JP3537967B2 - エジェクター装置及びこれに用いるスライドベース - Google Patents

エジェクター装置及びこれに用いるスライドベース

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JP3537967B2
JP3537967B2 JP25199896A JP25199896A JP3537967B2 JP 3537967 B2 JP3537967 B2 JP 3537967B2 JP 25199896 A JP25199896 A JP 25199896A JP 25199896 A JP25199896 A JP 25199896A JP 3537967 B2 JP3537967 B2 JP 3537967B2
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汎 鷹尾
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株式会社 タカオ設計事務所
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40Removing or ejecting moulded articles
    • B29C45/44Removing or ejecting moulded articles for undercut articles
    • B29C45/4435Removing or ejecting moulded articles for undercut articles using inclined, tiltable or flexible undercut forming elements driven by the ejector means

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂成型金型のエジェク
ター装置及びこれに用いるスライドベースに関し、更に
詳細には樹脂成型品にアンダーカット部を形成すべく樹
脂成型金型の一部品を構成するコアを貫通し、その表面
に対して斜めに且つ長手方向へ移動可能に設置されたル
ーズコアを移動させるエジェクター装置及びこれに用い
るスライドベースに関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂成型品にアンダーカット部を形成す
べく樹脂成型金型の一部品を構成するコアを斜めに貫通
し且つ長手方向へ移動可能なルーズコアを移動させる装
置は、エジェクター装置と呼ばれ、例えば特開平7−3
2370号公報に開示されている。
【0003】特開平7−32370号公報に開示された
エジェクター装置は、図9にその概略構造が示されてい
る。図9に示される従来のエジェクター装置は、本発明
の発明者が創作したもので、上下動するエジェクタープ
レート1に形成した摺動路2にスライドベース3を配置
し、このスライドベース3をエジェクタープレート1の
上下動に伴って強制的にスライドさせ、これによりルー
ズコアに対してその軸方向に適切な作用力を付与しよう
とするものである。
【0004】このような機能を持つ従来のエジェクター
装置の構成を簡単に説明すると、スライドベース3のス
ライド方向側における一端部は二股部3aに形成され、
この二股部3a内にはガイドブッシュ4が回動自在に取
り付けられている。このガイドブッシュ4には、その回
動軸線に直交する軸線に沿って挿通孔7が形成されてい
る。
【0005】そして、この挿通孔7にはスライドベース
3をエジェクタープレート1の上下動に伴って強制的に
スライドさせるガイドロッド8が摺動可能に挿通されて
いる。また、スライドベース3の他端には、ルーズコア
5の下端部5bを取り付けるための凹所6が形成されて
いる。この凹所6は、スライドベース3を示す図10か
ら明らかなように摺動路2の摺動面に平行な底面6a
と、この底面6aの周囲からほぼ直角に立ち上がった側
壁6bとから構成されている。
【0006】ルーズコア5の下端部5bは、前述したよ
うにスライドベース3に形成された凹所6内で当該スラ
イドベース3に固定される。ルーズコア5は垂直軸線に
対して所定の角度に傾斜して配置されるため、ルーズコ
ア5の下端面は、凹所6内の底面6aと一つの側壁6b
とにその間のコーナ部を挟んで全面的に密着して当接す
るようにL形に形成されている。
【0007】このようにスライドベース3の凹所6にお
