JP3538609B1 - 活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨みを保持したまま加工する方法 - Google Patents
活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨みを保持したまま加工する方法Info
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Abstract
たまま加工する方法の提供。 【解決手段】活きた魚介類又は甲殻類を即殺する。直ち
に魚介類又は甲殻類を人がその身を食することができる
ような形態に成形し、卵白液又はバッター液を付着さ
せ、小麦粉、とうもろこし粉、大豆粉、澱粉、微粉パン
粉、ブレッダー、及びクラッカーの中の一つ又は複数か
ら成る打粉をまぶすし、−30℃〜−45℃の温度で急
速凍結し、保存する。冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の
身を遠隔地の加工工場に搬送する。冷凍魚介類又は甲殻
類の身を表面解凍するか又は生解凍し、バッター液及び
パン粉又は天ぷら衣を付着させて油揚げするか又は塩水
で打粉を洗い落として焼物若しくは煮物に加工する。
Description
ビなどの活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨みを保
持したままフライ製品、天ぷら製品、焼物又は煮物に加
工する方法に関する。
大衆魚などを船倉で氷締めして保冷槽で保冷した後、漁
港湾岸で陸上のトラックに積載された魚槽タンクへ陸揚
げして加工工場などに搬送することが行われている(例
えば、特許文献1参照)。
高級魚などを船上の水槽の中で活きたまま保管し、それ
を活きたまま市場に出荷して飲食店などに販売すること
が行われている(これを仕入れた飲食店などでは、この
仕入れた活魚を店内の生簀の中で活かしておき、顧客の
注文があったときにその場で調理するようにしてい
る)。
捕獲した大衆魚などを船倉で氷締めしそれを陸揚げして
加工工場に搬送する方法では、船上での保冷中及び陸上
でのトラック輸送中に鮮度が落ちてしまうため、活きた
ままの魚介類又は甲殻類をそのまま加工する場合と同様
の鮮度や美味さを保持した加工製品を製造することは、
到底できなかった。
獲した大衆魚などを船倉で氷締めしそれを陸揚げして加
工工場に搬送する方法においては、船上での保冷工程
で、大衆魚は凍結温度又はこの凍結温度よりも低い氷点
若しくはパーシャルフリージング温度に保持される(こ
の氷点若しくはパーシャルフリージング温度下でも、魚
体は「硬化状態」となる。特許文献1の第7ページの第
30行目参照)。そのため、これらが陸揚げされた後に
搬入された加工工場では、これらの「硬化状態」となっ
ている魚体をいったん完全に解凍してその「硬化状態」
を解除してから魚体を包丁などで捌いて人が食すること
ができるような形態に加工する必要があるが、この解凍
の過程で、魚体の内部からドリップ(旨み成分)が流出
してしまうので、活魚を活きたまま調理するのと同様の
鮮度と美味しさ(旨み)を有する加工製品を製造するこ
とは到底できなかった。
類を市場で仕入れて飲食店の生簀で飼育しておく場合
は、その生簀のある飲食店に行かなければ、活物の新鮮
な料理を食べることができなかった(生簀の無い飲食店
や家庭では、活物をそのまま調理したような鮮度と美味
しさを味うことができなかった)。
目してなされたものであって、活物の魚、貝、エビなど
の活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨みを保持した
ままフライ製品、天ぷら製品、焼物又は煮物に加工する
ことを可能にして、消費者が、生簀の無い飲食店や家庭
でも、活物を活きたまま調理したのと変わらない鮮度と
旨みを保持したフライ製品、天ぷら製品、焼物又は煮物
を食することができるようにすることを目的とするもの
である。
題を解決するための本発明による活物のエビ、魚及び貝
をその鮮度と旨みを保持したままフライ製品に加工する
方法は、活きた状態の魚介類又は甲殻類を即殺する工程
と、前記の即殺した魚介類又は甲殻類を、捌いたり殻を
除去することなどにより、人がそのままでも食すること
