JP2001003359A - 基礎用杭及び基礎用杭の建て込み方法 - Google Patents
基礎用杭及び基礎用杭の建て込み方法Info
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Abstract
も沈下しにくい基礎用杭を提供する。 【解決手段】基礎用杭K1は杭本体1を有している。杭
本体1の外周面には、略全長にわたり突条部材2が設け
てある。突条部材2は、異形棒鋼を螺旋状に巻き付けて
形成してある。突条部材2を形成する異形棒鋼には、所
要間隔を以て凸部20が設けてある。杭本体1の上端部
には、杭打装置の回転力を与える部材と係合する係合金
具10が設けてある。係合金具10のうち上端部から突
出した内側の部分には、上面から溶接された面にかけ
て、案内面100が形成してある。杭本体1の下端部に
は、土を掘削する掘削部材12が設けてある。
Description
び基礎用杭の建て込み方法に関する。更に詳しくは、建
て込みやすく、かつ建て込まれた後でも沈下しにくい基
礎用杭及び基礎用杭の建て込み方法に関する。
立設される構造物を支えて安定させるためのものであ
る。基礎用杭の種類としては、木杭、コンクリート杭、
鋼管杭などが一般的に知られている。そのうちコンクリ
ート杭や鋼管杭は、建て込むときの摩擦抵抗が小さくな
るように、外周面に凹凸部をもたない柱状やパイプ状に
形成されている。
リート杭や鋼管杭には、次のような課題があった。即
ち、形状が柱状やパイプ状なので、これらの杭は建て込
むときの摩擦抵抗を小さくできるが、地中に建て込まれ
た後の杭と土との間に生じる摩擦抵抗も小さかった。そ
のため地質や地盤の状態によっては、時間の経過と共に
杭が沈下してしまうことがあった。
れた後でも沈下しにくい基礎用杭及び基礎用杭の建て込
み方法を提供することを目的とする。
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、中実柱状または中空柱状に形成された杭本
体を有し、該杭本体の外周面には、長さ方向に螺旋状の
突条部材が備えてあることを特徴とする、基礎用杭であ
る。
力を与える部材と係合または連結するための手段が備え
てあることを特徴とする、第1の発明に係る基礎用杭で
ある。
に、土を掘削するための掘削部が備えてあることを特徴
とする、第1または第2の発明に係る基礎用杭である。
なぐときに、該他の基礎用杭と軸線が一致するようにす
る案内部が備えてあることを特徴とする、第1,第2ま
たは第3の発明に係る基礎用杭である。
れた金属製の杭本体と、上記杭本体の外周面の長さ方向
に設けられた、金属製で螺旋状の突条部材と、上記杭本
体の上端部より突出して設けてあり、軸周方向への回転
力を与える部材と係合するための係合金具と、上記杭本
体の下端部より突出して設けてあり、土を掘削するため
の掘削部と、を備えており、上記係合金具のうち上記杭
本体より突出した部分には、他の基礎用杭とつなぐとき
に、該他の基礎用杭と軸線が一致するようにする案内部
が形成してあることを特徴とする、基礎用杭である。
れたコンクリート製の杭本体と、上記杭本体の外周面の
長さ方向に設けられた、金属製で螺旋状の突条部材と、
上記杭本体の上端部より突出して設けてあり、軸周方向
への回転力を与える部材と係合するための係合金具と、
上記杭本体の下端部より突出して設けてあり、土を掘削
するための掘削部と、を備えており、上記杭本体には、
金属製の取着部材が、一部が該杭本体の外周面に表れる
ようにして埋め込んであり、上記突条部材は上記取着部
材と溶接することによって上記杭本体の外周面に取着さ
れており、上記係合金具のうち上記杭本体より突出した
部分には、他の基礎用杭とつなぐときに、該他の基礎用
杭と軸線が一致するようにする案内部が形成してあるこ
とを特徴とする、基礎用杭である。
れた金属製の杭本体と、上記杭本体の外周面の長さ方向
