JP3539646B2 - 円筒内面走査装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、円筒内面走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
円筒ドラム本体の外面に感材を装着する円筒外面走査装置では、従来から、円筒ドラム本体の外面に多数の吸着手段を形成している。吸着手段には、真空孔と、円筒ドラム本体の外面の円周方向に連続的に延びる真空溝と、円筒ドラム本体の外面の円周方向に不連続的に延びる真空溝とがある。
【0003】
したがって、円筒外面走査装置と同様の技術を円筒内面走査装置に適用することが考えられる。すなわち、円筒ドラム本体の内面に多数の吸着手段を形成することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、円筒外面走査装置では、円筒ドラム本体の外部での加工作業であるため、円筒ドラム本体の外面に多数の吸着手段を加工するのが容易であるが、円筒内面走査装置では、円筒ドラム本体の内部での加工作業であるため、円筒ドラム本体の内面に多数の吸着手段を加工するのが容易でない。このため、円筒内面走査装置では、加工費が増大するという第1の問題点がある。
【0005】
また、円筒内面走査装置では、感材の円周方向両側辺だけが内面に当接し、その両側辺間が内面から浮いた状態、すなわち内面に沿わない状態になりやすい。このため、内面に多数の吸着手段を形成しても、感材に対する吸着力を発揮できないという第2の問題点があった。特に、曲げ剛性の大きいアルミベースの感材を使用した場合に、問題になる。
【0006】
それゆえに、本発明は、加工費の増大を防止し、感材を内面に沿わせて吸着できる円筒内面走査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、シート状の感材が固定される内面を備えた円筒内面ドラム本体と、当該内面に固定された感材を光ビームにより走査する走査手段とを含む円筒内面走査装置であって、
内面に感材を吸着固定する吸着手段と、
円筒内面ドラム本体の両端面間に横設された連結板と、
内面に配された感材の円筒内面ドラム本体の軸方向に長尺な領域を押圧する、連結板に取り付けられた感材押圧ローラと、
感材の一方端を保持してその感材を内面に沿って搬送する連結板に取り付けられた吸盤と、
吸盤を内面から離隔させ、かつ内面に近接させる吸盤移動手段と、
連結板を内面の円周方向に移動させる連結板移動手段とを備え、
連結板移動手段は、吸盤が吸盤移動手段によってその感材の少なくとも一部を内面から浮き上がらせた状態でその感材を内面に沿って移動させる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、
感材押圧ローラを内面から離隔させ、かつ内面に近接させるローラ移動手段をさらに含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2いずれかに記載の発明において、
吸着手段は、内面に形成された複数の感材吸着領域に対して、該複数の感材吸着領域を個別に吸引制御する吸引制御手段を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明において、
複数の感材吸着領域は、円筒内面ドラム本体の円周方向に区分されており、
吸引制御手段は、移動手段による感材押圧手段の円周方向への移動に同期して、複数の感材吸着領域に対する吸着を順次的に開始させる制御を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、半円筒状の内面を有し、シート状の感材を固定するための円筒内面ドラム本体と、内面に感材を吸着固定する吸着手段と、内面に吸着固定された感材を光ビームにより走査する走査手段と、円筒内面ドラム本体の両端面間に横設された連結板と、連結板に取り付けられたスクィジィーローラおよび吸盤とを有する円筒内面走査装置における感材固定方法であって、
吸盤によってシート状の感材を保持する工程と、
吸盤によって保持されたシート状の感材が内面から浮き上がり、かつ、スクィジィーローラが内面から浮いた状態で、連結板を内面の円周方向に移動させることでシート状の感材を内面の所定位置まで移動させる工程と、
スクィジィーローラを内面から浮いた位置から内面に接近する方向に移動させることで当該スクィジィーローラにシート状の感材の一部分を内面に向けて押圧させる工程と、
シート状の感材がスクィジィーローラによって内面に対して押圧された状態で連結板を内面の円周方向に移動させることでスクィジィーローラによるシート状の感材のスクィジィーを行う工程とを含むことを特徴とする。
【0012】
【作用】
請求項1に係る発明においては、円筒内面ドラム本体の内面に配される感材は、その一部が吸盤によって内面から浮き上がった状態で内面に沿って移動する。
【0013】
請求項2に係る発明においては、感材押圧ローラを円筒内面ドラム本体の内面に向けて選択的に接触させることができ、円筒内面ドラム本体の内面に配された感材が円筒内面ドラム本体の円周方向に順次ならされて内面に密着されるので、感材の吸着固定が確実になる。
【0014】
請求項3に係る発明においては、円筒内面ドラム本体の内面に複数の感材吸着領域が形成され、吸着制御手段によってこれら複数の感材吸着領域に対して個別に吸着制御できるので、例えば、複数サイズの感材を吸着固定することができる。
【0015】
請求項4に係る発明においては、複数の感材吸着領域は、円筒内面ドラム本体の内面の円周方向に区分されており、吸着制御手段は、感材押圧手段の円周方向への移動に同期して、これら複数の感材吸着領域に対する吸着を順次的に開始できるので、感材の吸着固定が確実になる。
【0016】
【実施例】
図1は本発明の円筒内面走査装置の構成を模式的に示す構成図であり、図2は図1の円筒内面走査装置の具体的外観構成を示す斜視図であり、図3は図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符A方向から見た分解斜視図であり、図4は図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符B方向から見た側面図であり、図5は図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符C方向から見た側面図である。以下、図1〜図5を用いて、本発明の実施例を説明する。
【0017】
図1〜図5において、円筒内面走査装置は、シート状の感材1に対する描画の他、出力ユニット2および感材収納ユニット3間での感材1の自動搬送、感材1の位置決め、感材1へのパンチ孔の形成等を考慮して構成されている。感材1としては、フィルム、紙をベースとするもの他、曲げ剛性の大きいアルミベースの感材(いわゆる、PS版)に対しても適用される。円筒内面走査装置は、感材1に印刷すべき内容を描画可能な出力ユニット2と、未露光の感材1および露光済みの感材1をそれぞれ個別に収納するための感材収納ユニット3と、出力ユニット2および感材収納ユニット3を外囲し、出力ユニット2および出力ユニット2の内部を外部から遮光するためのハウジング4とを備える。ハウジング4の出力ユニット2側一側面には、操作ユニット41が設けられている。操作ユニット41には、モニタ41Aと、操作キー41Bとが設けられている。
【0018】
出力ユニット2は、大略的に、基台20と、基台20上に載置され、ハウジング4を取り付けるためのシャーシ21と、基台20上に載置される円筒内面ドラム本体22と、円筒内面ドラム本体22に装着された感材1に対して描画するための固定光学系23および移動光学系24と、パスチェンジ搬送ユニット25と、ドラム内搬送ユニット26と、穿孔装置27と、基台20内に設けられる空圧制御ユニット28およびCPU制御ユニット29とを備える。固定光学系23、移動光学系24、ドラム内搬送ユニット26、穿孔装置27は、円筒内面ドラム本体22と一体的に設けられている。
【0019】
感材収納ユニット3は、大略的に、未露光の感材1を複数収納し、感材1を出力ユニット2側に供給するための供給カセット31と、出力ユニット2側からの露光済みの感材1を複数収納するための収納カセット32と、パッド搬送ユニット33と、パッド搬送ユニット33の上部に配設される搬送ユニット34とを備える。なお、出力ユニット2の基台20と、感材収納ユニット3のカセットフレーム35とは、ボルト等により一体的に結合されている。
【0020】
感材1を円筒内面ドラム本体22にローディングする感材ローディング工程においては、パッド搬送ユニット33は、供給カセット31から感材1を取り出し、出力ユニット2のパスチェンジ搬送ユニット25まで感材1を吸着搬送する。パスチェンジ搬送ユニット25は、感材1を受け取り、円筒内面ドラム本体22まで搬送する。ドラム内搬送ユニット26は、円筒内面ドラム本体22内に感材1を搬入する。穿孔装置27は、感材1の軸方向Xの位置決めを行う。ドラム内搬送ユニット26は、また、感材1の円周方向Yの位置決めを行う。
【0021】
感材1に対して描画する描画工程においては、固定光学系23および移動光学系24によって、軸方向Xおよび円周方向Yに位置決めされた感材1に対して、円周方向Yおよび軸方向Xに露光が行われる。
【0022】
感材1を円筒内面ドラム本体22から収納カセット32にアンローディングする工程においては、穿孔装置27は、露光済みの感材1にパンチ孔を形成する。ドラム内搬送ユニット26は、感材1を円筒内面ドラム本体22からパスチェンジ搬送ユニット25に排出する。パスチェンジ搬送ユニット25は、感材1を受け取り、搬送ユニット34まで搬送する。搬送ユニット34は、感材1を受け取り、収納カセット32まで搬送する。
【0023】
次いで、出力ユニット2の各部の構成を詳細に説明する。まず、円筒内面ドラム本体22について説明する。円筒内面ドラム本体22に対する振動を吸収するため、基台20の上部と円筒内面ドラム本体22との間に、4つの防振装置201(図3参照)が設けられる。円筒内面ドラム本体22は、アルミニウム合金材料で、円弧面を有する半円筒状の内面(例えば、直径450mm)220を備えている。内面220の中心軸221方向の両端面22A,22Bには、開口部222,223がそれぞれ形成されている。また、内面220の2つの上部端面22C,22Dには、中心軸221に平行に開口部214が形成される。円筒内面ドラム本体22の感材収納ユニット3側上部端面22Cには、内面220における感材1の円周方向Yの一側辺の位置決め原点、すなわち主位置決め原点Y0を定めるため、開口部214から中心軸221に向けてドラム内感材検出光センサSQ37が設けられる。
【0024】
図6は、内面220を平面展開した状態を示す図である。図6において、内面220は、例えば、周長1100mm、軸方向長820mmに形成されている。内面220には、領域M1に属する6つの真空孔225a1〜225a6と、領域M2に属する6つの真空孔225b1〜225b6と、領域M3に属する2つの真空孔225a7,225b7と、領域M4に属する4つの真空孔225a8,225a9,225b8,225b9とが設けられている。このように4つの領域M1〜M4にグループ分けしたのは、仮想線で示す種々のサイズに対応して、感材1を内面220に密着固定するためである。なお、真空孔225a1〜225a9は、主位置決め原点Y0から所定の距離に軸方向Xに一列に並べられている。また、真空孔225b1〜225b9も同様に、主位置決め原点Y0からさらに離れた所定の距離に軸方向Xに一列に並べられている。
【0025】
また、内面220には、各領域M1〜M4の各真空孔225a1〜225a9と、各真空孔226b1〜226a9とを連通し、両上部端面22C,22Dまで円周方向Yに延びる9本の真空溝229が形成されている。複数の真空溝229を設けたのは、点で固定するよりも線で固定する方が、固定力が増大するためである。
【0026】
なお、内面220における感材1の軸方向Xの一側辺の位置決め原点、すなわち、副位置決め原点X0は、円筒内面ドラム本体22の端面22Aから一定の距離(たとえば、22mm)突出した位置に定められている。また、円筒内面ドラム本体22の端面22Aには、感材1のジャムを検出するために、反射型のドラム内感材検出光センサSQ37が設けられている(図1参照)。また、内面220における感材1の搬入時における軸方向Xの一側辺の位置、すなわち、搬入時副位置決め位置X1は、主位置決め原点Y0より円筒内面ドラム本体22の端面22Aからさらに突出した位置に定められている。
【0027】
次いで、固定光学系23の構成について説明する。固定光学系23は、その内部に、網点画像などを表す画像信号によって変調した光ビームSBを出射するレーザ発振器と、レーザ発振器から出射された光ビームSBを円筒内面ドラム本体22の中心軸221に沿って出射する光学系とを有している。
【0028】
次いで、図2を用いて、移動光学系24の構成について説明する。移動光学系24は、中心軸221に平行、すなわち軸方向Xに延びる一対のレール240a,240bと、レール240a,240b間に横架されレール240a,240bに沿って移動可能な副走査ヘッドベース241と、副走査ヘッドベース241の下部中央に固着され、軸方向Xに沿って移動可能な走査ヘッド本体242と、円筒内面ドラム本体22の端面22A,22B上部にそれぞれ固着されたブラケット226a,226bと、ブラケット226a,226b間に回転可能に軸支され、軸方向Xに平行に延び、副走査ヘッドベース241に螺着されたボールネジ243と、ボールネジ243を回転駆動する副走査モータM20とを備える。
【0029】
なお、一対のレール240a,240bは、円筒内面ドラム本体22の上部端面22C,22Dに直接それぞれ敷設されている。これにより、開口部224がほとんど塞がれず、オペレータは、レール240a,240bにじゃまされずに内面220まで容易に手を伸ばすことができる。また、副走査ヘッドベース241の軸方向Xの長さは、短く(例えば、100mm)形成されている。これにより、開口部224がほとんど塞れず、オペレータは、副走査ヘッドベース241にじゃまされずに内面220まで容易に手を伸ばすことができる。また、ボールネジ243は、副走査ヘッドベース241のレール240b近傍に螺着されている。これにより、開口部224がほとんど塞がれず、オペレータは、ボールネジ243にじゃまされずに内面220まで容易に手を伸ばすことができる。
【0030】
走査ヘッド本体242は、スピナモータM44と、スピナモータM44に回転駆動され、固定光学系23(図1参照)から出射された光ビームSBを内面220に装着された感材1に対して円周方向Yに偏光する偏光器(図示せず)と、光ビームSBを内面220に装着された感材へ結像するためのレンズ(図示せず)と、レンズの絞りを調整するアイリスモータ(図示せず)と、感材1の厚みに対応して結合位置を補正するためのフォーカスモータ(図示せず)等とを備えている。また、副走査モータM20には、前述した副位置決め原点X0を検出するため、副走査原点検出光センサSQ22(図1参照)とが設けられている。
【0031】
次いで、図2を用いてパスチェンジ搬送ユニット25の構成について説明する。パスチェンジ搬送ユニット25は、一対のブラケット250a,250bと、ブラケット250a,250b間に上下2段に横架された一対の駆動ローラ251a0,251b0および複数の従動ローラ251a1,…,251am,251b1,…,251bnと、上側の各従動ローラ251a1,…,251amに巻き掛けられた複数のベルト252aと、下側の各ローラ251b1,…,251bnに巻き掛けられた複数のベルト252bと、駆動ローラ251b0を回転駆動する搬送モータM50(図3参照)と、ブラケット250a,250bを回転軸253周りに昇降させる搬送パス切換モータM51(図3参照)と備える。
【0032】
パスチェンジ搬送ユニット25は、円筒内面ドラム本体22の感材収納ユニット3側上部端面22C付近の開口部214上方と、パッド搬送ユニット33および搬送ユニット34との間に配設されている。これにより、開口部214がほとんど塞がれず、オペレータは、パスチェンジ搬送ユニット25にじゃまされずに内面220まで容易に手を伸ばすことができる。また、搬送パス切換モータM51を回転駆動することにより、パッド搬送ユニット33から感材1を受け取るための搬送経路と、搬送ユニット34に感材1を引き渡すための搬送経路とを切り換え、1つのユニットを共用できる(図1参照)。これにより、別の搬送ユニットを2個設けるより小型化することができるため、開口部214を広くしておくことができる。また、経済化も図れる。
【0033】
パスチェンジ搬送ユニット25に関連して、感材1の通過を検出するための感材通過検出光センサSQ32,SQ50と、感材1の搬送路がロード側であるか、アンロード側であるかをそれぞれ検出する反射型のパスロード側検出光センサSQ51aおよびパスアンロード側検出光センサSQ51bが設けられる(図1参照)。
【0034】
次いで、図2を用いてドラム内搬送ユニット26の構成を説明する。ドラム内搬送ユニット26は、導排ローラユニット26Aと、回転アームユニット26Bとを備える。導排ローラユニット26Aは、従動ローラ251am,251bnの下方、開口部214レール側240aに設けられる3つの導排ローラ26A1a〜26A1cと、導排ローラ26A1aを回転駆動する感材導入モータM32とを備える。感材導入モータM32を回転駆動することにより、パスチェンジ搬送ユニット25から感材1を受け取って円筒内面ドラム本体22内部に引き込み、回転アームユニット26Bに渡すとともに、回転アームユニット26Bから受け取った感材1を円筒内面ドラム本体22内部からパスチェンジ搬送ユニット25に渡すことができる。
【0035】