ができるような形態に加工する工程と、前記の人が食す
ることができるような形態に加工した魚介類又は甲殻類
の身に、卵白液又はバッター液(ミックスバッター液)
を付着させる工程と、前記の卵白液又はバッター液を付
着させた魚介類又は甲殻類の身に、小麦粉、とうもろこ
し粉、大豆粉、澱粉、微粉パン粉、ブレッダー、及びク
ラッカーの中の一つ又は複数から成る打粉をまぶす工程
と、前記の打粉をまぶした魚介類又は甲殻類の身を、−
30℃〜−45℃の温度で急速凍結する工程と、前記の
急速凍結した魚介類又は甲殻類の身を、所定期間冷凍保
存する工程と、前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の
身を、遠隔地の加工工場に搬送する工程と、前記の冷凍
保存中の魚介類又は甲殻類の身を、表面のみ解凍する工
程と、前記の表面のみ解凍した魚介類又は甲殻類の身
に、バッター液及びパン粉を付着させる工程と、前記バ
ッター液及びパン粉を付着させた魚介類又は甲殻類の身
を、油調又は急速凍結する工程と、を含むことを特徴と
するものである。
その鮮度と旨みを保持したまま天ぷら製品に加工する方
法は、活きた状態の魚介類又は甲殻類を即殺する工程
と、前記の即殺した魚介類又は甲殻類を、捌いたり殻を
除去することなどにより、人がそのままでも食すること
ができるような形態に加工する工程と、前記の人が食す
ることができるような形態に加工した魚介類又は甲殻類
の身に、卵白液又はバッター液を付着させる工程と、前
記の卵白液又はバッター液を付着させた魚介類又は甲殻
類の身に、小麦粉、とうもろこし粉、大豆粉、澱粉、パ
ン粉、ブレッダー、及びクラッカーの中の一つ又は複数
から成る打粉をまぶす工程と、前記の打粉をまぶした魚
介類又は甲殻類の身を、−30℃〜−45℃の温度で急
速凍結する工程と、前記の急速凍結した魚介類又は甲殻
類の身を、所定期間冷凍保存する工程と、前記の冷凍保
存中の魚介類又は甲殻類の身を、遠隔地の加工工場に搬
送する工程と、前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の
身を、表面のみ解凍する工程と、前記の表面のみ解凍し
た魚介類又は甲殻類の身に、天ぷら衣を付着させる工程
と、前記天ぷら衣を付着させた魚介類又は甲殻類の身を
油調する工程と、を含むことを特徴とするものである。
をその鮮度と旨みを保持したまま焼物又は煮物に加工す
る方法は、活きた状態の魚介類又は甲殻類を即殺する工
程と、前記の即殺した魚介類又は甲殻類を、捌いたり殻
を除去することなどにより、人がそのままでも食するこ
とができるような形態に加工する工程と、前記の人が食
することができるような形態に加工した魚介類又は甲殻
類の身に、卵白液又はバッター液を付着させる工程と、
前記の卵白液又はバッター液を付着させた魚介類又は甲
殻類の身に、小麦粉、とうもろこし粉、大豆粉、澱粉、
パン粉、ブレッダー、及びクラッカーの中の一つ又は複
数から成る打粉をまぶす工程と、前記の打粉をまぶした
魚介類又は甲殻類の身を、−30℃〜−45℃の温度で
急速凍結する工程と、前記の急速凍結した魚介類又は甲
殻類の身を、所定期間冷凍保存する工程と、前記の冷凍
保存中の魚介類又は甲殻類の身を、遠隔地の加工工場に
搬送する工程と、前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類
の身を、電子レンジなどの加熱器を使用してドリップが
出ない程度に生解凍する工程と、前記の生解凍した魚介
類又は甲殻類の身に付着された打粉を、水又は塩水で洗
い落とす工程と、前記の打粉を洗い落とした魚介類又は
甲殻類の身を加熱して焼物又は煮物にする工程と、を含
むことを特徴とするものである。
実施形態1による活物のエビ、魚及び貝をその鮮度と旨
みを保持したままフライ製品に加工する方法を示すフロ
ーチャートである。
ビ、魚及び貝の即殺(活締め)を行う(図1のステップ
1)。エビの場合は、例えば、冷塩水又は氷塩水(塩度
は約2°〜3°、水温は約1℃〜5℃)に活きエビを入
れることにより、即殺する。魚の場合は、例えば、魚の
頭を締めて即殺し、尾を切り血抜きをする。貝の場合
は、例えば、100℃の熱湯に漬けること、蒸気を掛け
ること、又は氷塩水に漬けることなどにより、即殺す
る。
