーム5を上下方向に回動させる(アーム伸ばし/アーム曲げ)。第4操作レバー7a4は、運転席7Aの右側方に配置され、前後方向に操作されることにより、ブーム4を上下方向に回動させたり(ブーム下げ/ブーム上げ)、左右方向に操作されることにより、バケット6を上下方向に回動させる(バケット掘削/バケット開放)。
ロックレバー7a5は、運転席7Aへの乗降経路に突出したロック解除位置と、乗降経路から後退したロック位置との間で操作可能なレバーである。ロックレバー7a5がロック解除位置にあるときは、第1操作レバー7a1〜第4操作レバー7a4の其々が受け付けた操作に応答して、各種のアクチュエータ(例えば油圧モータや油圧シリンダ)が作動する。ロックレバー7a5がロック位置に操作されたときは、第1操作レバー7a1〜第4操作レバー7a4の全てのレバーが受け付けたいかなる操作であるかに関らず、全てのアクチュエータを強制停止させる。ロックレバー7a5の操作信号はコントローラ100へ送信される。
運転室7の右ピラー16Rには表示装置7bが設置される。表示装置7bは、コントローラ100から受信した情報を映し出すモニタ7b1と、このモニタ7b1の電源をON状態又はOFF状態に切替える電源スイッチ、及びこの電源スイッチがON状態のときにモニタ7b1に映し出される映像を切替える切替スイッチ等の操作スイッチ7b2とから構成されている。モニタ7b1には、コントローラ100から出力されたオペレータが作業を行うのに必要な情報が表示される。また、表示装置7bの別態様としてヘッドアップディスプレイ装置7cを用い、虚像7dをフロントガラス13の前方に表示してもよい。表示装置7bは、左ピラー16Lに設置してもよい。
なお、運転室7には、図示しないがエンジン10Aを停止させるエンジン停止ボタン、コントローラ100の電源をON状態又はOFF状態に切替える電源スイッチなどが設けられている。
図3に、油圧ショベル90の油圧回路図を示す。
図3に示すように、本実施形態における油圧回路は、第1油圧系統(以下、コントロール油圧系統10)と、第2油圧系統(以下、パイロット油圧系統11)から構成される。
コントロール油圧系統10は、コントロールバルブと油圧ポンプ装置、油圧アクチュエータ等が接続される。コントロールバルブは、左走行用方向制御弁21と右走行用方向制御弁22と、第1アーム用方向制御弁23と、第2アーム用方向制御弁24、バケット用方向制御弁25と、旋回用方向制御弁26と、第1ブーム用方向制御弁27と、第2ブーム用方向制御弁28、とを備えている。またブームシリンダ4a、アームシリンダ5a、バケットシリンダ6a、及び後述する左走行モータ3a、右走行モータ3b、及び旋回モータ3cの其々は、油圧アクチュエータに相当する。
これらの各方向制御弁21〜28は、いずれもセンタバイパス型の制御弁である。そして、コントロール油圧系統10は、第1弁グループ10b1、第2弁グループ10c1、及び第3弁グループ10d1の3つの弁グループに分かれている。
第1弁グループ10b1は、右走行モータ3bにのみ接続される右走行用方向制御弁22と、バケットシリンダ6aのみに接続されるバケット用方向制御弁25と、ブームシリンダ4aのみ接続される第2ブーム用方向制御弁28とを含んで構成されている。
第2弁グループ10c1は、ブームシリンダ4aにのみ接続される第1ブーム用方向制御弁27と、アームシリンダ5aにのみ接続される第2アーム用方向制御弁24とを含んで構成されている。
第3弁グループ10d1は、旋回モータ3cにのみ接続される旋回用方向制御弁26と、アームシリンダ5aにのみ接続される第1アーム用方向制御弁23と、左走行モータ3aにのみ接続される左走行用方向制御弁21とを含んで構成されている。
これらの各方向制御弁21〜28は、各方向制御弁の両端にパイロットラインが接続されていて、パイロット圧油が供給された操作端側から反対の操作端側にスプールが切り替わることで、油圧ポンプから油圧アクチュエータへ供給される圧油の流量と方向とが制御される。例えば、左走行用方向制御弁21の各操作端には、パイロットラインP1,P2が其々接続されている。
右走行用方向制御弁22の各操作端には、パイロットラインP3,P4が其々接続されている。
第1アーム用方向制御弁23及び第2アーム用方向制御弁24の各操作端には、パイロットラインP5,P6が其々接続されている。
バケット用方向制御弁25の各操作端には、パイロットラインP7,P8が其々接続されている。
旋回用方向制御弁26の各操作端には、パイロットラインP9,P10が其々接続されている。
第1ブーム用方向制御弁27と第2ブーム用方向制御弁28の各操作端には、パイロットラインP11,P12が其々接続されている。
ブームシリンダ4aのボトム側油室と第1ブーム用方向制御弁27,第2ブーム用方向制御弁28とは、第1主油管61で接続されている。ブームシリンダ4aのロッド側油室と、第1ブーム用方向制御弁27,第2ブーム用方向制御弁28とは、第2主油管62で接続されている。
アームシリンダ5aのボトム側油室と第1アーム用方向制御弁23,第2アーム用方向制御弁24とは、第3主油管63で接続されている。アームシリンダ5aのロッド側油室と、第1アーム用方向制御弁23,第2アーム用方向制御弁24とは、第4主油管64で接続されている。
