JP3538810B2 - 鋼管埋設杭及び鋼管埋設杭の支持方法 - Google Patents
鋼管埋設杭及び鋼管埋設杭の支持方法Info
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Description
構造物を建築する際に基礎工事で使用される鋼管埋設
杭、及び埋設された鋼管埋設杭を強固に地中に支持する
鋼管埋設杭の支持方法に関する。
合の基礎工事は、構造物を支え難いために杭打ちを行な
い、下層の堅固な地層に加重を伝達するようにしてい
る。杭打ちは、長尺状の杭を構造物に合わせて複数本地
中に埋設して行なわれる。杭を地中に埋設する方法とし
ては、杭を杭打機で叩いて圧入したり、筒状の杭を回転
させて埋設したりする。杭としては一般的に木材または
コンクリートあるいは鋼材が使用されているが、最近に
おいては主に軽量で強度を有する鋼管が使用されること
が多くなってきた。鋼管を埋設する場合には、特に、現
場近隣の環境に対して静音や無振動等を図るために、鋼
管の外周面に螺旋状の羽根を形成し、施工機械に支持さ
れた鋼管自体を回転させながら地中内に直接埋設する方
法が採用されてきている。この鋼管は一般的に鋼管埋設
杭と呼ばれる。この場合、鋼管埋設杭の先端部には掘削
された土が内部に侵入しないように蓋が取付けられてい
る。
に、パイプ状に形成された杭本体12の先端に閉塞蓋1
3を介して先細り状の掘削刃14が形成され、先端部外
周面に掘削爪15が2か所形成されるとともに、掘削爪
15の元部から杭11の元部側に沿って螺旋状の杭先端
羽根16が形成されている。そして、鋼管埋設杭11を
回転させると掘削爪15と掘削刃14によって土を掘削
しながら、杭先端羽根16によって地中内を斜めに削り
ながら埋設されていく。この方法においては、前述のよ
うに施工時振動が著しく少なくまた騒音も極めて少な
い。さらに狭い場所での深層支持杭の施工が可能である
とともに、施工時における排土がなく現場をきれいに保
つことができる。しかも鋼管は軽量のため持ち運びも便
利という利点がある。
場合に重要なことの一つには、埋設されるすべての杭の
鉛直度を精度よく保たなければならないことにある。特
に、回転して埋設する場合に小さな障害物によって芯ず
れを起こしやすいので、施工時には特に注意を要しなけ
ればならない。従来の鋼管埋設杭11では、掘削爪刃1
4が杭の軸心に対して2枚対向する位置に配置されてい
るものの、杭先端羽根16が1枚であるため、杭11が
回転し始める際に慣性力でその杭心をずらしたまま掘削
したり、掘削中に障害物に干渉して偏心したり、あるい
は掘削したときの土が羽根の裏に貼着され回転力の反対
に反力が発生して偏心したりして心ずれを起こしやす
い。その結果、埋設する鋼管埋設杭11が傾き施工精度
を低下させやすい。しかも、杭本体12に取付けられる
部品は、閉塞蓋13、掘削刃14、掘削爪15、杭先端
羽根16、と多いため複雑に構成されてコストを高くす
るとともに、多種の地質に対応できるようには形成され
ていなかった。
杭を引き抜きしにくいように、埋設された鋼管埋設杭に
摩擦力を付与して強固に地中に支持する必要があるとと
もに、垂直方向の急激な振動(例えば、直下型の地震)
に対して基礎を保護するために免震可能に構成されてい
ることが必要であった。
が1枚で杭本体12から垂直方向に延設されていること
から、地中から杭を引き抜きやすく、垂直方向の振動を
吸収することができなかった。
あり、回転して埋設する際に、心ずれを起こすことなく
バランスよく掘削ができ、しかも、垂直方向の急激な振
動を吸収することができて容易な構成で多種の地質に対
応できるように構成された鋼管埋設杭を提供するととも
に、埋設された鋼管埋設杭を強固に地中に支持できる鋼
