JP3537715B2 - 方位測定補助装置 - Google Patents

方位測定補助装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に船舶等に用い
て好適な方位測定補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】方位測定装置は、周知のように船舶や航
空機あるいは宇宙船等において進行方位を計測するもの
である。この方位測定装置は、一般的にジャイロスコー
プを利用したものが主流であるが、船舶に用いる方位測
定装置においては、近年の技術進歩によりGPS(Glob
al Positioning System)を利用して比較的良好な精度
の方位測定装置(以下、GPS方位測定装置という)を
構成することが可能になってきた。
【0003】このGPS方位測定装置は、船舶に所定の
位置関係を有する2本のGPSアンテナを設置し、これ
らGPSアンテナによって単一のGPS衛星から発信さ
れた電波を受信することによって各々のGPSアンテナ
とGPS衛星との各距離を算出し、これら距離とGPS
アンテナの位置関係に基づいて幾何学的に船舶の進行方
位を算出(測定)するものである。なお、このような船
舶用のGPS方位測定装置では、GPSアンテナを3本
設けることにより、船体のピッチ角及びロール角を測定
するものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
船舶用のGPS方位測定装置は、上述したようにGPS
衛星から受信される電波を利用して進行方位を測定する
ので、例えばGPS衛星と船舶との間に存在する遮蔽物
等によって船舶において一時的に電波が受信できない場
合に、進行方位を測定することができない状態(方位測
定不能状態)に至る。現実問題として、このような方位
測定不能状態は、ランダムなタイミングで一時的に発生
するものであるが、艦艇のように常に正確な進行方位、
ピッチ角及びロール角の情報を必要とする船舶において
は、解決しなければならない極めて重要な問題である。
【0005】一方、このようなGPS方位測定装置を搭
載する船舶には、磁気コンパス等の安価かつ簡易的な方
位測定装置(簡易方位測定装置)が搭載されている。こ
のような簡易方位測定装置は、ジャイロスコープを利用
した自立方式の方位測定装置であり、GPS方位測定装
置に比較して精度は低いものの、船舶の進行方位を常時
測定することができる。上述した方位測定不能状態にお
いて、簡易方位測定装置をGPS方位測定装置の代替え
として補完的に用いることが考えられる。しかし、本願
発明者の検討では、方位測定不能状態の開始時刻や終了
時刻を正確に検出することが困難であり、簡易方位測定
装置を適切なタイミングでGPS方位測定装置の補完に
供することができないという問題点がある。
【0006】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、以下の点を目的としている。 (1)GPSを用いた方位測定における方位測定不能状
態を的確に補完する。 (2)GPSを用いた方位測定において方位測定不能状
態の開始時刻や終了時刻を正確に検出する。 (3)上記補完を低コストで実現する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、第1の手段として、測定対象物に搭載
されたGPS方位測定装置が方位測定不能状態に至る
と、GPS方位測定装置のGPS測定結果を同じく測定
対象物に搭載された簡易方位測定装置の簡易測定結果に
よって補完する方位測定補助装置において、選択制御信
号に基づいて前記GPS測定結果あるいは簡易測定結果
の何れか一方を択一的に選択して出力する選択部と、G
PS測定結果と簡易測定結果との差異及びGPS測定結
果の微分値に基づいて前記方位測定不能状態の開始時刻
と終了時刻とを検出して前記選択制御信号を生成する判
定部とを具備する手段を採用する。
【0008】第2の手段として、測定対象物に搭載され
たGPS方位測定装置のGPS測定結果が方位角を示す
GPS方位角信号として与えられ、かつ、同じく測定対
象物に搭載された簡易方位測定装置の簡易測定結果が方