に設けられた、金属製で螺旋状の突条部材と、上記杭本
体の上端部より突出して設けてあり、軸周方向への回転
力を与える部材と係合するための係合金具と、上記杭本
体の下端部より突出して設けてある係合金具と、を備え
ており、上記両係合金具のうち上記杭本体より突出した
部分には、他の基礎用杭とつなぐときに、該他の基礎用
杭と軸線が一致するようにする案内部が形成してあるこ
とを特徴とする、基礎用杭である。
れたコンクリート製の杭本体と、上記杭本体の外周面の
長さ方向に設けられた、金属製で螺旋状の突条部材と、
上記杭本体の上端部より突出して設けてあり、軸周方向
への回転力を与える部材と係合するための係合金具と、
上記杭本体の下端部より突出して設けてある係合金具
と、を備えており、上記杭本体には、金属製の取着部材
が、一部が該杭本体の外周面に表れるようにして埋め込
んであり、上記突条部材は上記取着部材と溶接すること
によって上記杭本体の外周面に取着されており、上記両
係合金具のうち上記杭本体より突出した部分には、他の
基礎用杭とつなぐときに、該他の基礎用杭と軸線が一致
するようにする案内部が形成してあることを特徴とす
る、基礎用杭である。
に螺旋状の突条部材が備えてある基礎用杭を、該突条部
材が地中へ食い込む方向に回転させながら地中に建て込
むステップ、基礎用杭を建て込んだ状態で逆方向に回転
させながら、流動性を有する地盤改良剤を突条部材によ
って地中へ送り、該基礎用杭の周りに配するステップ、
を含んでいることを特徴とする、基礎用杭の建て込み方
法。
を含む概念である。
ることもできるし、別の部材のものを杭本体に一体にな
るように螺旋状に巻き付けて設けることもできる。別の
部材としては、例えば、表面に凸部を有する異形棒鋼、
棒鋼、丸鋼、角鋼、六角鋼などを挙げることができる
が、これらに限定はされない。
定する状態を示す概念である。
例えば、粉状または粒状のセメント、ペースト状のモル
タルや生コンクリート等を挙げることができるが、これ
らに限定はされない。
させて螺旋状に設けられた突条部材を地中へ食い込ませ
ることで、建て込み方向への推進力が与えられるように
なるので、建て込みがし易く、建て込み速度も従来の打
ち込みによる基礎用杭と比べて速い。また、回転しなが
ら推進するので、建て込み時に衝撃音や振動も発生せず
静かである。更に、建て込んだ後では、外周面に設けら
れた突条部材によって基礎用杭と土との間に大きな摩擦
抵抗が生じるので、沈下もしにくい。
たは連結するための手段が備えてあるものは、例えば、
軸周方向への回転力を与える部材を備えている杭打装置
等によって基礎用杭を回転させることができる。
て込まれる部分の土を掘削しながら該基礎用杭を建て込
むことができるので、更に建て込みがし易い。
とつなぐときに、基礎用杭を該他の基礎用杭と軸線が一
致するように速やかに案内することができる。これによ
り基礎用杭を迅速かつ確実につなぐことができる。
れば、基礎用杭を建て込んだ状態で逆方向に回転させる
ことで、地盤改良剤を突条部材によって地中へ送り、基
礎用杭の周りに配することができる。そして、この地盤
改良剤が固化することにより、基礎用杭の周りの地盤が
改良されて強固になり、建て込まれた基礎用杭の沈下や
ぐらつきを防ぎ、安定性を更に高めることができる。
に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る基礎
用杭の第1の実施の形態を示す説明図、図2は図1に示
す基礎用杭の下部側を拡大した説明図である。符号K1
は基礎用杭を示している。基礎用杭K1は円管状(中空
柱状)の杭本体1を有している。杭本体1は、長さが4
メートルで外径が180ミリの鋼管で形成されている。
しかし、杭本体1の形状、大きさ及び材料は、これに限
定されず適宜設定できる。
条部材2が設けてある。突条部材2は、異形棒鋼を螺旋
