JP3534816B2 - メチルチオベンゼン類の製造方法 - Google Patents
メチルチオベンゼン類の製造方法Info
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Description
間体として有用なメチルチオベンゼン類の製造方法に関
する。 【0002】 【従来の技術】従来、スルフェニルベンゼン類の製造法
としては、ニトロベンゼンを還元後、ジアゾ化、ジアゾ
ニウム塩を経由して合成する方法が一般的であった。し
かし、ベンゼン環へのニトロ化反応の位置選択性が乏し
いことやジアゾニウム塩が不安定であることから、この
方法の工業化は困難である。そのため、位置選択的なス
ルフェニルベンゼン類の容易な製造法が望まれている。 【0003】 【課題を解決するための手段】本発明者らは置換ベンゼ
ン類へスルフェニル基を位置選択的に導入するための工
業的手法の開発を目的に鋭意研究した結果、シクロヘキ
セノン誘導体を出発原料にする製造方法を見い出した。
即ち、本発明は、一般式〔I−1〕 【化7】 又は一般式〔I−2〕 【化8】 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ水素原子、アルキル
基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ
基、フェニル基又はR1 とR2 が一緒になってその環中
にヘテロ原子を含んでいてもよい環を、R3 ,R4 及び
R5 はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルカノイル
基、アルコキシカルボニル基又はカルバモイル基を示
す。)で表わされる化合物とメチルメルカプタンと反応
させ、一般式〔II−1〕 【化9】 又は一般式〔II−2〕 【化10】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 は前記と同じ
意味を示す。)で表わされるジチオケタール化合物を
得、このジチオケタール化合物を、キノン類又はジメチ
ルスルホキシド及びイオウの存在下に脱水素及び脱スル
フェニル化することを特徴とする一般式〔III −1〕 【化11】 又は一般式〔III −2〕 【化12】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 は前記と同じ
意味を示す。)で表わされるメチルチオベンゼン類の製
造方法である。 【0004】本発明においてアルキル基等のアルキルと
はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ターシャ
リブチル等の直鎖又は分枝のアルキルをいう。反応は一
般式〔I−1〕又は〔I−2〕で表わされるシクロヘキ
セノン誘導体に2〜6倍モルのメチルメルカプタンを有
機溶媒中、酸触媒存在下で反応させ一般式〔II−1〕又
は〔II−2〕で表されるジチオケタール体を得る。酸触
媒としては、パラトルエンスルホン酸、硫酸、トリフル
オロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、三フッ化ホ
ウ素ジエチルエーテル錯体等が挙げられ、溶媒としては
メタノール、エタノールなどのアルコール系、塩化メチ
レン、クロロホルムなどの塩素系溶媒等が使用できる。
触媒量は通常0.01〜0.1倍モルを使用する。反応
温度は10〜30℃が望ましく、反応時間は10〜72
時間程度である。 【0005】こうして得られたジチオケタール体は以下
に示す二つの方法で脱水素及び脱スルフェニル化され
る。 (1)ジチオケタール体1モルに有機溶媒中、1.5〜
2.0倍モルのキノン類を加え反応させる。使用する溶
媒はベンゼン、トルエンなど反応に不活性な溶媒を使用
できる。反応温度は1時間〜10時間程度である。キノ
ン類としてはDDQ(2,3−ジクロロ−5,6−ジシ
アノ−p−ベンゾキノン)やクロラニル等が使用でき
る。 (2)ジチオケタール体1モルに対し、0.3〜1.5
倍モルのイオウ粉末及び7〜50倍モルのジメチルスル
ホキシドに必要により有機溶媒を加え、その混合物にジ
チオケタール体を加え反応させる。溶媒としてはメシチ
レン、高沸点パラフィン系炭化水素等の不活性溶媒が使
用できる。反応温度は140〜160℃、反応時間は3
0〜2時間程度である。 (1)あるいは(2)いずれの方法で反応した場合も通
常の後処理を行なうことにより目的物を得ることができ
る。 【0006】一般式〔III −1〕あるいは〔III −2〕
で表わされる本発明の製造方法によって得られるメチル
チオベンゼン類は例えば下記反応式に従ってベンゼンチ
オール体に誘導することができる。 【化13】 一般式〔III −1〕及び〔III −2〕で表されるメチル
チオベンゼン誘導体に当量の酸化剤を作用させメチルス
ルフィニルベンゼン誘導体〔IV〕とする。酸化剤として
は過酸化水素、m−クロロ過安息香酸、過酢酸、次亜塩
素酸ソーダ、過よう素酸ソーダ等が挙げられ、溶媒とし
てはメタノール、ジオキサン、水及びこれらの混合物が
