JP3534554B2 - 複合分離膜およびその製造方法 - Google Patents
複合分離膜およびその製造方法Info
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Description
離に広範囲に適用できる分離膜の製造方法に関する。
以下に説明する。第二次世界大戦中、ウラン235濃縮
のために、UF6 ガス用無機多孔質膜が米国において開
発されたが、詳細に関しては、軍事用研究のために不明
な点が多い。最近では、トランジスターから集積回路の
製造に必要な超純水素(99.999%以上)製造のた
め、パラジウム合金膜の実用化が進んでいる。この合金
膜は、400〜450℃で使用される。
化に伴い、移動発生源(自動車等)からの排出を減らす
ため、石油精製工程に脱硫装置が大量に導入されてい
る。このような脱硫装置で用いられる水素を製造する必
要が生じている。そこで、従来、燃料として使用してい
た未回収の廃ガス中の水素を、膜を用いて回収するよう
になった。下記のような各種の有機分離膜が提案され、
実用化が進められている。すなわち、炭酸ガス、窒素、
酸素、炭化水素等のガス分離膜として、ポリイミド、ポ
リアミド、ポリスルホン、酢酸セルロース等の有機膜が
実用化されている。また、最近では、ゼオライト、シリ
カゲル等の無機膜が報告されている。これらの有機膜
は、中空糸型あるいはスパイラル型のモジュールとして
市販されている。ところが、有機膜は耐熱性に難点があ
り、最近のポリイミド製中空糸膜では、150℃で使用
されているものもあるが、通常は、室温付近で使用され
る。また、有機膜を膨潤させるような物質が存在すると
分離性能が低下する。
DA−p−ODA(ピロメリット酸二無水物と4,4’
−ジアミノジフェニルエーテルの共重合体)、PMDA
−p′−ODA等のポリイミド7.1部を、ジメチルア
セトアミド78.1部、フェナンスレン4.8部よりな
るキャスト液で70℃でキャストし、3分間蒸発させて
非対称ポリイミド平膜が製造されている。この分離膜
は、図3(出典:膜,Vol.17,No.1(199
2)p46)に示すように、沸点Tb の増加に伴って、
透過速度Qが増加する性能を有する。また、圧力Pの増
加による透過流速Q及び分離係数α(CO2 /CH4 )
への影響は、図4(出典:膜、Vol.17,No.1
(1992)p45)に示すようになる。
は、有機膜と無機膜との間で、以下のような相反する特
性を有している。例えば、無機膜は、有機膜に比較し
て、数倍〜十倍程度の透過速度がある。CO2 の透過速
度は、ポリイミド膜の場合は1×10-4(cm3 /cm2・s
ec ・cmHg)であり、シリカゲル膜の場合は2×10-3
(cm3 /cm2 ・sec ・cmHg)である。しかし、有機膜
は、無機膜に比較して、分離性能がよい。例えば、CO
2 /CH4 の分離係数αは、ポリイミド膜の場合500
〜1,000であり、シリカゲル膜の場合100〜20
0である(但し、供給ガス中のCO2 濃度が70vo
l.%場合)。ここで、分離係数α={(1−X)/
X}/{1−Y)/Y}であり、Xは膜へと供給される
ガス中のCO2 モル分率で、Yは膜を透過したガス中の
CO2 モル分率である。さらに、パラジウム等の無機膜
は、製造コストが高い。有機膜は、耐熱性が悪く、膨潤
し易いという課題があった。
解決するために、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコ
ニア、シリカ・アルミナ等の無機物と有機物を複合して
膜を製造することにより、高い透過速度と分離性能を有
する分離膜を得ることを提案するものである。すなわ
ち、無機物から成る多孔質体の細孔中に、一定の繰り返
し単位から成る有機系高分子を固定することにより、ガ
スの混合物の分離に広範囲に適用できる分離膜を工業的
規模で量産化する方法を提供する。
チタニア、ジルコニア、シリカ・アルミナ等の無機物か
ら成る多孔質体の細孔中に、複数の一定の繰り返し単位
から成る高分子共重合体を有する有機高分子と無機物の
複合分離膜を提供する。
ニア、ジルコニア、シリカ・アルミナ等の無機物から成
る多孔質体の少なくとも細孔内の表面上にフリーの官能
基を持つ少なくとも一種類の分子を固定する第1ステッ
プと、上記分子に第1官能基を少なくとも2か所に持つ
第1モノマーを上記分子1個あたりほぼ1分子分だけ固
