JP3537729B2 - 船外機 - Google Patents

船外機

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JP3537729B2
JP3537729B2 JP2000061196A JP2000061196A JP3537729B2 JP 3537729 B2 JP3537729 B2 JP 3537729B2 JP 2000061196 A JP2000061196 A JP 2000061196A JP 2000061196 A JP2000061196 A JP 2000061196A JP 3537729 B2 JP3537729 B2 JP 3537729B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーチカルクラン
ク軸のエンジンを搭載した船外機に関し、特に、その防
振手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】船外機は、エンジンと、その下方のバー
チカル軸を介しプロペラを有するプロペラ軸までの駆動
手段を内包するケース手段からなる船外機本体を、ブラ
ケット等の取付手段により、船尾等に取り付けること
で、船体に支持される。そして、プロペラの発生する推
力は、ケース手段等から取付手段を介して船体に伝達さ
れる。このような船外機において、より大きい推力を得
るため、エンジンを高出力化することの一手段として、
エンジン自体を大型化すれば、船外機の重量も重くな
り、船体に対する支持系並びに推力伝達系への考慮が必
要となる。
【0003】また、船外機の発生する振動は、ケース手
段等と取付手段との間に介設する防振手段によって、船
体への伝達が減少させられるものであり、その防振手段
として、マウントラバーのような弾性体が用いられる。
その場合、振動の吸収を考慮すれば、その弾性体は変形
自在である方が良く、よって柔らかく設定されるが、弾
性体には、前記のように船外機本体の重量及び推力がか
かるので、これらをも考慮すれば、推力の方向において
は、硬く、推力を伝え、それ以外の方向では、柔らか
く、振動を吸収することが望ましい。これに応えるよう
にした防振手段は、例えば、米国特許第3,500,5
94号明細書により公知となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記米
国特許第3,500,594号明細書に開示の防振手段
では、剛体とケースとの間の弾性体が一様のため、推力
のかかる方向における特性の変化が一様で、推力が大き
くかかり、硬い特性が望まれるときと、推力がさほどか
からず、柔らかい特性が望まれるときとの両立、或いは
過渡的範囲での任意の特性を十分得ることができなかっ
た。
【0005】本発明は、以上の課題を解決すべくなされ
たものである。本発明の目的とする処は、エンジンの高
出力化に対応でき、且つ振動の吸収にも極めて有効であ
る防振手段を備える船外機を提供する。特に本発明は、
弾性体が、船外機の推力が零かこの付近から低速域にお
いて推力を受けて変形する左右の弾性体部を備え、この
領域では該弾性体部の作用で、船外機から船体に対する
高い振動防止効果を得、又船外機の低速域以上の推力時
において変形する中間部の弾性体部を前記左右の弾性体
部間の空間部に配置し、船外機の推力が大きい場合には
硬い弾性力を得ることができるようにした船外機を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1は、略垂直方向に向けたクランク軸及び略水
平方向に向けたシリンダを有するエンジン、このエンジ
ンの下方に配置されるバーチカル軸及び推進手段を収納
するケース手段からなる船外機本体と、この船外機本体
を支持して船体に取り付ける船外機取付手段と、この船
外機取付手段と前記船外機本体との間に介設する防振手
段とを備える船外機であって、前記船外機本体に、前記
推進手段の推力方向と略直交する面を含む弾性体収容部
を構成するアッパーマウント用凹部を設け、前記防振手
段は、前記アッパーマウント用凹部内に収容され、前記
推力方向と略直交する方向に延びる剛体部と、この剛体
部を包むように設けた弾性体とで構成し、前記船外機取
付手段を構成する支持部材に、前記防振手段の剛体部の
両端と結合する左右一対のアーム部を設けるとともに、
前記防振手段の弾性体は、船外機取付手段を構成する支
持部材の前記左右一対のアーム部の外側に配置され、船
外機の前進または後進時の推力の比較的小さな範囲で
形する左右の弾性体部と、該左右一対のアーム部の内側