図7は、回転アームユニット26Bの詳細な構成を示す斜視図である。回転アームユニット26Bは、ブラケット226a,226bにそれぞれ固着され、中心軸222周りまで延びるブラケット26B1a,26B1bと、ブラケット26B1a,26B1にそれぞれ取り付けられ、中心軸222周りに回転可能なプーリ26B2a,26B2bと、中心軸222に平行にブラケット26B1a,26B1上部間に回転可能に横架され、プーリ26B2a,26B2bを同期回転させるための連結棒26B3と、プーリ26B2a,26B2bおよび連結棒26B3間にそれぞれ巻き掛けられるベルト26B4a,26B4bと、プーリ26B2a,26B2b間に横設され、プーリ26B2a,26B2bと一体的に回転する回転アーム26B5と、プーリ26B2aを回転させることにより回転アーム26B5を内面220に沿って円周方向Yの任意の位置に移動させるための回転アームモータM30とを備える。
【0036】
回転アーム26B5は、プーリ26B2a,26B2bにそれぞれ固着された舌片26B51a,26B51bと、舌片26B51a,26B51b間に横設された連結板26B52と、連結板26B52に固着されたブラケット26B53,26B54と、ブラケット26B53,26B54に回転可能にそれぞれ横設された回転棒26B55,26B56と、回転棒26B56の左右にそれぞれ固定された複数の吸盤26B57およびスクィジィーローラ26B58と、回転棒26B55の端部に設けられた偏心カム26B55aと、回転棒26B56の一端部に設けられ、偏心カム26B55aに当接する揺動片26B56aと、回転棒26B55を回転させることにより、吸盤26B57とスクィジィーローラ26B58とを選択的に内面220側に押しつけるための感材引込みモータM31とを備える。なお、ブラケット26B1a,26B1b、プーリ26B2a,26B2bおよび舌片26B51a,26B51bの中心軸222周りは、光ビームSBを透過させるための窓孔が形成されている。
【0037】
回転アームユニット26Bに関連して、回転アームモータM30の回転原点を検出するための回転アーム原点検出光センサSQ30と、感材引込みモータM31の回転原点を検出するためのスクィジィーローラ原点検出光センサSQ31とが設けられている(図1参照)。
【0038】
図8は、回転アームユニット26Bの状態を示す図である。特に、図8(a)は回転アーム26B5の回転原点αと回転途中βとを示し、図8(b)は回転アームユニット26Bの吸盤26B57とスクィジィーローラ26B58との両方が内面220から浮いた原点位置γを示し、図8(c)はスクィジィーローラ26B58が内面220側に当接するスクィージ位置δを示し、図(d)は吸盤26B57内面220側に当接する吸着位置εを示している。図8(a)の両状態は、回転アームモータM30の回転と回転アーム原点検出光センサSQ30の原点検出とにより達成される。図8(b)〜図8(d)の各状態は、感材引込みモータM31の回転と、スクィジィーローラ原点検出光センサSQ31の原点検出により達成される。この各状態を用いることにより、回転アームユニット26Bは、導排ローラユニット26Aから感材1を受け取って円筒内面ドラム本体22内部で搬送することにより主位置決めするとともに、感材1を搬送することにより導排ローラユニット26Aに渡すことができる。
【0039】
次いで、穿孔装置27の構成について説明する。図9は、穿孔装置27の詳細な構成を示す斜視図である。穿孔装置27は、大略的に、円筒内面ドラム本体22の開口部222側に中心軸221に平行に敷設された一対のレール27Aa,27Abと、レール27Aa,27Ab上に横架され円弧状に形成された副走査方向移動ブロック27Bと、副走査方向移動ブロック27Bおよび円筒内面ドラム本体22間に回転可能で、中心軸221に平行に横架されるボールネジ27Cと、ボールネジ27Cを回転させることにより副走査方向移動ブロック27Bを副走査方向に移動させる感材副位置決め用モータM33と、副走査方向移動ブロック27B上を中心軸221周りに回転移動可能な主走査方向移動ブロック27Dと、副走査方向移動ブロック27Bの側面に回転可能に設けられたウォーム27D1と、ウォーム27D1に噛合し、主走査方向移動ブロック27Dに固設されたホイル27D1と、ウォーム27D1を回転駆動することにより副走査方向移動ブロック27Bを回転させるパンチャ主位置決め用モータM100と、主走査方向移動ブロック27D上に固定され、感材1にパンチ孔を形成させるための複数(例えば、5個)のパンチユニット27Ea〜27Ee(27Ebのみ図示)および感材1を副位置決めするための複数(例えば、2個)の副位置決めユニット27Fa,27Fb(27Fbのみ図示)とを備えている。
【0040】
主走査方向移動ブロック27Dには、円周方向に延び、パンチユニット27Ea〜27Eeおよび副位置決めユニット27Fa,27Fbを取り付けるための取付溝27D2と、円周方向に延び、パンチユニット27Ea〜27Eeから排出されたパンチカスを回収するためのパンチカス回収溝27D3とが形成されている。パンチカス回収溝27D3の円周方向ほぼ中央には、パンチカス回収孔27D3aが形成されている。
【0041】
穿孔装置27に関連して、固定光学系23から穿孔装置27方向に突出して設けられたフィン27Gと、感材副位置決め用モータM33の側部に固設され、フィン27Gを検出する透過型の副位置決め原点検出光センサSQ33とが設けられている。また、主走査方向移動ブロック27Dに設けられたフィン27Hと、副走査方向移動ブロック27Bの側部に固設され、フィン27Hを検出する透過型の主位置決め原点検出光センサSQ100とが設けられている。
【0042】
次いで、パンチユニット27Ea〜27Eeの構成について説明する。 各パンチユニット27Ea〜27Eeは、それぞれ同一構成を有している。したがって、パンチユニット27Eaをその代表例として説明する。図10は、パンチユニット27Eaの構成を示す断面図である。パンチユニット27Eaは、大略的に、パンチ棒27E1を上下移動可能に収納するパンチユニット本体27E2と、パンチユニット本体27E2下部に固着されるダイス27E3と、パンチユニット本体27E2を取付溝27D2に固定するための固定部材27E4と、固定部材27E4に固定されたパンチモータM101と、パンチモータM101の回転軸に取り付けられたシャフト27E5と、シャフト27E5の中心軸から偏心して設けられた偏心カム27E6と、パンチ棒27E1上端に固設され、偏心カム27E6を挿入可能で、小判型の長孔(図示せず)を有し、パンチモータM101の回転運動をパンチ棒27E1の上下運動に変換する従動節27E7とを備えている。
【0043】
パンチユニット本体27E2下部と、ダイス27E3との間には、感材1の端部を挿入するための感材挿入口27E8が形成される。ダイス27E5には、パンチ棒27E1の下部先端部と対応する位置にパンチ孔形成孔27E9が設けられている。したがって、パンチモータM101を回転駆動することにより、パンチ棒27E1が上下運動し、感材挿入口27E8に挿入された感材1を打ち抜き、感材1にパンチ孔を形成することができる。これにより、パンチカスは、パンチ孔形成孔27E9からパンチカス回収溝27D3に落下し、パンチカス回収孔27D3aおよびじょうろ27D4を介して、パンチカス回収箱27D5に落下する。なお、パンチ棒27E1の先端形状は、丸穴形状や長孔形状等が用いられる。
【0044】
パンチユニット27Eaに関連して、シャフト27E5と同期回転する変形円板27E10と、パンチモータM101の上部に固設され変形円板27E10を検出することにより、パンチ棒27E1の上下動を確認するための反射型のパンチ原点検出光センサSQ101とが設けられている。なお、パンチユニット27Eb〜27Eeは、パンチユニット27Eaと同一構成を有しているが、パンチモータM102,…、パンチ原点検出光センサSQ102,…をそれぞれ用いている。
【0045】
次いで、副位置決めユニット27Fa,27Fbの構成について説明する。副位置決めユニット27Fa,27Fbは、それぞれ同一構成を有している。したがって、副位置決めユニット27Faをその代表例として説明する。図11は、副位置決めユニット27Faの構成を示す側面図である。副位置決めユニット27Faは、大略的に、感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35aと、感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35aを固定するとともに、取付溝27D2に固定するための固定部材27F1と、固定部材27F1に固着されたコの字状のブラケット27F2と、ブラケット27F2に回転可能に横架された回転棒27F3と、回転棒27F3に固着され、感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35aにより回転棒27F3周りに回動されるL字状のアーム27F4と、アーム27F4の先端に固着されるストッパ27F5とを備える。
【0046】
なお、副位置決めユニット27Fbは、副位置決めユニット27Faと同じ構成を有しているが、駆動用ソレノイドSL35aに代えて駆動用ソレノイドSL35bを用いている。
【0047】
感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35a,SL35bをそれぞれ駆動すると、アーム27F4が回転棒27F3周りに回転し、ストッパ27F5が下降する。したがって、感材副位置決め用モータM33を回転駆動することにより、感材1を搬入時副位置決め位置X1から副位置決め原点X0に移動させることができる。なお、このストッパ27F5の下降時におけるストッパ27F5の円筒内面ドラム本体22側先端27F51は、感材挿入口27E8の円筒内面ドラム本体22側先端27E81よりも円筒内面ドラム本体22側に位置するよう構成されている。これは、パンチユニット27Eb〜27Eeの先端27E81がストッパ27F5より先に感材1の端部に当接するのを防止するためである。
【0048】
次いで、空圧制御ユニット28の構成について説明する。図12は、空圧制御ユニット28の構成を示す回路図である。空圧制御ユニット28は、真空ポンプVP70a,VP70bと、電磁弁V76a〜V76c,V77a〜V77c,V78と、真空スイッチP70a等とを備える。
【0049】
真空ポンプVP70aは、円筒内面ドラム本体22の内面222の領域M1の真空孔225a1〜225a6、回転アームユニット26Bの吸盤26B57、およびパッド搬送ユニット33の吸盤335a,335b,335cを真空にする。真空ポンプVP70bは、円筒内面ドラム本体22の内面222の領域M2〜M4の真空孔225a7〜225a9,真空孔225b1〜225b9を真空にする。電磁弁V76aは、菊版サイズ吸着時、真空ポンプVP70aによって円筒内面ドラム本体22の内面222の領域M1の真空孔225a1〜225a6を真空にするか否かを選択する。電磁弁V76bは、四六版サイズ吸着時、領域M3の真空孔225a7,225b7を真空にするか否かを選択する。電磁弁V76cは、菊全サイズ吸着時、領域M4の真空孔225a8,225a9,225b8,225b9を真空にするか否かを選択する。
【0050】
真空スイッチP70aは、真空ポンプVP70aの駆動により吸盤335a,335b,335cおよび吸盤26B57で感材1を吸引可能な気圧に低下したとき真空ポンプVP70aから吸盤335a,335b,335cおよび吸盤26B57への経路を開く。電磁弁V77aは、菊版サイズ吸着時、吸盤335aを真空にするか否かを選択する。電磁弁V77bは、四六版サイズ吸着時、吸盤335bを真空にするか否かを選択する。電磁弁V77cは、菊全サイズ吸着時、吸盤335cを真空にするか否かを選択する。電磁弁V78は、ドラム内吸着搬送時、回転アームユニット26Bの吸盤26B57を真空にするか否かを選択する。
【0051】
次いで、CPU制御ユニット29の構成を説明する。図13は、CPU制御ユニット29の構成を示すブロック回路図である。CPU制御ユニット29には、システムバス291が設けられている。システムバス291には、CPU292と、ROM293と、RAM294と、操作ユニット41と、図示しない画像入力装置や画像編集装置等から感材1に描画すべき画像信号を受け取るための入出力IF295と、各ユニットのセンサ、モータ等とのインタフェイスをとるための固定光学系用IF296、移動光学系用IF297、空圧制御ユニット用IF298、パンチユニット用IF299、ドラム内搬送ユニット用IF2910、パスチェンジ搬送ユニット用IF2911、供給カセット用IF2912と、収納カセット用IF2913、パッド搬送ユニット用IF2914および搬送ユニット用IF2915とが接続されている。
【0052】
ROM293には、CPU292を動作させるためのプログラムが予め格納されている。CPU292は、ROM293に格納されたプログラムにしたがって、各IFを介して各ユニットを制御する。RAMには、入出力IF295を介してオンラインで受け取った画像データが一時的に格納されるとともに、内部にタイマ、カウンタ、補正データ等が格納される。
【0053】
次いで、感材収納ユニット3の構成について説明する(図2参照)。まず、供給カセット31,収納カセット32の構成について説明する。供給カセット31は、前面上部に設けられた開閉扉310と、開閉扉310の右側面に設けられた取っ手311と、取っ手311の上部に設けら、開閉扉310をロックするためのロックハンドル312と、開閉扉310の左右両側面に設けられ、開閉扉310を自動開閉するための複数のクラッチ313とを備えている。収納カセット32は、供給カセット31と同様に構成されており、開閉扉320、取っ手321と、ロックハンドル322、クラッチ323とを備えている。供給カセット31および収納カセット32は、その内部に種々のサイズの感材1(例えば、550mm×650mm〜820mm×1030mm)を複数ストックできるスペースを有している。
【0054】
供給カセット31に関連して、クラッチ313に噛み合って回転駆動することにより開閉扉310を開閉させるための供給カセット扉開閉用クラッチモータM67と、開閉扉310の開閉状態を検出するための反射型の供給カセット扉開閉検出光センサSQ67と、供給カセット扉開閉用クラッチモータM67をクラッチ313に噛み合わせるための透過型の供給カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ67a,SQ67bと、供給カセット31に収納された感材1のサイズを検出するための反射型の供給感材サイズ検出光センサSQ62a,SQ62bとが設けらる。また、収納カセット32に関連して、供給カセット31の場合と同様に、収納カセット扉開閉用クラッチモータM68と、収納カセット扉開閉検出光センサSQ67と、収納カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ68a,SQ68bと、収納感材サイズ検出光センサSQ62c,SQ62dとが設けられる(図1参照)。
【0055】
次いで、図2を用いてパッド搬送ユニット33の構成について説明する。パッド搬送ユニット33は、一対のブラケット330a,330bと、ブラケット330aに設けられたプーリ331a,331bと、ブラケット330bに設けられたプーリ331c,331dと、プーリ331a,331b間に巻き掛けられたベルト332aと、プーリ331c,331d間に巻き掛けられたベルト332bと、プーリ331a,331b,331c,331dを同期回転させるための連結棒333と、ベルト332a,332bに係止され、軸周りに回転可能な移動アーム334と、移動アーム334に取り付けられた3つの吸盤335a,335b,335cと、プーリ331aを回転させることにより、吸盤335a,335b,335cを移動させるための吸盤移動モータM52とを備える。
【0056】
パッド搬送ユニット33に関連して、感材1の排出側に設けられ、感材1をパスチェンジ搬送ユニット25側に供給可能か否か、感材1の搬送に支障が生じているか否かを検出するための透過型の感材吸着搬送側検出光センサSQ52aと、吸盤335a,335b,335cが感材1を吸着可能な場所に位置しているか否かを検出するための透過型の感材吸着吸着側検出光センサSQ52bとが設けられる(図1参照)。
【0057】
次いで、搬送ユニット34の構成について説明する。搬送ユニット34は、一対のブラケット340a,340bと、ブラケット340a,340b間に上下2段に横架された複数のローラ341a1,…,341am,341b1,…,314bnと、各ローラ341a1,…,341amに巻き掛けられた複数のベルト342aと、各ローラ341b1,…,314bnに巻き掛けられた複数のベルト342bと、ローラ314bnを回転駆動する搬送モータM60とを備える。搬送ユニット34に関連して、感材1の搬送に支障が生じているか否かを検出するための反射型の感材通過検出光センサSQ60が設けられる。
【0058】
次いで、図14に示すフローチャートにしたがって、動作を説明する。図14は、円筒内面走査装置についてオペレータおよびCPU292が処理するフローチャートである。まず、オペレータは、ステップS1において未露光の感材をセッティングする。ステップS1の詳細を以下に示す。まず、オペレータは、ハウジング4を開き、感材収納ユニット3から供給カセット31を取り出し、暗室において、ロックハンドル322をロック解除状態にして開閉扉310を開け、供給カセット31内に未露光の感材1を必要に応じて複数枚収納する。その際、オペレータは、感材1のベース面が開閉扉310側に向くように、感材1を供給カセット31内に収納しておく。これは、感材1の露光面を中心軸221側に向けることにより描画できるようにし、かつ感材1のベース面を内面200に当接させることにより搬送時における露光面の損傷を防止するためである。また、感材1の収納の際、感材1の左方側辺を供給カセット31の左方端に寄せておく。これは、感材1の左方側辺を内面220から少し突出させ、穿孔装置27による副位置合わせと、パンチ孔の形成とを可能にするためである。ストック完了後、オペレータは、開閉扉310を閉じロックハンドル322をロック状態にして供給カセット31を感材収納ユニット3内に戻し、ロックハンドル322をロック解除状態にする。
【0059】