状に巻き付けて形成してある。本実施の形態で異形棒鋼
は、いわゆる鉄筋を使用している。しかし、異形棒鋼は
これに限定されない。また、実施の形態で突条部材2
は、約220ミリピッチで巻き付けてある。しかし、ピ
ッチも、地盤の地質に合うように適宜設定可能である。
するように、所要位置を溶接して取り付けてある。突条
部材2を形成する異形棒鋼には、所要間隔を以て凸部2
0が設けてある。しかし、突条部材2は、凸部20を有
するものに限定されない。
てある。係合金具10は杭打装置の回転力を与える部材
と係合するための手段である。係合金具10は、所要の
厚みを有する長方形状の金属板材を加工して形成してあ
る。係合金具10は、長さ方向の厚みの一方の面を、上
部側が杭本体1の上端部からやや突出するようにして設
けてある。係合金具10は、外周面に等間隔で4箇所に
溶接して取り付けてある。また、係合金具10のうち上
端部から突出した内側の部分には、上面から溶接された
面にかけて、斜め方向に平面状の案内面100が形成し
てある。係合金具10は、後述するが、杭打装置の回転
力を与える部材と係合または連結して、基礎用杭K1を
軸周方向へ回転させることができれば、形状、数、取付
位置(例えば、杭本体1の内部13側に設けることもで
きる)は、特に限定するものではない。
部材12が設けてある。掘削部材12は、幅方向の長さ
が杭本体1の外径より突出しない幅長を有する鋼板を、
下端を窄まるように鋭角に尖らせて形成してある。掘削
部材12は、基部側の一部を杭本体1の内部13に導入
して、直径方向に架け渡して溶接により取り付けてあ
る。
中に建て込んでいる状態を示す説明図である。図1ない
し図3を参照して、本発明の実施の形態で示す基礎用杭
K1の作用を説明する。基礎用杭K1の建て込み作業
は、まず、杭打装置(図示省略)の回転力を与える部材
を基礎用杭K1の係合金具10と係合させる。次に、こ
の回転力を与える部材を作動させて水平方向に回転させ
る。これによって係合金具10に基礎用杭K1を回転さ
せる回転力が与えられ、突条部材2が地中へ食い込む方
向に回転される。これで突条部材2が土に食い込むよう
になり、基礎用杭K1に建て込み方向への推進力が与え
られるようになる。このため基礎用杭K1は、建て込み
がし易く、建て込み速度も従来の打ち込みによる基礎用
杭と比べて速い。また、基礎用杭K1は、回転しながら
推進するので、建て込み時に衝撃音や振動も発生せず静
かである。図3で基礎用杭K1は右方向に回転されるこ
とで地中に建て込まれるようになっている。
ある掘削部材12で土を掘削しながら建て込まれてい
る。そのため、更に建て込みがし易い。また、突条部材
2に設けてある凸部20も土を掘削しながら地中に入っ
ていくので、突条部材2の食い込みも良い。
削部材12の回転により杭本体1の外周側に押しやられ
るので、突条部材2に沿って上方へ移動し、地上へ排出
される。従って、杭本体1の内部13は、基礎用杭K1
を建て込んだ後でも、略中空状態になっていることが多
い。この場合では、建て込んだ後の基礎用杭K1の強度
を高めるために、中空状の内部13に砂、砂利、土、生
コンクリートなどを充填することもできる。
材2によって基礎用杭K1と土との間に大きな摩擦抵抗
が生じるようになるので、基礎用杭K1は沈下もしにく
くなる。このように基礎用杭K1は、土との間に生じた
摩擦抵抗によって構造物の沈下を防止する摩擦杭として
使用することができる。しかし、使用用途はこれに限定
するものではなく、先端を硬質で安定した地盤、いわゆ
る支持層にまで到達させて、その支持力により構造物の
沈下を防止する支持杭として使用することもできる。
は、基礎用杭K1を回転させて地中に建て込むことがで
きれば、特に限定するものではない。例えば、アームの
先端に、基礎用杭K1と係合または連結して回転力を与
える部材を設けたバックホーでも建て込むことができ
る。