ける底面6aと側壁6bとに下端面を当接させて配置さ
れたルーズコア5は、スライドベース3との連結状態を
保持するため、対向する両側壁6bにピン9で更に枢着
されている。なお、ルーズコア5の上端部5aは、コア
10と協働して樹脂成型品11を成型する型部分として
機能する。
【0008】このような従来のエジェクター装置による
と、エジェクタープレート1が上昇すると、このエジェ
クタープレート1に形成された摺動路2に配置されたス
ライドベース3も上昇し、このスライドベース3に下端
が連結されたルーズコア5に垂直上方への移動力が付与
される。
【0009】この時、スライドベース3が上昇すると、
スライドベース3はルーズコア5と同一の傾斜角度で取
り付けられたガイドロッド8に沿って移動しようとする
横方向移動分力を受け、その結果、ルーズコア5に対し
その長手方向軸線方向に突き上げようとする移動力を付
与することになる。また、エジェクタープレート1が下
降される時は、前述した動きとは反対の作用が起こり、
ルーズコア5はスライドベース3を介してその長手方向
へ引き下げられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のエジェ
クター装置では、ルーズコア5には、上昇時も又下降時
にも曲げ力及びモーメントの発生がなく、従ってコア1
0に形成されたルーズコア挿通孔12における端部開口
周縁部とのこすれも起こらず、長期に亘り安定した動作
が保障され、極めて高い信頼性が得られる、という優れ
た利点を備える。
【0011】しかし、従来のエジェクター装置では、そ
の構成部品であるスライドベース3及びルーズコア5に
重要な問題があり、その改善が望まれていた。すなわ
ち、従来のスライドベース3及びルーズコア5において
は、ルーズコア5の下端部5bをスライドベース3に固
定する方法として、前述したようにスライドベース3の
スライド方向側の端部に凹所6を形成し、そのほぼ水平
な底面6aと垂直な側壁6bとにその間のコーナ部を挟
んでルーズコア5の下端面を全面密着して当接させるよ
うに当該下端面をL形に形成していた。
【0012】しかしながら、このエジェクター装置にお
けるルーズコアの傾斜角度は、成型される樹脂成型品に
よって0〜30度の範囲で変更され、このルーズコアの
傾斜角度はこのエジェクター装置を用いて樹脂成型品を
成型するユーザーによって決定される。そのため、ルー
ズコアの下端面のL形加工は、結局、このエジェクター
装置を購入したユーザーの側で追加的に行わなければな
らない。
【0013】しかし、ユーザーによるルーズコア下端面
の追加的なL形加工は、煩わしいばかりではなく、所定
の加工精度を出すことが非常に困難である。もし、ルー
ズコア下端面のL形加工の精度が所定の範囲内に収まら
ない場合には、スライドベースの自動調心性がなくなる
という問題が発生する。
【0014】スライドベースの自動調心性とは、スライ
ドベースが摺動路の摺動面に自動的に倣う(完全な密着
状態となって摺動する)状態を言い、この自動調心性が
なくなると、ルーズコアの上昇時にルーズコア及びスラ
イドベースのいずれにも無理な力が加わり、その結果エ
ジェクター装置自体の耐久性が低下する原因となる。
【0015】そこで、ユーザーによる加工作業を容易に
するために、ルーズコア下端面は長手方向軸線に対して
直角な面のままとし、スライドベース3の受け面即ちル
ーズコア下端面が当接する凹所6の底面6aを水平面に
対してルーズコア傾斜角度(垂直軸線に対する傾斜角
度)と同じ角度に傾斜させて形成することが提案され
た。
【0016】しかし、このような方法は、スライドベー
ス3の凹所6の追加加工を結局はユーザーに求め、しか
も凹所6の傾斜底面の加工精度(傾斜度)を所定の範囲
内に納められる何の保障もなく、結局このような精度の
高い加工を要求することは事実上困難である。その結
果、依然として前述したエジェクター装置自体の耐久性
の問題を解決することができない。
【0017】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、傾斜して設置されるルー
ズコアのスライドベースへの取り付けに際して、ユーザ
ーに何ら加工作業をさせることなく、どのような傾斜角
度で設置されるルーズコアについても簡単にスライドベ
ースに取り付けることが可能な、樹脂成型金型で使用さ
れるエジェクター装置及びこれに用いるスライドベース
