JP3534439B2 - 冷凍食品用複合容器 - Google Patents

冷凍食品用複合容器

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JP3534439B2 JP09290194A JP9290194A JP3534439B2 JP 3534439 B2 JP3534439 B2 JP 3534439B2 JP 09290194 A JP09290194 A JP 09290194A JP 9290194 A JP9290194 A JP 9290194A JP 3534439 B2 JP3534439 B2 JP 3534439B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タラコ、辛し明太子、
かずの子、うなぎの白子、たらば蟹、毛蟹等の食品用複
合容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の食品容器としては、射出
成形により成形されたポリプロピレンや型内ビーズ発泡
成形されたポリスチレンの容器に辛し明太子等の食品を
収納し、この容器の開放部を透明なポリ塩化ビニルやポ
リスチレン、ポリプロピレン製の差圧成形製蓋を被せて
密閉し、ついで、これを白ボ−ル、白カ−トン等の吸水
性のパルプ抄造紙製外箱内に内挿し、更にこの外箱の表
面を耐水性の印刷紙で包装し、この包装物を−10℃〜
−25℃の冷凍庫で3〜10日貯蔵して食品を冷凍した
後、小売店に出荷し、店頭のショ−ウィンド−ケ−ス
(0℃±1℃)に陳列し、消費者に販売している。
【0003】外箱に吸水性パルプ紙を用いるのは、店頭
に0℃前後で包装物が陳列されたとき、大気中の湿気が
包装紙の表面で凝縮して、一部カートン箱に付着するた
め、この凝縮水を吸収させるためであり、さらに、その
外箱の表面の包装に耐水性の印刷紙を用いるのはこの凝
縮した水により印刷がふやけないようにするためであ
る。耐水性の印刷紙としては、透明な樹脂フィルムの表
面にピグメント塗工した塗工紙、またはパルプ紙の両面
に樹脂フイルムを貼合した積層体、が使用されている。
これら耐水性を付与する樹脂フィルムとしては、通常、
樹脂フィルム内部に空孔(ボイド)を有しない、透明な
樹脂フィルムが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の食品の包装容器
は、内容器と外箱と包装紙の三つの資材を必要とし、包
装に手間がかかった。包装資材が二点、特に最外側の包
装紙を不要とすることができれば、包装がより簡略化さ
れ、それだけ包装の手間を省くことができる。
【0005】簡略化のため、吸水性のカートン紙と耐水
性の化粧印刷紙とを接着剤で貼合し、これを外箱形成台
紙用に、ヒンジを付して断し、これを折り畳み、組み
立てようとしたところ、ヒンジ特性が悪く、台紙にしわ
がよったり、組み立て時に折り曲げたヒンジ部が元に戻
ってしまい、機械による外箱の組み立てにはトラブル等
の問題が多々発生することが判明した。本発明は、内容
器と外箱の二点からなる複合容器であって、積層貼合紙
を外箱形成台紙として用いてもヒンジ特性が良好で、機
械による外箱組み立てにおいてもトラブルの発生しない
複合容器を提供することを目的をするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、熱可塑
性樹脂製容器の収納部に食品を収納し、蓋体を被せた内
容器(C)を、(A)内面が坪量160〜465g/m
2 の吸水性パルプ抄造紙と、(B)外面が不透明度(J
IS P−8138)が85%以上、次式(1)で算出
される空孔率が10〜60%、肉厚が30〜120μ
m、密度が0.60〜1.0g/cm3 の無機微細粉末
含有樹脂製延伸フイルムよりなる耐水性合成紙との積層
体よりなる外箱(D)内に、内装したことを特徴とする
冷凍食品用複合容器、である。
【0007】
【式2】
【0008】本発明の第2は、その際合成紙()が、
無機微細粉末を5〜40重量%の割合で含有する二軸延
伸熱可塑性樹脂フイルムを基材層とし、無機微細粉末を
8〜65重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂の一軸延
伸フイルムを紙状層とする複層合成紙である第1発明の
複合容器、である。
【0009】
【作用】本発明においては、外箱(D)の形成用台紙と
して、内面となる吸水性パルプ抄造紙(A)外面とな
特定の空孔率を有する耐水性合成紙との積層体を用い
るものであるから、内面が吸水性であっても外面耐水
性であり、内面から吸水しても外面の印刷がふやけるこ
とがなく、しかもヒンジを付与すると耐水性合成紙
(B)の内部に存在する空孔が潰れ、破壊されることに
より、ヒンジ特性の優れた外箱台紙となり、機械による
