JP3538542B2 - 印刷ペースト印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

印刷ペースト印刷装置及び印刷方法

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JP3538542B2
JP3538542B2 JP16046498A JP16046498A JP3538542B2 JP 3538542 B2 JP3538542 B2 JP 3538542B2 JP 16046498 A JP16046498 A JP 16046498A JP 16046498 A JP16046498 A JP 16046498A JP 3538542 B2 JP3538542 B2 JP 3538542B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばクリーム半
田等の印刷ペーストを被印刷物である回路基板面上に印
刷、塗布する印刷ペースト印刷装置及び印刷方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子回路基板の製造においてプリ
ント基板上にチップ部品等の電子部品を半田付けする際
には主にクリーム半田が使用され、このクリーム半田を
所望のパターンにて印刷、塗布するためにクリーム半田
印刷機が用いられる。従来のクリーム半田印刷機100
に搭載されているスキージヘッドの一例としては、図3
5に示す様な構成のものが挙げられる。通常、印刷動作
は、スキージヘッド102が、図35における左から右
へ、及び右から左へ各プリント基板5毎に交互に移動す
るが、この際、上記左から右への右方向印刷では右方向
印刷用スキージ101aが、反対の左方向印刷では左方
向印刷用スキージ101bが使用される。このような従
来のクリーム半田印刷機100による、プリント基板5
へのクリーム半田の印刷動作を図35ないし図37に基
づいて説明する。図35ないし図37において、3は所
望のパターンの開口部4が形成されたマスク、5はプリ
ント基板、6はクリーム半田7を印刷するランド、8は
ソルダーレジストである。尚、マスク3の上記所望のパ
ターンとは、プリント基板5上のランド6に対応して開
口部4が形成されてなるパターンをいう。
【0003】先ず、上記右方向印刷を行う場合、開口部
4とランド6とが一致するように、プリント基板5をマ
スク3に位置決めして重ね合わした後、左方向印刷用ス
キージ101bを上昇させた状態で右方向印刷用スキー
ジ101aを下降させてスキージ先端部103をマスク
3の表面3aに適正な印圧で接触させる。この状態で、
右方向に沿って右方向印刷用スキージ101aを直線移
動させることで、予めマスク3の表面3aに設けたクリ
ーム半田7をマスク3の開口部4に充填させていく。右
方向印刷用スキージ101aがマスク3の右端まで移動
した後、プリント基板5をマスク3から離すことで印刷
動作が終了する。又、上記左方向印刷を行う場合には、
上述の右方向印刷と同様に、プリント基板5をマスク3
に位置決めして重ね合わした後、今度は反対に右方向印
刷用スキージ101aを上昇させたまま、左方向印刷用
スキージ101bを下降させてスキージ先端部103を
接触させる。その後の動作は上述の右方向印刷と同様で
ある。この様に、これらの動作を各プリント基板5毎に
交互に繰り返すことにより、マスク3を介して各プリン
ト基板5のランド6上にクリーム半田7を連続して印
刷、塗布するものである。
【0004】従来のクリーム半田印刷機100を使用し
た印刷では、印刷用スキージ101a又は印刷用スキー
ジ101bの先端部103をマスク3の表面3aに適正
な印圧で接触させた状態で印刷用スキージ101a又は
印刷用スキージ101bを移動させていることからも分
かる様に、従来の印刷用スキージ101a,101b
は、マスク3の表面3aのクリーム半田7を掻き取る掻
き取り動作と、マスク3の開口部4にクリーム半田7を
充填する充填動作の2つの作業を1種類のスキージで行
っている。これを図36及び図37に基づいて説明す
る。図36及び図37は右方向印刷の場合の印刷用スキ
ージ101a等の拡大図である。先ず図36に示す様
に、マスク3の表面3aに先端部103が接触するよう
に右方向印刷用スキージ101aが下降して右方向に沿
って直線移動すると、右方向印刷用スキージ101a
は、マスク3の表面3aに供給されたクリーム半田7に
到達してこれを掻き取りながら移動していく。この掻き
取り動作によりクリーム半田7は、図37に矢印Iにて
示す様に、ローリングと呼ばれる回転運動を行いながら
流動する。このとき、クリーム半田7の内部では流体圧
力が発生している。この様な状態でさらに右方向印刷用
スキージ101aが右方向に移動し、マスク3の開口部
4に達したとき、上述の流体圧力によりクリーム半田7
は開口部4内に押し込まれて、いわゆるクリーム半田7
の充填が行われる。
【0005】印刷用スキージ101aに対し、図38に
示す様な座標系を考える。クリーム半田7の粘度をη、
マスク3の表面3aと該表面3aに対向する印刷用スキ
ージ101aの面104とのなす角度(以下、スキージ
角度と記す)をα、印刷用スキージ101aの移動速度
(以下、スキージ速度と記す)をvとすると、クリーム
半田7の内部に発生する流体圧力pは次式で表されるこ
とが知られている。 p=(2ηv/r)・(Asinθ+Bcosθ) … (1) ここで、rは図38に示す極座標系における任意の位
置、θはマスク3の表面3aと上記rとのなす角度、 A=sin2α/(α2−sin2α)、 B=(α−sinα・cosα)/(α2−sin2
α)。 従って、(1)式からクリーム半田7の内部の流体圧力
分布及び印刷用スキージ101aの面104での圧力分
布は図39に示す様な状態になることが分かる。即ち、
図39にて斜線を施した部分105が上記流体圧力p、
即ち充填圧力が発生した部分を示している。
【0006】一方、生産性向上の観点からクリーム半田
印刷工程においても印刷時間の短縮が望まれている。し
かしながら、従来のクリーム半田印刷機100におい
て、上記時間短縮のため上記スキージ速度vを従来の場
合よりも高速にした場合、図40に示す様に、マスク3
の開口部4へのクリーム半田7の充填量が不足する、い
わゆる未充填部分9が発生して印刷不良となり、安定し
た印刷が行えない。尚、このような未充填部分9は、例
えばスクリーン印刷にてインクを被印刷体へ印刷する通
常の印刷では発生せず、例えばクリーム半田7のように
高粘性フラックスに粉末半田を混ぜ合わせたペースト状
物質を使用する場合に発生する。即ち、上記半田粉末に
起因して上記未充填部分9が発生する。したがって、従
来のクリーム半田印刷機100では、スキージ速度vの
高速化による印刷時間の短縮は行えないという問題があ
った。スキージ速度vの高速化による未充填部分9の発
生は以下に示す様な現象により発生する。スキージ速度
vを従来より高速化した場合には、開口部4上を印刷用
スキージ101aの先端部103が通過する時間は短く
なる。従って、クリーム半田7が開口部4へ充填される
時間(以下、充填時間と記す)も当然短くなる。又、
(1)式並びに図38及び図39より、r=0、即ち印
刷用スキージ101aの先端部103とマスク3の表面
3aとの接触点で、上記充填圧力は最大になる。尚、理
論上はr=0ではpr=pθ=∞であるが、実際はこの
部分でよどみ点となるために最大値を示すことになる。
しかしながら、スキージ速度vを従来より速くすること
で上記充填圧力自体は上昇しているにもかかわらず、図
39にて斜線にて示す圧力分布からも分かる様に、圧力
の高い範囲が狭く、又、スキージ先端部103が開口部
4上を瞬時に通過するために十分な充填時間を得ること
ができず、その結果として未充填部分9が発生してしま
う。
【0007】上記未充填部分9の発生を防ぐためには、
(1)式から判断すると、上記スキージ角度αを小さく
して、更に上記充填圧力を上昇させることで、短い充填
時間でも充填を完了する様にすればよいと考えられる。
しかしながら、上述の様に従来の印刷用スキージ101
aは、クリーム半田7の充填動作とマスク3の表面3a
のクリーム半田7の掻き取り動作との2つの動作を行っ
ているために、充填圧力を増加させることはスキージ先
端部103の変形を大きくすることになり、マスク3の
表面3aのクリーム半田7を掻き取ることができなくな
る。よって、図41に示すように、マスク3の表面3a
にクリーム半田7が残ってしまう。これを防ぐために、
更に印刷用スキージ101aの先端部103をより強く
マスク3の表面3aに接触させた場合には、図42に示
す様にクリーム半田7の掻き取りは行われるが、その一
方で、上記強い接触圧によりスキージ先端部103の変
形量が大きくなってしまう。よって、スキージ先端部1
03が開口部4に位置したとき、スキージ先端部103
の復元によりスキージ先端部103の一部分が開口部4
に侵入し、開口部4に充填したクリーム半田7を削り取
る現象が発生してしまう。又、クリーム半田7に含まれ
る半田粉末も上記削り取り現象を助長している。このた
め開口部4におけるクリーム半田7の充填量が減少し、
安定した印刷が行えない。
【0008】このようなことから、従来、印刷を行う際
は、上述の充填及び掻き取り動作の両方が十分に行え安
定した印刷ができる様に、作業者が経験的に各印刷条件
の設定や調整、変更を行っていた。よって、上記印刷条
件の設定や調整、変更作業は作業者による個人差が大き
く、安定した印刷を維持することは困難であるという問
題もあった。本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、従来に比べ印刷時間の高速化を図っ
た場合においても安定した印刷を行うことができる、印
刷ペースト印刷装置及び印刷方法を提供することを第1
の目的とする。
【0009】さらに又、本発明は、上記第1の目的にお
ける上記印刷ペースト印刷装置及び印刷方法において、
さらに、印刷ペーストの粘度変化による印刷不良の発生
を防止することができる印刷ペースト印刷装置及び印刷
方法を提供することを第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1態様である
印刷ペースト印刷装置は、開口部が形成された印刷用マ
スクの表面をスキージが印刷方向に移動することにより
上記表面上の印刷ペーストを上記印刷用マスクの裏面に
位置する回路基板面に上記開口部を介して印刷し塗布す
る印刷ペースト印刷装置であって、上記スキージは、印
刷時には上記表面に対して隙間を隔てた非接触な状態に
下端が配置されて上記印刷方向に移動して上記印刷ペー
ストを上記開口部へ充填する充填用スキージと、上記印
刷方向において上記充填用スキージの後方に配置され印
刷時には上記表面に接触して上記充填用スキージと同方
向に移動し上記表面上の不要な印刷ペーストを除去する
掻き取り用スキージと、印刷時には上記表面に対して隙
間を隔てた非接触な状態に下端が配置されて上記充填用
スキージと同方向に移動し、かつ該移動により上記印刷
ペーストに生じる圧力を検出して上記開口部への上記印
刷ペーストの印刷中における充填難易度を求めるための
第1圧力検出器を有する充填難易度検出用部材とを備
え、上記充填難易度検出用部材の上記第1圧力検出器に
て測定された圧力に基づき求まる上記充填難易度に基づ
いて上記充填用スキージにおけるスキージ設定条件を制
御する制御装置を備えたことを特徴とする。
【0011】本発明の第2態様である印刷ペースト印刷
方法は、開口部が形成された印刷用マスクの表面を印刷
方向にスキージングすることで上記表面上の印刷ペース
トを上記印刷用マスクの裏面に位置する回路基板面に上
記開口部を介して印刷し塗布する印刷ペースト印刷方法
であって、上記スキージングにより上記印刷ペーストに
生じる圧力を検出し該圧力に基づき上記開口部への上記
印刷ペーストの印刷中における充填難易度を求め、さら
に、上記印刷ペーストの上記開口部への充填時における
実際の充填力を求め、求めた上記充填難易度及び上記充
填力の少なくとも一方に基づき上記スキージングによる
上記印刷ペーストの上記開口部へのスキージ設定条件の
制御を行うことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態であるクリーム
半田印刷装置及び印刷方法について図面を参照しながら
以下に説明する。尚、上記印刷方法は上記クリーム半田
印刷装置にて実行されるものである。又、各図におい
て、同一又は同様の機能を果たす構成部分については同
じ符号を付し、その説明を省略する。又、印刷ペースト
の一例であるクリーム半田とは、本明細書において、粉
末半田を高粘性フラックスに混ぜ合わせたペースト状半
田をいう。又、上述の「課題を解決するための手段」に
記載する掻き取り用スキージにおけるマスク表面への
「接触部分」の一実施形態として掻き取り用スキージ2
014a,2014bの下端2020a,2020bが
相当する。又、充填調整装置の機能を果たす一実施形態
として後述する充填用スキージ2010a,2010b
用の上下駆動装置2011a,2011b及び角度可変
装置2012a,2012bが相当する。
【0013】上述した問題点を解決し、上記第1の目的
を達成するクリーム半田印刷装置として、本願出願人は
特願平9−339887号にて図3に示すクリーム半田
印刷装置51を既に提案している。図3では、上記クリ
ーム半田印刷装置51におけるスキージヘッド周りの概
略を示しており、上記クリーム半田印刷装置51は左、
右の両印刷方向にスキージが移動するタイプである。ク