位角の変化率を示す簡易変位率信号として与えられ、G
PS方位測定装置が方位測定不能状態に至ると、前記G
PS方位角信号を簡易変位率信号に基づいて補完する方
位測定補助装置において、選択制御信号に基づいて前記
GPS方位角信号あるいは加算器から出力される補間用
変位角信号の何れか一方を択一的に選択し、実用方位角
信号として外部に出力する選択部と、前記実用方位角信
号を一定時間遅延させて前記加算器に出力する遅延部
と、該遅延部の出力信号と簡易変位率信号とを加算して
前記選択部に出力する前記加算器と、GPS方位角信号
と簡易変位率信号の積分信号との差異及びGPS方位角
信号の微分信号に基づいて前記方位測定不能状態の開始
時刻と終了時刻とを検出して前記選択制御信号を生成す
る判定部とを具備する手段を採用する。
【0009】第3の手段として、上記第2の手段におい
て、GPS方位角信号を微分してGPS変位率信号を出
力する微分器と、前記GPS変位率信号を積分して再生
GPS方位角信号を出力すると共に、選択制御信号によ
って積分動作がリセットされる第1の積分器と、簡易変
位率信号を積分して簡易方位角信号を出力すると共に、
選択制御信号によって積分動作がリセットされる第2の
積分器と、測定対象物の最高旋回速度を越える値に予め
設定された変位率しきい値と前記GPS変位率信号との
比較結果をGPS変位率検出信号として出力する第1の
コンパレータと、前記再生GPS方位角信号と簡易方位
角信号との差の絶対値を方位差信号として出力する方位
差信号生成部と、前記方位差信号と所定の方位差しきい
値とを比較することにより、方位差信号(h)が方位差
しきい値よりも小さくなる時刻を検出し方位差検出信号
として出力する第2のコンパレータと、前記GPS変位
率検出信号及び方位差検出信号に基づいて選択制御信号
を生成する選択制御信号生成部とから判定部を構成する
という手段を採用する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係わる方位測定補助装置の一実施形態について説明す
る。なお、本実施形態は、上述したGPS方位測定装置
及び簡易方位測定装置を備えた船舶に本発明を適用した
ものであり、GPS方位測定装置からは船舶の進行方位
を示すGPS方位角信号(GPS測定結果)が測定値と
して出力され、また簡易方位測定装置からは単位時間あ
たりの方位変化率を示す簡易変位率信号(簡易測定結
果)が測定値として出力される場合に関するものであ
る。
【0011】図1は、本実施形態の機能構成を示すブロ
ック図である。この図において、符号Sは方位測定補助
装置、1は選択部、2は遅延部、3は加算器、4は判定
部である。方位測定補助装置Sは、この図に示すよう
に、GPS方位角信号aと簡易変位率信号bとを入力と
し、実用方位角信号cを外部、例えば操舵室の表示装置
に出力するものである。この実用方位角信号cは、当該
船舶の実際の操船に共されるものである。
【0012】選択部1は、GPS方位測定装置から出力
されたGPS方位角信号aと加算器3から出力された補
間用変位角信号dの何れか一方を判定部4から入力され
た選択制御信号eに基づいて選択し、上記実用方位角信
号cとして外部に出力するものである。遅延部2は、実
用方位角信号cを所定時間遅延させて加算器3に供給す
るものである。加算器3は、上記遅延部2の出力信号と
簡易方位測定装置から出力された簡易変位率信号bとを
加算して選択部1に出力するものである。また、判定部
4は、上記GPS方位角信号aと簡易変位率信号bとを
入力とし、後述する処理に基づいて選択制御信号eを生
成して選択部1に出力するものである。
【0013】ここで、上記遅延部2は、選択部1によっ
て補間用変位角信号dが選択された場合に、加算器3と
選択部1とともに簡易変位率信号bを積分する積分回路
を構成する。すなわち、選択部1によって補間用変位角
信号dが選択された場合、遅延部2、加算器3及び選択
部1によって帰還ループが形成されるので、上記積分回
路が構成される。
【0014】図2は、上記判定部4の詳細構成を示すブ
ロック図である。この図に示すように、判定部4は、微
分器4a、積分器4b,4c(4b:第1の積分器,4