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明はエジェクター装
置であり、前述の技術的課題を解決すべく以下のような
構成とされている。すなわち、本発明は、樹脂成型品に
アンダーカット部を形成すべく樹脂成型金型の構成部分
であるコアを貫通し、その表面に対して斜めに且つ長手
方向へ移動可能に設置されたルーズコアを移動させるエ
ジェクター装置において、前記コアとその下部に間隔を
開けて配置された台座プレートとの間に上下動可能に配
置されたエジェクタープレートと、前記ルーズコアの上
昇及び下降時にその下端の相対的横移動方向に伸長して
前記エジェクタープレートに形成された摺動路と、この
摺動路に移動可能に配置されたスライドベースと、前記
スライドベースに前記ルーズコアの傾斜方向に枢動自在
に支持されたガイドブッシュと、前記エジェクタープレ
ートの上昇及び下降時に、前記ガイドブッシュに沿って
摺動することで前記スライドベースを強制的に横方向に
摺動させるためのガイドロッドとから構成され、前記ス
ライドベースが、前記スライドベースのベース本体と、
前記ガイドロッドと前記ルーズコアの傾斜角が同一傾斜
角となるように前記ベース本体に対して前記ルーズコア
の下端部をその傾斜方向に枢動自在に支持された軸継手
とを備えたことを特徴とする。
【0019】なお、本発明のエジェクター装置では、前
記ベース本体を、上下方向に貫通する溝部と、この溝部
の両側壁設けられたピン挿通穴と、前記ピン挿通穴に入
れられて前記溝部を横断するように配置されたピンとか
ら構成し、前記溝部に挿入された前記ルーズコアの下端
部を前記ピンにより枢着するようにしてもよい。また、
本発明は樹脂成型品にアンダーカット部を形成すべく樹
脂成型金型の構成部分であるコアを貫通し、その表面に
対して斜めに且つ長手方向へ移動可能に設置されたルー
ズコアを移動させるエジェクター装置に用いられるスラ
イドベースであり、前述の技術的課題を解決すべく以下
のような構成とされている。
【0020】すなわち、本発明は、樹脂成型品にアンダ
ーカット部を形成すべく樹脂成型金型の構成部分である
コアを貫通し、その表面に対して斜めに且つ長手方向へ
移動可能に設置されたルーズコアを移動させるエジェク
ター装置に用いられるスライドベースであって、両端部
にそれぞれ二股部が形成されたベース本体と、このベー
ス本体の一方の前記二股部に前記ルーズコアの傾斜方向
に枢動自在に支持されたガイドブッシュと、他方の前記
二股部に前記傾斜方向に枢動自在に支持された軸継手と
から構成され、前記ガイドブッシュにはその枢動軸線に
直交する軸線に沿って挿通孔が形成され、この挿通孔に
は前記スライドベースを前記エジェクタープレートの上
下動に伴って強制的にスライドさせるガイドロッドが摺
動可能に挿通され、また前記ガイドロッドと前記ルーズ
コアの傾斜角が同一傾斜角となるように前記軸継手には
前記ルーズコアの下端が取り付けられることを特徴とす
る。
【0021】本発明のエジェクター装置によると、ルー
ズコアの下端部は、スライドベースのベース本体に取り
付けられた軸継手に固定されているため、ユーザーがル
ーズコアを所望の傾斜角度で設置する場合でも、ルーズ
コア又はスライドベースに何らの加工を施さなくとも
継手の回動によりスライドベースに対して容易にその所
望角度に設置することができる。
【0022】また、ルーズコアの下端部をスライドベー
スに軸継手に代えてピンで枢着する場合でも、当該スラ
イドベースにはルーズコアの下端面が直接当接してその
荷重を受ける受け面を設けず、ピンのみによってその荷
重を受けるようにされていることからスライドベースの
自動調心性を確保することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る樹脂成形金型
のエジェクター装置及びこれに用いるスライドベースを
図に示される実施の形態について更に詳細に説明する。
図1には本発明の一実施形態に係る樹脂成形金型のエジ
ェクター装置20が示されている。
【0024】最初に、このエジェクター装置20を備え
る樹脂成型金型Aについて説明する。この樹脂成型金型
Aの全体形状は図2に示されており、その全体的な構成
としては金型本体21aの下部にコア21bが配置さ
れ、これら金型本体21aとコア21bとで樹脂成型空
間22(図1)を区画形成している。
【0025】コア21bの下方には台座プレート23が
配置されていて、これらコア21bと台座プレート23
との間にはスペーサ24が両サイドに配置され、このよ