管埋設杭の支持方法を提供することを目的とする。
埋設杭では、上記の課題を解決するために以下のように
構成するものである。即ち、円環状に形成されて下端部
が開口された杭本体と、前記杭本体の先端部に土を掘削
する掘削刃と、を有して形成されて地中に埋設される鋼
管埋設杭であって、前記掘削刃が、前記杭本体の軸心に
対して対称位置に一対形成され、各掘削刃が、杭本体の
外周面に形成された螺旋状の杭推進羽根と、杭推進羽根
の先端に、前記杭推進羽根の螺旋方向に沿って連接され
るとともに前記杭本体の先端面より突出して形成された
掘削羽根と、を有して形成され、前記掘削羽根の先端
が、前記杭推進羽根の外径より小さくなるように形成さ
れるとともに、前記掘削羽根が、前記杭推進羽根の延長
線上に下傾して形成され、前記掘削羽根における、前記
杭本体の下面に対する傾斜角度が、前記杭推進羽根にお
ける、前記杭本体の下面に対する傾斜角度より大きく形
成されていることを特徴とするものである。
推進羽根と別体で形成され、相対向して配置される一対
の掘削羽根が、中央部で1個の胴体部に一体的に固着さ
れて形成された後、前記掘削羽根が前記杭推進羽根の先
端部に連接する位置で、前記胴体部を前記杭本体内に固
着することによって、前記掘削刃を構成するように形成
されていればよい。
示方法では、円環状に形成されて下端部に開口部を有す
る杭本体と、前記杭本体の先端部に土を掘削する掘削刃
と、を有し、前記掘削刃が、前記杭本体の軸心に対して
対称位置に一対形成され、各掘削刃が、前記杭本体の外
周面に形成された螺旋状の杭推進羽根と、前記杭推進羽
根の先端に、前記杭推進羽根の螺旋方向に沿って連接さ
れるとともに前記杭本体の先端面より突出して形成され
た掘削羽根と、を有して形成され、前記掘削羽根の先端
が、前記杭推進羽根の外径より小さくなるように形成さ
れるとともに、前記掘削羽根が、前記杭推進羽根の延長
線上に下傾して形成され、前記掘削羽根における、前記
杭本体の下面に対する傾斜角度が、前記杭推進羽根にお
ける、前記杭本体の下面に対する傾斜角度より大きく形
成された鋼管埋設杭を、地中に埋設して支持する鋼管埋
設杭の支持方法であって、前記鋼管埋設杭を地中に埋設
した後、前記杭本体内に、先端部をソイルセメントを噴
射するための噴射ノズルを装着した供給管体を挿通し、
前記噴射ノズルから前記開口部を通って前記掘削羽根に
ソイルセメントを噴射してソイルセメント球根を構築
し、前記コイルセメント球根を構築することにより前記
掘削羽根を固持して前記鋼管埋設杭を地中に支持するこ
とを特徴とするものである。
埋設杭が土を掘削する際、螺旋状に形成された一対の杭
推進羽根は、土を斜め方向に削り鋼管埋設杭を地中に埋
設する推進力を発揮させて鋼管埋設杭を進行させる。ま
た、杭推進羽根に先端で連接された一対の掘削羽根は、
杭本体の回転により杭本体の先端で土を掘削することに
なる。対称位置に配置された一対の杭推進羽根は,土を
斜め方向に削ることから、バランスよく杭本体を推進さ
せるとともに排土を出さず、杭推進羽根に連接された一
対の掘削羽根は、杭推進羽根との連接部位が杭本体より
大きな外径で形成されていることから掘削した土を杭本
体の内部に侵入させることがなく、従来から使用されて
いた閉塞蓋を除くことができ極めて容易な構成で製作す
ることができる。
の外側面から内方に向かって一対形成されていることか
ら、対称位置にある一対の掘削刃は回転バランスを取り
ながら地中内に侵入することができ、例え障害物があっ
ても偏心することなく進むことができる。そのため、鋼
管埋設杭は鉛直度を保ちながら埋設される。
設されることにより杭本体の下方で両側に開くように配
置された掘削羽根は、垂直方向の急激な振動(例えば、