c:第2の積分器)、コンパレータ4d,4e(4d:
第1のコンパレータ,4e:第2のコンパレータ)、ゲ
ート回路4f、減算器4g、絶対値回路4h及びインバ
ータ4iから構成されている。上記微分器4aは、遅延
回路4a1と減算器4a2とから構成され、積分器4bは
遅延回路4b1と加算器4b2とから構成され、また積分
器4cは、遅延回路4c1と加算器4c2とからそれぞれ
構成されている。
【0015】微分器4aは、GPS方位角信号aを時間
微分して加算器4b2の一方の入力端及びコンパレータ
4dの+入力端に出力するものである。この微分器4a
は、上記GPS方位角信号aを減算器4a2の一方の入
力端に入力すると共に、該減算器4a2の出力信号を遅
延回路4a1で一定時間遅延させて減算器4a2の他方の
入力端に入力することにより、GPS方位角信号aから
減算器4a2の出力の遅延信号を順次減算(微分)し、
減算器4a2の出力をGPS変位率信号fとして出力す
る。
【0016】積分器4bは、上記GPS変位率信号fを
時間積分して減算器4gの一方の入力端に出力するもの
である。この積分器4bは、GPS変位率信号fを加算
器4b2の一方の入力端に入力すると共に、該加算器4
b2の出力信号を遅延回路4b1で一定時間遅延させて加
算器4b2の他方の入力端に入力することにより、変位
率信号fに遅延回路4b1の出力信号を順次加算(積
分)し、遅延回路4b1の出力を再生GPS方位角信号
a’(上記微分器4aによって微分されたGPS方位信
号aの再生信号)として減算器4gに出力する。
【0017】積分器4cは、上記簡易変位率信号bを時
間積分して減算器4gの他方の入力端に出力するもので
ある。この積分器4cは、簡易変位率信号bを加算器4
c2の一方の入力端に入力すると共に、該加算器4c2の
出力信号を遅延回路4c1で一定時間遅延させて加算器
4c2の他方の入力端に入力することにより、簡易変位
率信号bに遅延回路4c1の出力信号を順次加算(積
分)し、遅延回路4c1の出力を簡易方位角信号gとし
て減算器4gに出力する。
【0018】加算器4gは、上記再生GPS方位角信号
a’を簡易方位角信号gから減算して絶対値回路4hに
出力するものである。絶対値回路4hは、加算器4gか
らの入力信号の絶対値を算出し方位差信号hとしてコン
パレータ4eの+入力端に出力するものである。なお、
この加算器4gと絶対値回路4hとは、方位差信号生成
部4jを構成するものである。コンパレータ4eは、−
入力端に方位差しきい値が入力されるようになってお
り、方位差信号hを当該方位差しきい値と比較した結果
を方位差検出信号iとしてインバータ4iに出力する。
【0019】すなわち、この方位差検出信号iは、再生
GPS方位角信号a’と簡易方位角信号gとの差の絶対
値が方位差しきい値よりも大きい場合はハイレベル
「1」となり、上記絶対値が方位差しきい値よりも小さ
い場合には、ローレベル「0」となる。インバータ4i
は、このような方位差検出信号iを反転し、反転方位差
検出信号i’としてゲート回路4fの入力端Bに出力す
る。なお、上記方位差しきい値は、後述するように当該
方位測定補助装置Sの性能を規定するものであり、実験
的に設定されるものである。
【0020】一方、コンパレータ4dは、−入力端に変
位率しきい値が入力されるようになっており、上記+入
力端に入力されたGPS変位率信号fを当該変位率しき
い値と比較した結果をGPS変位率検出信号jとしてゲ
ート回路4fの入力端Aに出力するものである。この変
位率しきい値は、船舶の最高旋回速度を多少越える値に
設定されれている。
【0021】ゲート回路4fは、入力端Aに入力される
GPS変位率検出信号j及び入力端Bに入力される反転
方位差検出信号i’の状態(つまり0:ローレベルある
いは1:ハイレベル)に応じて、出力端Qの状態が一義
的に決定される一種の順序回路である。当該ゲート回路
4fは、A=B=0(ローレベル)及びA=B=1(ハ
イレベル)の場合はQ=Q0(状態維持)、A=0,B
=1の場合はQ=0(リセット)、またA=1,B=0
の場合はQ=1(セット)に状態設定されるように構成
されている。
【0022】このゲート回路4fの出力端Qの状態は、
上述した選択制御信号eとして選択部1に供給されると