外箱組み立てが可能な複合容器が得られる。即ち、従来
の空孔を有しない樹脂フィルムよりなる耐水性の印刷紙
と比べて、本発明の内部に空孔を有する耐水性の合成紙
(B)を用いることにより、本発明の課題とする積層体
(積層貼合紙)からなる外箱形成用台紙のヒンジ特性を
改善したものである。機械による組み立ては、積層体か
らなるヒンジ付き打ち抜き台紙を折り曲げ、ホットメル
ト剤を用いて外箱端部を接着することにより行う。
【0010】パルプ抄造紙(A) 本発明で用いられるパルプ抄造紙(A)は、外箱に剛性
を持たせると共に、吸水性を付与するものであり、坪量
160〜465g/m2 、好ましくは190〜260g
/m2 の吸水性のパルプ抄造紙、例えば白ボール紙、カ
ートン紙等である。
【0011】合成紙(B) 本発明で用いられる合成紙(B)は、外箱に耐水性を付
与すると同時に印刷性を持たせるものであり、さらに外
箱用台紙とした際のヒンジ特性を良好とするためにフィ
ルム内部に微細なボイドを有する延伸樹脂フィルムより
なる合成紙であって、その不透明度(JIS P−81
38)が85%以上、好ましくは90%以上で、空孔率
が10〜60%、好ましくは15〜45%、肉厚が30
120μm、好ましくは50〜120μmのものであ
り、かかる微多孔の合成紙としては、例えば次の(1)
(3) のものが挙げられ、これらは既述の特許公報にその
製法が記載されている。
【0012】(1) 無機微細粉末又は有機充填剤を8〜6
5重量%の割合で含有する微多孔を有する熱可塑性樹脂
の二軸延伸フィルム(特公昭54−31032号公報、
米国特許第3775521号明細書、米国特許第419
1719号明細書、米国特許第4377616号明細
書、米国特許第4560614号明細書等)。(2) 無機微細粉末を5〜40重量%含有する二軸延伸熱
可塑性フィルムを基材層(1a)とし、無機微細粉末を
8〜65重量%含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸フィル
ムを紙状層(1b)とする合成紙(特公昭46−407
94号公報、特開昭57−149363号公報、同57
−181829号公報等)。
【0013】この合成紙は、2層構造であっても、基材
層の表裏面に一軸延伸フィルムの紙状層が存在する三層
構造(特公昭46−40794号公報)であっても、紙
状層と基材層間に他の樹脂フィルム層が存在する3層〜
7層の合成紙(特公昭50−29738号公報、特開昭
57−149363号公報、同56−126155号公
報、同57−181829号公報)であっても、裏面が
プロビレン・エチレン共重合体、エチレン・(メタ)ア
クリル酸共重合体の金属塩(Na、Li、Zn、K)、
塩素化ポリエチレン等の基材層樹脂よりも低融点の樹脂
よりなるヒ−トシ−ル層を有する三層以上の合成紙であ
ってもよい(特公平3−13973号公報)。
【0014】図3に、一例として複層合成紙の断面図を
パルプ紙との積層体の一部として示す。この例は合成紙
の表面に更にオフセット印刷性を向上させるために塗布
剤層が設けられた合成紙を示すものであり、図3示すよ
うに熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルムを基材層(1a)
とし、表裏面に無機微細粉末を8〜65重量%含有する
熱可塑性樹脂の一軸延伸フィルムよりなる表面紙状層
(1b)と裏面紙状層(1c)とを有する複層フィルム
の表面層(1b)側にポリエチレンイミン、ポリ(エチ
レンイミン−尿素)、ポリアミンポリアミドのエチレン
イミン付加物、ポリアミンポリアミドのエピクロルヒド
リン付加物、三級乃至四級窒素含有アクリル系樹脂から
なる群より選ばれた水溶性の印刷性を改善する塗布層
(1d)が設けられた構造の合成紙(B)である。
【0015】三層構造の合成紙一例は、無機微細粉末を
5〜40重量%含有する熱可塑性樹脂フィルムを、該樹
脂の融点より低い温度で一方向に延伸して得られる一軸
方向に配向したフィルムの両面に、無機微細粉末を8〜
65重量%含有する熱可塑性樹脂の溶融フィルムを積層
し、次いで前記方向と直角の方向にこの積層フィルムを
延伸することにより得られる紙状層が一軸方向に配向
し、微細な空隙を多数有するフィルムであり、基材層は
二軸方向に配向した積層構造物である。勿論、この表面
に前記プライマ−(塗布剤)の層を設けてオフセット印
刷性をより向上させてもよく、二軸延伸フィルムの基材
層(1a)は合成紙の縦と横の強度バランスの付与に寄
与し、また、紙状層の一軸延伸フィルム(1b、1c)
は紙的風合を呈する。
【0016】(3) 上記(2)の合成紙の紙状層側に、更
に、無機微細粉末を含有しない肉厚0.1〜20μmの
透明な熱可塑性樹脂ラミネート層が設けられた構造の高
い光沢を有する合成紙(特公平4−60437号公報、
同1−60411号公報、特開昭61−3748号公
報)。