に形成される前記アッパーマウント用凹部と弾性体との
間の隙間との間に臨み、船外機の前進または後進時の推
力の比較的小さな範囲以上において変形する左右の弾性
体部間の中間部の弾性体部を設けたことを特徴とする。
【0007】請求項1では、船外機の前進または後進時
の推力の比較的小さな範囲の推力を受けて変形する左右
の弾性体部で、この領域において高い防振効果を得るこ
とができ、又船外機の前進または後進時の推力の比較的
小さな範囲以上の推力時においては、前記弾性体部間の
空間部に配置した中間部の弾性体部が推力を受けて変形
し、船外機の推力が大きい場合には硬い弾性力を得るこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は、本発明を適用した船外機Aを示す
中心断面図、図2はそのエンジン部分の横断面図、図9
は本発明に係る船外機の外形図、そして図10はその防
振手段の説明図である。
【0009】図9において、20は船外機本体であり、
船外機取付手段1にて船体Bの船尾に取付けられてい
る。そして、図1及び図2において、船外機取付手段1
は、前記船体Bの船尾に固定されるスターンブラケット
2と、このスターンブラケット2に水平方向の軸線を有
するチルト軸3を介して揺動可能に支持されたスイベル
ケース4と、このスイベルケース4に回動可能に支持さ
れた略垂直方向の軸線を有するスイベル軸5と、このス
イベル軸5の上下に一体に設けられて船外機本体20を
支持する上下の支持部材6,8とから構成されている。
【0010】また、上側支持部材6には、前方へ延びる
操作用ハンドルまたはリモコン用ステアリングケーブル
の取付部7が一体に設けられている。図10に示すとお
り、上下の支持部材6,8は、防振手段(防振ラバー)
11,15を夫々介して船外機本体20を支持するもの
である。図1,2に戻って説明を続ける。なお、防振手
段に11,15については図10を参照する。
【0011】船外機本体20は、クランク軸22を略垂
直方向に向けて、片側バンク上下2本のシリンダ26,
26、計上下4本のシリンダを後方へ向け左右V型に拡
開して夫々備え、その左右のシリンダ軸線C,CのV型
拡開角度を90゜以内としたV型4気筒4ストロークエ
ンジン21を上部に配置して、その下方に、ケース手段
60を組み付けてなる。エンジン21において、23は
クランク軸22のジャーナル部、24は同クランクピ
ン、25は同クランクウェブ、27はピストン、28は
ピストンピン、29はコンロッド、31はクランクケー
ス、32はシリンダブロック、33はシリンダヘッド、
34はシリンダヘッドカバー、35はタイミングベルト
装置、36はカム軸、37はロッカーアーム、38は吸
気弁、39は排気弁である。
【0012】以上のV型4気筒4ストロークエンジン2
1は、エンジンカバー41にて覆われ、このエンジンカ
バー41に設けた空気取入口42から、サイレンサ4
3、気化器44、吸気マニホルド45を介して、Vバン
ク内側に形成した左右2本ずつの吸気通路46,46に
吸気が行われるようになっており、47は燃焼室、48
はシリンダヘッド33のVバンク外側に形成した排気通
路、49はシリンダブロック32のVバンク外側に形成
した排気通路である。
【0013】そして、エンジン21の下方において、そ
のクランクケース31及びシリンダブロック32の下面
にボルト結合して、マウントケース51が一体化して備
えられている。尚、52はスタータモータ、53はフラ
イホイール、54はリングギヤ、55はクランク軸22
下端部に設けたオイルポンプ、56はオイルフィルター
である。以上のV型4気筒4ストロークエンジン21の
下方に組み付けるケース手段60は、マウントケース5
1下面にボルト結合したエクステンションケース61
と、このエクステンションケース61の下面にボルト結
合したギヤケース71からなる。
【0014】エクステンションケース61は、クランク
軸22下端部に直結したバーチカル軸62を収納すると
ともに、シリンダブロック32のVバンク外側に夫々形
成した縦方向の排気通路49,49の下流に接続される
2本の排気管63,63と、マウントケース51下面に
ボルト結合したオイルパン64を収納する。64aはオ
イルパン64に設けた排気管支持ステイ、64bはオイ
ルドレンボルト、65はオイルパン64に一体形成した
アッパーマウント用蓋部、66はオイルストレーナ、6
7はオイル汲み上げ管、68はシリンダブロック32に
形成したオイル吸入路、69はクランクケース31に形
成したオイル吐出路である。
【0015】ギヤケース71は、バーチカル軸62の下
部、その下端部の駆動用ベベルギヤ72、推進手段であ