直下型地震)に対してばね作用を有することとなり、免
震効果を得ることができる。従って、掘削羽根の免震効
果により、基礎を保護することが可能となる。
持された掘削羽根を、杭本体に形成された杭推進羽根に
対して別体で製作した後で、杭本体の先端部に固着して
掘削刃として構成することができることから、部品点数
を少なくして管理を容易にできるとともに、地質に適す
る掘削羽根を適宜選定して現地作業で鋼管埋設杭を製作
することもできる。
を地中に埋設した後、筒状の杭本体内に、ソイルセメン
トを供給するための供給管が挿入され、供給管の先端部
に装着された噴射ノズルから、ソイルセメントを掘削羽
根の上方から噴射して、掘削羽根の周りにソイルセメン
ト球根を構築させる。これによって、地中に埋設された
掘削羽根はソイルセメント球根で固持されて、鋼管埋設
杭の先端部の腐食を極力防止することができ、鋼管埋設
杭に後退力及び摩擦力さらには引き抜きに対する反力を
生じせしめ、鋼管埋設杭を支持する地中の支持層及び支
持地盤をより強固にすることができる。
図面に基づいて説明する。
う)1は、図1〜2に示すように、先端面2aに開口部
2bを有する円筒状の杭本体2と、杭本体2の先端部に
形成される一対の掘削刃3と、を有して構成される。一
対の掘削刃3は、杭本体2の軸心に対して相対する位置
に形成され、それぞれ杭推進羽根4と、杭推進羽根4と
一体的に固着される掘削羽根5と、を有して形成され、
さらに、杭本体2の元部には埋設杭1を回転するための
回転機に係合する係合突起部6が形成されている。
程の大きさで形成されるとともに杭本体2の先端部外周
面に沿って杭本体2の先端面2aに対して約10°前後
の傾斜角度α1を有して杭本体2の約半周分を螺旋状に
形成されるように配置されている。なお、杭推進羽根4
の長さは特に限定するものではなく、杭本体2の半周以
上、あるいは半周以下に形成されていてもよい。
の掘削羽根5、5は、本形態においては図3に示すよう
に、矩形状に形成された1枚の胴部51に連接されて一
体的に形成された掘削羽根体50として杭本体2に固着
される。胴部51は筒状の杭本体2の内径と略同一寸法
の幅を有して杭本体2内に挿入されて杭本体2に溶着さ
れ、各掘削羽根5、5はお互いに相対する方向に向かっ
て胴部51から所定角度を有して屈折するように形成さ
れるとともに、図3中、各掘削羽根5、5は、上面5
a、5aの幅寸法がそれぞれ杭推進羽根4、4の幅寸法
と略同一に形成され、上面5a、5aから下面5b、5
bに向かって軸心側に傾斜する傾斜面5c、5cを有し
て形成されている。従って、各掘削羽根5、5は台形状
に形成される。
は、強度を有するために掘削する際に破損するおそれが
なく使用でき、また、2枚の掘削羽根5、5を1個の部
品として扱えるので部品管理を容易にすることができ
る。さらに、掘削羽根5の、胴部51からの屈折角度
(杭本体2に固着した場合には杭本体2の先端面2aに
対する角度)α2は、地質の種類によって各種の角度に
設定される。例えば、砂質の場合には約15〜20°ぐ
らいが適当であり、粘土質の場合では約20〜25°、
固結シルトの場合では約25〜30°が適当である。従
って、地質が軟弱であればあるほど屈折角度を小さく形
成すればよい。
着する際、図3中に示す掘削羽根体50を、各掘削羽根
5、5の上面5a、5aを杭推進羽根4、4の先端部に
連接するように合わせて胴部51を杭本体2の下端部に
形成された開口部2b内に挿入して溶着する。これによ
って、杭推進羽根4と掘削羽根5とが一体的に形成され
掘削刃3を構成することになる。
2aに対する傾斜角度α1は前述のように約10°前後
であるため、掘削羽根5は杭推進羽根4の延長線上に対
して、図1中、下方に傾斜するように形成される。さら
