JP3537696B2 - シート電極用クリップ - Google Patents

シート電極用クリップ

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JP3537696B2
JP3537696B2 JP04450599A JP4450599A JP3537696B2 JP 3537696 B2 JP3537696 B2 JP 3537696B2 JP 04450599 A JP04450599 A JP 04450599A JP 4450599 A JP4450599 A JP 4450599A JP 3537696 B2 JP3537696 B2 JP 3537696B2
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幹夫 小口
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、心電図や
筋電図などの作成のために、生体表面(皮膚)に貼着し
て生体電気信号を取り出すのに用いられるいわゆるシー
ト状電極を挟持して、生体電気信号を外部に導出するの
に用いられるシート電極用クリップに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、心電図などの生体電気信号を測
定する場合、シート状の導電端子の片面に導電性高分子
ゲルが形成されたシート電極を、該高分子ゲル層を介し
て被検者の胸部などに貼り付け、該シート電極の導電端
子をクリップで挟持し、クリップに接続された導電線を
介して生体電気信号を測定装置により測定することが行
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする技術課題】その目的で使用さ
れる従来のシート電極用クリップとして、例えば、実開
平6−74103号公報にはいくつかの例が示されてい
る。該公報にも記載のように、いわゆる通常の鰐口クリ
ップは、シート電極の導電端子が薄くかつ滑りやすい金
属シートで形成されているため、クリップで導電端子を
挟持する場合に外れやすく、検査に支障をきたす恐れが
あった。また、外れ難くするためにバネの付勢力を大き
くすると、着脱の操作性が低下するという問題があっ
た。
【0004】そこで、前記公報では、クリップの先端に
導電端子の端部に形成された貫通孔に挿入可能な突起部
を設けるようにした電極用クリップが提案されている。
この電極用クリップの場合、シート電極の導電端子の一
端に貫通孔を形成することで電極の挟持を確実にできる
という利点がある。しかしながら、シート電極に貫通孔
を形成することは製造上煩雑であり、また、電極には粘
着剤層が設けられていることから、切断された孔部の抜
きかすを完全に取り除くことが難しいという問題を含ん
でいる。
【0005】また、バネによる付勢力は、シート電極の
導電端子を挟持する部分を常閉状態となるように作用し
ており、使用に当たっては、バネの付勢力に抗してクリ
ップを開状態に維持して、その姿勢で導電端子部分を挿
入する作業となることから、導電端子の一端に形成した
貫通孔をクリップ側に形成した突起に挿入するのは必ず
しも容易ではない。
【0006】さらに、いずれのクリップでも、導電線に
接続する導電部材とクリップに付勢力を付与するバネ部
材との双方の部材を必要とし、部品数も多くなり、組立
も容易でない。さらに、導電線と導電部材とはインサー
トによる一体成形品とされており、製造上の歩留まりが
必ずしも高くないと共に、高い熱的ストレスがかかるこ
とから破損しやすくなるのを避けられない。
【0007】同公報には、他の実施の形態として、可動
部材を基板に対して水平方向にスライドするように取り
付け、可動部材自身の持つ弾性力により、基板側に形成
した突起部を乗り越えて前進するようにしたものも記載
されている。この実施の形態では、付勢力を生じさせる
ためのバネ部材を用いないことから、部品数の低下は可
能となるが、クリップの基板側に形成した突起に貫通孔
を係止させた状態に置かれる導電端子の表面に沿って前
記可動部材をスムーズに通過させるとは困難であり、導
電端子のめくり上がりが生じやすい。
【0008】本発明の目的は、上記従来の問題を解消
し、シート電極の挟持操作を容易に行うことができ、か
つ、導電線が引っ張られてもクリップから容易には外れ
ることの無いようにシート電極を確実に挟持することが
でき、しかも、部品数も少なく組立も容易であり、長期
にわたり安定して使用することが可能であるシート電極
用クリップを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明によるシート電極用クリップは、支軸を持つ