るプロペラ73を備えるプロペラ軸74、その端部の前
進後退用の一対の従動用ベベルギヤ75,76、その間
の前進後退切換用のドグクラッチ77、その偏心式のク
ラッチ操作機構78及び操作軸79を収納する。操作軸
79は、エクステンションケース61下部から外部に突
出するとともに、スイベル軸5内を貫通して、上方に突
出し、エンジンルーム内の操作系に直結されている。
【0016】エクステンションケース61内及びギヤケ
ース71内には、バーチカル軸62の後方で前後に仕切
る隔壁81,82が形成されており、この隔壁81,8
2の後方が排気室83となっている。船外機本体20下
部の水没状態において、排気室83内の排気は、プロペ
ラ73による推進状態では、ギヤケース71のプロペラ
軸ホルダ84との間の排気孔85を経て、プロペラ73
中央部内の排気口86から水中に排出される。また、エ
ンジン21のアイドリング状態における排気は、排気室
83上部からマウントケース51下面の排気通路87を
経て、エクステンションケース61上部の排気口88か
ら外気に排出される。
【0017】ギヤケース71内には、隔壁82前方でバ
ーチカル軸62下部周囲に、冷却水取入室91が形成さ
れ、その上方にウォーターポンプ92が設けられてお
り、その冷却水吐出口93は、ホース94を介してアッ
パーマウント用蓋部65の冷却水取入口95に接続され
ている。この冷却水取入口95は、図3及び図4に示す
ように、マウントケース51下面に形成した冷却水通路
96に連通し、その左右の通孔96a,96aを介して
上面側の冷却水通路97,97に連通している。この冷
却水通路97,97の外側には、上下方向に貫通する排
水口98,98が形成され、その隣には、排気通路8
9,89が形成されている。この排気通路89は、上方
をシリンダブロック32の排気通路49に接続して、下
方に排気管63を接続するものである。
【0018】そして、マウントケース51の中央部に
は、下面に開口する空間部であるアッパーマウント用凹
99が形成されており、このアッパーマウント用凹部
99内に、上側支持部材6の防振手段11が収納されて
いる。即ち、上側防振手段11は、図5にも示すよう
に、左右方向に延びる剛体部である芯金13を埋設した
弾性体であるアッパーマウントラバー12を、下方から
アッパーマウント用凹部99内に収納して、上側支持部
材6左右の二股アーム部6a,6aと芯金13とをボル
トナット14,14により結合してなる。アッパーマウ
ントラバー12は、左右対称である。その後、凹部99
を、マウントケース51中央部下面にボルト結合したア
ッパーマウント用蓋部65により閉じる。アッパーマウ
ント用蓋部65には、必要に応じ、防振ラバー11まで
の延出脚部を備える。
【0019】以上の上側防振手段11において、詳細に
は、アッパーマウントラバー12は、船外機本体に設け
たアッパーマウント用凹部99内で、特に、プロペラ7
3による船外機本体の推力方向と対向する前後面と夫々
接触する前側接触面210及び後側接触面220の面積
は、推力の増加に伴って、ともに増加する凹凸形状とな
っている。ラバーの特性は非線形となる。図7に示す通
り、前側接触面210は、前進時の推力が比較的小さい
範囲で接触する左右に設けた凸部211…(四隅の)
と、該左右の凸部211…間に設けられた空間部内に設
けた推進方向に対して一段潜った平面部215と、その
中央の横長小凹部216とからなる。
【0020】実施の形態では、凸部211…間の上下に
凸部212,212を備え、これらの凸部211…21
2,212間の空間部が上述の平面部215及び横長小
凹部216となっている。左右の凸部211…の直前の
内側には、内装した芯金13(剛性体)の連結部246
の左右の端部にに設けた雌ネジ部242,242を有
し、この雌ネジ部242,242に、船外機の取付手段
を構成する支持部材、実際には図5に示した左右のボル
ト14,14が結合されている。
【0021】以上の防振手段11の弾性体であるマウン
トラバー12であるが、船外機の取付手段を構成する左
右の支持部材である左右のボルト14,14の外側の凸
部211…が、船外機本体の推力の零付近から船外機の
低速域に変化するときに変形する弾性体部を構成する。
凸部211…間であって、左右の支持部材であるボルト
14,14間の空間部に設けられた前記平面部215及
び横長小凹部216は、船外機の推力の零付近から低速
域においては推力を受けず、低速域以上において変形す
る弾性体部を構成する。
【0022】前記したアッパーマウントラバー12は、
上面に前後方向へ延びる左右一対の凹部231,231
を有し、下面にも前後方向へ延びる左右一対の凹部23
