JP3536461B2 - 伸線加工性及び耐時効性に優れた高炭素鋼線材 - Google Patents

伸線加工性及び耐時効性に優れた高炭素鋼線材

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、高炭素鋼線材に関し、
特に、熱延後、線材中に1μm以上の介在物量が少な
く、冷間引抜加工性(伸線加工)及び耐時効性に優れた
高炭素鋼線材に係わる。 【0002】 【従来の技術】自動車用のタイヤコード等に使用されて
いる高炭素鋼線材は、約5.5mmφまで熱間圧延し、
その後、パテンティング(焼入れの一種)を施しながら
数回の冷間引抜加工(伸線加工)を行い、最終的に0.
15mmφの極細線まで伸線される。 【0003】この伸線加工時に、鋼中に硬質な粒状の非
金属介在物(以下、介在物という)が存在していると、
マトリックスが伸延されても介在物が伸延せず、そのま
まの形状で存在すると、介在物の周辺にミクロボイドが
形成され、線材の延性が低下し断線の原因となる。そこ
で、断線の原因とならないよう鋼中介在物を微細化する
ため、製鋼工程では、脱酸生成物の組成を熱間圧延時に
延性の良好なAl2 3 −SiO2 −MnO3元系状態
図のスペサータイト領域に調整する必要があった。 【0004】このスペーサタイト領域に調整する方法と
しては、溶鋼中に添加する合金鉄中のAl量を溶鋼1t
on当たり10〜50g程度に規制する方法(特公昭5
2−17490号公報)、及び、それに加えて、Mn/
Siを1.7以上に規制する方法(特公昭57−229
69号公報)が提案されている。しかしながら、上記方
法では、Al量が規制され且つ溶鋼の脱酸がMn、Si
で行われるため、脱酸力が弱く、脱酸後、溶鋼中の残存
酸素量は高く、鋳片の清浄性が悪いという問題がある。
近年、タイヤコードの極細線化と高強度化の一層の進行
により、介在物微細化要求も一段と強くなり、熱延後の
線材で1μm以上の介在物量、酸素量の低減が必要で、
上記した介在物組成調整のみでは不十分となっている。
また、スペーサタイト領域の介在物になるようAl量を
規制し組成調整はしているが、溶鋼中の残存酸素量が高
いので該残存酸素がばらつき、生成介在物中のAl2
3 濃度が変化して介在物形態がばらつき、熱延時に該介
在物の微細化が難しいという問題もあった。 【0005】そこで、溶鋼の脱酸方法を改善して、特公
昭63−18646号公報は、真空アーク脱ガス装置に
てCaO−SiO2 系スラグやフラックスを用い、溶鋼
中に添加されるAl総量を10g/ton以下に規制す
る方法を、又特開昭62−203647号公報は、精練
容器に使用する耐火物を非Al23 系にする方法を提
案した。 【0006】しかしながら、真空アーク脱ガス装置を用
いた溶鋼処理では、低酸素化は可能となったが、溶鋼中
炭素の脱酸力がAlより強まり、耐火物やスラグ等に含
まれるAl23 がCにより還元され、溶鋼中の残存A
l濃度が増加した。この溶存Alは、処理後の溶鋼温度
低下、及び連続鋳造時に酸素と結びつき、再びAl23
となり、熱延時に非延性な介在物として鋳片に残留す
る問題が生じた。その際、たとえ非Al23 系耐火物
を用いても、転炉スラグの混入や、添加合金中のAlに
起因してスラグ中にAl23 が存在することは不可避
であり、連続鋳造におけるタンディッシュ内溶鋼の残存
Al濃度を低位にすることは難しかった。 【0007】また、上記以外の溶鋼脱酸改善を施した介
在物調整方法として、特開昭53−76916号公報
は、「Ar吹込みによる取鍋精錬法を採用して酸素の混
入を規制すると共に、高融点のCaC2 等を含む還元性
スラグに、滓化促進のため低融点のアルカリ金属弗化
物、酸化物、アルカリ土類金属弗化物を5〜30%添加
した合成スラグを用いて脱酸した後、Mg、Ca、T
i、Al、Zrを適量添加して延性の良好な介在物にす
る方法」、あるいは特公昭57−35234号公報は、
「Al完全規制の下(5g/溶鋼ton以下)で、Ca
O含有フラックスを溶鋼に吹き込んで予備脱酸した後、
Ca、Mg、または、REMを微量吹き込んで延性の良
好な介在物にする方法を開示している。 【0008】しかしながら、上記方法では、介在物形態
の調整に使用する脱酸元素の活性度が高過ぎ、該脱酸元
素の添加量が介在物の形態に大きく影響して延性の良好
な介在物を安定して生成させることが困難であった。ま