バケットシリンダ6aのボトム側油室とバケット用方向制御弁25とは、第5主油管65で接続されている。バケットシリンダ6aのロッド側油室とバケット用方向制御弁25とは、第6主油管66で接続されている。
左走行モータ3aと左走行用方向制御弁21とは第7主油管67,第8主油管68で接続されている。右走行モータ3bと右走行用方向制御弁22とは第9主油管69,第10主油管70で接続されている。更に、旋回モータ3cと旋回用方向制御弁26とは第11主油管71,第12主油管72で接続されている。
油圧ポンプ装置は、エンジン10Aでそれぞれ駆動される固定容量型ポンプであり、パイロット油圧源であるパイロット油圧ポンプ10aと、第1弁グループ10b1への圧油を吐出する第1油圧ポンプ10bと、第2弁グループ10c1への圧油を吐出する第2油圧ポンプ10cと、第3弁グループ10d1への圧油を吐出する第3油圧ポンプ10dとを含んで構成されている。
パイロット油圧系統11は、圧力センサ30、緊急停止弁50、ロックレバー弁51、電気式操作装置100Aと油圧式操作装置100Bが接続される。
緊急停止弁50は、パイロット油圧系統11の元栓に相当し、パイロット油圧ポンプ10aから電磁比例弁40〜47、及び第1操作レバー7a1、第2操作レバー7a2への圧油の流入を遮断する。圧力センサ30は、パイロット油圧ポンプ10a及び緊急停止弁50を連結する油圧管路内の圧力を検知するセンサであり、その検出値は、緊急停止弁50、ロックレバー弁51の開閉状況を確認するために用いられる。なお、用途に合致するのであれば、圧力センサ30は、流量センサなどの別のセンサでも代用可能である。
また複数の電磁オンオフ弁と、複数のシャトル弁と、電磁式可変リリーフ弁と、非常用操作スイッチなどが接続されても良い。
ブーム角度センサ4b、アーム角度センサ5b、及びバケット角度センサ6bで検出された各検出値(回動角度)はコントローラ100に入力される。コントローラ100は、他の各種センサによる検出値が入力されてもよい。各種センサとは、例えば油圧アクチュエータの圧力を検出するための圧力センサ、エンジン10Aの回転数を検出するための回転数センサ、作動油の温度を検出するための温度センサ、作動油タンク内にある作動油のレベルを検出するためのレベルセンサなどである。例えば、ICを内蔵した無接点式の回転角センサであり、ブーム角度、アーム角度、バケット角度検出する。
電磁比例弁40〜47は、例えば、駆動電流を変化させることで、油圧の流量を0〜100%の範囲で連続的に制御する。電流ゼロであれば油圧の流量は0%となり、全閉となる。緊急停止弁50及びロックレバー弁51は、例えばON/OFF制御を行う弁である。電磁弁を全閉、あるいは全開させて、流体を流す、あるいは止める、という単純な制御を行う。電磁比例弁で代用することもできる。
図4に、コントローラ100の機能構成の詳細を示す。
コントローラ100の内部は、マイコン101と、第3操作レバー状態検知部1023、第4操作レバー状態検知部1024、回転角取得部103、通信部104、圧力センサ状態検知部105、第1フィードバック電流センサ部106、第1電流出力部107、第1操作レバー状態検知部1081、第2操作レバー状態検知部1082、ロックレバー状態検知部109、第2フィードバック電流センサ部1100〜第9フィードバック電流センサ部1107、第2電流出力部1110〜第9電流出力部1117から構成される。
マイコン101は、不図示であるが、中央演算処理装置、RAM、フラッシュROMなどを含んで構成される。フラッシュROMに書き込まれたソフトウェアプログラムをRAMに展開し、中央演算処理装置で処理する。マイコン101が有する各機能は、マイコン101を構成するハードウェアとマイコン101の機能を実現するためのソフトウェアとが協働して実現する。マイコン101の機能についてはフローチャートを参照して後述する。
第3操作レバー状態検知部1023は第3操作レバー7a3の、第4操作レバー状態検知部1024は第4操作レバー7a4の操作方向や各操作レバーの角度情報を示す操作信号を取得し、マイコン101に渡す。操作信号はアナログ信号、デジタル信号、PWM信号やCAN通信のようなデジタル通信でも良い。
回転角取得部103は、ブーム角度センサ4b、アーム角度センサ5b、及びバケット角度センサ6bの其々が検出した各回転角データを取得し、マイコン101に渡す。
各回転角データはアナログ値でも、デジタル値でも、デジタル通信でもよい。
通信部104は、マイコン101から表示データを取得し、表示装置7bに渡す。例えば、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)などの、映像・音声をデジタル信号で伝送する通信インタフェースを用いる。
圧力センサ状態検知部105は、圧力センサ30が検出したパイロット油圧系統11の流路内の圧力データを取得し、マイコン101へ渡す。圧力データはアナログ値でも、デジタル値でも、デジタル通信でもよい。
第1フィードバック電流センサ部106は、緊急停止弁50のスプール位置を示す電流を検出し、マイコン101へ渡す。電流値はアナログ値でも、デジタル値でも、デジタル通信でもよい。
