JP3535471B2 - ソフトカプセル剤およびその製造方法 - Google Patents
ソフトカプセル剤およびその製造方法Info
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Description
る複合体を形成する二つの非油溶性成分を油性液体中に
含む油性懸濁液をソフトカプセルに充填する方法に関す
る。特に、アスコルビン酸およびニコチン酸アミドを含
有する油性懸濁液の粘度上昇を抑制することにより、ソ
フトカプセルに充填して、これらの成分を含有するソフ
トカプセルを製造する方法、そのソフトカプセル剤に関
する。
錠剤に比べて内容成分の安定性、内容成分量の均一性、
更には内容成分の味および臭いの面で優れており、各産
業分野において汎用されている。健康食品の場合にも、
ゼラチンを用いたソフトカプセル剤がよく用いられる。
タミンおよび脂溶性ビタミンは、それぞれの各種効果効
能が知れらており、摂取目的に合わせて、各種ビタミン
を複合的に摂取することが勧められている。しかし、各
種ビタミンの混合物は味や臭い等の問題からそのままで
は摂取しづらいため、ソフトカプセル化して使用に供す
ることが考えられる。
材としており、水に易溶であることから、内容物は親油
性のものが好ましく、ソフトカプセル剤は多くの場合、
内容物が親油性物質の場合に用いられてきた。そのた
め、水溶性ビタミンのような非油溶性物質をソフトカプ
セル化する場合には、食用油等の油性液体に分散させ油
性懸濁液としてソフトカプセル化するのが常法である。
しかしながら、このような非油溶性物質の含有量の上昇
に比例して、油性懸濁液の粘度が上昇するので、ソフト
カプセル化可能な粘度に抑えるためにはその含有量を少
なくする必要があり、親油性物質に比べて配合率が低く
なる傾向にある。
懸濁液の調製方法およびソフトカプセルへの充填方法と
しては、基剤となる油性液体に半固形もしくは固形の分
散剤や乳化剤等のワックス類を添加した後、40〜80
℃に加温溶解させる。次に、粉体等の主成分を加えた
後、最終的に油性懸濁液の温度を25〜35℃前後に冷
却してペースト状にする。この懸濁液を常温の状態でソ
フトカプセルへ充填する。また、このような油性懸濁液
中の粉体間に比重差がある場合、油性懸濁液を調製し
て、ソフトカプセルに充填した後のタンブラーでの乾燥
工程において、ソフトカプセル中で薬液分離が発生する
ことがある。これを防止するため、添加する固形の分散
剤や乳化剤等のワックス類を増量することが考えられる
が、ソフトカプセルへの充填が可能な油性懸濁液の粘度
には限界があり、ワックス類を増量することによって、
油性懸濁液の粘度が、その限界となる粘度を超えてしま
う。そのような場合は、保管時およびソフトカプセル充
填時の油性懸濁液を25〜35℃に加温して、粘度を下
げて対応するのが常法である。つまり、一般的に油性懸
濁液の粘度は、温度と反比例する性質があるため、加温
することによって油性懸濁液の粘度を下降させて、ソフ
トカプセルに充填するのである。
複数の非油溶性物質を油性液体に加えて混合すると、複
合体が形成されて吸油性が上昇することがある。このよ
うなものとしては、例えば各種ビタミンの混合物の一つ
であるアスコルビン酸とニコチン酸アミドを油性液体に
加えて混合したものがある。このような複数の成分が配
合された処方においては、より高い吸油性を有する複合
体の形成によって、媒体である油性液体量が減少して、
これら非油溶性物質の油性懸濁液の粘度が高くなり、ソ
フトカプセルへの充填がさらに困難となる。このような
ソフトカプセルを製造しようとする場合には、製造工程
に著しい障害が発生するので、それらの含有量には必然
的に制限が生じ、所望量を含有することができないとい
った問題がある。所望量を同時にソフトカプセルに含有
させるためには、油性液体の使用量の増量が考えられる
が、そうすることによって、できあがるソフトカプセル
剤は大型となり、服用し難くなるといった問題が生じ
る。
合わせでは、アスコルビン酸ナトリウムとニコチン酸ア
ミド、あるいはアスコルビン酸とニコチン酸のような両
者間の反応が起こらない組み合わせにすることにより、
ソフトカプセルへの充填が可能な油性懸濁液を調製する
ことができる(The Theory and Practice of Industria
l Pharmacy, section III. 13 capsules)。しかしなが