次いで、オペレータは、ステップS2において、操作ユニット41を操作して、感材データをセッティングする。ステップS2の詳細を以下に示す。オペレータは、操作ユニット41を操作して、ユーザが使用するSELECT画面(図15参照)をモニタ41A上に呼び出す。Locl SELECT画面には、ファイルナンバと、ファイル名と、次に選択可能な画面NEXT PAGEと、PLATE SETとが表示されている。オペレータが例えばファイルナンバ2と、PLATE SETとを選択すると、モニタ41A上にPLAT SET画面(図16参照)が呼び出される。
【0060】
PLATE SET画面には、SELECT画面に表示されるファイルナンバおよびファイル名と、供給カセット31に収納した感材サイズと、感材の厚みと、パンチのピッチ間隔と円周方向の適用感材サイズとの対応を表すパンチデータを格納したファイルナンバを表すパンチナンバとが表示されている。オペレータは、例えば、感材サイズの欄に供給カセット31に収納した感材1の円周方向のサイズ1000mmと、軸方向のサイズ800mmと、感材の厚みの欄に0.24mmと、ふところサイズの欄に6.0mmと、PUNCH データの欄に2とをそれぞれ入力する。オペレータがPUNCH データの欄に2を入力すると、PUNCH DATA画面(図17参照)が呼び出される。
【0061】
PUNCH DATA画面には、PLATE SET画面に表示されるファイルナンバと、COMMENTと、パンチのピッチ間隔と、適用される感材サイズとが表示されている。
【0062】
オペレータは、PUNCH DATA画面で種々の印刷機のピンピッチに合わせたパンチデータファイルを一旦作成してRAM294に登録しておけば、PLATE SET画面でPunch データの欄にパンチデータファイルの番号を入力するだけでよい。また、PLATE SET画面で通常使用する感材のサイズ、感材の厚み、ふところサイズ、ピンピッチに合わせたファイルを一旦作成してRAM294に登録しておけば、オペレータは、PLATE SELECT画面でファイルの番号を入力するだけで感材描画をスタートできる。このような作業が終わると、オペレータは、操作キー41Bのスタートボタンを押す。
【0063】
なお、セット時に特定のメインテナンス番号を入力すれば、図18に示すLORDING PARAMETER SET画面が呼び出される。このLORDING PARAMETER SET画面の呼び出しは、出力ユニット2の組立時における穿孔装置27の各パンチユニット27Ea〜27Eeの組立調整や、出荷後の各パンチユニット27Ea〜27Eeの交換に伴う組立調整時に行われる。
【0064】
メインテナンスを行うオペレータは、穿孔装置27にパンチユニット27Ea〜27Eeを搭載して、感材副位置決め用モータM33の軸方向Xの原点のズレM33−0と、各パンチユニット27Ea〜27Eeの搭載位置に起因する軸方向Xの穿孔位置のズレM33−1〜M33−5と、パンチャ主位置決め用モータM100の円周方向Yの原点のズレM100−0と、各パンチユニット27Ea〜27Eeの搭載位置に起因する円周方向Yの穿孔位置のズレM100−1〜M100−5とを測定する。このようなズレは、パンチユニット27Ea〜27Eeの搭載位置を測定する他、感材1に形成したパンチ孔の位置を測定することにより行われる。メインテナンスを行うオペレータは、LORDING PARAMETER SET画面を呼び出し、測定した軸方向Xおよび円周方向Yのズレを入力し、RAM294に登録する。なお、CPU292は、RAM294に登録されたズレを考慮して、感材副位置決め用モータM33,パンチャ主位置決め用モータM100を回転駆動することにより、各パンチユニット27Ea〜27Eeの穿孔位置を所定の穿孔位置に移動させる。登録が終わると、PUNCH DATA SET画面が呼び出される(図19参照)。
【0065】
PUNCH DATA SET画面では、ユーザが用いるPUNCH DATA画面のピッチサイズ 感材サイズのほか、○で示す使用するパンチユニットの番号と、円周方向Yの原点ズレおよびパンチユニットのズレの補正後のオフセットとが表示される。これにより、メインテナンスを行うオペレータは、円周方向Yの位置ズレ補正の完了を確認することができる。なお、PUNCH DATASET画面と同様に、軸方向Xの原点ズレおよびパンチユニットのズレの補正後のオフセットを表示するようにしてもよい。
【0066】
スタートボタンが押されると、CPU292は、ROMに予め記憶されたプログラムにしたがって、感材1を供給カセット31から円筒内面ドラム本体22の内面220の所定の位置へ搬送する感材ローディングモード(ステップS3)と、内面220に装着された感材1に対して露光する露光モード(ステップS4)と、内面220装着された感材1を円筒内面ドラム本体22から収納カセット32へ搬送するアンローディングモード(ステップS5)とを順次実行する。なお、ステップS3,S5については、後述する。
【0067】
ステップS5が終了すると、オペレータは、ステップS6において、露光済みの感材1を取り出す。すなわち、オペレータは、まずハウジング4を開き、感材収納ユニット3から収納カセット32を取り出し、暗室において、ロックハンドル332をロック解除状態にして開閉扉310を開け、収納カセット32から露光済みの感材1を取り出す。次いで、空になった、収納カセット32を感材収納ユニット3に戻す。露光済みの感材1は、現像工程を経た後、印刷工程に回される。
【0068】
次いで、ステップS3の詳細を説明する。図20は、ステップS3の詳細を示すフローチャートである。また、図21は、図20のステップS35〜S38におけるドラム内搬送ユニット26および穿孔装置27の動作を示す図である。感材ローディングモードでは、まず、CPU292は、供給カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ67a,SQ67bで供給カセット扉開閉用クラッチモータM67とクラッチ313とが噛合しているか確かめ、供給カセット扉開閉用クラッチモータM67を回転駆動することにより、供給カセット31の開閉扉310をオープンする(ステップS31)。なお、CPU292は、開閉扉310がオープンしていることを供給カセット扉開閉検出光センサSQ67で確かめ、供給感材サイズ検出光センサSQ62a,SQ62bで感材1のサイズを調べ、調べた感材1のサイズと操作ユニット41で設定された感材サイズとがほぼ一致しているか判断する。一致していなければ、CPU292は、操作ユニット41のモニタ41Aにエラー表示を行う。
【0069】
一致していれば、ステップS32に進み、CPU292は、搬送パス切換モータM51を正回転させることにより、パスチェンジ搬送ユニット25をローディング位置にセットする。すなわち、パスチェンジ搬送ユニット25を下降させ、パッド搬送ユニット33の感材搬送経路に一致させる。
【0070】
次いで、CPU292は、パッド搬送ユニット33に感材を吸着搬送させる(ステップS33)。すなわち、CPU292は、パッド搬送ユニット33の吸盤移動モータM52を逆回転駆動して、吸盤335a,335b,335cを初期位置から供給カセット31の感材1まで移動させる。感材吸着吸着側検出光センサSQ52bが吸盤335a,335b,335cを検出すると、CPU292は、パッド搬送ユニット33の吸盤移動モータM52を逆回転駆動を停止する。その結果、吸盤335a,335b,335cは、感材1のベース面に当接する。次いで、CPU292は、真空ポンプVP70aを動作させ、真空スイッチP70により真空ポンプVP70aによる真空状態を検出する。また、CPU292は、RAM294に設定した第1タイマT1を作動させる。
【0071】
真空スイッチP70がオンしていないならば、CPU292は、第1タイマT1の経時時間T1が予めRAM294に格納されている吸引時間TP1を超えたか否かを判断する。吸引時間TP1は、真空ポンプVP70aが正常に動作して感材1を吸引に要する時間である。したがって、T1>TP1ならば、吸盤335a,335b,335cは、感材1を確実に吸着できておらず、誤動作状態になっているものと考えられる。そこで、CPU292は、感材1の吸着動作がエラーであると判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。
【0072】
吸引時間TP内に真空スイッチP70がオンすると、CPU292は、感材サイズに応じた吸着電磁弁V77a〜V77cをオンさせる。これにより、吸盤335a,335b,335cが感材1に吸着する。次いで、吸盤移動モータM52を正回転駆動して、感材1を供給カセット31から取り出し、パスチェンジ搬送ユニット25側へ搬送する。これにより、感材1は、円弧状に曲げられつつパスチェンジ搬送ユニット25へ向けて搬送される。
【0073】
また、CPU292は、吸盤移動モータM52を正回転駆動と同時にRAM294に設定した第2タイマT2を作動させ、第2タイマT2の経時時間T2が予めRAM294に格納されている搬送時間TP2を超えたか否かを判断する。搬送時間TP2は、パッド搬送ユニット33が正常に動作した場合に感材吸着吸着側検出光センサSQ52bが感材1の搬送方向先端を検出するまでに要する時間である。したがって、T2>TP2のときには、パッド搬送ユニット33内で搬送エラーが発生している蓋然性が高い。この場合、CPU292は、感材1の搬送エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。T2<TP2内に感材吸着吸着側検出光センサSQ52bにより、感材1の搬送方向先端を検出すると、CPU292は、吸盤移動モータM52の正回転駆動を停止するとともに、電磁弁V77a〜V77cをオフさせる。
【0074】
次いで、CPU292は、パスチェンジ搬送ユニット25に感材1を搬送させる(ステップS34)。すなわち、CPU292は、パスロード側検出光センサSQ51aにより感材1の搬送方向先端を検出すると、搬送モータM50を正回転駆動する。このとき、感材1の搬送方向先端は、パスチェンジ搬送ユニット25の駆動ローラ251a0,251b0間に挟まれている。これにより、感材1が、パッド搬送ユニット33からパスチェンジ搬送ユニット25側に搬送され続ける。CPU292は、搬送モータM50の正回転駆動と同時にRAM294に設定した第3タイマT3を作動させ、第3タイマT3の経時時間T3が予めRAM294に格納されている搬送時間TP3を超えたか否かを判断する。搬送時間TP3は、パスチェンジ搬送ユニット25が正常に動作した場合に感材通過検出光センサSQ50が感材1の搬送方向先端を検出してから感材通過検出光センサSQ32が感材1の搬送方向先端を検出するまでに要する時間である。したがって、T3>TP3のときには、パスチェンジ搬送ユニット25内で搬送エラーが発生している蓋然性が高い。この場合、CPU292は、感材1の搬送エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。
【0075】
T3<TP3のときには、CPU292は、搬送モータM50の回転駆動を継続する。これにより、感材1は、円弧状に曲げられつつドラム内搬送ユニット26へ向けて搬送される。
【0076】
次いで、CPU292は、ドラム内搬送ユニット26に感材1をドラム内に引き込ませる(ステップS35)。図22は、ステップS35の詳細を示すフローチャートである。まず、CPU292は、感材通過検出光センサSQ32により感材1の搬送方向先端を検出すると、感材導入モータM32を正回転駆動することにより、感材1を導排ローラ26Aにより円筒内面ドラム本体22内に送り込む(ステップS351)。次いで、CPU292は、回転アームユニット26Bの回転アームモータM30を逆回転駆動することにより、回転アーム26B5を導排ローラ26A側の吸着位置まで回転移動させる(ステップS352)。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を正回転駆動し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオンさせる。これにより、吸盤26B57は、感材1の感光面に当接し、感材1に吸着する(ステップS353、図21(a)参照)。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を逆回転駆動させ吸盤26B57を原点位置に戻し、回転アームモータM30を正回転駆動する。これにより感材1の搬送方向先端が浮き上がり、感材1が円筒内面ドラム本体22内に完全に引き込まれる(ステップS354、図21(b)参照)。回転アーム原点検出光センサSQ30により、回転アーム26B5の原点を検出すると、CPU292は、回転アームモータM30の正回転駆動を停止し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオフさせる。これにより、吸盤26B57は、感材1に対する吸着を解除する(ステップS355)。
【0077】
次いで、CPU292は、ステップS36において、感材の副位置決め動作を実行する。図23は、ステップS36の詳細を示すフローチャートである。まず、CPU292は、感材副位置決め用モータM33の原点を設定する(ステップS361)。すなわち、CPU292は、感材副位置決め用モータM33を正逆転駆動させることにより、副位置決め原点検出光センサSQ33をフィン27G近傍で軸方向Xに移動させる。次いで、CPU292は、副位置決め原点検出光センサSQ33がオンしたか、すなわちフィン27Gを検出したか否かを判断し(ステップS362)、検出するまでステップS361,S362を実行する。フィン27Gを検出すると、パンチャ主位置決め用モータM100の原点を設定する(ステップS363)。すなわち、CPU292は、パンチャ主位置決め用モータM100を正逆転駆動させることにより、主位置決め原点検出光センサSQ100をフィン27H近傍で円周方向Yに移動させる。次いで、CPU292は、主位置決め原点検出光センサSQ100がフィン27Hを検出したか否かを判断し(ステップS364)、検出するまでステップS363,364を実行する。
【0078】
次いで、CPU292は、パンチモータM101,M102,…を順次駆動し、パンチユニット27Ea〜27Eeの空打ちを行う(ステップS365,S366)。これは、パンチ孔形成孔27E9に溜まったパンチカスを空打ちによる振動と、自重でパンチ回収溝27Dに落とし、感材挿入口27E8にパンチカスが入るのを防止するためである。
【0079】
次いで、CPU292は、副位置決めユニット27Fa,27Fbの感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35a,SL35bをオンする(ステップS367)。これにより、ストッパ27F5は、下方に下がる。次いで、CPU292は、感材副位置決め用モータM33を予め定められたパルス数正回転駆動することにより、穿孔装置27を感材1に向けて、軸方向Xに移動させる(図21(c)参照)。したがって、ストッパ27F5が感材1の端部に当たり、感材1の端辺が所定の副走査位置で、円周方向Yに平行にセットされ、副位置決めが行われる(ステップS368)。
【0080】
次いで、CPU292は、ステップS37において、感材の主位置決め動作を実行する。図24は、ステップS37の詳細を示すフローチャートである。CPU292は、まず、ステップS371において、感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35a,SL35bを駆動したまま、回転アームモータM30を逆回転駆動することにより、回転アーム26B5を導排ローラ26A側の吸着位置まで正回転移動させる。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を正回転駆動し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオンさせる。これにより、吸盤26B57は、感材1の感光面に当接し、感材1に吸着する(ステップS372)(図8(d)参照)。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を逆回転駆動させ吸盤26B57を原点位置に戻し(図8(b)参照)、回転アームモータM30をさらに逆回転駆動することにより、感材1の円周方向の位置決めを行う(ステップS373)。これにより感材1の搬送方向後端が浮き上がり、感材1が回転アームユニット26B側に引き戻される(図21(d)参照)。次いで、CPU292は、主走査方向感材位置決め光センサSQ34が感材1の搬送方向後端を検出したか否か判断する(ステップS374)。主走査方向感材位置決め光センサSQ34が感材1の搬送方向後端を検出すると(図21(e)参照)、CPU292は、感材引込みモータM31を回転させ、スクィジィーローラ26B58をスクィージ位置にセットする(ステップS375、図21(f)参照)。すなわち、スクィジィーローラ26B58を下降させる。この位置は、真空孔225a1〜225a6のある領域M1上である。これにより、感材は領域M1で内面220に固着される。次いで、CPU292は、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオフさせることにより、吸盤26B57の吸着を解除する(ステップS376)(図8(c)参照)。次いで、CPU292は、スクィジィーローラ26B58で感材1をスクィジィーさせながら、回転アームモータM30を正回転させることにより回転アーム26B5を原点位置まで戻す(ステップS377)。これにより、感材1が内面220に沿ってならされる。次いで、CPU292は、回転アーム原点検出光センサSQ30が回転アーム26B5の原点を検出すると、回転アームモータM30の正回転駆動を停止する。
【0081】
