JP3538114B2 - 表面付着汚染物質の除去方法及び除去装置 - Google Patents

表面付着汚染物質の除去方法及び除去装置

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JP3538114B2
JP3538114B2 JP2000101064A JP2000101064A JP3538114B2 JP 3538114 B2 JP3538114 B2 JP 3538114B2 JP 2000101064 A JP2000101064 A JP 2000101064A JP 2000101064 A JP2000101064 A JP 2000101064A JP 3538114 B2 JP3538114 B2 JP 3538114B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚染物質の除去が
必要な物品の清浄化、特に電子デバイス用基板の清浄化
方法に関するものである。具体的には本発明は、半導体
用ウェーハ又は液晶用基板などの加工に際して使用する
フォトレジストのような有機膜の除去並びにウェ−ハ工
程全般に亙って発生する有機汚染の洗浄に関するもので
ある。さらに広く、本発明は精密な金属加工品やガラス
加工品の有機汚染の洗浄に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化膜やポリシリコン膜上の微細加工に
使用したフォトレジストの除去に関しては、通常硫酸
(3容又は4容):過酸化水素(1容)の混合液(ピラ
ニアと呼ばれている)で110〜140℃に加熱して1
0〜20分浸漬する方法が使われている。レジストマス
クで高濃度のイオン注入を行うような場合にはレジスト
が変質してピラニア処理では除去できなくなるので、プ
ラズマ励起酸素によるアッシングが広く使われている。
しかし全部のフォトレジストをアッシングすると、ウェ
ーハ表面にレジスト由来の微量金属が残り、かつ高エネ
ルギーのプラズマの為にウェーハ表面にデバイスにとっ
て有害な損傷を生じる。そこでレジスト膜を残してアッ
シングし、その後はピラニア処理でレジストを除去する
ことが行われている。このピラニア処理の過酸化水素の
代りにオゾンを混合することも試みられたが、オゾンの
低い溶解度の為、除去にはさらに長時間の処理を要し、
殆ど使われていない。
【0003】最近オゾン水によるレジスト除去法が登場
した。オゾンは低温ほど水への溶解度が増し、約5℃の
超純水ではオゾンの溶解量は70〜100ppmに達す
る。このような低温高濃度のオゾン水でレジストを除去
すると、LSI製造で広く使われているI線用ポジ型ノ
ボラック樹脂系フォトレジスト膜の場合、800nmの厚
さを10乃至15分程度で剥離出来る(剥離速度70〜
80nm/分)といわれている。半導体デバイス製造用の
クリーンルーム内の雰囲気からはフタル酸ジオクチル
(DOP)、シロキサン類、ヘキサメチルジシラザン
(HMDS)等の有機物がシリコンウェーハや酸化膜等
の表面を汚染し、これがデバイス特性を劣化させ、デバ
イスの歩留が低下することが知られている。
【0004】シリコンウェーハや酸化膜上の有機物を除
去する湿式洗浄法としては、上記のピラニア処理が最も
有効とされてきた。しかし、SO4 2-はウェーハ上に残
って環境雰囲気の影響で微粒子を生じ、ヘイズを起こし
やすい。これを完全に除く為、通常はSC−1処理(標
準的組成はNH4 OH:H22 :H2 O=1容:1
容:5容)等を後続させている。SC−1処理は単独で
も有機物を分解除去する作用があり、また微粒子を除去
する作用では従来最も効果が大きいとされてきた。しか
し、SC−1では薬液中のFe,Al,Ca,Mg,Z
n,Ni等は洗浄中にウェーハに沈着しやすく、薬液や
洗浄槽の清浄度管理が難しい。そこで稀HFでSC−1
処理で生じたケミカル酸化膜を除き、金属除去能力が優
れると考えられているSC−2処理(標準的組成はHC
l:H22 :H2 O=1容:1容:6容)を行うのが
半導体洗浄の常套手段となって、RCA法と呼ばれてい
る。表面残存SO4 2-を除く為には、長時間大量の加熱
水リンスを行うような手法も使われているが、達成でき
る清浄度が通常RCA法を後続させた場合には劣る。
【0005】有機汚染したウェーハに対する洗浄法とし
て、従来から行われてきたピラニア処理に依存する処理
は経済性・生産性・安全性の面で満足なものとは言えな
い。これらを解決する新しい洗浄法としてオゾン水によ
るものが登場してきた。オゾン水は室温では20〜30
ppmのものが得られるので、この酸化力によってウェ
ーハの有機汚染を除こうとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】半導体デバイス特に超
LSIの高度化と共にウェーハ表面の有機汚染の低減は
ますます重要性を高めている。米国半導体工業会が発表
するロードマップでは、最近まで表面有機炭素濃度に関
する記載はなかった。1997年末に発表されたでもの
では1×1014原子/cm2の有機炭素濃度を許容して
いるが、2009年にはこの濃度は1.8×1013原子
/cm2が必要としている。レジスト剥離後も勿論この
清浄度が必要である。ピラニア洗浄液は経済性の点で繰
り返し使われるが、ポジ型レジスト用密着剤HMDSで
生じる酸化膜上のメチルシリコン層をこのような高い清
浄度レベルまで除去しようとすると、繰り返し使用で劣
化したピラニア洗浄液では難しくなるので、使用回数を
厳しく制限しなければならなくなる。従って、硫酸の使
用量が増すことになり、経済性が悪くなるだけでなく廃
水処理の面でも厄介になる。また、金属膜上のレジスト
の除去は強い酸の処理では該膜を損なうので、N−メチ
ルピロリドン(NMP)を除去剤とし、約70℃で15
分程度の溶解処理がなされている。この場合はイソプロ
ピルアルコールのような有機溶剤のリンスを経て超純水
リンスを行なっている。この処理は有機溶剤の使用量が
多く、経済性の点で望ましくない他、廃水処理でも費用
がかかる。
【0007】従って、オゾン水処理が期待されるわけで
あるが、半導体レベルの高純度オゾン水はオゾンを含む
高純度ガスを超純水に吸収させて製造している。ところ
で、液体を入れた容器にオゾンを含むガスを注入した場
合に、ガス中のオゾン濃度をCG [mg/L]、飽和状
態になった液中のオゾンの濃度をCL [mg/L]とす
ると、分配係数D=CL /CG となる。ここで、液が水
の場合、ある研究例では25℃でD=0.2、20℃で
D=0.28、5℃でD=0.47の値となっており、
通常の高純度オゾンガス発生装置で得られるオゾン濃度
は200mg/L程度であるから、これで計算すると2
5℃で40ppm、5℃で94ppmが飽和濃度とな
る。実用上は上記のようにこの濃度よりやや低い濃度し
か得られない。しかもオゾンは水中で分解しやすく、オ