ら、アスコルビン酸ナトリウムとニコチン酸アミドの組
み合わせでは、アスコルビン酸ナトリウムの光への不安
定さにより、油性懸濁液が経時的に着色してしまう問題
がある。また、アスコルビン酸とニコチン酸の組み合わ
せでは、ニコチン酸投与の際に現れる一過性の顔面潮紅
等の副作用が報告されていることが問題となっている。
る内容物の分離を防止する方法としては、温度調節によ
って、油性液体中に非油溶性物質とワックスを配合した
油性懸濁液をソフトカプセル皮膜で被包成形した後、チ
キソトロピーを利用して内容物を半固体状に仕上げる方
法が一般的である。しかしながら、吸油性複合体を形成
する二成分、例えば、アスコルビン酸とニコチン酸アミ
ドを同時に配合した油性懸濁液では、これにワックスを
添加すると、油性懸濁液の粘度上昇がさらに促進され、
もはやソフトカプセル充填することが不可能な粘度とな
る。このような問題を克服する先行技術としては、「軟
カプセル剤において、水溶性薬物を含有した微粒子を油
状物質に混合したものを内容物とする」、特開平5−1
39959号公報に記載の技術がある。しかしながら、
水溶性薬物をソフトカプセルに充填する前に、マイクロ
カプセルやマイクロスフィアのような水溶性薬物を含有
した微粒子を別に製造するといった煩雑さがある。
記載されている「(a)水溶性ビタミン及び/または油
溶性ビタミン少なくとも1種及び/または無機物質と、
(b)第一の製薬状の補助剤の少なくとも1種を含有す
ることを特徴とする生物学的有効性の向上したビタミン
組成物」については、発癌性物質であるプロピレングリ
コールや、日本国内において食品添加物として認可され
ていないポリオキシエチレンソルビタンエステル等の身
体への安全性が低い補助剤の使用が必要とされる。
によって、より高い吸油性を有する複合体を形成する二
つの非油溶性成分を油性液体中に含む油性懸濁液をソフ
トカプセルに充填する方法を提供することである。特
に、アスコルビン酸およびニコチン酸アミドを含有する
油性懸濁液の粘度上昇を抑制することにより、ソフトカ
プセルに充填して、これらの成分を所望量含有するソフ
トカプセルを製造する方法、そのソフトカプセル剤を提
供することを目的とする。
決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明における油性懸
濁液の温度を23℃以下にコントロールすることによっ
て、油性懸濁液の粘度が著しく上昇するのを防止するこ
とができることを見出し、本発明に至った。即ち、本発
明は
複合体を形成する二つの非油溶性成分を含むソフトカプ
セル剤を製造する方法において、この二つの成分を油性
液体中に含む油性懸濁液を23℃以下に保存し、ついで
23℃以下の温度を保ったままソフトカプセルに充填す
ることを特徴とする、ソフトカプセル剤の製造方法、 2.両者によってより高い吸油性を有する複合体を形成
する二つの非油溶性成分を含むソフトカプセル剤を製造
する方法において、この二つの成分を油性液体中に含む
油性懸濁液を23℃以下に保存し、ついで23℃を超え
る温度雰囲気下で、経時的に上昇する油性懸濁液の粘度
が、ソフトカプセルへの充填が可能な範囲の時間内に、
ソフトカプセルへ充填することを特徴とする、ソフトカ
プセル剤の製造方法、
およびニコチン酸アミドである上記1又は2記載のソフ
トカプセル剤の製造方法、 4.油性懸濁液が、さらにビタミン類を含有することを
特徴とする上記1、2又は3記載のソフトカプセル剤の
製造方法、 5.ビタミン類が、ビタミンB1類、ビタミンB2類、ビ
タミンB6類、ビタミンB12類、葉酸、ビオチン、パン
トテン酸類、ビタミンP類、ビタミンD類、ビタミンK
類、カロチノイド系化合物類、ビタミンE類、ビタミン
F類から選択される1種類又は2種類以上であることを
特徴とする上記4記載のソフトカプセル剤の製造方法、 6.油性懸濁液が、さらに酵母類、ぶどう種子エキスお
よび赤ワインエキスから選択される1種類又は2種類以
上を含有することを特徴とする上記1〜5のいずれか1
項記載のソフトカプセル剤の製造方法、
ロム酵母、鉄酵母、マグネシウム酵母、マンガン酵母、
銅酵母、モリブデン酵母、ビール酵母、パン酵母エキス
およびワイン酵母から選択される1種類又は2種類以上
であることを特徴とする上記6記載のソフトカプセル剤
の製造方法、 8.アスコルビン酸を20〜60質量部、ニコチン酸ア
ミドを1〜15質量部、油性液体を25〜79質量部含