人がそのままでも食することができるような形態に加工
する。すなわち、エビ及び貝については殻を剥いて剥き
身にする(更に、エビについては筋切り・伸展も行
う)。また、魚については、刺身にするのとほぼ同様の
要領で包丁や切断装置で捌いて切り身にする(図1のス
テップ2)。魚体を包丁で捌くときは、包丁を入れる前
にしっかり洗浄し、包丁を入れてからはできるだけ水分
を使わないようにする。
切り身にした魚を、卵白液又はバッターミックス液の容
器の中に漬ける(図1のステップ3)。ここで、バッタ
ーミックス液とは、小麦粉、とうもろこし粉、大豆粉、
澱粉、及び植物繊維等をミックスした粉に調味料を入れ
て水で溶かしたものをいうが、本発明のバッター液はこ
れに限られない。なお、このステップ3において、エビ
及び貝の剥き身、及び魚の切り身に卵白液又はバッター
ミックス液を付着させるのは、エビ及び貝の剥き身、及
び魚の切り身の表面が乾燥することを防ぐためである
(乾燥してしまうと品質の劣化してしまい、冷凍しても
長期保存ができなくなる)。
液をその表面に付着させたエビ、貝及び魚の表面に、打
粉をまぶす(図1のステップ4)。ここで、打粉とは、
小麦粉、とうもろこし粉、大豆粉、澱粉、微粉パン粉、
ブレッダー、及びクラッカー(ビスケットを細かく砕い
たもの)のいずれか複数をミックスしたもの又はこれら
のいずれか単品である。なお、このステップ4におい
て、エビ及び貝の剥き身、及び魚の切り身の表面に打粉
をまぶすのは、前記ステップ3で付着させたバッターミ
ックス液のために前記身の表面が周囲の物体に粘着して
しまうことを防止するためである。
剥き身、及び魚の切り身を、例えば−30℃〜−45℃
の温度下で急速凍結させる(図1のステップ5)。
き身、及び魚の切り身を、冷凍保管(冷凍保存)する
(図1のステップ6)。この冷凍保管する期間は、例え
ば1ヶ月〜12ヶ月程度である。
き身、及び魚の切り身を、遠隔地の加工工場へ搬送する
(図1のステップ7)。この場合の遠隔地への搬送は、
例えば、海外で前記ステップ1〜6により冷凍保管され
たエビ及び貝の剥き身、及び魚の切り身を日本国内の加
工工場に輸入・搬送する場合をも含む。
送されたエビ及び貝の剥き身、及び魚の切り身につい
て、その表面のみを解凍する(図1のステップ8)。こ
こで、表面のみ解凍する方法は、例えば、約10〜20
分程度放置すること、ハロゲン灯・ガス赤外線・蒸気な
どを使用して熱を約2〜3分程度当てることなどであ
る。このステップ8では、前述のようにエビ及び貝の剥
き身、及び魚の切り身の表面のみを解凍させるので、中
身のドリップ(旨み成分)が外部に流出することがな
く、エビ及び貝の剥き身、及び魚の切り身の旨み成分は
そのまま保持される。
ビ及び貝の剥き身、及び魚の切り身の表面を解凍させる
ようにしたのは、表面が凍結したままでは後段のステッ
プ9においてバッターミックス液を表面に付着させても
直ちにバッターミックス液が凍結してしまうため、次の
ステップ10でのパン粉の付着が行えなくなるからであ
る(すなわち、後段のステップ10で前記身の表面にパ
ン粉を付けることを可能にするために、このステップ8
で表面解凍をしてから、次段のステップ9でバッターミ
ックス液を付着させるようにしている)。
たエビ及び貝の剥き身、及び魚の切り身の表面にバッタ
ーミックス液を付着させる(図1のステップ9)。さら
に、このバッターミックス液を付着させたエビ及び貝の
剥き身、及び魚の切り身の表面にパン粉を付着させる
(図1のステップ10)。
の剥き身及び魚の切り身について、本実施形態1の方法
を実施する加工工場の顧客業者(レストラン、スーパ
ー、学校、弁当屋など)が油調を希望している場合(ス
テップ11の判定がYESの場合)は、前記のパン粉を
付着させたエビ及び貝の剥き身及び魚の切り身を油で揚
げることにより、エビ及び貝の剥き身及び魚の切り身の
フライ製品を製造し(図1のステップ12)、その後に
急速凍結して冷凍保管する(図1のステップ13,1
4)。他方、加工工場の顧客業者が油調を希望していな
い場合(ステップ11の判定がNOの場合)は、前記の
パン粉を付着させたエビ及び貝の剥き身及び魚の切り身
を油で揚げることなく、そのまま急速凍結して冷凍保管
する(図1のステップ13,14)。これらの冷凍凍結
・冷凍保管した製品は、顧客業者の希望する納期に顧客