ゾン水洗浄槽中のオゾン濃度はオゾン水を循環して常に
オゾンガスを注入しないと最高水準を維持出来ない。ま
た、洗浄槽内ではウェーハキャリアのような流れに対し
て障害となるものがあると、ウェーハ表面にオゾンが不
足する部分が出来て、レジスト剥離速度が減少する。レ
ジスト自体の剥離速度は100nm/分程度の値があっ
たとしても、ウェーハキャリア内の全部のウェーハにつ
いてメチルシリコンの層まで完全に除去するには、この
剥離速度から計算される処理時間の2倍以上を必要とす
る。即ち、厚さ1μmのレジスト膜の除去に20〜30
分を要する。
【0008】本発明は、このようなレジスト密着剤の完
全な除去を含めた浸式レジスト剥離を短時間化し、かつ
処理後の表面の炭素量が1012原子/cm2のオーダま
で低減出来、フォトレジスト除去方法としても有効であ
る清浄化処理法を提供するものである。
【0009】半導体用のクリーンルーム内においてウェ
ーハ上に最も多い量で検出される有機物は通常DOP
で、その量は6″ウェーハ表面で200ngを越すこと
も多い。このDOPはウェーハ面では微細な斑点状油膜
を形成しており、ここに付着した汚染微粒子はこの油膜
の液架橋によって強く表面に捕捉され、洗浄による除去
が難しくなる。この現象はウェーハ裏側の表面で著しく
表側の面より桁違いの量となることがある。なぜなら
ば、デバイス製造工程ではウェーハの裏面を真空チャッ
クのように他の材料に接して処理する場合があり、この
材料面が通常親油性なのでDOP等で汚染してこれが転
写されるからである。半導体デバイス製造工程ではウェ
ーハの裏側の面が隣接ウェーハの表側の面と対面して、
同時に多数枚が処理される場合があり、この時裏側の有
機物汚染や微粒子汚染の影響が対面するデバイス形成表
面に及ぶ。DOP等による汚染があると、洗浄工程で金
属汚染の除去が妨害されることが知られており、この裏
側が起こす悪影響には金属汚染も含まれる。
【0010】そこで本発明はまた、ウェーハの表側と裏
側の表面の汚染汚染物質が強力に除去出来、かつ汚染金
属の除去も可能な基板面の清浄化処理法を提供するもの
である。また、この有機汚染除去は極めて強力でありか
つ環境に対する公害も管理が容易な為、電子デバイス用
基板以外の洗浄体にも適用可能な清浄化法を提供するも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0012】本発明は、汚染物質の付着した被処理体の
表面に、気体中のオゾンとの分配係数が0.6以上であ
る有機溶剤にオゾンを100ppm以上溶解させた処理
液を接触させて、被処理体表面の付着汚染物質を除去す
ること、及び汚染物質除去処理後の含オゾン有機溶剤液
をオゾンを有機溶剤に溶解させるための該有機溶剤の容
器内に復帰させ、別の被処理体を処理するための処理液
として循環使用することを特徴とする表面付着汚染物質
の除去方法を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】また本発明は、上記方法の好まし
い実施形態として、汚染物質の付着した被処理体の表面
に、前記処理液の液膜を形成させ、連続或いは間欠的に
その液膜に対し新たな該処理液を供給して液膜を移動さ
せることにより、被処理体表面と含オゾン処理液を接触
させることを特徴とする表面付着汚染物質の除去方法を
提供するものである。
【0014】これは後述のように酢酸のような特定の有
機溶剤が水の場合より約10倍もオゾンを溶解し、液膜
でもその中のオゾンが表面付着汚染物質に作用するのに
十分な量であることによる。液膜に接する雰囲気中のオ
ゾン濃度が液中のオゾンとの平衡濃度より高ければ、オ
ゾンは容易に液膜中に拡散し短時間に液のオゾン濃度が
飽和近くまで上昇する。
【0015】そこで本発明は、上記方法の別の好ましい
実施形態として、オゾンを含む雰囲気中で、汚染物質の
付着した被処理体の表面に、前記有機溶剤の液膜を形成
させ、連続或いは間欠的にその液膜に対し新たな該溶剤
を供給して膜の液を移動させることにより、被処理体表
面と含オゾン処理液を接触させることを特徴とする表面
付着汚染物質の除去方法を提供するものである。
【0016】本発明は、上記表面付着汚染物質の除去に
際し、除去処理後の含オゾン有機溶剤液をオゾンを溶解
させる該有機溶剤に復帰合体させ、被処理体の除去処理
液として供給し、該有機溶剤液を循環使用する処理方法
と装置を提供するものである。酢酸のような非極性の有
機溶剤はオゾンによって分解されることが少く、例えば
酢酸は常用有機溶媒中オゾンに対し、最も安定な物質の
一つであり、しかもオゾンに対する溶解度が高い。この
溶解されたオゾンは不飽和結合をもつ有機物に対して強
い反応性をもち、分解作用を有するだけでなく、十分な
反応時間があれば最終的にオゾンに対し安定なカルボン
酸や炭酸ガス並びに水等に分解してしまう。即ちこの循
環プロセスでは、除去処理にとって必要な精製が行わ
れ、除去処理液の寿命を長く出来る。極めて経済性の優
れた本発明の最も特徴的な効果のある処理が提供され
る。
【0017】この有機溶剤液の供給は該液の噴霧で行わ
れてもよく、この場合の膜の液の移動は流下でも、遠心
力によるものでもよい。また、この液供給は加熱された
該液から発生する蒸気が冷却被処理体表面上で液化する
ことによって行われてもよく、この場合、その凝縮液の
流下による蒸気洗浄機構で付着汚染物質を除去すること
になる。本発明はまた、このような有機溶剤液の供給に
よる被処理体表面の液膜の移動をオゾンガスが導入され
るチャンバー内で行う被処理体表面の付着汚染物質除去
装置を提供するものである。
【0018】本発明において、有機溶剤による被処理体
表面の付着汚染物質除去の際、逆に被処理体表面に有機
溶剤分子が若干吸着する。しかし、その吸着量は炭素濃
度で(1013〜1014)原子/cm2という低いレベル
となる。これは接触させた液に含まれる有機溶剤が有機
物ではあっても分子中に炭素原子が少なくかつ共存する
オゾンが極めて高濃度であるためである。これは本発明
の最大の特色とするところである。かつ、こうして吸着
した有機物の被処理体への付着力は弱く、酸化性処理に
より容易に炭素濃度を1012原子/cm2の低いオーダ
ーまでさらに低下させることができる。酸化性処理とし
ては、例えば、アルカリ・過酸化水素洗浄のような酸化
性洗浄や、あるいは184.9nmと253.7nmの紫外線照射下で
のオゾンでの酸化処理が挙げられる。また、被処理体表
面がシリコン酸化膜からなる場合には、希フッ酸による
表面層の僅かな剥離により、これに近い炭素濃度レベル
まで吸着分子を除去することができる。
【0019】本発明に使用する、気体中のオゾンとの分
配係数が0.6以上である有機溶剤は、一般に非極性の
有機溶剤である。該分配係数(D)は、標準状態におい
て液相の有機溶剤とこれと接する気相状態の不活性ガス
との間におけるオゾンの分配係数である。即ち、 D=有機溶剤中飽和オゾン濃度(mg/L)/ガス中平衡オ