【0017】例えば、熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルム
を基材層(1a)とし、無機微細粉末を8〜65重量%
含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸フィルムよりなる表面
層(1b)と裏面層(1c)を有する複層フィルムを支
持体とし、この支持体の表面層(1b)側に無機微細粉
末を含有しない熱可塑性樹脂の透明フィルム層を設け、
更に帯電防止機能を有する塗布層(1d)が設けられた
合成紙(特開昭61−3748号公報)、あるいは、熱
可塑性樹脂フィルムの二軸延伸フィルムを基材層(1
a)とし、この基材層の少なくとも片面に、無機微細粉
末を8〜65重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂の一
軸延伸フィルムよりなる紙状層(1b)と、熱可塑性樹
脂フィルムの一軸延伸フィルムよりなる表面層(1d)
とのラミネ−ト物が備えられている合成紙であって、前
記表面層(1d)の肉厚(t)は、紙状層に存在する無
機微細粉末の平均粒径を(R)としたとき、次式(2)
を満足することを特徴とする複層樹脂フィルムよりなる
合成紙(特公平1−60411号公報)。
【数1】R≧t≧1/10×R ・・・ (2)
【0018】合成紙の素材の熱可塑性樹脂としては、ポ
リオレフィン樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(4−メチ
ルペンテン−1)、また、ポリスチレン、ポリアミド、
ポリエチレンテレフタレ−ト、エチレン−酢酸ビニル共
重合体のケン化物、エチレン−アクリル酸共重合体およ
びその塩、塩化ビニリデン共重合体たとえば塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、その他、およびこれらの混
合物を例示することができる。
【0019】これらの中でも耐水性、耐薬品性の面から
ポリプロピレン、ポリエチレンが好ましい。また、基材
層にポリプロピレンを用いる場合は、延伸性を良好とす
るためポリエチレン、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体等のポリプロピレンよりも融点が低い樹脂
を3〜25重量%配合するのがよい。また、無機微細粉
末としては炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けい
そう土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム等、粒径が
0.03〜16ミクロンのものが使用される。延伸倍率
は縦、横方向とも4〜10倍が好ましく、延伸温度は樹
脂がホモポリプロピレン(融点164〜167℃)のと
きは150〜162℃、高密度ポリエチレン(融点12
1〜124℃)のときは110〜120℃、ポリエチレ
ンテレフタレ−ト(融点246〜252℃)のときは1
04〜115℃である。また、延伸速度は50〜350
m/分である。
【0020】合成紙の不透明度が85%未満では、印刷
の見映えが悪く、また空孔率が10%未満では、ヒンジ
特性が悪く、逆に空孔率が60%を越えては、合成紙の
強度(引張強度、曲げ強度)が低くなりすぎ、実用的で
ない。合成紙の肉厚は、30〜120μm、好ましくは
50120μmであり、30μm未満では合成紙を安
定して製造することが困難であり、120μmを超える
と剛性が高くなり過ぎ、ヒンジ特性が低下し、機械での
外箱の組み立てが困難となる。
【0021】プライマー 本発明の吸水性のパルプ紙と耐水性の合成紙との積層体
を形成するには、一般的には接着層としてプライマーを
使用し、貼合せた構造(図4参照)とする。プライマー
としては、液状のポリイソシアネート・ポリエーテルポ
リオール、例えば、東洋モ−トン(株)のEL−150
(商品名)またはBLS−2080AとBLS−208
0Bの混合物が、ポリイソシアネート・ポリエステルポ
リオール、例えば、同社のAD−503(商品名)、お
よびポリ酢酸ビニル水性エマルジョン、例えば、サイデ
ン化学(株)のMB−100(商品名)、酢酸ビニル・
アクリル酸アルキルエステル共重合体の水性エマルジョ
ン、例えば、サイデン化学(株)のAC−100(商品
名)が挙げられる。プライマーは0.5〜25g/m2
となるように塗布される。
【0022】外箱 上記のようにして得た積層体を図1に示すような、ヒン
ジ付き、切込み付きの外箱台紙を打ち抜き、ヒンジを折
り曲げ、糊代と側片とをホットメルト接着剤を用いて接
着して外箱(D)を組み立てる。
【0023】かかる外箱(D)を組み立てる際に使用す
るホットメルト接着剤としては、低密度ポリエチレン、
線状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合