た、予備脱酸に使用したCaC2 等を含む還元性スラグ
やCaO含有フラックスは、溶鋼に巻込まれたり、吹込
まれた際には完全に浮上できず、その後の脱酸生成物と
凝集、合体せずにかえって硬質な介在物になってしまう
という問題があった。 【0009】また、特開平4−110413号公報は、
「溶鋼中のAl総量を溶鋼トン当たり0.010kg以
下にし、アーク加熱式取鍋精錬設備で、スラグ組成を
(CaO/SiO2 )=0.7〜0.9、Al23
10%として溶鋼を処理した後、連続鋳造設備にて鋳型
内、及び、凝固末期で電磁撹拌しながら連続鋳造を行う
方法を提案した。これは、Al量を低位に保ち、スラグ
組成をCaO/SiO2=0.7〜0.9とすることに
よって、Al23 ≦10%とaAl2O3 (Al23
量)の上限を決め、Al23 濃度の高い介在物の生成
を防止する技術である。 【0010】しかしながら、上記スラグのaAl2O3 が大
きいため、溶鋼中の残存酸素は高く、タンディッシュ内
溶鋼の酸素濃度が20ppmを越え、介在物量がかえっ
て増えた。加えて、タンディッシュ内で溶鋼中の残存A
l濃度が低位になりやすく、そのため、凝固時に生成す
る介在物は、SiO2 濃度の高い硬質な介在物となり、
熱延時に変形せず、熱延後の線材中に1μm以上の大き
さで存在した。 【0011】さらに、溶鋼の酸素量低減方法として、特
開昭60−184617号公報は「溶鋼中のAl総量を
溶鋼トン当たり10g以下にし、炉外精錬時のスラグ組
成をCaO−SiO2 −Al23 系で、(CaO/S
iO2 )≧1.5、(FeO+MnO)≦3%とすると
共に、介在物の組成調整の観点から、スラグ中のAl 2
3 量の上限として3.0≧(CaO/SiO2 )≧
1.5のとき、Al2 3 ≦16%−4(CaO/Si
2 )%、(CaO/SiO2 )>3.0のとき、Al
23 ≦4%とし、かつ精錬済の溶鋼中Al総量を10
g/ton(溶鋼)以下にすることを開示している。こ
の方法によれば、スラグが(CaO/SiO2 )≧1.
5でスラグのaSiO2が低いので溶鋼の酸素量は低下し、
また、スラグ中のAl23 量をCaO/SiO2 の上
昇にともない上限を低下させるようにしているので、鋼
中のAl濃度の上昇は抑えられ、Al23 濃度の高い
介在物生成は防止できる。 【0012】しかしながら、スラグ中のCaO量が高
く、SiO2 、Al23 量が低いため、スラグの融点
が上昇し、滓化性が悪く、精錬中のスラグ−溶鋼間の反
応が十分には進行しない。また、スラグが精錬中に溶鋼
内に巻込まれ、浮上できず鋳片に残存し介在物となった
場合、介在物はCaO量が高く、非延性で硬質になる問
題がある。このスラグの滓化性を良くするため、CaF
2 等の弗化物を混合することも考えられるが、弗化物を
混合すると、耐火物の溶損が増加し、耐火物が非延性で
硬質な介在物として鋼中に入ってしまう問題がある。さ
らに、精錬済の溶鋼中Al総量を10g/ton(溶
鋼)以下としているが、タンディッシュ内での溶鋼中の
酸素濃度に対する溶鋼の残存Al濃度が高く、鋼中にA
23 濃度の高い介在物が生成する恐れがあった。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑み、鋼材中の全酸素量を従来より低減して非延性の
介在物を少なくし、高強度であるが加工伸延性及び耐時
効性に優れた高炭素鋼材を提供することを目的としてい
る。 【0014】 【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、前述した従来技術を踏まえて鋭意研究を行
い、脱酸生成物として硬質のAl 系介在物を生
成させないためには、鋼中のAl濃度を低減させるだけ
では駄目で、常に溶存酸素量とのバランスを配慮する必
要があることを痛感した。しかも、酸素に関しては、脱
酸後に大気からピックアップする酸素も考慮しなけれ
ば、特に、連続鋳造で凝固時に析出してくる脱酸生成物
の形態調整は困難であることを確認し、本発明をするに
至った。 すなわち、本発明は、 C:0.5〜1.0wt%、 Si:0.15〜0.50wt%、 Mn:0.3〜0.9wt%、 P:<0.020wt%、 S:<0.020wt% で残部鉄及び不可避的不純物からなる炭素鋼線材におい
て、上記線材中の全酸素濃度が20ppm以下、残存A
l濃度が0.4ppm以上2.0ppm以下、窒素が4