うにしてコア21bの下方におけるスペーサ24間に室
25を形成している。この室25にはエジェクタープレ
ート26が上下動可能に配置されている。図1は、図2
に示される樹脂成型金型Aを1―1線に沿って破断した
状態を部分的に示したものである。
【0026】この樹脂成型金型Aには、前述の樹脂成型
空間22で形成される樹脂成型品にアンダーカット部を
形成すべく樹脂成型金型Aを構成するコア21bの角度
設定孔27(傾斜角度K)に挿通されて斜めに伸長し且
つ長手方向へ移動可能なルーズコア28が設けられてい
る。
【0027】このルーズコア28の上端部は、コア21
bと協働して樹脂成型品を成型する型部分28aとして
機能し、その側部には樹脂成型品にL形のフランジ部
(これもアンダーカットの一部)を一体的に形成するた
めの突出部28bが形成されている。このルーズコア2
8は、コア21bの下面に形成された凹所29に嵌め込
まれ且つボルト30でコア21bに固定されたガイドプ
レート31に斜めに形成されたガイド孔31aを挿通し
てコア21bの下方へ伸長している。
【0028】このガイドプレート31は、これに所定傾
斜角度で形成されたガイド孔31aによってルーズコア
28のスムーズな長手方向の摺動を可能とさせることか
ら軸受けとして機能するものである。このようなルーズ
コア28は、エジェクター装置20によりコア21bの
角度設定孔27内を上下方向へ摺動させられる。そのた
めのエジェクター装置20は、2つのプレート26a、
26bを重ねて構成されたエジェクタープレート26を
含む。
【0029】このエジェクタープレート26における下
プレート26bには、ルーズコア28の上昇及び下降時
その下端の相対的横移動方向に伸長する摺動路32が形
成されている。この摺動路32にはスライドベース33
が摺動可能に配置され、ルーズコア28の下端部28c
は、このスライドベース33におけるスライド方向側の
一方の端部にが保持されている。このスライドベース3
3の詳細は後述する。
【0030】更に、ルーズコアを上げ下げするエジェク
ター装置20は、ルーズコア28に隣接し且つこれに平
行なアンギュラガイドロッド(以下単にガイドロッドと
称する)38が配置されている。このガイドロッド38
の両端にはV形の切欠き部39が形成されている。この
ガイドロッド38の上端部は、ガイドプレート31に形
成された貫通開口31bを横断して取り付けられたピン
40に切欠き部39を係合させて支持されている。
【0031】ところで、前述したエジェクタープレート
26に摺動可能に設けられたスライドベース33の全体
は、図3に示されている。このスライドベース33は、
そのスライド方向側における両端部に、平面的に見てコ
字形の二股部34a、34bを形成したベース本体34
を含む。このベース本体34の一方の二股部34aには
軸継手35が、また他方の二股部34bにはガイドブッ
シュ36が配置されてる。
【0032】二股部34aに配置された軸継手35は、
相対向する壁面にピンなどで回動可能に取り付けられて
いる。図4はベース本体34において軸継手35が取り
付けられている一方の二股部34aを拡大して示し、図
5及び図6は軸継手35の上面及び縦断面をそれぞれ示
している。
【0033】これらの図1ないし図6から明らかなよう
に、軸継手35の上端部にはルーズコア28の下端部を
受ける凹部即ち座35aが形成されている。更に、軸継
手35にはその回動軸線に直交する中心軸線であって前
述した凹部35aの中心線と一致する中心軸線を備える
貫通孔35bを備えている。
【0034】ルーズコア28の下端部は、ベース本体3
4の一方の二股部34aにルーズコア28の傾斜方向に
枢動自在に支持された軸継手35の上端凹部35aに嵌
合され、軸継手35の下端から図1に示されるように貫
通孔35bに入れられたボルト37の端部をルーズコア
28の下端面に形成されたねじ穴に螺合することで当該
ジョイント35に堅固に固定される。
【0035】また、ベース本体34の他方の二股部34
bに同様にルーズコア28の傾斜方向に枢動自在に支持
されたガイドブッシュ36には、その回動軸線に直交す
る軸線に沿って挿通孔36aが形成され、この挿通孔3
6aには前述したガイドロッド38が摺動可能に挿通さ
れている。
【0036】上端部がガイドプレート31に支持固定さ
れ、スライドベース33におけるガイドブッシュ36の
挿通孔36aを挿通したガイドロッド38は、下プレー
ト26bに形成された逃げ孔41を介して台座プレート