リーム半田印刷装置51について以下に概説する。クリ
ーム半田印刷装置51は、上記右方向印刷時に使用する
掻き取り用スキージ14a、上記左方向印刷時に使用す
る掻き取り用スキージ14bに加え、さらに、印刷方向
においてこれら掻き取り用スキージ14a、14bに挟
まれた位置に、クリーム半田7をマスク3の開口部4に
充填するための充填用スキージ10を設けている。印刷
時においてマスク3上の不要なクリーム半田7の掻き取
り動作を行う掻き取り用スキージ14a,14bのそれ
ぞれは、掻き取り用スキージ用の上下駆動装置15a,
15bにて待機位置18と掻取位置19との間で昇降可
能である。又、当該クリーム半田印刷装置51は、制御
装置48にて動作制御される駆動装置76にて左、右の
印刷方向へ移動される。尚、図3では、右方向印刷を行
っている状態を示しているので、掻き取り用スキージ1
4aが掻取位置19に下降し、掻き取り用スキージ14
bが待機位置18に上昇した状態を図示している。又、
掻き取り用スキージ14a,14bが掻取位置19に位
置した状態にあっては、各スキージの先端部20は、適
宜な圧力がマスク3の表面3aに印加されるような状態
で上記表面3aに接触する。一方、印刷時において充填
用スキージ10は、マスク3の表面3aに接触せず、後
述にて図8を参照して説明する場合と同様に、隙間H2
をあけて配置される。充填用スキージ10は、充填用ス
キージ用の上下駆動装置11の駆動軸11aに反力検出
器13を介して連結されている。上下駆動装置11は、
制御装置48に接続されており、上記反力検出器13の
出力情報に基づき制御装置48を介して駆動され駆動軸
11aを昇降し、良好な充填がなされるように上記隙間
H2の調整が行われる。
【0014】このように構成されるクリーム半田印刷装
置51は以下のように動作する。マスク3の表面3aに
塗布されたクリーム半田7は、クリーム半田印刷装置5
1の移動により充填用スキージ10によってマスク3の
開口部4へクリーム半田7が充填されていく。掻き取り
用スキージ14aは、充填用スキージ10の上記隙間H
2によりマスク3の表面3aに形成されたクリーム半田
7の層を掻き取る。掻き取り用スキージ14aの上記掻
き取り動作によりマスク3の表面3a上の不要なクリー
ム半田7が上記表面3aと同一面まで掻き取られる。こ
のように、充填用スキージ及び掻き取り用スキージ14
a,14bを設けて、充填用スキージ10をマスク3の
表面3aに対して非接触な状態で移動させてクリーム半
田7をマスク3の開口部4に充填した後、マスク3の表
面3a上の不要なクリーム半田7を掻き取り用スキージ
14a,14bにて除去するようにしたことにより、ス
キージの移動速度を高速化しても上記開口部4へのクリ
ーム半田7の充填不足やクリーム半田7の掻き取り不良
の発生を無くし、回路基板上に安定した印刷を行うこと
ができる。よって、印刷時間の短縮を図り生産性を向上
することができる。
【0015】一方、クリーム半田7は、上述のように高
粘性フラックスに半田粉末を混ぜ合わせたペースト状の
物質であり、上記フラックスや上記半田粉末の種類及び
それらの混合比等の組み合わせによりクリーム半田7の
種類は無数にあり、その特性も様々である。クリーム半
田7の特性は一般的には粘度で表されるが、通常は定性
的に表現されることが多く、粘度が高いクリーム半田7
は硬くて滲み難いクリーム半田、粘度が低いクリーム半
田7は軟らかくて滲み易いクリーム半田と呼ばれる。
又、図4に示すように、プリント基板5をマスク3に位
置決めして重ね合わせた状態では、プリント基板5とマ
スク3との間には微視的に隙間G1が存在する。又、上
述したクリーム半田印刷装置51では、充填用スキージ
10の先端部分と、掻き取り用スキージ14a又は掻き
取り用スキージ14bの先端部20との間隔は約60m
mとなっている。よって、マスク3における、ある開口
部4に着目すると、クリーム半田印刷装置51の印刷方
向への移動により充填用スキージ10による開口部4へ
のクリーム半田7の充填動作が完了した後、しばらく経
過後に例えば掻き取り用スキージ14aがマスク3の表
面3aに接触しながら移動し掻き取り動作が行われる。
【0016】したがって上記隙間G1は上述の充填及び
掻き取り動作にて以下のように変化する。まず、充填用
スキージ10にて発生している充填圧力にてマスク3は
プリント基板5側へ押圧されて撓み上記隙間G1は小さ
くなり図5に示すように隙間Gとなる。印刷用スキージ
10の通過後、上記充填圧力は作用しなくなるので、上
記隙間Gは再び元の状態、即ち上記隙間G1に戻る。そ
の後しばらくしてから、掻き取り用スキージ14aが通
過し、その押圧により再びマスク3はプリント基板5側
へ押圧されて撓み上記隙間G1は再び隙間G1よりも狭
い例えば隙間G2となる。このように、プリント基板5
とマスク3との間の隙間は、充填用スキージ10の通過
と掻き取り用スキージ14aの通過とによって二度隙間
G1よりも狭くなることになる。このような場合に、上
述した粘度の低い滲み易いクリーム半田7を用いた場合
において、図5に示すように印刷用スキージ10の通過
により上記粘度の低いクリーム半田7、特にフラックス
は開口部4へ充填されるだけでなく、上記隙間G1にも
侵入する。このように上記隙間G1に特にフラックスが
侵入した状態において、掻き取り用スキージ14aが通
過して再び上記隙間が狭くなると、上記侵入したフラッ
クスやクリーム半田7は、毛細管現象により、図6に示
すように、上記侵入したクリーム半田7等は拡散し、回
路基板5上の隣接するランド6の間にも侵入する可能性
が出てくる。よって、回路基板5上では図7に示すよう
に隣接するランド6間にてクリーム半田7がつながって
しまい印刷滲みやブリッジ部分151が誘発される可能
性が発生することになる。したがって、印刷不良が発生
して安定した印刷が行えないという問題が発生する可能
性がある。尚、このようなことから粘度の低いクリーム
半田7は滲み易いクリーム半田と呼ばれ、逆に、粘度の
高いクリーム半田7は滲み難いクリーム半田と呼ばれ
る。したがって、上記滲み易いクリーム半田を使用した
ときであっても、スキージ速度を高速化して安定した印
刷が行え、印刷時間の短縮を図り生産性の向上を図るこ
とができる印刷ペースト印刷装置が望まれる。
【0017】さらに又、例えば、上記粘度が低いクリー
ム半田7に対して上記粘度が高いクリーム半田7では、
その流動性が悪いため、開口部4へクリーム半田7が充
填され難くなり、未充填や印刷かすれ等の印刷不良が発
生し易い。このように、クリーム半田7の流動特性、即
ち粘度により印刷品質が大きく左右されることから、従
来のクリーム半田印刷工程では、クリーム半田7の購入
時にメーカが添付するクリーム半田7の検査成績書に記
載してある粘度を参照したり、印刷前に粘度計によりク
リーム半田7の粘度を測定したり等により、クリーム半
田7の粘度管理を行っているのが現状である。
【0018】しかしながら、回路基板の実際の生産工程
でのクリーム半田印刷装置は、生産性の観点から、長時
間の連続印刷を行っている。よって、マスク3の表面3
a上のクリーム半田7は、上記左、右の印刷方向へ繰り
返しスキージングがなされることから、常に応力を受け
ている。又、上記連続印刷により上記表面3a上のクリ
ーム半田7の量は次第に減少するので、所定時間ごとに
新たなクリーム半田7が補給される。又、長時間連続印
刷中においては、クリーム半田印刷装置周りの雰囲気温
度も変化する。このような諸条件により、上記表面3a
上のクリーム半田7の粘度はその都度変化し、又、クリ
ーム半田7自体の経時変化等によっても変化する。した
がって、従来のような、購入時の上記検査成績書による
粘度値や、印刷前における粘度計での測定値等を用いた
粘度管理では、印刷工程中におけるマスク3の表面3a
上におけるクリーム半田7の実際の粘度を知ることはで
きず、連続印刷中のクリーム半田7の粘度変化により印
刷不良が発生するという問題点がある。そこで、例えば
クリーム半田のような印刷ペーストの粘度変化による印
刷不良の発生を防止することができる印刷ペースト印刷
装置及び印刷方法がさらに望まれる。
【0019】よって、印刷ペースト印刷装置の実施形態
におけるクリーム半田印刷装置2001は、上記掻き取
り用スキージ、及び上記充填用スキージを設けたクリー
ム半田印刷装置において、さらに上記印刷ペーストの粘
度、本実施形態ではクリーム半田の粘度、及び該粘度変
化に応じて充填用スキージのスキージ設定条件を最適に
設定し印刷不良の発生を防止する。
【0020】このようなクリーム半田印刷装置2001
は、従来のクリーム半田印刷装置における構成とほぼ同
様であり、図2に示すように、印刷が行われるプリント
基板5を当該クリーム半田印刷装置2001へ搬入する
基板搬入装置55と、搬入されたプリント基板5のX,
Y,θ位置補正装置や、印刷後においてマスク3とプリ
ント基板5との版離れを行う版離れ装置を有するステー
ジ部60と、プリント基板5を支持する基板サポート装
置61と、マスク3とプリント基板5との位置合わせ用
の情報を得るための基板位置補正用認識カメラ62と、
スキージヘッド2009と、スキージヘッド2009を
駆動する駆動装置76と、当該クリーム半田印刷装置2
001の動作制御を行う制御装置2081とを備える。
又、上述の各構成部分の内、本実施形態にて特徴的な構
造を有する上記スキージヘッド2009及び制御装置2
081を除いた残りの構成部分は、従来のクリーム半田
印刷装置における構成と変わりないので、以下には主と
して上記スキージヘッド2009及び制御装置2081
について説明する。尚、該クリーム半田印刷装置200
1は、上述の左、右の両印刷方向にスキージが移動する
タイプである。
【0021】図1は、本実施形態におけるクリーム半田
印刷装置2001におけるスキージヘッド2009周り
の概略を示す図である。クリーム半田印刷装置2001
の上記スキージヘッド2009では、上記右方向印刷時
に使用する掻き取り用スキージ2014a、上記左方向
印刷時に使用する掻き取り用スキージ2014bに加
え、さらに、印刷方向においてこれら掻き取り用スキー
ジ2014a、2014bに挟まれた位置に、クリーム
半田7をマスク3の上記開口部4に充填するための充填
用スキージ2010a及び充填用スキージ2010b、
並びにクリーム半田7の印刷中において該クリーム半田
7の粘度、即ち上記開口部4への充填の難易度を求める
ための圧力を測定する第1圧力検出器2035を有する
充填難易度検出用部材2030を備えた。又、図1に
は、上記右方向印刷のときに上記第1圧力検出器203
5がクリーム半田7の圧力を検出するように充填難易度
検出用部材2030を配向した状態を図示している。充
填用スキージ2010aは、上記掻き取り用スキージ2
014aと対となり上記右方向印刷のときに動作し、充
填用スキージ2010bは、上記掻き取り用スキージ2
014bと対となり左方向印刷のときに動作するもので
ある。
【0022】まず、掻き取り用スキージ2014a,2
014bについて、説明する。印刷時においてマスク3
上の不要なクリーム半田7の掻き取り動作を行う掻き取
り用スキージ2014a,2014bのそれぞれは、当
該クリーム半田印刷装置2001を構成するスキージヘ
ッド2009の台板2017にそれぞれ取り付けられた
掻き取りスキージ用の上下駆動装置2015a,201
5bにて、待機位置2018と掻取位置2019との間
で昇降可能である。尚、上記台板2017は、制御装置
2081にて動作制御される駆動装置76にて上記左、
右の印刷方向へ移動される。図1では、右方向印刷を行
っている状態を示しているので、掻き取り用スキージ2
014aが掻取位置2019に下降し、掻き取り用スキ
ージ2014bが待機位置2018に上昇した状態を図
示している。掻き取り用スキージ2014a又は掻き取
り用スキージ2014bが上記掻取位置2019に位置
した状態にあっては、掻き取り用スキージ2014aの
先端2020a,掻き取り用スキージ2014bの先端
2020bは、適宜な圧力がマスク3の表面3aに印加
されるような状態でマスク3の表面3aに接触する。
尚、上記先端2020a、2020bは、掻き取り用ス
キージ2014a、2014bの下端に相当し、マスク
3の表面3aに最も近接する箇所を言う。
【0023】又、掻き取り用スキージ2014a、20
14bのそれぞれは、ホルダー2107a,2107b
にそれぞれ保持されており、該ホルダー2107a,2
107bは、保持部材2106a,2106bにピン2
105a,2105bを介して取り付けられ、上記保持
部材2106a,2106bは、ガイド部材2108
a,2108bを介して上記上下駆動装置2015a、
2015bの駆動軸2115a、2115bにそれぞれ
取り付けられている。上記ガイド部材2108a,21
08bのそれぞれは、保持部材2106a,2106b
をそれぞれ上記左、右の印刷方向に沿って移動可能に支
持する。よって、図8に示すように、掻き取り用スキー
ジ2014aにおけるマスク3との接触部分である上記
先端2020aと、後述の充填用スキージ2010aに
おける先端2024aとの間における、上記印刷方向に
沿った寸法D、及び掻き取り用スキージ2014bにお
けるマスク3との接触部分である上記先端2020b
と、後述の充填用スキージ2010bにおける先端20
24bとの間における、上記印刷方向に沿った寸法D
を、後述する所定の値に設定するために、掻き取り用ス
キージ2014a、2014bは上記ガイド部材210
8a,2108bによって上記印刷方向に移動可能であ
り、又、例えばボルト等の締結部材を用いて上記所定値