の形態を示しており、該杭を図1に示す基礎用杭の上端
部につなごうとする状態の説明図、図5は図4で示す両
杭のつなぎ部分を拡大して表しており、延長杭の下端部
が係合金具によって軸線が一致する方向に案内される状
態を表した説明図である。符号K2は延長杭を示してい
る。本実施の形態で示す基礎用杭は、基礎用杭K1の上
端部につなぐので、延長杭K2と記す。また、基礎用杭
K1についての説明は、上記したので省略する。
本体1aの外周面には、略全長にわたり突条部材2aが
設けてある。突条部材2aには、所要間隔を以て凸部2
0aが設けてある。杭本体1a及び突条部材2aは、基
礎用杭K1で示す杭本体1及び突条部材2と同一構造を
有するので、詳しい説明は省略する。
杭K1に設けてある係合金具10と同形状を有する係合
金具10a,11aが設けてある。上端部の係合金具1
0aは、基礎用杭K1と同じく、長さ方向の厚みの一方
の面を杭本体1の上端部からやや突出するようにして設
けてある。また、下端部の係合金具11aも、長さ方向
の厚みの一方の面を杭本体1の下端部からやや突出する
ようにして設けてある。係合金具10a,11aは、外
周面に等間隔で4箇所に溶接して取り付けてある。
明の実施の形態で示す延長杭K2と、それに伴う基礎用
杭K1の作用を説明する。延長杭K2は、下端部が基礎
用杭K1の上端部につながれるように上方から下ろされ
る。なお、この場合、通常、基礎用杭K1は上部側の一
部を残して地中に建て込まれた状態にある。このとき杭
本体1aの下端部は、基礎用杭K1の杭本体1に設けら
れた係合金具10の案内面100と当接する。また、杭
本体1の上端部は、杭本体1aに設けられた係合金具1
1aの案内面110aと当接する。そして、杭本体1a
の下端部は、この案内面100,110aによって軸線
が一致する方向へ案内されて杭本体1の上端部と突き合
わせられて当接する。これで延長杭K2が、基礎用杭K
1の上端部とつながれたようになる。このように基礎用
杭K1に延長杭K2をつないで全長を延ばす作業は、係
合金具10,11aが延長杭K2の下端部を、軸線の一
致する方向へ速やかに案内するので、迅速かつ確実に行
うことができる。
を係合金具10aに与えられた回転力によって、突条部
材2aが地中へ食い込む方向に回転させ、係合金具11
aの側面を係合金具10の側面に当てて合わせる。そし
て、その状態で更に延長杭K2を同方向へ回転させる。
これにより延長杭K2と基礎用杭K1とが一体化したよ
うな状態となり、共に地中に建て込むことができる。
られた回転力によって基礎用杭K1や延長杭K2を回転
させる機能だけでなく、延長杭K2の下端部を所定の位
置へ案内するための案内部としての機能も兼ね備えてい
る。
るものではない。係合金具は、単独で基礎用杭K1や延
長杭K2を回転させる機能のみを有するようにすること
もできる。この場合では、案内部を別に設けることもで
きる。また、係合金具や案内部は、基礎用杭K1や延長
杭K2に一体に設けることもできる。この場合も、基礎
用杭K1や延長杭K2を回転させる機能と、延長杭K2
の下端部を案内する機能の両方を兼ね備えるようにする
こともできるし、それぞれ単独の機能のみを有するよう
にすることもできる。
側をオス形状にして、他方の端部側を上記オス形状が嵌
まり込むメス形状にすることで、嵌合してつなぐように
することもできる。このとき基礎用杭K1と延長杭K2
には、該杭間を跨ぐように差込軸を設けることもでき
る。
K1の上端部につなぐ状態を示したが、延長杭K2は、
基礎用杭K1以外の杭(例えば、他の基礎用杭(後述す
る基礎用杭K3など))につなぐこともできる。また、
延長杭K2の上端部に更に他の延長杭K2をつなぐこと
もできる。この場合のつなぎ方は、基礎用杭K1と延長
杭K2のつなぎ方と同様であり、係合金具10aが基礎
用杭K1の係合金具10と同一の機能を奏するようにな
る。