0ppm以下であることを特徴とする伸線加工性及び耐
時効性に優れた炭素鋼線材である 【0015】 【作用】本発明では、C:0.5〜1.0wt%、S
i:0.15〜0.50wt%、Mn:0.3〜0.9
wt%、P:<0.020wt%、S:<0.020w
t%で残部鉄及び不可避的不純物からなる炭素鋼線材に
おいて、上記線材中の全酸素濃度が20ppm以下、残
存Al濃度が0.4ppm以上2.0ppm以下、窒素
が40ppm以下であるようにしたので、線材中に硬質
なAl23 介在物あるいは1μm以上のSiO2 介在
物が存在せず、伸線加工性及び耐時効性が著しく向上し
た高強度の高炭素鋼線材となる。その結果、この線材を
用いて伸線加工工程でも断線せず、極細線の製造が安定
して行えるようになった。 【0016】 【0017】以下に、本発明に係る線材の化学組成を限
定した理由を説明する。 C:Cは、線材の伸線加工後の強度を確保するために少
なくとも0.50wt%以上必要であり、一方1.0w
t%を越えると粗大な初析セメンタイトが析出し、脆化
するので、0.5〜1.0wt%とした。 Si:Siは、脱酸に有効な元素であり、その効果を発
揮させるには0.15wt%以上必要であり、一方、過
多な添加は、SiO2 系介在物を増加して伸線加工性を
損なうので、0.50wt%以下とした。 Mn:Mnも脱酸に有効で、かつ延性劣化を助長するS
をMnSとして固定し、さらに焼入れ性を確保して強度
を出す観点から下限を0.30wt%とした。しかし、
過多の添加は、焼入れ過剰となり、線材組織にミクロな
マルテンサイトを生じ、伸線加工性を低下させるので
0.9wt%を上限とする。 P,S:P、Sは,それらが高いと伸線加工性が悪化す
るので、少ないのが好ましく、P<0.020wt%、
S<0.020wt%に抑えた。 Al:線材中のAl濃度に上下限を設けたことが、本発
明の重要ポイントの一つである。Al23 介在物を低
減するため、溶鋼中のAlを総量規制することは従来か
ら行われていたが、本発明では、特に少なく残存Al濃
度で0.4ppm以上2.0ppm以下に限定した。そ
の理由は、発明者らが開発した微量溶存Al量分析技術
を用いて溶存Al量を種々変化させた線材を熱延し、1
μm幅以上の介在物の存在を調査して得た結果による。
すなわち、図2から明らかなように、残存Alが0.4
ppm〜2.0ppmの範囲をはずれると、上記介在物
の存在が増加したからである。図2の結果が得られたの
は、推定であるが、残存Alが0.4ppm未満では、
介在物中のSiO2 濃度が上昇し、残存Alが2.0p
pmを超えると、介在物中のAl23 濃度が上昇し、
いずれの場合も介在物の熱間圧延時の変形能が低下した
ためと考えられる。 【0018】なお、鋼中のAl濃度を低位に保つには、
Alの混入源として脱酸材であるFe−Si、Fe−M
n等の合金は、高純度(Al<0.01%)のものを用
いるのがよく、また、耐火物としてAl23 質のもの
は避けるのが望ましい。 O:Oも本発明の重要ポイントのひとつで、線材中の残
存酸素濃度を20ppm以下、好ましくは15ppmと
した。その根拠は、発明者が、Oを微量含む炭素鋼線材
を一定条件で伸線加工し、断線回数を調査した結果によ
る。図1から明らかなように、Oが20ppmを超える
と断線回数指数の増加傾向が大となり、また該指数も通
常許容される5を超えるからである。 【0019】そして、酸素を上記限定量にした線材を鋳
造することも本発明の重要ポイントで、転炉出鋼後の溶
鋼に2次精錬を行い、鋳造用タンディッシュ内で溶鋼の
酸素濃度が10ppm以下に維持されることが必要であ
る。鋳造時に溶鋼が酸素をピックアップすることを配慮
しての措置である。そのためには、Si脱酸でスラグ中
のaSiO2を下げてスラグ−溶鋼反応により鋼中の酸素量
を低下させる方法が好ましい。本発明では、不活性ガス
の撹拌を行う2次精錬において、CaO−SiO2 −A
23 系スラグを用い、CaO/SiO2 を大きくす
ることによりaSiO2を下げ、溶存酸素濃度をタンディッ
シュ内溶鋼で10ppm以下に低下させることができ
た。 N:Nは、その濃度が高いと、伸線後の熱処理による時
効後の伸びが低下するので、40ppm以下とした。そ
の根拠を図4に示すが、5.5mmの素材を0.15m
mφ線材に加工した後、150℃で30minの熱処理
による時効後の伸び(RA,単位%)とN濃度との関係