共に、積分器4b,4cの各遅延回路4b1,4c1に遅
延リセット信号として供給される。すなわち、各積分器
4b,4cは、遅延リセット信号が「1」(ハイレベ
ル)の場合にGPS変位率信号f及び簡易変位率信号b
の積分を中止してリセット状態(再生GPS方位角信号
a’=無信号)となり、遅延リセット信号が「0」(ロ
ーレベル)の場合には、GPS変位率信号f及び簡易変
位率信号bの積分を行う。なお、このゲート回路4fと
上記インバータ4iとは、選択制御信号生成部4kを構
成するものである。
【0023】次に、このように構成された方位測定装置
の動作について、図3に示すタイミングチャートを参照
して説明する。
【0024】まず始めに、上記判定部4の動作について
説明する。図3において、上から(a)はGPS方位角
信号a、(j)はGPS変位率検出信号j、(a’)は
再生GPS方位角信号a’、(g)は簡易方位角信号
g、(e)は選択制御信号e、(c)は実用方位角信号
cの各波形を示している。波形(a)において、直線的
に方位角が変化している部位L1,L2,L3は、船舶が
所定速度で旋回している状態を示しており、また部位N
G1,NG2,NG3は、上記部位L1,L2,L3つまり船
舶の旋回途中において、GPS衛星からの電波が一時的
に途切れたために船体の正常な方位角を測定できない状
態(方位測定不能状態)を示している。
【0025】これら部位NG1,NG2,NG3に示すよ
うに、方位測定不能状態の開始時刻t1,t3,t5と終
了時刻t2,t4,t6とにおいては、方位角が極めて急
激に変化するように計測される。この方位角の変化率
(つまり変位率)は、当該船舶の最高旋回速度を遙かに
越える、つまり上記変位率しきい値よりも十分い大きな
ものである。なお、波形(a)において、部位P1,P2
は、実際の方位角の測定値を示すものではなく、表示装
置の性質上方位角が大きく変化するように示されている
だけである。
【0026】このようなGPS方位角信号aを上述した
微分器4aによって微分すると、方位角が急激に変化す
る各時刻t1〜t6においてGPS変位率信号fにパルス
が生じる。このパルスの各レベルは、GPS方位角信号
aの変位率に比例する値となる。このようなGPS変位
率信号fをコンパレータ4dによって変位率しきい値と
比較することにより、GPS方位角信号aにおいて当該
船舶の最高旋回速度を超える変位率の部位を波形(j)
に示すように、各時刻t1〜t5におけるパルス列k1〜
k5として検出することができる。
【0027】ここで、時刻t6は、上記方位測定不能状
態NG3の終了時刻であるが、波形(a)に示するよう
に、当該終了時刻t6の前後における変位角に大きな差
異がないために、当該終了時刻t6においてGPS変位
率信号fには、変位率しきい値を越えるようなレベルの
パルスが発生せず、したがってコンパレータ4dから出
力されるGPS変位率検出信号jにパルスが立たない。
【0028】このように、方位測定不能状態NG3の終
了時刻t6においては、前後における変位角に大きな差
異が生じない場合があるため、当該終了時刻t6を正確
に検出できない。この結果、コンパレータ4dの比較処
理によって得られるGPS変位率検出信号jは、各方位
測定不能状態NG1〜NG3の開始時刻t1,t3,t5と
終了時刻t2,t4,t6とを正確に反映するものとなら
ない。本実施形態は、このようなGPS変位率検出信号
jの問題点を反転方位差検出信号i’とゲート回路4f
を用いて以下のように解消するものである。
【0029】すなわち、GPS方位角信号aにおける方
位測定不能状態NG1〜NG3の各方位角は、波形(a)
に示すように本来の方位角に対して異なる測定値となっ
ている。これに対して、簡易方位測定装置から出力され
る簡易変位率信号bは、GPS方位測定装置にGPS衛
星の電波が正常に受信されている正常時のGPS方位角
信号aよりも精度が落ちるものの、上記電波の受信の有
無に係わらず自立的に船舶の方位変化に応じた変位率を
示している。したがって、簡易変位率信号bを積分器4
cで積分して得られた簡易方位角信号gは、GPS方位
角信号aに対して精度は落ちるものの、波形(g)に示
