JP3473300B2 - 芳香族ポリイミド気体分離膜 - Google Patents
芳香族ポリイミド気体分離膜Info
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Description
酸成分と芳香族ジアミン成分とを重合及びイミド化して
得られる芳香族ポリイミドで構成されてなる芳香族ポリ
イミド気体分離膜に関する。
等に優れており、天然ガス等から特定ガスの分離回収や
有機液体の分離等に適用されている。また膜構造として
は、均質構造の均質膜、多孔膜や、緻密な層(スキン
層)とそれを支える多孔質層とからなる非対称構造の非
対称性膜等が知られており、これらの形状としてはフィ
ルム状の平膜、中空繊維状の中空糸膜等がある。
ガスの分離膜として使用した場合、2年間で炭酸ガスの
透過性能が20%低下するという報告がある。〔ザ・1
993・インターナショナル・コングレス・オン・メン
ブランズ・アンド・メンブラン・プロセシーズ、ヨシヒ
コ イワカミ、CO2 ・リム−バル・フィールドテスト
・ユージング・セルロース・アセテート・メンブラン・
アンド・ポリイミド・メンブラン(The 1993
International Congre−ss o
n Membranes and Membrane
Proces−ses,Yoshihiko Iwak
ami,CO2 RemovalFi−eld Tes
t using Cellulose Acetate
Me−mbrane and Polyimide
Membrane)〕 それ故、気体分離膜としては長期間、気体分離透過能を
維持する膜の開発が急務となっており、既にいくつかの
提案がある。
号公報において、炭酸ガス透過速度の優れている耐熱性
のガス分離膜を提案している。
て、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸無水物と置換フェニレンジアミンからなる芳香族ポ
リイミドを光化学的に架橋した気体分離膜を開示してい
る。
芳香族縮合系高分子の半透膜に不活性ガス雰囲気下で1
00〜200℃で加熱処理した浸透気化膜の製造方法が
開示されているが、気体分離膜としての使用は開示され
ていない。
ロメリット酸二無水物と特定ジアミンからなる芳香族ポ
リイミドを架橋したポリイミド選択透過膜が開示されて
いるが、しかし気体分離膜としての使用は開示されてい
ない。
フェニルヘキサフルオロイソプロピリデンテトラカルボ
ン酸二無水物と芳香族ジアミンからなる芳香族ポリイミ
ドに高エネルギー電磁線照射した半透過性隔膜が開示さ
れている。
期耐久性のレベルは示されておらず、長期に渡って、そ
の性能を十分に維持する気体分離膜は未だ得られていな
い。
解決し、長期間の使用後も気体分離透過能の低下しな
い、実使用上非常に有用な、芳香族ポリイミド気体分離
膜を提供することを課題とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、芳香族テトラカルボ
ン酸成分と芳香族ジアミン成分とを重合及びイミド化し
て得られる芳香族ポリイミド膜を、350℃を超える温
度で加熱処理して架橋させた芳香族ポリイミド気体分離
膜が提供される。
ボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを重合及びイミド化
して得られる芳香族ポリイミド膜において、芳香族ジア
ミン成分の20モル%以上が一般式(A)
機の置換基である。)で表されるジアミノジフェニレン
スルホン類である芳香族ポリイミド膜を、プラズマ照射
処理して架橋させた芳香族ポリイミド膜気体分離膜が提
供される。
ラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを重合及びイ
ミド化して得られる芳香族ポリイミド膜において、芳香
族ジアミン成分の20モル%以上が一般式(A)
機の置換基である。)で表されるジアミノジフェニレン
スルホン類である芳香族ポリイミド膜を、電子線照射処
理して架橋させた芳香族ポリイミド膜気体分離膜が提供
される。
ポリイミド膜は、芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族
ジアミン成分とを重合及びイミド化して得られる。特に
芳香族ジアミン成分として、ジアミノジフェニレンスル
