JP3533329B2 - 無機質板の塗装方法 - Google Patents

無機質板の塗装方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維セメント板、石
膏板、珪酸カルシウム板、炭酸マグネシウム板等の無機
質板の表面に塗装を施す方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】上記無機質板は不燃建築板として内装
板、外装板、屋根材等に使用されている。このような無
機質板には表面の補強、保護のために表面に塗装が施さ
れる。上記無機質板の塗装に使用される塗料としては水
性塗料が推賞される。何となれば水性塗料はビヒクルと
して合成樹脂エマルジョンを使用するものであり、合成
樹脂エマルジョンにおいては合成樹脂の分子量を高くし
て耐侯性、耐久性を向上させることが出来るので、特に
外装材や屋根材等の外部に露出される建築板の塗装には
適したものである。また屋根材の比重は一般的に1.8
〜2.2と高比重であり、建物にかゝる荷重の構造上の
問題や、施工職人の労働環境面から軽量な屋根材が求め
られている。しかし比重1.5以下の軽量な屋根材には
密着性、耐侯性に優れた塗装を施すことが難しかった。
【0003】
【従来の技術】そこで従来では未硬化の無機質板表面に
水性塗料を下塗りした上で養生硬化せしめ、その後水性
塗料を上塗り仕上げする方法が提供されている(特開平
3−232782号)。しかしながら水性塗料のビヒク
ルである合成樹脂エマルジョンは粒径の大きな合成樹脂
粒子を分散したものであり、無機質板表面に塗装された
時、塗料が無機質板内に浸透しにくゝ、形成された塗膜
の密着性が劣ると云う問題点がある。特に低比重の軽量
な加工性の良い無機質板の場合には、該無機質板の密度
が低く内部構造強度が小さいので、無機質板内に浸透し
にくい水性塗料では、形成された塗膜が該無機質板の表
面層と共に剥離し易くなり、密着性の問題は極めて深刻
なものとなる。そこで、上記水性塗料を下塗りした上に
中塗りとして湿気硬化型ウレタン樹脂溶剤系塗料を塗布
し、更にその上に上塗りとして水性塗料を塗装する方法
が提案されている(例えば特開平6−345563
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】中塗りとして溶剤系塗
料を塗装すると、該溶剤系塗料は略分子レベルで有機溶
剤中に溶解しているから、下塗りである水性塗料の塗膜
の合成樹脂粒子間に形成されている隙間を介して無機質
板表面から内部に浸透し硬化し、該下塗り水性塗料塗膜
を無機質板表面に固定する。したがって塗膜の密着性は
向上する。しかし中塗りとして使用する溶剤系塗料の湿
気硬化型ウレタン樹脂の硬化が遅く、塗装後長時間放置
しないと十分な塗膜の密着性が得られず、更に温度や湿
度の変化の影響を受け易く、季節によって塗膜の密着性
がばらつくと言う問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点を解決
する手段として、無機質板を一次養生した後水性塗料を
下塗りし、自然養生またはオートクレーブ養生後に加水
分解性シリル基を有する有機合成樹脂を含有する溶剤系
塗料を中塗りし、更にその上に水性塗料を上塗りする無
機質板の塗装方法を提供するものである。該下塗りには
顔料および/または充填材が含有する水性塗料が使用さ
れることが望ましく、また加水分解性シリル基を有する
有機合成樹脂はアクリル系合成樹脂が望ましく、更に溶
剤系塗料は顔料および/または充填材を含有しないクリ
ア塗料であることが望ましい。
【0006】〔無機質板〕 本発明の対象とする無機質板は繊維セメント板、石膏
板、珪酸カルシウム板、炭酸マグネシウム板等の水硬性
無機粉末の成形物であり、特に繊維セメント板は本発明
の対象として推賞されるものである。上記繊維セメント
板としては、ポルトランドセメントを主体とし、これに
ケイ石粉、ケイ砂、シリコンダスト、シリコンフラワー
等のケイ酸含有粉末を添加し、所望なれば更にフライア
ッシュ、高炉スラグ、パーライト、ゼオライト、バーミ
キュライト等の骨材の一種または二種以上を添加し、更
に所望なれば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸
カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、ア
ルミン酸ソーダ等の硬化促進剤を添加した水硬性無機粉
体混合物を使用し、これに補強繊維として石綿、セピオ
ライト、ワラストナイト、ガラス繊維、ウィスカ等の無
機繊維、木片、木毛、パルプ等の木質繊維、ポリエステ
ル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、アセテート繊
維等の有機繊維の一種または二種以上を混合する。上記
繊維セメント板は上記補強繊維を混合した水硬性無機粉
体混合物を乾式法、半乾式法、湿式法等により板状に成
形し、自然養生またはオートクレーブ養生によって硬化
せしめることにより製造される。
【0007】〔水性塗料〕 本発明に使用される水性塗料とは、ビヒクルとして合成