にて掻き取り用スキージ2014a、2014bはガイ
ド部材2108a,2108bに固定可能である。尚、
上記充填用スキージ2010aにおける先端2024
a、及び充填用スキージ2010bにおける先端202
4bは、該充填用スキージ2010a,2010bの下
端に相当し、マスク3の表面3aに最も近接する箇所を
いう。又、図9に示すように、例えば掻き取り用スキー
ジ2014a側のガイド部材2108aにおいて、モー
タ2109a及び該モータ2109aにて軸回りに回転
されるボールネジ2110aを設け、該ボールネジ21
10aに保持部材2106aを係合させるような公知の
機構にて、ガイド部材2108aに対して保持部材21
06aを移動及び固定するようにしてもよい。尚、図9
では、掻き取り用スキージ2014a側について図示し
ているが、本実施形態では、もちろん掻き取り用スキー
ジ2014b側についても図9に示す機構を設けてい
る。
【0024】又、上記ピン2105a,2105bは、
上記駆動軸2115a,2115bと同軸上にそれぞれ
位置し、保持部材2106a,2106bに対して上記
左、右の印刷方向にホルダー2107a,2107bを
揺動可能に支持する。よって掻き取り用スキージ201
4a、2014bのそれぞれは、マスク3の表面3aに
対して、掻き取り用スキージ2014a、2014bの
側面2021a,2021bが鋭角から直角を介して鈍
角までの範囲の任意の角度をなすように設定可能であ
る。ここで、ピン2105a,2105bを例えばボル
ト、ナットのような締結部材にて構成することで、ピン
2105a,2105bの締め付けにより、ホルダ21
07a,2107bの上記揺動を止めかつ掻き取り用ス
キージ2014a、2014bを上記任意の角度に固定
することができる。本実施形態では、図示するように、
マスク3の表面3aに対して、掻き取り用スキージ20
14a、2014bの側面2021a、2021bの両
方とも鈍角として、掻き取り用スキージ2014a、2
014bを固定している。又、ピン2105a,210
5bを回転中心として、例えばモータを使用した公知の
機構にてホルダ2107a,2107bを揺動させかつ
上記任意の角度にホルダ2107a,2107bを固定
するようにしてもよい。このような、ピン2105a,
2105b、保持部材2106a,2106b、ホルダ
2107a,2107b、及びガイド部材2108a,
2108bにて、掻き取り用スキージ2014a、20
14bの角度位置設定装置2102a,2102bを形
成する。
【0025】又、上記表面3a上の上記不要なクリーム
半田7とは、マスク3の表面3a及び開口部4におい
て、表面3aを超えて表面3a及び開口部4に盛り上が
って存在するクリーム半田をいう。又、上記駆動装置7
6、上下駆動装置2015a,2015bのそれぞれ
は、当該クリーム半田印刷装置2001の動作制御を行
う制御装置2081に接続される。
【0026】上述のように掻き取り用スキージ2014
a,2014bの側面2021a,2021bをマスク
3の表面3aに対して鈍角に設定した場合には、図8に
示され後述するように例えば充填用スキージ2010a
によりマスク3の開口部4に充填されたクリーム半田7
に極力影響を与えないようにして上記表面3a上の不要
なクリーム半田7を除去することができる。その理由
は、図10に示すような、工具520による工作物52
1の切削加工における一般的なせん断切削モデルを考え
ることにより説明することができる。このモデルに示す
ように工具520で工作物521を切削する場合、工具
520により作用するせん断力は、仕上げ面522より
も上部、即ち、図10に斜線を施したせん断領域524
に主に作用する。即ち、上記せん断力は、切りくず52
3になる部分だけに作用する。つまり、図10におい
て、掻き取り用スキージ2014a,2014bを工具
520に、上記開口部4に充填されたクリーム半田7を
仕上げ面522より下の工作物521に、上記表面3a
上の不要な上記クリーム半田7を切りくず523に、そ
れぞれ置き換えて考えると、掻き取り用スキージの側面
2021a,2021bの角度を鈍角に設定した場合の
せん断力は、上記表面3a上の不要な上記クリーム半田
7だけに作用するので、上記開口部4に充填された上記
クリーム半田7に影響を与えないで上記表面3a上の不
要なクリーム半田7を除去することができる。
【0027】次に、上記充填用スキージ2010a、2
010bについて説明する。上記右方向印刷のときに使
用する充填用スキージ2010a及び上記左方向印刷の
ときに使用する充填用スキージ2010bのそれぞれ
は、大略、充填用部材2022a,2022b、及び該
充填用部材2022a,2022bを保持する保持部材
2023a,2023bをそれぞれ有し、台板2017
に取り付けられた、充填用スキージ2010a,201
0b用のそれぞれの上下駆動装置2011a,2011
bの各駆動軸2116a,2116bに連結されてい
る。それぞれの上記上下駆動装置2011a,2011
bは、制御装置2081に接続されており、詳細後述す
るように、第1圧力検出器2035及び第2圧力検出器
2201〜2205の出力情報に基づき制御装置208
1を介して駆動され駆動軸2116a,2116bを昇
降する。よって、充填用スキージ2010a,2010
bのそれぞれは、上下駆動装置2011a,2011b
によって、待機位置2041と充填位置2042との間
を昇降可能である。尚、図1では、上記右方向印刷を行
っている状態を示しているので、充填用スキージ201
0aが充填位置2042に下降しており、充填用スキー
ジ2010bが待機位置2041に上昇している。充填
用スキージ2010a,2010bが充填位置2042
に配置されているとき、各充填用スキージ2010a,
2010bの先端部2024a,2024bと、マスク
3の表面3aとは、後述のように隙間H2をあけた非接
触な状態に設定される。
【0028】それぞれの充填用スキージ2010a,2
010bの先端部分における上記表面3aへのそれぞれ
の対向面は、図8に詳しく示すように、充填用部材20
22a,2022bのそれぞれの先端2024a,20
24bから各印刷方向に向かって上り傾斜となる充填加
圧面2025a,2025bを形成する。尚、充填用部
材2022a,2022bの材質としては、従来のスキ
ージに使用されるような、ゴム材や金属等が使用でき
る。それぞれの充填用スキージ2010a,2010b
は、印刷時、即ち上記充填位置2042に配置されたと
きには、それぞれの上記先端2024a,2024bが
表面3aに対して寸法h2にてなる隙間H2をなすよう
に配置される。又、このときそれぞれの充填用部材20
22a,2022bにおいて印刷方向側のそれぞれの側
面2072a,2072bと充填加圧面2025a,2
025bとの交線部分2026a,2026bと表面3
aとの隙間H1の寸法はh1となる。上述のような充填
用部材2022a,2022bを有する充填用スキージ
2010a,2010b、及び掻き取り用スキージ20
14a,2014bを設けることで、充填用スキージ2
010a,2010bのスキージ速度を高速化した場合
においても従来のようにマスク3の開口部4にクリーム
半田7の未充填部分9が生じることはなく、さらに、上
述の滲み易いクリーム半田7を用いたときにおいても、
隣接するランド6間で上記フラックスや上記クリーム半
田7が連結する、いわゆる印刷滲みやブリッジ部分15
1が発生することはなく、安定した印刷を行うことがで
きる。その理由を以下に説明する。
【0029】まず、上記未充填部分9の発生が無くなる
理由について説明する。充填用スキージ2010a,2
010bによる開口部4へのクリーム半田7の充填の際
に発生する充填圧力について、図8に基づいて説明す
る。尚、充填用スキージ2010a,2010bの両者
で作用は同一であるので、ここでは充填用スキージ20
10aを例に採り説明する。図8に示す状態にて、矢印
で示すように右方向へ充填用スキージ2010aを移動
させると、クリーム半田7は、上述した隙間H1側から
充填用部材2022aの充填加圧面2025aへ流入し
て、上記隙間H2から流出する。この現象は、狭いくさ
び状の隙間に入り込む物質の流れを考えることにより説
明することができる。即ち、図11に示す様なモデルを
考える。このモデルは、軸受等における流体潤滑の説明
で用いられる一般的に良く知られたモデルであるが、こ
のモデルはちょうど充填用部材2022aの隙間H2か
ら隙間H1までの形態と近似している。図11におい
て、壁体501と基準面502との流体の入口側におけ
る隙間の大きさをh1、出口側の隙間の大きさをh2、
入口隙間と出口隙間の間隔をL、入口隙間からxの距離
における壁体501と基準面502との隙間の大きさを
h、壁体501の移動速度をv、流体の粘度をηとする
と、流体の流れにより距離xの位置で発生する圧力p’
は次式で表され、又、圧力分布は図12に示すようにな
ることが良く知られている。p’=(6ηvL/(h1
2−h22))・((h1−h)(h−h2)/h2)
…(2)従って、充填用スキージ2010aの充填用部
材2022aによりクリーム半田7に発生する充填圧力
及び圧力分布も同様に考えることができる。即ち、図3
9における斜線部分105に比べて、図12における斜
線部分503に示すように、充填用スキージ2010a
を使用することで高い充填圧力が広範囲で発生している
ことがわかる。したがって、充填時間が短くても上記開
口部4への充填を行うことができる。よって、スキージ
速度を高速化した場合においても上記未充填等の充填不
良の発生が無く、安定した印刷を行うことができる。
【0030】次に、粘度が低い、即ち滲み易いクリーム
半田7を用いたときであっても上記印刷滲みや上記ブリ
ッジ部分151の発生が無くなる理由について説明す
る。尚、ここでも充填用スキージ2010a及び該充填
用スキージ2010aと対となる掻き取り用スキージ2
014aを例に採る。図4ないし図6、及び図3を参照
して説明したように、マスク3の裏面3bとプリント基
板5とは、微視的には隙間G1が存在する。一方、充填
位置2042に配置された充填用スキージ2010aが
印刷方向へ移動することで上述のように充填圧力が生じ
ることから、充填用スキージ2010aが通過している
マスク3の裏面3bはプリント基板5側へ撓み、上記隙
間G1は狭くなり上記隙間G2となる。又、図示するよ
うに掻き取り用スキージ2014aもその先端2020
aがマスク3の表面3aに接触しかつマスク3を押圧し
ていることから、掻き取り用スキージ2014aが通過
しているマスク3の裏面3bはプリント基板5側へ撓み
上記隙間G2となる。
【0031】もし、図1及び図8に示され上述したよう
に、充填用スキージ2010aの先端2024aと、掻
き取り用スキージ2014aの先端2020aとの間の
寸法Dを、図3に示すクリーム半田印刷装置51のよう
に例えば60mmというように必要以上に広く設定した
とすると、粘度が低い、即ち滲み易いクリーム半田7を
用いたときには、上述のように、上記印刷滲みや上記ブ
リッジ部分151が発生する可能性が生じる。
【0032】これに対して本実施形態では、上記寸法D
を極力小さくし、例えば数mm程度、具体的には1〜3
mmに設定している。ここで上述の着目した開口部4の
状態を調べるために図13に示すように、例えば圧力セ
ンサ等にてなる圧力検出器212を埋設した実験用のベ
ースプレート211の表面211a上を充填用スキージ
2010a及び掻き取り用スキージ2014aを上記印
刷方向に移動させる実験を行った。上記寸法Dを例えば
上記60mmに設定したときには、圧力検出器212
は、図14に示すように時間経過につれて充填用スキー
ジ2010aによる圧力波形213と、掻き取り用スキ
ージ2014aによる圧力波形214との2つの圧力波
形を出力する。この2つの圧力波形213と圧力波形2
14との間には、圧力PDが0の部分、即ち圧力が作用
していない部分215が発生していることから、マスク
3は充填用スキージ2010a及び掻き取り用スキージ
2014aによって2度撓むことがわかる。一方、上記
寸法Dを小さくしていくと、掻き取り用スキージ201
4aによる圧力波形214は矢印216に示すように充
填用スキージ2010aによる圧力波形213に近づい
ていく。そして、上記寸法Dを上記数mm程度、具体的
には1〜3mmに設定したときには、図15に示すよう
に圧力0の部分215が無くなり、圧力波形は一つとな
ることが確認された。
【0033】該実験からもわかるように、上記寸法Dを
極力小さくし、例えば上記数mm程度、具体的には1〜
3mmに設定することで、上記印刷方向へのスキージヘ
ッドの移動により上記着目した開口部4を充填用スキー
ジ2010a及び掻き取り用スキージ2014aは連続
して通過することになり、充填用スキージ2010aに
て開口部4へクリーム半田7の充填が行われた直後に掻
き取り用スキージ2014aにて不要なクリーム半田7
の除去が行われる。即ち、充填用スキージ2010a及
び掻き取り用スキージ2014aの連続した通過によ
り、マスク3の上記撓み現象は1回のみとなり、上述の
ように既に上記隙間G1に侵入した上記フラックスやク
リーム半田7が2度目の上記撓みにより拡散するという
現象を防ぐことができる。したがって、粘度が低い、即
ち滲み易いクリーム半田7を用いたときであっても上記
印刷滲みや上記ブリッジ部分151の発生を無くすこと
ができる。上述のように、充填用部材2022aの先端
2024aと掻き取り用スキージ2014aの先端20
20a、及び充填用部材2022bの先端2024bと