ホン類を使用した芳香族ポリイミド膜を架橋すると、特
に二酸化炭素の分離透過能に優れ、しかも他のガス成分
についてもガス分離性において選択性を低下することな
く保持する芳香族ポリイミド気体分離膜を得ることがで
きる。
るジアミノジフェニレンスルホン類は一般式(A)
機の置換基である。)で表される。
レンスルホン類の使用量は20〜100モル%、好まし
くは50〜100モル%である。
は水素原子または有機の置換基である。有機の置換基と
してはアルキル基、アルケニル基等の炭化水素置換基又
はアルコキシ基を挙げることができ、特に炭素数1〜6
のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基が好適で
あり、更にメチル基、エチル基又はプロピル基等の炭素
数1〜3のアルキル基が好ましく、なかでもメチル基が
好ましい。
フェニレンスルホン類の代表例としては、3,7−ジア
ミノジフェニレンスルホン、3,7−ジアミノ−2,8
−ジメチル−ジフェニレンスルホン、3,7−ジアミノ
−2,6−ジメチル−ジフェニレンスルホン、3,7−
ジアミノ−2,8−ジエチル−ジフェニレンスルホン、
3,7−ジアミノ−2,6−ジエチル−ジフェニレンス
ルホン、3,7−ジアミノ−2,8−ジプロピル−ジフ
ェニレンスルホン、3,7−ジアミノ−2,6−ジプロ
ピル−ジフェニレンスルホン、3,7−ジアミノ−2,
8−ジビニル−ジフェニレンスルホン、3,7−ジアミ
ノ−2,6−ジビニル−ジフェニレンスルホン、3,7
−ジアミノ−2,8−ジアリル−ジフェニレンスルホ
ン、3,7−ジアミノ−2,6−ジアリル−ジフェニレ
ンスルホン、3,7−ジアミノ−2,8−ジイソプロペ
ニル−ジフェニレンスルホン、3,7−ジアミノ−2,
6−ジイソプロペニル−ジフェニレンスルホン、3,7
−ジアミノ−2,8−ジメトキシ−ジフェニレンスルホ
ン、3,7−ジアミノ−2,6−ジメトキシ−ジフェニ
レンスルホン、3,7−ジアミノ−2,8−ジエトキシ
−ジフェニレンスルホン、3,7−ジアミノ−2,6−
ジエトキシ−ジフェニレンスルホン等を挙げることがで
きる。これらジアミノジフェニレンスルホン類は1種類
の単独使用でも、複数種類を併用してもよく、特に3,
7−ジアミノ−2,8−ジメチル−ジフェニレンスルホ
ン又は3,7−ジアミノ−2,6−ジメチル−ジフェニ
レンスルホンの単独使用、又は3,7−ジアミノ−2,
8−ジメチル−ジフェニレンスルホン及び3,7−ジア
ミノ−2,6−ジメチル−ジフェニレンスルホンの併用
が好ましい。
たジアミノジフェニレンスルホン類以外に使用されるそ
の他の芳香族ジアミンの代表例としては、o−フェニレ
ンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレン
ジアミン等のフェニレンジアミン類、4,4’−ジアミ
ノジフェニル、3,3’−ジアミノジフェニル、2,
2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジ
フェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジ
フェニル等のジアミノジフェニル類、4,4’−ジアミ
ノ−ジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,
4’−ジアミノ−ジフェニルエーテル、3,3’−ジエ
トキシ−4,4’−ジアミノ−ジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノ−ジフェニルエーテル等のジアミノ
ジフェニルエーテル類、4,4’−ジアミノ−ベンゾフ
ェノン、3,3’−ジアミノ−ベンゾフェノン等のジア
ミノベンゾフェノン類、2,2−ビス(3−アミノフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)
プロパン等の2,2−ビス(アミノフェニル)プロパン
系化合物等を挙げることができる。これらの芳香族ジア
ミンは1種類の単独使用でも、複数種類を併用してもよ
く、また、置換基を有するものでもよい。
ノジフェニレンスルホン類とその他の芳香族ジアミンを
複数種類併用することができる。その場合、ジアミノジ
フェニレンスルホン類としては3,7−ジアミノ−2,