次いで、CPU292は、ステップS38において、感材の固定動作を実行する。図25は、ステップS38の詳細を示すフローチャートである。CPU292は、まず、主走査方向感材位置決め光センサSQ34が感材1の搬送方向後端を検出すると、菊版サイズ吸着電磁弁V76aをオンさせる(ステップS381)。これにより、領域M1の真空孔225a1〜225a6と、これに連通する真空溝229が負圧になる。このとき、感材1は、スクィジィーローラ26B58により、領域M1付近をスクィジィーされている。このため、領域M1付近の感材1は、内面220に吸着固定される。次いで、CPU292は、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオンさせる(ステップS382)。これにより、領域M2の真空孔225b1〜225b6と、これに連通する真空溝が負圧になる。このとき、スクィジィーローラ26B58は、領域M2付近をスクィジィーしている。このため、領域M2付近の感材1は、内面220に吸着固定される。
【0082】
次いで、CPU292は、感材副位置決め用モータM33を逆回転駆動することにより、原点にセットする(ステップS383)。次いで、副位置決め原点検出光センサSQ33がオンしたか判断する(ステップS384)。次いで、CPU292は、副位置決めユニット27Fa,27Fbの感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35a,SL35bをオフする(ステップS385)。これにより、ストッパ27F5は、上方に上がる。これにより、感材1の全範囲に渡って露光が可能になる。
【0083】
次いで、ステップS5の詳細を説明する。図26は、ステップS5の詳細を示すフローチャートである。感材アンローディングモードでは、まず、CPU292は、収納カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ68a,SQ68bで収納カセット扉開閉用クラッチモータM68とクラッチ313とが噛合しているか確かめ、収納カセット扉開閉用クラッチモータM68を回転駆動することにより、収納カセット32の開閉扉320をオープンする(ステップS51)。なお、CPU292は、開閉扉320がオープンしていることを収納カセット扉開閉検出光センサSQ68で確かめ、収納カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ68a,SQ68bで感材1のサイズを調べ、調べた感材1のサイズと操作ユニット41で設定された感材サイズとがほぼ一致しているか判断する。一致していなければ、CPU292は、操作ユニット41のモニタ41Aにエラー表示を行う。
【0084】
一致していれば、ステップS52に進み、CPU292は、搬送パス切換モータM51を逆回転させることにより、パスチェンジ搬送ユニット25をアンローディング位置にセットする。すなわち、パスチェンジ搬送ユニット25を上昇させ、搬送ユニット34の感材搬送経路に一致させる。これにより、感材1のパスチェンジ搬送ユニット25から搬送ユニット34への搬送が可能になる。
【0085】
次いで、CPU292は、感材1のパンチ動作を実行する(ステップS53)。図27は、ステップS53の詳細を示すフローチャートである。まず、CPU292は、感材1の副走査方向のサイズに基づいて、パンチャ主位置決め用モータM100の回転量を計算し、計算結果に基づいて、パンチャ主位置決め用モータM100を回転駆動する(ステップS531)。これにより、パンチユニット27Eaのパンチ孔形成孔27E9が感材1の主走査方向感材位置決め光センサSQ34近傍端部から円周方向所定の距離にセットされる。次いで、CPU292は、感材1のふところ寸法に基づいて、感材副位置決め用モータM33の回転量を計算し、計算結果に基づいて、感材副位置決め用モータM33を回転駆動する(ステップS532)。これにより、感材1の軸方向端部が各パンチユニット27Ea〜27Eeの感材挿入口27E8に貫入するともに、パンチユニット27Eaのパンチ孔形成孔27E9が感材1の軸方向端部から所定の距離にセットされる。次いで、CPU292は、パンチモータM101を回転駆動することにより、感材1をパンチする(ステップS533)。これにより、感材1に対し、1個目のパンチ孔が正確に形成される。
【0086】
次いで、CPU292は、補正量、すなわちパンチユニット27Eaに対するパンチユニット27Ebのパンチ孔形成孔27E9の円周方向のズレ量に基づいて、パンチャ主位置決め用モータM100の回転量を計算し、計算結果に基づいて、パンチャ主位置決め用モータM100を回転駆動する(ステップS534)。これにより、パンチユニット27Eaに対する位置ズレにも拘わらず、パンチユニット27Ebのパンチ孔形成孔27E9が感材1の主走査方向感材位置決め光センサSQ34近傍端部から円周方向所定の距離にセットされる。次いで、CPU292は、補正量、すなわちパンチユニット27Eaに対するパンチユニット27Ebのパンチ孔形成孔27E9の中心軸方向のズレ量に基づいて、感材副位置決め用モータM33の回転量を計算し、計算結果に基づいて感材副位置決め用モータM33を回転駆動する(ステップS535)。これにより、パンチユニット27Ebのパンチ孔形成孔27E9が感材1の軸方向端部から所定の距離にセットされる。次いで、CPU292は、パンチモータM102を回転駆動することにより、感材1をパンチする(ステップS536)。これにより、感材1に対し、2個目のパンチ孔が正確に形成される。
【0087】
次いで、CPU292は、感材副位置決め用モータM33の原点を設定する(ステップS537)。すなわち、CPU292は、感材副位置決め用モータM33を正逆転駆動させることにより、副位置決め原点検出光センサSQ33をフィン27G近傍で軸方向Xに移動させる。次いで、CPU292は、副位置決め原点検出光センサSQ33がオンしたか、すなわちフィン27Gを検出したか否かを判断し(ステップS537)、検出するまでステップS536,S537を実行する。これは、感材1の収納カセット32への搬送に備え、感材1の円筒内面ドラム本体22からの排出時に、パンチユニット27Ea〜27Eeが感材1の露光面に傷を付けるのを防止するためである。また、次回に実行する、副位置決め、パンチ形成に備えるためである。
【0088】
次いで、CPU292は、ステップS54において、感材1の固定を解除する。すなわち、CPU292は、電磁弁V76a〜V76cをオフ状態にし、真空ポンプVP70bをオフさせる。これにより、領域M1〜M4の真空孔225a1〜225a9,225b1〜225b9と、これに連通する真空溝229が大気圧に戻る。
【0089】
次いで、CPU292は、ドラム内搬送ユニット26により、感材1を円筒内面ドラム本体22内から外部へ搬送させる(ステップS56)。すなわち、まず、CPU292は、回転アームユニット26Bの回転アームモータM30を逆回転駆動することにより、回転アーム26B5を導排ローラ26A側の吸着位置まで回転移動させる。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を正回転駆動し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオンさせる。これにより、吸盤26B57は、感材1の感光面に当接し、感材1に吸着する(図8(d)参照)。次いで、CPU292は、感材導入モータM32を逆回転駆動する。これと同時に、CPU292は、感材引込みモータM31を逆回転駆動させ吸盤26B57を原点位置に戻し(図8(b)参照)、回転アームモータM30を逆回転駆動する。これにより感材1の搬送方向先端が浮き上がり、感材1が導排ローラ26Aによりニップされ、円筒内面ドラム本体22からパスチェンジ搬送ユニット25内に送り込まれる。次いで、CPU292は、回転アームモータM30の逆回転駆動を停止し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオフするとともに、真空ポンプVP70aをオフする。これにより、吸盤26B57は、感材1に対する吸着を解除する。次いで、CPU292は、回転アームモータM30を正回転駆動し、回転アーム26B5を原点に復帰させる。
【0090】
次いで、CPU292は、ステップS56において、パスチェンジ搬送ユニット25に感材1を搬送させる。すなわち、CPU292は、感材通過検出光センサSQ32により感材1の搬送方向先端を検出すると、搬送モータM50を逆回転駆動する。このとき、感材1の搬送方向先端は、パスチェンジ搬送ユニット25の従動ローラ251a1〜251am,251b1〜251bn間に挟まれて、駆動ローラ251a0,251b0まで搬送される。CPU292は、搬送モータM50の正回転駆動と同時にRAM294に設定した第3タイマT3を作動させ、第3タイマT3の経時時間T3が予めRAM294に格納されている搬送時間TP3を超えたか否かを判断する。したがって、T3>TP3のときには、CPU292は、感材1の搬送エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。T3<TP3のときには、CPU292は、搬送モータM50の回転駆動を継続する。これにより、感材1は、円弧状に曲げられつつ駆動ローラ251a0,251b0から搬送ユニット34側に搬送され続ける。
【0091】
次いで、CPU292は、ステップS57において、搬送ユニット34に感材1を搬送させ、収納カセット32に収納させる。すなわち、CPU292は、搬送モータM60を回転駆動する。すなわち、CPU292は、感材通過検出光センサSQ32により感材1の搬送方向先端を検出すると、搬送モータM50を逆回転駆動する。このとき、感材1の搬送方向先端は、搬送ユニット34のローラ341a1,341b1間に挟まれて、ローラ341bnまで搬送される。CPU292は、搬送モータM60の正回転駆動と同時にRAM294に設定した第4タイマT4を作動させ、第4タイマT4の経時時間T4が予めRAM294に格納されている搬送時間TP4を超えたか否かを判断する。したがって、T4>TP4のときには、CPU292は、感材1の搬送エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。T4<TP4のときには、CPU292は、搬送モータM60の回転駆動を継続する。これにより、感材1の搬送方向先端は、自重で円弧状に曲げられつつ搬送ユニット34から収納カセット32内に搬送され続け、収納される。
【0092】
次いで、CPU292は、ステップS58において、搬送ユニット34の開閉扉320を閉じる。すなわち、CPU292は、収納カセット扉開閉用クラッチモータM68を回転駆動することにより、開閉扉320を閉じる。次いで、収納カセット扉開閉検出光センサSQ68により、開閉扉320が閉じているか否か判断する。閉じていなければ、CPU292は、感材1の収納エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。閉じていれば、感材アンローディングモードを終了し、ステップS1ないしステップS3に戻る。
【0093】
以上のように、図1の円筒内面走査装置によれば、回転アーム26B5に配設されたスクィジィーローラ26B58が、回転アーム26B5の回転移動に伴って感材1に当接させ、当該感材を順次的に内面に沿わせるようにしている。この結果、少ない数の真空孔225a1〜225a9,225b1〜225b9と、真空溝229で、感材1に対する高い吸着力が発揮される。したがって、加工費が少なくてすみ、感材1を内面220に沿わせた状態で固定できる。
【0094】
また、スクィジィーローラ26B58が、感材1の円周方向一方側辺から円周方向所定の距離において、感材1に対する当接を開始し、スクィジィーローラ26B58の当接開始位置に、真空孔225a1〜225a6を軸方向に一列状に配設している。したがって、感材1の円周方向一方側辺の吸着固定が確保され、感材1の位置決めが容易になる。
【0095】
また、当接開始位置から円周方向所定の位置に、さらに真空孔225b1〜225b9を軸方向に一列状に配設し、真空孔225a1〜225a6の吸着開始と、真空孔225b1〜225b9の吸着開始とを、スクィジィーローラ22B58の移動に同期させるようにしている。したがって、感材1の位置決めを確保したまま、吸着力を増大できる。
【0096】
なお、本実施例の円筒内面走査装置では、どのサイズの感材1も円周方向の一方端が、領域M1に対向する位置に位置決めされ、かつ吸引開始時において既にスクィジィーローラ26B58により押圧され真空溝229に密着している。このとき、真空漏れが生ずる箇所は真空溝229の断面部分だけからであり、真空溝229の側辺からは真空漏れが生じていない。したがって、真空溝229からの真空漏れの量は感材1の円周方向長さに無関係に小量であり、図6の仮想線で示す、円周方向に長さの異なる種々のサイズの感材1を内面220に吸着固定できる。
【0097】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、円筒内面ドラム本体の内面に配される感材は、その一部が吸盤によって内面から浮き上がった状態で内面に沿って移動する。
【0098】
請求項2に係る発明によれば、感材押圧ローラを円筒内面ドラム本体の内面に向けて選択的に接触させることができ、円筒内面ドラム本体の内面に配された感材が円筒内面ドラム本体の円周方向に順次ならされて内面に密着されるので、感材の吸着固定が確実になる。
【0099】
請求項3に係る発明によれば、円筒内面ドラム本体の内面に複数の感材吸着領域が形成され、吸着制御手段によってこれら複数の感材吸着領域に対して個別に吸着制御できるので、例えば、複数サイズの感材を吸着固定することができる。
【0100】
請求項4に係る発明によれば、複数の感材吸着領域は、円筒内面ドラム本体の内面の円周方向に区分されており、吸着制御手段は、感材押圧手段の円周方向への移動に同期して、これら複数の感材吸着領域に対する吸着を順次的に開始できるので、感材の吸着固定が確実になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の円筒内面走査装置の構成を模式的に示す構成図である。
【図2】図1の円筒内面走査装置の具体的外観構成を示す斜視図である。
【図3】図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符A方向から見た分解斜視図である。
【図4】図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符B方向から見た側面図である。
【図5】図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符C方向から見た側面図である。
【図6】図1の内面220を平面展開した状態を示す図である。
【図7】図1の回転アームユニット26Bの詳細な構成を示す斜視図である。
【図8】図1の回転アームユニット26Bの状態を示す図である。
【図9】図1の穿孔装置27の詳細な構成を示す斜視図である。
【図10】図1のパンチユニット27Eaの構成を示す断面図である。
【図11】図1の副位置決めユニット27Faの構成を示す側面図である。
【図12】図1の空圧制御ユニット28の構成を示す回路図である。
【図13】図1のCPU制御ユニット29の構成を示すブロック回路図である。
【図14】図1の円筒内面走査装置についてオペレータおよびCPU292が処理するフローチャートである。
【図15】図1のモニタ41A上に表示されるSELECT画面を示す図である。
【図16】図1のモニタ41A上に表示されるPLAT SET画面を示す図である。
【図17】図1のモニタ41A上に表示されるPUNCH DATA画面を示す図である。
【図18】図1のモニタ41A上に表示されるLORDING PARAMETER SET画面を示す図である。
【図19】図1のモニタ41A上に表示されるPUNCH DATA SET画面を示す図である。
【図20】図14のステップS3の詳細を示すフローチャートである。
【図21】図20のステップS35〜S38におけるドラム内搬送ユニット26および穿孔装置27の動作を示す図である。
【図22】図20のステップS35の詳細を示すフローチャートである。
【図23】図20のステップS36の詳細を示すフローチャートである。
【図24】図20のステップS37の詳細を示すフローチャートである。
【図25】図20のステップS38の詳細を示すフローチャートである。
【図26】図14のステップS5の詳細を示すフローチャートである。
【図27】図26のステップS53の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…感材
22…円筒内面ドラム本体
24…移動光学系
26B5…回転アーム
26B58…スクィジィーローラ
220…内面
225a1〜225a9,225b1〜225b9…真空孔
229…真空溝
VP70a,VP70b…真空ポンプ
【産業上の利用分野】
本発明は、円筒内面走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
円筒ドラム本体の外面に感材を装着する円筒外面走査装置では、従来から、円筒ドラム本体の外面に多数の吸着手段を形成している。吸着手段には、真空孔と、円筒ドラム本体の外面の円周方向に連続的に延びる真空溝と、円筒ドラム本体の外面の円周方向に不連続的に延びる真空溝とがある。
【0003】
したがって、円筒外面走査装置と同様の技術を円筒内面走査装置に適用することが考えられる。すなわち、円筒ドラム本体の内面に多数の吸着手段を形成することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、円筒外面走査装置では、円筒ドラム本体の外部での加工作業であるため、円筒ドラム本体の外面に多数の吸着手段を加工するのが容易であるが、円筒内面走査装置では、円筒ドラム本体の内部での加工作業であるため、円筒ドラム本体の内面に多数の吸着手段を加工するのが容易でない。このため、円筒内面走査装置では、加工費が増大するという第1の問題点がある。
【0005】