業者に配送する(図1のステップ15)。
エビ、貝、魚を、即殺後に殻を剥いて剥き身にしたり捌
いて切り身にするなど、人がそのまま食することができ
るような形態に加工してから、その後に冷凍保存するよ
うにしている(図1のステップ1,2,5,6参照)の
で、冷凍保存後に加工工場に搬送したときでも、加工工
場内で、前記の加工されたエビ、貝、魚の身に対して、
「ドリップが流出するような解凍」を行う必要はなく、
「ドリップが流出しない表面解凍」を行うだけで、フラ
イ製品を製造することが可能になる(これに対して、活
きたエビ、貝、魚を前記のような加工をしないまま冷凍
保存した場合は、それらを搬送した加工工場の中で殻を
剥いて剥き身にするか又は捌いて切り身にするなどの加
工を行う必要があるので、加工工場では、前記の冷凍保
存された加工前のエビ、貝、魚をその表面だけでなく中
身まで完全に解凍する必要があり、この解凍の過程で、
前記加工前のエビ、貝、魚の身から旨み成分であるドリ
ップが大量に流出してしまうという不都合が生じる)。
貝、魚を即殺して剥き身又は切り身にするなどの加工を
行った後、この剥き身又は切り身にバッターミックス液
(及び打粉)を付着させてから、その後に冷凍保存する
ようにしている(図1のステップ3,4,5,6参照)
ので、冷凍前及び冷凍保存中に、前記剥き身又は切り身
が乾燥して品質が劣化してしまうことが防止され、高品
質のまま長期に冷凍保存することが可能になる。
エビ、貝、魚を、そのフライ製品への加工前に、ある程
度長期間冷凍保存する工程、及び、遠隔地の加工工場に
搬送する工程を介在させる場合でも、活きたときの鮮度
と旨みを保持したままフライ製品に加工することが可能
になる。
施形態2による活物のエビ、魚及び貝をその鮮度と旨み
を保持したまま天ぷら製品に加工する方法を示すフロー
チャートである。図2において、図1と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態2
においては、図2のステップ1からステップ8までの処
理は、図1で前述した説明とほぼ同様である。この実施
形態2が実施形態1と異なっている第1の点は、図2の
ステップ21に示すように、加工工場で前記剥き身又は
切り身の表面解凍を行った後(ステップ8)に、ステッ
プ21で、バッター液及びパン粉ではなく、天ぷら衣を
付けるようにしていることである。また、この実施形態
2が実施形態1と異なっている第2の点は、前記のステ
ップ21で天ぷら衣を付けた前記剥き身又は切り身の全
てについて、ステップ12で油調を行っていることであ
る(天ぷら製品の場合は、フライ製品と異なって、ほと
んどのケースで顧客業者が加工工場での油調を希望する
ため)。
形態1と同様に、活きたエビ、貝、魚を即殺後に殻を剥
いて剥き身にするか又は捌いて切り身にするなどして人
が食することができるような形態に加工してから、その
後に冷凍保存するようにしている(図2のステップ1,
2,5,6参照)ので、冷凍保存後に加工工場に搬送し
たときでも、加工工場内で、前記の加工したエビ、貝、
魚の身に対して、「ドリップが流出する解凍」を行う必
要はなく、「ドリップが流出しない表面解凍」を行うだ
けで、天ぷら製品を製造することが可能になる。
施形態1と同様に、活きたエビ、貝、魚を即殺して剥き
身又は切り身にするなどの加工を行った後、この剥き身
又は切り身にバッターミックス液(及び打粉)を付着さ
せてから、その後に冷凍保存するようにしている(図2
のステップ3,4,5,6参照)ので、冷凍前及び冷凍
保存中に前記剥き身又は切り身が乾燥して品質が劣化し
てしまうことが防止され、前記剥き身又は切り身を高品
質のまま冷凍保存することが可能になる。
実施形態1と同様に、活きたエビ、貝、魚を、その天ぷ
ら製品への加工前に、ある程度長期間冷凍保存する工
程、及び、遠隔地の加工工場に搬送する工程を介在させ
る場合でも、その鮮度と旨みを保持したまま、天ぷら製
品に加工することが可能になる。
施形態3による活物のエビ、魚及び貝をその鮮度と旨み
を保持したまま焼物又は煮物に加工する方法を示すフロ
ーチャートである。図3において、図1と共通する部分
には同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態
