JP3533162B2 - 磁気センサ基板の電極パターンへのモールド樹脂による端子板接続固定方法及び端子板付き電子部品 - Google Patents
磁気センサ基板の電極パターンへのモールド樹脂による端子板接続固定方法及び端子板付き電子部品Info
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Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
- Hall/Mr Elements (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサ基板の
電極パターンへのモールド樹脂による端子板接続固定方
法及び端子板付き電子部品に関するものである。
電極パターンへのモールド樹脂による端子板接続固定方
法及び端子板付き電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気抵抗を利用して磁界の状態を
検出する磁気センサが開発され、種々の電子機器に利用
されている。図7はこの種の磁気センサ80を示す図で
あり、同図(a)は斜視図、同図(b)は同図(a)の
A−A断面図である。同図に示すようにこの磁気センサ
80は、平板状の磁気センサ素子81の表面側の下部に
設けた電極パターン87に4本の端子板90の一端を接
続した状態でその周囲に直接モールド樹脂(ケース)1
00をモールド成型して構成されている。
検出する磁気センサが開発され、種々の電子機器に利用
されている。図7はこの種の磁気センサ80を示す図で
あり、同図(a)は斜視図、同図(b)は同図(a)の
A−A断面図である。同図に示すようにこの磁気センサ
80は、平板状の磁気センサ素子81の表面側の下部に
設けた電極パターン87に4本の端子板90の一端を接
続した状態でその周囲に直接モールド樹脂(ケース)1
00をモールド成型して構成されている。
【0003】そして上記磁気センサ80を製造するに
は、磁気センサ素子81の電極パターン87に端子板9
0の一端を半田などによって予め接続固定した後に磁気
センサ素子81を金型内に収納してモールド樹脂100
をモールド成型する。しかしながらこの方法の場合、半
田付け工程があるので煩雑である。そこで半田付け工程
を省略して電極パターン87に端子板90の一端を単に
当接した状態のものを図8に示すように金型e1,e2
内に収納し、金型e1に設けたピンゲートP1から高温
・高圧のモールド樹脂をキャビティーc内に圧入してモ
ールド樹脂で満たし、モールド樹脂が固化した後に金型
から取り出す方法が好適である。
は、磁気センサ素子81の電極パターン87に端子板9
0の一端を半田などによって予め接続固定した後に磁気
センサ素子81を金型内に収納してモールド樹脂100
をモールド成型する。しかしながらこの方法の場合、半
田付け工程があるので煩雑である。そこで半田付け工程
を省略して電極パターン87に端子板90の一端を単に
当接した状態のものを図8に示すように金型e1,e2
内に収納し、金型e1に設けたピンゲートP1から高温
・高圧のモールド樹脂をキャビティーc内に圧入してモ
ールド樹脂で満たし、モールド樹脂が固化した後に金型
から取り出す方法が好適である。
【0004】しかしながら端子板90を半田付けしない
で電極パターン87に当接しただけの状態でその周囲に
樹脂をモールド成形した場合、端子板90と電極パター
ン87間の圧接力は強くないので注入した溶融モールド
樹脂の圧力によって電極パターン87と端子板90の間
にモールド樹脂が入り込んで導通不良を生じたりする恐
れがあった。
で電極パターン87に当接しただけの状態でその周囲に
樹脂をモールド成形した場合、端子板90と電極パター
ン87間の圧接力は強くないので注入した溶融モールド
樹脂の圧力によって電極パターン87と端子板90の間
にモールド樹脂が入り込んで導通不良を生じたりする恐
れがあった。
【0005】この問題を解決するためには、両金型e
1,e2からピンを突出し、これらのピンによって磁気
センサ素子81と端子板90を当接した部分をその両外
側から挟持するようにすれば良い。しかしながらガラス
基板からなる磁気センサ基板81のように硬くてもろい
材質の基板においては、金型による挟持力によって割れ
てしまう恐れがある。
1,e2からピンを突出し、これらのピンによって磁気
センサ素子81と端子板90を当接した部分をその両外
側から挟持するようにすれば良い。しかしながらガラス
基板からなる磁気センサ基板81のように硬くてもろい
材質の基板においては、金型による挟持力によって割れ
てしまう恐れがある。
【0006】一方前記磁気センサ80においては、端子
板90が電極パターン87との接続部からストレートに
外部に引き出されているので、モールド樹脂100から
突出している端子板90の部分に外力(不慮の外力ばか
りでなく、例えば各端子板90を後側に折り曲げる際の
外力等)が加わると、その外力が直接端子板90と電極
パターン87の接続部にも加わり、その接続状態を不良