第1電流出力部107は、マイコン101から緊急停止弁50のスプール位置を切り替える弁切替データを取得して緊急停止弁50に出力する。弁切替データは例えば、PWM信号として出力される。
第1操作レバー状態検知部1081は第1操作レバー7a1の、第2操作レバー状態検知部1082は第2操作レバー7a2の操作方向や各操作レバーの角度情報を示す操作信号を取得し、マイコン101に渡す。操作信号はアナログ信号、デジタル信号、PWM信号やCAN通信のようなデジタル通信でも良い。
ロックレバー状態検知部109はロックレバー7a5のポジション(ロック位置/アンロック位置)を示す操作信号を取得し、マイコン101に渡す。操作信号はアナログ信号として電圧の大小でロック位置やアンロック位置を識別してもよいし、デジタル信号でビットで判定してもよいし、PWM信号やCAN通信のようなデジタル通信でも良い。
第2フィードバック電流センサ部1100から第9フィードバック電流センサ部1107までの其々は、各電磁比例弁40〜47の其々から各電磁比例弁のスプール位置を示す電流を検出し、マイコン101へ渡す。例えば、各電磁比例弁40〜47の其々に対してスプール位置や弁の開度を示すフィードバック電流を取得する。電流値はアナログ値でも、デジタル値でも、デジタル通信でもよい。
第2電流出力部1110から第9電流出力部1117までの其々は、各電磁比例弁40〜47のスプール位置を切り替える弁切替信号を各電磁比例弁40〜47に出力する。例えば、スプール位置や弁の開度を指示する電流を出力する。
図5は、表示装置7bに表示されるメッセージの一例である。
(a)操作レバー異常警告:第1操作レバー7a1〜第4操作レバー7a4、及びロックレバー7a5に異常があった場合に表示するメッセージである。各操作レバー自体の故障や、各操作レバーの状態を検出する第1操作レバー状態検知部1081〜第4操作レバー状態検知部1024、ロックレバー状態検知部109の故障、各第1操作レバー7a1〜第4操作レバー7a4に意図せずオペレータが力を加えてしまって傾いているなどの時に発生する。
(b)緊急停止弁テスト時の故障警告:緊急停止弁50の故障を検出した時に表示するメッセージである。
(c)故障警告:コントローラ100に、何らかの内部異常あったり、電磁比例弁40〜47などに異常があることが検出された場合に表示するメッセージである。
コントローラ100は、不図示であるが、運転室7に設けられた、電源をON状態又はOFF状態に切替える電源スイッチによって起動する。その後、図6に示す処理が開始する。図6は、コントローラ100が電源をON状態となってからのマイコン101内部のソフトウェア処理(不図示)のメインループに関するフローチャートである。
(Step601)
コントローラ100は起動時診断処理を行う。起動時診断処理の詳細フローは図7で説明する。図7は起動時診断処理の詳細フローを示した図である。
(Step701)
緊急停止弁と電磁比例弁の全閉:起動時診断処理を開始するにあたり、緊急停止弁制御部1001を経由して、第1電流出力部107に対して、電流出力ゼロを指示して、緊急停止弁50を全閉にする。また、起動時診断処理は、電磁比例弁制御部1002を経由して、第2電流出力部1110〜第9電流出力部1117の其々に対して電流出力ゼロを指示して、電磁比例弁40〜47を全閉する。
(Step702,703,722)
内部自己診断:マイコン101、第3操作レバー状態検知部1023、第4操作レバー状態検知部1024、回転角取得部103、通信部104、圧力センサ状態検知部105、第1フィードバック電流センサ部106、第1電流出力部107、第1操作レバー状態検知部1081、第2操作レバー状態検知部1082、ロックレバー状態検知部109、第2フィードバック電流センサ部1100〜第9フィードバック電流センサ部1107、第2電流出力部1110〜第9電流出力部1117、またマイコン101内部のメモリ、演算処理部等に異常がないか自己診断処理を行う。異常があれば(Step703/YES)、異常ありフラグを立てる(Step722)。異常が無ければ次に進む(Step703/NO)。
(Step704)
レバー状態確認:第3操作レバー状態検知部1023、第4操作レバー状態検知部1024、第1操作レバー状態検知部1081、第2操作レバー状態検知部1082、ロックレバー状態検知部109を経由して第1操作レバー7a1〜第4操作レバー7a4及びロックレバー7a5の状態を取得する。
(Step705)
レバーは停止指示?:第1操作レバー状態判定部1003は第1操作レバー7a1、第2操作レバー7a2、ロックレバー7a5の状態を、第2操作レバー状態判定部1004は第3操作レバー7a3、第4操作レバー7a4の状態を判定する。そして全てのレバーが傾いていない中立状態であるならば、Step706に進む。そうでないならば、Step721で表示装置7bに対して図5(c)の警告メッセージを出力する。
ロックレバー7a5は、オペレータによって任意のタイミングでロックしたり、ロック解除したりできるが、起動時診断処理中には、オペレータによってロック解除になっているのが一般的である。
(Step706)
