JP3320702B2 - 船外機 - Google Patents

船外機

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JP3320702B2
JP3320702B2 JP2000099915A JP2000099915A JP3320702B2 JP 3320702 B2 JP3320702 B2 JP 3320702B2 JP 2000099915 A JP2000099915 A JP 2000099915A JP 2000099915 A JP2000099915 A JP 2000099915A JP 3320702 B2 JP3320702 B2 JP 3320702B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/22Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク軸を縦置
きとしたV型の4ストロークエンジンを搭載した船外機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関を動力源とした船外機におい
て、4ストロークエンジンの搭載は、2ストロークエン
ジンの如き新気ガスの吹き抜けがないため、燃費やエミ
ッションコントロールの点で有利である。また、船外機
は、チルトアップ時の船内への侵入部分、特に、区画壁
を有するボートの船尾に取り付けられた場合や、転舵
時、とりわけ2機掛け使用時における左右隣との干渉の
点から、特に、高さと幅の点でコンパクトであることが
望ましく、4ストロークエンジンを選択した場合も同様
である。既に、45馬力の4ストロークエンジンを搭載
した船外機が実用化されており、前述の背景も考慮され
て、バーチカルクランク軸で直列3気筒の4ストローク
エンジンを採用したものもある。そして、更なるエンジ
ンの高出力化の1つとして、4気筒以上の多気筒化が考
えられ、高さ及び幅の要求を満たすV型シリンダ配置を
採用したものもあり、V型6気筒4ストロークエンジン
搭載の船外機が特開昭62−267561号公報により
公知となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、V型4
ストロークエンジンを搭載した船外機の場合、平面視で
左右にV型にエンジンが配置されるので、排気通路やス
タータ機構、オイルフィルターの配置上、左右の幅が大
きくなる傾向にあり、船外機全体の幅方向の大型化に繋
がる虞がある。
【0004】本発明は、以上の課題を解決すべくなされ
たもので、その目的とする処は、V型4ストロークエン
ジン搭載の船外機であって、軽量、コンパクト、特に幅
の増大を抑制し、幅方向の大型化を抑制し、全形の小型
化を可能とした船外機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1は、クランク軸を縦置きとし、複数のシリン
ダをV型のバンクをなすように配置した4ストロークV
型エンジンのクランク軸を前側に、シリンダヘッドを後
側に搭載した船外機において、前記エンジンの排気通路
を、V型バンクの外側に配置してシリンダヘッドからク
ランク室に向けて曲げ、下流側に接続し、前記エンジン
のクランクケースの前方には、フライホイールのリング
ギヤと噛み合うスタータとオイルフィルターとを配置し
たことを特徴とする。
【0006】上記手段によれば、クランク軸縦置きのV
型4ストロークエンジンであって、V型バンクの両側に
排気通路を設けていても、スタータ及びオイルフィルタ
の最適配置が可能となり、V型4ストロークエンジンを
搭載する船外機の左右の幅方向の大型化を抑えることが
でき、船外機の小型化を図ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明を適用した第1実施例に係る
船外機Aを示す中心断面図、図2はそのエンジン部分の
横断面図、図13は本発明に係る船外機の外形図、そし
て図14はその防振手段の説明図である。図13におい
て、20は船外機本体であり、船外機取付手段1にて船
体Bの船尾に取付けられている。
【0008】そして、図1及び図2において、船外機取
付手段1は、前記船体(図13においてBで示した)
船尾に固定されるスターンブラケット2と、このスター
ンブラケット2に水平方向の軸線を有するチルト軸3を