すように船舶の本来の方位角を所定精度で忠実に示すも
のである。
【0030】このような事情から、積分器4bによって
GPS変位率信号fを積分して得られる再生GPS方位
角信号a’を簡易方位角信号gから減算かつ絶対値と取
って得られる方位差信号hは、再生GPS方位角信号
a’と簡易方位角信号gとの差異がある程度大きい場合
には方位差しきい値よりも大きな値となり、再生GPS
方位角信号a’と簡易方位角信号gとの差異が小さくな
ると方位差しきい値よりも小さな値となる。すなわち、
方位測定不能状態NG1,NG2,NG3において、方位
差検出信号iは、再生GPS方位角信号a’と簡易方位
角信号gとの差異がある程度大きい場合はハイレベル
「1」となり、この差異が小さくなる(あるいは0とな
る)とローレベル「0」となる。
【0031】反転方位差検出信号i’は、このような方
位差検出信号iをインバータ4iによって位相反転する
ことにより得られるので、再生GPS方位角信号a’と
簡易方位角信号gとの差異が大きい場合はローレベル
「0」となり、小さい場合(あるいは0の場合)にはハ
イレベル「1」となる。すなわち、反転方位差検出信号
i’は、再生GPS方位角信号a’と簡易方位角信号g
との差異がある範囲内に収束した状態(あるいは0にな
った状態)、つまり方位測定不能状態NG3の終了時刻
t6を検出するものである。
【0032】上述したようにGPS変位率検出信号j
は、上記終了時刻t6を示すものではないが、ゲート回
路4fは、当該終了時刻t6を示す反転方位差検出信号
i’と当該GPS変位率検出信号jを入力とすることに
より、波形(c)に示すように、各受信不能状態の開始
時刻t1,t3,t5及び終了時刻t2,t4,t6に準じた
選択制御信号cを出力する。すなわち、本実施形態の判
定部4は、このような選択制御信号cを選択部1に供給
することができる。
【0033】選択制御信号cは、波形(c)に示すよう
に、GPS方位角信号aの部位NG1,NG2,NG3に
おいてローレベル「0」となり、これ以外の正常部位で
はハイレベル「1」となる、これに対して、選択部1
は、選択制御信号cがハイレベル「1」の場合は正常状
態にあるGPS方位角信号aを選択することにより実用
方位角信号cとして出力し、選択制御信号cがローレベ
ル「0」の場合には、加算器3から入力された補間用変
位角信号dを実用方位角信号cとして出力する。
【0034】ここで、選択部1が補間用変位角信号dを
選択すると、遅延部2と加算器3とが選択部1を介して
ループ接続されるので、上述した積分回路が形成され
る。当該積分回路は、選択部1の出力端と加算器3の入
力端との間に遅延部2が介挿されているので、選択部1
が補間用変位角信号dを選択する直前のGPS方位角信
号aの方位角を初期値として積分動作する。この結果、
GPS方位角信号aの方位測定不能状態NG1,NG2,
NG3は、波形(d)に示すように、簡易変位率信号b
を積分して得られる上記簡易方位角信号gと同等の信号
によって連続性良く補間される。
【0035】このように、本実施形態によれば、GPS
方位測定装置の方位測定不能状態NG3の終了時刻t6を
正確に検出することができるので、GPS方位角信号a
を簡易変位率信号bを用いて的確に補完することができ
る。したがって、GPS方位測定装置の実用性を向上さ
せることが可能である。
【0036】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、以下のような変形が考えられる。上記
実施形態では、船舶の進行方位を示すGPS方位角信号
がGPS測定結果としてGPS方位測定装置から入力さ
れ、また簡易方位測定装置からは単位時間あたりの方位
変化率を示す簡易変位率信号が簡易測定結果として入力
される場合について説明したが、本発明の要旨は、GP
S方位測定装置のGPS測定結果と簡易方位測定装置の
簡易測定結果との比較に基づいて、GPS測定結果の微
分値に基づいて検出できない方位測定不能状態の開始時
刻あるいは終了時刻を検出しようとするものである。
【0037】したがって、上記GPS測定結果及び簡易
測定結果は、他のディメンジョンの信号でも良い。例え
ば、GPS測定結果をGPS変位率信号として当該方位