また、円筒内面走査装置では、感材の円周方向両側辺だけが内面に当接し、その両側辺間が内面から浮いた状態、すなわち内面に沿わない状態になりやすい。このため、内面に多数の吸着手段を形成しても、感材に対する吸着力を発揮できないという第2の問題点があった。特に、曲げ剛性の大きいアルミベースの感材を使用した場合に、問題になる。
【0006】
それゆえに、本発明は、加工費の増大を防止し、感材を内面に沿わせて吸着できる円筒内面走査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、シート状の感材が固定される内面を備えた円筒内面ドラム本体と、当該内面に固定された感材を光ビームにより走査する走査手段とを含む円筒内面走査装置であって、
内面に感材を吸着固定する吸着手段と、
円筒内面ドラム本体の両端面間に横設された連結板と、
内面に配された感材の円筒内面ドラム本体の軸方向に長尺な領域を押圧する、連結板に取り付けられた感材押圧ローラと、
感材の一方端を保持してその感材を内面に沿って搬送する連結板に取り付けられた吸盤と、
吸盤を内面から離隔させ、かつ内面に近接させる吸盤移動手段と、
連結板を内面の円周方向に移動させる連結板移動手段とを備え、
連結板移動手段は、吸盤が吸盤移動手段によってその感材の少なくとも一部を内面から浮き上がらせた状態でその感材を内面に沿って移動させる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、
感材押圧ローラを内面から離隔させ、かつ内面に近接させるローラ移動手段をさらに含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2いずれかに記載の発明において、
吸着手段は、内面に形成された複数の感材吸着領域に対して、該複数の感材吸着領域を個別に吸引制御する吸引制御手段を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明において、
複数の感材吸着領域は、円筒内面ドラム本体の円周方向に区分されており、
吸引制御手段は、移動手段による感材押圧手段の円周方向への移動に同期して、複数の感材吸着領域に対する吸着を順次的に開始させる制御を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、半円筒状の内面を有し、シート状の感材を固定するための円筒内面ドラム本体と、内面に感材を吸着固定する吸着手段と、内面に吸着固定された感材を光ビームにより走査する走査手段と、円筒内面ドラム本体の両端面間に横設された連結板と、連結板に取り付けられたスクィジィーローラおよび吸盤とを有する円筒内面走査装置における感材固定方法であって、
吸盤によってシート状の感材を保持する工程と、
吸盤によって保持されたシート状の感材が内面から浮き上がり、かつ、スクィジィーローラが内面から浮いた状態で、連結板を内面の円周方向に移動させることでシート状の感材を内面の所定位置まで移動させる工程と、
スクィジィーローラを内面から浮いた位置から内面に接近する方向に移動させることで当該スクィジィーローラにシート状の感材の一部分を内面に向けて押圧させる工程と、
シート状の感材がスクィジィーローラによって内面に対して押圧された状態で連結板を内面の円周方向に移動させることでスクィジィーローラによるシート状の感材のスクィジィーを行う工程とを含むことを特徴とする。
【0012】
【作用】
請求項1に係る発明においては、円筒内面ドラム本体の内面に配される感材は、その一部が吸盤によって内面から浮き上がった状態で内面に沿って移動する。
【0013】
請求項2に係る発明においては、感材押圧ローラを円筒内面ドラム本体の内面に向けて選択的に接触させることができ、円筒内面ドラム本体の内面に配された感材が円筒内面ドラム本体の円周方向に順次ならされて内面に密着されるので、感材の吸着固定が確実になる。
【0014】
請求項3に係る発明においては、円筒内面ドラム本体の内面に複数の感材吸着領域が形成され、吸着制御手段によってこれら複数の感材吸着領域に対して個別に吸着制御できるので、例えば、複数サイズの感材を吸着固定することができる。
【0015】
請求項4に係る発明においては、複数の感材吸着領域は、円筒内面ドラム本体の内面の円周方向に区分されており、吸着制御手段は、感材押圧手段の円周方向への移動に同期して、これら複数の感材吸着領域に対する吸着を順次的に開始できるので、感材の吸着固定が確実になる。
【0016】
【実施例】
図1は本発明の円筒内面走査装置の構成を模式的に示す構成図であり、図2は図1の円筒内面走査装置の具体的外観構成を示す斜視図であり、図3は図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符A方向から見た分解斜視図であり、図4は図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符B方向から見た側面図であり、図5は図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符C方向から見た側面図である。以下、図1〜図5を用いて、本発明の実施例を説明する。
【0017】
図1〜図5において、円筒内面走査装置は、シート状の感材1に対する描画の他、出力ユニット2および感材収納ユニット3間での感材1の自動搬送、感材1の位置決め、感材1へのパンチ孔の形成等を考慮して構成されている。感材1としては、フィルム、紙をベースとするもの他、曲げ剛性の大きいアルミベースの感材(いわゆる、PS版)に対しても適用される。円筒内面走査装置は、感材1に印刷すべき内容を描画可能な出力ユニット2と、未露光の感材1および露光済みの感材1をそれぞれ個別に収納するための感材収納ユニット3と、出力ユニット2および感材収納ユニット3を外囲し、出力ユニット2および出力ユニット2の内部を外部から遮光するためのハウジング4とを備える。ハウジング4の出力ユニット2側一側面には、操作ユニット41が設けられている。操作ユニット41には、モニタ41Aと、操作キー41Bとが設けられている。
【0018】
出力ユニット2は、大略的に、基台20と、基台20上に載置され、ハウジング4を取り付けるためのシャーシ21と、基台20上に載置される円筒内面ドラム本体22と、円筒内面ドラム本体22に装着された感材1に対して描画するための固定光学系23および移動光学系24と、パスチェンジ搬送ユニット25と、ドラム内搬送ユニット26と、穿孔装置27と、基台20内に設けられる空圧制御ユニット28およびCPU制御ユニット29とを備える。固定光学系23、移動光学系24、ドラム内搬送ユニット26、穿孔装置27は、円筒内面ドラム本体22と一体的に設けられている。
【0019】
感材収納ユニット3は、大略的に、未露光の感材1を複数収納し、感材1を出力ユニット2側に供給するための供給カセット31と、出力ユニット2側からの露光済みの感材1を複数収納するための収納カセット32と、パッド搬送ユニット33と、パッド搬送ユニット33の上部に配設される搬送ユニット34とを備える。なお、出力ユニット2の基台20と、感材収納ユニット3のカセットフレーム35とは、ボルト等により一体的に結合されている。
【0020】
感材1を円筒内面ドラム本体22にローディングする感材ローディング工程においては、パッド搬送ユニット33は、供給カセット31から感材1を取り出し、出力ユニット2のパスチェンジ搬送ユニット25まで感材1を吸着搬送する。パスチェンジ搬送ユニット25は、感材1を受け取り、円筒内面ドラム本体22まで搬送する。ドラム内搬送ユニット26は、円筒内面ドラム本体22内に感材1を搬入する。穿孔装置27は、感材1の軸方向Xの位置決めを行う。ドラム内搬送ユニット26は、また、感材1の円周方向Yの位置決めを行う。
【0021】
感材1に対して描画する描画工程においては、固定光学系23および移動光学系24によって、軸方向Xおよび円周方向Yに位置決めされた感材1に対して、円周方向Yおよび軸方向Xに露光が行われる。
【0022】
感材1を円筒内面ドラム本体22から収納カセット32にアンローディングする工程においては、穿孔装置27は、露光済みの感材1にパンチ孔を形成する。ドラム内搬送ユニット26は、感材1を円筒内面ドラム本体22からパスチェンジ搬送ユニット25に排出する。パスチェンジ搬送ユニット25は、感材1を受け取り、搬送ユニット34まで搬送する。搬送ユニット34は、感材1を受け取り、収納カセット32まで搬送する。
【0023】
次いで、出力ユニット2の各部の構成を詳細に説明する。まず、円筒内面ドラム本体22について説明する。円筒内面ドラム本体22に対する振動を吸収するため、基台20の上部と円筒内面ドラム本体22との間に、4つの防振装置201(図3参照)が設けられる。円筒内面ドラム本体22は、アルミニウム合金材料で、円弧面を有する半円筒状の内面(例えば、直径450mm)220を備えている。内面220の中心軸221方向の両端面22A,22Bには、開口部222,223がそれぞれ形成されている。また、内面220の2つの上部端面22C,22Dには、中心軸221に平行に開口部214が形成される。円筒内面ドラム本体22の感材収納ユニット3側上部端面22Cには、内面220における感材1の円周方向Yの一側辺の位置決め原点、すなわち主位置決め原点Y0を定めるため、開口部214から中心軸221に向けてドラム内感材検出光センサSQ37が設けられる。
【0024】
図6は、内面220を平面展開した状態を示す図である。図6において、内面220は、例えば、周長1100mm、軸方向長820mmに形成されている。内面220には、領域M1に属する6つの真空孔225a1〜225a6と、領域M2に属する6つの真空孔225b1〜225b6と、領域M3に属する2つの真空孔225a7,225b7と、領域M4に属する4つの真空孔225a8,225a9,225b8,225b9とが設けられている。このように4つの領域M1〜M4にグループ分けしたのは、仮想線で示す種々のサイズに対応して、感材1を内面220に密着固定するためである。なお、真空孔225a1〜225a9は、主位置決め原点Y0から所定の距離に軸方向Xに一列に並べられている。また、真空孔225b1〜225b9も同様に、主位置決め原点Y0からさらに離れた所定の距離に軸方向Xに一列に並べられている。
【0025】
また、内面220には、各領域M1〜M4の各真空孔225a1〜225a9と、各真空孔226b1〜226a9とを連通し、両上部端面22C,22Dまで円周方向Yに延びる9本の真空溝229が形成されている。複数の真空溝229を設けたのは、点で固定するよりも線で固定する方が、固定力が増大するためである。
【0026】
なお、内面220における感材1の軸方向Xの一側辺の位置決め原点、すなわち、副位置決め原点X0は、円筒内面ドラム本体22の端面22Aから一定の距離(たとえば、22mm)突出した位置に定められている。また、円筒内面ドラム本体22の端面22Aには、感材1のジャムを検出するために、反射型のドラム内感材検出光センサSQ37が設けられている(図1参照)。また、内面220における感材1の搬入時における軸方向Xの一側辺の位置、すなわち、搬入時副位置決め位置X1は、主位置決め原点Y0より円筒内面ドラム本体22の端面22Aからさらに突出した位置に定められている。
【0027】
次いで、固定光学系23の構成について説明する。固定光学系23は、その内部に、網点画像などを表す画像信号によって変調した光ビームSBを出射するレーザ発振器と、レーザ発振器から出射された光ビームSBを円筒内面ドラム本体22の中心軸221に沿って出射する光学系とを有している。
【0028】
次いで、図2を用いて、移動光学系24の構成について説明する。移動光学系24は、中心軸221に平行、すなわち軸方向Xに延びる一対のレール240a,240bと、レール240a,240b間に横架されレール240a,240bに沿って移動可能な副走査ヘッドベース241と、副走査ヘッドベース241の下部中央に固着され、軸方向Xに沿って移動可能な走査ヘッド本体242と、円筒内面ドラム本体22の端面22A,22B上部にそれぞれ固着されたブラケット226a,226bと、ブラケット226a,226b間に回転可能に軸支され、軸方向Xに平行に延び、副走査ヘッドベース241に螺着されたボールネジ243と、ボールネジ243を回転駆動する副走査モータM20とを備える。
【0029】
なお、一対のレール240a,240bは、円筒内面ドラム本体22の上部端面22C,22Dに直接それぞれ敷設されている。これにより、開口部224がほとんど塞がれず、オペレータは、レール240a,240bにじゃまされずに内面220まで容易に手を伸ばすことができる。また、副走査ヘッドベース241の軸方向Xの長さは、短く(例えば、100mm)形成されている。これにより、開口部224がほとんど塞れず、オペレータは、副走査ヘッドベース241にじゃまされずに内面220まで容易に手を伸ばすことができる。また、ボールネジ243は、副走査ヘッドベース241のレール240b近傍に螺着されている。これにより、開口部224がほとんど塞がれず、オペレータは、ボールネジ243にじゃまされずに内面220まで容易に手を伸ばすことができる。
【0030】
走査ヘッド本体242は、スピナモータM44と、スピナモータM44に回転駆動され、固定光学系23(図1参照)から出射された光ビームSBを内面220に装着された感材1に対して円周方向Yに偏光する偏光器(図示せず)と、光ビームSBを内面220に装着された感材へ結像するためのレンズ(図示せず)と、レンズの絞りを調整するアイリスモータ(図示せず)と、感材1の厚みに対応して結合位置を補正するためのフォーカスモータ(図示せず)等とを備えている。また、副走査モータM20には、前述した副位置決め原点X0を検出するため、副走査原点検出光センサSQ22(図1参照)とが設けられている。
【0031】
次いで、図2を用いてパスチェンジ搬送ユニット25の構成について説明する。パスチェンジ搬送ユニット25は、一対のブラケット250a,250bと、ブラケット250a,250b間に上下2段に横架された一対の駆動ローラ251a0,251b0および複数の従動ローラ251a1,…,251am,251b1,…,251bnと、上側の各従動ローラ251a1,…,251amに巻き掛けられた複数のベルト252aと、下側の各ローラ251b1,…,251bnに巻き掛けられた複数のベルト252bと、駆動ローラ251b0を回転駆動する搬送モータM50(図3参照)と、ブラケット250a,250bを回転軸253周りに昇降させる搬送パス切換モータM51(図3参照)と備える。
【0032】
パスチェンジ搬送ユニット25は、円筒内面ドラム本体22の感材収納ユニット3側上部端面22C付近の開口部214上方と、パッド搬送ユニット33および搬送ユニット34との間に配設されている。これにより、開口部214がほとんど塞がれず、オペレータは、パスチェンジ搬送ユニット25にじゃまされずに内面220まで容易に手を伸ばすことができる。また、搬送パス切換モータM51を回転駆動することにより、パッド搬送ユニット33から感材1を受け取るための搬送経路と、搬送ユニット34に感材1を引き渡すための搬送経路とを切り換え、1つのユニットを共用できる(図1参照)。これにより、別の搬送ユニットを2個設けるより小型化することができるため、開口部214を広くしておくことができる。また、経済化も図れる。
【0033】
パスチェンジ搬送ユニット25に関連して、感材1の通過を検出するための感材通過検出光センサSQ32,SQ50と、感材1の搬送路がロード側であるか、アンロード側であるかをそれぞれ検出する反射型のパスロード側検出光センサSQ51aおよびパスアンロード側検出光センサSQ51bが設けられる(図1参照)。
【0034】
次いで、図2を用いてドラム内搬送ユニット26の構成を説明する。ドラム内搬送ユニット26は、導排ローラユニット26Aと、回転アームユニット26Bとを備える。導排ローラユニット26Aは、従動ローラ251am,251bnの下方、開口部214レール側240aに設けられる3つの導排ローラ26A1a〜26A1cと、導排ローラ26A1aを回転駆動する感材導入モータM32とを備える。感材導入モータM32を回転駆動することにより、パスチェンジ搬送ユニット25から感材1を受け取って円筒内面ドラム本体22内部に引き込み、回転アームユニット26Bに渡すとともに、回転アームユニット26Bから受け取った感材1を円筒内面ドラム本体22内部からパスチェンジ搬送ユニット25に渡すことができる。
【0035】
図7は、回転アームユニット26Bの詳細な構成を示す斜視図である。回転アームユニット26Bは、ブラケット226a,226bにそれぞれ固着され、中心軸222周りまで延びるブラケット26B1a,26B1bと、ブラケット26B1a,26B1にそれぞれ取り付けられ、中心軸222周りに回転可能なプーリ26B2a,26B2bと、中心軸222に平行にブラケット26B1a,26B1上部間に回転可能に横架され、プーリ26B2a,26B2bを同期回転させるための連結棒26B3と、プーリ26B2a,26B2bおよび連結棒26B3間にそれぞれ巻き掛けられるベルト26B4a,26B4bと、プーリ26B2a,26B2b間に横設され、プーリ26B2a,26B2bと一体的に回転する回転アーム26B5と、プーリ26B2aを回転させることにより回転アーム26B5を内面220に沿って円周方向Yの任意の位置に移動させるための回転アームモータM30とを備える。
【0036】
回転アーム26B5は、プーリ26B2a,26B2bにそれぞれ固着された舌片26B51a,26B51bと、舌片26B51a,26B51b間に横設された連結板26B52と、連結板26B52に固着されたブラケット26B53,26B54と、ブラケット26B53,26B54に回転可能にそれぞれ横設された回転棒26B55,26B56と、回転棒26B56の左右にそれぞれ固定された複数の吸盤26B57およびスクィジィーローラ26B58と、回転棒26B55の端部に設けられた偏心カム26B55aと、回転棒26B56の一端部に設けられ、偏心カム26B55aに当接する揺動片26B56aと、回転棒26B55を回転させることにより、吸盤26B57とスクィジィーローラ26B58とを選択的に内面220側に押しつけるための感材引込みモータM31とを備える。なお、ブラケット26B1a,26B1b、プーリ26B2a,26B2bおよび舌片26B51a,26B51bの中心軸222周りは、光ビームSBを透過させるための窓孔が形成されている。