有することを特徴とする上記3〜7のいずれか1項記載
のソフトカプセル剤の製造方法、 9.油性液体と、両者によってより高い吸油性を有する
複合体を形成する二つの非油溶性成分を含む非油溶性成
分全量との配合比が、質量比で0.9:1〜1:1.5
である、非油溶性成分を含有するソフトカプセル剤、
い吸油性を有する複合体を形成する二つの非油溶性成分
を含有し、油性液体を30〜48質量%含有するソフト
カプセル剤、 11.油性液体および両者によってより高い吸油性を有
する複合体を形成する二つの非油溶性成分を含有し、非
油溶性成分を全量で、40〜60質量%含有するソフト
カプセル剤、 12.両者によってより高い吸油性を有する複合体を形
成する二つの非油溶性成分が、アスコルビン酸およびニ
コチン酸アミドである、上記8〜11のいずれか1項記
載のソフトカプセル剤、 13.容量が330mg以下である上記9〜12のいず
れか1項記載のソフトカプセル剤、である。
本発明においてソフトカプセルに充填する二つの非油溶
性成分は、非油溶性である両成分を油性液体に一緒に加
えると、複合体を形成し、その複合体が非油溶性である
二つの成分のそれぞれよりも高い吸油性を有するもので
ある。両者によって、より高い吸油性を有する複合体を
形成する二つの非油溶性成分としては、アスコルビン酸
およびニコチン酸アミドを例示することができる。アス
コルビン酸、ニコチン酸アミドとしては、市販のものを
使用することができる。アスコルビン酸とニコチン酸ア
ミドの比は特に制限はないが、通常1.3:1〜60:
1である。両者によってより高い吸油性を有する複合体
を形成する二つの非油溶性成分を含む非油溶性成分は、
ソフトカプセル剤において、全量で好ましくは40〜6
0質量%、さらに好ましくは、46〜56質量%含有さ
せることができる。
制限はなく、小麦胚芽油、サラダ油、ぶどう種子油、オ
リーブ油、紅花油、しそ油、落花生油、ごま油、中鎖脂
肪酸トリグリセリド、ボラージ油、大豆油、DHA、E
PA、肝油、アボガド油、月見草油、卵黄油、米油、オ
クタコサノール、プロポリス等の食用に供される通常の
油であれば何等差し支えない。油性液体は、ソフトカプ
セル剤において、好ましくは30〜48質量%、さらに
好ましくは、37〜43質量%含有させることができ
る。
液体と、両者によってより高い吸油性を有する複合体を
形成する二つの非油溶性成分を含む非油溶性成分全量と
の配合比は、質量比で0.9:1〜1:1.5が好まし
い。
い吸油性を有する複合体を形成する二つの非油溶性成分
を含む油性懸濁液の温度を、保存状態において23℃以
下に保つことが重要である。かかる二つの非油溶性成分
を含む油性懸濁液調製後、常温に放置すると、徐々に反
応が進行し複合体が形成され、粘度の上昇をきたし、1
日経つと流動性を示さなくなり、ソフトカプセル充填が
困難となる。ところが、温度を23℃以下にコントロー
ルすることにより、粘度上昇をほぼ抑制することがで
き、且つその後に23℃を超える雰囲気下に暴露して
も、経時的に上昇する油性懸濁液の粘度が、ソフトカプ
セルへの充填が可能な範囲の時間内に、ソフトカプセル
への充填ができる。具体的には、48時間以内、好まし
くは24時間以内、さらに好ましくは15時間以内であ
れば粘度の上昇は緩やかであって、カプセルに充填可能
であることを本発明者は見出したのである。
可能な油性懸濁液の粘度とは、45000mPa・s以
下であり、好ましくは25000mPa・s以下、さら
に好ましくは20000mPa・s以下である。
製後直ちに充填することができないことが多く、タンク
に貯蔵した油性懸濁液を充填し終わるのに数日間要する
ことがあり、この間、貯蔵タンク内において、調製した
油性懸濁液の粘度はほぼ一定でなければならない。その
ような時でも23℃以下に保存することによって、粘度
上昇を抑えられるので、カプセル充填に何等支障は生じ
ない。その後23℃を超えた雰囲気に曝しても、上記の
ように48時間以内であれば、粘度上昇はカプセル化可
能な範囲であるので、23℃以下の雰囲気下で充填作業
を行う必要はない。もちろん、23℃以下で充填しても
差し支えない。調製した油性懸濁液の保存温度として
は、好ましくは21℃以下、さらに好ましくは0℃以上
20℃以下である。48時間以内であれば、充填時の雰
囲気温度は特に制限はないが、好ましくは、35℃以
下、さらに好ましくは25℃以下である。ただし、経時
的に上昇した油性懸濁液の粘度が、ソフトカプセルへの