8−ジメチル−ジフェニレンスルホン又は3,7−ジア
ミノ−2,6−ジメチル−ジフェニレンスルホンが好ま
しく、ジアミノジフェニレンスルホン類の使用量は20
〜100モル%、好ましくは50〜100モル%であ
り、その他の芳香族ジアミンとしては特に限定されない
が、その使用量は0〜80モル%、好ましくは0〜50
モル%である。
例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物等のビフェニルテトラカルボン
酸類、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物等のベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸類、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物等のジフェニル
ヘキサフルオロプロパン類、ピロメリット酸二無水物等
のピロメリット酸類を挙げることができる。これらの芳
香族テトラカルボン酸は1種類の単独使用でも、複数種
類を併用してもよく、また置換基を有するものでもよ
い。
2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物又はこれらの誘導体は好適である。
素、メタン、水蒸気、硫化水素、二酸化硫黄、二酸化炭
素等のガス混合物の分離、精製、濃縮に使用できる。特
に二酸化炭素を含有する混合ガスについて優れた分離性
を示すため、例えば二酸化炭素とメタン、二酸化炭素と
水素等の分離に好適な二酸化炭素分離膜として使用する
ことができる。
は緻密層と多孔質層とからなる非対称性膜等を、平膜状
又は中空糸状に成形して使用することができる。特に、
非対称性中空糸膜は、モジュールにした時の充填密度が
高くなりコンパクト化が可能という点で、好適である。
芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分と
を、略等モル、重合及びイミド化して得られるものであ
れば、公知のどのような方法で製造されたものであって
もよい。例えば、本発明の芳香族ポリイミドの非対称性
中空糸膜の製造方法としては次の様な方法を挙げること
ができる。芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミ
ン成分を略等モル用いて、有機極性溶媒中で溶解、重合
及びイミド化し、芳香族ポリイミド溶液を調製する。そ
の調製した溶液をドープ液とし、これを中空糸形成ノズ
ルから押し出し、中空糸状態に形成した後、凝固液中で
凝固させ、ついで凝固液を除去し、乾燥して、その表面
に緻密な層(スキン層)を有する緻密層と多孔質層から
なる、芳香族ポリイミドの非対称性中空糸膜を製造する
ことができる。重合及びイミド化は、一度ポリアミック
酸にした後、イミド化する方法でもよいが、フェノール
系溶媒中において140℃以上、好ましくは150〜2
50℃の温度で一段で重合およびイミド化して、フェノ
ール系溶媒に溶解したポリイミド溶液を得る方法が、工
程の簡略化、均質なドープ液が容易に得られる等の面で
好適である。
クレゾール、キシレノール、パラクロロフェノール等の
モノハロゲン化フェノール、モノハロゲン化アルキルフ
ェノール等を挙げることができる。
香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを重
合及びイミド化して得られる芳香族ポリイミド膜を架橋
することによって得られる。架橋は、芳香族ポリイミド
膜を350℃を超える温度、好ましくは350℃を超え
420℃以下の温度、更に好ましくは370℃以上40
0℃以下の温度で加熱処理することにより行われる。3
50℃以下では、架橋していないポリイミドが多数存在
し、充分な効果を得ることができない。
分解点以下で行う必要があり、分解点より5℃以上低い
温度で行うことが好ましい。特に、芳香族ポリイミド膜
が中空糸膜又は非対称膜である場合、加熱処理は芳香族
ポリイミド膜のガラス転移点又は融点より低い温度が好
ましく、更にはガラス転移点より5℃以上低い温度で行
うことが好ましい。
ド膜を所定の温度で加熱する方法であればよい。例え
ば、乾燥機の容器内にて芳香族ポリイミド膜を空気雰囲
気下、あるいは空気以外の雰囲気下で処理する場合はそ