介して揺動可能に支持されたスイベルケース4と、この
スイベルケース4に回動可能に支持された略垂直方向の
軸線を有するスイベル軸5と、このスイベル軸5の上下
に一体に設けられて船外機本体20を支持する上下の支
持部材6,8とから構成されている。また、上側支持部
材6には、前方へ延びる操作用ハンドルまたはリモコン
用ステアリングケーブルの取付部7が一体に設けられて
いる。図14に示すとおり、上下の支持部材6,8は、
防振手段(防振ラバー)11,15を夫々介して船外機
本体20を支持するものである。図1,2に戻って説明
を続ける。なお、防振手段に11,15については図1
4を参照すること。
【0009】図1及び図2において、船外機を詳細に説
明する。図において矢印で示したFrは推進方向前方
(船外機の前方)を、Rrは推進方向後方(船外機の後
方)を示す。尚、図9、図10、図13、図14におい
ても同様である。船外機本体20は、クランク軸22を
略垂直方向に向けて縦置きとし、片側バンク上下2本、
計上下4本のシリンダ26,26を後方へ向け左右V型
に拡開して夫々備え、その左右のシリンダ軸線C,Cの
V型拡開角度を90゜以内としたV型4気筒4ストロー
クエンジン21を上部に配置して、その下方に、ケース
手段60を組み付けてなる。
【0010】エンジン21において、23はクランク軸
22のジャーナル部、24は同クランクピン、25は同
クランクウェブ、27はピストン、28はピストンピ
ン、29はコンロッド、31はクランクケース、32
シリンダブロック、33はシリンダヘッド、34はシリ
ンダヘッドカバー、35はタイミングベルト装置、36
はカム軸、37はロッカーアーム、38は吸気弁、39
は排気弁であり、シリンダヘッド33は船外機全体の後
部、クランクケース31は船外機全体の前部に配置され
ている。
【0011】以上のV型4気筒4ストロークエンジン2
1は、エンジンカバー41にて覆われ、このエンジンカ
バー41に設けた空気取入口42から、サイレンサ4
3、気化器44、吸気マニホルド45を介して、Vバン
ク内側に形成した左右2本ずつの吸気通路46,46に
吸気が行われるようになっている。47は燃焼室、48
はシリンダヘッド33のVバンク外側に形成した排気通
路、49はシリンダブロック32のVバンク外側に形成
した排気通路である。そして、排気通路48,49,4
8,49の系路は、クランクケース31内のクランク室
31a方向に曲げて形成されている。
【0012】そして、エンジン21の下方において、そ
のクランクケース31及びシリンダブロック32の下面
にボルト結合して、マウントケース51が一体化して備
えられている。図1、図2において52はスタータを構
成するスタータモータを示し、53はフライホイール、
54は、スタータモータ52と噛合するリングギヤであ
り、55はクランク軸22下端部に設けたオイルポン
プ、56はオイルフィルターである。
【0013】以上のリングギヤ54と噛合してスタータ
を構成するスタータモータ及びオイルフィルター56
は、図1、図2で明らかなように、クランクケース31
の前方に配置されている。以上のV型4気筒4ストロー
クエンジン21の下方に組み付けるケース手段60は、
マウントケース51下面にボルト結合したエクステンシ
ョンケース61と、このエクステンションケース61の
下面にボルト結合したギヤケース71からなる。
【0014】エクステンションケース61は、クランク
軸22下端部に直結したバーチカル軸62を収納すると
ともに、シリンダブロック32のVバンク外側に夫々形
成した縦方向の排気通路49,49の下流に接続される
2本の排気管63,63と、マウントケース51下面に
ボルト結合したオイルパン64を収納する。64aはオ
イルパン64に設けた排気管支持ステイ、64bはオイ
ルドレンボルト、65はオイルパン64に一体形成した
アッパーマウント用蓋部、66はオイルストレーナ、6
7はオイル汲み上げ管、68はシリンダブロック32に
形成したオイル吸入路、69はクランクケース31に形
成したオイル吐出路である。
【0015】ギヤケース71は、バーチカル軸62の下
部、その下端部の駆動用ベベルギヤ72、推進手段であ
るプロペラ73を備えるプロペラ軸74、その端部の前
進後退用の一対の従動用ベベルギヤ75,76、その間
の前進後退切換用のドグクラッチ77、その偏心式のク