に、杭推進羽根4の外径と略同一径の下面5aを有する
掘削羽根5が、杭本体2の先端面2aより前方に突出さ
れた位置で土を掘削するため、掘削された土は杭本体2
の開口部2b内に侵入することがなく、従来、使用され
ていた閉塞蓋を除くことができ極めて簡易な埋設杭1が
構成されることになる。
羽根5を有する各掘削羽根体50を予め備えていれば、
施工工事前に予め行なわれた地質調査に基づいて適宜な
掘削羽根体50を固着した埋設杭1を用意することがで
きる。掘削する地質に適した埋設杭1を埋設することに
より、掘削時、埋設杭1の回転抵抗値を従来の1枚刃よ
り小さいトルクで施工することができる。また、この埋
設杭1は、予め杭推進羽根4を固着した杭本体2に、地
質に適する掘削羽根5を別に持ち運び現場で製作するこ
とができる。
に配置された掘削羽根5、5は、垂直方向の急激な振動
(例えば、直下型地震)に対してばね作用を有すること
となり、免震効果を得ることができる。従って、掘削羽
根5、5の免震効果により、基礎を保護することが可能
となる。
径)によって掘削羽根の厚み寸法を対応させることで、
それぞれの鋼管ごとにおいてさらに増長することができ
る。例えば、JIS規格で規定されている杭本体径が1
14.3mmの場合では、掘削羽根5の厚みが9mmで
あればよく、また杭本体径が139.8mmの場合で
は、掘削羽根5の厚みが13mm、杭本体径が165.
2mmの場合では、掘削羽根5の厚みが16mm…とい
うように、杭本体径が大きくなるにつれて、掘削羽根5
の板厚を大きくすればよい。
に示す杭打ち手順により、地中に埋設される。なお、本
形態の杭打ちは複数の杭をつなぎ合わせて1本の埋設杭
1を形成するように行なわれる。もちろん1本の長い埋
設杭1を1回で杭打ちすることもできる。まず、持ち運
ばれた埋設杭1は図示しない施工機械にセットされ、図
4(a)に示すように、埋設杭1を吊り込んで杭心に合
わせてセットする建て込みが行なわれる。建て込みが行
なわれた後、図4(b)のように埋設杭1を固定する。
この固定は、施工機械に装着された振れ止め装置7を杭
本体2に取り付けることによって行なわれる。
埋設が行なわれる。埋設杭1の回転前に埋設杭1の鉛直
度を確認するとともに一対の掘削刃3の中心位置を確認
する。埋設杭1の元部側一端は施工機械の減速機モータ
8に取付けられ、減速機モータ8の駆動により埋設杭1
は正回転され地中に埋設される。この際、杭本体2の回
転とともに螺旋状に形成された一対の掘削羽根5は、土
を斜めの方向から削りとるとともに、杭推進羽根4の推
進力によって、埋設杭1は、地中内を奥に向かって押し
進み埋設される。
状に形成されているため、回転することによって、土を
掘削しながら土中を奥深く進行する。この際、元部側の
上面5aが杭推進羽根4の外径と略同一の径であり、杭
本体2の外径より大きい掘削羽根5は、掘削した土を掘
削羽根5の外側に排土して、土を杭本体2の内部に挿入
させず埋設杭1の回りを汚すことがなく土中深く進行す
ることとなる。
り状の掘削羽根5が、土に対して抵抗を少なくして押し
進めるとともに、心ずれを起こしにくいために、例え障
害物があっても垂直方向に進行することができる。
る傾斜角度は、掘削される地質により、適宜設定されて
いる。
り僅かに上方の位置まで埋設されれば、図4(d)に示
すように2本目の埋設杭1Aを減速機モータにセットし
1本目の埋設杭1に溶接して継ぎ足しを行なう。なお2
本目の埋設杭1Aには、掘削刃は形成されておらず、一
本目の杭本体2の上端面に2本目の杭本体2Aの下端面
を当接させた状態で溶接することとなる。
認して溶接作業を行なう。そして、前述と同様に埋設杭
1を回転させてさらに深く埋設杭1を埋設する。複数の