【0037】
回転アームユニット26Bに関連して、回転アームモータM30の回転原点を検出するための回転アーム原点検出光センサSQ30と、感材引込みモータM31の回転原点を検出するためのスクィジィーローラ原点検出光センサSQ31とが設けられている(図1参照)。
【0038】
図8は、回転アームユニット26Bの状態を示す図である。特に、図8(a)は回転アーム26B5の回転原点αと回転途中βとを示し、図8(b)は回転アームユニット26Bの吸盤26B57とスクィジィーローラ26B58との両方が内面220から浮いた原点位置γを示し、図8(c)はスクィジィーローラ26B58が内面220側に当接するスクィージ位置δを示し、図(d)は吸盤26B57内面220側に当接する吸着位置εを示している。図8(a)の両状態は、回転アームモータM30の回転と回転アーム原点検出光センサSQ30の原点検出とにより達成される。図8(b)〜図8(d)の各状態は、感材引込みモータM31の回転と、スクィジィーローラ原点検出光センサSQ31の原点検出により達成される。この各状態を用いることにより、回転アームユニット26Bは、導排ローラユニット26Aから感材1を受け取って円筒内面ドラム本体22内部で搬送することにより主位置決めするとともに、感材1を搬送することにより導排ローラユニット26Aに渡すことができる。
【0039】
次いで、穿孔装置27の構成について説明する。図9は、穿孔装置27の詳細な構成を示す斜視図である。穿孔装置27は、大略的に、円筒内面ドラム本体22の開口部222側に中心軸221に平行に敷設された一対のレール27Aa,27Abと、レール27Aa,27Ab上に横架され円弧状に形成された副走査方向移動ブロック27Bと、副走査方向移動ブロック27Bおよび円筒内面ドラム本体22間に回転可能で、中心軸221に平行に横架されるボールネジ27Cと、ボールネジ27Cを回転させることにより副走査方向移動ブロック27Bを副走査方向に移動させる感材副位置決め用モータM33と、副走査方向移動ブロック27B上を中心軸221周りに回転移動可能な主走査方向移動ブロック27Dと、副走査方向移動ブロック27Bの側面に回転可能に設けられたウォーム27D1と、ウォーム27D1に噛合し、主走査方向移動ブロック27Dに固設されたホイル27D1と、ウォーム27D1を回転駆動することにより副走査方向移動ブロック27Bを回転させるパンチャ主位置決め用モータM100と、主走査方向移動ブロック27D上に固定され、感材1にパンチ孔を形成させるための複数(例えば、5個)のパンチユニット27Ea〜27Ee(27Ebのみ図示)および感材1を副位置決めするための複数(例えば、2個)の副位置決めユニット27Fa,27Fb(27Fbのみ図示)とを備えている。
【0040】
主走査方向移動ブロック27Dには、円周方向に延び、パンチユニット27Ea〜27Eeおよび副位置決めユニット27Fa,27Fbを取り付けるための取付溝27D2と、円周方向に延び、パンチユニット27Ea〜27Eeから排出されたパンチカスを回収するためのパンチカス回収溝27D3とが形成されている。パンチカス回収溝27D3の円周方向ほぼ中央には、パンチカス回収孔27D3aが形成されている。
【0041】
穿孔装置27に関連して、固定光学系23から穿孔装置27方向に突出して設けられたフィン27Gと、感材副位置決め用モータM33の側部に固設され、フィン27Gを検出する透過型の副位置決め原点検出光センサSQ33とが設けられている。また、主走査方向移動ブロック27Dに設けられたフィン27Hと、副走査方向移動ブロック27Bの側部に固設され、フィン27Hを検出する透過型の主位置決め原点検出光センサSQ100とが設けられている。
【0042】
次いで、パンチユニット27Ea〜27Eeの構成について説明する。 各パンチユニット27Ea〜27Eeは、それぞれ同一構成を有している。したがって、パンチユニット27Eaをその代表例として説明する。図10は、パンチユニット27Eaの構成を示す断面図である。パンチユニット27Eaは、大略的に、パンチ棒27E1を上下移動可能に収納するパンチユニット本体27E2と、パンチユニット本体27E2下部に固着されるダイス27E3と、パンチユニット本体27E2を取付溝27D2に固定するための固定部材27E4と、固定部材27E4に固定されたパンチモータM101と、パンチモータM101の回転軸に取り付けられたシャフト27E5と、シャフト27E5の中心軸から偏心して設けられた偏心カム27E6と、パンチ棒27E1上端に固設され、偏心カム27E6を挿入可能で、小判型の長孔(図示せず)を有し、パンチモータM101の回転運動をパンチ棒27E1の上下運動に変換する従動節27E7とを備えている。
【0043】
パンチユニット本体27E2下部と、ダイス27E3との間には、感材1の端部を挿入するための感材挿入口27E8が形成される。ダイス27E5には、パンチ棒27E1の下部先端部と対応する位置にパンチ孔形成孔27E9が設けられている。したがって、パンチモータM101を回転駆動することにより、パンチ棒27E1が上下運動し、感材挿入口27E8に挿入された感材1を打ち抜き、感材1にパンチ孔を形成することができる。これにより、パンチカスは、パンチ孔形成孔27E9からパンチカス回収溝27D3に落下し、パンチカス回収孔27D3aおよびじょうろ27D4を介して、パンチカス回収箱27D5に落下する。なお、パンチ棒27E1の先端形状は、丸穴形状や長孔形状等が用いられる。
【0044】
パンチユニット27Eaに関連して、シャフト27E5と同期回転する変形円板27E10と、パンチモータM101の上部に固設され変形円板27E10を検出することにより、パンチ棒27E1の上下動を確認するための反射型のパンチ原点検出光センサSQ101とが設けられている。なお、パンチユニット27Eb〜27Eeは、パンチユニット27Eaと同一構成を有しているが、パンチモータM102,…、パンチ原点検出光センサSQ102,…をそれぞれ用いている。
【0045】
次いで、副位置決めユニット27Fa,27Fbの構成について説明する。副位置決めユニット27Fa,27Fbは、それぞれ同一構成を有している。したがって、副位置決めユニット27Faをその代表例として説明する。図11は、副位置決めユニット27Faの構成を示す側面図である。副位置決めユニット27Faは、大略的に、感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35aと、感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35aを固定するとともに、取付溝27D2に固定するための固定部材27F1と、固定部材27F1に固着されたコの字状のブラケット27F2と、ブラケット27F2に回転可能に横架された回転棒27F3と、回転棒27F3に固着され、感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35aにより回転棒27F3周りに回動されるL字状のアーム27F4と、アーム27F4の先端に固着されるストッパ27F5とを備える。
【0046】
なお、副位置決めユニット27Fbは、副位置決めユニット27Faと同じ構成を有しているが、駆動用ソレノイドSL35aに代えて駆動用ソレノイドSL35bを用いている。
【0047】
感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35a,SL35bをそれぞれ駆動すると、アーム27F4が回転棒27F3周りに回転し、ストッパ27F5が下降する。したがって、感材副位置決め用モータM33を回転駆動することにより、感材1を搬入時副位置決め位置X1から副位置決め原点X0に移動させることができる。なお、このストッパ27F5の下降時におけるストッパ27F5の円筒内面ドラム本体22側先端27F51は、感材挿入口27E8の円筒内面ドラム本体22側先端27E81よりも円筒内面ドラム本体22側に位置するよう構成されている。これは、パンチユニット27Eb〜27Eeの先端27E81がストッパ27F5より先に感材1の端部に当接するのを防止するためである。
【0048】
次いで、空圧制御ユニット28の構成について説明する。図12は、空圧制御ユニット28の構成を示す回路図である。空圧制御ユニット28は、真空ポンプVP70a,VP70bと、電磁弁V76a〜V76c,V77a〜V77c,V78と、真空スイッチP70a等とを備える。
【0049】
真空ポンプVP70aは、円筒内面ドラム本体22の内面222の領域M1の真空孔225a1〜225a6、回転アームユニット26Bの吸盤26B57、およびパッド搬送ユニット33の吸盤335a,335b,335cを真空にする。真空ポンプVP70bは、円筒内面ドラム本体22の内面222の領域M2〜M4の真空孔225a7〜225a9,真空孔225b1〜225b9を真空にする。電磁弁V76aは、菊版サイズ吸着時、真空ポンプVP70aによって円筒内面ドラム本体22の内面222の領域M1の真空孔225a1〜225a6を真空にするか否かを選択する。電磁弁V76bは、四六版サイズ吸着時、領域M3の真空孔225a7,225b7を真空にするか否かを選択する。電磁弁V76cは、菊全サイズ吸着時、領域M4の真空孔225a8,225a9,225b8,225b9を真空にするか否かを選択する。
【0050】
真空スイッチP70aは、真空ポンプVP70aの駆動により吸盤335a,335b,335cおよび吸盤26B57で感材1を吸引可能な気圧に低下したとき真空ポンプVP70aから吸盤335a,335b,335cおよび吸盤26B57への経路を開く。電磁弁V77aは、菊版サイズ吸着時、吸盤335aを真空にするか否かを選択する。電磁弁V77bは、四六版サイズ吸着時、吸盤335bを真空にするか否かを選択する。電磁弁V77cは、菊全サイズ吸着時、吸盤335cを真空にするか否かを選択する。電磁弁V78は、ドラム内吸着搬送時、回転アームユニット26Bの吸盤26B57を真空にするか否かを選択する。
【0051】
次いで、CPU制御ユニット29の構成を説明する。図13は、CPU制御ユニット29の構成を示すブロック回路図である。CPU制御ユニット29には、システムバス291が設けられている。システムバス291には、CPU292と、ROM293と、RAM294と、操作ユニット41と、図示しない画像入力装置や画像編集装置等から感材1に描画すべき画像信号を受け取るための入出力IF295と、各ユニットのセンサ、モータ等とのインタフェイスをとるための固定光学系用IF296、移動光学系用IF297、空圧制御ユニット用IF298、パンチユニット用IF299、ドラム内搬送ユニット用IF2910、パスチェンジ搬送ユニット用IF2911、供給カセット用IF2912と、収納カセット用IF2913、パッド搬送ユニット用IF2914および搬送ユニット用IF2915とが接続されている。
【0052】
ROM293には、CPU292を動作させるためのプログラムが予め格納されている。CPU292は、ROM293に格納されたプログラムにしたがって、各IFを介して各ユニットを制御する。RAMには、入出力IF295を介してオンラインで受け取った画像データが一時的に格納されるとともに、内部にタイマ、カウンタ、補正データ等が格納される。
【0053】
次いで、感材収納ユニット3の構成について説明する(図2参照)。まず、供給カセット31,収納カセット32の構成について説明する。供給カセット31は、前面上部に設けられた開閉扉310と、開閉扉310の右側面に設けられた取っ手311と、取っ手311の上部に設けら、開閉扉310をロックするためのロックハンドル312と、開閉扉310の左右両側面に設けられ、開閉扉310を自動開閉するための複数のクラッチ313とを備えている。収納カセット32は、供給カセット31と同様に構成されており、開閉扉320、取っ手321と、ロックハンドル322、クラッチ323とを備えている。供給カセット31および収納カセット32は、その内部に種々のサイズの感材1(例えば、550mm×650mm〜820mm×1030mm)を複数ストックできるスペースを有している。
【0054】
供給カセット31に関連して、クラッチ313に噛み合って回転駆動することにより開閉扉310を開閉させるための供給カセット扉開閉用クラッチモータM67と、開閉扉310の開閉状態を検出するための反射型の供給カセット扉開閉検出光センサSQ67と、供給カセット扉開閉用クラッチモータM67をクラッチ313に噛み合わせるための透過型の供給カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ67a,SQ67bと、供給カセット31に収納された感材1のサイズを検出するための反射型の供給感材サイズ検出光センサSQ62a,SQ62bとが設けらる。また、収納カセット32に関連して、供給カセット31の場合と同様に、収納カセット扉開閉用クラッチモータM68と、収納カセット扉開閉検出光センサSQ67と、収納カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ68a,SQ68bと、収納感材サイズ検出光センサSQ62c,SQ62dとが設けられる(図1参照)。
【0055】
次いで、図2を用いてパッド搬送ユニット33の構成について説明する。パッド搬送ユニット33は、一対のブラケット330a,330bと、ブラケット330aに設けられたプーリ331a,331bと、ブラケット330bに設けられたプーリ331c,331dと、プーリ331a,331b間に巻き掛けられたベルト332aと、プーリ331c,331d間に巻き掛けられたベルト332bと、プーリ331a,331b,331c,331dを同期回転させるための連結棒333と、ベルト332a,332bに係止され、軸周りに回転可能な移動アーム334と、移動アーム334に取り付けられた3つの吸盤335a,335b,335cと、プーリ331aを回転させることにより、吸盤335a,335b,335cを移動させるための吸盤移動モータM52とを備える。
【0056】
パッド搬送ユニット33に関連して、感材1の排出側に設けられ、感材1をパスチェンジ搬送ユニット25側に供給可能か否か、感材1の搬送に支障が生じているか否かを検出するための透過型の感材吸着搬送側検出光センサSQ52aと、吸盤335a,335b,335cが感材1を吸着可能な場所に位置しているか否かを検出するための透過型の感材吸着吸着側検出光センサSQ52bとが設けられる(図1参照)。
【0057】
次いで、搬送ユニット34の構成について説明する。搬送ユニット34は、一対のブラケット340a,340bと、ブラケット340a,340b間に上下2段に横架された複数のローラ341a1,…,341am,341b1,…,314bnと、各ローラ341a1,…,341amに巻き掛けられた複数のベルト342aと、各ローラ341b1,…,314bnに巻き掛けられた複数のベルト342bと、ローラ314bnを回転駆動する搬送モータM60とを備える。搬送ユニット34に関連して、感材1の搬送に支障が生じているか否かを検出するための反射型の感材通過検出光センサSQ60が設けられる。
【0058】
次いで、図14に示すフローチャートにしたがって、動作を説明する。図14は、円筒内面走査装置についてオペレータおよびCPU292が処理するフローチャートである。まず、オペレータは、ステップS1において未露光の感材をセッティングする。ステップS1の詳細を以下に示す。まず、オペレータは、ハウジング4を開き、感材収納ユニット3から供給カセット31を取り出し、暗室において、ロックハンドル322をロック解除状態にして開閉扉310を開け、供給カセット31内に未露光の感材1を必要に応じて複数枚収納する。その際、オペレータは、感材1のベース面が開閉扉310側に向くように、感材1を供給カセット31内に収納しておく。これは、感材1の露光面を中心軸221側に向けることにより描画できるようにし、かつ感材1のベース面を内面200に当接させることにより搬送時における露光面の損傷を防止するためである。また、感材1の収納の際、感材1の左方側辺を供給カセット31の左方端に寄せておく。これは、感材1の左方側辺を内面220から少し突出させ、穿孔装置27による副位置合わせと、パンチ孔の形成とを可能にするためである。ストック完了後、オペレータは、開閉扉310を閉じロックハンドル322をロック状態にして供給カセット31を感材収納ユニット3内に戻し、ロックハンドル322をロック解除状態にする。
【0059】
次いで、オペレータは、ステップS2において、操作ユニット41を操作して、感材データをセッティングする。ステップS2の詳細を以下に示す。オペレータは、操作ユニット41を操作して、ユーザが使用するSELECT画面(図15参照)をモニタ41A上に呼び出す。Locl SELECT画面には、ファイルナンバと、ファイル名と、次に選択可能な画面NEXT PAGEと、PLATE SETとが表示されている。オペレータが例えばファイルナンバ2と、PLATE SETとを選択すると、モニタ41A上にPLAT SET画面(図16参照)が呼び出される。
【0060】
PLATE SET画面には、SELECT画面に表示されるファイルナンバおよびファイル名と、供給カセット31に収納した感材サイズと、感材の厚みと、パンチのピッチ間隔と円周方向の適用感材サイズとの対応を表すパンチデータを格納したファイルナンバを表すパンチナンバとが表示されている。オペレータは、例えば、感材サイズの欄に供給カセット31に収納した感材1の円周方向のサイズ1000mmと、軸方向のサイズ800mmと、感材の厚みの欄に0.24mmと、ふところサイズの欄に6.0mmと、PUNCH データの欄に2とをそれぞれ入力する。オペレータがPUNCH データの欄に2を入力すると、PUNCH DATA画面(図17参照)が呼び出される。
【0061】