23へ伸長し、その下端部は、台座プレート23に取り
付けられたホルダーブッシュ42のピン43に切欠き部
39が係合されて支持固定されている。
【0037】このホルダーブッシュ42は、台座プレー
ト23に形成された開口部44に挿入されてボルト45
により固定されている。ガイドロッド38は、ルーズコ
ア28と平行即ち同一の傾斜角度で配置されている、と
説明したが、このガイドロッド38の角度設定は、図1
から明らかなようにコア21bと台座プレート23との
間隔即ち高さが決められているため(スペーサ24の高
さ)、ガイドプレート31に設けられたピン40とホル
ダーブッシュ42に設けられたピン43との横方向位置
即ち間隔に依存する。
【0038】次に、本実施例における樹脂成形金型Aの
エジェクター装置20の動作について説明する。樹脂成
型品を本金型Aで成型後、エジェクタープレート26が
上昇される。エジェクタープレート26が上昇すると、
上下プレート26a、26bの摺動路32に配置された
スライドベース33を介してルーズコア28の下端部に
は垂直上方への持ち上げ力が作用する。
【0039】ところが、このスライドベース33は、ベ
ース本体34に取り付けられたガイドブッシュ36にガ
イドロッド38が摺動可能に挿通されているため、この
スライドベース33の上昇と同時にこのガイドロッド3
8に沿って横方向へ強制的に移動させられる。この時の
横方向移動距離は、このガイドロッド38の傾斜角がル
ーズコア28と同じK度であることから、スライドベー
ス33の垂直方向移動高さをyとしたとき、y/tan
k゜となる。
【0040】その結果、スライドベース33は、上方向
と横方向の移動力を同時に受け、ガイドロッド38に沿
う方向へ強制的に動くことになる。そのため、このスラ
イドベース33の軸継手35に下端部28cが固着され
たルーズコア28には、その長手方向への移動力が付与
されることになり、コア21bの角度設定孔27に対し
て摩擦を発生させるような曲げ力及びモーメントの付与
は起こらない。
【0041】他方、エジェクタープレート26が下降す
る際には、前述の上昇の時とは反対にスライドベース3
3がガイドロッド38に沿って強制的に移動させられ、
これによりルーズコア28はその長手方向への引き下げ
力が付与される。その結果、エジェクタープレート26
の下降時にもルーズコア28への曲げ力及びモーメント
の発生はなく、従って角度設定孔27との摩擦を完全に
回避することができる。
【0042】なお、前述した実施形態に係るエジェクタ
ー装置におけるスライドベース33は、軸継手35によ
りルーズコア28の下端部を回動自在に受けるように構
成されたものであったが、図7に示されるように軸継手
を用いずにルーズコア28の下端部をベース本体34の
二股部34aにおける対向壁部にピン46で枢着するよ
うにしてもよい。
【0043】更に、前述した実施形態に係るエジェクタ
ー装置20に用いられるスライドベース33では、軸継
手35が全体して立方体の形状を呈していたが、前述し
た軸継手33の機能を備える限り、この形状は特に限定
されるものではない。ただ、製作上の観点からは図8に
示されるように全体形状がほぼ円筒形状に近い軸継手3
が好ましい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における樹
脂成形金型のエジェクター装置によれば、傾斜して配置
されたルーズコアの下端部をスライドベースの軸継手
固定して支持するようにしたことから、この樹脂成形金
型を使用するユーザーが、所望するルーズコアの傾斜角
度に応じて当該ルーズコア又はスライドベースに追加加
工を施す必要がなくなる。
【0045】その結果、従来、ユーザーが行うルーズコ
ア又はスライドベースの追加加工によって生じる加工精
度の問題から発生するルーズコアへの不適切な作用力の
付与やスライドベースの自動調心性の欠如などの問題の
発生を防ぐことができ、樹脂成形金型のエジェクター装
置の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る樹脂成形金型のエジ
ェクター装置を示す断面図である。
【図2】図1に示されるエジェクター装置を備える樹脂
成形金型の全体を示す斜視図である。
【図3】図1に示されるエジェクター装置を構成するス
ライドベースの全体を示す斜視図である。
【図4】図3に示されるスライドベースを構成するスラ
イドベース本体において軸継手が取り付けられている一