充填が可能な範囲内であれば、ソフトカプセルへの充填
時間は48時間を超えても良く、また充填時の温度雰囲
気は25℃を超えてもかまわない。
液の粘度を低く保ってカプセルに充填するので、従来の
カプセルよりもはるかに小さいカプセルに充填可能であ
る。従来、このような油性懸濁液は5オーバル以下のカ
プセルに充填することは不可能であった。しかしなが
ら、本発明により、5オーバル以下、さらには4オーバ
ル以下の小さいカプセルにも充填することが可能とな
り、必要量を服用するのが容易となる。
ルのカプセルの大きさは、ゼラチンの外皮膜の厚み、お
よびその乾燥状態等の違いによって異なるため一概に規
定できないが、ゼラチンの外皮膜の厚みが0.15〜
0.5mm、ゼラチンの外皮膜の水分率が4〜8%の時
において、短径が7.3〜7.6mm、長径が12.5
〜13.5mmのものを5オーバルのカプセル、短径が
7.3〜7.6mm、長径が10.8〜11.8mmの
ものを4オーバルのカプセルという。
量としては、330mg以下、好ましくは310mg以
下、さらに好ましくは275mg以下であることが望ま
しい。カプセル内における油性懸濁液の容量が330m
gを超えると、できあがるソフトカプセル剤が大型とな
り、服用し難くなるばかりではなく、ソフトカプセルへ
の充填時において、油性懸濁液がはみ出してシール不良
が発生することがあるため、上記範囲内であることが望
ましい。
低温で保存するので、熱に不安定な素材、例えば本発明
におけるビタミン類、特にアスコルビン酸及びニコチン
酸アミドをはじめ、後述のビタミンB1類、ビタミンB2
類、ビタミンB6類、ビタミンB12類、葉酸、ビオチ
ン、パントテン酸類、ビタミンP類等の非油溶性ビタミ
ン類が分解されることを防止する効果も発揮する。
トカプセル内の分離を防止するためにワックスを添加す
ることができる。添加するワックスは、ミツロウ、ショ
糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビ
タン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エス
テル、菜種水素添加油、サフラワー水素添加油、パーム
水素添加油、シトステロール、スチグマステロール、カ
ンペステロール、ブラシカステロール、カカオ脂粉末、
カルナウバロウ、ライスワックス、モクロウ、パラフィ
ン等の食品業界や医薬品業界において使用可能なすべて
のワックスのことである。ただし、これらワックス類、
あるいはレシチンには、乳化剤的性質があるため、油性
懸濁液に添加することによって、油性懸濁液の粘度を抑
制することができる。
ビタミン類は、非油溶性ビタミン類と油溶性ビタミン類
とに分けることができるが、非油溶性ビタミン類として
は、塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、
塩酸ジセチアミン、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイ
ルチアミン塩酸塩、チアミンセチル硫酸塩、チアミンチ
オシアン酸塩、チアミンナフタレン−1,5−ジスルホ
ン酸塩、チアミンラウリル硫酸塩等のビタミンB1類、
リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム等のビタ
ミンB2類、塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール
等のビタミンB6類、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸
ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミン、ヒドロキソ
コバラミン等のビタミンB12類、葉酸、ビオチン、パン
テノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナト
リウム等のパントテン酸類、メチルヘスペリジン、ルチ
ン等のビタミンP類等が挙げられる。
ンD1、ビタミンD2、ビタミンD3、ビタミンD4等のビ
タミンD類、ビタミンK1、ビタミンK2、ビタミン
K3、ビタミンK4、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミ
ンK7等のビタミンK類、パーム油カロチン、デュナリ