定する第2ステップと、固定された上記第1モノマー
に、フリーの第2官能基を少なくとも2か所に持つ第2
モノマーを接触させ、第1官能基と第2官能基間で反応
を行わせ、第2モノマーをほぼ1分子分だけ上記第1モ
ノマーに結合させて共重合物を成長させる第3ステップ
と、上記第1モノマーを、上記共重合物と接触させ、第
1官能基と第2官能基間で反応を行わせ、第1モノマー
をほぼ1分子分だけ第2モノマーに結合させて共重合物
を成長させる第4ステップとを含み、上記第1モノマー
と上記第2モノマーを結合させて共重合物を成長させる
上記第3および第4ステップを複数回繰り返して行な
い、上記共重合物に複数の一定の繰り返し単位を持たせ
ることを特徴とする有機高分子と無機物の複合分離膜の
製造方法を提供する。
返し結合させるほか、3種またはそれ以上のモノマーを
繰り返して結合させて共重合体を形成することをもその
範囲に含むものである。
定の繰り返し単位を有する共重合物を無機物から成る多
孔質体の細孔壁に固定させる。 1)ステップ1 多孔質無機物の外面および細孔内の固体表面上にフリー
の官能基を持つ少なくとも一種類以上もつ分子を固定す
る。この分子は、官能基X1 を持つR0 X1 の構造をし
ている。 2)ステップ2 ステップ1の処理をした無機物の表面上にフリーの第1
官能基を少なくとも2か所に持つ第1モノマーの分子を
固定する。 3)ステップ3 第1モノマーを十分に溶解する溶媒を使用して、固定さ
れていない第1モノマーを洗浄・除去する。 4)ステップ4 これにフリーの官能基を少なくとも2か所に持つ第2モ
ノマーの溶液を接触させ、第1官能基と第2官能基間で
反応を行わせ、第2モノマーをほぼ1分子分だけ第1モ
ノマーに結合させて、共重合物を成長させる。 5)ステップ5 第2モノマーを十分に溶解する溶媒を使用して、固定さ
れていない第2モノマーを洗浄・除去する。 6)ステップ6 フリーの第1官能基を2か所に持つ第1モノマーの溶液
を、ステップ4で生成した共重合物と接触させ、第1官
能基と第2官能基間で反応を行わせ、第1モノマーをほ
ぼ1分子分だけ第2モノマーに結合させる。 7)ステップ7 第1モノマーを十分に溶解する溶媒を使用して、固定さ
れていない第1モノマーを洗浄・除去する。 8)ステップ4〜7を複数回繰り返して行なうことによ
り、生成した共重合物に一定の繰り返し単位を複数もた
せる。
て、物質R0 X1 により無機多孔質の細孔壁を処理する
のは、以降のステップで形成されるポリマーを無機多孔
質の細孔壁に固定させるためである。R0 としては、種
々ものを適宜用いることができるが、無機多孔質の細孔
径はSiO2 、Al2 O3 、TiO2 、ZnO2 系の酸
化物で構成されているので、この無機酸化物の酸素と結
合できる化学的性質を有するものが好ましい。具体的に
は、R0 X1 には、ビニルトリクロルシラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリ(2−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジニトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリニトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシランといったものがある。すなわち、より
具体的には、物質R0 X1 の例として、以下の構造式を
有するものがある。また、反応速度は遅くなるが、下記
式中のSiの代わりに、Cを含んだ構造のものも使用で
きる。
多孔質体は、使用する圧力に耐えるに充分な耐圧性をも
ち、細孔の直径分布があまり広くなく、本発明の経済的
な繰り返しで充分充填し得る大きさの細孔を有すのが好
ましい。このような物理的な性質を有しているものであ
れば、特に限定されないが、具体的には、シリカ、アル
ミナ、チタニア、ジルコニア、シリカ・アルミナ等の無
機物から成る多孔質体のほか、金属金網の結合体、多孔
質の焼結金属といったものを用いることができる。この
無機多孔質体は、その上に固定される有機高分子との関
係や、分離するガスに応じて選択されるべきものであ
る。その細孔の平均直径等も同様に、透過するガスの性
質等に応じて決定されるものであり、特に限定されない
が、通常10nm〜数μmの範囲が一般的であり、0.