基板と、該支軸に係合する長孔を持つ可動板と、該基板
と該可動板との間に介装される導電性材料からなりかつ
導電線を接続したU字形の板バネとを有し、該U字形の
板バネは前方が常開の状態となるように付勢されてお
り、かつ、前記可動板を板バネの付勢力に抗して閉じる
方向に回動することにより、前記板バネの先端同士は衝
接した状態となってその間にシート電極を挟持すること
が可能となると共に、その状態で前記可動板を前記長孔
に沿って前方に移動させることにより、前記可動板は前
記基板に対して係止された状態となるようにされている
ことを特徴とする。
【0010】このシート電極用クリップでは、U字形の
板バネの付勢力により、シート電極の導電端子を挟持す
る部分は常開の状態となるように維持されており、シー
ト電極の該挟持部分への挿入は容易である。挿入後、可
動板をU字形の板バネの付勢力に抗して下方に向けて回
動させことにより、シート電極の導電端子は導電性材料
からなるU字形の板バネの先端間で確実に上下から押さ
えて挟持固定される。その状態で可動板を前進させるこ
とにより、可動板は基板に対して機構的(メカ的)に固
定状態とされるので、不用意に外力が作用することによ
ってシート電極が抜け出ることは回避される。その状態
で、可動板の先端はシート電極の導電端子をU字形の板
バネの下片側先端部に圧着するようになるので、電気的
接触も確実に確保される。
【0011】先端シート電極を取り外す際には、係止状
態にある可動板を後方に引き寄せる。それにより、基板
と可動板との係合は容易に解除され、U字形の板バネの
力により、可動板は確実に開いた状態に復帰するので、
シート電極の取り外しはきわめて容易である。このシー
ト電極用クリップでは、付勢力を付与する板バネが導電
材料を兼ねているので、別途導電線への導電材料を設け
る必要はなく、さらに、板バネと導電線とは、外部で溶
着などにより一体化され、それを基板に対して組み付け
た形態であることから、部品数が少なくてすみ、組立も
容易となり、組立後も容易に破壊するようなことはな
い。
【0012】好ましい態様において、可動板は、基板の
支軸が該可動板の長孔に係合した状態で、U字形の板バ
ネの付勢力により前方が開放した状態に維持された位置
からさらに開放する方向に向けて回動できるようにされ
ている。この形態では、可動板と基板との開き角度を大
きく取ることが可能となり、基板への板バネの組み付け
などの作業が容易化する。好ましい態様において、可動
板の基板に対する係止は、基板側に形成した突起と可動
板側に形成した切り欠き溝との係合により行われる。こ
の形態の係止機構を取ることにより、クリップの開閉操
作が容易となり、かつシート電極の確実な係止と離脱が
実現される。
【0013】好ましい態様において、U字形の板バネの
両先端部には、互いに対向する方向に折曲した起立部が
形成され、さらに好ましくは、該起立部の少なくとも一
方には、その先端に多数の凹凸が形成される。それによ
り、シート電極の導電端子部分の係止状態は一層確実と
なり、測定作業中などに、シート電極が離脱するのを確
実に防止することができる。
【0014】さらに好ましくは、U字形の板バネの少な
くとも一方の先端部には、起立部が多段に形成され、他
方の先端部には該多段の起立部の間に入り込むようにし
て起立部が形成される。この構成により、シート電極の
導電端子部分を折り曲げた姿勢でクリップすることが可
能となり、例えば可動板側の起立部がシート電極の導電
端子部分を基板側の起立部の間に押し付けるようにして
良好な接触状態を確立し、同時に、より安定した挟持固
定が達成される。
【0015】好ましくは、U字形の板バネには、シート
電極の導電端子部分が過剰に進入するのを阻止するため
の突片が形成される。それにより、個々のクリップでの
シート電極の取り付け位置を一致させることができ、安
定した測定値が得られる。なお、突起は、板バネの先端
がシート電極を挟持した状態で、基板に対してしほぼ垂
直姿勢となるように設けられてもよく、シート電極の侵
入方向後方側に傾斜した姿勢で形成されていてもよい。
【0016】好ましくは、U字形の板バネの基板に面す
る部分には開口が形成され、基板には該開口が入り込む
凸出部が形成される。それにより、板バネの基板への取
り付けは一層安定化し、板バネが基板から不用意に離脱
するのを確実に回避できる。また、好ましくは、U字形
の板バネと導電線との接続部には熱収縮性を持つ樹脂材
料によって被覆される。それにより、接続部の安定が確
保され、不用意に分離したり、接続部が薬剤に曝された
りするのを防止することができる。
【0017】なお、本発明でいうシート電極とは、心電
図や筋電図などの作成のために、生体表面(皮膚)に貼
