JP3538190B2 - 植物の緑色を復元しあるいは緑色に保持する方法 - Google Patents

植物の緑色を復元しあるいは緑色に保持する方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、たとえば、食べ物や装飾用の植
物を酵母の作用で緑色に復元する方法、あるいは、酵母
の作用で植物の緑色を保持する方法に関する。
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】植物は、葉緑素に含有されるマグネシウ
ムが失われると、緑色を失って枯渇した色に退色する。
葉緑素は、植物を金属イオンを含む溶液に浸漬し、金属
イオンの作用で緑色に復元できる。この性質を利用し
て、退色した植物を緑色にする技術は開発されている。
植物の緑色を復元する金属イオンとして、鉄イオン、銅
イオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン等が使用され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】植物を鉄イオンを含む
溶液に浸漬して、植物の葉緑素を緑色にすると、暗色の
緑色となり、全ての植物を自然な色調の緑色にできな
い。銅イオンを含む溶液に浸漬する方法は、銅イオンの
溶液に浸漬されるので、植物の銅の含有量が多くなる。
銅は、植物に少量含まれるが、多量の銅を添加すること
は、健康上決して好ましくない。このため、銅イオンの
作用で葉緑素を緑色にする方法は、食べ物の処理として
好ましくない。さらに、植物をマグネシウムの溶液に浸
漬して、緑色に処理すると、緑色に変色した葉緑素が水
に溶けやすい欠点がある。このため、たとえば水に浸漬
して販売する惣菜等をこの方法で処理すると、水に葉緑
素が溶けて緑色となり、植物の緑色が薄くなる。また、
水が緑色になると、植物をあたかも顔料や染料で着色し
たものと同じように見られる欠点もある。亜鉛イオンで
植物の緑色を復元する方法は、褐変した植物を優れた色
調の緑色に復元でき、しかも長時間にわたって緑色を保
持できる特長もある。
【0004】ただ、亜鉛イオンで植物を緑色にする方法
は、たとえば、植物を浸漬する溶液の調整に硫酸亜鉛や
草木灰等を使用する。これ等を水に入れて亜鉛イオンを
溶解させる。この方法は、薬品である硫酸亜鉛を使用
し、あるいは種々の成分が混合されて混合成分を調整す
るのが極めて難しい草木灰を使用するので、安心して植
物を緑色にするのが難しい。草木灰は、種々の植物を焼
却して製作されるので、原料となる植物に好ましくない
成分が含まれていると、これを除去するのが極めて難し
い。
【0005】本発明は、さらにこのような欠点を解決す
ることを目的に開発されたものである。本発明の重要な
目的は、褐変した植物を優れた色調の緑色に復元できる
ことにくわて、極めて安全に植物を緑色に処理して緑色
に長期保存できる植物の緑色を復元し、あるいは緑色に
処理した状態で保存する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、植物を
酵母を含む酵母液に接触させて、植物の緑色を復元しあ
るいは緑色に保持する。酵母液は、Znを含有する酵
母、Cuを含有する酵母、Feを含有する酵母、Mgを
含有する酵母のいずれかまたは複数を含有する。さらに
酵母は、Se、Mo、Cr、Mn等の金属を含有する金
属酵母を含むものとすることもできる。さらにまた、酵
母液は、これ等の金属を複数種含むものとすることもで
きる。複数の金属を含む酵母を使用して、植物の色合い
を調整して好ましい緑色にできる。
【0007】酵母液の金属濃度は、たとえば1ppm以
上、好ましくは3ppm以上とすることができる。酵母
液は金属濃度を1ppm以上として植物を緑色に変色で
きる。さらに、金属濃度を3ppm以上として好ましい
緑色に変色できる。酵母液の金属濃度は1000ppm