ラッチ操作機構78及び操作軸79を収納する。操作軸
79は、エクステンションケース61下部から外部に突
出するとともに、スイベル軸5内を貫通して、上方に突
出し、エンジンルーム内の操作系に連結している。
【0016】エクステンションケース61内及びギヤケ
ース71内には、バーチカル軸62の後方で前後に仕切
る隔壁81,82が形成されており、この隔壁81,8
2の後方が排気室83となっている。船外機本体20下
部の水没状態において、排気室83内の排気は、プロペ
ラ73による推進状態では、ギヤケース71のプロペラ
軸ホルダ84との間の排気孔85を経て、プロペラ73
中央部内の排気口86から水中に排出される。また、エ
ンジン21のアイドリング状態における排気は、排気室
83上部からマウントケース51下面の排気通路87を
経て、エクステンションケース61上部の排気口88か
ら外気に排出される。
【0017】ギヤケース71内には、隔壁82前方でバ
ーチカル軸62下部周囲に、冷却水取入室91が形成さ
れ、その上方にウォーターポンプ92が設けられてお
り、その冷却水吐出口93は、ホース94を介してアッ
パーマウント用蓋部65の冷却水取入口95に接続され
ている。この冷却水取入口95は、図3及び図4に示す
ように、マウントケース51下面に形成した冷却水通路
96に連通し、その左右の通孔96a,96aを介して
上面側の冷却水通路97,97に連通している。この冷
却水通路97,97の外側には、上下方向に貫通する排
水口98,98が形成され、その隣には、排気通路8
9,89が形成されている。この排気通路89は、上方
をシリンダブロック32の排気通路49に接続して、下
方に排気管63を接続するものである。
【0018】そして、マウントケース51の中央部に
は、下面に開口する空間部であるアッパーマウント用凹
99が形成されており、このアッパーマウント用凹部
99内に、上側支持部材6の防振ラバー11が収納され
ている。即ち、図5にも示すように、左右方向に延びる
剛体部である芯金13を埋設した防振ラバー11を、下
方からアッパーマウント用凹部99内に収納して、上側
支持部材6左右の二股アーム部6a,6aと芯金13と
をボルトナット14,14により結合する。その後、凹
99を、マウントケース51中央部下面にボルト結合
したアッパーマウント用蓋部65により閉じる。図5に
おいて、アッパーマウントラバー12は、左右対称であ
る。アッパーマウント用蓋部65には、必要に応じ、防
振ラバー11までの延出脚部を備える。
【0019】また、エクステンションケース61の下方
寄り部には、左右両側面に開口する空間部であるロアー
マウント用貫通口101が形成されており、このロアー
マウント用貫通口101内に、下側支持部材8の防振ラ
バー15が収納されている。即ち、図6にも示すよう
に、左右方向に延びる剛体部である芯金17を埋設した
防振ラバー15を、一側方からロアーマウント用貫通口
101内に挿入して、下側支持部材8左右の二股アーム
部8a,8aと芯金17とを、結合部材であるカラー1
9,19を介設してボルトナット18,18により結合
する。その後、貫通口101を、エクステンションケー
ス61の左右両側面にボルト結合した蓋部材102,1
02により閉じる。103は、貫通口101の開口前方
部に、蓋部材102と略面一になるよう形成したエクス
テンションケース61と一体の補強部である。
【0020】更に、マウントケース51には、図1、図
3及び図4に示すように、冷却水通路96を挟んでアッ
パーマウント用凹部99と反対側の後方に、主オイル戻
し口111が形成されるとともに、上面に開口する凹状
壁面112及び下面に開口する凹状壁面113が形成さ
れている。そして、アッパーマウント用凹部99の左右
には、副オイル戻し通路114,114が下面に開口
し、アッパーマウント用蓋部65によって閉じられる断
面空間51aを間に挟んで形成されている。尚、図3
中、115はクランクケース31との結合面、116は
シリンダブロック32との結合面である。また、図4
中、117はオイルパン64及びアッパーマウント用蓋
部65との結合面、118はエクステンションケース6
1との結合面である。
【0021】次に、エンジン21のオイル循環経路につ
いて説明する。先ず、クランク軸22下端部に設けたオ
イルポンプ55により、オイルパン64内のオイルが、
ストレーナ66、汲み上げ管67、吸入路68を経て汲