着して生体電気信号を取り出すのに用いられる電極やア
ース電極ばかりでなく、外部電気信号(低周波など)を
皮膚を通して体内に導入するのに用いる電極や工業用途
に用いることのできる電極などをも含んでいる。それら
の電極は、通常、基材絶縁層として、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂フィ
ルム、合成紙、不織布などの電気絶縁材料が用いられ、
この基材絶縁層に、銀ペースト、銀/塩化銀ペースト、
カーボンペーストなどをコーティングした電極素子や、
金属箔などの導電材料が導電端子(電極素子)として積
層され、生体に貼り付ける部分には、カラヤゴムなどの
天然高分子系の導電性材料や架橋したポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリアクリルアミドなどの導電性高分子ゲル
などからなる導電性材料子層が形成される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明によるシート電極用クリップの好ましい一実
施の形態を説明する。図において、図1は本発明による
シート電極用クリップの一実施の形態を分解して示す斜
視図であり、図2aは図1に示すクリップの先端が開い
た状態での側面図、図2bはクリップの先端をさらに開
放した状態を示す側面図である。図3はそのクリップの
閉じた状態を示す斜視図であり、図4はクリップがシー
ト電極を挟持した状態を示す斜視図であり、図5は図4
のV−V線による断面図である。また、図6は本発明に
よるシート電極用クリップの他の実施の形態を示す側面
図であり、図7はそのクリップがシート電極を挟持した
状態を示す断面図である。
【0019】基板10はポリブチレンテレフタレート、
ポリアミド、及び、ポリアセタールのような樹脂の一体
成形品であり、底板11の前方域は平板状とされ、その
後方には、やや幅狭となった位置に左右の側壁12、1
2が立設されている。該側壁12、12の上縁側の後端
近傍には支軸13、13が横方向(底板11の長手方向
に直交する方向)に延出して設けられる。好ましくは、
該支軸13、13の先端間の距離は、前記底板11の前
方平板域の横幅と同じとされる。また、前記側壁12、
12の上縁側の前端近傍にもやはり横方向に延出した状
態で、やや前方に向けて下方に傾斜した突起14、14
が設けられる。
【0020】側壁12、12の間の中央後方域には、断
面U字状をなす通路15が底板11の長手方向に向けて
形成されており、該通路15は側壁12、12よりもさ
らに後方にまで延出し、その外壁部分には段部16が形
成されている。さらに、底板11の前記前方平板域の中
央近傍には方形状の突起17aが形成され、その後方位
置には、円筒状の突起17b、17bが形成されると共
に、該前方平板域の先端部は一段高い土手部18とされ
ている。また、底板11の下面には、指での操作性を良
好にする目的で、横方向に走る凸条19が複数本形成さ
れている。
【0021】可動板20は前記した基板10と同様の樹
脂の一体成形品であり、全体として、前記基板10の前
方平板域の横幅と同じ横幅とされる。可動板20は、上
面板21と、その左右の側縁の後方部分に下方に向けて
立設される側壁22、22とから構成され、該側壁2
2、22の内壁面間の幅と前記基板10の側壁12、1
2の外壁面間の幅とがほぼ等しくされている。上面板2
1の前方部分はいくぶん下方に向いた傾斜面23となっ
ている。また、該傾斜面部分と上面板21の上面にも、
操作性をよくする目的で複数本の凸条24が形成されて
いる。
【0022】左右の側壁22、22には、前記基板10
の側壁12、12に形成した支軸13、13が係合する
長孔25、25が形成されており、該長孔25、25は
前記傾斜面23の傾斜角度とほぼ同じ角度で全体として
傾斜している。好ましくは、図示されるように、前端位
置25aでは傾斜がなく、中間部分25bで傾斜し、後
端位置25cでは再び傾斜が無いような形状とされる。
さらに、左右の側壁22、22の前方端部分には、前記
傾斜面23の傾斜角度とほぼ同じ角度で切り欠き溝2
6、26が形成されている。この切り欠き溝26、26
は、前記基板10に形成した突起14、14に係合する
ようにされている。上記の構成であり、可動板20は、
前記切り欠き溝26、26を前記基板10に形成した突
起14、14に係合した状態で、図2bに示すほぼ90
度に起立した姿勢から、基板10に衝接するほぼ水平な
姿勢まで回動することが可能となる。
【0023】U字形の板バネ30は、ベリリウム銅のよ
うな導電性と耐食性、耐疲労性に優れた金属単体で形成
することが望ましいが、SUS301のようなステンレ