の雰囲気以外の気体が3%以下になるまで十分に置換し
た後、芳香族ポリイミド膜を容器内にセットし、350
℃を超える温度で加熱処理することにより行われる。
理時間として、0.5〜5時間芳香族ポリイミド膜を加
熱することが好ましく、特に1〜3時間芳香族ポリイミ
ド膜を加熱すると、処理雰囲気を問わず充分な架橋が得
られるため好適である。
理雰囲気として、窒素、ヘリウム又はアルゴン等の不活
性ガス又は酸素含有ガス等が挙げられ、好ましくは窒
素、ヘリウム又はアルゴン等の不活性ガス又は空気であ
り、なかでも窒素、ヘリウム又はアルゴン等の不活性ガ
ス雰囲気下で芳香族ポリイミド膜を加熱処理すると、特
に気体透過速度の初期値を高いレベルに保持した芳香族
ポリイミド気体分離膜が得られるという点で好適であ
る。
理条件の組み合わせとしては、芳香族ポリイミド膜を空
気雰囲気下で0.5〜5時間、特に好ましくは1〜3時
間加熱処理すること、又は芳香族ポリイミド膜を窒素雰
囲気下で0.5〜5時間、特に好ましくは1〜3時間加
熱処理することを挙げることができる。
はプラズマ照射処理によっても可能である。プラズマ照
射に際し使用されるガスとしては、アンモニア、酸素等
の高分子にラジカルを発生させるような物質、あるいは
アクリル酸、アセトン等の気化させることの出来る物質
を用いることができ、好ましくは、アンモニア又はアセ
トンである。プラズマ照射のパワーは5〜100W、好
ましくは10〜50W、時間は0.5〜30分、好まし
くは1〜5分、真空度は0.05〜1.5torr、好
ましくは0.2〜1torr、ガス流量は10〜50c
c/min、好ましくは15〜30cc/minであ
る。
橋は電子線照射による架橋も可能である。電子線照射量
は1〜10MRad、好ましくは2〜8MRadであ
る。
ができる。膨潤度が100%を超えると、架橋していな
いポリイミド鎖が多数存在し、使用時間の経過とともに
気体分離透過能の低下を招く。しかしながら、本発明に
より架橋を行い、膨潤度が100%以下を示すと、長期
間使用しても優れた気体分離透過能を維持し続ける、と
いう特性を有した架橋した芳香族ポリイミド気体分離膜
となる。
り行うと、表面のみならず、内部にも架橋がおこり、ま
た特別な装置を必要としないため、比較的容易に膨潤度
が100%以下を示す芳香族ポリイミド気体分離膜を得
ることができることから好適である。
た。膨潤度テストとして、試験管にパラクロロフェノー
ルを用意し、その中に中空糸片を浸漬し、これを70℃
で2時間保持した。その後、中空糸片の長さを測定し、
次式より膨潤度を求めた。
は次のようにして行った。非対称性中空糸膜、ステンレ
スパイプ及びエポキシ樹脂系接着剤を使用して、透過性
能評価用エレメントを作製した。そのエレメントをステ
ンレス容器に装着して、二酸化炭素及びメタンの混合ガ
ス(二酸化炭素濃度20%)を60℃、70kg/cm2で
中空糸の外側に供給し、気体透過試験を行い、気体透過
速度及びメタンの透過速度(P’CH4 )に対する二酸
化炭素透過速度(P’CO2 )の比より選択性(α)を
透過側ガスの透過量とガスクロマトグラフィー分析の測
定値から、次式より算出した。
間)行い、透過速度の変化、選択性の変化を経時的に評
価することにより耐久性の評価を行った。
発明を説明する。
として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(以下、BPDA)50ミリモル、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン二無水物(以下、6FDA)40ミリモル及び
3,3’,4,4’−ベンゾフェエノンテトラカルボン
酸二無水物(以下、BTDA)10ミリモルと、芳香族
ジアミン成分として3,7−ジアミノ−2,8−ジメチ
ル−ジフェニレンスルホン(以下、TSN)100ミリ
モルとをパラクロロフェノール395g中で溶解し、窒
素雰囲気下180℃で攪拌、20時間重合し、ポリイミ
ド濃度が16重量%のポリイミド溶液を調製した。この
ポリイミド溶液は100℃の溶液粘度(回転粘度)が1
209ポイズあった。30℃、測定濃度0.5g/10
0ml溶媒(パラクロロフェノール4容量部とオルソク
ロロフェノール1容量部との混合溶媒)において、ポリ
イミド溶液中のポリマー対数粘度は1.2であった。
イミド溶液を400メッシュの金網でろ過し、これをド