にしてしまう恐れがあった。
板90が電極パターン87との接続部からストレートに
外部に引き出されているので、モールド樹脂100から
突出している端子板90の部分に外力(不慮の外力ばか
りでなく、例えば各端子板90を後側に折り曲げる際の
外力等)が加わると、その外力が直接端子板90と電極
パターン87の接続部にも加わり、その接続状態を不良
にしてしまう恐れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたものでありその目的は、たとえ磁気センサ
基板の電極パターンに端子板を接触しただけの状態で電
極パターンの周囲にモールド樹脂を成形しても電極パタ
ーンと端子板間で接続不良を生じることのない磁気セン
サ基板の電極パターンへのモールド樹脂による端子板接
続固定方法を提供することにある。
みてなされたものでありその目的は、たとえ磁気センサ
基板の電極パターンに端子板を接触しただけの状態で電
極パターンの周囲にモールド樹脂を成形しても電極パタ
ーンと端子板間で接続不良を生じることのない磁気セン
サ基板の電極パターンへのモールド樹脂による端子板接
続固定方法を提供することにある。
【0008】また本発明の他の目的は、モールド樹脂か
ら突出する端子板に外力が加わっても端子板と電極パタ
ーン間の接続不良を生じることのない端子板付き電子部
品を提供することにある。
ら突出する端子板に外力が加わっても端子板と電極パタ
ーン間の接続不良を生じることのない端子板付き電子部
品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、硬質基板に磁気抵抗パターンからなるセン
サ部を設けると共に前記センサ部から電極パターンを引
き出してなる磁気センサ基板の前記電極パターンに端子
板を当接した状態で磁気センサ基板を金型内に収容し、
金型の前記端子板を当接した電極パターンの周囲に設け
たキャビティー内に金型のピンゲートから溶融したモー
ルド樹脂を注入して固化し、その後金型を取り外してな
る磁気センサ基板の電極パターンへのモールド樹脂によ
る端子板接続固定方法において、前記金型のピンゲート
を、磁気センサ基板に当接した端子板の背面側に位置せ
しめたことを特徴とする。
め本発明は、硬質基板に磁気抵抗パターンからなるセン
サ部を設けると共に前記センサ部から電極パターンを引
き出してなる磁気センサ基板の前記電極パターンに端子
板を当接した状態で磁気センサ基板を金型内に収容し、
金型の前記端子板を当接した電極パターンの周囲に設け
たキャビティー内に金型のピンゲートから溶融したモー
ルド樹脂を注入して固化し、その後金型を取り外してな
る磁気センサ基板の電極パターンへのモールド樹脂によ
る端子板接続固定方法において、前記金型のピンゲート
を、磁気センサ基板に当接した端子板の背面側に位置せ
しめたことを特徴とする。
【0010】
【0011】また本発明は、電極パターンを設けた基板
と、前記電極パターンに接続する端子板と、少なくとも
前記基板の端子板を当接した部分の周囲を覆うとともに
端子板の先端を外部に突出した状態で成型されるモール
ド樹脂とを具備する端子板付き電子部品において、前記
端子板の前記電極パターンに接続した部分とモールド樹
脂の外部に突出する部分の間に開口部を設け、この開口
部に前記モールド樹脂を充填せしめることで端子板をモ
ールド樹脂に固定したことを特徴とする。
と、前記電極パターンに接続する端子板と、少なくとも
前記基板の端子板を当接した部分の周囲を覆うとともに
端子板の先端を外部に突出した状態で成型されるモール
ド樹脂とを具備する端子板付き電子部品において、前記
端子板の前記電極パターンに接続した部分とモールド樹
脂の外部に突出する部分の間に開口部を設け、この開口
部に前記モールド樹脂を充填せしめることで端子板をモ
ールド樹脂に固定したことを特徴とする。
【0012】また本発明は、電極パターンを設けた基板
と、前記電極パターンに接続する端子板と、少なくとも
前記基板の端子板を当接した部分の周囲を覆うとともに
端子板の先端を外部に突出した状態で成型されるモール
ド樹脂とを具備する端子板付き電子部品において、前記
端子板に同一面内で屈曲する屈曲部分を設けることで、
端子板のモールド樹脂から突出した部分に加わった力が
端子板の電極パターンに接続した部分に伝わらないよう
にしたことを特徴とする。
と、前記電極パターンに接続する端子板と、少なくとも
前記基板の端子板を当接した部分の周囲を覆うとともに
端子板の先端を外部に突出した状態で成型されるモール
ド樹脂とを具備する端子板付き電子部品において、前記
端子板に同一面内で屈曲する屈曲部分を設けることで、
端子板のモールド樹脂から突出した部分に加わった力が
端子板の電極パターンに接続した部分に伝わらないよう
にしたことを特徴とする。
【0013】また本発明は、電極パターンを設けた基板
と、前記電極パターンに接続する端子板と、少なくとも
前記基板の端子板を当接した部分の周囲を覆うとともに
端子板の先端を外部に突出するように成型されるモール
ド樹脂とを具備する端子板付き電子部品において、前記