掻き取り用スキージ2014bの先端2020bとが、
それぞれ上述のように例えば数mm程度の寸法Dに設定
可能なように、本実施形態では、例えば充填用スキージ
2010a及び掻き取り用スキージ2014aを例に採
ると、充填用部材2022aの先端2024aに対して
掻き取り用スキージ2014aの先端2020aを近接
させるために、掻き取り用スキージ2014aの側面2
021aとマスク3の表面3aとのなす角度を鈍角とし
て掻き取り用スキージ2014aを設置しかつ上記側面
2021aと上記表面3aとの接触部分を上記先端20
20aとしており、さらに、上記側面2021aに対向
する充填用部材2022aの側面2073を平坦面とし
て掻き取り用スキージ2014aの設置の障害とならな
いようにしている。尚、上記寸法Dの値としては上述の
値に限定されるものではなく、上記隙間Gに侵入した上
記フラックスやクリーム半田7が上記撓みにより拡散す
る現象を防止できるような値であればよい。尚、上記寸
法Dの設定には、図9を参照して上述したように制御装
置2081の制御により例えばモータ2109aを駆動
して例えば保持部材2106aを上記印刷方向に移動
し、設定すべき寸法Dとする。又、寸法Dの設定の制御
方法としては、使用するクリーム半田7の粘度が低くな
ればなるほど、即ち滲み易くなればなるほど、上記寸法
Dは小さくする必要があり、逆に、上記粘度が高くなれ
ばなるほど、即ち滲み難くなればなるほど上記寸法Dは
大きくすることができる。
【0034】このような充填用部材2022a,202
2bのそれぞれは、上記駆動軸2116a,2116b
と同軸上にてそれぞれピン2027a,2027bによ
って左、右の印刷方向側に揺動可能な状態で、それぞれ
の保持部材2023a,2023bにて保持される。後
述するように充填用部材2022a,2022bのそれ
ぞれの充填加圧面2025a,2025bとマスク3の
表面3aとの交差角度をそれぞれ可変とするとともに、
ピン2027a,2027bを中心に揺動可能な充填用
部材2022a,2022bを適宜な上記交差角度に維
持するために、保持部材2023a,2023bにはモ
ータ又はシリンダなどのような角度可変装置2012
a,2012bがそれぞれ取り付けられている。該角度
可変装置2012a,2012bのそれぞれは、それら
の各本体の一端が保持部材2023a,2023bに回
動可能に支持され、それぞれの上記本体に対して進退可
能である各駆動軸2013a,2013bの各先端部分
が充填用部材2022a,2022bのそれぞれの肩部
2028a,2028bに対して回動可能に連結されて
いる。よって、各駆動軸2013a,2013bを進退
させることでそれぞれの充填用部材2022a,202
2bは、ピン2027a,2027bを支点として揺動
することになる。又、それぞれの角度可変装置2012
a,2012bは、制御装置2081に接続されてお
り、後述するように第1圧力検出器2035及び第2圧
力検出器2201〜2205の検出情報に基づいて、若
しくは第1圧力検出器2035の検出情報に基づいて、
制御装置2081の制御により上記駆動軸2013a,
2013bをそれぞれ進退させて上記交差角度をそれぞ
れ独立して変更することができる。
【0035】尚、上述の交差角度の変更により充填用ス
キージ2010aの先端2024aと掻き取り用スキー
ジ2014aの先端2020aとの間の上記寸法D、及
び充填用スキージ2010bの先端2024bと掻き取
り用スキージ2014bの先端2020bとの間の上記
寸法Dが変化したときには、それぞれの寸法Dが上述の
所定値になるように、上記角度位置設定装置2102
a,2102bにて掻き取り用スキージ2014a,2
014bの先端2020a,2020bの配置を調整す
る。
【0036】充填用スキージ2010aを例に採り説明
するが、さらに本実施形態では、図8及び図16に示す
ように、充填用スキージ2010aの充填加圧面202
5aには、充填用スキージ2010aの長手方向におけ
るほぼ中央部分にて上記先端2024aから上記充填加
圧面2025aに沿って、圧力センサ等にてなり印刷中
におけるクリーム半田7の圧力分布を検出するための第
2圧力検出器2201〜2205が列状に連続して配置
されている。これらの第2圧力検出器2201〜220
5は、図1に示すようにそれぞれ制御装置2081に接
続されている。もちろん、設置する上記第2圧力検出器
2201等の数は本実施形態の5つに限定されるもので
はないが、2つ以上が好ましい。又、上記第2圧力検出
器2201等の配置位置は、上記ほぼ中央部分に限定さ
れるものではなく、印刷中にクリーム半田7が存在する
場所であればよい。又、第2圧力検出器2201〜22
05は、クリーム半田7の圧力をより正確に検出するた
めに、図示するように、圧力検出面を上記充填加圧面2
025aに露出して埋設されている。
【0037】又、本実施形態では上述のように上記第2
圧力検出器2201〜2205は、上記充填加圧面20
25aに連続して配置しているが、これに限定されるも
のではない。即ち、図17に示すように、印刷中におけ
るクリーム半田7の圧力分布変化は、充填用スキージ2
010aの充填用部材2022aの中心線2310に対
して部分2026a側よりも先端2024a側にて顕著
であることから、上記先端2024a側に、より多くの
上記第2圧力検出器を配置した構成とすることもでき、
又、図18に示すように、上記圧力分布変化をより細か
く正確に検出可能なように上記第2圧力検出器2201
〜2203に比べて圧力検出面積の小さい小面積圧力検
出器2320〜2325を上記先端2024a側に配置
した構成とすることもできる。尚、図8、図16、図1
7、及び図18には、充填用スキージ2010aの場合
を図示しているが、上述の内容は、もちろん充填用スキ
ージ2010bについても同様である。
【0038】上述のように充填用スキージ2010a、
2010bに設けた第2圧力検出器2201〜2205
における充填力の検出動作について説明する。尚、「ク
リーム半田7をマスク3の開口部4へ充填する力」を
「充填力」と定義する。後述のように該充填力は、マス
ク3の開口部4へクリーム半田7を充填するときに時間
のファクターを加味したものである。又、該充填力を測
定する方法について図13を参照して説明し、本実施形
態の充填用スキージ2010a,2010bによる開口
部4への充填力を測定するための装置である実験用の圧
力検出器212が送出する圧力情報の時間的変化を図1
4及び図15に示した。上述のようにクリーム半田7を
上記開口部4へ充填する力が充填力であることから、充
填力は、充填時における開口部4に対するエネルギー的
な指標と考えることができ、つまり、「開口部4に対
し、どれだけの圧力が、どれだけの時間、作用している
か」を示すものである。即ち、充填圧力をPf、充填時
間つまり作用時間をtとすると、「充填力Ef」は、次
式(3)にて表すことができる。
【0039】
【数1】
【0040】上記(3)式に示すように、充填力Ef
は、図14を参照すると上記充填圧力の波形213にお
ける充填時間0からtまでの積分値であり、上記圧力検
出器212の送出情報から導出することができる。上記
充填力は、クリーム半田7をマスク3の開口部4へ充填
する力であるが、上述のように時間のファクターを含む
概念であり、同様にクリーム半田7をマスク3の開口部
4へ押し込む力を示す概念であるが上記時間のファクタ
ーを含まない上記充填圧力とは異なる。つまり、同じ充
填圧力を有している場合でも、該充填圧力が作用する時
間の長短により開口部4へクリーム半田7が充填された
りされなかったりすることから、ここではさらに時間を
も考慮した上記充填力を採用する。しかしながら、実際
の印刷における充填工程時に、上記開口部4に上記圧力
検出器212を設けることはできない。そこで本実施形
態では、上述のように充填用スキージ2010a、20
10bの充填加圧面2025a、2025bに第2圧力
検出器2201〜2205を設け、これらの第2圧力検
出器2201〜2205から得られる、印刷中のクリー
ム半田7の圧力分布から間接的に上記充填力Efを検出
するようにした。つまり、充填用スキージ2010a及
び充填用スキージ2010bの移動により発生したクリ
ーム半田7の圧力は流体圧力であるから、マスク3側に
充填圧力Pfとして作用すると同時に、充填用スキージ
2010a、2010bの充填加圧面2025a、20
25b側にも同等の圧力が作用している。したがって、
充填用スキージ2010a、2010bの充填加圧面2
025a、2025bに作用する圧力を第2圧力検出器
2201〜2205にて検出することで上記充填力Ef
を間接的に検出することができる。
【0041】該検出動作について、図を参照しながら以
下に説明する。尚、以下の説明では、充填用スキージ2
010aを例に採り説明を行う。図19は、充填用スキ
ージ2010aが移動したときに、第2圧力検出器22
01〜2205のそれぞれから出力されるクリーム半田
7の圧力Psの結果を示す。図8を参照して、充填用ス
キージ2010aにおいて符号2026aにて示す部分
から第2圧力検出器2201〜2205のそれぞれの中
心までの距離をそれぞれXe,Xd,Xc,Xb,Xa
とすると、図19に示すように、上記Xeから順に圧力
Psが大きくなっていく。図20は、各第2圧力検出器
2201〜2205について、それぞれの位置と圧力P
sとの関係を示し、図20から充填用スキージ2010
aの充填加圧面2025aに作用するクリーム半田7の
圧力分布がわかる。尚、充填用スキージ2010aの移
動により発生する圧力が図20に示すような分布となる
ことは、図11,図12を参照して説明した上記(2)
式からもわかる。
【0042】又、図14の横軸の時間tは、充填時間、
即ち、開口部4上を充填用スキージ2010aが通過す
る時間であるから、上記開口部4の上記印刷方向におけ
る寸法を印刷速度vで除算したものであり、印刷速度v
の関数である。よって、図20における横軸に示す各第
2圧力検出器2201〜2205の配置位置Xe〜Xa
も上記印刷速度vで除算して、図21に示すように見か
けの時間Tに変換した。上述のように、充填力はクリー
ム半田7に作用する圧力を時間で積分したものであるこ
とから、充填用スキージ2010aの充填加圧面202
5aに作用する圧力Psから充填力Esを下記の(4)
式で表すことができる。
【0043】
【数2】
【0044】上記(4)式で示す充填力Esと、上記
(3)式に示す充填力Efとは、実際の実験結果からも
相関関係が0.99という相関があることが確認されて
いる。したがって、印刷中におけるクリーム半田7の開
口部4に対する充填力は、充填用スキージ2010aの
充填加圧面2025aに設けた第2圧力検出器2201
〜2205にて検出される圧力より検出できることにな
る。よって、第2圧力検出器2201〜2205のそれ
ぞれにてクリーム半田7の圧力Psを検出し、制御装置
2081は、圧力Psとそのときの印刷速度vに基づ
き、上記(6)式を用いて印刷中の開口部4への充填力
を検出することができる。
【0045】次に、充填難易度検出用部材2030につ
いて説明する。充填難易度検出用部材2030は、上記
台板2017に取り付けられた充填難易度検出用部材用
の駆動装置2031における出力軸2032の先端に取
り付けられる。充填難易度検出用部材2030は、マス
ク3の表面3aに対向する対向面を、図8に詳しく示す
ように、充填難易度検出用部材2030の先端2033
から上記印刷方向に向かって上り傾斜となる圧力検出用
斜面2034とした、クサビ形状の断面を有し、本実施
形態では第1圧力検出器2035の圧力検出面2035
aを上記圧力検出用斜面2034と同一面となるように
して上記先端2033部分に第1圧力検出器2035を
埋設している。尚、上記充填難易度検出用部材2030
の先端2033は、該充填難易度検出用部材2030の
下端に相当しマスク3の表面3aに最も近接する箇所を言
う。このような第1圧力検出器2035は、本実施形態
では図22に示すように、充填難易度検出用部材203
0の幅W方向におけるほぼ中央部に一つ設けられる。
尚、上記幅W方向における充填難易度検出用部材203
0の配置位置及び数は、上述のものに限定されるもので
はない。このような充填難易度検出用部材2030は、
図23に示すように、クリーム半田7が印刷される基板
5の領域の外側、つまりマスク3上であって開口部4が
形成されていない非開口領域2091に対応して配置さ
れ、かつ上記幅Wは上記非開口領域2091内の一部分
をスキージするだけの長さである。尚、該非開口部分2
091であってもクリーム半田7は存在する。又、第1
圧力検出器2035は制御装置2081に接続されてお
り、制御装置2081では第1圧力検出器2035から
供給されるクリーム半田7の圧力情報(下記の「p」)
に基づき、印刷中におけるクリーム半田7の粘度、つま
り充填難易度を求める。
【0046】駆動装置2031は、制御装置2081に
接続され制御装置2081の制御により圧力測定時にお
いて、図8に示すように、マスク3の表面3aと充填難
易度検出用部材2030の先端2033との間に寸法h
4にてなる隙間H4を形成するように、充填難易度検出
用部材2030を配置する。尚、上記圧力測定中、上記
隙間H4の寸法h4は変化しない。上述のように隙間H
4をあけて充填難易度検出用部材2030が配置された
とき、充填難易度検出用部材2030の印刷方向側の側
面2036と上記圧力検出用斜面2034との交線部分
2037と、上記表面3aとの隙間H3の寸法はh3と
なる。又、隙間H3と隙間H4との間隔はL2である。