樹脂エマルジョンを用い、所望なればこれに炭酸カルシ
ウム、酸化チタン、カーボンブラック、クロムイェロ
ー、ベンガラ等の顔料または充填材、更に所望なればジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の可塑剤、
ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース等の増粘剤または保護コロイド、紫外
線吸収剤、老化防止剤等を添加したものである。塗料の
耐紫外線性を向上せしめるには上記合成樹脂エマルジョ
ンに上記顔料および/または充填材を添加することが望
ましい。上記合成樹脂エマルジョンとしてはアクリル樹
脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、スチレ
ン樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、スチ
レン−ブタジエン共重合体エマルジョン等通常塗料ビヒ
クルとして用いられる合成樹脂エマルジョンが使用され
るが、耐アルカリ性および耐侯性の点でアクリル樹脂エ
マルジョンは本発明にとって望ましい合成樹脂エマルジ
ョンである。上記アクリル樹脂エマルジョンとは、アク
リルエステルおよび/またはメタクリルエステルの一種
または二種以上と、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニ
トリル等の該アクリルエステルおよび/またはメタクリ
ルエステルと共重合可能な他のビニル単量体の一種また
は二種以上との共重合体エマルジョンである。本発明の
水性塗料として好ましい配合は、合成樹脂固形分15〜
20重量%、望ましくは16.5〜18重量%、上記顔
料および/または充填材が12〜16重量%、望ましく
は13.5〜14.5重量%、水65〜75重量%、望
ましくは67.5〜70重量%である。なお上塗りに水
性塗料を塗装する場合、中塗りの溶剤系塗料を塗布する
前の下塗り水性塗料は、合成樹脂が低分子量であって、
耐侯性の若干劣るものを使用してもよい。
【0008】〔溶剤系塗料〕 本発明に使用される溶剤系塗料とは、ビヒクルとして加
水分解性シリル基を有する有機合成樹脂を含有する有機
溶剤溶液を用いる。上記溶剤系塗料はいわゆるクリヤー
ラッカーとして上記有機合成樹脂の有機溶剤溶液をその
まゝ使用するが、所望なれば硬化剤、あるいは水性塗料
に使用されたものと同様な顔料および/または充填材、
可塑剤、紫外線吸収剤、老化防止剤等を添加してもよ
い。上記加水分解性シリル基を有する有機合成樹脂と
は、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、
n-プロピルアクリレート、iso-プロピルアクリレート、
n-ブチルアクリレート、iso-ブチルアクリレート、t-ブ
チルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、シ
クロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n-プロピルメタクリレート、iso-プロピルメタク
リレート、n-ブチルメタクリレート、iso-ブチルメタク
リレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタク
リレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタク
リレート等の脂肪族または環式アクリレートおよび/ま
たはメタクリレート、メチルビニルエーテル、エチルビ
ニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビ
ニルエーテル、iso-ブチルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン
類、、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニト
リル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂
肪酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニ
ル、弗化ビニリデン等のハロゲン含有単量体、エチレ
ン、プロピレン、イソプレン等のオレフィン類、クロロ
プレン、ブタジエン等のジエン類、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、アトロ
パ酸、シトラコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、2-
ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチル
アクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、
2-ヒドロキシプロピルアクリレート、アリルアルコール