3,233を有するとともに、両側面にも前後方向へ延
びる凹部235,235を有している。そして、芯金1
3は、左右のボス部241,241及びその間の連結部
246を一体に形成してなり、ボス部241は前記した
ように前方への雌ねじ部242を有しており、243は
前記アーム部6aとの結合面である。
【0023】前記芯金13は、ボス部241,241間
の前フランジ244と同様に、且つその周囲の後フラン
ジ245を有するとともに、連結部246は、ボス部2
41,241間の水平板部247と、その前側の上下突
条部248,248と、後端部の垂直板部249とを有
する断面形状となっている。
【0024】エクステンションケース61の下方寄り部
には、左右両側面に開口する空間部であるロアーマウン
ト用貫通口101が形成されており、このロアーマウン
ト用貫通口101内に、下側支持部材8の防振手段15
が収納されている。即ち、下側防振手段15は、図6に
も示すように、左右方向に延びる剛体部である芯金17
を埋設した弾性体であるロアーマウントラバー16を、
一側方から
【0025】ロアーマウント用貫通口101内に挿入し
て、下側支持部材8左右の二股アーム部8a,8aと芯
金17とを、結合部材であるカラー18,18を介設し
てボルトナット19,19により結合してなる。その
後、貫通口101を、エクステンションケース61の左
右両側面にボルト結合した蓋部材102,102により
閉じる。103は、貫通口101の開口前方部に、蓋部
材102と略面一になるよう形成したエクステンション
ケースと一体の補強部である。
【0026】以上の下側防振手段15も、ロアーマウン
トラバー16は、ロアーマウント用貫通口101内で、
プロペラ73による推力方向と対向する前後面と夫々接
触する前側接触面250及び後側接触面260の面積
が、推力の増加に伴って、ともに増加する凹凸形状とな
っている。即ち、図8に示す通り、前側接触面250
は、後進時の推力が比較的小さい範囲で接触する四隅の
凸部251…(船外機本体の推力の零付近から船外機の
低速域に変化するときに変形する弾性体部)と、その間
の上下の大凸部252,252と、後進推力の増加に伴
って接触する平面部255(船外機の推力の零付近から
低速域においては推力を受けず、低速域以上において変
形する弾性体部)とからなる。また、後側接触面260
は、前進時の推力が比較的小さい範囲で接触する四隅の
凸部261…と、その間の上下の大凸部262,262
と、前進推力の増加に伴って接触する平面部265とか
らなる。
【0027】更に、ロアーマウントラバー16は、上面
に、前後方向へ延びる左右一対の凹部271,271、
その間の平面部272及び両外側の凸部273,273
を有し、下面にも、前後方向へ延びる左右一対の凹部2
75,275、その間の平面部276及び両外側の凸部
277,277を有するとともに、両側面には、前後方
向へ延びる凹部279,279を有している。そして、
芯金17は、左右のボス部281,281及びその間の
連結部286を一体に形成してなり、ボス部281は前
方へのボルト通し孔282を有しており、283は前記
カラー18との結合面、284はナット締め付け面であ
る。この芯金17は、ボス部281の周囲中央に太径部
285を有するとともに、連結部286は、水平板部2
87と、その中央の垂直板部288とを有する断面略十
字形状となっている。
【0028】更に、マウントケース51には、図1、図
3及び図4に示すように、冷却水通路96を挟んでアッ
パーマウント用凹部00と反対側の後方に、主オイル戻
し口111が形成されるとともに、上面に開口する凹状
壁面112及び下面に開口する凹状壁面113が形成さ
れている。そして、アッパーマウント用凹部00の左右
には、副オイル戻し通路114,114が下面に開口
し、アッパーマウント用蓋部65によって閉じられる断
熱空間51aを間に挟んで形成されている。尚、図3
中、115はクランクケース31との結合面、116は
シリンダブロック32との結合面である。また、図4
中、117はオイルパン64及びアッパーマウント用蓋
部65との結合面、118はエクステンションケース6
1との結合面である。
【0029】次に、エンジン21のオイル循環経路につ
いて説明する。先ず、クランク軸22下端部に設けたオ
イルポンプ55により、オイルパン64内のオイルが、
ストレーナ66、汲み上げ管67、吸入路68を経て汲
み上げられ、オイルフィルターの後、吐出路69に吐出
されたオイルは、クランクケース31に形成したオイル
通路121を通り、シリンダブロック32に形成したオ
イル通路122、シリンダヘッド33に形成したオイル