各種センサ値取得:故障判定部1010は、圧力センサ30の状態を、圧力センサ状態検知部105を経由して取得する。更にブーム角度センサ4b、アーム角度センサ5b、バケット角度センサ6bの角度を回転角取得部103を介して取得してもよい。更に、第1フィードバック電流センサ部106、第2フィードバック電流センサ部1100〜第9フィードバック電流センサ部1107の値を取得しても良い。
(Step707)
センサ値に異常あり?:故障判定部1010は、各種センサが正常状態か、異常状態かを確認する。例えば、Step701で緊急停止弁50を全閉、電磁比例弁40〜47を全閉にしている。そのため、圧力センサ30は緊急停止弁50を全閉、電磁比例弁40〜47を示す圧力値が正常である。また、起動時診断処理は、第1電流出力部107、第2電流出力部1110〜第9電流出力部1117に対して電流出力ゼロを指示しているので、第1フィードバック電流センサ部106、第2フィードバック電流センサ部1100〜第9フィードバック電流センサ部1107は全て電流ゼロを検出するのが正常である。また、ブーム角度センサ4b、アーム角度センサ5b、及びバケット角度センサ6bは、フロント作業機3が変化しないので、三つのセンサのいずれも角度は一定であるのが正常である。
故障判定部1010は、以上のような判定を行った後、異常がなければ(Step707/NO)、Step708に進む。異常があれば(Step707/YES)、Step722へ進む。
(Step708)
緊急停止弁を全開:コントローラ100(故障判定部1010)は、緊急停止弁制御部1001を経由して、第1電流出力部107に対して、電流を流す指示を行う。これにより、緊急停止弁50を全開する。
(Step709)
フィードバック電流センサ値取得:コントローラ100(緊急停止弁状態判定部1005)は、第1フィードバック電流センサ部106から電流値を取得する。
(Step710)
電流センサ値に異常あり?:コントローラ100(緊急停止弁状態判定部1005)は、第1フィードバック電流センサ部106からの電流値を基に緊急停止弁50の状態を判定する。緊急停止弁状態判定部1005は緊急停止弁50の状態を故障判定部1010に出力する。故障判定部1010は、緊急停止弁50の状態を基に、異常があるか否かを判定する。例えば、電流が流れているのが正常である。正常であれば(Step710/NO)、Step602へ進む。例えば、電流ゼロであれば異常である。異常があれば(Step710/YES)、Step722へ進む。
(Step602)
故障有り?:コントローラ100は図7のフローチャートのStep722の異常フラグが立っているか否かを判定する。異常フラグが立っていなければ(Step602/NO)Step603へ進む。異常フラグが立っていれば(Step602/YES)Step621へ進む。
(Step603)
初期化処理:コントローラ100は起動したことを示す表示データを、通信部104を介して表示装置7bに表示する。
(Step604)
レバー状態取得:コントローラ100は第1操作レバー状態検知部1081、第2操作レバー状態検知部1082、第3操作レバー状態検知部1023、及び第4操作レバー状態検知部1024の其々を経由して、第1操作レバー7a1〜第4操作レバー7a4の其々の上下、左右の操作量を取得する。更にコントローラ100は、ロックレバー状態検知部109を経由し及びロックレバー7a5の状態(ロック/ロック解除)を取得する。このとき、オペレータはロックレバー7a5をロック解除にしたまま、第1操作レバー7a1〜第4操作レバー7a4を操作するのが一般的である。
(Step605)
内部自己診断処理:コントローラ100は、内部故障診断部1006において、内部故障の有無、例えば、コントローラ100内部のメモリや演算処理などの機能が正常動作しているか診断する。メモリは例えばECC(誤り訂正符号)やマーチ、ギャルパットといったメモリ診断手法によって診断する。演算処理については例えば、ロックステップなどによって行う。内部故障がある場合は内部故障フラグを立てて、Step606へ進む。
(Step606)
内部故障?:コントローラ100(内部故障診断部1006)は内部故障フラグを確認し、内部故障フラグが立っている場合は(Step606/YES)、故障とみなしStep621へ進む。内部故障フラグが立っていない場合は(Step606/NO)、Step607へ進む。
(Step607)
目標パイロット圧演算:コントローラ100(目標パイロット圧演算部1007)は第3操作レバー状態検知部1023、第4操作レバー状態検知部1024の其々を経由して、第3操作レバー7a3及び第4操作レバー7a4の其々の操作量を取得する。そして目標パイロット圧演算部1007は、第3操作レバー7a3及び第4操作レバー7a4の其々の操作量からP5〜P12に対するパイロット油圧の圧力量を演算する。例えば「ブーム上げから中立」の場合、目標パイロット圧演算部1007は、第1ブーム用方向制御弁27、第2ブーム用方向制御弁28の其々に対してパイロットラインP11、P12で接続される電磁比例弁46及び電磁比例弁47を演算対象とする。また、目標パイロット圧演算部1007は、例えば電磁比例弁40〜47への駆動電流をフィードバックしてPID(比例−積分−微分)制御を行って安定化させたり、第3操作レバー7a3、第4操作レバー7a4の操作量と電磁比例弁40〜47への駆動電流を非線形関係に対応させることでオペレータの操作性を向上させたりすることなどが行われる。