ゾン濃度(mg/L) で示される。本発明で使用される有機溶剤の分配係数
は、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.5以
上、さらに好ましくは2.0以上である。気体中のオゾ
ンとの分配係数が0.6以上である有機溶剤であれば、
特に制限なく本発明に使用することができるが、環境、
衛生等に対する影響の面から好ましい有機溶剤は、式:
n2n+1(COOH)[n=1,2又は3の整数]で
表される脂肪酸及びジクロロメタンであり、特に好まし
くは前記脂肪酸である。該脂肪酸には、酢酸、プロピオ
ン酸及び酪酸が含まれる。これらの有機溶剤は一種単独
でも二種以上混合しても使用することができる。
【0020】本発明において、前記処理液中のオゾン濃
度は100ppm以上であり、200ppm以上であることが
より好ましい。オゾン濃度が100ppm未満では、十分
な汚染物質除去作用が得られないことがある。上記のよ
うな脂肪酸の純度99.7%のものは25℃で略D=1.9
なので、純水の場合より約10倍高濃度のオゾン液が得
られる。従ってオゾン水の場合より遥かに強い汚染物質
除去能力を示す。除去処理はこのオゾン液への浸漬でも
よいが、これらの有機溶剤の表面張力が非常に小さく、
30dyn/cm以下なのを利用してその液膜で処理す
ることが好ましい。液は被処理体表面全体に容易に膜状
に広がる。ここで液が移動すると液に作用された表面汚
染物質も同時に移動して効率のよい除去が進展する。ま
た付着有機物に掴まっていた微粒子も表面張力の小さい
液に有機物が溶けかつその液が移動する為、容易に除去
される。
【0021】これらのカルボン酸の中では価格の面や高
純度の市販品が入手しやすいこと、毒性の点で問題が殆
ど無いことから、n=1の酢酸が好ましい。融点が16
℃で扱いにくい面もあるが、通常のクリーンルーム温度
では問題がなく、後述のように回収については有利な面
もある。n=2のプロピオン酸は融点が−20℃である
から、酸に侵されやすい被処理体に対し、酸の働きは弱
めオゾンは高濃度に出来る低温処理が可能となる。n=
3の酪酸は引火点が72℃で酢酸やプロピオン酸より約
20℃高い。加温によって反応を促進させたい場合、危
険を避けて70℃近い処理が可能となる。
【0022】酢酸は水を若干含む方が無機塩を溶解しや
すく、また凝固温度が下がって使いやすい。純度97%
でもD=1.7、95%でもD=1.5、90%でD=
1.3、85%でD=1.1で十分高濃度のオゾン液が
得られる。従って、酢酸に5容量%以下の無機酸特にフ
ッ酸を含む水を添加すると金属汚染物を同時によく除去
出来る。このように高いD値がえられるので、高純度オ
ゾンガス発生装置で得られるオゾンガスを多数の微細孔
から純度85%以上の酢酸にバブリングさせると、オゾ
ン濃度が100mg/L程度でも、容易にオゾン濃度は
100ppm以上となり、本発明に提供し得る。オゾン
濃度200mg/Lのオゾンガスを使用すると液のオゾ
ン濃度は数分間で200ppm以上となる。オゾンガス
をバブリングさせる発散器具として、ガラスフィルター
を使うと5分程度で飽和近い濃度に到達させることが出
来、400ppm近くまでオゾン濃度を高度化出来る。
【0023】オゾン濃度300mg/Lのオゾンガスを
使用すると、ヘンリーの法則に従って液のオゾン濃度は
比例的に増加し、特に処理装置の安全性を重視して酢酸
中の水分を30%に増して処理しても、液中のオゾン濃
度は200ppm以上となり、十分に本発明の除去処理
の効果が得られる。このようなオゾン濃度の液の青紫色
は著しく鮮明となる。この色の濃さはオゾン濃度と正の
相関があるので、簡単な比色により液のオゾン濃度を所
定値に管理出来る。
【0024】処理後発錆を起こす危険性をはらむ酸や水
溶性溶媒の使用が望まれない場合、有機溶剤としてジク
ロロメタンが望ましい。D=2.0で、オゾンが分解し
難く、毒性も比較的少い。またジクロロメタンは蒸気洗
浄機構で本発明を実施する場合に適し、酢酸との混合液
で実施すると汚染物質除去効果はさらに高くなる。
【0025】本発明でカルボン酸を使う場合は、被処理
体として電子工業用基板が最適である。環境雰囲気から
の吸着や有機材料との接触で生じる付着汚染物質は容易
に除去出来る。特にシリコン酸化膜上のポジ型ノボラッ
ク樹脂系レジストは1μm/分〜6μm/分という従来
よりも2桁近く早い剥離速度で除去出来る。ジクロロメ
タンの場合は被処理体は金属加工品やガラス加工品が適
し、油性汚れやピッチ・ワックス等の除去で単独使用の
場合より水滴接触角評価で優れた清浄化面が得られる。
被処理体の形状は板状が好ましいが、液膜の移動に大き
なむらがない限り形を問わない。
【0026】本発明を実施するには、有害なオゾンガス
が環境大気を汚染しないように、気密が保たれるチャン
バー内あるいはドラフト内での処理が必要である。室温
処理であるから有機溶剤の気化は比較的少いが、この気
化による外界の汚染も同時に阻止出来る。この気密室か
らの排気管は波長253.7nmの紫外線照射あるいはアル
カリ液処理等を利用したオゾン分解器に接続する。この
排気系の途中に冷却機構を設ければ有機溶媒は液化して
回収出来る。酢酸を使用する場合は簡単に氷結するので
高い回収率が得られる。従って本発明は環境をほとんど
汚染することなく実施出来る。
【0027】本発明によるレジスト除去処理の為にウェ
ーハをキャリアに入れてオゾン含有酢酸に浸漬した場
合、レジスト剥離速度が大きいのでオゾン水浸漬の場合
のようなキャリアによる影響が少く、周辺まで均一にレ
ジスト剥離が出来る。しかし浸漬処理の場合には処理液
を繰返し使用することになるので、処理後のウエーハを
直ちに純水リンス槽に入れるとウェーハ表面で溶解物質
が析出し逆に汚染を生じる。そこで酢酸のリンス槽が必
要となり、装置内の薬液の量が大きくなり過ぎる。
【0028】本発明の液膜による処理では、液量が少な
くてもオゾン濃度が高いので汚染物質に対する反応が速
く、かつ液が移動して溶解した汚染物質が経時的に被処
理体から離脱するので、浸漬法より除去能力が高くな
る。膜状の液の移動は流下や遠心力での中央からの拡が
りを利用する。液の移動速度は供給量が6インチウェー
ハで1分あたり1〜3mL程度の緩やかさで十分であ
る。装置としては、通常のスプレー洗浄装置、枚葉スピ
ン洗浄装置、あるいは蒸気洗浄装置と同様に構成出来
る。本発明の特色である液膜処理でそのオゾン濃度を迅
速に高くし、またその濃度を維持するには、これらの装
置のチャンバーにオゾンガスの導入口と排気口を設け、
オゾンガスをチャンバー内に充満させるのが有効で、本
発明の特色とするところである。しかし、オゾン濃度が
200mg/Lを越す高濃度オゾンガスを使用する場合
は特にチャンバー内にオゾンガスを導入する必要はな
い。
【0029】
【実施例】以下の実施例で使用したオゾンガスは小型の
放電方式のオゾン発生装置に1%の窒素を含む酸素を0.