通路123等を通って、必要潤滑部に供給される。
【0030】そして、潤滑に供されたクランクケース3
1内のオイル及びシリンダヘッドからのオイルはマウン
トケース51上面に流れ落ち、主オイル戻し口111及
び副オイル戻し通路114,114に流れ込む。尚、副
オイル戻し通路114,114は、船外機のチルトアッ
プ時におけるオイル戻しとして有効である。
【0031】次に、エンジン21の冷却水循環経路につ
いて説明する。先ず、バーチカル軸62下部に設けたウ
ォーターポンプ92により、水路の水が、ギヤケース7
1内の冷却水取入室91、冷却水吐出口93、ホース9
4を通って、アッパーマウント用蓋部65の冷却水取入
口95から、マウントケース51下面の冷却水通路96
に送られ、その左右の通孔96a,96aを介して上面
側の冷却水通路97,97に送られる。
【0032】シリンダブロック32のVバンク外側の両
排気通路49,49の側部には、対面して開口し、連通
する冷却水通路131,131を形成し、従って冷却水
は、両排気通路49,49から冷却水通路131,13
1を通り、各シリンダ26…周囲に形成した冷却水通路
132…、シリンダヘッド33の各排気通路48…周囲
に形成した冷却水通路133…及び各燃焼室47…周り
に形成した冷却水通路134…へと流れる。
【0033】こうして、冷却に供された温水は、シリン
ダブロック31のVバンク外側の両冷却水通路131,
131に並べて形成した排水通路135,135を通っ
て、マウントケース51の排水口98,98から、多孔
パッキンPの孔を通してエクステンションケース61の
内外へ排出される。尚、図2中、136は、冷却水通路
排水通路135の間に設けたサーモスタットである。
【0034】また、エクステンションケース61内の排
気室83上部と排気口88との間に形成したマウントケ
ース51下面の排気通路87は、図4に示すように、オ
イルパン64との結合面117周りの室87aと、その
後方の仕切壁87bに形成した通孔87c…を介して連
通する室87dとに区画されており、この排気通路87
とエクステンションケース61との間には、多孔パッキ
ンが介装されている。
【0035】以上の構成による船外機によれば、上下の
マウントポイント間に、前進・後進時の推力発生状態で
の揺動ポイントを有することから、前進時において、ア
ッパーマウントラバー12の前側接触面210が、アッ
パーマウント用凹部00内の前面に干渉し、ロアーマウ
ントラバー16の後側接触面250が、ロアーマウント
用貫通口101内の前面に干渉する。即ち、アッパーマ
ウント用凹部00内の前面に対し、アッパーマウントラ
バー12の前側接触面210は、前進時の推力が零付近
から低速域に変化するときに変形する左右の支持アーム
6a,6a(左右のボルト14,14)の外側の左右の
弾性体部211…(四隅の凸部)は変形する。
【0036】即ち、このように船外機の推力が零付近
か、或いはこれ以上で比較的小さい範囲では、左右のア
ーム部6a,6aの両外側(図7の結合面243,24
3参照)に設けた四隅の凸部211…(その間の上下の
凸部212,212を含む)が圧縮変形する。又前進推
力の増加した場合においては、推力の零付近から低速域
においては推力を受けない中間部の弾性体部2150,
216が、推力が大きくなるに伴って、アーム部6a,
6a(ボルト14,14)間のこの部分(平面部21
5)が圧接され、ストッパーとして機能する。
【0037】同様にして、ロアーマウント用貫通口10
1内の後面に対し、ロアーマウントラバー16の後側接
触面250は、前進時の推力が比較的小さい範囲(零付
近から低速域)では、左右のアーム部8a,8aの両外
側(図8の結合面283,283参照)に設けた四隅の
凸部251…が同様に圧縮変形してから、続いて、その
間の上下の大凸部252,252が圧縮変形し、前進推
力の増加に伴って、アーム部8a,8a間の平面部25
5が圧接され、ストッパーとして機能する。
【0038】また、後進時においては、アッパーマウン
トラバー12の後側接触面220が、アッパーマウント
用凹部99内の後面に干渉し、ロアーマウントラバー1
6の後側接触面260が、ロアーマウント用貫通口10
1内の後面に干渉する。即ち、アッパーマウント用凹部
99内の後面に対し、アッパーマウントラバー12の後
側接触面220は、後進時の推力が比較的小さい範囲で
は、アーム部6a,6a両外側に設けた四隅の凸部22
1…及びその間の凸部222,222,223が圧縮変
形してから、後進推力の増加に伴って、アーム部6a,
6a間に設けた平面部225が圧接する。
【0039】同様にして、ロアーマウント用貫通口10