等の水酸基含有単量体、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド類、ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチル
アクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレー
ト、ジメチルアミノプロピルアクリレート等のアミノ基
含有単量体、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、グリシジルアリルエーテル等のエポキシ基
含有単量体、その他ビニルピロリドン、ビニルピリジ
ン、ビニルカルバゾール等のビニル単量体の一種または
二種以上とγ- メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、p-トリメトキシシ
リルスチレン、p-トリエトキシシリルスチレン、p-トリ
メトキシシリル- α- メチルスチレン、p-トリエトキシ
シリル- α- メチルスチレン、γ- アクリロキシプロピ
ルトリメトキシッシラン、ビニルトリメトキシシラン、
N-β(N-ビニルベンジルアミノエチル- γ- アミノプロ
ピル)トリメトキシシラン・塩酸塩等の加水分解性シリ
ル基を有するビニル単量体の一種または二種以上との共
重合体である。そして特に望ましい合成樹脂としては、
上記アクリルエステルおよび/またはメタクリルエステ
ルの一種または二種以上と、上記加水分解性シリル基を
有するビニル単量体の一種または二種以上との共重合
体、あるいは上記アクリルエステルおよび/またはメタ
クリルエステルの一種または二種以上と、上記アクリル
エステルおよび/またはメタクリルエステルと共重合可
能な他のビニル単量体の一種または二種以上と、加水分
解性シリル基を有するビニル単量体の一種または二種以
上との共重合体であるアクリル系合成樹脂である。上記
溶剤系塗料に使用される有機溶剤としては酢酸エチル、
酢酸ブチル、トルエン、キシレン、セロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メタノー
ル、エタノール、ブタノール、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等が例示される。
【0009】〔塗装〕 塗装は一次養生した無機質板の表面に水性塗料を下塗り
し、自然養生またはオートクレーブ養生後、溶剤系塗料
を中塗りし乾燥する。そしてその上から水性塗料を上塗
りする。上記塗装はロールコーター、スプレー、フロー
コーター、シャワーコーター等の一般的な塗装機を用い
て行なわれるが、下塗り、中塗り、上塗りの各段階で上
記塗装機の種類を変えてもよい。上記塗料の塗布量は下
塗り、中塗り、上塗りの三段階の塗装を行なう場合には
各層樹脂分として8〜12g/尺2 程度、下塗り、上塗
りの二段階の塗装を行なう場合には各層樹脂分として1
3〜17g/尺2 程度とする。塗装後の乾燥は自然乾燥
あるいは90〜110℃,5〜15分程度の加熱乾燥が
適用される。無機質板が繊維セメント板である場合、該
繊維セメント板は木質繊維、合成繊維等の補強繊維を混
合したセメントを主体とした原料混合物を型板上に散布
してマットとし、該マットを圧締して水存在下に50〜
70℃、8〜12時間程度一次養生を行ない、その後常
温で1週間程度自然養生あるいはオートクレーブ内で蒸
気圧3〜10 kgf/cm2 、蒸気温度140〜180℃、
5〜15時間程度のオートクレーブ養生を行なうことに
よって製造される。このような製造方法は、乾式法ある
いは半乾式法と言われるが、この場合、水性塗料による
下塗り塗装は一次養生後、マットの強度がある程度向上
して塗装の際に及ぼされる外力によって破壊、変形され
ないような状態になってから行ない、溶剤系塗料による
中塗り(あるいは下塗り)は自然養生あるいはオートク
レーブ養生後に行なう。繊維セメント板をオートクレー
ブ養生した場合には、溶剤系塗料の塗膜の乾燥は、オー
トクレーブ養生後の予熱を利用してもよい。
【0010】
【作用】本発明においては無機質板表面に水性塗料によ
る上塗り塗装に先立って、加水分解性シリル基を有する
有機合成樹脂を含有する溶剤系塗料を塗布する。該溶剤
系塗料においては有機合成樹脂は略分子レベルで有機溶
剤中に溶解しているから、該溶剤系塗料が塗装された
時、該溶剤系塗料は無機質板表面から内部に浸透し、該
無機質板に含まれている水分あるいは周囲の水分によっ
て、該溶剤系塗料の有機合成樹脂の加水分解性シリル基
は加水分解されてシラノール基となり、該シラノール基
は相互反応してシロキサン結合を生成し、かくして該溶
剤系塗料の有機合成樹脂は極めて速やかに硬化して該無
機質板表面付近の内部構造を補強し、このような投錨効
果と内部構造補強効果と、更にシロキサン結合の無機親
和性とによって塗膜は強固に無機質板表面に密着する。
上記溶剤系塗料の有機合成樹脂の硬化は環境の温度や湿
度の影響を殆ど受けない。本発明の塗装方法において、
性塗料を下塗りとして塗装すると、水性塗料によって
形成される塗膜には合成樹脂粒子間に形成される隙間が
あり、その上に溶剤系塗料を塗装すると、該溶剤系塗料
が該水性塗料の塗膜の隙間を介して無機質板内に浸透す