5〜2L/分流して得たオゾン濃度が200mg/L程度の
ものである。オゾンガスを吸収させる酢酸は純度99%
(残り水)を使用した。各実施例の除去処理の対象とな
ったフォトレジスト膜は100nmの酸化膜をつけたp型シ
リコンウェーハ上の800nmと1.5μmの厚みのものであ
る。レジスト膜を形成する為の処理は通常のLSI工程
で行われている塗布装置により標準的な手順で行われ
た。まずHMDSを塗布し、真空引きを含めて100℃
で1分処理し、室温に冷却後、ノボラック樹脂系レジス
トを上記の厚さで塗布した。ベーキングは薄いレジスト
膜の方は140℃、1分、厚い方は90℃で2分行い、
後者は高ドース量のイオン注入を行った試料も準備し
た。
【0030】高度化した超LSIではレジスト剥離後の
有機物残存量が極めて少ないこと(有機炭素濃度で2×
1013原子/cm2以下)が望まれているので、本実施
例でのレジスト剥離後のシリコン酸化膜上の残存有機物
量は、特願平10-253346号に示されている高感度な荷電
粒子放射化分析法により表面有機炭素の絶対量を求め
た。
【0031】本発明におけるシリコンウェーハ上の有機
汚染に対する洗浄効果は、故意に強く有機汚染させた試
料を用い、同じ荷電粒子放射化分析により洗浄後の残存
有機炭素濃度が十分低減したことで確かめた。また半導
体工場のクリーンルーム中でシリコンウェーハを汚染す
る汚染物質の大半はDOPであることが知られているの
で、14Cで標識したDOPを合成し、これで故意汚染し
たシリコンウェーハを使った。洗浄後の残存量はイメー
ジングプレートを使うラジオルミノグラフィで放射能を
計測して求めた。
【0032】また平面上に付着した汚染物質が油脂類や
HMDSの時は水滴接触角を大きくするので、このよう
な汚染物質に対する除去効果は水滴接触角が数度程度に
低下するかどうかでも判断した。
【0033】〔実施例1〕キャリアに入れた複数枚のフ
ォトレジスト膜付ウェーハをオゾン酢酸液に浸漬して該
膜を除去する装置の概念図を図1に示す。実験用に作ら
れたドラフトは前室1、処理室2、後室3に仕切られて
おり、全面にガラス戸があるが、操作時ドラフト内は外
部と隔離され、すべての操作は外部でなされる。ウェー
ハ4が7枚入る石英ガラス製キャリア5を前室から処理
室に入れ、また処理後後室を経てドラフトに取り出せる
ように、前室と後室には、処理室内のオゾンと酢酸を含
む雰囲気をドラフト外に漏らさない為の空気置換機構
(図示せず)と開閉出来る戸口6が設けられてある。
【0034】石英ガラス槽7は酢酸中でオゾン処理を行
う槽、石英ガラス槽8は酢酸リンス槽である。また、石
英ガラス槽9はオーバーフローリンス槽で、超純水がバ
ルブ10のある導入管11と排水管12で供給・排水さ
れるようになっている。
【0035】酢酸はバルブ13のある導入管14からリ
ンス槽に供給され、リンス槽に満ちた酢酸は導通管15
でオゾン処理槽7に入る。ウェーハ処理を経た酢酸はバ
ルブ16のある排液管17で徐々に排液タンクに排出さ
れる。それぞれの槽の処理液の量は約5Lである。
【0036】オゾン処理槽にはオゾンガスが石英ガラス
管18により導入され、この管の先端部19は槽の底部
に配置され、多数のガス発散用微細孔が設けられてい
る。オゾンガスを2L/分で供給したところ、酢酸中の
オゾン濃度は5分で200ppm以上に達した。
【0037】レジスト膜800nmのウェーハをセットし
たキャリアをロボットアーム20に前室で取り付け、オ
ゾン濃度200ppm以上のオゾン酢酸槽に1分間浸漬
し、次に酢酸リンス槽で1分リンスし、リンス槽上部に
30秒放置して酢酸しずくが落下しウェーハ表面が薄い
酢酸膜に覆われた状態に達したところで、超純水槽に移
し3分間オーバーフローリンスして、後室でキャリアを
取り出した。ウェーハをスピン乾燥して肉眼で検査した
ところ、全面でレジストの残っているところは見られな
かった。
【0038】ウェーハを2cm×2cmのチップに切断し、
荷電粒子放射化分析を行ったところ表面有機炭素濃度は
4×1014原子/cm2となった。レジストは除去され
ているが酢酸分子の吸着の他、メチルシリコン層の一部
が残存している恐れがある。しかし、このオゾン酢酸処
理はノボラック樹脂系レジストに対して、800nm/分
以上の剥離能力即ちオゾン水処理により1桁以上強力な
剥離能力があることになる。
【0039】ドラフト内に発生した酢酸蒸気とオゾンガ
スは排気口21からファンにより排気され、図2の概念
図のように排気処理される。槽7内の酢酸中のオゾン濃
度が100ppmを越えるとオゾンによる青紫色は、鮮や
かになる。色の濃さはオゾン濃度と正の相関があるの
で、光源22と受光部23により波長595nmの吸光度
を測定して、オゾン濃度が所定値に達したらオゾンガス
の供給を停止することにより、有害なオゾンの排出を最
低限に管理することが出来る。
【0040】排気口に続く排気管24は流出管25をも
つ氷結室26で終わっている。氷結室は冷却するだけで
なく、加熱も可能な熱交換器27に収納される。流出管
は酢酸回収タンク28が脱着出来かつオゾン排気管29
が付属する封管30の中に突出している。オゾン排気管
には送風器31が連結され、本実施例の操作に際して密
閉されたドラフトの中の雰囲気はこの送風器で排気され
た。この際熱交換器を稼働させて氷結室内を10℃以下
に下げ、排気中の酢酸を室内で氷結させる。氷結した酢
酸は一連の操作が終わった後、加温溶解してタンクに回
収する。
【0041】送風器を経た排気は低圧水銀灯による253.
7 nm紫外線照射器に導入し、オゾン並びに僅かに残った
酢酸を分解する。この実施例ではドラフト外の雰囲気中
でオゾン臭並びに酢酸臭は全く感じられなかった。
【0042】〔実施例2〕実施例1のオゾン酢酸浸漬1
分では有機炭素残存量がやや多かったので、浸漬を10
分として同様にオゾン濃度200ppm以上で処理を行っ
た。1.5μmレジスト膜に対して高ドーズ量のイオン注
入を行ったウェーハも用い、下記6種類の試料にレジス
ト塗布のないウェーハをコントロールとして加えて、キ
ャリアにセットした。尚、純水リンスは表面へ吸着した
酢酸分子を除く目的で、1MHzの超音波振動子を下部
に取り付けたオーバーフローリンス槽と交換して10分
間処理した。 (1)800nmレジスト膜ウェーハ (2)1.5μmレジスト膜ウェーハ (3)30KeVでドーズ量1×1014/cm2のB+ イオン
注入を行ったウェーハ (4)(3)に1μmのアッシングを行ったウェーハ (5)30KeVでドーズ量1×1015/cm2のB+ イオン
注入を行ったウェーハ (6)(5)に1μmのアッシングを行ったウェーハ 処理済のウェーハで、(5)の1×1015/cm2のみ
が明らかにレジストが残存していた他は、肉眼ではレジ
ストは残存していなかった。しかし表面のダストカウン
トを行ったところ、1×1015/cm2イオン注入レジ
スト膜からの脱離レジストによる汚染が顕著であったの
で、改めて(5)の試料を除いて処理を行ったところ0.