なお、第2のコントローラ(不図示)から通信部104を経由して、目標パイロット圧を取得しても良い。
(Step608)
緊急停止弁テスト可能?:コントローラ100(連動制御部1008)は、緊急停止弁50のテストが可能か否かを判断する。例えば、緊急停止弁50の実行タイミングを油圧ショベル90のアクチュエータの動作状態により規定したテストパターンテーブル800をテストパターン記憶部1011に予め記憶しておく。連動制御部1008はテストパターンテーブル800を読み出して緊急停止弁テストが可能か否かを判断する。図8に示すテストパターンテーブル800の列は、油圧ショベル90の動作パターンが記載されている。パターン806は、ブーム4を「上げから中立」に遷移する油圧ショベル90の動作を示す。この動作を行わせるための操作例として、例えばオペレータが第3操作レバー7a3を下方向に回動させると、ブーム4の地面に対する角度が大きくなる。これにより、ブーム4が上がる。
第3操作レバー7a3を中立にすると、ブーム4は動作を停止する。この第3操作レバー7a3を下方向から中立に操作した時のパターン806に、緊急停止弁テスト可であることを示す属性906を関連付けて予め保存しておく。連動制御部1008は、このパターン806に第3操作レバー7a3及び第4操作レバー7a4の其々の操作量が一致するか否かをt1時間からt2時間内(図10参照)で判定する。ここでいう一致とは、完全一致だけではなく、一致と見做せる許容範囲にある場合を含む。
連動制御部1008は、一致すると判断した場合は(Step608/YES)、Step620(図9)へ進む。一致しないと判断した場合(Step608/NO)、Step609へ進む。
(Step620)
緊急停止弁テスト開始:図9に、緊急停止弁テストの詳細フローを示す。
(Step901)
緊急停止弁テスト開始:連動制御部1008は、t1時間からt2時間内(図10参照)で緊急停止弁テストプログラムを開始する。
(Step902)
対象の電磁比例弁の小開指示:連動制御部1008は、第2操作レバー状態判定部1004から取得した第3操作レバー7a3及び第4操作レバー7a4の其々の操作量と、図8のテストパターンテーブル800とから、電磁比例弁40〜47の中から対象の電磁比例弁を決定し、対象の電磁比例弁に対して小開指示をするため、電磁比例弁制御部1002から第2電流出力部1110〜第9電流出力部1117のうち、対象の電磁比例弁に接続された電流出力部を経由して、対象の電磁比例弁に対して電流を少し流す。例えば「ブーム上げから中立」に関係する対象の電磁比例弁は図3に示すように、第1ブーム用方向制御弁27と、第2ブーム用方向制御弁28に対してパイロットラインP11、P12で接続される電磁比例弁46と電磁比例弁47である。電磁比例弁46と電磁比例弁47のどちらか一方、又は両方に対して小開指示が行われる。
(Step903)
電流センサ値取得:電磁比例弁状態判定部1009は第2フィードバック電流センサ部1100〜第9フィードバック電流センサ部1107のうち、上記において対象とされた電磁比例弁からの値を取得し、対象とされた電磁比例弁の状態を判定する。電磁比例弁状態判定部1009は、判定結果を連動制御部1008に渡す。上記の例では、電磁比例弁状態判定部1009は、「ブーム上げから中立」に関係する電磁比例弁46と電磁比例弁47の状態を判定した結果を連動制御部1008に渡す。
(Step904)
電流センサ値は目標値か?:連動制御部1008は、第2操作レバー状態判定部1004から取得した第3操作レバー7a3及び第4操作レバー7a4の操作量と、電磁比例弁状態判定部1009で電磁比例弁40〜47の状態を判定した結果とを比較する。このとき、緊急停止弁50は全開状態で、電磁比例弁46と電磁比例弁47のどちらか一方,又は両方が小開であるので、対象電磁比例弁の開閉状態の目標値(図10参照)となる。連動制御部1008が目標値に達成したと判断すると(Step904/YES)、Step905へ進む。そうでなければ(Step904/NO)、Step903へ戻る。目標値は例えば、全開の5%とする。
(Step905)
緊急停止弁を全閉指示:連動制御部1008は、緊急停止弁制御部1001に対して、t2時間(図10参照)において緊急停止弁50を全閉するための指示を第1電流出力部107から出力させる。このとき、第1フィードバック電流センサ部106が取得する値は、緊急停止弁50の開閉状態(図10参照)のt2時間で示される値である。
(Step906)
圧力センサ取得:圧力センサ状態検知部105は圧力センサ30の値を取得し、緊急停止弁状態判定部1005に渡す。緊急停止弁状態判定部1005は圧力センサ30の値を基に、パイロット油圧系統11の状態(パイロット油圧系統11の流路内に圧油が流れているか否か)を取得する。
(Step907)