み上げられ、吐出路69に吐出されたオイルは、クラン
クケース31に形成したオイル通路121を通り、シリ
ンダブロック32に形成したオイル通路122、シリン
ダヘッド33に形成したオイル通路123等を通って、
必要潤滑部に供給される。そして、潤滑に供されたクラ
ンクケース31内のオイル及びシリンダヘッドからのオ
イルはマウントケース51上面に流れ落ち、主オイル戻
し口111及び副オイル戻し通路114,114に流れ
込む。尚、副オイル戻し通路114,114は、船外機
のチルトアップ時におけるオイル戻しとして有効であ
る。
【0022】次に、エンジン21の冷却水循環経路につ
いて説明する。先ず、バーチカル軸62下部に設けたウ
ォーターポンプ92により、水路の水が、ギヤケース7
1内の冷却水取入室91、冷却水吐出口93、ホース9
4を通って、アッパーマウント用蓋部65の冷却水取入
口95から、マウントケース51下面の冷却水通路96
に送られ、その左右の通孔96a,96aを介して上面
側の冷却水通路97,97に送られる。シリンダブロッ
32のVバンク外側の両排気通路49,49の側部に
は、対面して開口し、連通する冷却水通路131,13
1を形成し、従って、冷却水は、両排気通路49,49
から冷却水通路131,131を通り、各シリンダ26
…周囲に形成した冷却水通路132…、シリンダヘッド
33の各排気通路48…周囲に形成した冷却水通路13
3…及び各燃焼室47…周りに形成した冷却水通路13
4…へと流れる。
【0023】こうして、冷却に供された温水は、シリン
ダブロック31のVバンク外側の両冷却水通路131,
131に並べて形成した排水通路135,135を通っ
て、マウントケース51の排水口98,98から、多孔
パッキンPの孔を通してエクステンションケース61の
内部へ排出される。尚、図2中、136は、冷却水通路
132から排水通路135の間に設けたサーモスタット
である。また、エクステンションケース61内の排気室
83上部と排気口88との間に形成したマウントケース
51下面の排気通路87は、図4に示すように、オイル
パン64との結合面117周りの室87aと、その後方
の仕切壁87bに形成した通孔87c…を介して連通す
る室87dとに区画されており、この排気通路87とエ
クステンションケース83との間には、多孔パッキンP
が介装されている。
【0024】以上の構成による船外機において、左右の
シリンダ軸線C,CのV型拡開角度を90゜以内とした
V型4気筒4ストロークエンジン21は、図7及び図8
に示した通り、上方から順に、第1のクランクピン24
a及びピストン27a、第2のクランクピン24b及び
ピストン27b、第3のクランクピン24c及びピスト
ン27c、第4のクランクピン24d及びピストン27
dとした場合、以下に説明するクランクピン位相角度と
シリンダ点火順序となっている。ここで、第1のピスト
ン27aと第3のピストン27cが、V型配置の一方の
シリンダ26,26列側で、第2のピストン27bと第
4のピストン27dが、V型配置の他方のシリンダ2
6,26列側のものである。
【0025】先ず、クランクピン位相角度については、
図7及び図8のように、第1のクランクピン24aと第
3のクランクピン24cの位相角度が180゜、第2の
クランクピン24bと第4のクランクピン24dの位相
角度が180゜に設定されている。そして、シリンダ点
火順序については、クランク軸22の回転方向を矢印R
方向とした場合、第1のピストン27a、第2のピスト
ン27b、第4のピストン27d、第3のピストン27
cに対応したシリンダ26…の順に点火が行われるよう
設定されている。しかも、その点火間隔は、等間隔に設
定されている。尚、クランクバランスは、概ね0%に設
定されている。
【0026】以上の構成による船外機によれば、特に、
船外機本体20上部に、左右のシリンダ軸線C,CのV
型拡開角度を90゜以内としたV型4ストロークエンジ
ン21を搭載してなるため、4ストロークエンジンによ
る燃費やエミッションコントロールの点で有利であるの
みならず、従来のV型6気筒4ストロークエンジン搭載
の船外機と比較して、部品点数減からの軽量化を達成で
きて、高さの点からもコンパクトにエンジンが収められ
るものとなっている。
【0027】しかも、以上のV型4気筒4ストロークエ
ンジン21において、第1のクランクピン24aと第3