ス材に金メッキを施したものから形成してもよい。その
大きさは、全体として、前記底板11の前方平板域にほ
ぼ収容される大きさとされる。U字形の板バネ30の下
片側及び上片側の両先端部には、互いに対向する方向に
折曲した起立部31a、31bが形成され、この実施の
形態では、双方の起立部31a、31bの先端には多数
の凹凸32a、32bが形成される。さらに、下片側の
起立部31aの内側には、第2の起立部33が切り起こ
されており、該第2の起立部33の先端にも多数の凹凸
33aが形成されている。そして、この実施の形態で
は、図5に示すように、U字形の板バネ30が閉じた姿
勢とされたときに、上片側に位置する起立部31bが、
前記下片側の起立部31aと第2の起立部33との間に
入り込むことのできる位置となるようにされている。
【0024】U字形の板バネ30の湾曲部近傍は切り欠
かれており、その部分に導電線Pを接合するための端子
34が設けられる。また、上片側には下方に向けて舌片
35が切り起こされており、その大きさは、図5に示す
ように、U字形の板バネ30が閉じた姿勢とされたとき
に、下片側に接する程度の長さとされる。さらに、下片
側には、前記基板10の底板11に形成した突起17
b、17bに係合するための係止孔36、36が形成さ
れている。また、前記第2の起立部33が切り起こされ
て形成された方形状の空所33bには、前記前方平板域
の中央近傍に形成した方形状の突起17aが係合するよ
うにされている。
【0025】40は導電線Pを押さえるためのカバーで
あり、上記基板10と同様の樹脂の一体成型品であっ
て、前記通路15を上方から覆うことのできる上面板4
1と、左右の側壁42、42とを有し、該上面板41の
裏面後方位置には前記通路15の内面と協働して導電線
Pを保持する通路43が形成され、さらに、前記左右の
側壁42、42の内側には、前記通路15の延出部の外
壁部分に形成した段部16に係合することのできる係合
段部44、44が形成されている。
【0026】上記のシート電極用クリップの組み立てに
は、U字形の板バネ30の前記端子34に導電線Pを接
合し、好ましくはその接合部分に熱収縮性樹脂材料より
なる被覆34aを取り付けた後、基板10に形成した突
起17a及び突起17b、17bにU字形の板バネ30
の下片側に形成した方形状の空所33b及び係止孔3
6、36を係合させて、基板10に対してU字形の板バ
ネ30を取り付ける。その状態で、下片側の先端起立部
31aが、基板10の前記土手部18の裏面にほぼ接す
る位置となるように、U字形の板バネ30の下片部の長
さを定めておく。また、その状態で、先端起立部31a
の上端が前記土手部18よりも上方に位置するように、
両者の高さを調整しておく。
【0027】導電線Pを通路15におさめ、前記導電線
押さえカバー40を上方から押しつけて嵌着する。次
に、可動板20をその長孔25を基板10側の支軸13
に係合させ、図2bに示すように可動板20が起立した
姿勢に取り付け、前方に押し倒して回動させる。それに
より、図2aに示すように、可動板20の前記傾斜面2
3側の先端は、U字形の板バネ30の上片側に衝接した
状態となり、該板バネ30の付勢力により、斜め上方に
押し上げられた姿勢となる。しかし、可動板20の移動
は、その長孔25の形状(軌跡)と支軸13とにより規
制されるので、上向きあるいは下向きの外力を加えない
状態では、図2に示すように、長孔25の前端位置25
aに支軸13が位置する状態で、両者の姿勢は保持され
る。すなわち、クリップは前方の挟持部分を開いた状態
で、姿勢が保持される。
【0028】シート電極50を挟持するに際しては、開
放状態にある前記挟持部にシート電極50の導電端子5
1を差し込み、可動板20を板バネ30の力に抗して下
方に押し付ける。それにより、可動板20は支軸13を
支点として回動し、U字形の板バネ30の上片側先端部
の起立部31bを下片側に形成した起立部31aと第2
の起立部33との間に入り込ませる。それにより、導電
端子51は確実にその間で挟持される。なお、導電端子
51を開放した挟持部に差し込んだ時に、その先端は前
記舌片35に衝接する。それにより、所望の位置決めを
容易に行うことが可能となり、多数のクリップにおいて
同じ条件での測定が可能となる。
【0029】挟持後、指先でもって可動板20を前方
(図で左方向)に押し出す。それにより、可動板20は
側壁22に形成した長孔25の軌跡に沿って前進し、そ
の後端25cの位置で停止する。その前進の過程で、可
動板20の側壁22に形成した切り欠き溝26は、次第
に基板10の側壁12に形成した突起14と係合してい
き、図3に示すように、最終的には、突起14と切り欠