尚、上記隙間H2と、隙間H4との間に大小関係はな
い。
【0047】充填難易度検出用部材2030によって印
刷中のクリーム半田7の圧力を検出可能な理由について
説明する。図1に示す状態にて、矢印で示すように右方
向へ充填難易度検出用部材2030を移動させると、ク
リーム半田7は、上述した隙間H3側から充填難易度検
出用部材2030の上記圧力検出用斜面2034へ流入
して、上記隙間H4から流出する。この現象は、図11
を参照して説明したモデルと同様に考えることができ
る。よって上記(2)式を利用するために、上記隙間H
3の寸法であるh3を隙間H1の寸法h1に、上記隙間
H4の寸法であるh4を隙間H2の寸法h2にそれぞれ
置きかえる。ここで、上記(2)式におけるクリーム半
田7の粘度η及び印刷速度v以外の条件である、上記隙
間H3に対応する隙間H1の寸法h1、上記隙間H4に
対応する隙間H2の寸法h2、隙間H1と隙間H2との
間隔Lの各条件が一定に保たれるように充填難易度検出
用部材2030を配置すると、上記(2)式は(5)式
に変形される。p=A1ηv (但し、A1は定数) (A1=(6L/(h12−h22))・((h1−h)(h−h2)/h 2)…(5) したがって、クリーム半田7の粘度ηは、下記(6)式
に示すように、充填難易度検出用部材2030によりク
リーム半田7に発生する圧力pと印刷速度vで表すこと
ができる。 η=A2(p/v) (但し、A2は定数、A2=1/A1) …(6)
【0048】制御装置2081は、第1圧力検出器20
35によるクリーム半田7の圧力検出情報を上記(6)
式に代入することで、印刷中のクリーム半田7の粘度測
定が可能である。そして制御装置2081は、求めた上
記粘度情報基づき予め関連付けた充填難易度を求める。
尚、制御装置2081において、上記第1圧力検出器2
035による圧力情報に基づいた印刷中におけるクリー
ム半田7の粘度の求め方は、測定された上記圧力情報を
上記(6)式に直接代入する方法に限定されるものでは
なく、他に例えば、上記圧力情報に対するクリーム半田
粘度を予め算出して列挙したいわゆるテーブルを使用し
たり、上記圧力情報とクリーム半田粘度との関係を示す
グラフを使用したり、種々の公知の方法を用いることが
できる。
【0049】充填難易度検出用部材2030を上記非開
口部分2091に対応して配置する理由を説明する。仮
に、充填難易度検出用部材2030を開口部4が形成さ
れている領域に配置した場合、充填難易度検出用部材2
030により発生した圧力によって、クリーム半田7が
開口部4に充填されるおそれがあり、この場合には、充
填難易度検出用部材2030及び充填用スキージ201
0aにより2回の充填が行われることになり、充填難易
度検出用部材2030が通過した開口部4と通過しない
開口部4とでは充填状態が異なってしまうからである。
又、プリント基板5の領域内、つまり開口部4が形成さ
れている領域では、第1圧力検出器2035の配置近傍
位置である上記先端2033における隙間H4の寸法h
4が開口部4の有無により変化する。よって開口部4が
形成されている領域では、第1圧力検出器2035によ
って検出されるクリーム半田7の圧力は変動してしま
い、求めるクリーム半田7の粘度が変化してしまうから
である。これらの理由から充填難易度検出用部材203
0を上記非開口部分2091に対応して配置している。
【0050】尚、充填難易度検出用部材2030の設置
位置は、図23に示す位置に限定されるものではなく、
図24に示すように、例えば充填用スキージ2010a
の長手方向において充填用スキージ2010aに隣接し
て配置したり、又は、図25に示すように、充填難易度
検出用部材2030の先端2033と上記表面3aとの
隙間寸法を上記h4とした状態にて、例えば充填用スキ
ージ2010aの長手方向における端部に充填難易度検
出用部材2030を直接取り付けてもよい。尚、このよ
うに充填難易度検出用部材2030を充填用スキージ2
010aに直接に取り付けた場合には、充填難易度検出
用部材2030を駆動する駆動装置2031は設けてい
ない。
【0051】さらに又、駆動装置2031を用いた可動
式とせずに、充填難易度検出用部材2030の先端20
33と上記表面3aとの隙間寸法を上記h4とした状態
にて、充填難易度検出用部材2030を台板2017に
設置してもよい。
【0052】上述のように圧力検出用斜面2034は上
記印刷方向に向かって上り傾斜であることから、印刷時
においてクリーム半田7は圧力検出用斜面2034に沿
って徐々に圧縮された後、上記隙間H4から排出され
る。よって充填難易度検出用部材2030を通過するク
リーム半田7の圧力は、図26にグラフ2092にて示
すように、上記先端近傍部分で最も大きくなり、又、ク
リーム半田7の粘度による圧力変化が最も大きい部分と
なる。よって第1圧力検出器2035の配置位置は、本
実施形態のように上記先端2033の近傍部分とするの
が好ましいが、上記先端2033部分に限定されるもの
ではない。しかしながら、上記グラフ2092に示すよ
うに先端2033から圧力検出用斜面2034の長さの
1/4〜1/3の距離を離れることでクリーム半田7の
圧力が急激に低下することから、上記配置位置は、先端
2033から上記1/4〜1/3の距離を離れた位置ま
での範囲内が好ましい。
【0053】又、図1では、右方向印刷における充填難
易度検出用部材2030の状態を示しているが、クリー
ム半田印刷装置2001において左方向印刷を行うとき
には充填難易度検出用部材2030は図27に示す状態
となる。即ち、上述のように印刷方向に向かって圧力検
出用斜面2034は上り傾斜とする必要から、充填難易
度検出用部材2030は駆動装置2031にて出力軸2
032の軸回りに180度回転されて配置される。又、
このような充填難易度検出用部材2030の回転動作を
省略したタイプとして、図28に示すクリーム半田印刷
装置2003を構成することができる。該クリーム半田
印刷装置2003は、上述の充填難易度検出用部材20
30に代えて船底形状の断面を有する充填難易度検出用
部材2040を有し、上述の駆動装置2031に代えて
上記充填難易度検出用部材2040を昇降させる駆動装
置2044を有する。充填難易度検出用部材2040
は、図28に示すように、図8に示す充填難易度検出用
部材2030を対称的に配置した構造であり、先端20
43の近傍には上記右方向印刷のときにクリーム半田7
が圧縮されていく圧力検出用斜面2045に第1圧力検
出器2035−1が設置され、先端2043の近傍には
上記左方向印刷のときにクリーム半田7が圧縮されてい
く圧力検出用斜面2046に第1圧力検出器2035−
2が設置される。又、駆動装置2044は、充填難易度
検出用部材2030の場合と同様にマスク3の表面3a
に対して先端2043が寸法h4の隙間H4を形成する
ように充填難易度検出用部材2040を配置する。この
ような充填難易度検出用部材2040を設けることで、
上記右方向印刷のときには第1圧力検出器2035−1
にてクリーム半田7の圧力を検出し、上記左方向印刷の
ときには第1圧力検出器2035−2にてクリーム半田
7の圧力を検出する。検出された上記圧力は、上記右方
向印刷のときには第1圧力検出器2035−1から、上
記左方向印刷のときには第1圧力検出器2035−2か
らそれぞれ制御装置2081へ送出される。
【0054】上述したように、充填用スキージ2010
a,2010bに備わる第2圧力検出器2201〜22
05、及び充填難易度検出用部材2030に備わる第1
圧力検出器2035は、制御装置2081に接続されて
いる。制御装置2081は、図1に示すようにデータベ
ース2050を備えており、該データベース2050に
は、図29に示すように、上記第1圧力検出器2035
の検出圧力から求まるそれぞれの充填難易度、η1
η2、… に対応して、予め設定されている適正充填力
1、E2、… と、スキージ設定条件とが含まれてい
る。尚、上記図29に示される関係は、上記印刷条件の
概念に含まれる。ここで、上記スキージ設定条件とは、
上記充填用スキージ2010a,2010bにおける上
記隙間H2の寸法h2、及び充填用スキージ2010
a,2010bにおける上記充填加圧面2025a,2
025bと上記マスク3の表面3aとの交差角度にて構
成される。又、図29に示す関係では、上記充填難易度
及び上記適正充填力におけるそれぞれの値は変動幅を有
していないが、変動幅を有していてもよい。又、図29
に示す、h211、h212 …の大小関係、α11、α12
の大小関係は、h211<h212<h213<…、であり、
α11<α12<α13<…、である。又、上記複数のスキー
ジ設定条件において、異行間での組み合わせ、例えば適
正充填力E1についてh212と、α11若しくはα13との
組み合わせはない。
【0055】本実施形態では、制御装置2081は、上
記データベース2050を参照して、上記第1圧力検出
器2035より供給される圧力情報に基づき上記充填難
易度及び上記適正充填力を求める。そして、求めた結果
と上記第2圧力検出器2201〜2205が検出した実
際の充填力とに基づき、制御装置2081は、上記充填
用スキージ2010a,2010bにおける隙間H2の
寸法h2、及び充填用部材2022a,2022bのそ
れぞれの充填加圧面2025a,2025bとマスク3
の表面3aとの上記交差角度の少なくとも一つを調整す
るために、充填用スキージ2010a,2010bにお
ける上下駆動装置2011a,2011bの動作制御、
充填用スキージ2010a,2010bにおける角度可
変装置2012a,2012bの動作制御の少なくとも
一つの動作制御を実行する。尚、例えば適正充填力E1
について、h211 h212…の内、どの隙間寸法を最初
に選択するかは任意であるが、例えばクリーム半田7の
消費量の観点から隙間寸法の小さいものから選択するこ
とができる。そして、隙間H2の寸法を決め手から交差
角度が選択される。
【0056】より具体的に説明すると、例えば長時間の
連続印刷や環境変化等の影響により、マスク3の表面3
a上におけるクリーム半田7の粘度、即ち充填難易度が
変化したり、生産機種の切り替え等によりクリーム半田
7の種類が変更された場合等において、充填難易度検出
用部材2030に備わる第1圧力検出器2035が検出
した印刷中のクリーム半田7の圧力に基づいて求まる上
記充填難易度に適合した上記適正充填力にてクリーム半
田7の印刷が実行されるように、制御装置2081は、
上記第1圧力検出器2035から供給される圧力に基づ
き求まる上記適正充填力と、充填用スキージ2010
a,2010bに備わる第2圧力検出器2201〜22
05が検出した実際の充填力とを比較しながら、充填用
スキージ2010a,2010bにおける上下駆動装置
2011a,2011bの動作制御、及び充填用スキー
ジ2010a,2010bにおける角度可変装置201
2a,2012bの動作制御の少なくとも一方を実行
し、さらに、掻き取り用スキージ2014a、2014
bにおける角度位置設定装置2102a,2102bの
動作制御を実行する場合もある。このような制御動作に
より、上記充填用スキージ2010a,2010bにお
ける隙間H2の寸法h2、及び上記交差角度の少なくと
も一方が変化し、上記スキージ設定条件を自動的に変
更、調整することができる。さらに、上記隙間寸法Dを
変化させることで、上記スキージ設定条件をより高い精
度で、自動的に変更、調整することができる。
【0057】尚、制御装置2081による上記上下駆動
装置2011a,2011b、上記角度可変装置201
2a,2012b、及び上記角度位置設定装置2102
a,2102bの少なくとも一つの動作制御は、充填用
スキージ2010a,2010b及び掻き取り用スキー
ジ2014a、2014bの移動とともにリアルタイム
にて行ってもよいし、各回路基板毎又はある印刷回数毎
に行ってもよい。このように、上記スキージ設定条件を
自動的に調整、変更することができるので、安定した印
刷を維持することができ、作業時間も短縮することがで
きる。
【0058】上述のように本実施形態では、制御装置2
081は、充填用スキージ2010a,2010bに備
わる第2圧力検出器2201〜2205にて検出される
上記実際の充填力を用いて上記上下駆動装置2011
a,2011b、上記角度可変装置2012a,201
2b、及び上記角度位置設定装置2102a,2102
bの少なくとも一つの動作制御を行うが、上記第2圧力
検出器2201〜2205にて検出される圧力を用いず
に上記充填難易度検出用部材2030に備わる上記第1
圧力検出器2035の検出圧力のみに基づいて、上記上
下駆動装置2011a,2011b、上記角度可変装置
2012a,2012b、及び上記角度位置設定装置2
102a,2102bの少なくとも一つの動作制御を行
ってもよい。この場合、上記充填用スキージは、上記第
2圧力検出器2201〜2205を設けない構造として
もよい。つまり、制御装置2081にて、上記充填難易
度及び上記充填力の少なくとも一方に基づき充填用スキ
ージ2010a,2010bにおけるスキージ設定条件
を調整することができる。
【0059】尚、本実施形態では、充填用スキージ20
10a,2010bの充填用部材2022a,2022
bの充填加圧面2025a,2025bは、平面である
が、これに限るものではなく、例えば図30に示すよう
にマスク3の表面3a側に凸状となる曲面2302aで
あってもよい。要するに、印刷方向に向かって、充填加
圧面2025a,2025bとマスク3の表面3aとの
間の隙間における寸法が上記寸法h2よりも上記寸法h