3においては、図3のステップ1からステップ7までの
処理は、図1で前述した説明とほぼ同様である。この実
施形態3が実施形態1と主として異なる点を説明する
と、次のとおりである。
ができるような形態に加工され卵白液又はバッター液が
付着された剥き身又は切り身が冷凍保存された状態で加
工工場に搬送(ステップ7)された後、その剥き身又は
切り身を電子レンジなどで生解凍するようにしている
(図3のステップ22)。ここで、生解凍とは、前記の
剥き身又は切り身の内部からドリップが出る前(内部か
ら水分が出る前)の段階まで解凍することを言い、例え
ば電子レンジの生解凍モードで約10分間程度加熱する
ことにより行う。なお、このステップ22で生解凍を行
っているのは、前記の冷凍方保存された剥き身又は切り
身をステップ22で生解凍しておかないと、後段のステ
ップ24で加熱調理したときに内部まで熱が通らないか
らである(例えば、このステップ22で生解凍しておか
ないと、後のステップ24で焼物に加工するときに、内
部まで熱が通らず表面だけが焦げてしまうという不都合
が生じる)。
れた剥き身又は切り身を塩水に漬けて、その表面に付着
された打粉を洗い落とすようにする(図3のステップ2
3)。なお、ここで塩水を使用しているのは、打粉を洗
い落とす過程で同時に、前記の生解凍された剥き身又は
切り身に塩味を加味させることができるためである(単
に打粉を洗い落とすだけなら、普通の水を使用してもよ
い)。
23で打粉を洗い落とした剥き身又は切り身を、オーブ
ンや鍋などで加熱調理して、焼物又は煮物に加工するよ
うにしている(図3のステップ24)。なお、この実施
形態3においても、実施形態1,2と同様に、前記ステ
ップ24で焼物又は煮物に加工された剥き身又は切り身
は、急速凍結・冷凍保管され(図3のステップ13,1
4)、顧客業者の希望する納期に顧客業者に配送される
(図3のステップ15)。
前記の実施形態1,2と同様に、活きたエビ、貝、魚を
即殺後に殻を剥いて剥き身にするか又は捌いて切り身に
するなどして人が食することができるような形態に加工
してから、その後に冷凍保存するようにしている(図3
のステップ1,2,5,6参照)ので、冷凍保存後に加
工工場に搬送したときでも、その加工工場内で、前記加
工されたエビ、貝、魚の身に対して、「ドリップが流出
する解凍」を行う必要はなく、「ドリップが流出しない
生解凍」を行うだけで、加熱調理して焼物又は煮物に加
工することが可能になる。
施形態1,2と同様に、活きたエビ、貝、魚を、即殺し
て剥き身又は切り身にするなどの加工を行った後、この
剥き身又は切り身にバッター液及び打粉を付着させてか
ら、その後に冷凍保存するようにしている(図3のステ
ップ3,4,5,6参照)ので、冷凍前又は冷凍保存中
に前記剥き身又は切り身が乾燥してしまい品質が劣化し
てしまうことが防止され、高品質のまま冷凍保存するこ
とが可能になる。
実施形態1,2と同様に、活きたエビ、貝、魚を、焼物
又は煮物に加工する前に、ある程度長期間冷凍保存する
工程、及び、遠隔地の加工工場に搬送する工程を介在さ
せる場合でも、その鮮度と旨みを保持したまま、焼物又
は煮物に加工することが可能になる。
魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨みを保持したままフラ
イ製品に加工する方法によれば、活きた魚介類又は甲殻
類を、即殺後に食することができるような形態に加工し
てから、その後に冷凍保存するようにしているので、冷
凍保存後に加工工場に搬送したときでも、その加工工場
内で、前記の加工された魚介類又は甲殻類の身に対し
て、「その旨み成分であるドリップが流出する解凍」を
行う必要はなく、「ドリップが流出しない表面解凍」を
行うだけで、フライ製品を製造することが可能になる
(これに対して、活きた魚介類又は甲殻類を即殺後に食
することができるような形態に加工しないまま冷凍保存
した場合は、それらを搬送した加工工場の中で殻を剥い
て剥き身にしたり捌いて切り身にするなどの加工を行う
必要があるので、その加工工場内で、前記の加工のため
に、前記の冷凍保存された加工前の魚介類又は甲殻類を
その表面だけでなく中身まで完全に解凍する必要があ
り、この解凍の過程で、前記加工前の魚介類又は甲殻類
から旨み成分であるドリップが大量に流出してしまう、