埋設杭1を継ぎ足しして所定の深さまで埋設杭1が埋設
されれば、図4(e)に示すように、減速機モータ8を
逆転させて埋設杭1の係合突起部6(図1参照)を係合
解除させた後、減速機モータ8を埋設杭1から外して埋
設完了となる。
埋設されると、図6に示すように、ソイルセメント球根
Sを構築する。まず、埋設杭1(2本目の埋設杭1Aあ
るいは溶接された最上端の埋設杭)の上端から、ソイル
セメントを供給するための供給管21を、最上端の埋設
杭の杭本体に支持され、接続された各杭本体2内を通る
ようにして挿入する。
装着して、上端部にはスイベルジョイント23、耐圧ゴ
ムホース24を介して図示しないセメントプラントに接
続されている。
51を跨ぐように、供給管21の下端部から2分岐され
て形成され、噴射口22a、22aを、掘削羽根体50
の胴部51の両側で杭本体2の下端部に形成された開口
部2b内に配置して、それぞれ、掘削羽根5、5に対向
するように形成されている。なお、噴射ノズル22は、
供給管21の下部に螺合可能に形成すれば、杭長(埋設
杭1の長さ)に合わせて噴射ノズル22の長さを変える
ことができる。
と、セメントプラントによって生成されたセメントミル
クSMを掘削羽根5に向かって高圧で吐出する。これに
よって、掘削羽根5、5の周りには、球根状のソイルセ
メント(ソイルセメント球根Sという)が掘削羽根5、
5の周りあるいは杭本体2の下端部に配置された掘削羽
根体50の胴部51の周りを固めることとなる。
噴射ノズル22とともに供給管21を引き上げると、図
7に示すように、埋設杭1の先端部に配置された掘削羽
根5の周りにソイルセメント球根Sが構築される。
土土、砂質土、礫層等の各地層に合わせて噴射ノズル2
2からの吐出圧力を変化させて一定の大きさのソイルセ
メント球根Sを確保することができる。例えば、粘土質
の場合には、100kg/cm2 、砂質土の場合には、
50kg/cm2 、礫層の場合には、25kg/cm 2
を目安にして施工すればよい。
体2の下端部が開口されていることによって行なうこと
ができ、ソイルセメント球根Sを構築することによっ
て、掘削羽根体50を覆うことができることから埋設杭
1の先端部の腐食を極力防止することができるととも
に、埋設杭1に杭耐力及び摩擦力さらには引き抜きに対
する反力を生じせしめることから、埋設杭1を強固に支
持して、地中内で支持する支持層及び支持地盤をより強
固にすることができる。
された一対の杭推進羽根4は,土を斜め方向に削ること
から、バランスよく杭本体2を推進させるとともに排土
を出さず、杭推進羽根4に連接された一対の掘削羽根5
は、杭推進羽根4との連接部位が杭本体2より大きな外
径で形成されていることから掘削した土を杭本体2の内
部に侵入させることがなく、杭本体2の下端部を開口し
たまま、従来から使用されていた閉塞蓋を取り除くこと
ができて極めて容易な構成で製作することができる。
根4の外側面から内方に向かって一対形成されているこ
とから、対称位置にある一対の掘削刃3は回転バランス
を取りながら地中内に侵入することができ、例え障害物
があっても偏心することなく進むことができる。そのた
め、埋設杭1は鉛直度を保ちながら埋設される。
に配置された掘削羽根5は、垂直方向の急激な振動(例
えば、直下型地震)に対してばね作用を有することとな
り、免震効果を得ることができる。従って、掘削羽根5
の免震効果により、基礎を保護することが可能となる。
持された掘削羽根5を、杭本体2に形成された杭推進羽
根4に対して別体で製作した後で、杭本体2の先端部に
固着して掘削刃3として構成することができることか
ら、部品点数を少なくして管理を容易にできるととも
に、地質に適する掘削羽根5を適宜選定して現地作業で