体(好ましくは酢酸ビニル含量が12重量%以下のエチ
レン・酢酸ビニル共重合体)、エチレン・アクリル酸共
重合体(好ましくはエチレン含量が65〜94重量%の
エチレン・アクリル酸共重合体)、エチレン・メタクリ
ル酸アルキルエステル共重合体、アイオノマー(エチレ
ン・アクリル酸共重合体の金属塩、エチレン・メタクリ
ル酸共重合体の金属塩)、エチレン・プロピレン共重合
体、エチレン・プロピレン・ブテン−1共重合体、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体等を挙げることができ、一
般には合成紙(B)の基材の樹脂の融点より10℃以上
低い融点を有する熱可塑性樹脂を選択する。
【0024】このようなホットメルト剤接着層の肉厚
は、一般に1〜30μm、好ましくは1〜20μmの厚
みで使用される。具体的に接着剤は、通常ホットメルト
ガン溶融押出し、8〜30μm、好ましくは8〜20μ
mの厚さに糊代に塗布する。該外箱は、表面側が耐水
性、印刷性の優れた合成紙で構成され、裏面が剛性、吸
水性の優れたパルプ紙で構成されているので、冷凍食品
から発生する水分をパルプ紙で吸収することができ、か
つ、印刷が耐水性の合成紙にほどこされているから吸水
しても印刷がにじむことがない。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本願発明を更に詳細に説
明する。合成紙の製造例 (例 1) (1)メルトフロ−レ−ト(MFR)0.8g/10分
のポリプロピレン(融点約164〜167℃)81重量
%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5
μmの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物
(A)を270℃の温度に設定した押出機にて混練させ
た後、フイルム状に押し出し、更に冷却装置により冷却
して、無延伸フイルムを得た。そして、このフイルムを
150℃の温度にまで再度加熱した後、縦方向5倍の延
伸を行って5倍縦延伸フィルムを得た。
【0026】(2) MFRが4g/10分のポリプロ
ピレン(融点約164〜167℃)54重量%と、平均
粒径1.5μmの炭酸カルシウム46重量%とを混合し
た組成物(B)を別の押出機にて210℃で混練させた
後、これをダイによりフイルム状に押し出し、これを上
記(1)の工程で得られた5倍縦延伸フィルムの両面に
積層し、三層構造の積層フィルムを得た。次いで、この
三層構造の積層フィルムを60℃の温度にまで冷却した
後、再び約155℃の温度にまで加熱してテンタ−を用
いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニ−
リング処理して、60℃の温度にまで冷却し、耳部をス
リットして三層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延伸)
の肉厚80μm(B/A/B=20μm/40μm/2
0μm)の積層フィルムで、空孔率33%、密度0.7
8g/cm3 、白色度85%、不透明度91%、破壊強
度7kg/cm2 よりなる複層合成紙を得た。
【0027】この三層積層フィルムの表面をコロナ放電
処理した後、次の(ア)と(イ)との帯電防止剤を含有
する塗布剤水溶液を両表面に固形分で片面0.05g/
2(肉厚約0.1μm)となるよう塗布し、乾燥し
て、巻き取った。塗布剤水溶液の組成は、下記の通りで
ある。
【0028】 (ア) 三菱油化(株)製「帯電防止剤」アクリル系樹脂水溶液「ST−11 00」(商品名)〔下記基(1)を分子分子鎖に含む〕 :100重量部
【化1】 (イ) 水溶性ポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物(ディック ・ハ−キュレス社製「カイメン557H」 :25重量部 得られた合成紙の塗布剤層の光沢度は15%、ベック平
滑度は680秒であった。
【0029】(例 2) (1)メルトフロ−レ−ト(MFR)4.0g/10分
のポリプロピレン(融点約164〜167℃)55重量
%に、高密度ポリエチレン25重量%及び平均粒径1.
5μmの炭酸カルシウム20重量%を混合した組成物
(A)を270℃の温度に設定した押出機にて混練させ
た後、フイルム状に押し出し、更に冷却装置により冷却
して、無延伸フイルムを得た。 (2) そして、このフイルムを150℃の温度にまで
再度加熱させた後、縦方向5倍の延伸を行って5倍縦延
伸フイルムを得た。
【0030】次いで、このフイルムを再び155℃の温
度にまで加熱して、テンタ−を用いて横方向に7.5倍
延伸し、165℃の温度でアニ−リング処理して、60
℃の温度にまで冷却し、耳部をスリットして密度が0.