測定補助装置Sに入力するようにしても良く、この場合
には積分器4aが不要となる。あるいは、簡易測定結果
を簡易方位角信号として当該方位測定補助装置Sに入力
するようにしても良く、この場合には積分器4cの前段
に微分器を挿入する必要が生じる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる方
位測定補助装置は、以下のような効果を奏する。
【0039】(1)請求項1記載の発明によれば、GP
S測定結果の微分値によって検出されなかった方位測定
不能状態の開始時刻あるいは終了時刻は、GPS測定結
果と簡易測定結果とを比較することによって検出され
る。したがって、方位測定不能状態の開始時刻及び終了
時刻を正確に示す選択制御信号を生成することができる
ので、GPS測定結果を簡易測定結果によって的確に補
完することができると共に、該補完を低コストで実現す
ることができる。
【0040】(2)請求項2記載の発明によれば、GP
S方位角信号の微分信号によって検出されなかった方位
測定不能状態の開始時刻あるいは終了時刻は、GPS方
位角信号と簡易変位率信号の積分信号との比較に基づい
て検出される。したがって、方位測定不能状態の開始時
刻及び終了時刻を正確に示す選択制御信号を生成するこ
とができるので、GPS方位角信号を簡易変位率信号に
基づいて的確に補完することができる。また、実用方位
角信号を一定時間遅延させて加算器に出力する遅延部
と、該遅延部の出力信号と簡易変位率信号とを加算して
選択部に出力する加算器とを備えるので、選択部が選択
制御信号に基づいて上記加算器の出力を選択した場合
に、該選択直前のGPS方位角信号を初期値として簡易
変位率信号が積分されるので、GPS方位角信号は、簡
易変位率信号の積分信号によって連続性良く補間され
る。
【0041】(3)請求項3記載の発明によれば、第1
のコンパレータによって、測定対象物の最高旋回速度を
越えるGPS変位率信号の部位が方位測定不能状態の開
始時刻あるいは終了時刻として検出される。また、第2
のコンパレータによって、再生GPS方位角信号と簡易
方位角信号との差の絶対値(すなわち方位差信号)が方
位差しきい値よりも小さくなる時刻が方位測定不能状態
の開始時刻あるいは終了時刻として検出される。したが
って、第1のコンパレータによって検出されなかった方
位測定不能状態の開始時刻あるいは終了時刻は、第2の
コンパレータによって検出されるので、方位測定不能状
態の開始時刻及び終了時刻を正確に示す選択制御信号を
生成することが可能であり、よってGPS方位角信号を
簡易変位率信号に基づいて的確に補完することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の要部の機能構成を示す
ブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態における判定部の詳細機
能構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の一実施形態の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【符号の説明】
1……選択部 2……遅延部 3,4b2,4c2……加算器 4……判定部 4a……微分器 4a1,4b1,4c1……遅延回路 4b……積分器(第1の積分器) 4c……積分器(第2の積分器) 4d……コンパレータ(第1のコンパレータ) 4e……コンパレータ(第2のコンパレータ) 4f……ゲート回路(選択制御信号生成部) 4a2……減算器 4g……減算器(方位差信号生成部) 4h……絶対値回路(方位差信号生成部) 4i……インバータ(選択制御信号生成部) a……GPS方位角信号(GPS測定結果) a’……再生GPS方位角信号 b……簡易変位率信号(簡易測定結果) c……実用方位角信号 d……補間用変位角信号 e……選択制御信号 f……GPS変位率信号 g……簡易方位角信号 h……方位差信号 i……方位差検出信号 i’……反転方位差検出信号 j……GPS変位率検出信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−245075(JP,A) 特開 平3−245076(JP,A) 特開 平4−122816(JP,A) 特開 平4−283615(JP,A) 特開 平6−147910(JP,A) 特開 平6−258086(JP,A) 特開 平10−104015(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 5/14 G01C 21/00 G08G 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物に搭載されたGPS方位測定