1内の後面に対し、ロアーマウントラバー16の後側接
触面260は、後進時の推力が比較的小さい範囲では、
左右のアーム部8a,8aの両外側(図8の結合面28
4,284参照)に設けた四隅の凸部261…が圧縮変
形してから、続いて、その間の上下の大凸部262,2
62が圧縮変形し、後進推力の増加に伴って、アーム部
8a,8a間の平面部265が圧接する。
【0040】以上の通り、アッパーマウントラバー12
及びロアーマウントラバー16ともに、各々のマウント
用凹部99内またはマウント用貫通口101内の推力方
向と対向する面との接触面210,220,250,2
60の面積が、推力の増加に伴って増加するので、特
に、前後進ともにその推力の方向においては、推力がか
かるときは、平面部215,225,255,265ま
での圧接により硬く、推力を伝えることができ、それ以
外では、凸部211,212,221,222,22
3,251,252,261,262…の圧縮変形によ
り柔らかく、振動を吸収することができるものとなって
いる。
【0041】また、上側防振手段11について、支持部
材6左右のアーム部6a,6aと、アッパーマウントラ
バー12の芯金13とにより、閉ループを構成するとと
もに、下側防振手段15についても、支持部材8左右の
アーム部8a,8aと、ロアーマウントラバー16の芯
金17と、その間を結合する2つのカラー18,18と
により、閉ループを構成しているので、ジャンプ時に発
生する上下方向の衝撃荷重に対して、十分なラバーフレ
ーム剛性を備えたものとなっている。
【0042】ところで、エクステンションケース61の
ロアーマウント部に関しては、その左右両側面に開口す
るロアーマウント用貫通口101を形成して、この貫通
口101内に、左右方向に延びる芯金17をロアーマウ
ントラバー16に埋設してなる防振手段15を横断させ
るようにしたので、ロアーマウントラバー16を大型化
させても、断面2次モーメントを大幅に増加することが
でき、十分な剛性が得られる。
【0043】しかも、エクステンションケース61に
は、ロアーマウントラバー16の芯金17と支持部材8
とを結合する左右のカラー18,18を収容する空間部
の両側方に補強部103,103を一体成形したため、
結合部材の周辺が側方に突出しなくて済むとともに、十
分な剛性が得られて、断面2次モーメントを大幅に増加
することができる。また、芯金17を埋設してなるロア
ーマウントラバー16を外側方から装着させるため、ロ
アーマウント部の組付作業性を大きく損うことが無い。
【0044】ところで、実施例においては、各部の詳細
構造にまで及んで説明したが、具体的な細部構造等につ
いては、適宜に変更可能であることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、略垂直方向に向けたクランク軸及び
略水平方向に向けたシリンダを有するエンジン、このエ
ンジンの下方に配置されるバーチカル軸及び推進手段を
収納するケース手段からなる船外機本体と、この船外機
本体を支持して船体に取り付ける船外機取付手段と、こ
の船外機取付手段と船外機本体との間に介設する防振手
段とを備える船外機であって、船外機本体に、推進手段
の推力方向と略直交する面を含む弾性体収容部を構成す
るアッパーマウント用凹部を設け、防振手段は、アッパ
ーマウント用凹部内に収容され、推力方向と略直交する
方向に延びる剛体部と、この剛体部を包むように設けた
弾性体とで構成し、船外機取付手段を構成する支持部材
に、防振手段の剛体部の両端と結合する左右一対のアー
ム部を設けるとともに、防振手段の弾性体は、船外機取
付手段を構成する支持部材の前記左右一対のアーム部の
外側に配置され、船外機の前進または後進時の推力の比
較的小さな範囲で変形する左右の弾性体部と、該左右一
対のアーム部の内側に形成される前記アッパーマウント
用凹部と弾性体との間の隙間との間に臨み、船外機の前
進または後進時の推力の比較的小さな範囲以上において
変形する左右の弾性体部間の中間部の弾性体部を設け
た。
【0046】請求項1では、弾性体が、船外機の推力が
零かこの付近から低速域において推力を受けて変形する
左右の弾性体部を備え、この領域では該弾性体部の作用
で、船外機から船体に対する高い振動防止効果を得るこ
とができ、又船外機の低速域以上の推力時において変形
する中間部の弾性体部を左右の弾性体部間の空間部に配
置し、船外機の推力が大きい場合には硬い弾性力を得る
ことができる。従って、船外機の前進または後進時の推
力の比較的小さな範囲、更には船外機の前進または後進
時の推力の比較的小さな範囲以上の高速域、ジャンプ時
等の船外機の各運転領域において、各運転領域に好まし