き溝26とは完全に係合する。それにより、可動板20
は基板10に対して最終的に係止された状態となり、可
動板20から指を放しても、両者は、図3、図4、図5
に示す、シート電極を挟持した位置に保持される。ま
た、可動板20の先端下面が導電端子51を下片側に形
成した起立部31aに押し付けているので、接触状態は
良好となり、同時に、不用意に抜け出すことは確実に阻
止される。好ましくは、図5に示すように、この挟持状
態で、可動板20の先端が基板10の前記土手部18上
に載ることのできる大きさに可動板20の寸法は調整さ
れる。
【0030】この実施形態において、前記長孔25は、
全体として、可動板20の前記傾斜面23の傾斜角度と
ほぼ同じ角度で傾斜している。そのために、可動板20
が長孔25の前端位置25aから後端位置25cまでの
距離を移動する過程で、可動板20の前記傾斜面23部
分は下方に押圧する力が作用する。それにより、U字形
の板バネ30の上片側先端部の起立部31bと下片側に
形成した起立部31aと第2の起立部33との間での導
電端子51の挟持は一層確実にされ、不用意に抜け出す
ことは確実に阻止される。また、長孔25の後端位置2
5cの傾斜を、図3、図4、図5に示すシート電極を挟
持した状態で、基板10に平行となる角度あるいはいく
ぶん左上がり傾斜とすることにより、挟持状態での可動
板20の基板10に対する固定を一層安定した状態とす
ることができる。
【0031】挟持したシート電極50を取り外す際に
は、指で可動板20を後方(図で右方向)に引き戻す。
可動板20は長孔25に沿って後退し、突起14と切り
欠き溝26との係合が外れた時点で、U字形の板バネ3
0の付勢力により上方に向けて回動して、元の開いた状
態となる。その状態でのシート電極50を取り外しはき
わめて容易である。また、可動板20を上に向けて回動
させて、図2bの姿勢とすることにより、クリップ内部
の清掃や補修を行うことが容易となる。
【0032】図6及び図7は、本発明によるシート電極
用クリップの他の実施の形態を示している。このクリッ
プでは、U字形の板バネ30の上片側に形成した舌片3
5が幾分後方に向けて傾斜している点、及び、可動板2
0の左右の側壁22、22に形成した長孔25、25の
形状が全体として逆へ字状であり、図1〜図5に示した
ものにおける後端位置25cでの傾斜が無い部分が設け
られない点で相違している。他部分の構成は図1〜図5
に示したもの同じであり、同じ符号を付すことにより説
明は省略する。
【0033】舌片35を幾分後方に向けて傾斜させたこ
とにより、それがガイドとなってシート電極50の導電
端子51の先端が内側にまで入りやすくなり、図7に示
すように、舌片35の先端も導電端子51を押圧するこ
とから、シート電極50の取り付けは一層安定する。ま
た、長孔25、25の形状を全体として逆へ字状とした
ことから、成形加工が容易となる。なお、図示の例で
は、板バネ30の取り付け姿勢を安定させるために、基
板10に突起17a及び突起17b、17bの2種類を
形成したが、いずれか一方のみであってもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明のシート電極用クリップでは、挟
持部は前方が常開状態となるように維持されており、シ
ート電極の導電端子の挿入と挟持及び離脱作業はきわめ
て容易となる。また、導電端子を挟持した後、導電端子
を挟持している上下の部材は弾性力ではなく機構的(メ
カ的)手段により係合状態とされるので、挟持は確実と
なり不用意に導電端子が離脱するのは避けられる。さら
に、挟持部を常時開放状態に保持する板バネが、導電端
子の挟持部材としての機能と導電線への導電材料として
の機能をも兼ね備えるので、部品数が少なくなり、か
つ、組み立ても容易となる。また、可動板を上に向けて
回動させて、起立した姿勢とすることにより、クリップ
内部の清掃や補修を行うことが容易となる。
【0035】さらに、導電端子の挟持部材としての機能
を持つ板バネに対して導電線を溶着などにより外部で組
み付け、それを基板側に組み立てる構成であるために、
従来の電極接触金具と導電線とをインサート成形してい
る構造と比べて、不良品発生割合を低くすることがで
き、経済的となる。また、インサート成形品と比較して
板バネと導電線とに熱的ストレスがかからないために、
安定した長期間の使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシート電極用クリップの一実施の
形態を分解して示す斜視図。
【図2】図1に示すクリップの先端が開いた状態での側
面図。
【図3】図1に示すクリップの先端が閉じた状態を示す
斜視図。
【図4】図1に示すクリップがシート電極を挟持した状