PUNCH DATA画面には、PLATE SET画面に表示されるファイルナンバと、COMMENTと、パンチのピッチ間隔と、適用される感材サイズとが表示されている。
【0062】
オペレータは、PUNCH DATA画面で種々の印刷機のピンピッチに合わせたパンチデータファイルを一旦作成してRAM294に登録しておけば、PLATE SET画面でPunch データの欄にパンチデータファイルの番号を入力するだけでよい。また、PLATE SET画面で通常使用する感材のサイズ、感材の厚み、ふところサイズ、ピンピッチに合わせたファイルを一旦作成してRAM294に登録しておけば、オペレータは、PLATE SELECT画面でファイルの番号を入力するだけで感材描画をスタートできる。このような作業が終わると、オペレータは、操作キー41Bのスタートボタンを押す。
【0063】
なお、セット時に特定のメインテナンス番号を入力すれば、図18に示すLORDING PARAMETER SET画面が呼び出される。このLORDING PARAMETER SET画面の呼び出しは、出力ユニット2の組立時における穿孔装置27の各パンチユニット27Ea〜27Eeの組立調整や、出荷後の各パンチユニット27Ea〜27Eeの交換に伴う組立調整時に行われる。
【0064】
メインテナンスを行うオペレータは、穿孔装置27にパンチユニット27Ea〜27Eeを搭載して、感材副位置決め用モータM33の軸方向Xの原点のズレM33−0と、各パンチユニット27Ea〜27Eeの搭載位置に起因する軸方向Xの穿孔位置のズレM33−1〜M33−5と、パンチャ主位置決め用モータM100の円周方向Yの原点のズレM100−0と、各パンチユニット27Ea〜27Eeの搭載位置に起因する円周方向Yの穿孔位置のズレM100−1〜M100−5とを測定する。このようなズレは、パンチユニット27Ea〜27Eeの搭載位置を測定する他、感材1に形成したパンチ孔の位置を測定することにより行われる。メインテナンスを行うオペレータは、LORDING PARAMETER SET画面を呼び出し、測定した軸方向Xおよび円周方向Yのズレを入力し、RAM294に登録する。なお、CPU292は、RAM294に登録されたズレを考慮して、感材副位置決め用モータM33,パンチャ主位置決め用モータM100を回転駆動することにより、各パンチユニット27Ea〜27Eeの穿孔位置を所定の穿孔位置に移動させる。登録が終わると、PUNCH DATA SET画面が呼び出される(図19参照)。
【0065】
PUNCH DATA SET画面では、ユーザが用いるPUNCH DATA画面のピッチサイズ 感材サイズのほか、○で示す使用するパンチユニットの番号と、円周方向Yの原点ズレおよびパンチユニットのズレの補正後のオフセットとが表示される。これにより、メインテナンスを行うオペレータは、円周方向Yの位置ズレ補正の完了を確認することができる。なお、PUNCH DATASET画面と同様に、軸方向Xの原点ズレおよびパンチユニットのズレの補正後のオフセットを表示するようにしてもよい。
【0066】
スタートボタンが押されると、CPU292は、ROMに予め記憶されたプログラムにしたがって、感材1を供給カセット31から円筒内面ドラム本体22の内面220の所定の位置へ搬送する感材ローディングモード(ステップS3)と、内面220に装着された感材1に対して露光する露光モード(ステップS4)と、内面220装着された感材1を円筒内面ドラム本体22から収納カセット32へ搬送するアンローディングモード(ステップS5)とを順次実行する。なお、ステップS3,S5については、後述する。
【0067】
ステップS5が終了すると、オペレータは、ステップS6において、露光済みの感材1を取り出す。すなわち、オペレータは、まずハウジング4を開き、感材収納ユニット3から収納カセット32を取り出し、暗室において、ロックハンドル332をロック解除状態にして開閉扉310を開け、収納カセット32から露光済みの感材1を取り出す。次いで、空になった、収納カセット32を感材収納ユニット3に戻す。露光済みの感材1は、現像工程を経た後、印刷工程に回される。
【0068】
次いで、ステップS3の詳細を説明する。図20は、ステップS3の詳細を示すフローチャートである。また、図21は、図20のステップS35〜S38におけるドラム内搬送ユニット26および穿孔装置27の動作を示す図である。感材ローディングモードでは、まず、CPU292は、供給カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ67a,SQ67bで供給カセット扉開閉用クラッチモータM67とクラッチ313とが噛合しているか確かめ、供給カセット扉開閉用クラッチモータM67を回転駆動することにより、供給カセット31の開閉扉310をオープンする(ステップS31)。なお、CPU292は、開閉扉310がオープンしていることを供給カセット扉開閉検出光センサSQ67で確かめ、供給感材サイズ検出光センサSQ62a,SQ62bで感材1のサイズを調べ、調べた感材1のサイズと操作ユニット41で設定された感材サイズとがほぼ一致しているか判断する。一致していなければ、CPU292は、操作ユニット41のモニタ41Aにエラー表示を行う。
【0069】
一致していれば、ステップS32に進み、CPU292は、搬送パス切換モータM51を正回転させることにより、パスチェンジ搬送ユニット25をローディング位置にセットする。すなわち、パスチェンジ搬送ユニット25を下降させ、パッド搬送ユニット33の感材搬送経路に一致させる。
【0070】
次いで、CPU292は、パッド搬送ユニット33に感材を吸着搬送させる(ステップS33)。すなわち、CPU292は、パッド搬送ユニット33の吸盤移動モータM52を逆回転駆動して、吸盤335a,335b,335cを初期位置から供給カセット31の感材1まで移動させる。感材吸着吸着側検出光センサSQ52bが吸盤335a,335b,335cを検出すると、CPU292は、パッド搬送ユニット33の吸盤移動モータM52を逆回転駆動を停止する。その結果、吸盤335a,335b,335cは、感材1のベース面に当接する。次いで、CPU292は、真空ポンプVP70aを動作させ、真空スイッチP70により真空ポンプVP70aによる真空状態を検出する。また、CPU292は、RAM294に設定した第1タイマT1を作動させる。
【0071】
真空スイッチP70がオンしていないならば、CPU292は、第1タイマT1の経時時間T1が予めRAM294に格納されている吸引時間TP1を超えたか否かを判断する。吸引時間TP1は、真空ポンプVP70aが正常に動作して感材1を吸引に要する時間である。したがって、T1>TP1ならば、吸盤335a,335b,335cは、感材1を確実に吸着できておらず、誤動作状態になっているものと考えられる。そこで、CPU292は、感材1の吸着動作がエラーであると判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。
【0072】
吸引時間TP内に真空スイッチP70がオンすると、CPU292は、感材サイズに応じた吸着電磁弁V77a〜V77cをオンさせる。これにより、吸盤335a,335b,335cが感材1に吸着する。次いで、吸盤移動モータM52を正回転駆動して、感材1を供給カセット31から取り出し、パスチェンジ搬送ユニット25側へ搬送する。これにより、感材1は、円弧状に曲げられつつパスチェンジ搬送ユニット25へ向けて搬送される。
【0073】
また、CPU292は、吸盤移動モータM52を正回転駆動と同時にRAM294に設定した第2タイマT2を作動させ、第2タイマT2の経時時間T2が予めRAM294に格納されている搬送時間TP2を超えたか否かを判断する。搬送時間TP2は、パッド搬送ユニット33が正常に動作した場合に感材吸着吸着側検出光センサSQ52bが感材1の搬送方向先端を検出するまでに要する時間である。したがって、T2>TP2のときには、パッド搬送ユニット33内で搬送エラーが発生している蓋然性が高い。この場合、CPU292は、感材1の搬送エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。T2<TP2内に感材吸着吸着側検出光センサSQ52bにより、感材1の搬送方向先端を検出すると、CPU292は、吸盤移動モータM52の正回転駆動を停止するとともに、電磁弁V77a〜V77cをオフさせる。
【0074】
次いで、CPU292は、パスチェンジ搬送ユニット25に感材1を搬送させる(ステップS34)。すなわち、CPU292は、パスロード側検出光センサSQ51aにより感材1の搬送方向先端を検出すると、搬送モータM50を正回転駆動する。このとき、感材1の搬送方向先端は、パスチェンジ搬送ユニット25の駆動ローラ251a0,251b0間に挟まれている。これにより、感材1が、パッド搬送ユニット33からパスチェンジ搬送ユニット25側に搬送され続ける。CPU292は、搬送モータM50の正回転駆動と同時にRAM294に設定した第3タイマT3を作動させ、第3タイマT3の経時時間T3が予めRAM294に格納されている搬送時間TP3を超えたか否かを判断する。搬送時間TP3は、パスチェンジ搬送ユニット25が正常に動作した場合に感材通過検出光センサSQ50が感材1の搬送方向先端を検出してから感材通過検出光センサSQ32が感材1の搬送方向先端を検出するまでに要する時間である。したがって、T3>TP3のときには、パスチェンジ搬送ユニット25内で搬送エラーが発生している蓋然性が高い。この場合、CPU292は、感材1の搬送エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。
【0075】
T3<TP3のときには、CPU292は、搬送モータM50の回転駆動を継続する。これにより、感材1は、円弧状に曲げられつつドラム内搬送ユニット26へ向けて搬送される。
【0076】
次いで、CPU292は、ドラム内搬送ユニット26に感材1をドラム内に引き込ませる(ステップS35)。図22は、ステップS35の詳細を示すフローチャートである。まず、CPU292は、感材通過検出光センサSQ32により感材1の搬送方向先端を検出すると、感材導入モータM32を正回転駆動することにより、感材1を導排ローラ26Aにより円筒内面ドラム本体22内に送り込む(ステップS351)。次いで、CPU292は、回転アームユニット26Bの回転アームモータM30を逆回転駆動することにより、回転アーム26B5を導排ローラ26A側の吸着位置まで回転移動させる(ステップS352)。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を正回転駆動し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオンさせる。これにより、吸盤26B57は、感材1の感光面に当接し、感材1に吸着する(ステップS353、図21(a)参照)。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を逆回転駆動させ吸盤26B57を原点位置に戻し、回転アームモータM30を正回転駆動する。これにより感材1の搬送方向先端が浮き上がり、感材1が円筒内面ドラム本体22内に完全に引き込まれる(ステップS354、図21(b)参照)。回転アーム原点検出光センサSQ30により、回転アーム26B5の原点を検出すると、CPU292は、回転アームモータM30の正回転駆動を停止し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオフさせる。これにより、吸盤26B57は、感材1に対する吸着を解除する(ステップS355)。
【0077】
次いで、CPU292は、ステップS36において、感材の副位置決め動作を実行する。図23は、ステップS36の詳細を示すフローチャートである。まず、CPU292は、感材副位置決め用モータM33の原点を設定する(ステップS361)。すなわち、CPU292は、感材副位置決め用モータM33を正逆転駆動させることにより、副位置決め原点検出光センサSQ33をフィン27G近傍で軸方向Xに移動させる。次いで、CPU292は、副位置決め原点検出光センサSQ33がオンしたか、すなわちフィン27Gを検出したか否かを判断し(ステップS362)、検出するまでステップS361,S362を実行する。フィン27Gを検出すると、パンチャ主位置決め用モータM100の原点を設定する(ステップS363)。すなわち、CPU292は、パンチャ主位置決め用モータM100を正逆転駆動させることにより、主位置決め原点検出光センサSQ100をフィン27H近傍で円周方向Yに移動させる。次いで、CPU292は、主位置決め原点検出光センサSQ100がフィン27Hを検出したか否かを判断し(ステップS364)、検出するまでステップS363,364を実行する。
【0078】
次いで、CPU292は、パンチモータM101,M102,…を順次駆動し、パンチユニット27Ea〜27Eeの空打ちを行う(ステップS365,S366)。これは、パンチ孔形成孔27E9に溜まったパンチカスを空打ちによる振動と、自重でパンチ回収溝27Dに落とし、感材挿入口27E8にパンチカスが入るのを防止するためである。
【0079】
次いで、CPU292は、副位置決めユニット27Fa,27Fbの感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35a,SL35bをオンする(ステップS367)。これにより、ストッパ27F5は、下方に下がる。次いで、CPU292は、感材副位置決め用モータM33を予め定められたパルス数正回転駆動することにより、穿孔装置27を感材1に向けて、軸方向Xに移動させる(図21(c)参照)。したがって、ストッパ27F5が感材1の端部に当たり、感材1の端辺が所定の副走査位置で、円周方向Yに平行にセットされ、副位置決めが行われる(ステップS368)。
【0080】
次いで、CPU292は、ステップS37において、感材の主位置決め動作を実行する。図24は、ステップS37の詳細を示すフローチャートである。CPU292は、まず、ステップS371において、感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35a,SL35bを駆動したまま、回転アームモータM30を逆回転駆動することにより、回転アーム26B5を導排ローラ26A側の吸着位置まで正回転移動させる。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を正回転駆動し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオンさせる。これにより、吸盤26B57は、感材1の感光面に当接し、感材1に吸着する(ステップS372)(図8(d)参照)。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を逆回転駆動させ吸盤26B57を原点位置に戻し(図8(b)参照)、回転アームモータM30をさらに逆回転駆動することにより、感材1の円周方向の位置決めを行う(ステップS373)。これにより感材1の搬送方向後端が浮き上がり、感材1が回転アームユニット26B側に引き戻される(図21(d)参照)。次いで、CPU292は、主走査方向感材位置決め光センサSQ34が感材1の搬送方向後端を検出したか否か判断する(ステップS374)。主走査方向感材位置決め光センサSQ34が感材1の搬送方向後端を検出すると(図21(e)参照)、CPU292は、感材引込みモータM31を回転させ、スクィジィーローラ26B58をスクィージ位置にセットする(ステップS375、図21(f)参照)。すなわち、スクィジィーローラ26B58を下降させる。この位置は、真空孔225a1〜225a6のある領域M1上である。これにより、感材は領域M1で内面220に固着される。次いで、CPU292は、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオフさせることにより、吸盤26B57の吸着を解除する(ステップS376)(図8(c)参照)。次いで、CPU292は、スクィジィーローラ26B58で感材1をスクィジィーさせながら、回転アームモータM30を正回転させることにより回転アーム26B5を原点位置まで戻す(ステップS377)。これにより、感材1が内面220に沿ってならされる。次いで、CPU292は、回転アーム原点検出光センサSQ30が回転アーム26B5の原点を検出すると、回転アームモータM30の正回転駆動を停止する。
【0081】
次いで、CPU292は、ステップS38において、感材の固定動作を実行する。図25は、ステップS38の詳細を示すフローチャートである。CPU292は、まず、主走査方向感材位置決め光センサSQ34が感材1の搬送方向後端を検出すると、菊版サイズ吸着電磁弁V76aをオンさせる(ステップS381)。これにより、領域M1の真空孔225a1〜225a6と、これに連通する真空溝229が負圧になる。このとき、感材1は、スクィジィーローラ26B58により、領域M1付近をスクィジィーされている。このため、領域M1付近の感材1は、内面220に吸着固定される。次いで、CPU292は、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオンさせる(ステップS382)。これにより、領域M2の真空孔225b1〜225b6と、これに連通する真空溝が負圧になる。このとき、スクィジィーローラ26B58は、領域M2付近をスクィジィーしている。このため、領域M2付近の感材1は、内面220に吸着固定される。
【0082】
次いで、CPU292は、感材副位置決め用モータM33を逆回転駆動することにより、原点にセットする(ステップS383)。次いで、副位置決め原点検出光センサSQ33がオンしたか判断する(ステップS384)。次いで、CPU292は、副位置決めユニット27Fa,27Fbの感材副位置決め駆動用ソレノイドSL35a,SL35bをオフする(ステップS385)。これにより、ストッパ27F5は、上方に上がる。これにより、感材1の全範囲に渡って露光が可能になる。
【0083】