05μm〜0.5μmの範囲が好ましい。
ノマーおよび第2モノマー、あるいは第3以降のモノマ
ーとしては、重合反応のための官能基を少なくとも2か
所に有していることが必要ではあるが、それ以外には特
に限定されない。例えば、第1のモノマーとしては、例
として以下のものを挙げることができる。
下のものを挙げることができる。
1 〜R6 は、Cn H2n+1で表される不飽和炭化水素で、
nは1以上の整数であればどのような数であっても構わ
ない。実用的には、nは1〜15程度が好ましい。
2モノマーは、原則として、異なるものであるが、同じ
ものであっても良い場合がある。また、第1モノマーま
たは第2モノマー同士が重合反応を起こすと、一分子分
だけ重合物を成長させることが難しくなり、有機物の膜
の厚さを正確に調節することが困難になる。本発明の方
法では第1モノマー又は第2モノマー同士が重合してし
まうことはないが、本発明の方法以外を用いた場合、第
1モノマー又は第2モノマー同士が重合してしまうこと
がある。
第2モノマーの他に、以下のものを例として挙げること
ができる。
定の場所に第3のモノマーを導入することも可能であ
る。特に第3のモノマーが、例えば、特定の物質に対し
て選択性があれば、その物質を有効に分離できる。さら
に、通常の有機膜化の手法では膜化できない第3のモノ
マーを、本発明の方法により膜の一部に取り込むことが
可能である。例えば、一般に膜化不可能なODA(4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル)と、PMDA(ピ
ロメリット酸二無水物)と、6FDA(ジフェニルヘキ
サフルオロイソピリデンテトラカルボン酸)とを繰り返
し単位とする共重合物を多孔質体の細孔内に固定するこ
とができ、CO2 /CH4 、O2 /N2 、H2 /CH4
の分離などには、特に有効である。以下に特定の物質に
対して選択性を有する第3のモノマーの例を示す。
しては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N−メチルピロリドン、クレゾー
ル、クロルフェノール、ジエチレングリコールジメチル
エーテルなどがある。
体の細孔壁に、高い選択性能を有する官能基を持つ物質
を固定させることにより、高い透過速度と良好な選択性
能の両方の特徴を有する分離膜を製造することができ
る。
以下の作用がある。 1)高分子鎖の長さを正確に制御できる。 2)従って、分離する対象物質に応じて細孔内の空間の
大きさを制御できる。 3)固い無機質の細孔内壁に固定した有機高分子膜を形
成させるので、有機高分子膜が膨潤することがなく、分
離効率が低下しない。 4)有機高分子膜の融点をある程度越えても、無機質細
孔内壁に固定された膜が流動しないので、耐熱性が高
い。 5)特定の場所に第3のモノマーを導入することも可能
であり、特に第3のモノマーが特定の物質に対して選択
性があれば、その物質を有効に分離できる。 6)通常の有機膜化の手法では膜化できない第3のモノ
マーを、本発明の方法により膜の一部に取り込むことが
可能である。
者の特徴を合わせ持つ複合膜は、従来の分離膜に比較し
て、非常に高性能の分離膜となる。以下の実施例によ
り、本発明をさらに詳細に説明する。
多孔質基体として、NOK社製のアルミナ多孔質管(内
径1.9mm、外径2.8mm、細孔径0.2μm)を
使用した。この基体を0.1N塩酸を使用して超音波洗
浄し、さらに水洗した後、21℃の室温で24時間、減
圧乾燥した。次に、この基体にR0 X1 の構造を有する
物質を以下の方法で固定した。
後、1cm3 のSiCl4 をこの中にいれ、マントルヒ
ータにより100℃に加熱してSiCl4 を蒸発させ、
多孔質基体に反応させた。ここで、SiCl4 で、多孔
質管を処理したのは、アルミナ基膜表面のOH基の数が
少ないので、OH基の数を増やすためである。
ラン(H2 NCH2 CH2 CH2 Si(OEt)3 )を
セパラブルフラスコ内に入れ、SiCl4 と同様の方法
で、多孔質基体に反応させた。これにより、3−アミノ
プロピルトリエトキシシランが、基体表面にシロキサン
結合によって固定される。この多孔質基体を110℃で
5分間加熱処理し、脱水により基膜表面のシラノール基