使用できる。反応時間は1〜2時間程度、反応温度は室
温から使用溶媒の沸点までで行う。触媒として5%程度
のタングステン酸ナトリウム水溶液を使用することもで
きる。次いで、得られたメタンスルフィニルベンゼン誘
導体は無水酢酸溶媒中処理すれば容易にPummere
r反応型生成物のアセトキシメチルチオベンゼン誘導体
〔V〕に変換できる。無水酢酸は2〜3l/mol程度
用い、反応温度は100〜140℃程度、反応時間は4
〜8時間である。 【0007】また、一般式〔III −1〕及び〔III −
2〕で表されるメチルチオベンゼン誘導体に当量の塩素
化剤を作用させることによってもPummerer反応
型生成物のクロロメチルチオベンゼン誘導体〔VI〕を導
くことができる。塩素化剤としては塩素、塩化スルフリ
ル、NCS(N−クロロこはく酸イミド)等が挙げら
れ、溶媒にはジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素等が使用できる。反応温度は−75℃〜使用する溶媒
の沸点まで、望ましくは0℃〜室温であり、反応時間は
4〜8時間である。こうして得られたPummerer
反応生成物は加水分解によって一般式〔VII 〕で表され
るベンゼンチオール類に変換できる。この加水分解は溶
媒にメタノール、ジオキサン、水及びこれらの混合物が
使用でき、水酸化ソーダ、水酸化カリウムなどの塩基を
適宜加えることによって行う。反応温度は室温、反応時
間は1〜3時間である。 【0008】こうして得られた一般式〔VII 〕で表わさ
れるベンゼンチオール体はさらに、有機溶媒中、塩基の
存在下一般式R6 −Hal(式中、R6 はアルキル基、
アリル基、2−オキソアルキル基、ベンジル基、カルバ
モイルメチル基又はアルコキシカルボニルメチル基を、
Halはハロゲン原子を示す。)で表わされるハロゲン
化物を反応させることにより、対応するスルフェニルベ
ンゼン類を得ることができる。ハロゲン化物としてはヨ
ウ化アルキルなどのハロゲン化アルキルの他、一般の活
性ハロゲン化合物が使用できる。塩基としては水素化ナ
トリウム、炭酸ソーダ、炭酸カリウムなどの無機塩基類
や、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基類の使
用が可能である。溶媒としてはジメチルホルムアミド、
アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、ジク
ロロメタン等この反応に不活性なものが挙げられる。反
応温度は0℃〜室温程度であり、反応時間は1時間程度
である。また、この反応は、ベンゼン、トルエン等不活
性溶媒と塩基性水溶液との相間反応条件下でも行うこと
ができる。この場合、塩基としては水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等が挙げられ、触媒としては一般の四級
アンモニウム塩が使用できる。 【0009】 【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明
する。実施例1 2−メチル−6−(メチルチオ)アニソール
の合成: 【化14】 2−メトキシ−3−メチル−2−シクロヘキセノン2
8.2g(0.201mol)をメタノール400ml
に溶解した後、パラトルエンスルホン酸2.68g
(0.014mol)を加えた。この混合溶液を20℃
に保ち攪拌しつつ、そこにメチルメルカプタン67.6
g(1.40mol)を一時間かけて吹き込んだ。その
まま30分間攪拌した後、塩化メチレン、冷水を加えて
有機層を分取し、2%炭酸水素ナトリウム水溶液及び水
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を
減圧下で留去した。得られた粗物をトルエン400ml
に溶解し、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−
ベンゾキノン68.4g(0.302mol)を加え、
2時間加熱還流を行った。冷却後、吸引濾過により結晶
を除去し、濾液を10%水酸化ナトリウム水溶液及び飽
和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗物を減圧蒸留
によって生成し、目的物27.5gを得た。沸点 97
−98/5mmHg 【0010】実施例2 4−(メチルチオ)ベンゾ
[b]フランの合成: 【化15】 6,7−ジヒドロベンゾ[b]フラン−4(5H)−オ
ン5.4g(0.04mol)をエタノール100ml
に溶解し、パラトルエンスルホン酸0.1g(0.5m
mol)を加え、20℃に保ち攪拌しつつメチルメルカ
プタン7.7g(0.16mol)を吹き込んだ。一晩
反応した後、反応液にヘキサン150mlを加え、冷水
中にあけた。有機層を分取し、2%炭酸水素ナトリウム
水溶液及び水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;塩化メチレン
/ヘキサン=1/2)で精製し、ジチオケタール体7.