1の方が大きい、即ち、h1>h2の関係を有するもの
であれば充填加圧面2025a,2025bの形状は問
わない。又、充填用部材2022a,2022bの先端
2024a,2024bは、図8に示すように尖ってい
てもよいし、図31に示すように上記印刷方向に沿って
適宜な長さにわたり上記表面3aに平行な平面部分23
07aであってもよい。尚、図30及び図31では充填
用部材2022aに対応した充填用部材2301a,2
305aのみを図示しているが、もちろん充填用部材2
022bに対応する充填用部材についても同様の形状と
することができる。
【0060】又、上述の、充填用部材2022a,20
22bの充填加圧面2025a,2025b、及び先端
2024a,2024bにおける変形例の内容は、上記
充填難易度検出用部材2030に対しても同様に適用す
ることができる。
【0061】さらに又、充填用スキージ2010aを例
に取るが、図32に示すように、上記印刷方向側に存在
し充填用スキージ2010aにて上記開口部4へ充填さ
れるクリーム半田7の量を検出する印刷ペースト量検出
装置2331を充填用スキージ2010aの保持部材2
023aに設けてもよい。上記印刷ペースト量検出装置
2331は、例えば超音波を利用した公知の位置検出器
を有し、マスク3の表面3aからのクリーム半田7の高
さを検出することで、制御装置2081にてクリーム半
田7の量として換算する。尚、本実施形態では、上記充
填用スキージ2010aに上記印刷ペースト量検出装置
2331を設けたが、これに限定されるものではなく充
填難易度検出用部材2030に設けることもできる。上
述したような制御装置2081の制御により、上記充填
用スキージ2010aにおける上記隙間H2の寸法が大
きくなると、上記隙間H2を通って掻き取りスキージ2
014a側へ流出するクリーム半田7の量が増えるが、
上記印刷ペースト量検出装置2331を設けることで、
上記開口部4へ充填すべきクリーム半田7の量が不足す
るという危険性を回避することができる。
【0062】又、上記印刷ペースト量検出装置2331
を設けた場合、制御装置2081は、図33に示すよう
に、上記印刷ペースト量検出装置2331から供給され
るクリーム半田7の量の情報をも加味して上記スキージ
設定条件を求めることもできる。尚、図33に示すクリ
ーム半田量のa,b,c…は、a<b<c…の関係を有
する。又、図33に示すデータを使用するときには、制
御装置2081は、クリーム半田量から隙間H2の寸法
を選択し、その次に交差角度を選択する。
【0063】又、当該クリーム半田印刷装置2001
は、左、右の両印刷方向に移動するタイプであるので、
掻き取り用スキージ2014a,2014bの両方を備
え、かつ充填用スキージ2010a,2010bの両方
を備えるが、クリーム半田印刷装置はいずれか一方のみ
に移動するタイプであってもよく、その場合には移動方
向に対応する掻き取り用スキージ2014a若しくは掻
き取り用スキージ14b、及び充填用スキージ2010
a若しくは充填用スキージ2010b、並びに充填難易
度検出用部材2030が設けられる。
【0064】以上の様に構成されたクリーム半田印刷装
置2001を使用したクリーム半田の印刷動作について
図34を参照しながら以下に説明する。尚、充填用スキ
ージ2010a及び掻き取り用スキージ2014aによ
る動作と、充填用スキージ2010b及び掻き取り用ス
キージ2014bによる動作とは同一であるので、以下
の説明では、特記部分以外、代表して右方向印刷にて使
用される充填用スキージ2010a及び掻き取り用スキ
ージ2014aによる動作を例に採り説明を行う。又、
上下駆動装置2011aや角度可変装置2012aの動
作制御は、上述したリアルタイムにて実行する場合を例
にとる。
【0065】ステップ(図内では「S」にて示す)1に
おいては以下の動作が行われる。先ず、マスク3の表面
3aにクリーム半田7を所定量供給する。右方向印刷の
場合、プリント基板5をマスク3に位置決めして重ね合
わし、上下駆動装置2011aにより充填用スキージ2
010aを、及び上下駆動装置2015aにより右方向
印刷用掻き取りスキージ2014aをそれぞれ下降させ
る。このとき、掻き取り用スキージ2014aの先端2
020aはマスク3の表面3aに適正な押圧力で接触さ
せる。又、このとき、充填用スキージ2010aは、図
8に示す様に、マスク3の表面3aに接触せずに所定の
寸法h2の隙間H2が形成される。さらに、充填用スキ
ージ2010aの先端2024aと掻き取り用スキージ
2014aの先端2020aとの間が上記寸法Dとなる
ように、角度位置設定装置2102aにて掻き取り用ス
キージ2014aが配置される。又、上記供給されたク
リーム半田7との関係において、充填用スキージ201
0aは、印刷方向に向かって、上記隙間H2が、上記供
給されたクリーム半田7の後方に位置する様に下降され
る。尚、上記右方向印刷の場合、充填用スキージ201
0bは上下駆動装置2011bにより、掻き取り用スキ
ージ2014bは上下駆動装置2015bにより、それ
ぞれ上記待機位置2041、2018に配置されてい
る。又、充填難易度検出用部材2030は、図8に示す
様に、その先端2033がマスク3の表面3aに対して
接触せずに寸法h4の隙間H4を形成するように、駆動
装置2031によって配置される。
【0066】ステップ2では、この状態を保持した状態
で、駆動装置76にて台板2017を右方向へ移動さ
せ、充填用スキージ2010a、掻き取り用スキージ2
014a、及び充填難易度検出用部材2030を右方向
の印刷方向へ直線移動させる。これにより、充填用スキ
ージ2010aによるマスク3の開口部4へのクリーム
半田7の充填が開始されるとともに、充填難易度検出用
部材2030の第1圧力検出器2035により印刷中の
クリーム半田7の圧力が検出される。制御装置2081
は、格納している例えばテーブル等を使用して、充填難
易度検出用部材2030から供給される上記印刷中のク
リーム半田7の圧力情報に基づき、上記充填難易度を求
める。
【0067】次のステップ3では、上記ステップ2にて
導出した上記充填難易度に基づき、制御装置2081
は、データベース2050に含まれる図29に示す関係
情報を使用して、上記適正充填力、さらには該適正充填
力により上記スキージ設定条件を求める。そして制御装
置2081は、上記求めたスキージ設定条件に規定す
る、充填用スキージ2010aにおける上記隙間H2の
寸法h2及び充填加圧面2025aとマスク表面3aと
のなす角度である上記交差角度にて充填用スキージ20
10aを配置するように、充填用スキージ2010aに
おける上下駆動装置2011a及び角度可変装置201
2aの少なくとも一方の動作制御を行う。
【0068】又、上記印刷ペースト量検出装置2331
を設けている場合には、制御装置2081は、図33に
示すように、上記印刷ペースト量検出装置2331から
供給されるクリーム半田7の量の情報をも加味して上記
スキージ設定条件を求め、上記上下駆動装置2011a
及び角度可変装置2012aの少なくとも一方の動作制
御を行い、必要であれば、上記角度位置設定装置210
2aの動作制御を行う。尚、ステップ3においても、上
述のように充填用スキージ2010a、掻き取り用スキ
ージ2014a、及び充填難易度検出用部材2030
は、右方向の印刷方向へ移動しているので、上述の制御
動作に加えて、クリーム半田7の上記開口部4への充填
動作及び掻き取り動作も実行されている。
【0069】上記ステップ3にて設定された状態にて、
ステップ4では、印刷動作を続行し、充填用スキージ2
010aの充填加圧面2025aに作用するクリーム半
田7の圧力の検出が上記第2圧力検出器2201〜22
05のそれぞれにて行われ、これらの検出情報にて制御
装置2081は、上記(4)式を参照して説明したよう
に、上記開口部4へのクリーム半田7の実際の充填力を
求める。
【0070】次のステップ5では、制御装置2081に
て、上記第1圧力検出器2035の検出圧力から導出し
た上記適正充填力と、上記第2圧力検出器2201〜2
205の検出圧力から得られる上記実際の充填力とが比
較され、両者が一致若しくは許容範囲内に含まれるか否
かが判断される。該判断の結果、上記両者が一致若しく
は許容範囲内に含まれるときには、ステップ7に移行
し、それ以外のときにはステップ6に移行する。
【0071】ステップ6では、上記実際の充填力が上記
適正充填力に一致若しくは許容範囲内に含まれるよう
に、制御装置2081は、詳細後述するように、充填用
スキージ2010aにおける上下駆動装置2011a及
び角度可変装置2012aの少なくとも一方の動作制御
を行う。該動作制御により、充填用スキージ2010a
における上記隙間H2の寸法h2及び充填加圧面202
5aとマスク表面3aとのなす角度である上記交差角度
の少なくとも一方が変化する。尚、上記寸法h2及び上
記交差角度の調整は、予め設定している調整幅にて実行
される。このようにして、上記開口部4へのクリーム半
田7の充填力は、上記適正充填力に自動的に調整され、
設定される。又、ステップ6の動作後、再び上記ステッ
プ4へ移行する。
【0072】ここで、本実施形態における上記寸法h2
及び上記交差角度の調整動作制御について説明する。例
えば、上記適正充填力に対して上記実際の充填力が大き
い場合には、上記実際の充填力を小さくするように上記
スキージ設定条件を変更する必要があるので、制御装置
2081は、まず、上記交差角度が大きくなるように、
上記角度可変装置2012aの動作制御を行い上記交差
角度の調整を行う。この角度可変装置2012aの動作
制御において上記交差角度は、0度を超えて90度未満
の範囲で調整され、この範囲内における調整にて上記実
際の充填力が上記適正充填力に一致若しくはその許容範
囲内に収まったときには、この時点で上記スキージ設定
条件の調整は終了し、上記上下駆動装置2011aによ
る上記隙間H2の寸法調整は実行しない。しかしなが
ら、上記交差角度の調整では不十分なときには、制御装
置2081は、上記交差角度の調整に加えて、上記隙間
H2の寸法h2が大きくなるように上記上下駆動装置2
011aの動作制御を実行する。逆に、上記適正充填力
に対して上記実際の充填力が小さい場合においても、ま
ず、上記交差角度の調整を行い、それでも不十分なとき
には、上記交差角度の調整に加えて上記隙間H2の調整
を行う。
【0073】又、上記印刷ペースト量検出装置2331
を設けクリーム半田7の量の情報を加味して動作制御す
る場合も上述の場合と同様である。例えば、求まった充
填難易度が図33に示すη2の場合、適正充填力はE2
ある。このとき、上記印刷ペースト量検出装置2331
にて検出されたクリーム半田7の量が「b」であるとす
ると、上記隙間H2の寸法はh22b、上記交差角度はα
2bに設定される。このような状態において、上記実際の
充填力が上記適正充填力よりも大きいときには、クリー
ム半田7の量を考慮しない上述した場合と同様に、制御
装置2081は、まず、上記交差角度が大きくなるよう
に、上記角度可変装置2012aの動作制御を行い、0
度を超えて90度未満の範囲で上記交差角度の調整を行
う。そして、上記範囲内における上記交差角度の調整に
て上記実際の充填力が上記適正充填力に一致若しくはそ
の許容範囲内に収まったときには、この時点で上記スキ
ージ設定条件の調整は終了し、上記上下駆動装置201
1aによる上記隙間H2の寸法調整は実行しない。しか
しながら、上記交差角度の調整では不十分なときには、
制御装置2081は、上記交差角度をα2bからα2cへ変
更するの調整に加えて、上記隙間H2の寸法を上記h2
2bからh22cに変更する。逆に、上記適正充填力に対し
て上記実際の充填力が小さい場合においても、まず、上
記交差角度の調整を行い、それでも不十分なときには上
記交差角度の調整に加えて上記隙間H2の調整を行う。
つまり、上記交差角度をα2bからα2aへ変更するの調整
に加えて、上記隙間H2の寸法を上記h22bからh22a
に変更する。
【0074】上記実際の充填力の調整を行うに当たり、
上述したように、まず、上記交差角度を調整した後に上
記隙間H2の調整を行う理由は、上記隙間H2の寸法h
2が大きくなるほど、印刷時に必要なクリーム半田7の
量が多くなることから、最初に上記隙間H2の調整を行
うと、調整中にクリーム半田7の量が不足する事態が生
じる危険性があるので、該危険性を回避するためであ
る。尚、印刷開始時において、印刷に十分な量のクリー
ム半田7が供給されることが保障されるときには、上記
交差角度を調整及び上記隙間H2の調整の先後は問わな
い。
【0075】又、上述した交差角度の変更動作により上
記寸法Dが変化するときには、制御装置2081は、さ
らに掻き取り用スキージ2014aにおける上記角度位
置設定装置2102aのモータ2109aの動作制御を
行い、掻き取り用スキージ2014aの先端2020a
と、充填用スキージ2010aの先端2024aとの間
を上記寸法Dに設定する。具体的に説明すると、制御装
置2081には、充填用スキージ2010aの先端20
24aと掻き取り用スキージ2014aの先端2020
aとの間の寸法と、上記交差角度との関係を示す寸法−
角度情報が、予め格納されている。例えば上記角度可変
装置2012aの動作により上記交差角度が変更された
とき、制御装置2081は、該変更後の交差角度の情報
と、上記寸法−角度情報とに基づき、上記変更後の交差
角度に対応する上記先端2020aと上記先端2024
aとの間の寸法D1を求め、求めた該寸法D1が元の上
記寸法Dに一致若しくはほぼ一致するように、上記モー
タ2109aの動作制御を行う。