以下とすることができる。酵母液の金属濃度を高くする
と添加する金属酵母のコストが高くなる。
【0008】酵母液は、50〜100℃に加温して植物
をより速やかに緑色に変色できる。酵母液の温度は、好
ましくは60〜95℃とする。酵母液を植物に接触させ
る時間は、たとえば5分以上、好ましくは15分以上と
する。また、酵母液を植物に接触させる時間は、好まし
くは60分以下とする。植物が軟化するのを少なくして
能率よく緑化するためである。植物の軟化は、酵母液に
乳酸カルシウム等を添加して少なくできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための方法を例示するものであ
って、本発明は植物を緑色にする方法を下記のものに特
定しない。
【0010】植物の緑色を復元し、あるいは緑色に保持
する方法は、酵母を含む酵母液に植物を浸漬し、あるい
は、酵母液を植物に散布して酵母液に接触させる。酵母
液に含まれる酵母は金属を含有している。酵母に含有さ
れる金属は、Zn、Cu、Fe、Mg、Se、Mo、C
r、Mn等である。これ等の金属を含有する酵母は、金
属を添加している培地で培養、酵素処理して不活性化
し、洗浄の後、不溶成分を除去して、乾燥して製作され
る。たとえばZnを含有する酵母は、培地に塩化亜鉛を
添加して培養され、Cuを含有する酵母は培地に硫酸銅
を添加して培養される。金属は塩化物や硫化物の状態で
培地に添加されて、金属を含有する酵母を培養する。
【0011】酵母を含む酵母液は、好ましくは、60〜
100℃で、沸騰する温度よりも低い温度に加温され
る。植物が加温された酵母液に浸漬されると、葉緑素
は、短い時間で速やかに緑色に変色される。植物を浸漬
する酵母液の酵母の濃度を濃くしても、葉緑素を緑色に
できる時間は短くなる。したがって、短時間で葉緑素を
緑色にする場合は、加温された酵母濃度の高い溶液に植
物を浸漬する。植物の葉緑素をゆっくりと時間をかけて
緑色にするときは、加温されない酵母濃度の低い酵母液
に浸漬する。
【0012】酵母液の酵母濃度は、酵母の金属含有量
と、葉緑素を緑色にする時間と、溶液の温度とを考慮し
て最適値に調整する。たとえば、60℃以上に加熱し
て、浸漬する植物の葉緑素を10分程度で緑色にする溶
液は、金属濃度が5ppm以上となるように酵母の添加
量を調整する。植物を加熱された酵母液に接触させて、
葉緑素を緑色にできる最低の金属濃度は、1ppmであ
る。したがって、酵母液の亜鉛濃度は、植物を緑色に変
色させる時間と、溶液の加熱温度とを考慮して、たとえ
ば、1ppm〜1000ppm、好ましくは3ppm〜
300ppm、さらに好ましくは5〜100ppmの範
囲とされる。
【0013】植物は、溶液に浸漬すると柔らかくなる性
質がある。とくに、加熱された酵母液に浸漬すると、水
分を吸収して柔らかくなる性質がある。溶液に浸漬して
柔らかくなるのは、たとえば、酵母液に乳酸カルシウム
等のカルシウムイオンを添加して防止できる。カルシウ
ムイオンは、植物が水分を吸収して膨潤状態となるのを
防止する。乳酸カルシウム等のカルシウム添加量は、植
物の種類、浸漬時間、溶液温度等を考慮して最適値に調
整する。カルシウムの添加量を多くすると、植物が柔ら
かくなるのを効果的に防止できる。カルシウムの添加量
は、たとえば、30〜1000ppm、好ましくは10
0〜500ppm、さらに好ましくは150〜400p
pmとされる。
【0014】さらに、酵母液には、他の金属イオンを酵
母に加えて添加することもできる。たとえば、鉄イオン
や銅イオン等を添加して、植物を緑色にする時間を短く
し、あるいは、植物によっては色調を濃い緑色とするこ
ともできる。酵母液に接触させて緑色になった植物は、
その後、調整液に浸漬して色調を調整し、あるいは、短
時間で洗浄を完了することもできる。
【0015】調整液は、クエン酸のように、金属イオン
と反応して錯塩を作るものが使用できる。緑色になった