1g(nD 27.5=1.5789)を得た。ジチオケター
ル体2.1g(10mmol)をベンゼン20mlに溶
解し、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベン
ゾキノン3.6g(16mmol)を加え、3時間加熱
還流を行った。反応溶液を冷却後、吸引濾過にて結晶を
除去し、濾液を10%水酸化ナトリウム水溶液及び飽和
食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を減圧留去した。得られた粗物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液;塩化メチレン/ヘキサン
=1/1)で精製し、目的物1.3gを得た。nD 27.5
=1.6188 【0011】実施例3 1−トシル−4−(メチルチ
オ)インドールの合成: 【化16】 1−トシル−1,5,6,7−テトラヒドロ−4H−イ
ンドール−4−オン1.5g(5.2×10-3mol)
をエタノール:クロロホルム=4:1混合溶媒50ml
に溶解し、パラトルエンスルホン酸0.07g(3.6
×10-4mol)を加え、20℃に保ち攪拌しつつメチ
ルメルカプタン1.5g(3.1×10-2mol)を吹
き込んだ。そのまま30分間攪拌した後、塩化メチレ
ン、冷水を加えて有機層を分取し、2%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液及び水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗物をト
ルエン40mlに溶解し、2,3−ジクロロ−5,6−
ジシアノ−p−ベンゾキノン1.76g(7.77×1
0-3mol)を加え、1.5時間加熱還流を行った。冷
却後、吸引濾過により結晶を除去し、濾液を10%水酸
化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去した。
得られた粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液;塩化メチレン/ヘキサン=1/1)で精製
し、目的物1.23gを得た。融点 90−91℃ 【0012】実施例4 2−(メチルチオ)ナフタレン
の合成: 【化17】 3,4−ジヒドロ−2(1H)−ナフタレノン2.50
g(1.71×10-2mol)をメタノール30mlに
溶解し、パラトルエンスルホン酸0.228g(1.2
0×10-3mol)を加え、20℃に保ち攪拌しつつメ
チルメルカプタン4.10g(8.55×10-2mo
l)を吹き込み溶解させた。そのまま一晩反応させた
後、塩化メチレン、冷水を加えて有機層を分取し、2%
炭酸水素ナトリウム水溶液及び水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去した。得
られた粗物をトルエン50mlに溶解し、2,3−ジク
ロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン5.66g
(3.42×10-2mol)を加え、2.5時間加熱還
流を行った。冷却後、吸引濾過により結晶を除去し、濾
液を10%水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧
下で留去した。得られた粗物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液;塩化メチレン)で精製し、目的
物2.60gを得た。融点 55−56℃ 【0013】実施例5 1−(メチルチオ)ナフタレン
の合成: 【化18】 3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタレノン2.5g
(0.017mol)をメタノール20mlに溶解し、
パラトルエンスルホン酸0.23g(1.2mmol)
を加え、20℃に保ち攪拌しつつメチルメルカプタン
4.1g(0.085mol)を吹き込み溶解させた。
一晩反応させた後、塩化メチレン、冷水を加えて有機層
を分取し、2%炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩
水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶
媒を留去し粗物を得た。ジメチルスルホキシド40ml
にイオウ0.80g(0.025mol)を加え150
℃に加熱した溶液に、粗物のジメチルスルホキシド(2
0ml)溶液を滴下した。30分間反応した後、冷却
し、ジエチルエーテル、冷水を加えて有機層を分取し
た。1N水酸化ナトリウム水溶液、水及び飽和食塩水で
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去して粗物を得た後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液;塩化メチレン)で精製し、目的物2.