エラカロチン、クリプトキサンチン、ゼアキサンチン、
カンタキサンチン、β−アポ−8‘−カロテナール、ビ
キシン、リコペン等のカロチノイド系化合物、d−α−
トコフェロール、d−β−トコフェロール、d−γ−ト
コフェロール、d−σ−トコフェロール等のビタミンE
類、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等のビタミ
ンF類等が挙げられる。
ェロール、d−γ−トコフェロール、d−σ−トコフェ
ロール等のビタミンE類、リノール酸、リノレン酸、ア
ラキドン酸等のビタミンF類は、本発明における油性液
体として使用することもできる。本発明における酵母類
は、例えば亜鉛酵母、セレン酵母、クロム酵母、鉄酵
母、マグネシウム酵母、マンガン酵母、銅酵母、モリブ
デン酵母、ビール酵母、パン酵母、ワイン酵母、パン酵
母エキス、ビール酵母エキス等であり、食品業界や医薬
品業界において使用可能な酵母である。ぶどう種子エキ
ス、赤ワインエキスは、食品業界で通常採用されている
ものを使用することができる。
より高い吸油性を有する複合体を形成する二つの非油溶
性成分、必要により他の前記非油溶性(水溶性)ビタミ
ン類、油溶性(脂溶性)ビタミン類、酵母類、ぶどう種
子エキスおよび赤ワインエキス等を添加して、常法によ
り混合攪拌して懸濁させることにより製造することがで
きる。また、本発明の油性懸濁液のカプセル化は、前記
ゼラチンカプセルを用い、常法にしたがって行うことが
できる。
ン酸を20〜60質量部、ニコチン酸アミドを1〜15
質量部、油性液体を25〜79質量部含有させて製造す
ることができる。好ましくはアスコルビン酸を25〜5
0質量部、ニコチン酸アミドを2〜14質量部、油性液
体を30〜70質量部含有させて製造することができ、
さらに好ましくはアスコルビン酸を30〜40質量部、
ニコチン酸アミドを5〜7質量部、油性液体を30〜4
0質量部含有させて製造することができる。
ば小麦胚芽油に、アスコルビン酸、ニコチン酸アミド、
塩酸チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、シア
ノコバラミン、葉酸、ビオチン、パントテン酸カルシウ
ム、ビタミンD3、d−α−トコフェロール、パーム油カ
ロチン、リコペン、ミツロウ、レシチンを懸濁させた油
性懸濁液を用いて製造することができる。また、例えば
小麦胚芽油に、アスコルビン酸、ニコチン酸アミド、リ
ボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、ぶどう種子エキ
ス、赤ワインエキス、パン酵母エキス、亜鉛酵母、セレ
ン酵母、d−α−トコフェロール、パーム油カロチン、
ミツロウを懸濁させた油性懸濁液を用いて製造すること
ができる。油性懸濁液の粘度に応じて、ミツロウおよび
レシチンの添加の有無、添加量を決定することができ
る。
れらのみに限定されるものではない。 実施例1 下記表1のように調製後、20℃にて24時間保存した
油性懸濁液の温度を21℃に保ちながらソフトカプセル
への充填を実施した。
油性懸濁液の温度を25℃の雰囲気下で24時間かけて
ソフトカプセルへの充填を実施した。
と同様にソフトカプセル充填を実施した。比較例2ソフ
トカプセルへの充填時間が52時間であること以外は、
実施例2と同様にソフトカプセル充填を実施した。
した。 1.ソフトカプセルへの充填性 調製した油性懸濁液の粘度上昇がなく、問題なくソフト
カプセルへ充填できたもの:○ 調製した油性懸濁液の粘度が若干上昇し、充填作業が困
難であったもの:△ 調製した油性懸濁液の粘度が上昇し、ソフトカプセルへ
の充填が不可能となったもの:× 2.ソフトカプセルの外観 ソフトカプセルの外観に何等問題のなかったもの:○ ソフトカプセルにシール不良が発生したもの:×
性懸濁液の粘度上昇が発生せず、ソフトカプセルへの充
填性が良好で、シール不良等の充填障害も発生しなかっ
た。一方、比較例1では、調製した油性懸濁液の粘度が
若干上昇してソフトカプセルへの充填が困難であり、ま
たシール不良による液漏れが発生した。また、比較例2
では、調製した油性懸濁液全てがソフトカプセル充填し
終わる直前の50時間を過ぎると、調製した油性懸濁液
の粘度が上昇して流動性を示さず、ソフトカプセルへの
充填が不可能であった。
ば、両者によって、より高い吸油性を有する複合体を形
成する二つの非油溶性成分を油性液体中に含む油性懸濁