のクランクピン24cの位相角度を180゜に設定し、
第2のクランクピン24bと第4のクランクピン24d
の位相角度を180゜に設定したため、エンジンの1次
慣性力は基本的に発生せず、1次慣性偶力は比較的に小
さいものとなっている。そして、第1のピストン27
a、第2のピストン27b、第4のピストン27d、第
3のピストン27cに対応したシリンダ26…の順の点
火順序に設定して、且つその点火間隔を、等間隔に設定
し、また、クランクバランスを、概ね0%に設定したた
め、駆動トルクの反力の変動成分を小さいものにできる
ものとなっている。
【0028】従って、V型4気筒4ストロークエンジン
21を船外機に搭載する際に、1次偶力バランサーを特
に備えなくとも、船体への振動の伝達を抑えることがで
き、故に、エンジン21のクランクケース31周りをコ
ンパクトに収められる。以上によって、チルトアップ時
の船体内側へ入り込む船外機部分がコンパクトであり、
2機掛け使用の場合にも有利な船外機を提供できる。
【0029】更に、エンジンの発生する1次慣性偶力方
向を、船外機の推力方向と直交する平面内で発生させた
V型4気筒4ストロークエンジン21であることから、
船体に伝える1次慣性偶力の影響を殆ど取り除くことが
でき、振動の伝達の更なる低減が可能である。尚、クラ
ンク軸22の回転方向を逆方向とした場合には、第1、
第3、第4、第2のシリンダの順による点火順序とすれ
ば良い。
【0030】そして、エクステンションケース61のロ
アーマウント部に関しては、その左右両側面に開口する
ロアーマウント用貫通口101を形成して、この貫通口
101内に、左右方向に延びる芯金17を埋設した防振
ラバー16を横断させるようにしたため、防振ラバー1
5を大型化させても、十分な剛性が得られることから、
エクステンションケース61及びギヤケース71による
ケース手段60の共振を抑えることができる。
【0031】しかも、エクステンションケース61に
は、防振ラバー15の芯金17と支持部材8とを結合す
る左右のカラー19,19を収容する空間部の両側方に
補強部103,103を一体成形したため、結合部材の
周辺が側方に突出しなくて済むとともに、断面2次モー
メントを大幅に増加することができ、十分な剛性が得ら
れる。また、防振ラバー15を外側方から装着させるた
め、ロアーマウント部の組付作業性を大きく損うことが
無い。その上、支持部材8と、防振ラバー15の芯金1
7と、その間を結合する2つのカラー19,19とによ
り、閉ループを構成したため、剛性が向上する。
【0032】次に、図9及び図10に示した第2実施例
の船外機について説明する。尚、この第2実施例におい
て、前記第1実施例と同様の構成部材及び部分は、図略
したり、簡略化してあるが、図中に表れるものに同符号
を付して、その説明を省略し、以下の説明では、変更点
についてのみ述べる。
【0033】即ち、図9及び図10において、248は
シリンダヘッド33の排気通路、263は排気管であ
り、シリンダヘッド33の排気通路248は、シリンダ
ブロック32のVバンク外側に下方へ延びて、その下端
部に排気管263が接続されている。更に、V型4気筒
4ストロークエンジン21は、左右のシリンダ軸線C,
CのV型拡開角度を90゜未満としている。
【0034】そして、図11及び図12のように、左右
のシリンダ軸線C,CのV型拡開角度をθとした場合、
第1のクランクピン24aと第2のクランクピン24b
の相対角度は、π−2θであり、第1のクランクピン2
4aと第3のクランクピン24cの位相角度を360
゜、第2のクランクピン24bと第4のクランクピン2
4dの位相角度を360゜に設定している。また、クラ
ンク軸22の回転方向を矢印R方向とした場合、第1の
ピストン27a、第2のピストン27b、第3のピスト
ン27c、第4のピストン27dに対応したシリンダ2
6…の順の点火順序に設定するとともに、その点火間隔
を、不等間隔に設定している。
【0035】以上の第2実施例のクランクピン位相角度
及びシリンダ点火順序によっても、以下の利点が得られ
る。即ち、V型4気筒4ストロークエンジン21におい
て、第1のクランクピン24aと第2のクランクピン2
4bの相対角度をπ−2θとして、第1のクランクピン
24aと第3のクランクピン24cの位相角度を360
゜に設定し、且つ第2のクランクピン24bと第4のク