る。該水性塗料に顔料および/または充填材を混合する
と、形成される塗膜はポーラスになり、該溶剤系塗料の
浸透性は更に向上する。したがって該水性塗料の塗膜を
介して浸透した該溶剤系塗料の上記硬化によって無機質
板表面付近の内部構造が補強され、かつ溶剤系塗料の塗
膜は水性塗料の塗膜の隙間を介して投錨することによ
り、水性塗料の塗膜の上から該塗膜を無機質板表面に固
定する。特に屋根材は基材として、高比重で強度を高
め、塗膜の密着性、耐侯性を向上させているが、本発明
の塗装方法では基材が低比重であっても、溶剤系塗料を
水性塗料に先立って塗装することにより前記した作用に
より密着性、耐侯性を向上させる。このようにして形成
した溶剤系塗料が乾燥された状態でその塗膜の上に水性
塗料を塗装するが、該溶剤系塗料の有機合成樹脂が有す
る有機親和性によって、該溶剤系塗料の塗膜と該水性塗
料の塗膜とは良好な密着性を示す。
【0011】
【発明の実施の形態】〔実施例および比較例〕 セメント65重量%、ケイ砂粉末20重量%、フライア
ッシュ10重量%、パルプ5重量%の混合物を10重量
%含むスラリーから通常の方法で抄造し、抄造物をプレ
スして60℃,10時間加熱養生後、常温で1週間の養
生を行ない、比重1.3〜1.5の屋根材としてはかな
り低比重な無機質板を製造した。
【0012】上記無機質板表面に下塗りとして水性塗
料、中塗りとして溶剤系塗料、および上塗りとして水性
塗料をスプレーによって塗装しテストピースを作成し
た。塗膜の乾燥は中塗りにおける溶剤系塗料の場合は1
05℃,5分、下塗りおよび上塗りにおける水性塗料の
場合は105℃,10分の加熱乾燥を適用した。塗布量
は各層10g/尺2 とした。本実施例で中塗りに用いた
溶剤系塗料はメチルメタクリレート:ブチルアクリレー
ト:γ- メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン=
60:35:5重量比共重合体をトルエン:酢酸エチル
=60:40重量比の混合溶剤に30重量%の濃度で溶
解したクリヤーラッカーであり、下塗りおよび上塗りに
用いた水性塗料はメチルメタクリレート:エチルアクリ
レート:2-ヒドロキシエチルメタクリレート=65:3
0:5重量比共重合体のアクリル樹脂エマルジョン(固
形分50重量%)40重量部、着色顔料2重量部、酸化
チタン7重量部、炭酸カルシウム11重量部、水60重
量部の混合物からなる。比較例として上記溶剤系塗料に
代えて湿気硬化型ウレタン系樹脂塗料を用いて同様なテ
ストピースを作成した。
【0013】上記テストピースについて、初期密着試験
を行なった。初期密着試験は塗膜表面に粘着テープを圧
着し、剥離後の塗膜の状態を観察した。試験結果は表1
に示される。
【表1】 ×:30%以上の塗膜剥離 △:10〜30%の塗膜剥離 ○:10%未満の塗膜剥離
【0014】表1によれば、中塗りとして本発明の溶剤
系塗料を用いた実施例では、塗装後1日で既に充分な塗
膜密着性が得られるが、湿気硬化型ウレタン系塗料を用
いた比較例では7日目で始めて充分な塗膜密着性が得ら
れることが判明する。このことからも本発明の溶剤系塗
料は常温でも湿気硬化型ウレタン系塗料に比して塗膜の
硬化が極めて早いことが確認される。従って例えば湿気
硬化型ウレタン系塗料の場合には1週間の養生期間を経
てから出荷しなければならないが、本発明の溶剤系塗料
の場合には塗装後検査を含めても2〜3日後には出荷す
ることが出来、生産、出荷の即応的な対応が出来、在庫
管理上半製品ならびに製品の保管スペースも従前より大
巾に縮小出来る。
【0015】
【発明の効果】本発明の溶剤系塗料による塗膜は気温や
湿度等の環境の変化による影響を受けることなく速やか
に硬化するので、塗膜の密着性、耐侯性および耐水性に
優れた塗装無機質板が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 41/71 C04B 41/71 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 41/00 - 41/72

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機質板を一次養生した後水性塗料を下塗
    りし、自然養生またはオートクレーブ養生後に加水分解
    性シリル基を有する有機合成樹脂を含有する溶剤系塗料
    を中塗りし、更にその上に水性塗料を上塗りすることを
    特徴とする無機質板の塗装方法
  2. 【請求項2】該下塗りには顔料および/または充填材が
    含有する水性塗料が使用される請求項1に記載の無機質
    板の塗装方法
  3. 【請求項3】該加水分解性シリル基を有する有機合成樹
    脂はアクリル系合成樹脂である請求項1または2に記載
    の無機質板の塗装方法
  4. 【請求項4】該加水分解性シリル基を有する有機合成樹
    脂を含有する溶剤系塗料は顔料や充填材が添加されてい
    ないクリア塗料である請求項1または2または3に記載
    の無機質板の塗装方法
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