とシランから誘導されるシラノール基の共有結合を形成
させた。この操作はシランカップリング後にシロキサン
結合をつくるために行う。
に対して、以下の方法でポリアミック酸を合成した。下
記薬品をそれぞれビーカに準備した。 (a) ピロメリット酸二無水物(PMDA)0.5(mo
l/l) (b) 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)
0.5(mol/l) (c) N,N−ジメチルアセトアミド溶液(DMAc)
0.5(mol/l) (以上、いずれも和光純薬工業製特級試薬) 上記の処理を行った多孔質管を上記のPMDA中に浸漬
し、多孔質管の内部を真空に吸引して、薬品を多孔質内
部に導入した。そして、この処理を行った多孔質管を乾
燥N2 気流中にさらして乾燥した。さらに、この多孔質
管を上記DMAcが入ったビーカに浸漬して洗浄した。
その後、この多孔質管を乾燥N2 気流中にさらして乾燥
した。次いで多孔質管を上記ODAに浸漬し、多孔質管
の内部を真空に吸引して、薬品を多孔質内部に導入し
た。この多孔質管を乾燥N2 気流中にさらして乾燥した
後、上記DMAcが入ったビーカに浸漬して洗浄した。
その後、多孔質管を乾燥N2 気流中にさらして乾燥し
た。
Acへの浸漬と乾燥までの操作を40回行った多孔質管
A、及び20回行った多孔質管Bを製造した。
ルヘキサフルオロイソピリデンテトラカルボン酸無水物
を使用して、上記の一連の操作を20回行った多孔質管
Cを製作した。
B、Cを下記操作によりイミド化した。これらの多孔質
管をトルエンの入ったビーカに24時間浸漬してゲル化
させた後、高沸点溶媒セバシン酸ジオクチル溶液中に浸
漬して、100℃で1時間、200℃で1時間、300
℃で1時間保持する処理を行った。この多孔質管をメタ
ノール溶液が入ったビーカ中に24時間浸漬し、その
後、多孔質管を室温の真空デシケータ中に入れて24時
間にわたり真空乾燥した。このイミド化により、有機膜
は、耐熱性、耐圧性、耐溶剤性をもつようになる。
能評価を行った。図1に本発明による分離膜の性能を示
す。併せて、従来膜の性能を同図に示す。この図から本
発明による分離膜の性能が良いことが明らかである。ま
た、他の分離膜と本発明の分離膜における炭酸ガスの透
過係数PCO2 とメタンガスの透過係数PCH4 の比(35
℃)を比較して、図2(出典:高分子化工,第41巻第
1号(1992)p61)に示す。本図からも、本発明
による分離膜の性能が良いことが明白である。図2にお
いて、BPDA−p−ODA、BTDA−p−ODA、
PMDA−p−ODA、6FDA−p−ODAは、それ
ぞれ、ビフェニルテトラカルボン酸と4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、ベンゾフェノンテトラカルボン
酸と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ピロメリ
ット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、ジフェニルヘキサフルオロイソピリデンテトラカル
ボン酸と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを意味
する。
比較して数倍以上の高い透過速度を示す。またこの分離
膜のガス分離性能は、従来の有機膜と同等以上の性能を
示す。さらに、この複合分離膜は、工業的規模での量産
化が可能である。
る。
比較して説明するための図表である。
示す図表である。
力の影響を示す図表である。
Claims (4)
- 【請求項1】 シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニ
ア系の無機酸化物から成る多孔質体の少なくとも細孔中
に、上記無機酸化物の酸素に固定された少なくとも1種類の
分子と、 上記分子に固定され、2種類以上のモノマーが同じ種類
のモノマー同士で重合することなく繰り返し結合して形
成された高分子共重合体と を有する有機高分子と無機酸
化物の複合分離膜。 - 【請求項2】 シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニ
ア系の無機酸化物から成る多孔質体の少なくとも細孔内
の表面上に、フリーの官能基を持つ少なくとも一種類の
分子を固定する第1ステップと、 上記分子に第1官能基を少なくとも2か所に持つ第1モ
ノマーを上記分子1個あたりほぼ1分子分だけ固定する
第2ステップと、上記第1モノマーを十分に溶解する溶媒を使用して、固
定されていない第1モノマーを洗浄・除去する第3ステ
ップと、 固定された上記第1モノマーに、上記第1官能基とは異
なるフリーの第2官能基を少なくとも2か所に持つ第2
モノマーを接触させ、第1官能基と第2官能基間で反応
を行わせ、第2モノマーをほぼ1分子分だけ上記第1モ
ノマーに結合させて共重合物を成長させる第4ステップ
と、上記第2モノマーを十分に溶解する溶媒を使用して、固
定されていない第2モノマーを洗浄・除去する第5ステ
ップと、 上記第1モノマーを、上記共重合物と接触させ、第1官
能基と第2官能基間で反応を行わせ、第1モノマーをほ
ぼ1分子分だけ第2モノマーに結合させて共重合物を成
長させる第6ステップと、 を含み、 上記第1モノマーと上記第2モノマーを結合させて共重
合物を成長させる上記第3から第6ステップを複数回繰
り返して行ない、上記共重合物に複数の一定の繰り返し
単位を持たせることを特徴とする有機高分子と無機酸化
物の複合分離膜の製造方法。 - 【請求項3】 シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニ
ア系の無機酸化物から成る多孔質体の少なくとも細孔内
の表面上に、フリーの官能基を持つ少なくとも一種類の
分子を固定する第1ステップと、 上記分子に第1官能基を少なくとも2か所に持つ第1モ
ノマーを上記分子1個あたりほぼ1分子分だけ結合させ
て固定する第2ステップと、上記第1モノマーを十分に溶解する溶媒を使用して、固
定されていない第1モノマーを洗浄・除去する第3ステ
ップと、 結合した上記第1モノマーに、上記第1官能基とは異な
るフリーの第2官能基を少なくとも2か所に持つ第2モ
ノマーを接触させ、第1官能基と第2官能基との間で反
応を行わせ、第2モノマーをほぼ1分子分だけ上記第1
モノマーに結合させて共重合物を成長させる第4ステッ
プと、上記第2モノマーを十分に溶解する溶媒を使用して、固
定されていない第2モノマーを洗浄・除去する第5ステ
ップと、 結合した上記第2モノマーに、上記第1及び第2官能基
とは異なるフリーの第3官能基を少なくとも2か所に持
つ第3モノマーを接触させ、第2官能基と第3官能基と
の間で反応を行わせ、第3モノマーをほぼ1分子分だけ
上記第2モノマーに結合させて共重合物を成長させる第
6ステップと、上記第3モノマーを十分に溶解する溶媒を使用して、固
定されていない第3モノマーを洗浄・除去する第7ステ
ップと、 結合した上記第3モノマーに、上記第1モノマーを接触
させ、第1官能基と第3官能基との間で反応を行わせ、
第1モノマーをほぼ1分子分だけ第3モノマーに結合さ
せて共重合物を成長させる第8ステップと、 を含み、 上記第1モノマーと上記第2モノマーと上記第3モノマ
ーを結合させて共重合物を成長させる上記第3から第8
ステップを複数回繰り返して行ない、上記共重合物に複
数の一定の繰り返し単位を持たせることを特徴とする有
機高分子と無機酸化物の複合分離膜の製造方法。 - 【請求項4】 4種以上の異なるモノマーを用いて、8
ステップ以上のそれぞれのモノマーのための共重合体を
成長させるステップを一組として、それを複数回繰り返
すことを特徴とする請求項3記載の方法。
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JP29366596A JP3534554B2 (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 複合分離膜およびその製造方法 |
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JPH10128088A JPH10128088A (ja) | 1998-05-19 |
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