88g/cm3 、不透明度86%、破裂強さ3kg/c
2 の肉厚45μm、空孔率37%の二軸延伸フイルム
よりなる微多孔フイルムを得た。
【0031】この二軸延伸フイルムの表面をコロナ放電
処理した後、塗布剤水溶液を両表面に固型分で片面0.
05g/m2 (肉厚約0.1μm)となるよう塗布およ
び乾燥して、巻き取った。上記塗布剤水溶液の組成は、
下記の通りであった。 (ア)三菱油化(株)製「帯電防止剤」アクリル系樹脂水溶液「ST−110 0」 :100重量部 (イ) 水溶性ポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物(ディック ・ハ−キュレス社製「カイメン557H」) :25重量部 得られた合成紙の塗布剤層の光沢度は33%、ベック平
滑度は3800秒であった。
【0032】(実施例1) 例1で得た光沢度15%、ベック平滑度680秒の複層
合成紙の裏面(塗布剤が塗工されていない側)に、プラ
イマーとして東洋モートン(株)のポリウレタン系アン
カーコート剤「BLS−2080A」と「BLS−20
80B」とを混合した接着剤を4g/m2 (固型分の割
合)で塗布し、ついで坪量210g/m2 の白カートン
紙を圧着ロールを用いて貼着し、合成紙/プライマー/
白カートン紙からなる積層体を得た。これを図1に示す
形状にヒンジ付断し、外箱用台紙を得た。
【0033】一方、ポリプロピレンを射出成形して得た
縦15cm、横20cm、深さ3cmの内容器内に辛子
明太子8本を収納し、これにポリ塩化ビニル製蓋を嵌合
した。これを上記外箱用台紙の上にのせ、自動製函機に
てホットメルト接着剤を糊代に塗布、組み立てて、内容
器が外箱内に収納された複合容器を得た。この包装物を
−15℃の冷凍庫に3カ月入れ、次いで店頭のショ−ウ
インドケース(0℃)内に陳列した。1日〜3日経過し
ても印刷はふやけず、外箱の型くずれもなかった。
【0034】(実施例2)例2で得た光沢度33%、ベ
ック平滑度3800秒の複層合成紙の裏面(塗布剤が塗
工されていない側)に、プライマーとして東洋モ−トン
(株)のポリウレタン系アンカ−コ−ト剤を2g/m2
(固型分の割合)で塗布し、ついで坪量230g/m2
の白ボール紙を圧着ロ−ルを用いて貼着し、合成紙/プ
ライマー/白ボール紙からなる積層体を得た。以下、実
施例1と同様に評価した。結果は同等であった。
【0035】
【発明の効果】本発明の冷凍食品用複合容器は、内容器
と外箱との2点からなり、外箱は内容器から発生する水
分を吸収し、その外観に鮮明な印刷ができ、しかも、吸
水時においてもにじむことがない複合容器を構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】外箱台紙の展開図である。
【図2】内容器を外箱に挿入した場合の外箱の一部を切
り欠いた斜視図である。
【図3】外箱を構成する積層体の断面図である。
【符号の説明】
A :パルプ抄造紙 B :合成紙 C :内容器 D :外箱 S :プライマー接着層 1a:基材層 1b:表面層 1c:裏面層 1d:塗布層 2 :印刷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 81/26 B65D 5/06 B32B 27/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂製容器の収納部に食品を収
    納し、蓋体を被せた内容器(C)を(A)内面が坪量1
    60〜465g/m2 の吸水性のパルプ抄造紙と、
    (B)外面が不透明度(JIS P−8138)が85
    %以上、次式(1)で算出される空孔率が10〜60
    %、肉厚が30〜120μm、密度が0.60〜1.0
    g/cm3 の無機微細粉末含有樹脂製延伸フイルムより
    なる耐水性合成紙との積層体よりなる外箱(D)内に
    したことを特徴とする冷凍食品用複合容器。 【式1】
  2. 【請求項2】 合成紙()が、無機微細粉末を5〜4
    0重量%の割合で含有する二軸延伸熱可塑性樹脂フイル
    ムを基材層とし、無機微細粉末を8〜65重量%の割合
    で含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸フイルムを紙状層と
    する複層合成紙である請求項1記載の冷凍食品用複合容
    器。
JP09290194A 1994-04-07 1994-04-07 冷凍食品用複合容器 Expired - Fee Related JP3534439B2 (ja)

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