【0076】ステップ7では、図8に示すように、充填
用スキージ2010aの隙間H2によってマスク3の表
面3aに形成されたクリーム半田7の層は、直ちに掻き
取り用スキージ2014aにより掻き取られる。この掻
き取り用スキージ2014aの掻き取り動作によりマス
ク3の表面3a上の不要なクリーム半田7が除去され、
開口部4に上記表面3aを越えて盛り上がって充填され
たクリーム半田7は表面3aと同一面まで掻き取られ
る。又、充填用スキージ2010aの先端2024aと
掻き取り用スキージ2014aの先端2020aとの間
の寸法Dを上述のように数mm程度まで近接させている
ので、充填用スキージ2010a及び掻き取り用スキー
ジ2014aは連続的に通過して上述のようにマスク3
の撓みは両者で1回となる。よって、充填用スキージ2
010aによる開口部4へのクリーム半田7の充填によ
り上記隙間G1へクリーム半田7等がたとえ侵入したと
しても、侵入したクリーム半田7が侵入した以上に拡散
することを防ぐことができる。
【0077】掻き取り用スキージ2014aが、マスク
3における移動終了位置に到達した後、プリント基板5
をマスク3から離すことにより、クリーム半田7の印刷
が行なわれる。次に、左方向印刷では、上述の右方向印
刷の場合と同様に、プリント基板5をマスク3に位置決
めして重ね合わした後、上下駆動装置2011b及び上
下駆動装置2015bにより、充填用スキージ2010
bと左方向印刷用掻き取りスキージ2014bとをそれ
ぞれ下降させる。このときも、掻き取り用スキージ20
14bの先端2020bはマスク3の表面3aに適正な
押圧力で接触させ、又、充填用スキージ2010bはマ
スク3の表面3aに接触させずに所定の寸法h2にてな
る隙間H2を形成する。又、充填用スキージ2010b
の先端2024bと掻き取り用スキージ2014bとの
間は上記寸法Dに設定される。又、左方向への印刷方向
に向かって、上記隙間H2がクリーム半田7の後方に位
置する様に充填用スキージ2010bは下降させる。
尚、充填用スキージ2010a及び右方向印刷用掻き取
りスキージ2014aは、上記待機位置2041、20
18に配置されている。又、充填難易度検出用部材20
30は、駆動装置2031にて出力軸2032を回転中
心として出力軸2032の軸回り方向に180度回転さ
れ、圧力検出用斜面2034が左方向印刷における進行
方向に向かって上り傾斜となるように配置される。その
後の動作は上述の右方向印刷と同様にして行う。上述し
たような印刷動作を交互に繰り返すことにより、マスク
3を介してプリント基板5のランド6上にクリーム半田
7を連続して印刷、塗布する。尚、充填難易度検出用部
材2030について、上記180度回転を行わず、上記
左方向印刷では充填難易度用の圧力検出を行わないよう
にしてもよい。
【0078】上述した右方向印刷及び左方向印刷を交互
に繰り返すことで、マスク3を介してプリント基板5の
ランド6上にクリーム半田7を連続して印刷、塗布す
る。上述のように本実施形態では、クリーム半田7の充
填難易度及び充填用スキージ2010a,2010bに
よる開口部4へのクリーム半田7の実際の充填力によ
り、開口部4への充填力の調整を自動的に行うことがで
きる。したがって、従来のような作業者の経験的又は感
覚的な作業を必要とせずに、短時間で正確な充填力の調
整、制御を行うことができ、印刷不良の発生を防止する
ことができる。尚、上記スキージ設定条件の変更、調整
は、上述のようにリアルタイムにて実行してもよいし、
各プリント基板5毎や、所定の印刷枚数毎に行ってもよ
い。
【0079】又、本実施形態では、上述のように、検出
したクリーム半田7の圧力情報に基づいて自動的に上記
スキージ設定条件の変更及び設定を行っているが、上記
スキージ設定条件の変更及び設定動作を決定する要因と
しては、上記圧力情報に限定されるものではなく、例え
ば、温度センサ等の温度検出器や温湿度センサ等の温湿
度検出器等を設けて、クリーム半田7を含む印刷ペース
トの温度や周辺環境における温湿度等を検出してもよ
く、これらの検出結果も併せて、自動的に上記スキージ
設定条件の変更及び設定を行ってもよい。
【0080】又、本実施形態では、上記充填難易度及び
クリーム半田7における実際の充填力の測定は、上記第
1圧力検出器2035及び第2圧力検出器2201〜2
205にて直接に行ったが、以下のような構成とするこ
ともできる。即ち、充填用スキージ2010a,201
0bにおける上下駆動装置2011a,2011bの各
駆動軸2116a,2116bと、充填用スキージ20
10a,2010bとの接続部分に、ロードセルのよう
な反力検出器を設け、開口部4へのクリーム半田7の充
填力を間接的に検出するようにしてもよい。又、これと
同様に、充填難易度検出用部材2030と、該充填難易
度検出用部材2030の出力軸2032との接続部分に
上記反力検出器を設けてクリーム半田7の圧力を間接的
に検出するようにしてもよい。尚、上記反力検出器を用
いた場合には充填力が同一でも充填加圧面2025a,
2025bの面積により検出される反力が異なってしま
うので、例えば、プリント基板5の寸法に合わせて充填
用部材2022a,2022bの寸法を変えた場合な
ど、過去に蓄積された反力検出情報の参照が容易ではな
く、印刷条件を再現するのに手間がかかるという点で不
利である。これに対して、圧力検出器2201等を用い
る場合には、充填力を直接検出しているので、充填用部
材2022a,2022bの寸法を変えた場合などでも
過去の圧力検出情報を容易に参照でき、印刷条件を容易
に再現することができ、より望ましい。又、上記反力検
出器及び上記圧力検出器の両方を一つのクリーム半田印
刷装置に設けた構成とし、反力と圧力の両方を検出する
構成とすることもできる。
【0081】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の第1態様
におけるクリーム半田印刷装置及び第2態様のクリーム
半田印刷方法によれば、以下の効果を奏する。即ち、充
填用スキージと掻き取り用スキージとを備え、充填用ス
キージをマスクの表面に対して非接触な状態で移動させ
てクリーム半田を印刷用マスクの開口部に充填した後、
マスクの表面上の不要なクリーム半田を掻き取り用スキ
ージにて除去するようにしたことより、スキージ速度を
高速化しても開口部へのクリーム半田の充填不良やクリ
ーム半田の掻き取り不良の発生が無く、回路基板上に安
定した印刷を行うことができる。さらに、充填難易度検
出用部材と制御装置とを備えることで、、上記充填難易
度検出用部材にてスキージング中における印刷ペースト
の粘度、つまり充填難易度を直接に測定することから、
印刷ペーストの粘度変化に対応してスキージ設定条件を
適時、適切に変更する事が可能となる。よって印刷ペー
ストの粘度変化に起因する印刷不良の発生を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態であるクリーム半田印刷装
置のスキージヘッド部分における大略の構造を示す図で
ある。
【図2】 図1に示すクリーム半田印刷装置の全体を示
す斜視図である。
【図3】 既提案におけるクリーム半田印刷装置の大略
の構造を示す図である。
【図4】 マスクとプリント基板との間に形成される隙
間を示す図である。
【図5】 図4に示す隙間にクリーム半田等が侵入した
状態を示す図である。
【図6】 図4に示す隙間に侵入したクリーム半田等が
マスクの撓みにより拡散することを説明するための図で
ある。
【図7】 図6の示す状態にてクリーム半田が印刷され
たプリント基板の表面を示す図である。
【図8】 図1に示す充填用スキージの充填用部材及び
充填難易度検出用部材部分、並びに該充填用部材と掻き
取り用スキージとの位置関係を示す図である。
【図9】 保持部材を移動させる機構を示す図である。
【図10】 掻き取り用スキージにてクリーム半田が掻
き取られることを説明するためのモデルを示す図であ
る。
【図11】 図1に示す充填用スキージの充填用部材に
よるクリーム半田の充填圧力を求めるためのモデルを示
す図である。
【図12】 図11に示すモデルにて得られる圧力分布
を示す図である。
【図13】 充填用スキージ及び掻き取り用スキージが
マスクに作用する圧力を測定するための実験装置を示す
図である。
【図14】 図13に示す装置を用い、寸法Dを必要以
上に大きくしたときに生じる圧力波形を示すグラフであ
る。
【図15】 図13に示す装置を用い、寸法Dを所定値
に設定したときに生じる圧力波形を示すグラフである。
【図16】 上記充填用部材に埋設される第2圧力検出
器の配置位置を示す斜視図である。
【図17】 図1に示す充填用スキージの充填用部材に
埋設される第2圧力検出器の配置における変形例を示す
図である。
【図18】 図1に示す充填用スキージの充填用部材に
埋設される第2圧力検出器の配置における変形例を示す
図である。
【図19】 図1に示す充填用スキージの充填用部材に
埋設される第2圧力検出器にて検出される圧力の時間的
変化を示すグラフである。
【図20】 図1に示す充填用スキージの充填用部材に
埋設される各第2圧力検出器において検出される圧力を
示すグラフである。
【図21】 図1に示す充填用スキージの充填用部材に
埋設される各第2圧力検出器において検出される圧力を
示すグラフである。
【図22】 図1に示す充填難易度検出用部材の斜視図
である。
【図23】 図1に示す充填難易度検出用部材の配置位
置を示す図である。
【図24】 図1に示す充填難易度検出用部材の配置位
置の変形例を示す図である。
【図25】 図1に示す充填難易度検出用部材の配置位
置の変形例を示す図である。
【図26】 図1に示す充填難易度検出用部材にて得ら
れるクリーム半田の圧力分布を示す図である。
【図27】 図1に示すクリーム半田印刷装置におい
て、左方向への印刷を行う場合の充填難易度検出用部材
等の配置状態を示す図である。
【図28】 図1に示す充填難易度検出用部材の変形例
を示す図である。
【図29】 図1に示すクリーム半田印刷装置に備わる
制御装置に付属するデータベースに格納された情報を示
す図である。
【図30】 図1に示す充填用スキージの充填用部材の
他の実施形態を示す図である。
【図31】 図1に示す充填用スキージの充填用部材の
別の実施形態を示す図である。
【図32】 図1に示すクリーム半田印刷装置に、さら
に印刷ペースト量検出装置を備えた状態を示す図であ
る。
【図33】 図1に示すクリーム半田印刷装置に備わる
制御装置に付属するデータベースに格納された情報の変
形例を示す図である。
【図34】 図1に示すクリーム半田印刷装置の動作を
示すフローチャートである。
【図35】 従来のクリーム半田印刷装置の大略の構造
を示す図である。
【図36】 図35に示すスキージにて印刷を行う状態
を示す図である。
【図37】 図35に示すスキージにてクリーム半田が
開口部に充填されていく状態を示す図である。
【図38】 図35に示すスキージにてクリーム半田に
生じる充填圧力を求めるためのモデルを示す図である。
【図39】 図35に示すスキージにてクリーム半田に
生じる充填圧力の圧力分布を示す図である。
【図40】 マスクの開口部にクリーム半田の未充填部
分が生じた場合を示す図である。
【図41】 図35に示すスキージにおいてその先端部
の変形を大きくした場合に、マスクの表面にクリーム半
田が残ってしまう状態を示す図である。
【図42】 図35に示すスキージにおいてその先端部
の変形を大きくした場合に、開口部に充填されたクリー
ム半田が掻き取られてしまう状態を示す図である。
【符号の説明】
3…印刷用マスク、3a…表面、4…開口部、5…プリ
ント基板、7…クリーム半田、2001…クリーム半田
印刷装置、2010a,2010b…充填用スキージ、
2011a,2011b…上下駆動装置、2012a,
2012b…角度可変装置、 2014a…右方向印刷
用掻き取り用スキージ、2014b…左方向印刷用掻き
取り用スキージ、2015a,2015b…上下駆動装
置、2020a,2020b…先端部、2022a,2
022b…充填用部材、2023a,2023b…保持
部材、2024a,2024b…先端部、2025a,
2025b…充填加圧面、2081…制御装置、203
0…充填難易度検出用部材、2031…駆動装置、20
33…先端、2034…圧力検出用斜面、2035…第
1圧力検出器、2201〜2205…第2圧力検出器、
2331…印刷ペースト量検出装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41F 15/00

Claims (31)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部(4)が形成された印刷用マスク
    (3)の表面(3a)をスキージが印刷方向に移動する
    ことにより上記表面上の印刷ペースト(7)を上記印刷
    用マスクの裏面に位置する回路基板面に上記開口部を介
    して印刷し塗布する印刷ペースト印刷装置であって、 上記スキージは、 印刷時には上記表面に対して隙間(H2)を隔てた非接
    触な状態に下端(2024a)が配置されて上記印刷方
    向に移動して上記印刷ペーストを上記開口部へ充填する
    充填用スキージ(2010a)と、 上記印刷方向において上記充填用スキージの後方に配置
    され印刷時には上記表面に接触して上記充填用スキージ
    と同方向に移動し上記表面上の不要な印刷ペーストを除
    去する掻き取り用スキージ(2014a)と、 印刷時には上記表面に対して隙間(H4)を隔てた非接