圧力センサ値に異常あり?:圧力センサ値は、パイロット油圧系統11で圧油が流れない状態の圧力値を指し示すことが正常である。異常がなければ(Step907/NO)、Step908に進む。異常が有れば(Step907/YES)Step921へ進む。
(Step921)
対象の電磁比例弁の全閉指示:緊急停止弁状態判定部1005は、圧力センサ値の異常ありを検出すると、その検出結果を故障判定部1010に渡す。これを受けて故障判定部1010は、緊急停止弁50に異常があると判断し、連動制御部1008にその判断結果を通知する。連動制御部1008は、電磁比例弁制御部1002及び第2電流出力部1110〜第9電流出力部1117のうち、対象となる電磁比例弁に接続された電流出力部のみが、対象となる電磁比例弁に対して全閉指示を行う。
(Step922,923)
緊急停止弁故障表示:故障判定部1010は、通信部104経由で、表示装置7bに対して、緊急停止弁テスト時の故障警告(図5(b)参照)を表示する。そして、故障警告を表示したまま、処理を終了する。
(Step908)
対象の電磁比例弁の全閉指示:連動制御部1008は、電磁比例弁制御部1002及び第2電流出力部1110〜第9電流出力部1117を経由して、電磁比例弁40〜47のうち、対象となる電磁比例弁に対してのみ全閉指示を行う。このとき、第2フィードバック電流センサ部1100〜第9フィードバック電流センサ部1107のうち、対象となる電磁比例弁の開閉状態(図10参照)のt3時間となる。例えば、「ブーム上げから中立」に関係する電磁比例弁46と電磁比例弁47を全閉する。
(Step909,910,911)
圧力センサ取得:圧力センサ状態検知部105は圧力センサ30の値を取得し、緊急停止弁状態判定部1005に渡す。緊急停止弁状態判定部1005は圧力センサ30の値を基に、パイロット油圧系統11の状態(パイロット油圧系統11の流路内に圧油が流れているか否か)を取得する。異常が有れば(Step910/YES)異常ありフラグを立てて(Step912)Step611へ進む。異常がなければ(Step910/NO)、Step611へ進む。
(Step609)
電磁比例弁電流出力:連動制御部1008は、電磁比例弁制御部1002及び第2電流出力部1110〜第9電流出力部1117を経由して、電磁比例弁40〜47のうち、対象となる電磁比例弁に対して全閉指示を行う。
(Step610)
電流センサ値取得:連動制御部1008は、電磁比例弁40〜47の状態を第2フィードバック電流センサ部1100〜第9フィードバック電流センサ部1107からの値を基に取得する。例えば、「ブーム上げから中立」に関係する電磁比例弁46と電磁比例弁47の値を取得する。このとき、第2フィードバック電流センサ部1100〜第9フィードバック電流センサ部1107だけではなく、緊急停止弁状態判定部1005が圧力センサ30の値を基に判断したパイロット油圧系統11の状態を取得してもよい。故障判定部1010は、異常が有れば異常ありフラグを立ててStep611へ進む。異常がなければ、Step621に進む。
(Step611)
故障判定部1010は、異常ありフラグが立っているか否かを判定する。異常ありフラグが立っていたら外部故障有り(Step611/YES)なので、Step621へ進む。異常ありフラグが立っていなかったら外部故障なし(Step611/NO)なので、Step604へ戻る。
(Step621)
緊急停止弁を全閉:連動制御部1008は、緊急停止弁制御部1001を経由して、t2時間(図10参照)において緊急停止弁50を全閉する。このとき、第1フィードバック電流センサ部106の値は、電流ゼロになる。
(Step622)
故障警告を表示装置7bに表示:故障判定部1010は、通信部104経由で表示装置7bに対して、故障警告(図5(c)参照)を表示する。
本実施形態によれば、作業機械の起動時及び動作中に緊急停止弁の動作を診断することにより、診断回数が増加し、冗長化設計と同等の安全度を確保することができる。また、緊急停止弁50を1つ設け、これに異常があれば全閉することで作業機械全体の動きを停止させることができるので、コストを低減できし、部品スペースを減らすことができる。また、作業機械のアクチュエータの動作状態が、オペレータに影響を与えにくい状態にあるタイミングをテストパターンとして登録しておき、このテストパターンに一致するタイミングで緊急停止弁50の動作診断を行うので、作業機械の操作性に与える影響が少ない。
上記実施形態は、本発明を限定するものではなく、本発明を限定しない様々な変更態様は本発明に含まれる。例えば、油圧ショベル90とは異なる作業機械に本発明を適用してもよい。また緊急停止弁テストの実施を許容する動作パターンも、上記のようにブーム4上げ位置から中立位置に遷移するパターンとは異なるパターンであってもよい。また図11に示すように緊急停止弁のテスト結果をマイコン101のテスト結果記憶部1013に記憶し、これを基に緊急停止弁のテスト実行頻度を制御してもよい。
1 :走行装置
2 :旋回体
3 :フロント作業機
3a :左走行モータ
3b :右走行モータ
3c :旋回モータ
4 :ブーム
4a :ブームシリンダ
4b :ブーム角度センサ
5 :アーム
5a :アームシリンダ
5b :アーム角度センサ