植物がクエン酸の溶液に浸漬されると、遊離して植物表
面に付着している金属イオンがクエン酸と反応し、錯塩
となって分離できる。このため、クエン酸の溶液に浸漬
して、植物を短時間で水洗できる。
【0016】さらに、調整液には、還元糖や還元剤を含
ませることもできる。還元糖や還元剤の溶液に、緑色に
なった植物を浸漬すると、顔料や染料で人工的に着色し
たような不自然な色が調整される。また、処理後におけ
る植物の変色を防止できる。それは、還元糖や還元剤
が、酸化を防止して、変色するのを少なくするからであ
る。さらに、還元糖や還元剤で色調を調整する方法は、
酵母液の酵母濃度を高くし、短時間で植物を緑色にし、
その後に、調整液で色調を調整することにより、自然な
発色の植物を短時間で処理できる特長がある。
【0017】還元糖には、ブドウ糖、果糖、ソルビトル
等が使用できる。還元剤にはアスコルビン酸、エリソル
ビン酸等が使用できる。調整液は、還元糖や還元剤の濃
度を高くして、色調を晒れた色にできる。調整液の還元
糖と還元剤の濃度は、植物を理想的な色調にする濃度に
調整される。たとえば、還元糖または還元剤の濃度は、
100ppm〜5%、好ましくは、200ppm〜1
%、さらに好ましくは、300ppm〜3000ppm
に調整される。
【0018】
【実施例】[実施例1] 塩蔵して退色したワラビ、たらの芽、山ぜり、キュウリ
等の惣菜を下記のように処理して緑色を復元させる。
(1) 酵母液に惣菜を浸漬して緑色に復元する処理 酵母液は、下記のようにして製作する。 1リットルの水に、水溶性亜鉛酵母(米国 Grow Compa
ny,Inc.製 Soluble Zinc Yeast)を489mg添加し
て酵母液とする。この酵母は5重量%の亜鉛を含有する
ので、酵母液は24.5ppmの亜鉛を含有する。
【0019】この酵母液を90℃に加熱して、150g
のワラビ、たらの芽、山ぜり、キュウリ等の惣菜を浸漬
する。浸漬された全ての惣菜は、約5分経過すると変色
が開始される。5〜15分浸漬した後、ワラビ、たらの
芽、山ぜり、キュウリ等の惣菜を酵母液から取り出す。
【0020】(2) 緑色に復元した惣菜を調整液に浸
漬して色調を調整して色止めする処理 調整液は、下記のようにして製作する。 1リットルに水に、 クエン酸………………………1000mg 還元糖…………………………1000mg 還元剤……………………………500mg を添加して溶解させる。
【0021】還元糖にブドウ糖を、還元剤にアスコルビ
ン酸を使用して調整液とし、調整液を60〜65℃に加
温し、加温された調整液に、(1)の処理の完了した惣
菜を酵母液から取り出して浸漬する。惣菜は、この調整
液に30分〜1時間浸漬して、色止めする。
【0022】その後、調整液から惣菜を取り出し、一晩
から一昼夜、清水に浸漬して塩抜きして葉緑素を緑色に
した食品とする。処理された惣菜を、30日清水に浸漬
すると、水は緑色に変色せず、また、惣菜の緑色は変色
しなかった。
【0023】[実施例2] 1リットルの水に、100mgの水溶性亜鉛酵母を添加
して酵母液を製作する以外、実施例1と同じようにし
て、退色したワラビを自然な緑色に変色させることがで
きる。この酵母液は5ppmの亜鉛を含有している。
【0024】[実施例3] さらに、1リットルの水に40mgの水溶性亜鉛酵母を
添加して酵母液を製作する以外、実施例1と同じように
処理すると、退色したワラビは薄い緑色になった。この
酵母液は2ppmの亜鉛を含有している。さらに、この
実施例において、水溶性亜鉛酵母の添加量を20mgと
して亜鉛濃度を1ppmとする酵母液を調整して、ワラ
ビを処理するとワラビは淡い緑色に変色した。
【0025】[実施例4] 使用する酵母を、水溶性亜鉛酵母から亜鉛含有パン酵母
(米国 Grow Company,Inc.製High Zinc Yeast)に変更
する以外、実施例1と同様にした惣菜を処理すると、惣
菜は自然な緑色に変色された。この亜鉛含有パン酵母