2μm以上の微粒子数は15個以下であった。荷電粒子
放射化分析の結果は有機炭素量はすべて(7〜10)×
1013原子/cm2で、1×1014/cm2イオン注入の
ものを含めてレジストは完全に除去され、メチルシリコ
ン層も大部分が除かれたと推定される。これらのウェー
ハに対してNH4 OH:H22 :H2 O=1容:1
容:12容のSC−1洗浄を後続させると、残存有機炭
素量はすべての試料で(4〜7)×1012原子/cm2
となりメチルシリコン層と吸着酢酸も完全に除去され
た。
【0043】〔実施例3〕オゾン酢酸のレジスト溶解能
力が大きいことから、図3のようにオゾン酢酸を噴霧ノ
ズル32で、ウェーハに供給し、液膜を流下させてレジ
スト除去を試みた。上下出来る蓋33で覆われるチャン
バー34には、バルブ35でオゾンガスが供給出来る導
入管36とオゾンガス排出管37があり、ウェーハ4を
セットしたキャリア5が軸38により僅かな揺動をする
台39が組み込まれている。バルブ40は処理済酢酸の
排出管41にあって処理中は閉じられ、処理後に排出を
行う。オゾンガスを2L/分でチャンバー内に導入する
と共に、キャリアの揺動を行い、ウェーハ上に位置した
噴霧ノズルからオゾン酢酸をウェーハ上に降り注ぐ。噴
霧は最初はウェーハ全面が濡れるまで行い、その後はオ
ゾン酢酸が各ウェーハの下端から滴下する程度に間欠的
に行う。
【0044】オゾン酢酸の噴霧は、インピンジャー構造
の吸収容器42中のオゾン酢酸を3方コック43により
電磁バルブ44を介してチッ素の圧力で噴霧管45に送
入することにより行われる。オゾン酢酸は、予めバルブ
46を介して導入管47と多孔ノズル48によりオゾン
ガスを1L/分で500mLの容器内酢酸に送り込みオゾ
ンを吸収させて作成した。この酢酸はその導入管49と
バルブ50で導入されたものである。
【0045】レジスト剥離は実施例2に示した試料の
(5)を除いて行われた。噴霧処理は間欠の停止時間を
含めて10分、1枚あたり20ccの噴霧液量で施した。
その後、導入管36からチッ素入酸素のみを流してウェ
ーハ上の酢酸を乾燥させた。これらに対して、実施例2
と同様にSC−1洗浄を行った所、残存有機炭素量はす
べて(3〜7)×1012原子/cm2となり、また、0.1
6μm以上の粒子数はいずれのウェーハも10個以下で
あった。同様の処理を酢酸に代えてプロピオン酸で行っ
た所、残存炭素量は酢酸の場合と有意差はなかった。
【0046】〔実施例4〕実施例2の試料(5)即ち1
×1015イオン注入レジストに対し、実施例3と同様に
オゾン酢酸噴霧処理を行った。ただし、酢酸に対し1/
200容のフッ酸(49重量%)を添加した。10分、1
枚当たり20ccの間欠的噴霧では、レジストはほとんど除
去出来ていないが、明らかに脆化した。このウェーハに
対し、超純水の高圧ジェットスプレーを行ってスピン乾
燥したところ、酸化膜面上の水滴接触角は5°以下とな
った。これに対し、SC−1洗浄を行った所、残存有機
炭素量は6×1012原子/cm2となり、高ドーズイオ
ン注入レジストの除去が出来た。
【0047】〔実施例5〕前記各実施例に使用したもの
と同仕様の4枚の酸化ウェーハに対し、夫々に22Naで
標識したNaを7×1011原子/cm257Niで標識
したNiを2×1011原子/cm259Feで標識した
Feを5×1011原子/cm264Cuで標識したCu
を5×1011原子/cm2の故意汚染を行った。この汚
染は各元素の塩化物を水溶液と工夫された蒸発法でウェ
ーハ表面におおむね均一になるように付着させ、140
℃で脱水処理した。この後HMDSの塗布処理を行っ
て、強い有機汚染のある場合の含フッ酸オゾン酢酸処理
の金属汚染除去能力を調べた。
【0048】実施例4と同様のフッ酸入オゾン酢酸で実
施例3のように噴霧して3分で停止し、キャリア毎純水
リンス付スピン乾燥装置で超純水リンス1分の後乾燥し
た。すべてのウェーハで水滴接触角が4°以下となり、
HMDSによるメチルシリコン層が実質的に除かれてい
ることが分かった。また各ウェーハの放射能の計測によ
りどの元素も3×109 原子/cm2以下となって、こ
の処理が金属汚染除去にも有効であることが分かった。
【0049】〔実施例6〕前記各実施例で使用したもの
と同仕様のウェーハをフッ酸に浸漬して酸化膜を除いた
ものの裏面(エッチング仕上面)に対し、希フッ酸から
半減期12.8時間でγ線を放射する64Cuで標識したCu
を1×1011原子/cm2吸着させ、さらにその裏面に
対し、半減期が非常に長くβ線だけを放射する14Cで標
識したDOPを1×1014分子(2.4×1015炭素原
子)/cm2付着させた。この試料に対して実施例5と
同様にフッ酸入オゾン酢酸処理と純水リンス・乾燥を行
ってγ線の測定を行ったところ、Cuの残存量は2×1
9 原子/cm2であった。また6 4Cuからのβ線が消
失した1週間後にβ線測定を行ってDOPの残存量を求
めたところ、炭素濃度で7×1012原子/cm2であっ
た。従って裏面に付着した有機物や金属等の汚染物質の
除去にこのオゾン酢酸処理は効果が十分見られる。
【0050】〔実施例7〕希フッ酸のスピン洗浄・スピ
ンリンス・スピン乾燥の出来る枚葉洗浄機を改造して図
4のような枚葉スピンオゾン酢酸処理装置を作成した。
スピン軸51をもつチャンバー52の蓋53には低圧水
銀灯54を内蔵させた。C−200UZ3本を並列に使
用した。水銀灯の184.9nm紫外線が損失なく支持具55
に保持された被処理体ウェーハ56の表面に到達するよ
うに蓋の一部を合成石英ガラス板57とした。チャンバ
ー52にはバルブ58で供給するオゾンガス導入管59
と排出管60があり、またオゾン酢酸処理の間だけ回転
してウェーハ中央に酢酸又はオゾン酢酸を滴下する酢酸
導入管61と処理後超純水リンスを行う為の超純水導入
管62が付属している。それぞれバルブ63と64で流
入させる。
【0051】実施例2に示した800nmレジスト膜の
(1)試料とイオン注入後アッシングした試料(4)に
ついて、この装置でレジスト剥離を行った。いずれもウ
ェーハの回転数を100rpmとし、オゾン濃度200mg/Lのオ
ゾンガスを2L/分で供給した。酢酸導入管61から、
実施例3に示したものと類似のオゾン吸収容器で作成し
た200ppm以上のオゾン酢酸を中央に流入し、ウェーハ全
面が濡れたら約80滴を1分間で滴下させた。この後2
0秒超純水を流入させてスピンリンスし、オゾンの導入
を停止してウェーハを4000rpmでスピン乾燥させた後、1
00rpmで1分間紫外線を照射した。ウェーハを荷電粒子
放射化分析した結果、残存有機炭素は3及び5×1012
原子/cm2でレジストもメチルシリコン層も十分に除
去された。
【0052】〔実施例8〕 前実施例で使用した図4の装置において、チャンバー蓋
53に対し低圧水銀灯を設けずに単に蓋の機能をもた
せ、一方超純水導入管62と同様の希フッ酸導入管を追
加した。実施例2に示した800nmレジスト膜の(1)試
料について前実施例と同様にオゾン酢酸処理と純リン
スを行った後、希フッ酸(フッ酸:水−1容:50容)
のリンスを15秒、純水リンスを15秒行った後、前実
施例同様にスピン乾燥した。残存炭素量は1×1013
子/cm2で前実施例より若干レベルは高いがデバイス