せず、単独で地中に建て込むこともできる。この場合で
は、係合金具11aが掘削部材としての作用を奏する。
しかし、更に掘削部材を別に設けることもできる。延長
杭K2を単体で建て込むと、杭本体1aの内部には土が
入り込む。延長杭K2の内部に建て込み後において、
砂、砂利、生コンクリートなどを充填しようとする場合
は、内部の所要位置に土の入り込みを防止する閉塞部材
を設けておくこともできる。
させた後、互いの当接部を溶接したり、別に連結部材を
設けてこれを溶接したりすることで、容易に取り外れな
いように強固に連結することもできる。
法の一実施の形態を説明するためのもので、図1で示し
た基礎用杭を建て込んだ後に逆回転させて、セメントを
突条部材により地中へ送り、杭の周りに配している状態
を示す説明図である。なお、図6において基礎用杭K1
を逆回転させる杭打装置は、図示を省略している。符号
3は囲い部材を示している。囲い部材3は、基礎用杭K
1の直径より径大な径を有する管状体である。囲い部材
3は、建て込んだ基礎用杭K1の周りを取り囲むように
地面に載置して設けてある。囲い部材3で囲まれた内側
部分には、地盤改良剤である粉状のセメントが地表から
出た基礎用杭K1の周りを覆うように収容してある。な
お、基礎用杭K1についての説明は、上記したので省略
する。
の形態で示す基礎用杭の建て込み方法の作用を説明す
る。この建て込み方法は、まず、建て込んだ状態の基礎
用杭K1の周りを取り囲むように囲い部材3を配置し
て、セメントSを基礎用杭K1の周りを覆うように収容
する。そして、この建て込んだ状態のまま、基礎用杭K
1を建て込み時とは、逆方向に回転させる。このとき基
礎用杭K1は、上方に移動しようとする力が加わるの
で、下方に押さえながら逆回転させる。図6で基礎用杭
K1は左方向に回転されている。これにより地上におい
て基礎用杭K1の周りに設けてあるセメントSが、突条
部材2によって地中へ送られるようになる。このとき地
上にあるセメントSは、突条部材2の凸部20で引っ掻
かれるようになるので、崩れやすく地中に送られ易い。
そうして、セメントSを基礎用杭K1の周りに配する。
地中に送られたセメントSは、地中の水分を吸収して固
化する。
の周りにセメントを配して、基礎用杭K1の周りの地盤
を集中的に改良して強固にすることができる。これによ
り建て込まれた基礎用杭K1の沈下やぐらつきを防ぎ、
単に建て込んだ場合より更に安定性を高めることができ
る。このような基礎用杭K1の建て込み方法は、特に、
地盤が緩く締まっていない軟弱地盤地等で有効である。
杭K1の周りがセメントで被覆されたようになるので、
地中の水分や空気が基礎用杭K1に触れにくくなる。そ
のため、基礎用杭K1は腐食しにくくなり、長期にわた
り強度を維持することができる。
囲い部材3を用いたが、建て込んだ基礎用杭K1の周り
に覆うようにセメントを盛り上げることで、囲い部材3
を使用しないで施工することもできる。
1に延長杭K2をつないだ状態のもの、延長杭K2に更
に延長杭K2をつないだ状態のもの、延長杭K2を単独
で建て込んだ状態のもの、更には、後述する基礎用杭K
3を建て込んだ状態のものにも用いることができる。
の形態を示す説明図である。符号K3は基礎用杭を示し
ている。基礎用杭K3は中実円柱状の杭本体1bを有し
ている。杭本体1bはコンクリートの成型品である。杭
本体1bには、金属製の取着筋14bが、一部が外周面
に表れるようにして全長にわたり埋設してある。取着筋
14bは周方向の4箇所に等間隔で設けてある。取着筋
14bとしては、例えば、異形棒鋼、棒鋼、丸鋼、角
鋼、六角鋼などを使用することができる。また、杭本体
1bの内部には補強用の金属製の芯材(図示省略)が埋
め込んである。
突条部材2bが設けてある。突条部材2bは、取着筋1
4bの杭本体1bの表面から表れた部分に所要位置を溶
接して取り付けてある。突条部材2bには、所要間隔を