は、水溶性亜鉛酵母と同じように5重量%の亜鉛を含有
する。
【0026】[実施例5] さらに、1リットルの水に972mgの酵母を添加して
酵母液を製作する以外、実施例1と同じように処理する
と、退色したワラビは速やかに緑色になった。この酵母
液は49ppmの亜鉛を含有している。この実施例にお
いて、ワラビは速やかに緑色に変色するので、ワラビを
酵母液に浸漬する時間を5分として緑色に変色できる。
【0027】[実施例6] 1リットルの水に、500mgの銅含有酵母を添加して
酵母液を製作する以外、実施例1と同じようにして、退
色したワラビを美しい緑色に変色させることができる。
銅含有酵母には、1重量%の銅を含有する水溶性銅酵母
(米国 Grow Company,Inc.製 Soluble Copper Yeas
t)を使用する。この酵母液は5ppmの亜鉛を含有し
ている。酵母の添加量を100mg〜500mgの範囲
に変化して、惣菜の変色を試験すると、酵母の添加量が
300mgよりも少なくなると、緑色が次第に薄くな
り、100mgよりも少ないとほとんど変色しなくな
る。
【0028】[実施例7] 1リットルの水に、489mgの酵母に加えて、2gの
乳酸カルシウムを添加する以外、実施例1と同じように
して、退色した惣菜を緑色に変色される。この実施例で
得られたワラビ、たらの芽、山ぜり、キュウリ等の惣菜
は、酵母液に添加しているカルシウムの作用で、酵母液
に浸漬して加熱される工程で柔らかくなるのが防止され
て、緑色に変色された。
【0029】[実施例8] 惣菜を浸漬する酵母液の温度を50〜100℃とする以
外、実施例1と同じように処理して、退色したワラビを
緑色に変色させることができた。酵母液の温度を50〜
60℃とする場合、変色が開始される時間は遅くなる。
浸漬時間を20〜60分と長くして緑色に変色できる。
【0030】[実施例9] 褐変した竹の箸を下記のように処理して、竹の緑色を復
元させる。 (1) 酵母液に竹の箸を浸漬して緑色に復元する処理 酵母液は、下記のようにして製作する。 1リットルの水に、亜鉛含有パン酵母(米国 Grow Com
pany,Inc.製 High Zinc Yeast)を1140mg添加し
て酵母液とする。この母液は5重量%の亜鉛を含有する
ので、酵母液は57ppmの亜鉛を含有している。
【0031】酵母液を80℃に加熱して、竹の箸を浸漬
し、15〜25分浸漬して緑色に変色させた後、酵母液
から取り出す。
【0032】(2) 緑色に復元した竹の箸を、水洗す
る処理 緑色になった竹の箸を酵母液から取り出し、24時間水
洗した後、乾燥させる。
【0033】[実施例10] 桜餅に使用する褐変した桜の葉を、下記のように処理し
て緑色を復元させる。 (1) 酵母液に桜の葉を浸漬して緑色に復元する処理 酵母液は、下記のようにして製作する。 1リットルの水に、水溶性亜鉛酵母を489mgと10
00mgの乳酸カルシウムとを添加して酵母液とする。
この母液は5重量%の亜鉛を含有するので、酵母液は2
4.5ppmの亜鉛を含有する。
【0034】この酵母液を80℃に加熱して、桜の葉を
浸漬し、5〜10分浸漬した後、桜の葉を酵母液から取
り出す。
【0035】(2) 緑色に復元した桜の葉を調整液に
浸漬して色調を調整して色止めする処理 調整液は、下記のようにして製作する。 1リットルに水に、 クエン酸………………………1000mg 還元糖…………………………1000mg 還元剤…………………………1000mg を添加して溶解させる。
【0036】還元糖にブドウ糖を、還元剤にビタミンC
を使用して調整液とし、調整液を60〜65℃に加温
し、加温された調整液に、(1)の処理の完了した桜の
葉を酵母液から取り出して浸漬する。桜の葉は、この調
整液に約1時間浸漬して、色止めする。
【0037】その後、調整液から桜の葉を取り出し、清
水で洗浄する。処理された桜の葉は、30日経過後も緑
色が退色しなかった。