ランクピン24dの位相角度を360゜としたため、エ
ンジンの1次慣性力は基本的に発生せず、1次慣性偶力
は前記第1実施例のものと比較してもなお小さいものと
なる。そして、第1のピストン27a、第2のピストン
27b、第3のピストン27c、第4のピストン27d
に対応したシリンダ26…の順の点火順序に設定したた
め、その点火間隔が、不等間隔に設定されながらも、等
間隔点火のものに近いものとなることから、駆動トルク
の反力の変動成分を比較的に小さいものにできる。
【0036】従って、前記第1実施例と同様に、V型4
気筒4ストロークエンジン21を船外機に搭載する際
に、1次偶力バランサーを特に備えなくとも、船体への
振動の伝達を抑えることができ、エンジン21のクラン
クケース31周りをコンパクトに収められる。尚、クラ
ンク軸22の回転方向を逆方向とした場合には、第1、
第4、第3、第2のシリンダの順による点火順序とすれ
ば良い。
【0037】ところで、実施例においては、各部の詳細
構造にまで及んで説明したが、具体的な細部構造等につ
いては、適宜に変更可能であることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、請求項1
では、クランク軸を縦置きとし、複数のシリンダをV型
のバンクをなすように配置した4ストロークV型エンジ
ンのクランク軸を前側に、シリンダヘッドを後側に搭載
した船外機において、エンジンの排気通路を、V型バン
クの外側に配置してシリンダヘッドからクランク室に向
けて曲げ、下流側に接続し、エンジンのクランクケース
の前方には、フライホイールのリングギヤと噛み合うス
タータとオイルフィルターとを配置した。
【0039】請求項1では、船外機として4ストローク
エンジンを搭載したので、燃費やエミッションコントロ
ールの点で有利であることに加えて、エンジンの排気通
路を、V型バンクの外側に配置してシリンダヘッドから
クランク室に向けて曲げ、下流側に接続し、エンジンの
クランクケースの前方には、フライホイールのリングギ
ヤと噛み合うスタータとオイルフィルターとを配置した
ことにより、V型バンクの両側に排気通路を設けていて
も、スタータ及びオイルフィルタの最適配置が可能とな
り、V型4ストロークエンジンを搭載する船外機の左右
の幅方向の大型化を抑えることができ、船外機の小型化
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施例に係る船外機の中
心断側面図
【図2】そのエンジン部分の横断面図
【図3】マウントケース部分の平面図
【図4】同マウントケース部分の底面図
【図5】アッパーマウント部分の一部破断平面図
【図6】ロアーマウント部分の横断面図
【図7】クランクピン位相を説明する平面図
【図8】同じく斜視図
【図9】第2実施例の船外機を示す縦断側面図
【図10】そのエンジン部分の横断面図
【図11】クランクピン位相を説明する平面図
【図12】同じく斜視図
【図13】本発明に係る船外機の外形図
【図14】本発明に係る船外機の防振手段の説明図
【符号の説明】
20…船外機本体、 21…エンジン、 22…クラン
ク軸、 26…シリンダ、 31…クランクケース、
31a…クランク室、 33…シリンダヘッド、 4
8,49…排気通路、 53…スターターを構成するス
ターターモータ、54…リングギヤ、 56…オイルフ
ィルター。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 67/00 F02B 75/22 F01M 11/03 B63H 20/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸を縦置きとし、複数のシリン
    ダをV型のバンクをなすように配置した4ストロークV
    型エンジンのクランク軸を前側に、シリンダヘッドを後
    側に搭載した船外機において、 前記エンジンの排気通路を、V型バンクの外側に配置し
    てシリンダヘッドからクランク室に向けて曲げ、下流側
    に接続し、 前記エンジンのクランクケースの前方には、フライホイ
    ールのリングギヤと噛み合うスタータとオイルフィルタ
    ーとを配置した、 ことを特徴とする船外機。
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