以て凸部20bが設けてある。
10bも、取着筋14bに溶接して取り付けてある。係
合金具10bには、案内面100bが形成してある。掘
削部材12bは、基部側を杭本体1bに埋め込んで取り
付けてある。突条部材2b及び係合金具10b及び掘削
部材12bは、基礎用杭K1で示す突条部材2及び係合
金具10及び掘削部材12と同一構造を有するので、詳
しい説明は省略する。
bの代わりに延長杭K2で示したような係合金具を取り
付けることもできる。この場合の基礎用杭K3は、単独
で使用することもできるし、上記したような延長杭とし
て使用することもできる。延長杭として使用する場合
は、基礎用杭K1や延長杭K2、基礎用杭K3や下端部
に係合金具が設けてある基礎用杭K3などの上端部につ
なぐこともできる。この場合のつなぎ方は、基礎用杭K
1と延長杭K2のつなぎ方と同様である。
基礎用杭K3を延長杭とする場合では、一方の端部側を
オス形状にして、他方の端部側を上記オス形状が嵌まり
込むメス形状にすることで、嵌合してつなぐようにする
こともできる。このときつながれる両杭には、該杭間を
跨ぐように差込軸を設けることもできる。
した基礎用杭K1や延長杭K2と略同一の作用を有する
ので、説明は省略する。
した形態を有する杭以外に、例えば、少なくとも土を掘
削する部分と、回転力が与えられる部分とを金属で形成
し、他の部分を合成樹脂で形成するようなこともでき
る。この場合、突条部材は、杭本体と一体になるように
形成することもできるし、別に設けたものを固着するこ
ともできる。また、杭本体の上端部または下端部の両方
または一方に上記したような係合金具を設けることもで
きる。この基礎用杭は、上記実施の形態で示したものよ
りも、軽量であるため取り扱いがし易い。また、基礎用
杭と土との間に生じる摩擦抵抗を大きくするために、合
成樹脂で形成された部分の外周面の表面粗さを粗くする
こともできる。
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるとい
うことは言うまでもない。
する。 (a) 本発明に係る基礎用杭は、回転させて螺旋状に
設けられた突条部材を地中へ食い込ませることで、建て
込み方向への推進力が与えられるようになるので、建て
込みがし易く、建て込み速度も従来の打ち込みによる基
礎用杭と比べて速い。また、回転しながら推進するの
で、建て込み時に衝撃音や振動も発生せず静かである。
更に、建て込んだ後では、外周面に設けられた突条部材
によって基礎用杭と土との間に大きな摩擦抵抗が生じる
ので、沈下もしにくい。
と係合または連結するための手段が備えてあるものは、
例えば、軸周方向への回転力を与える部材を備えている
杭打装置等によって基礎用杭を回転させることができ
る。
用杭が建て込まれる部分の土を掘削しながら該基礎用杭
を建て込むことができるので、更に建て込みがし易い。
基礎用杭とつなぐときに、基礎用杭を該他の基礎用杭と
軸線が一致するように速やかに案内することができる。
これにより基礎用杭を迅速かつ確実につなぐことができ
る。
方法によれば、基礎用杭を建て込んだ状態で逆方向に回
転させることで、地盤改良剤を突条部材によって地中へ
送り、基礎用杭の周りに配することができる。そして、
この地盤改良剤が固化することにより、基礎用杭の周り
の地盤が改良されて強固になり、建て込まれた基礎用杭
の沈下やぐらつきを防ぎ、安定性を更に高めることがで
きる。
す説明図。
図。
態を示す説明図。
しており、該杭を図1に示す基礎用杭の上端部につなご
うとする状態の説明図。
おり、延長杭の下端部が係合金具によって軸線が一致す
る方向に案内される状態を表した説明図。
の形態を説明するためのもので、図1で示した基礎用杭
を建て込んだ後に逆回転させて、セメントを突条部材に
より地中へ送り、杭の周りに配している状態を示す説明
図。
す説明図。
Claims (9)