【0038】以上の実施例は、酵母液に添加する酵母
に、Znを含有する酵母、Cuを含有する酵母を使用し
たが、本発明はこれ等の酵母に代わって、あるいはこれ
等の酵母に加えて、Feを含有する酵母、Mgを含有す
る酵母、Seを含有する酵母、Moを含有する酵母、C
rを含有する酵母、Mnを含有する酵母のいずれかを使
用して、退色した植物を緑色に変色させることができ
る。酵母液は、異なる金属を含有する複数種の酵母を添
加することができ、また金属イオンを添加することもで
きる。酵母と金属イオンを添加している酵母液は、酵母
の作用で植物を緑色に変化できるので、金属イオンの濃
度を低くして植物を自然な緑色に変色できる。
【0039】さらに、以上の実施例は、褐変した植物の
緑色を復元する方法を例示した。ただ、本発明の方法
は、緑色が褐変した植物を処理するのではなくて、緑色
をしている植物を処理して、緑色が退色するのを防止す
ることもできる。それは、植物に亜鉛を添加することに
より、植物の葉緑素に含まれるマグネシウムが失われて
褐変するのを防止できるからである。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法は、褐変した植物を優れた
色調の緑色に復元できると共に、植物を緑色に処理した
状態で長期保存できる特長がある。とくに本発明の方法
は、酵母を使用することにより、安全な方法であって、
しかも酵母の添加量を少なくして金属濃度の低い酵母液
で植物を緑色に変色できる特長がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 3/00 A01N 3/02 A23L 1/272

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物をZn含有酵母を含む金属酵母液に
    接触させて、植物の緑色を復元しあるいは緑色に保持す
    る方法。
  2. 【請求項2】 植物をCu含有酵母を含む金属酵母液に
    接触させて、植物の緑色を復元しあるいは緑色に保持す
    る方法。
  3. 【請求項3】 植物をFe含有酵母を含む金属酵母液に
    接触させて、植物の緑色を復元しあるいは緑色に保持す
    る方法。
  4. 【請求項4】 植物をMg含有酵母を含む金属酵母液に
    接触させて、植物の緑色を復元しあるいは緑色に保持す
    る方法。
  5. 【請求項5】 植物をSe、Mo、Cr、Mnのいずれ
    かの金属含有酵母を含む金属酵母液に接触させて、植物
    の緑色を復元しあるいは緑色に保持する方法。
  6. 【請求項6】 植物を接触させる酵母液の金属濃度が1
    ppm以上である請求項1ないし5のいずれかに記載さ
    れる植物の緑色を復元しあるいは緑色に保存する方法。
  7. 【請求項7】 植物を接触させる酵母液の金属濃度が1
    000ppm以下である請求項1ないし5のいずれかに
    記載される植物の緑色を復元しあるいは緑色に保存する
    方法。
  8. 【請求項8】 植物を接触させる酵母液の温度が50〜
    100℃である請求項1ないしのいずれかに記載され
    る植物の緑色を復元しあるいは緑色に保存する方法。
  9. 【請求項9】 酵母液を植物に接触させる時間が5分以
    上である請求項1ないしのいずれかに記載される植物
    の緑色を復元しあるいは緑色に保存する方法。
  10. 【請求項10】酵母液を植物に接触させる時間が60分
    以下である請求項1ないし9のいずれかに記載される植
    物の緑色を復元しあるいは緑色に保存する方法。
  11. 【請求項11】 酵母液がカルシウムを含有する請求項
    1ないし10のいずれかに記載される植物の緑色を復元
    しあるいは緑色に保存する方法。
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