鋼管埋設杭を製作することもできる。
杭本体2の下端部に開口部2bを有していることによ
り、埋設された埋設杭1内に、ソイルセメントを供給す
る供給管21を挿通して先端に噴射ノズル22を装着す
ることによって、高圧のソイルセメントミルクSMを吐
出してソイルセメント球根Sを構築することができる。
これによって、地中に埋設された掘削羽根5はソイルセ
メントで固持されて、埋設杭1の先端部の腐食を極力防
止することができ、埋設杭1に後退力及び摩擦力さらに
は引き抜きに対する反力を生じせしめ、支持層及び支持
地盤をより強固にすることができる。
ものであり、上記形態に限定されるものではない。例え
ば、掘削刃は杭本体の先端に、杭本体の外径より大径の
元部と元部から軸心方向に傾斜する刃部とを有して、杭
本体の軸心に対して対向する位置に2か所配置するよう
にしてもよく、また、上記の掘削羽根5が2枚一体では
なくそれぞれの杭推進羽根4に傾斜角度を有して別々に
溶着されるように形成してもよい。
する作用を示す簡略図
示す簡略図
Claims (3)
- 【請求項1】 円環状に形成されて下端部が開口された
杭本体と、前記杭本体の先端部に土を掘削する掘削刃
と、を有して形成されて地中に埋設される鋼管埋設杭で
あって、 前記掘削刃が、前記杭本体の軸心に対して対称位置に一
対形成され、各掘削刃が、杭本体の外周面に形成された
螺旋状の杭推進羽根と、杭推進羽根の先端に、前記杭推
進羽根の螺旋方向に沿って連接されるとともに前記杭本
体の先端面より突出して形成された掘削羽根と、を有し
て形成され、 前記掘削羽根の先端が、前記杭推進羽根の外径より小さ
くなるように形成されるとともに、前記掘削羽根が、前
記杭推進羽根の延長線上に下傾して形成され、 前記掘削羽根における、前記杭本体の下面に対する傾斜
角度が、前記杭推進羽根における、前記杭本体の下面に
対する傾斜角度より大きく形成されていることを特徴と
する鋼管埋設杭。 - 【請求項2】 前記掘削羽根が、前記杭推進羽根と別体
で形成され、相対向して配置される一対の掘削羽根が、
中央部で1個の胴体部に一体的に固着されて形成された
後、前記掘削羽根が前記杭推進羽根の先端部に連接する
位置で、前記胴体部を前記杭本体内に固着することによ
って、前記掘削刃を構成するように形成されることを特
徴とする請求項1記載の鋼管埋設杭。 - 【請求項3】円環状に形成されて下端部が開口された杭
本体と、前記杭本体の先端部に土を掘削する掘削刃と、
を有し、 前記掘削刃が、前記杭本体の軸心に対して対称位置に一
対形成され、 各掘削刃が、杭本体の外周面に形成された螺旋状の杭推
進羽根と、前記杭推進羽根の先端に、前記杭推進羽根の
螺旋方向に沿って連接されるとともに前記杭本体の先端
面より突出して形成された掘削羽根と、を有して形成さ
れ、 前記掘削羽根の先端が、前記杭推進羽根の外径より小さ
くなるように形成されるとともに、前記掘削羽根が、前
記杭推進羽根の延長線上に下傾して形成され、 前記掘削羽根における、前記杭本体の下面に対する傾斜
角度が、前記杭推進羽根における、前記杭本体の下面に
対する傾斜角度より大きく形成された鋼管埋設杭を、地
中に埋設して支持する鋼管埋設杭の支持方法であって、 前記鋼管埋設杭を地中に埋設した後、前記杭本体内に、
先端部をソイルセメントを噴射するための噴射ノズルを
装着した供給管体を挿通し、前記噴射ノズルから前記開
口部を通って前記掘削羽根にソイルセメントを噴射して
ソイルセメント球根を構築し、前記コイルセメント球根
を構築することにより前記掘削羽根を固持して前記鋼管
埋設杭を地中に支持することを特徴とする鋼管埋設杭の
支持方法。
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