次いで、ステップS5の詳細を説明する。図26は、ステップS5の詳細を示すフローチャートである。感材アンローディングモードでは、まず、CPU292は、収納カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ68a,SQ68bで収納カセット扉開閉用クラッチモータM68とクラッチ313とが噛合しているか確かめ、収納カセット扉開閉用クラッチモータM68を回転駆動することにより、収納カセット32の開閉扉320をオープンする(ステップS51)。なお、CPU292は、開閉扉320がオープンしていることを収納カセット扉開閉検出光センサSQ68で確かめ、収納カセット開閉クラッチ原点検出光センサSQ68a,SQ68bで感材1のサイズを調べ、調べた感材1のサイズと操作ユニット41で設定された感材サイズとがほぼ一致しているか判断する。一致していなければ、CPU292は、操作ユニット41のモニタ41Aにエラー表示を行う。
【0084】
一致していれば、ステップS52に進み、CPU292は、搬送パス切換モータM51を逆回転させることにより、パスチェンジ搬送ユニット25をアンローディング位置にセットする。すなわち、パスチェンジ搬送ユニット25を上昇させ、搬送ユニット34の感材搬送経路に一致させる。これにより、感材1のパスチェンジ搬送ユニット25から搬送ユニット34への搬送が可能になる。
【0085】
次いで、CPU292は、感材1のパンチ動作を実行する(ステップS53)。図27は、ステップS53の詳細を示すフローチャートである。まず、CPU292は、感材1の副走査方向のサイズに基づいて、パンチャ主位置決め用モータM100の回転量を計算し、計算結果に基づいて、パンチャ主位置決め用モータM100を回転駆動する(ステップS531)。これにより、パンチユニット27Eaのパンチ孔形成孔27E9が感材1の主走査方向感材位置決め光センサSQ34近傍端部から円周方向所定の距離にセットされる。次いで、CPU292は、感材1のふところ寸法に基づいて、感材副位置決め用モータM33の回転量を計算し、計算結果に基づいて、感材副位置決め用モータM33を回転駆動する(ステップS532)。これにより、感材1の軸方向端部が各パンチユニット27Ea〜27Eeの感材挿入口27E8に貫入するともに、パンチユニット27Eaのパンチ孔形成孔27E9が感材1の軸方向端部から所定の距離にセットされる。次いで、CPU292は、パンチモータM101を回転駆動することにより、感材1をパンチする(ステップS533)。これにより、感材1に対し、1個目のパンチ孔が正確に形成される。
【0086】
次いで、CPU292は、補正量、すなわちパンチユニット27Eaに対するパンチユニット27Ebのパンチ孔形成孔27E9の円周方向のズレ量に基づいて、パンチャ主位置決め用モータM100の回転量を計算し、計算結果に基づいて、パンチャ主位置決め用モータM100を回転駆動する(ステップS534)。これにより、パンチユニット27Eaに対する位置ズレにも拘わらず、パンチユニット27Ebのパンチ孔形成孔27E9が感材1の主走査方向感材位置決め光センサSQ34近傍端部から円周方向所定の距離にセットされる。次いで、CPU292は、補正量、すなわちパンチユニット27Eaに対するパンチユニット27Ebのパンチ孔形成孔27E9の中心軸方向のズレ量に基づいて、感材副位置決め用モータM33の回転量を計算し、計算結果に基づいて感材副位置決め用モータM33を回転駆動する(ステップS535)。これにより、パンチユニット27Ebのパンチ孔形成孔27E9が感材1の軸方向端部から所定の距離にセットされる。次いで、CPU292は、パンチモータM102を回転駆動することにより、感材1をパンチする(ステップS536)。これにより、感材1に対し、2個目のパンチ孔が正確に形成される。
【0087】
次いで、CPU292は、感材副位置決め用モータM33の原点を設定する(ステップS537)。すなわち、CPU292は、感材副位置決め用モータM33を正逆転駆動させることにより、副位置決め原点検出光センサSQ33をフィン27G近傍で軸方向Xに移動させる。次いで、CPU292は、副位置決め原点検出光センサSQ33がオンしたか、すなわちフィン27Gを検出したか否かを判断し(ステップS537)、検出するまでステップS536,S537を実行する。これは、感材1の収納カセット32への搬送に備え、感材1の円筒内面ドラム本体22からの排出時に、パンチユニット27Ea〜27Eeが感材1の露光面に傷を付けるのを防止するためである。また、次回に実行する、副位置決め、パンチ形成に備えるためである。
【0088】
次いで、CPU292は、ステップS54において、感材1の固定を解除する。すなわち、CPU292は、電磁弁V76a〜V76cをオフ状態にし、真空ポンプVP70bをオフさせる。これにより、領域M1〜M4の真空孔225a1〜225a9,225b1〜225b9と、これに連通する真空溝229が大気圧に戻る。
【0089】
次いで、CPU292は、ドラム内搬送ユニット26により、感材1を円筒内面ドラム本体22内から外部へ搬送させる(ステップS56)。すなわち、まず、CPU292は、回転アームユニット26Bの回転アームモータM30を逆回転駆動することにより、回転アーム26B5を導排ローラ26A側の吸着位置まで回転移動させる。次いで、CPU292は、感材引込みモータM31を正回転駆動し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオンさせる。これにより、吸盤26B57は、感材1の感光面に当接し、感材1に吸着する(図8(d)参照)。次いで、CPU292は、感材導入モータM32を逆回転駆動する。これと同時に、CPU292は、感材引込みモータM31を逆回転駆動させ吸盤26B57を原点位置に戻し(図8(b)参照)、回転アームモータM30を逆回転駆動する。これにより感材1の搬送方向先端が浮き上がり、感材1が導排ローラ26Aによりニップされ、円筒内面ドラム本体22からパスチェンジ搬送ユニット25内に送り込まれる。次いで、CPU292は、回転アームモータM30の逆回転駆動を停止し、ドラム内吸着搬送電磁弁V78をオフするとともに、真空ポンプVP70aをオフする。これにより、吸盤26B57は、感材1に対する吸着を解除する。次いで、CPU292は、回転アームモータM30を正回転駆動し、回転アーム26B5を原点に復帰させる。
【0090】
次いで、CPU292は、ステップS56において、パスチェンジ搬送ユニット25に感材1を搬送させる。すなわち、CPU292は、感材通過検出光センサSQ32により感材1の搬送方向先端を検出すると、搬送モータM50を逆回転駆動する。このとき、感材1の搬送方向先端は、パスチェンジ搬送ユニット25の従動ローラ251a1〜251am,251b1〜251bn間に挟まれて、駆動ローラ251a0,251b0まで搬送される。CPU292は、搬送モータM50の正回転駆動と同時にRAM294に設定した第3タイマT3を作動させ、第3タイマT3の経時時間T3が予めRAM294に格納されている搬送時間TP3を超えたか否かを判断する。したがって、T3>TP3のときには、CPU292は、感材1の搬送エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。T3<TP3のときには、CPU292は、搬送モータM50の回転駆動を継続する。これにより、感材1は、円弧状に曲げられつつ駆動ローラ251a0,251b0から搬送ユニット34側に搬送され続ける。
【0091】
次いで、CPU292は、ステップS57において、搬送ユニット34に感材1を搬送させ、収納カセット32に収納させる。すなわち、CPU292は、搬送モータM60を回転駆動する。すなわち、CPU292は、感材通過検出光センサSQ32により感材1の搬送方向先端を検出すると、搬送モータM50を逆回転駆動する。このとき、感材1の搬送方向先端は、搬送ユニット34のローラ341a1,341b1間に挟まれて、ローラ341bnまで搬送される。CPU292は、搬送モータM60の正回転駆動と同時にRAM294に設定した第4タイマT4を作動させ、第4タイマT4の経時時間T4が予めRAM294に格納されている搬送時間TP4を超えたか否かを判断する。したがって、T4>TP4のときには、CPU292は、感材1の搬送エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。T4<TP4のときには、CPU292は、搬送モータM60の回転駆動を継続する。これにより、感材1の搬送方向先端は、自重で円弧状に曲げられつつ搬送ユニット34から収納カセット32内に搬送され続け、収納される。
【0092】
次いで、CPU292は、ステップS58において、搬送ユニット34の開閉扉320を閉じる。すなわち、CPU292は、収納カセット扉開閉用クラッチモータM68を回転駆動することにより、開閉扉320を閉じる。次いで、収納カセット扉開閉検出光センサSQ68により、開閉扉320が閉じているか否か判断する。閉じていなければ、CPU292は、感材1の収納エラーと判断して、モニタ41Aにエラー表示を行う。閉じていれば、感材アンローディングモードを終了し、ステップS1ないしステップS3に戻る。
【0093】
以上のように、図1の円筒内面走査装置によれば、回転アーム26B5に配設されたスクィジィーローラ26B58が、回転アーム26B5の回転移動に伴って感材1に当接させ、当該感材を順次的に内面に沿わせるようにしている。この結果、少ない数の真空孔225a1〜225a9,225b1〜225b9と、真空溝229で、感材1に対する高い吸着力が発揮される。したがって、加工費が少なくてすみ、感材1を内面220に沿わせた状態で固定できる。
【0094】
また、スクィジィーローラ26B58が、感材1の円周方向一方側辺から円周方向所定の距離において、感材1に対する当接を開始し、スクィジィーローラ26B58の当接開始位置に、真空孔225a1〜225a6を軸方向に一列状に配設している。したがって、感材1の円周方向一方側辺の吸着固定が確保され、感材1の位置決めが容易になる。
【0095】
また、当接開始位置から円周方向所定の位置に、さらに真空孔225b1〜225b9を軸方向に一列状に配設し、真空孔225a1〜225a6の吸着開始と、真空孔225b1〜225b9の吸着開始とを、スクィジィーローラ22B58の移動に同期させるようにしている。したがって、感材1の位置決めを確保したまま、吸着力を増大できる。
【0096】
なお、本実施例の円筒内面走査装置では、どのサイズの感材1も円周方向の一方端が、領域M1に対向する位置に位置決めされ、かつ吸引開始時において既にスクィジィーローラ26B58により押圧され真空溝229に密着している。このとき、真空漏れが生ずる箇所は真空溝229の断面部分だけからであり、真空溝229の側辺からは真空漏れが生じていない。したがって、真空溝229からの真空漏れの量は感材1の円周方向長さに無関係に小量であり、図6の仮想線で示す、円周方向に長さの異なる種々のサイズの感材1を内面220に吸着固定できる。
【0097】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、円筒内面ドラム本体の内面に配される感材は、その一部が吸盤によって内面から浮き上がった状態で内面に沿って移動する。
【0098】
請求項2に係る発明によれば、感材押圧ローラを円筒内面ドラム本体の内面に向けて選択的に接触させることができ、円筒内面ドラム本体の内面に配された感材が円筒内面ドラム本体の円周方向に順次ならされて内面に密着されるので、感材の吸着固定が確実になる。
【0099】
請求項3に係る発明によれば、円筒内面ドラム本体の内面に複数の感材吸着領域が形成され、吸着制御手段によってこれら複数の感材吸着領域に対して個別に吸着制御できるので、例えば、複数サイズの感材を吸着固定することができる。
【0100】
請求項4に係る発明によれば、複数の感材吸着領域は、円筒内面ドラム本体の内面の円周方向に区分されており、吸着制御手段は、感材押圧手段の円周方向への移動に同期して、これら複数の感材吸着領域に対する吸着を順次的に開始できるので、感材の吸着固定が確実になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の円筒内面走査装置の構成を模式的に示す構成図である。
【図2】図1の円筒内面走査装置の具体的外観構成を示す斜視図である。
【図3】図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符A方向から見た分解斜視図である。
【図4】図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符B方向から見た側面図である。
【図5】図1の円筒内面走査装置を図2中に示す矢符C方向から見た側面図である。
【図6】図1の内面220を平面展開した状態を示す図である。
【図7】図1の回転アームユニット26Bの詳細な構成を示す斜視図である。
【図8】図1の回転アームユニット26Bの状態を示す図である。
【図9】図1の穿孔装置27の詳細な構成を示す斜視図である。
【図10】図1のパンチユニット27Eaの構成を示す断面図である。
【図11】図1の副位置決めユニット27Faの構成を示す側面図である。
【図12】図1の空圧制御ユニット28の構成を示す回路図である。
【図13】図1のCPU制御ユニット29の構成を示すブロック回路図である。
【図14】図1の円筒内面走査装置についてオペレータおよびCPU292が処理するフローチャートである。
【図15】図1のモニタ41A上に表示されるSELECT画面を示す図である。
【図16】図1のモニタ41A上に表示されるPLAT SET画面を示す図である。
【図17】図1のモニタ41A上に表示されるPUNCH DATA画面を示す図である。
【図18】図1のモニタ41A上に表示されるLORDING PARAMETER SET画面を示す図である。
【図19】図1のモニタ41A上に表示されるPUNCH DATA SET画面を示す図である。
【図20】図14のステップS3の詳細を示すフローチャートである。
【図21】図20のステップS35〜S38におけるドラム内搬送ユニット26および穿孔装置27の動作を示す図である。
【図22】図20のステップS35の詳細を示すフローチャートである。
【図23】図20のステップS36の詳細を示すフローチャートである。
【図24】図20のステップS37の詳細を示すフローチャートである。
【図25】図20のステップS38の詳細を示すフローチャートである。
【図26】図14のステップS5の詳細を示すフローチャートである。
【図27】図26のステップS53の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…感材
22…円筒内面ドラム本体
24…移動光学系
26B5…回転アーム
26B58…スクィジィーローラ
220…内面
225a1〜225a9,225b1〜225b9…真空孔
229…真空溝
VP70a,VP70b…真空ポンプ
Claims (5)
- シート状の感材が固定される内面を備えた円筒内面ドラム本体と、当該内面に固定された感材を光ビームにより走査する走査手段とを含む円筒内面走査装置であって、
前記内面に前記感材を吸着固定する吸着手段と、
前記円筒内面ドラム本体の両端面間に横設された連結板と、
前記内面に配された感材の前記円筒内面ドラム本体の軸方向に長尺な領域を押圧する、前記連結板に取り付けられた感材押圧ローラと、
前記感材の一方端を保持して該感材を前記内面に沿って搬送する前記連結板に取り付けられた吸盤と、
前記吸盤を前記内面から離隔させ、かつ前記内面に近接させる吸盤移動手段と、
前記連結板を前記内面の円周方向に移動させる連結板移動手段とを備え、
前記連結板移動手段は、前記吸盤が前記吸盤移動手段によって当該感材の少なくとも一部を前記内面から浮き上がらせた状態で当該感材を前記内面に沿って移動させる、円筒内面走査装置。 - 前記感材押圧ローラを前記内面から離隔させ、かつ前記内面に近接させるローラ移動手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の円筒内面走査装置。
- 前記吸着手段は、前記内面に形成された複数の感材吸着領域に対して、該複数の感材吸着領域を個別に吸引制御する吸引制御手段を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2いずれかに記載の円筒内面走査装置。
- 前記複数の感材吸着領域は、前記円筒内面ドラム本体の円周方向に区分されており、
前記吸引制御手段は、前記移動手段による前記感材押圧手段の前記円周方向への移動に同期して、前記複数の感材吸着領域に対する吸着を順次的に開始させる制御を行うことを特徴とする、請求項3に記載の円筒内面走査装置。 - 半円筒状の内面を有し、シート状の感材を固定するための円筒内面ドラム本体と、前記内面に前記感材を吸着固定する吸着手段と、前記内面 に吸着固定された感材を光ビームにより走査する走査手段と、前記円筒内面ドラム本体の両端面間に横設された連結板と、前記連結板に取り付けられたスクィジィーローラおよび吸盤とを有する円筒内面走査装置における感材固定方法であって、
前記吸盤によって前記シート状の感材を保持する工程と、
前記吸盤によって保持された前記シート状の感材が前記内面から浮き上がり、かつ、前記スクィジィーローラが前記内面から浮いた状態で、前記連結板を前記内面の円周方向に移動させることで前記シート状の感材を前記内面の所定位置まで移動させる工程と、
前記スクィジィーローラを前記内面から浮いた位置から前記内面に接近する方向に移動させることで当該スクィジィーローラに前記シート状の感材の一部分を前記内面に向けて押圧させる工程と、
前記シート状の感材が前記スクィジィーローラによって前記内面に対して押圧された状態で前記連結板を前記内面の円周方向に移動させることで前記スクィジィーローラによる前記シート状の感材のスクィジィーを行う工程とを含むことを特徴とする、円筒内面走査装置における感材固定方法。
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