ープ液とし、中空糸用ノズル(円形開口部外径1000
μm、円形開口部スリット幅200μm、芯部開口部外
径400μm)を備えた紡糸装置を使用して、中空糸紡
糸用ノズルからドープ液を中空糸状に吐出させた。吐出
した中空糸状体を窒素雰囲気中に通した後、一次凝固液
(0℃、70重量%のエタノール水溶液)に浸漬し、さ
らに1対の案内ロールを備えた二次凝固装置内の二次凝
固液(0℃)中で案内ロール間を往復させて、中空糸状
体を凝固させ、引き取りロールで引き取りながら(引き
取り速度15m/分)、紡糸して中空糸膜を得た。紡糸
により得た中空糸膜をボビンに巻き取り、エタノールで
洗浄した後、イソオクタンでエタノールを置換し、中空
糸膜を100℃に加熱してイソオクタンを蒸発させて乾
燥して非対称性中空糸膜を製造した。
囲気に置換した後、紡糸して得た中空糸膜を封止し、乾
燥器中で、370℃に3時間保持することにより架橋処
理を行い、気体分離膜を得た。パラクロロフェノールで
膨潤度の測定を行い、結果を表1に示した。また、二酸
化炭素透過速度の低下率の測定を行い、結果を表1に示
した。さらにまた、二酸化炭素透過速度と選択性の経時
変化の測定を行い、結果を図1に示した。
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を45ミリモ
ル、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン二無水物40ミリモル及びピロメ
リット酸二無水物(以下、PMDA)15ミリモルと、
芳香族ジアミン成分として3,7−ジアミノ−2,8−
ジメチル−ジフェニレンスルホン50ミリモルと2,
2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジ
フェニル(以下、TCB)50ミリモルとした以外は実
施例2と同様にして、架橋した非対称性中空糸膜を得
た。パラクロロフェノールで膨潤度の測定を行い、結果
を表1に示した。また、二酸化炭素透過速度の低下率の
測定を行い、結果を表1に示した。さらにまた、二酸化
炭素透過速度と選択性の経時変化の測定を行い、結果を
図1に示した。
した以外は実施例1と同様にして、架橋した非対称性中
空糸膜を得た。パラクロロフェノールで膨潤度の測定を
行ったところ、膨潤度は80%であった。
した以外は実施例1と同様にして、架橋した非対称性中
空糸膜を得た。パラクロロフェノールで膨潤度の測定を
行ったところ、膨潤度は31%であった。
した以外は実施例2と同様にして、架橋した非対称性中
空糸膜を得た。パラクロロフェノールで膨潤度の測定を
行ったところ、膨潤度は75%であった。
した以外は実施例1と同様にして、架橋した非対称性中
空糸膜を得た。パラクロロフェノールで膨潤度の測定を
行ったところ、膨潤度は74%であった。
した以外は実施例2と同様にして、架橋した非対称性中
空糸膜を得た。パラクロロフェノールで膨潤度の測定を
行ったところ、膨潤度は11%であった。
保持した以外は実施例2と同様にして、架橋した非対称
性中空糸膜を得た。この中空糸片は、パラクロロフェノ
ールに溶解してしまい、膨潤度を測定することはできな
かった。また、480時間後の二酸化炭素透過速度は初
期値に比べて低下していた。パラクロロフェノールによ
る膨潤度の測定結果は表1に示した。また、二酸化炭素
透過速度の低下率の測定を行い、結果を表1に示した。
さらにまた、二酸化炭素透過速度と選択性の経時変化の
測定を行い、結果を図1に示した。
した以外は実施例2と同様にして、架橋した非対称性中
空糸膜を得た。パラクロロフェノールで膨潤度の測定を
行ったところ、膨潤度は150%であった。
した以外は実施例2と同様にして、架橋した非対称性中
空糸膜を得た。パラクロロフェノールで膨潤度の測定を
行ったところ、膨潤度は132%であった。
は、気体の透過性に優れかつ分離度が大きく、耐溶剤性
及び耐圧性に優れている。特に長期に使用しても、優れ
た気体分離透過能を維持することができる。従って、本
発明の芳香族ポリイミド気体分離膜は、工業的な長期間
の使用において安定した気体分離透過能を示し、産業上
の有用性が極めて大きい、という効果を有する。
た図である。
Claims (11)
- 【請求項1】芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジア
ミン成分とを重合及びイミド化して得られる芳香族ポリ
イミド膜を350℃を超える温度で加熱処理して架橋さ
せた芳香族ポリイミド気体分離膜であって、 芳香族ジアミン成分が、一般式(A) 【化1】 (但し、一般式(A)中のR及びR’は水素原子又は有
機の置換基である。)で表されるジアミノジフェニレン
スルホン類が20〜100モル%と、フェニレンジアミ
ン類、ジアミノジフェニル類、ジアミノジフェニルエー
テル類、ジアミノベンゾフェノン類及び2,2−ビス
(アミノフェニル)プロパン系化合物から選ばれた1種
類又は複数種類の芳香族ジアミンが80〜0モル%とで
構成され、 更に、パラクロロフェノール溶液中における膨潤度が1
00%以下であることを特徴とする芳香族ポリイミド気
体分離膜。 - 【請求項2】一般式(A)のR及びR’が水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基である請求項
1に記載の芳香族ポリイミド気体分離膜。 - 【請求項3】一般式(A)のR及びR’が水素原子又は
炭素数1〜6を有するアルキル基である請求項2に記載
の芳香族ポリイミド気体分離膜。 - 【請求項4】一般式(A)で表されるジアミノジフェニ
レンスルホン類が、3,7−ジアミノ−2,8−ジメチ
ル−ジフェニレンスルホン及び、又は3,7−ジアミノ
−2,6−ジメチル−ジフェニレンスルホンであること
を特徴とする請求項3に記載の芳香族ポリイミド気体分
離膜。 - 【請求項5】芳香族ポリイミド膜を空気雰囲気下で加熱
処理することにより架橋させた請求項1〜4のいずれか
に記載の芳香族ポリイミド気体分離膜。 - 【請求項6】芳香族ポリイミド膜を窒素雰囲気下で加熱
処理することにより架橋させた請求項1〜4のいずれか
に記載の芳香族ポリイミド気体分離膜。 - 【請求項7】芳香族ポリイミド気体分離膜が、二酸化炭
素分離膜であることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
かに記載の芳香族ポリイミド気体分離膜。 - 【請求項8】芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジア
ミン成分とを重合及びイミド化して得られる芳香族ポリ
イミド膜をプラズマ照射処理して架橋させた芳香族ポリ
イミド気体分離膜であって、 芳香族ジアミン成分が、一般式(A) 【化1】 (但し、一般式(A)中のR及びR’は水素原子又は有
機の置換基である。)で表されるジアミノジフェニレン
スルホン類が20〜100モル%と、フェニレンジアミ
ン類、ジアミノジフェニル類、ジアミノジフェニルエー
テル類、ジアミノベンゾフェノン類及び2,2−ビス
(アミノフェニル)プロパン系化合物から選ばれた1種
類又は複数種類の芳香族ジアミンが80〜0モル%とで
構成され、 更に、パラクロロフェノール溶液中における膨潤度が1
00%以下であることを特徴とする芳香族ポリイミド気
体分離膜。 - 【請求項9】芳香族ポリイミド気体分離膜が、二酸化炭
素分離膜であることを特徴とする請求項8に記載の芳香
族ポリイミド気体分離膜。 - 【請求項10】芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジ
アミン成分とを重合及びイミド化して得られる芳香族ポ
リイミド膜を電子線照射処理して架橋させた芳香族ポリ
イミド気体分離膜であって、 芳香族ジアミン成分が、一般式(A) 【化1】 (但し、一般式(A)中のR及びR’は水素原子又は有
機の置換基である。)で表されるジアミノジフェニレン
スルホン類が20〜100モル%と、フェニレンジアミ
ン類、ジアミノジフェニル類、ジアミノジフェニルエー
テル類、ジアミノベンゾフェノン類及び2,2−ビス
(アミノフェニル)プロパン系化合物から選ばれた1種
類又は複数種類の芳香族ジアミンが80〜0モル%とで
構成され、 更に、パラクロロフェノール溶液中における膨潤度が1
00%以下であることを特徴とする芳香族ポリイミド気
体分離膜。 - 【請求項11】芳香族ポリイミド気体分離膜が、二酸化
炭素分離膜であることを特徴とする請求項10に記載の
芳香族ポリイミド気体分離膜。
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