    触な状態に下端(2033)が配置されて上記充填用ス
    キージと同方向に移動し、かつ該移動により上記印刷ペ
    ーストに生じる圧力を検出して上記開口部への上記印刷
    ペーストの印刷中における充填難易度を求めるための第
    1圧力検出器(2035)を有する充填難易度検出用部
    材(2030)とを備え、 上記充填難易度検出用部材の上記第1圧力検出器にて測
    定された圧力に基づき求まる上記充填難易度に基づいて
    上記充填用スキージにおけるスキージ設定条件を制御す
    る制御装置(2081)を備えたことを特徴とする印刷
    ペースト印刷装置。
  2. 【請求項2】 上記充填難易度検出用部材又は上記充填
    用スキージに対して上記印刷方向側に存在する上記印刷
    ペーストの印刷時における量を検出する印刷ペースト量
    検出装置(2331)をさらに備え、上記制御装置は上
    記印刷ペーストの量をも加味して上記スキージ設定条件
    を制御する、請求項1記載の印刷ペースト印刷装置。
  3. 【請求項3】 上記印刷ペースト量検出装置は、上記充
    填用スキージに設けられ、上記印刷用マスクの上記表面
    からの印刷ペーストの高さを測定する位置検出器であ
    り、該位置検出器から送出される上記印刷ペーストの高
    さ情報に基づき上記制御装置は上記印刷ペースト量を求
    める、請求項2記載の印刷ペースト印刷装置。
  4. 【請求項4】 上記充填難易度検出用部材は、上記印刷
    用マスクにおいて上記開口部が形成されていない非開口
    領域(2091)に対応する位置に配置される、請求項
    1ないし3のいずれかに記載の印刷ペースト印刷装置。
  5. 【請求項5】 上記充填難易度検出用部材は、上記印刷
    方向において上記充填用スキージと同位置若しくは上記
    充填用スキージの前方に配置される、請求項1ないし4
    のいずれかに記載の印刷ペースト印刷装置。
  6. 【請求項6】 上記充填難易度検出用部材における上記
    印刷用マスクの表面への対向面は、上記印刷方向に向か
    って上記下端から上り傾斜となる圧力検出用斜面(20
    34)を形成しており、上記第1圧力検出器は上記圧力
    検出用斜面に設置されている、請求項1ないし5のいず
    れかに記載の印刷ペースト印刷装置。
  7. 【請求項7】 上記充填難易度検出用部材に備わる上記
    第1圧力検出器は、上記圧力検出用斜面の上記下端近傍
    に埋設されている、請求項1ないし6のいずれかに記載
    の印刷ペースト印刷装置。
  8. 【請求項8】 上記充填用スキージにおける上記印刷用
    マスクの表面への対向面は、上記印刷ペーストの上記表
    面への加圧及び上記開口部への充填を行うため、上記印
    刷方向に向かって上記下端から上り傾斜となる充填加圧
    面(2025a)を形成している、請求項1ないし7の
    いずれかに記載の印刷ペースト印刷装置。
  9. 【請求項9】 上記充填用スキージには、上記制御装置
    にて動作制御される装置であり、上記隙間の大きさ、及
    び上記充填加圧面と上記表面との交差角度の少なくとも
    一方を可変とし上記開口部への上記印刷ペーストの充填
    を調整する充填調整装置(2011a,2012a)が
    設けられている、請求項8記載の印刷ペースト印刷装
    置。
  10. 【請求項10】 上記充填用スキージは、印刷時に上記
    開口部へ充填される上記印刷ペーストの上記開口部への
    充填力の変化を検出するため、上記充填加圧面に設けら
    れ上記印刷ペーストの充填力を直接に検出する第2圧力
    検出器(2201〜2205)を備えた、請求項1ない
    し9のいずれかに記載の印刷ペースト印刷装置。
  11. 【請求項11】 上記充填用スキージの上記充填加圧面
    に設けられた上記第2圧力検出器は、上記充填加圧面に
    おける上記充填用スキージの上記下端近傍から上記印刷
    方向に向かって上記充填加圧面の上り方向に沿って複数
    個配列されている、請求項10記載の印刷ペースト印刷
    装置。
  12. 【請求項12】 上記充填用スキージの上記充填加圧面
    に設けられた上記第2圧力検出器は、上記印刷方向に沿
    った上記充填用スキージの幅の中央より反下端側に比べ
    て上記中央より上記下端側により多く配列されている、
    請求項11記載の印刷ペースト印刷装置。
  13. 【請求項13】 上記充填用スキージの上記充填加圧面
    に設けられた上記第2圧力検出器において、上記充填加
    圧面における上記充填用スキージの上記下端近傍には他
    の部分に比べて上記印刷ペーストの圧力分布を細かく検
    出する圧力検出面積の小さい小面積圧力検出器(232
    0〜2325)を配置した、請求項12記載の印刷ペー
    スト印刷装置。
  14. 【請求項14】 上記掻き取り用スキージにおける上記
    印刷用マスクの表面への接触部分(2020a)は、上
    記充填用スキージの上記下端に対して上記印刷方向に沿
    って寸法Dの間隔にて配置され、該寸法Dは、上記印刷
    方向への上記充填用スキージの通過及び上記掻き取り用
    スキージの通過によって通過箇所にてそれぞれ発生する
    上記印刷用マスク裏面の上記回路基板側への撓みを、上
    記充填用スキージ及び上記掻き取り用スキージの上記印
    刷方向への連続的な通過によって上記通過箇所にて上記
    印刷用マスクの裏面が上記回路基板側へ1回のみ撓ませ
    る距離である、請求項1ないし13のいずれかに記載の
    印刷ペースト印刷装置。
  15. 【請求項15】 上記充填用スキージの上記下端に対し
    て上記寸法Dの間隔にて上記掻き取り用スキージを配置
    するため、上記掻き取り用スキージにおける上記充填用
    スキージに対向する対向面(2021a)と上記印刷用
    マスクの表面とのなす角度を鈍角内の任意の角度とし上
    記接触部分と上記下端とを近接して配置している、請求
    項14記載の印刷ペースト印刷装置。
  16. 【請求項16】 上記印刷方向において、上記充填用ス
    キージに対して上記掻き取り用スキージを上記寸法Dに
    位置決めする、角度位置設定装置(2102a)を備え
    た、請求項14又は15記載の印刷ペースト印刷装置。
  17. 【請求項17】 上記角度位置設定装置は、さらに、上
    記掻き取り用スキージにおける上記充填用スキージに対
    向する対向面(2021a)と上記印刷用マスクの表面
    とのなす角度を鈍角内の任意の角度として上記掻き取り
    用スキージを設置する、請求項16記載の印刷ペースト
    印刷装置。
  18. 【請求項18】 上記制御装置は、上記充填難易度検出
    用部材の上記第1圧力検出器にて測定された圧力に基づ
    き求まる上記充填難易度を元に上記開口部への上記印刷
    ペーストの適正充填力を求め、該適正充填力と、上記充
    填用スキージに備わる上記第2圧力検出器にて検出され
    る上記充填用スキージによる上記印刷ペーストの上記開
    口部への実際の充填力との少なくとも一方に基づき上記
    充填用スキージにおける上記スキージ設定条件を制御す
    る、請求項10ないし17のいずれかに記載の印刷ペー
    スト印刷装置。
  19. 【請求項19】 上記制御装置は、上記実際の充填力と
    上記適正充填力とを比較し上記実際の充填力が上記適正
    充填力に近づくように上記スキージ設定条件を制御す
    る、請求項18記載の印刷ペースト印刷装置。
  20. 【請求項20】 上記制御装置は、さらに、上記充填難
    易度検出用部材又は上記充填用スキージに対して上記印
    刷方向側に存在する上記印刷ペーストの印刷時における
    量を検出する印刷ペースト量検出装置の送出情報から得
    られる印刷時の上記印刷ペースト量をも加味して上記充
    填用スキージにおける上記スキージ設定条件を制御す
    る、請求項18又は19記載の印刷ペースト印刷装置。
  21. 【請求項21】 上記制御装置にて制御される上記スキ
    ージ設定条件は、上記充填用スキージの上記下端と上記
    印刷用マスクの表面との隙間の寸法、及び上記充填用ス
    キージにおける上記印刷用マスクの表面への対向面であ
    る充填加圧面(2025a)と上記印刷用マスクの表面
    とのなす角度である交差角度の少なくとも一方である、
    請求項18ないし20のいずれかに記載の印刷ペースト
    印刷装置。
  22. 【請求項22】 上記制御装置による上記スキージ設定
    条件の制御は、上記隙間の大きさ、及び上記交差角度の
    少なくとも一方を可変とし上記開口部への上記印刷ペー
    ストの充填を調整する充填調整装置(2011a,20
    12a)に対して行われ、上記隙間の寸法及び上記交差
    角度のいずれか一方を先に調整し、その調整の結果、上
    記充填用スキージにて得られる上記充填力が未だ上記印
    刷ペーストの上記適正充填力に含まれないときに残りの
    他方の調整を行う、請求項21記載の印刷ペースト印刷
    装置。
  23. 【請求項23】 上記制御装置による上記充填調整装置
    に対する制御は、まず上記交差角度を調整し、該交差角
    度の調整を行っても、上記設定された上記印刷ペースト
    の上記適正充填力に上記充填力が含まれないときに上記
    隙間寸法の調整をも行う、請求項22記載の印刷ペース
    ト印刷装置。
  24. 【請求項24】 上記印刷用マスクの表面を上記スキー
    ジが往復移動する場合、それぞれの上記印刷方向におい
    て上記充填用スキージ及びその後方に上記掻き取り用ス
    キージを1組ずつ配置し、かつ上記印刷方向においてそ
    れぞれの上記充填用スキージに挟まれた位置に一つの上
    記充填難易度検出用部材を備えた、請求項1ないし23
    のいずれかに記載の印刷ペースト印刷装置。
  25. 【請求項25】 開口部が形成された印刷用マスク
    (3)の表面(3a)を印刷方向にスキージングするこ
    とで上記表面上の印刷ペースト(7)を上記印刷用マス
    クの裏面に位置する回路基板面に上記開口部を介して印
    刷し塗布する印刷ペースト印刷方法であって、 上記スキージングにより上記印刷ペーストに生じる圧力
    を検出し該圧力に基づき上記開口部への上記印刷ペース
    トの印刷中における充填難易度を求め、さらに、上記印
    刷ペーストの上記開口部への充填時における実際の充填
    力を求め、求めた上記充填難易度及び上記充填力の少な
    くとも一方に基づき上記スキージングによる上記印刷ペ
    ーストの上記開口部へのスキージ設定条件の制御を行う
    ことを特徴とする印刷ペースト印刷方向。
  26. 【請求項26】 予め設定されている適正充填力と上記
    実際の充填力とを比較した結果に基づき上記スキージ設
    定条件を制御する、請求項25記載の印刷ペースト印刷
    方法。
  27. 【請求項27】 印刷時には上記表面に対して隙間(H
    2)を隔てた非接触な状態に下端(2024a,924
    a)を配置した充填用スキージ(2010a,910
    a)が上記印刷方向に移動して上記印刷ペーストを上記
    開口部へ充填し、上記充填用スキージにおける上記印刷
    用マスクの表面への対向面は、上記印刷方向に向かって
    上記下端から上り傾斜となる充填加圧面(2025a,
    925a)を形成しているとき、 上記比較に基づく上記スキージ設定条件の制御は、上記
    隙間の寸法、及び上記充填加圧面と上記印刷用マスクの
    表面とのなす交差角度の少なくとも一方を調整すること
    でなされる、請求項26記載の印刷ペースト印刷方法。
  28. 【請求項28】 上記比較に基づく上記スキージ設定条
    件の制御は、上記隙間の寸法及び上記交差角度のいずれ
    か一方を先に調整し、その結果得られる上記実際の充填
    力が未だ上記設定された上記印刷ペーストの適正充填力
    に含まれないときに残りの他方の調整を行う、請求項2
    7記載の印刷ペースト印刷方法。
  29. 【請求項29】 上記比較に基づく上記スキージ設定条
    件の制御は、まず上記交差角度を調整し、該交差角度の
    調整を行っても、上記設定された上記適正充填力に上記
    実際の充填力が含まれないときに上記隙間寸法の調整を
    も行う、請求項28記載の印刷ペースト印刷方法。
  30. 【請求項30】 上記スキージ設定条件の設定制御にお
    ける上記隙間寸法及び上記交差角度の少なくとも一方の
    調整は、上記スキージング時における上記印刷ペースト
    の量もさらに考慮して行う、請求項27ないし29のい
    ずれかに記載の印刷ペースト印刷方法。
  31. 【請求項31】 上記開口部への上記印刷ペーストの充
    填後に上記表面上の不要な上記印刷ペーストを上記スキ
    ージングにより掻き取るとき、求めた上記充填難易度に
    基づきさらに上記掻き取りの条件設定をも行う、請求項
    25ないし30のいずれかに記載の印刷ペースト印刷方
    法。
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