態を示す斜視図。
【図5】図4のV−V線による断面図。
【図6】本発明によるシート電極用クリップの他の実施
の形態を示す側面図。
【図7】図6に示すシート電極用クリップがシート電極
を挟持した状態を示す断面図。
【符号の説明】
10…基板、11…底板、12…側壁、13…支軸、1
4…突起、15…導電線通路、20…可動板、21…上
面板、22…側壁、23…傾斜面、25…長孔、26…
切り欠き溝、30…U字形の板バネ、31a、31b…
起立部、33…第2の起立部、32a、32b、33a
…凹凸部、34…端子、35…舌片、40…導電線押さ
えカバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−10184(JP,A) 特開 昭63−141277(JP,A) 特開 平5−123301(JP,A) 実開 平6−74103(JP,U) 実開 平1−39704(JP,U) 実開 昭63−3803(JP,U) 実開 昭64−39704(JP,U) 実開 平4−83305(JP,U) 特表 平9−507769(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/04 A61N 1/04

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支軸を持つ基板と、該支軸に係合する長
    孔を持つ可動板と、該基板と該可動板との間に介装され
    かつ導電線を接続した導電性材料からなるU字形の板バ
    ネとを有し、該U字形の板バネは前方が常開の状態とな
    るように付勢されており、かつ、前記可動板を板バネの
    付勢力に抗して閉じる方向に回動することにより、前記
    板バネの先端同士は衝接した状態となってその間にシー
    ト電極を挟持することが可能となると共に、その状態で
    前記可動板を前記長孔に沿って前方に移動させることに
    より、前記可動板は前記基板に対して係止された状態と
    なるようにされていることを特徴とするシート電極用ク
    リップ。
  2. 【請求項2】 可動板は、基板の支軸が該可動板の長孔
    に係合した状態で、U字形の板バネの付勢力により前方
    が開放した状態とされ位置からさらに開放する方向に
    向けて回動できるようにされていることを特徴とする請
    求項1記載のシート電極用クリップ。
  3. 【請求項3】 可動板の基板に対する係止は、基板側に
    形成した突起と可動板側に形成した切り欠き溝との係合
    により行われることを特徴とする請求項1又は2記載の
    シート電極用クリップ。
  4. 【請求項4】 U字形の板バネの両先端部には、互いに
    対抗する方向に折曲した起立部が形成されていることを
    特徴とする請求項1又は2記載のシート電極用クリッ
    プ。
  5. 【請求項5】 起立部の少なくとも一方には、その先端
    に多数の凹凸が形成されていることを特徴とする請求項
    4記載のシート電極用クリップ。
  6. 【請求項6】 U字形の板バネの少なくとも一方の先端
    部には、起立部が多段に形成されており、他方の先端部
    には該多段の起立部の間に入り込むようにして起立部が
    形成されていることを特徴とする請求項4記載のシート
    電極用クリップ。
  7. 【請求項7】 U字形の板バネの基板に面する部分には
    開口が形成されており、基板には該開口に入り込む凸出
    部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記
    載のシート電極用クリップ。
  8. 【請求項8】 U字形の板バネと導電線との接続部は熱
    収縮性樹脂材料により覆われていることを特徴とする請
    求項1又は2記載のシート電極用クリップ。
  9. 【請求項9】 U字形の板バネには、シート電極の過剰
    進入を阻止するための突片が形成されていることを特徴
    とする請求項1又は2記載のシート電極用クリップ。
  10. 【請求項10】 突片は、シート電極の侵入方向後方側
    に傾斜した姿勢で形成されていることを特徴とする請求
    項9記載のシート電極用クリップ。
  11. 【請求項11】 基板の下面及び可動板の上面には、指
    押圧用の複数本の凸条が形成されていることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のシート電極用クリップ。
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