製造で十分実用出来る吸着分子除去がなされている。
【0053】〔実施例9〕実施例6のように酸化膜を除
いたウェーハに対してSC−1処理を行い14C標識DO
Pをヘキサンに溶解して全面に塗布し、ヘキサンを急速
に蒸発させてDOP濃度1×1014分子/cm2の故意
汚染試料を作成した。実施例7の装置を用い、導入管6
1から純度99%のプロピオン酸を導入し、同実施例と
全く同様に1分間の処理と純水リンス・紫外線照射を行
った。ただしウェーハの回転数は50rpm、ウェーハ
が濡れた後の滴下量は50滴とした。処理終了後放射能
測定を行ったところ、残存DOPは2×1011分子(5
×10 12炭素原子/cm2)で、DOPは十分に除去出
来た。
【0054】〔実施例10〕本発明による液膜処理を蒸
気洗浄機構で行った場合の実施例を図5により説明す
る。上下出来る蓋65とし、ジクロロメタン液を底部6
6に溜め、それを加熱して蒸気化する加熱器67と、液
の上方にセットしたキャリア68入りの板状ガラス被処
理体69を冷却する冷却管70を装備したチャンバー7
1とでこの装置は構成されている。この装置の特色はバ
ルブ72を備えたオゾンガス導入管73とオゾンガス排
気管74が設けられていることである。該導入管の先端
はオゾンガスの微細泡を液内に発生させ、オゾンとジク
ロロメタンの混合ガスを作る多孔管75に接続してい
る。装置はステンレス鋼の板と管で作られた。
【0055】レンズ研磨用のピッチを塗布したガラス板
を故意汚染試料としてキャリアにセットし、約200mg/L
の濃度のオゾンガスを2L/分で流しながら、ジクロロ
メタンの蒸気洗浄を行い、ジクロロメタンだけの蒸気洗
浄と比較した。いずれも10分で乾燥状態に仕上げ、水
滴接触角を測定したところ、オゾンを使わない場合の3
0〜35°から約10°以下になった。この後でC−20
0UZによる紫外線照射を2分行ったところ水滴接触角
は3°となった。ジクロロメタンだけの洗浄品ではこの
角度を得るのに紫外線照射は20分以上を要した。
【0056】〔実施例11〕実施例9のキャリアにメッ
キ前処理として油性汚れの除去の必要な鉄板をセット
し、同実施例と同様に蒸気洗浄処理と2分間紫外線処理
を行ったところ、水滴接触角は洗浄前の55°から 4°と
なった。
【0057】〔実施例12〕200mg/L〜300m
g/Lの高濃度オゾンが0.5〜1L/分の流速で得られ
るオゾン発生装置を準備した。石英製ガラスフィルター
をノズル端にした石英ガラス製インピンジャー(容積1
00mL)に水を比率を変えて添加した酢酸を満たし、
該発生装置で作成したオゾンを220mg/L含む1%
窒素含有酸素ガスをバブリングさせ、5分後オゾンが飽
和したものとして液に溶解したオゾン濃度を測定した。
定量法はオゾンでヨウ化カリウムがヨウ素に変る反応を
利用した容量分析法である。図6の点線は含水酢酸の酢
酸濃度と得られた飽和オゾン濃度との関係を示す(液温
は20℃)。
【0058】オゾン飽和含水酢酸の酢酸濃度と、このオ
ゾン飽和酢酸のノボラック樹脂系レジストIX555
(JSR(株)製)に対する剥離速度との関係を求めたの
が図6の実線である。この関係を求める実験は次のよう
に実施された。前述したようにしてHMDS塗布処理を
行った100nm酸化膜ウェーハに対し、上記のIX5
55を1.5μmの厚さに塗布し、140℃,60秒の
ベーキングを行った試料を2cm×2cmの四角に切断
し、小型石英ビーカの底において、上記オゾン飽和酢酸
を10mL加え、揺動して肉眼でレジストが完全に剥離
する時間を求め、その値から剥離速度を計算したもので
ある。この図から220mg/Lのオゾンガスを使う
と、オゾン飽和量は380mg/Lで、98%以上の純
度の酢酸のノボラック樹脂系レジストIX555に対す
る剥離速度は6μm/分以上にも達することが分る。本
発明において、酢酸中のオゾン濃度が400mg/L近
くなると、1.5μmの厚さのレジスト膜は15秒程度
の極めて短時間に除去出来ることになる。
【0059】〔実施例13〕前例のようにオゾンガスの
濃度の濃度を高め、オゾン発散用にガラスフィルターを
使うと容易にオゾン400ppm程度の高濃度の酢酸が
得られ、30秒以下の接触でノボラック樹脂系レジスト
の除去が出来るので、このような高オゾン濃度酢酸によ
る処理は枚葉スピン洗浄機構の利用が好適と言えよう。
そこで、実施例7の枚葉スピン洗浄機構を用い、図7に
断面図を示すレジスト除去装置を作成した。
【0060】枚葉スピン処理における被処理体ウェーハ
56は、その支持具55がスピン回転軸51により回転
機構76で駆動されスピン回転するようになっており、
スピン処理時に飛散する処理液を回収するチャンバー5
2に囲まれている。この枚葉処理機構と、被処理ウェー
ハのすべてを収納するウェーハカセット77の支持台7
8と、このカセットと支持具55の間でウェーハを自動
的に出入れする搬送ロボット79とが、防爆型の筐体8
0内に具備されている。尚、ウェーハ出入時にはチャン
バーの壁面の一部81が自動的に開く機構を設けてお
く。この筐体の壁には、該ウェーハ表面にオゾン酢酸を
放出するノズル82を末端とした処理液供給管83と、
リンス用の酢酸を放出するノズル84を末端とした酢酸
供給管85とが貫通している。尚、この2個の供給管は
弁操作で1本にまとめることも出来る。
【0061】また、チャンバー底に溜った酢酸が排出す
る液排出管86と、筐体内の雰囲気を置換する為の気体
導入管87と、Mnのような触媒を使ったオゾン分解器
(図示せず)に送気するオゾン排気管37とが筐体壁面
を貫通している。尚、筐体にはウェーハカセットを出入
れする開閉可能な戸6が設けられ、筐体内雰囲気からオ
ゾン並びに酢酸が排出されている場合にのみ開閉を行
う。オゾン酢酸液はオゾン吸収容器42内に溜められた
酢酸88に対し、石英製ガラスフィルターのオゾン発散
器89にオゾンガスをバルブ58を経た配管59で送入
することにより作成することが出来る。通常は5分の通
気でほぼ飽和オゾン濃度となる。この液はPと表示され
たテフロン製送液ポンプとFと表示されたダスト用精密
フィルターを通して供給管83で所定時間ノズル82ま
で送液される。酢酸のオゾン吸収容器への供給並び容器
からの排出はバルブ90を有する配管91で行う。リン
ス用の酢酸92は別の容器93にバルブ94を有する配
管95で供給する。リンス液は送液ポンプとダスト用精
密フィルターを経由する配管85でリンスノズル84に
所定時間送られる。
【0062】100nm酸化膜の6″ウェーハに前述の
ようにHMDSを塗布してフォトレジストIX555の
1.5μmの膜を形成し、140℃で60秒ベークした
ものを25枚準備し、図7のようにカセットに入れてセ
ッティングした。オゾン酢酸はオゾン吸収容器42に酢
酸を約300mL入れ、220mg/Lのオゾン濃度の窒
素入り酸素を1L/分の流速でオゾン発散器からバブリ
ングさせると、約5分で最高濃度380mg/Lに達す
る。ウェーハ56を1000rpmを回転させ、オゾン
酢酸をノズル82から1.5mL/秒の速さで放出した
ところ、肉眼では15秒で全面のレジストが剥離され
た。さらに20秒放出を続け、酢酸容器93中の酢酸を
ノズル84から1.5mL/秒の速さで10秒リンス