い特性を有する弾性体を有する防振手段を備える船外機
を得ることができる。又本発明は、左右一対のアーム部
の外側に配置された変形部が、推力のない当初の状態か
ら、支持面に当接し、支持する構成のため、推力増加に
伴う変形量の増大に対し、外方に拡がった分、より高い
剛性を示し、転舵時の必要以上の移動を抑制するするこ
とができる。
【0047】又本発明では、船外機本体の推力方向と略
直交する方向面を含むアッパーマウント用凹部内の剛体
部と、この剛体部を包むように設けた弾性体とを備え、
且つ剛体部の両端と、船外機取付手段の支持部材に設け
た左右一対のアーム部とを結合してなる横断型の防振手
段としたため、エンジンの高出力化に伴う発生推力の増
加に対し、弾性体の受圧面積を確保することができると
ともに、ジャンプ時に発生する上下方向の衝撃荷重に対
し、十分なラバーフレーム剛性を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船外機の中心断側面図
【図2】そのエンジン部分の横断面図
【図3】マウントケース部分の平面図
【図4】同マウントケース部分の底面図
【図5】アッパーマウント部分の一部破断平面図
【図6】ロアーマウント部分の横断面図
【図7】アッパーマウントの詳細を示す正面図、破断平
面図、背面図、側面図、中央縦断面図及び部分断面図
【図8】ロアーマウントの詳細を示す背面図、破断平面
図、正面図、側面図、中央縦断面図及び部分断面図
【図9】本発明に係る船外機の外形図
【図10】本発明に係る船外機の防振手段の説明図
【符号の説明】
1…船外機取付手段、6,8…支持部材、6a,8a…
アーム部、14,19…ボルト11,15…防振手段、
12,16…弾性体、13,17…剛体部、20…船外
機本体、21…エンジン、22…クランク軸、26…シ
リンダ、51…マウントケース、60…ケース手段、6
1…エクステンションケース、62…バーチカル軸、7
1…ギヤケース、73…推進手段、00…アッパーマウ
ント用空間部、101…ロアーマウント用空間部、21
1,221,251,261…左右の弾性体部、 21
5,216,262,265,252,255…中間部
の弾性体部、B…船体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古谷 健太郎 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 禧久 和臣 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平4−8695(JP,A) 特開 昭57−198196(JP,A) 特開 昭57−126794(JP,A) 実開 平2−115097(JP,U) 実開 昭55−161939(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63H 20/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略垂直方向に向けたクランク軸及び略水
    平方向に向けたシリンダを有するエンジン、このエンジ
    ンの下方に配置されるバーチカル軸及び推進手段を収納
    するケース手段からなる船外機本体と、この船外機本体
    を支持して船体に取り付ける船外機取付手段と、この船
    外機取付手段と前記船外機本体との間に介設する防振手
    段とを備える船外機であって、 前記船外機本体に、前記推進手段の推力方向と略直交す
    る面を含む弾性体収容部を構成するアッパーマウント用
    凹部を設け、 前記防振手段は、前記アッパーマウント用凹部内に収容
    され、前記推力方向と略直交する方向に延びる剛体部
    と、この剛体部を包むように設けた弾性体とで構成し、 前記船外機取付手段を構成する支持部材に、前記防振手
    段の剛体部の両端と結合する左右一対のアーム部を設け
    るとともに、 前記防振手段の弾性体は、船外機取付手段を構成する支
    持部材の前記左右一対のアーム部の外側に配置され、船
    外機の前進または後進時の推力の比較的小さな範囲で
    形する左右の弾性体部と、該左右一対のアーム部の内側
    に形成される前記アッパーマウント用凹部と弾性体との
    間の隙間との間に臨み、船外機の前進または後進時の推
    力の比較的小さな範囲以上において変形する左右の弾性
    体部間の中間部の弾性体部を設けた、 ことを特徴とする船外機。
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