    装置が方位測定不能状態に至ると、GPS方位測定装置
    のGPS測定結果を同じく測定対象物に搭載された簡易
    方位測定装置の簡易測定結果によって補完する方位測定
    補助装置において、 選択制御信号(e)に基づいて前記GPS測定結果ある
    いは簡易測定結果の何れか一方を択一的に選択して出力
    する選択部(1)と、 GPS測定結果と簡易測定結果との差異及びGPS測定
    結果の微分値に基づいて前記方位測定不能状態の開始時
    刻と終了時刻とを検出して前記選択制御信号(e)を生
    成する判定部(4)と、 を具備することを特徴とする方位測定補助装置。
  2. 【請求項2】 測定対象物に搭載されたGPS方位測定
    装置のGPS測定結果が方位角を示すGPS方位角信号
    (a)として与えられ、かつ、同じく測定対象物に搭載
    された簡易方位測定装置の簡易測定結果が方位角の変化
    率を示す簡易変位率信号(b)として与えられ、GPS
    方位測定装置が方位測定不能状態に至ると、前記GPS
    方位角信号(a)を簡易変位率信号(b)に基づいて補
    完する方位測定補助装置において、 選択制御信号(e)に基づいて前記GPS方位角信号
    (a)あるいは加算器(3)から出力される補間用変位
    角信号(d)の何れか一方を択一的に選択し、実用方位
    角信号(c)として外部に出力する選択部(1)と、 前記実用方位角信号(c)を一定時間遅延させて前記加
    算器(4)に出力する遅延部(2)と、 該遅延部(2)の出力信号と簡易変位率信号(b)とを
    加算して前記選択部(1)に出力する前記加算器(3)
    と、 GPS方位角信号(a)と簡易変位率信号(b)の積分
    信号との差異及びGPS方位角信号の微分信号に基づい
    て前記方位測定不能状態の開始時刻と終了時刻とを検出
    して前記選択制御信号(e)を生成する判定部(4)
    と、 を具備することを特徴とする方位測定補助装置。
  3. 【請求項3】 判定部(4)は、 GPS方位角信号(a)を微分してGPS変位率信号
    (f)を出力する微分器(4a)と、 前記GPS変位率信号(f)を積分して再生GPS方位
    角信号(a’)を出力すると共に、選択制御信号(e)
    によって積分動作がリセットされる第1の積分器(4
    b)と、 簡易変位率信号(b)を積分して簡易方位角信号(g)
    を出力すると共に、選択制御信号(e)によって積分動
    作がリセットされる第2の積分器(4c)と、 測定対象物の最高旋回速度を越える値に予め設定された
    変位率しきい値と前記GPS変位率信号(f)との比較
    結果をGPS変位率検出信号(j)として出力する第1
    のコンパレータ(4d)と、 前記再生GPS方位角信号(a’)と簡易方位角信号
    (g)との差の絶対値を方位差信号(h)として出力す
    る方位差信号生成部(4j)と、 前記方位差信号(h)と所定の方位差しきい値とを比較
    することにより、方位差信号(h)が方位差しきい値よ
    りも小さくなる時刻を検出し方位差検出信号(i)とし
    て出力する第2のコンパレータ(4e)と、 前記GPS変位率検出信号(j)及び方位差検出信号
    (i)に基づいて選択制御信号(e)を生成する選択制
    御信号生成部(4k)と、 から成ることを特徴とする請求項2記載の方位測定補助
    装置。
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