6 :バケット
6a :バケットシリンダ
6b :バケット角度センサ
7 :運転室
7A :運転席
7a1 :第1操作レバー
7a2 :第2操作レバー
7a3 :第3操作レバー
7a4 :第4操作レバー
7a5 :ロックレバー
7b :表示装置
10 :コントロール油圧系統
10A :エンジン
11 :パイロット油圧系統
30 :圧力センサ
90 :油圧ショベル
100 :コントローラ

Claims (5)

  1. エンジンと、
    前記エンジンにより駆動される油圧ポンプ、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動されるアクチュエータ、及び前記アクチュエータへの圧油の流れを制御する方向制御弁を含むコントロール油圧系統と、
    前記アクチュエータへの操作指示を受け付け、当該操作指示に応じた操作信号を出力する電気式操作レバーと、
    前記エンジンにより駆動されるパイロット油圧ポンプ、前記パイロット油圧ポンプから吐出される圧油の流れを制御し、前記方向制御弁に対して前記操作信号に基づくパイロット圧を出力する電磁比例弁、及び前記パイロット油圧ポンプ及び前記電磁比例弁の間に設けられ、前記パイロット油圧ポンプから前記電磁比例弁への圧油の流入を遮断する緊急停止弁を含むパイロット油圧系統と、
    前記緊急停止弁の開閉制御を行うコントローラと、
    表示装置と、
    を備えた作業機械であって、
    前記コントローラは、前記電気式操作レバー、前記電磁比例弁、及び前記表示装置の其々に接続され、
    前記コントローラは、前記コントローラの起動時、又は起動時よりも後であって前記作業機械の動作中に、前記コントローラの内部故障の有無の診断又は外部故障の有無の診断の少なくとも一つを行い、
    前記内部故障又は前記外部故障の少なくとも一つが発生したと判断すると、前記緊急停止弁を全閉させ、
    前記表示装置に故障が生じたことを示す警告を表示させる、
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記作業機械は、前記アクチュエータへの操作指示を受け付け、当該操作指示に応じたパイロット圧を出力する油圧式操作レバーを更に備え、
    前記油圧式操作レバーへは、前記パイロット油圧ポンプから吐出される圧油が流入し、
    前記緊急停止弁は、前記パイロット油圧ポンプから前記油圧式操作レバーへの圧油の流入も更に遮断する、
    ことを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記作業機械は、前記アクチュエータの姿勢を検知する姿勢センサを更に備え、
    前記コントローラは、前記姿勢センサに接続され、
    前記コントローラは、前記緊急停止弁が正常に動作するかを確認するための緊急停止弁テストの実行タイミングを、前記アクチュエータの動作状態により規定したテストパターンを予め記憶し、
    前記アクチュエータの姿勢を検知する姿勢センサからの出力に基づいて前記アクチュエータの動作状態を判定し、
    前記アクチュエータの動作状態が前記テストパターンに一致したと判断すると、前記緊急停止弁テストを実行する、
    ことを特徴とする作業機械。
  4. 請求項3に記載の作業機械において、
    前記パイロット油圧系統は、前記パイロット油圧ポンプ及び前記緊急停止弁を連結する油圧管路と、当該油圧管路内の圧力を検知する圧力センサと、を含み、
    前記コントローラは、前記圧力センサに接続され、
    前記コントローラは、
    前記緊急停止弁を実行すると判断すると、
    前記電磁比例弁の内の少なくとも一つを全閉から全開までの間の開度で開き、前記緊急停止弁を全閉して、前記圧力センサの検出値を取得し、
    前記検出値が前記油圧管路内に圧油が流れていない値である場合は前記緊急停止弁は正常と判断し、
    前記検出値が前記油圧管路内に圧油が流れている値である場合は前記緊急停止弁は異常と判断して、前記表示装置に前記緊急停止弁が故障が生じたことを示す警告を表示させる、
    ことを特徴とする作業機械。
  5. 請求項4に記載の作業機械において、
    前記コントローラは、前記緊急停止弁は正常であると判断した後、前記緊急停止弁を全開にする、
    ことを特徴とする作業機械。
JP2018103576A 2018-05-30 2018-05-30 作業機械 Active JP7042161B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018103576A JP7042161B2 (ja) 2018-05-30 2018-05-30 作業機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018103576A JP7042161B2 (ja) 2018-05-30 2018-05-30 作業機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019206878A true JP2019206878A (ja) 2019-12-05