2gを得た。nD 28=1.6682 【0014】実施例6 6−[2′−(エチルチオ)プ
ロピル]−4−(メチルチオ)−3−プロピルベンゾ
[d]イソキサゾールの合成: 【化19】6−[2′−(エチルチオ)プロピル]−6,7−ジヒ
ドロ−3−プロピルベンゾ[d]イソキサゾール−4
(5H)−オン1.0g(3.55mmol)をメタノ
ール30mlに溶解し、パラトルエンスルホン酸0.0
5g(0.25mmol)を加え、20℃に保ち攪拌し
つつメチルメルカプタン1.0g(21mmol)を吹
き込み溶解させた。一晩反応した後、塩化メチレン、冷
水を加えて有機層を分取し、2%炭酸水素ナトリウム水
溶液及び水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗物をトルエン
30mlに溶解し、2,3−ジクロロ−5,6−ジシア
ノ−p−ベンゾキノン1.21g(5.33mmol)
を加え、3.5時間加熱還流を行った。冷却後、吸引濾
過により結晶を除去し、濾液を10%水酸化ナトリウム
水溶液及び飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;塩化
メチレン/ヘキサン=1/1)で精製し、目的物0.5
5gを得た。nD 28=1.5807 【0015】実施例7 6−[2′−(エチルチオ)プ
ロピル]−4−(メチルチオ)−2−プロピルベンゾ
[d]オキサゾールの合成: 【化20】 6−[2′−(エチルチオ)プロピル]−6,7−ジヒ
ドロ−2−プロピルベンゾ[d]オキサゾール−4(5
H)−オン0.40g(1.4mmol)を用い、実施
例6と同様な反応、後処理、精製により目的物0.16
gを得た。nD 29=1.5762 【0016】参考例1 4−メルカプトベンゾ[b]フ
ランの合成: 【化21】 4−(メチルチオ)ベンゾ[b]フラン0.50g
(3.0mmol)をメタノール3mlに溶解し、過酸
化水素30%水溶液0.68g(6.0mmol)を加
え、2時間加熱還流を行った。冷却後、水及び酢酸エチ
ルを加え有機層を分取し、5%チオ硫酸ナトリウム水溶
液及び飽和食塩水で洗浄した。次いで無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸
エチル)で精製し、4−(メチルスルフィニル)ベンゾ
[b]フラン0.48g(nD 13=1.5947)を得
た。得られた4−(メチルスルフィニル)ベンゾ[b]
フラン0.48g(2.7mmol)を無水酢酸4ml
に溶解し、120℃で8時間攪拌した。冷却後、減圧下
で無水酢酸を留去し粗Pummerer反応生成物0.
54gを得た。この粗物0.54gをメタノール5ml
に溶解し、3%水酸化ナトリウム水溶液7mlを加え、
室温で30分間攪拌した。その後、希塩酸を加えこの溶
液を酸性化し、塩化メチレンを加え有機層を分取した。
飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム)
で精製し、目的物0.30gを得た。nD 19=1.63
20 【0017】参考例2 4−(ベンジルチオ)ベンゾ
[b]フランの合成: 【化22】 4−メルカプトベンゾ[b]フラン0.28g(1.9
mmol)をDMF3mlに溶解し、5℃で水素化ナト
リウム(純度60%)80mg(2.0mmol)を加
え、5分間攪拌した後、塩化ベンジル0.26g(2.
0mmol)を加え、更に15分間攪拌した。その後、
水及びジエチルエーテルを加え有機層を分取し、水及び
飽和食塩水で洗浄した。次いで、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗物をヘキサンで
再結晶し、目的物0.41gを得た。融点 67−68
℃ 【0018】 【発明の効果】本発明の製造方法は出発原料のシクロヘ
キセノン化合物の二重結合の位置によらず目的のメチル
チオベンゼン類が製造できるため、位置選択的なメチル
チオベンゼン類の製法として有用である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一般式〔I−1〕 【化1】 又は一般式〔I−2〕 【化2】 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ水素原子、アルキル
基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ
基、フェニル基又はR1 とR2 が一緒になってその環中
にヘテロ原子を含んでいてもよい環を、R3 ,R4 及び
R5 はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルカノイル
基、アルコキシカルボニル基又はカルバモイル基を示
す。)で表わされる化合物とメチルメルカプタンと反応
させ、一般式〔II−1〕 【化3】 又は一般式〔II−2〕 【化4】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 は前記と同じ
意味を示す。)で表わされるジチオケタール化合物を
得、このジチオケタール化合物を、キノン類又はジメチ
ルスルホキシド及びイオウの存在下に脱水素及び脱スル
フェニル化することを特徴とする一般式〔III −1〕 【化5】 又は一般式〔III −2〕 【化6】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 は前記と同じ
意味を示す。)で表わされるメチルチオベンゼン類の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06665394A JP3534816B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | メチルチオベンゼン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06665394A JP3534816B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | メチルチオベンゼン類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07247263A JPH07247263A (ja) | 1995-09-26 |
JP3534816B2 true JP3534816B2 (ja) | 2004-06-07 |
Family
ID=13322080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06665394A Expired - Lifetime JP3534816B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | メチルチオベンゼン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
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US7008950B1 (en) | 1997-06-05 | 2006-03-07 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | Benzofurans as suppressors of neurodegeneration |
EP2386546B1 (en) | 2008-11-21 | 2015-08-19 | RaQualia Pharma Inc | Novel pyrazole-3-carboxamide derivate having 5-ht2b receptor antagonist activity |
-
1994
- 1994-03-10 JP JP06665394A patent/JP3534816B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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