方の二股部を拡大して示す斜視図である。
【図5】図3に示される軸継手の上面図である。
【図6】図3に示される軸継手を6−6線に沿って切断
して示す縦断面図である。
【図7】図3に示されるスライドベースにおいて軸継手
を用いずにルーズコアを直接スライドベース本体の二股
部に枢着する場合の例について示す斜視図である
【図8】図4に示されるスライドベースにおける軸継手
に代えて、全体形状が円筒形の軸継手を使用した別の例
のスライドベースを部分的に示す斜視図である。
【図9】従来の樹脂成型金型において使用されているル
ーズコアエジェクター装置を示す断面図である。
【図10】図8に示される従来のルーズコアエジェクタ
ー装置に用いられているスライドベースを示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
20 樹脂成形金型のエジェクター装置 21a 金型本体 21b コア 22 樹脂成型空間 23 台座プレート 24 スペーサ 25 室 26 エジェクタープレート 26a 上プレート 26b 下プレート 27 ルーズコア挿通孔 28 ルーズコア 28a 型部分 28b 突出部 28c 下端部 29 凹所 30 ボルト 31 ガイドプレート 31a ガイド孔 31b 貫通開口 32 摺動路 33 スライドベース 34 ベース本体 34a 二股部 34b 二股部 35 軸継手 35a 凹部 35b 貫通孔 36 ガイドブッシュ 38 ガイドロッド 46 ピン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成型品にアンダーカット部を形成す
    べく樹脂成型金型の構成部分であるコアを貫通し、その
    表面に対して斜めに且つ長手方向へ移動可能に設置され
    たルーズコアを移動させるエジェクター装置において、 前記コアとその下部に間隔を開けて配置された台座プレ
    ートとの間に上下動可能に配置されたエジェクタープレ
    ートと、 前記ルーズコアの上昇及び下降時にその下端の相対的横
    移動方向に伸長して前記エジェクタープレートに形成さ
    れた摺動路と、 この摺動路に移動可能に配置されたスライドベースと、前記スライドベースに前記ルーズコアの傾斜方向に枢動
    自在に支持されたガイドブッシュと、 前記エジェクタープレートの上昇及び下降時に、前記
    イドブッシュに沿って摺動することで前記スライドベー
    スを強制的に横方向に摺動させるためのガイドロッドと
    から構成され、 前記スライドベースが、 前記スライドベースのベース本体と、 前記ガイドロッドと前記ルーズコアの傾斜角が同一傾斜
    角となるように前記ベース本体に対して前記ルーズコア
    の下端部をその傾斜方向に枢動自在に支持された軸継手
    と、 を備えたことを特徴とするエジェクター装置。
  2. 【請求項2】 前記ベース本体が、上下方向に貫通する
    溝部と、この溝部の両側壁設けられたピン挿通穴と、前
    記ピン挿通穴に入れられて前記溝部を横断するように配
    置されたピンとから構成され、前記溝部に挿入された前
    記ルーズコアの下端部を前記ピンにより枢着したことを
    特徴とする請求項1に記載のエジェクター装置。
  3. 【請求項3】 樹脂成型品にアンダーカット部を形成す
    べく樹脂成型金型の構成部分であるコアを貫通し、その
    表面に対して斜めに且つ長手方向へ移動可能に設置され
    たルーズコアを移動させるエジェクター装置に用いられ
    るスライドベースであって、 両端部にそれぞれ二股部が形成されたベース本体と、こ
    のベース本体の一方の前記二股部に前記ルーズコアの傾
    斜方向に枢動自在に支持されたガイドブッシュと、他方
    の前記二股部に前記傾斜方向に枢動自在に支持された
    継手とから構成され、前記ガイドブッシュにはその枢動
    軸線に直交する軸線に沿って挿通孔が形成され、この挿
    通孔には前記スライドベースを前記エジェクタープレー
    トの上下動に伴って強制的にスライドさせるガイドロッ
    ドが摺動可能に挿通され、また前記ガイドロッドと前記
    ルーズコアの傾斜角が同一傾斜角となるように前記軸継
    手には前記ルーズコアの下端が取り付けられることを特
    徴とするスライドベース。
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