は、Nが40ppm以上になると時効後の伸びが大きく
低下していることによる。 【0020】なお、線材の溶存Al濃度は、鉄分離−電
気加熱原子吸光法により分析して求めた。 【0021】 【実施例】まず、溶銑予備処理によって P:<0.0
20wt%、S:<0.020wt%に低減した溶銑1
80トンを、複合吹錬転炉にてC含有量 0.7wt%
まで酸素吹錬した。出鋼に際し、Al含有量(0.01
%以下)の少ないFe−Siを500kg、及びFe−
Mnを1000kg添加して脱酸すると共に、他の成分
調整を行った。 【0022】次に、該溶鋼をAl23 を含有していな
い耐火物を内張した取鍋に受鋼した。また、受鋼時にC
aO−SiO2 −Al23 系フラックスを2000k
g添加し、スラグのSiO2 活量を0.10以下に調整
した。なお、耐火物としてはスラグラインにマグネシア
・カーボンレンガ、その他の壁や敷にジルコン流し込み
材を用いた。 【0023】その後、該取鍋をVOD設備に入れ、そこ
で溶鋼中にArガスを吹込み撹拌精錬処理を行い、該処
理後の溶鋼を連続鋳造設備にて鋳造した。その際、タン
ディッシュ内の溶鋼からサンプルを採取して酸素分析し
たところ、酸素は8ppmであった。この鋳片を熱間圧
延にて5.5mmφまで圧延され、線材中の1μm幅以
上の非金属介在物個数を公知のJIS法で測定し、引き
続き伸線加工して0.15mmφの最終製品にした。 【0024】 【表1】 【0025】表1に、本発明例と比較例としての線材
で、介在物、断線回数指数や時効後のRA(伸び)を調
査した結果を示す。本発明に係る線材では、5.5mm
φ線材中の1μm以上の介在物個数指数は5以下と非常
に低位であった。その結果、0.15mmφの極細線ま
での伸線加工工程での断線も大きく低減されている。ま
た、耐時効性にも優れていることがわかる。 【0026】最後に、これらのデータから線材中の残存
Al濃度と断線回数指数との関係を整理し、図3に示し
ておく。図3より、線材の残存Al濃度が2.0ppm
より大きいと、熱間圧延後の5.5mmφ線材中の幅1
μm以上の介在物個数は大きく増加し、断線回数指数は
増大することが明らかである。望ましくは、Alを1.
0ppm以下にすれば、断線指数はより低下するよう
だ。一方、線材中の残存Al濃度が0.4ppm未満の
場合、熱間圧延後の5.5mmφ線材中の幅1μm以上
の介在物個数は大きく増大し、断線回数指数は増加し
た。 【0027】 【発明の効果】以上述べたように、本発明により、酸素
含有量が20ppm以下で、且つ熱延後の線材中の1μ
m幅以上の介在物量が少ない高炭素鋼材が溶製されるよ
うになり、その後の冷間引抜加工性(伸線加工性)及び
耐時効性に優れた高炭素鋼線材が得られるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、全酸素濃度と5.5mmφ線材を0.
15mmφの極細線まで伸線した時の断線回数指数の関
係である。 【図2】熱間圧延後の5.5mmφ線材の残存Al濃度
と線材中の1μm幅以上の介在物個数との関係である。 【図3】5.5mmφ線材の残存Al濃度とその線材を
0.15mmφの極細線まで伸線加工する工程での断線
回数指数との関係である。 【図4】0.15mmφ線材における150℃で30m
inの熱処理による時効後の伸び(RA)とN濃度との
関係である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−212237(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 301 C21C 7/076 C21C 7/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 C:0.5〜1.0wt%、 Si:0.15〜0.50wt%、 Mn:0.3〜0.9wt%、 P:<0.020wt%、 S:<0.020wt% で残部鉄及び不可避的不純物からなる炭素鋼線材におい
    て、 上記線材中の全酸素濃度が20ppm以下、残存Al濃
    度が0.4ppm以上2.0ppm以下、窒素が40p
    pm以下であることを特徴とする伸線加工性及び耐時効
    性に優れた炭素鋼線材。
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