JP7042161B2 JP7042161B2 (ja) 2022-03-25

Family

ID=68767120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018103576A Active JP7042161B2 (ja) 2018-05-30 2018-05-30 作業機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7042161B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024042875A1 (ja) * 2022-08-25 2024-02-29 株式会社小松製作所 制御装置、制御方法および作業機械

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09203069A (ja) * 1996-01-25 1997-08-05 Hitachi Constr Mach Co Ltd ブームスイング式油圧ショベル
JPH09256419A (ja) * 1996-03-18 1997-09-30 Hitachi Constr Mach Co Ltd 油圧式建設機械の制御装置
JP2016114129A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 日立建機株式会社 電気式操作装置及び電気式操作装置を備えた作業機械

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09203069A (ja) * 1996-01-25 1997-08-05 Hitachi Constr Mach Co Ltd ブームスイング式油圧ショベル
JPH09256419A (ja) * 1996-03-18 1997-09-30 Hitachi Constr Mach Co Ltd 油圧式建設機械の制御装置
JP2016114129A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 日立建機株式会社 電気式操作装置及び電気式操作装置を備えた作業機械

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024042875A1 (ja) * 2022-08-25 2024-02-29 株式会社小松製作所 制御装置、制御方法および作業機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP7042161B2 (ja) 2022-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5665652B2 (ja) 建設機械の情報管理装置
JP6157365B2 (ja) 建設機械で利用される電子油圧システムを制御するための、故障検知、分離、再構成システム及び方法
US9725886B2 (en) Abnormality information control device for construction machine
JP4896774B2 (ja) 油圧作業機械の安全装置
JP4896775B2 (ja) 油圧作業機械の安全装置
JP6523554B2 (ja) 建設機械の駆動制御装置
KR101842739B1 (ko) 건설 기계 제어 시스템
US20170002545A1 (en) Hydraulic system for work machine
US20220364333A1 (en) Work machine
JP7042161B2 (ja) 作業機械
WO2022201855A1 (ja) 自動運転建設機械
JP6616675B2 (ja) 作業機械
JP2007292316A (ja) 油圧回路の自己診断装置
JP2000046015A (ja) 油圧回路の自己診断装置
JP6244305B2 (ja) 作業機械の非常停止システム、作業機械および作業機械の非常停止方法
JP2019056234A (ja) 作業機械
JP4486466B2 (ja) 建設機械の動作機能監視装置
CN114635472A (zh) 用于挖掘机的控制方法及控制装置、控制器和挖掘机
JP2012227001A (ja) 建設機械用コネクタ端子部の導通不良防止装置
JP6715143B2 (ja) 建設機械
JP5308396B2 (ja) 油圧作業機の制御装置
KR102475528B1 (ko) 건설기계의 제어장치 및 제어방법
US20230339539A1 (en) Alignment of Machine to Install Steering Frame Lock
JP3177097B2 (ja) 建設機械の安全装置
CN112805440B (zh) 用于控制建筑设备的工作单元的装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7042161

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150