液をソフトカプセルに充填することができる。特に、少
なくともアスコルビン酸およびニコチン酸アミドを所望
量含有する複合型ビタミンソフトカプセル剤が可能とな
り、充填不良のない低容量のソフトカプセル剤を作業効
率良く製造することができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 両者によってより高い吸油性を有する複
合体を形成する二つの非油溶性成分としてアスコルビン
酸およびニコチン酸アミドを含むソフトカプセル剤を製
造する方法において、この二つの成分を油性液体中に含
む油性懸濁液を23℃以下に保存し、ついで23℃以下
の温度を保ったままソフトカプセルに充填することを特
徴とする、ソフトカプセル剤の製造方法。 - 【請求項2】 両者によってより高い吸油性を有する複
合体を形成する二つの非油溶性成分としてアスコルビン
酸およびニコチン酸アミドを含むソフトカプセル剤を製
造する方法において、この二つの成分を油性液体中に含
む油性懸濁液を23℃以下に保存し、ついで23℃を超
える温度雰囲気下で、経時的に上昇する油性懸濁液の粘
度が、ソフトカプセルへの充填が可能な範囲の時間内
に、ソフトカプセルへ充填することを特徴とする、ソフ
トカプセル剤の製造方法。 - 【請求項3】 油性懸濁液が、さらにビタミン類を含有
することを特徴とする請求項1又は2記載のソフトカプ
セル剤の製造方法。 - 【請求項4】 ビタミン類が、ビタミンB1類、ビタミ
ンB2類、ビタミンB6類、ビタミンB12類、葉酸、ビオ
チン、パントテン酸類、ビタミンP類、ビタミンD類、
ビタミンK類、カロチノイド系化合物類、ビタミンE
類、ビタミンF類から選択される1種類又は2種類以上
であることを特徴とする請求項3記載のソフトカプセル
剤の製造方法。 - 【請求項5】 油性懸濁液が、さらに酵母類、ぶどう種
子エキスおよび赤ワインエキスから選択される1種類又
は2種類以上を含有することを特徴とする請求項1〜4
のいずれか1項記載のソフトカプセル剤の製造方法。 - 【請求項6】 酵母類が、亜鉛酵母、セレン酵母、クロ
ム酵母、鉄酵母、マグネシウム酵母、マンガン酵母、銅
酵母、モリブデン酵母、ビール酵母、パン酵母エキスお
よびワイン酵母から選択される1種類又は2種類以上で
あることを特徴とする請求項5記載のソフトカプセル剤
の製造方法。 - 【請求項7】 アスコルビン酸を20〜60質量部、ニ
コチン酸アミドを1〜15質量部、油性液体を25〜7
9質量部含有することを特徴とする請求項1〜6のいず
れか1項記載のソフトカプセル剤の製造方法。 - 【請求項8】 油性液体と、両者によってより高い吸油
性を有する複合体を形成する二つの非油溶性成分として
アスコルビン酸およびニコチン酸アミドを含む非油溶性
成分全量との配合比が、質量比で0.9:1〜1:1.
5である、非油溶性成分を含有するソフトカプセル剤。 - 【請求項9】 油性液体および両者によってより高い吸
油性を有する複合体を形成する二つの非油溶性成分とし
てアスコルビン酸およびニコチン酸アミドを含有し、油
性液体を30〜48質量%含有するソフトカプセル剤。 - 【請求項10】 油性液体および両者によってより高い
吸油性を有する複合体を形成する二つの非油溶性成分と
してアスコルビン酸およびニコチン酸アミドを含有し、
非油溶性成分を全量で、40〜60質量%含有するソフ
トカプセル剤。 - 【請求項11】 容量が330mg以下である請求項8
〜10のいずれか1項記載のソフトカプセル剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001103827A JP3535471B2 (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | ソフトカプセル剤およびその製造方法 |
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---|---|---|---|
JP2001103827A JP3535471B2 (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | ソフトカプセル剤およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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