し、ウェーハの回転を4000rpmに上げて30秒ス
ピン乾燥した。カッセット内ウェーハと交換して25枚
連続で処理したが、オゾン吸収容器中のレジスト分解残
が蓄積する筈であるにも拘らず、肉眼的剥離所要時間約
15秒は最後まで変らなかった。
【0063】ウェーハの剥離をすべて終えたカセットを
筐体から取出し、通常の洗浄装置で10分間の超純水オ
ーバーフローリンスの後スピン乾燥し、これらのウェー
ハから2cm×2cm角のチップを切り出して、荷電粒
子放射化分析で残存有機炭素量を調べたところ(0.8
〜2.6)×1013原子/cm2で、レジストのみでな
くHMDS膜もほとんど除去されていることが分った。
このように処理液の劣化がみられないのは、枚葉処理後
の廃オゾン酢酸液がオゾン飽和容器に戻った時、高濃度
のオゾンが常に存在する為、溶解したレジストの分解が
強力に進行して再使用に十分な純度レベルに純化が進
み、一方酢酸は高濃度のオゾンでも殆ど変化しない為と
考えられる。即ちこの処理法では処理液の循環再使用が
可能で、新たに必要な酢酸はリンスに使われるもののみ
ともいえる。リンス液分は吸収容器中の液量が増える
為、バルブ90によって徐徐に排出させる。しかし排出
分の酢酸純度も高いので、蒸留により極めて高い回収率
で回収され、リンス用に供することが出来る。
【0064】〔実施例14〕呼吸器系の医学診断用に使
われるテクネガス装置は、0.1μm以下の超微粒の炭
素ダストを分散したアルゴン雰囲気を作成する装置で、
この微粒子は半減期6時間の99mTcで標識されてい
る。この装置で前実施例に使用したレジスト膜付ウェ−
ハの膜面を汚染させ、イメージングプレートを使用して
全面の付着炭素粒子による放射線量をラジオルミノグラ
フィで求めたところ2600PSL/cm2の放射能が
あった。放射線実験専用の枚葉実験器を作り、前実験と
同じオゾン濃度の酢酸液で同様の剥離条件でレジストを
除去し、酢酸リンス・乾燥の後、同様のラジオルミノグ
ラフィ測定を行った。残存炭素粒子に基づく放射線量は
バックグランドの20PSL/cm2以下であった。こ
のオゾン酢酸処理は微粒子除去にも有効であることが分
った。
【0065】〔実施例15〕ヘンリーの法則により、酢
酸中で発散させるガス中のオゾン濃度に比例してオゾン
酢酸液のオゾン濃度も増加する。酸素中のオゾン濃度が
280mg/Lに増した場合の含水酢酸中の酢酸濃度と
飽和オゾン濃度の関係を計算して図6に破線で示す。酢
酸濃度が80容量%に下がると装置の防爆が不要となっ
て構造上の利点が多い。水分この程度あっても発散させ
るガス中オゾン濃度を280mg/Lとすると酢酸中の
オゾン濃度は250ppmとなり、ノボラック樹脂レジ
ストの剥離速度は1μm/分程度となって、枚葉スピン
処理も可能となる。レジスト膜を膜厚800nmのノボ
ラック樹脂レジストIQ2002(東京応化工業(株)
製)として、酸素中のオゾン濃度を280mg/L、酢
酸を両容器共に80容量%(残り水)としオゾン酢酸の
放出時間を1分とした他は、実施例12とまったく同様
に実験した。肉眼的なレジスト剥離時間は平均45秒で
あった。実施例12と同様に処理して残存有機炭素濃度
を測定したところ、すべて3×1013原子/cm2以下
で、HMDS層も大部分除去出来ている。さらにこの後
でSC−1処理を行ったところ、残存有機炭素濃度は5
×1012原子/cm2以下で、十分過ぎるといえるほど
の−清浄度が得られた。
【0066】
【発明の効果】半導体のリソグラフィ工程で酸化膜上の
ポジ型レジストをその密着剤HMDSに由来する界面の
メチルシリコン層を含めて、残存有機炭素量が1013
子/cm2以下まで除去しようとすると、従来の方法で
は組成が十分に管理されたピラニア処理を行い、SC−
1処理を後続させねばならない。ピラニア処理は130
℃前後の高温処理が必要で、その成分のH22 は分解
してH2 Oとなって液が薄まって効果が低下する他、そ
の際硫酸がミストとなって飛散するので、環境汚染対策
が重要な問題となっている。本発明はオゾン処理の為、
密閉系が必要であるが、排気のオゾンガスは容易に分解
出来、また酢酸等の有機溶剤は処理が室温なので飛散量
が少なく、かつ酢酸をつかう場合は分解処理の前の冷却
で回収出来る。本発明において除去処理の後のオゾン酢
酸液をオゾンをバブリングさせるオゾン溶解(吸収)液
に復起させれば、オゾンの被処理汚染物質例えばノボラ
ック樹脂系レジストを分解する能力が強いので、このレ
ジストの場合、樹脂はムコン酸等からマレイン酸等を経
て、感光剤のナフトキノンアジドはフタル酸等を経て、
グリオキザールとグリオキシル酸に分解し、最終的には
ギ酸から水と炭酸ガスに分解する。即ちこのオゾンバブ
リングの過程で精製が行われ酢酸は長寿命で使われる。
要するに有機溶剤はオゾンで純化され、単に溶解するだ
けの他のレジスト除去剤が溶解物を蓄積して劣化するの
に比し、使用量が極めて少くて済み、経済性に優れた効
果がある。従って本発明においてはオゾンもこのような
有機溶剤も環境汚染への対策が容易である。特に酢酸は
毒性が非常に弱いので安全性が高い。
【0067】またピラニア処理や従来のオゾン処理に比
し、本発明の処理法はこのようなレジストに対する剥離
速度が1桁〜2桁速い。これは本発明に使用する有機溶
剤のオゾン溶解度が水の約10倍であり、かつこれらの
有機溶剤がオゾンで分解しにくい為である。かつこれら
の有機溶剤は表面張力が小さく、容易に被処理体表面に
拡がるので、高オゾン濃度の有機溶剤液膜で被処理体表
面を効率よく処理出来る。従って少い液量で処理出来、
液膜中のオゾン濃度を出来るだけ高く保つ為に液膜処理
をオゾン雰囲気中で行うので、オゾンガスの使用量もオ
ゾン水処理の場合より少くて済む。
【0068】本発明のポジ型レジスト剥離能力は極めて
強いので、1×1014/cm2+イオン注入レジストは
容易に溶解し、1×1015/cm2注入レジストでも、
後に高圧ジェットスプレー洗浄を行えば十分除去出来る
程の化学作用(脆化)を与えることが出来た。イオン注
入層をアッシングしたレジストでは、1分間の枚葉オゾ
ン酢酸液膜処理で除去することも可能である。しかも液
の表面張力が小さいので、微細パターンのあるデバイス
製造工程ではパターンの隅々まで容易にレジスト除去効
果が及び、微粒子もよく除去出来る。また高濃度のオゾ
ンによる強い酸化力をもった酸処理の為、金属汚染も除
去出来るなど、種々の汚染物質の除去に効果があり、洗
浄剤としての利点も備えている。
【0069】本発明の処理で吸着した酢酸等のカルボン
酸分子は後続する純水リンスの際イオン化する。イオン
化したこれらの分子は酸化されやすく、例えば紫外線オ
ゾン処理では極めて短時間に分解して消失し、この他ア
ルカリ−過酸化水素処理でも同様で、本発明は容易に表
面有機炭素濃度を1012原子/cm2のオーダーまで到
達させる清浄化効果を有している。
【0070】本発明のオゾン雰囲気中のオゾン有機溶剤
の移動液膜処理の効果は、オゾンの溶解度が高くてかつ
表面張力が小さく毒性も比較的少ないジクロロメタンの
蒸気洗浄へ簡単に応用が出来る。この処理は短時間紫外
線オゾン処理との組み合わせで、水の付着が好ましくな
い場合の有機物等の汚染物質の高度な除去を簡便化する