- 【請求項1】 中実柱状または中空柱状に形成された杭
本体を有し、該杭本体の外周面には、長さ方向に螺旋状
の突条部材が備えてあることを特徴とする、 基礎用杭。 - 【請求項2】 軸周方向への回転力を与える部材と係合
または連結するための手段が備えてあることを特徴とす
る、 請求項1記載の基礎用杭。 - 【請求項3】 杭本体の下端部に、土を掘削するための
掘削部が備えてあることを特徴とする、 請求項1または2記載の基礎用杭。 - 【請求項4】 他の基礎用杭とつなぐときに、該他の基
礎用杭と軸線が一致するようにする案内部が備えてある
ことを特徴とする、 請求項1,2または3記載の基礎用杭。 - 【請求項5】 中空柱状に形成された金属製の杭本体
と、 上記杭本体の外周面の長さ方向に設けられた、金属製で
螺旋状の突条部材と、 上記杭本体の上端部より突出して設けてあり、軸周方向
への回転力を与える部材と係合するための係合金具と、 上記杭本体の下端部より突出して設けてあり、土を掘削
するための掘削部と、を備えており、 上記係合金具のうち上記杭本体より突出した部分には、
他の基礎用杭とつなぐときに、該他の基礎用杭と軸線が
一致するようにする案内部が形成してあることを特徴と
する、 基礎用杭。 - 【請求項6】 中実柱状に形成されたコンクリート製の
杭本体と、 上記杭本体の外周面の長さ方向に設けられた、金属製で
螺旋状の突条部材と、 上記杭本体の上端部より突出して設けてあり、軸周方向
への回転力を与える部材と係合するための係合金具と、 上記杭本体の下端部より突出して設けてあり、土を掘削
するための掘削部と、を備えており、 上記杭本体には、金属製の取着部材が、一部が該杭本体
の外周面に表れるようにして埋め込んであり、上記突条
部材は上記取着部材と溶接することによって上記杭本体
の外周面に取着されており、 上記係合金具のうち上記杭本体より突出した部分には、
他の基礎用杭とつなぐときに、該他の基礎用杭と軸線が
一致するようにする案内部が形成してあることを特徴と
する、 基礎用杭。 - 【請求項7】 中空柱状に形成された金属製の杭本体
と、 上記杭本体の外周面の長さ方向に設けられた、金属製で
螺旋状の突条部材と、 上記杭本体の上端部より突出して設けてあり、軸周方向
への回転力を与える部材と係合するための係合金具と、 上記杭本体の下端部より突出して設けてある係合金具
と、 を備えており、 上記両係合金具のうち上記杭本体より突出した部分に
は、他の基礎用杭とつなぐときに、該他の基礎用杭と軸
線が一致するようにする案内部が形成してあることを特
徴とする、 基礎用杭。 - 【請求項8】 中実柱状に形成されたコンクリート製の
杭本体と、 上記杭本体の外周面の長さ方向に設けられた、金属製で
螺旋状の突条部材と、 上記杭本体の上端部より突出して設けてあり、軸周方向
への回転力を与える部材と係合するための係合金具と、 上記杭本体の下端部より突出して設けてある係合金具
と、を備えており、 上記杭本体には、金属製の取着部材が、一部が該杭本体
の外周面に表れるようにして埋め込んであり、上記突条
部材は上記取着部材と溶接することによって上記杭本体
の外周面に取着されており、 上記両係合金具のうち上記杭本体より突出した部分に
は、他の基礎用杭とつなぐときに、該他の基礎用杭と軸
線が一致するようにする案内部が形成してあることを特
徴とする、 基礎用杭。 - 【請求項9】 外周面の長さ方向に螺旋状の突条部材が
備えてある基礎用杭を、該突条部材が地中へ食い込む方
向に回転させながら地中に建て込むステップ、 基礎用杭を建て込んだ状態で逆方向に回転させながら、
流動性を有する地盤改良剤を突条部材によって地中へ送
り、該基礎用杭の周りに配するステップ、を含んでいる
ことを特徴とする、 基礎用杭の建て込み方法。
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