という不都合が生じる)。また、本発明の方法によれ
ば、活きた魚介類又は甲殻類を即殺後に食することがで
きるような形態に加工し、この加工後の身(剥き身又は
切り身)にバッター液を付着させてから、その後に冷凍
保存するようにしているので、冷凍前又は冷凍保存中に
前記身が乾燥してしまい品質が劣化してしまうことが防
止され、高品質のまま長期間冷凍保存することが可能に
なる。以上より、本発明の方法によれば、活きた魚介類
又は甲殻類を、フライ製品に加工する前にある程度長期
間冷凍保存する工程及び遠隔地の加工工場に搬送する工
程を介在させる場合でも、その鮮度と旨みを保持したま
ま、フライ製品に加工することが可能になる。
その鮮度と旨みを保持したまま天ぷら製品に加工する方
法によれば、活きた魚介類又は甲殻類を即殺後に食する
ことができるような形態に加工してから、その後に冷凍
保存するようにしているので、冷凍保存後に加工工場に
搬送したときでも、その加工工場内で、前記加工された
魚介類又は甲殻類の身に対して、「ドリップが流出する
解凍」ではなく「ドリップが流出しない表面解凍」を行
うだけで、天ぷら製品を製造することが可能になる。ま
た、本発明の方法によれば、活きた魚介類又は甲殻類を
即殺して食することができるような形態に加工した後、
この加工後の身にバッター液を付着させてから、その後
に冷凍保存するようにしているので、冷凍前又は冷凍保
存中に前記身が乾燥してしまい品質が劣化してしまうこ
とが防止され、高品質のまま長期間冷凍保存することが
可能になる。以上より、本発明の方法によれば、活きた
魚介類又は甲殻類を、天ぷら製品に加工する前に、ある
程度長期間冷凍保存する工程及び遠隔地の加工工場に搬
送する工程を介在させる場合でも、その鮮度と旨みを保
持したまま、天ぷら製品に加工することが可能になる。
をその鮮度と旨みを保持したまま焼物又は煮物に加工す
る方法によれば、活きた魚介類又は甲殻類を即殺後に食
することができるような形態に加工してから、その後に
冷凍保存するようにしているので、冷凍保存後に加工工
場に搬送したときでも、前記加工後の身に対して、「ド
リップが流出する解凍」ではなく「ドリップが流出しな
い生解凍」を行うだけで、焼物又は煮物に加工すること
が可能になる。また、本発明の方法によれば、活きた魚
介類又は甲殻類を、即殺して食することができるような
形態に加工した後、この加工後の身(剥き身又は切り
身)にバッター液を付着させてから、その後に冷凍保存
するようにしているので、冷凍前又は冷凍保存中に前記
身が乾燥してしまい品質が劣化してしまうことが防止さ
れ、高品質のまま長期間冷凍保存することが可能にな
る。以上より、本発明の方法によれば、活きた魚介類又
は甲殻類を、焼物又は煮物に加工する前に、ある程度長
期間冷凍保存する工程及び遠隔地の加工工場に搬送する
工程を介在させる場合でも、その鮮度と旨みを保持した
まま、焼物又は煮物に加工することが可能になる。
び貝をその鮮度と旨みを保持したままフライ製品に加工
する方法を示すフローチャート。
び貝をその鮮度と旨みを保持したまま天ぷら製品に加工
する方法を示すフローチャート。
び貝をその鮮度と旨みを保持したまま焼物又は煮物に加
工する方法を示すフローチャート。
Claims (3)
- 【請求項1】 活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨
みを保持したままフライ製品に加工する方法であって、 活きた状態の魚介類又は甲殻類を即殺する工程と、 前記の即殺した魚介類又は甲殻類を、捌いたり殻を除去
することなどにより、人がそのままでも食することがで
きるような形態に加工する工程と、 前記の人が食することができるような形態に加工した魚
介類又は甲殻類の身に、卵白液又はバッター液を付着さ
せる工程と、 前記の卵白液又はバッター液を付着させた魚介類又は甲
殻類の身に、小麦粉、とうもろこし粉、大豆粉、澱粉、
微粉パン粉、ブレッダー、及びクラッカーの中の一つ又
は複数から成る打粉をまぶす工程と、 前記の打粉をまぶした魚介類又は甲殻類の身を、概ね−
30℃〜−45℃の温度で急速凍結する工程と、 前記の急速凍結した魚介類又は甲殻類の身を、所定期間
冷凍保存する工程と、 前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の身を、遠隔地の