効果がある。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を被処理体の浸漬で行う場合の概念図。
【図2】酢酸を含むオゾン排ガスの処理に関する概念
図。
【図3】本発明のオゾン酢酸液噴霧による液膜流下方式
処理装置の縦断面図。
【図4】本発明のオゾン酢酸液滴下による枚葉液膜移動
式処理装置の縦断面図。
【図5】本発明のオゾン雰囲気中のジクロロメタン蒸気
洗浄装置の縦断面図。
【図6】実施例12で得られた、含水酢酸の酢酸濃度と
飽和オゾン濃度との関係(点線:オゾン濃度220ppm、一
点鎖線:オゾン濃度280ppm)、及びオゾン飽和含水酢酸
の酢酸濃度とノボラック樹脂系レジストに対する剥離速
度との関係(実線)を示す。
【図7】本発明によるレジスト除去装置を説明する概念
図。
【符号の説明】
1.ドラフト前室 2.ドラフト処理室
3.ドラフト後室 4.被処理体ウェーハ 5.ウェーハ用キャリア
6.開閉出来る戸 7.オゾン酢酸処理槽 8.酢酸リンス槽
9.純水リンス槽 10.純水用バルブ 11.純水用導入管 1
2.純水用配水管 13.酢酸用バルブ 14.酢酸用導入管 1
5.酢酸導通管 16.排液管用バルブ 17.排液管 1
8.オゾンガス導入管 19.オゾン発散管 20.キャリア移動用ロボッ
トアーム 21.ドラフト排気口 22.オゾン比色用光源 2
3.オゾン比色用受光部 24.排気管 25.溶解酢酸流出管 2
6.酢酸氷結室 27.冷熱用熱交換器 28.酢酸回収タンク 2
9.オゾン排気管 30.タンクキャップ封管 31.送風器 3
2.オゾン酢酸噴霧ノズル 33.チャンバー蓋 34.チャンバー 3
5.オゾンガス用バルブ 36.オゾンガス導入管 37.オゾンガス排出管 3
8.キャリア揺動軸 39.キャリア揺動台 40.酢酸排出用バルブ 4
1.酢酸排出管 42.オゾン吸収容器 43.3方コック 44.
チッ素圧送用電磁バルブ 45.オゾン酢酸噴霧管 46.オゾンガス用バルブ4
7.オゾンガス導入管 48.オゾンガス発散ノズル49.酢酸導入管 5
0.酢酸用バルブ 51.スピン洗浄機スピン軸52.チャンバー 5
3.チャンバー蓋 54.低圧水銀灯 55.ウェーハ支持具 5
6.被処理体ウェーハ 57.合成石英ガラス板 58.オゾンガス用バルブ5
9.オゾンガス導入管 60.オゾンガス排出管 61.酢酸導入管 6
2.純水導入管 63.酢酸用バルブ 64.純水用バルブ 6
5.チャンバー蓋 66.ジクロロメタン液溜67.加熱器 6
8.被処理体用キャリア 69.板状被処理体 70.冷却管
71.チャンバー 72.オゾンガス用バルブ73.オゾンガス導入管 7
4.オゾンガス排出管 75.オゾンガス発散管 76.回転機構 7
7.ウエーハカセット 78.支持台 79.搬送ロボット 8
0.筐体 82.ノズル 83.処理液供給管 8
4.ノズル 85.酢酸供給管 86.液排出管 8
7.気体導入管 88.酢酸 89.オゾン発散器 9
0.バルブ 91.配管 92.リンス用酢酸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/304 647 H01L 21/30 572B 21/306 21/306 R (56)参考文献 特開 平11−219926(JP,A) 特開 昭61−4232(JP,A) 特開 平4−179225(JP,A) 特開 昭60−153982(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 1/00 - 7/04 G03F 7/42 H01L 21/027 - 21/306

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚染物質の付着した被処理体の表面に、
    気体中のオゾンとの分配係数が0.6以上である有機溶
    剤にオゾンを100ppm以上溶解させた処理液を接触
    させて、被処理体表面の付着汚染物質を除去すること、
    及び汚染物質除去処理後の含オゾン有機溶剤液をオゾン
    を有機溶剤に溶解させるための該有機溶剤の容器内に復
    帰させ、別の被処理体を処理するための処理液として循
    環使用することを特徴とする表面付着汚染物質の除去方
    法。
  2. 【請求項2】 汚染物質の付着した被処理体の表面に、
    前記処理液の液膜を形成させ、連続或いは間欠的にその
    液膜に対し新たな該処理液を供給して液膜を移動させる
    ことにより、被処理体表面と含オゾン処理液を接触させ
    ることを特徴とする請求項1に記載の表面付着汚染物質
    の除去方法。
  3. 【請求項3】 オゾンを含む雰囲気中で、汚染物質の付
    着した被処理体の表面に、前記有機溶剤の液膜を形成さ
    せ、連続或いは間欠的にその液膜に対し新たな該溶剤を
    供給して膜の液を移動させることにより、被処理体表面
    と含オゾン処理液を接触させることを特徴とする請求項
    1の表面付着汚染物質の除去方法。
  4. 【請求項4】 前記処理液又は有機溶剤の供給が、噴霧
    で行われることを特徴とする請求項2又は3に記載の表
    面付着汚染物質の除去方法。
  5. 【請求項5】 前記有機溶剤が式:Cn2n+1(COO
    H)[n=1,2又は3の整数]で表される脂肪酸であ
    ることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の
    表面付着汚染物質の除去方法。
  6. 【請求項6】 前記脂肪酸からなる有機溶剤には5容量
    %以下の無機酸を含む水が添加されていることを特徴と
    する請求項に記載の表面付着汚染物質の除去方法。
  7. 【請求項7】 前記脂肪酸からなる有機溶剤が15乃至
    30容量%の水を含むことを特徴とする請求項記載の
    表面付着汚染物質の除去方法。
  8. 【請求項8】 前記有機溶剤がジクロロメタンであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の表面
    付着汚染物質の除去方法。
  9. 【請求項9】 オゾンを含む気体をバブリングさせてオ
    ゾンを、気体中のオゾンとの分配係数が0.6以上であ
    る有機溶剤に100ppm以上溶解させて処理液を調製
    する容器と、該処理液を底部のある処理チャンバ−内に
    輸送する配管と、該チャンバー内にあって汚染物質の付
    着した被処理体の処理面全面に前記処理液の液膜を形成
    し該膜の液を移動させる機構と、処理を終えチャンバー
    底に到達した液を前記容器に復帰させる配管とを有する
    ことを特徴とする被処理体表面の付着汚染物質の除去装
    置。
  10. 【請求項10】 前記の液膜を形成する機構がチャンバ
    −内に保持される被処理体の上方又は側方に設けられ連
    続或いは間欠的に稼動する噴霧器であることを特徴とす
    る請求項に記載の被処理体表面の付着汚染物質の除去
    装置。
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