加工工場に搬送する工程と、 前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の身を、表面のみ
解凍する工程と、 前記の表面のみ解凍した魚介類又は甲殻類の身に、バッ
ター液を付着させその上にパン粉を付着させる工程と、 前記バッター液及びパン粉を付着させた魚介類又は甲殻
類の身を油調又は急速凍結する工程と、を含むことを特
徴とする、活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨みを
保持したままフライ製品に加工する方法。 - 【請求項2】 活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨
みを保持したまま天ぷら製品に加工する方法であって、 活きた状態の魚介類又は甲殻類を即殺する工程と、 前記の即殺した魚介類又は甲殻類を、捌いたり殻を除去
することなどにより、人がそのままでも食することがで
きるような形態に加工する工程と、 前記の人が食することができるような形態に加工した魚
介類又は甲殻類の身に、卵白液又はバッター液を付着さ
せる工程と、 前記の卵白液又はバッター液を付着させた魚介類又は甲
殻類の身に、小麦粉、とうもろこし粉、大豆粉、澱粉、
パン粉、ブレッダー、及びクラッカーの中の一つ又は複
数から成る打粉をまぶす工程と、 前記の打粉をまぶした魚介類又は甲殻類の身を、概ね−
30℃〜−45℃の温度で急速凍結する工程と、 前記の急速凍結した魚介類又は甲殻類の身を、所定期間
冷凍保存する工程と、 前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の身を、遠隔地の
加工工場に搬送する工程と、 前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の身を、表面のみ
解凍する工程と、 前記の表面のみ解凍した魚介類又は甲殻類の身に、天ぷ
ら衣を付着させる工程と、 前記天ぷら衣を付着させた魚介類又は甲殻類の身を油調
する工程と、を含むことを特徴とする、活きた魚介類又
は甲殻類をその鮮度と旨みを保持したまま天ぷら製品に
加工する方法。 - 【請求項3】 活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨
みを保持したまま焼物又は煮物に加工する方法であっ
て、 活きた状態の魚介類又は甲殻類を即殺する工程と、 前記の即殺した魚介類又は甲殻類を、捌いたり殻を除去
することなどにより、人がそのままでも食することがで
きるような形態に加工する工程と、 前記の人が食することができるような形態に加工した魚
介類又は甲殻類の身に、卵白液又はバッター液を付着さ
せる工程と、 前記の卵白液又はバッター液を付着させた魚介類又は甲
殻類の身に、小麦粉、とうもろこし粉、大豆粉、澱粉、
パン粉、ブレッダー、及びクラッカーの中の一つ又は複
数から成る打粉をまぶす工程と、 前記の打粉をまぶした魚介類又は甲殻類の身を、概ね−
30℃〜−45℃の温度で急速凍結する工程と、 前記の急速凍結した魚介類又は甲殻類の身を、所定期間
冷凍保存する工程と、 前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の身を、遠隔地の
加工工場に搬送する工程と、 前記の冷凍保存中の魚介類又は甲殻類の身を、電子レン
ジなどの加熱器を使用して、前記身からドリップが出な
いように生解凍する工程と、 前記の生解凍した魚介類又は甲殻類の身に付着された打
粉を、水又は塩水で洗い落とす工程と、 前記の打粉を洗い落とした魚介類又は甲殻類の身を加熱
して焼物又は煮物にする工程と、を含むことを特徴とす
る、活きた魚介類又は甲殻類をその鮮度と旨みを保持し
たまま焼物又は煮物に加工する方法。
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2003
- 2003-05-28 JP JP2003150832A patent/JP3538609B1/ja not_active Expired - Fee Related
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