端子板のモールド樹脂から外部に突出した根元部分の幅
を、先端側の部分の幅よりも大きくしたことを特徴とす
る。
と、前記電極パターンに接続する端子板と、少なくとも
前記基板の端子板を当接した部分の周囲を覆うとともに
端子板の先端を外部に突出するように成型されるモール
ド樹脂とを具備する端子板付き電子部品において、前記
端子板のモールド樹脂から外部に突出した根元部分の幅
を、先端側の部分の幅よりも大きくしたことを特徴とす
る。
【0014】上記各発明は、電極パターンと端子板を半
田や導電性接着剤で固着しない場合に用いて特に有効で
あるが、電極パターンと端子板を半田や導電性接着剤な
どの固着手段で固着したものに適用しても、その接続を
補強するのに有効である。
田や導電性接着剤で固着しない場合に用いて特に有効で
あるが、電極パターンと端子板を半田や導電性接着剤な
どの固着手段で固着したものに適用しても、その接続を
補強するのに有効である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明を適用した磁
気センサ(センサ素子、端子板付き電子部品)10を示
す斜視図である。また図2も磁気センサ10を示す図で
あり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図
(c)は裏面図、同図(d)は側面図、同図(e)は同
図(d)のB−B断面矢視図である。これらの図に示す
ように磁気センサ10は、磁気センサ基板20の上面四
隅に設けた電極パターン25に端子板40の一端を当接
した状態で、その周囲に直接モールド樹脂60を略矩形
状にモールド成形して構成されている。以下各構成部品
について説明する。
を参照して詳細に説明する。図1は本発明を適用した磁
気センサ(センサ素子、端子板付き電子部品)10を示
す斜視図である。また図2も磁気センサ10を示す図で
あり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図
(c)は裏面図、同図(d)は側面図、同図(e)は同
図(d)のB−B断面矢視図である。これらの図に示す
ように磁気センサ10は、磁気センサ基板20の上面四
隅に設けた電極パターン25に端子板40の一端を当接
した状態で、その周囲に直接モールド樹脂60を略矩形
状にモールド成形して構成されている。以下各構成部品
について説明する。
【0016】ここで図3は磁気センサ基板20の平面図
である。同図に示すように磁気センサ基板20は、平板
状のガラスからなる硬質基板21の表面に、所望の磁気
抵抗パターンからなるセンサ部23と、センサ部23か
ら引き出される4本の電極パターン25とを形成するこ
とによって構成されている。各電極パターン25はセン
サ膜の上にニッケルクロム合金膜と、金(又は銅)膜
と、銀紛を混練してなるフェノール樹脂ペースト膜と、
銀紛を混練してなるウレタン樹脂ペースト膜を積層印刷
形成して構成されている。最上層の銀紛を混練してなる
ウレタン樹脂ペースト膜は、ゴム弾性を有する導電膜で
ある。またセンサ部23の上面にはモールド樹脂60の
射出成形時の熱と圧力等から保護するための例えばフェ
ノール樹脂からなる保護膜を形成している。
である。同図に示すように磁気センサ基板20は、平板
状のガラスからなる硬質基板21の表面に、所望の磁気
抵抗パターンからなるセンサ部23と、センサ部23か
ら引き出される4本の電極パターン25とを形成するこ
とによって構成されている。各電極パターン25はセン
サ膜の上にニッケルクロム合金膜と、金(又は銅)膜
と、銀紛を混練してなるフェノール樹脂ペースト膜と、
銀紛を混練してなるウレタン樹脂ペースト膜を積層印刷
形成して構成されている。最上層の銀紛を混練してなる
ウレタン樹脂ペースト膜は、ゴム弾性を有する導電膜で
ある。またセンサ部23の上面にはモールド樹脂60の
射出成形時の熱と圧力等から保護するための例えばフェ
ノール樹脂からなる保護膜を形成している。
【0017】端子板40は図2(e)に示すように一端
に電極当接部41を設け、電極当接部41から同一面内
で略「コ」字状に屈曲する屈曲部分43を伸ばしてその
先に円形の穴からなる開口部45を設け、更にその先を
伸ばして端子突出部47として構成されている。端子突
出部47はモールド樹脂60から外部に突出した部分で
90度ずつ二回折り曲げられることでその先端下面がモ
ールド樹脂60の下面と略同一面となるようにしてい
る。
に電極当接部41を設け、電極当接部41から同一面内
で略「コ」字状に屈曲する屈曲部分43を伸ばしてその
先に円形の穴からなる開口部45を設け、更にその先を
伸ばして端子突出部47として構成されている。端子突
出部47はモールド樹脂60から外部に突出した部分で
90度ずつ二回折り曲げられることでその先端下面がモ
ールド樹脂60の下面と略同一面となるようにしてい
る。
【0018】また端子板40のモールド樹脂60から外
部に突出した端子突出部47の根元部分49の幅L1
は、端子突出部47の先端側の部分の幅L2よりも大き
くなるように形成されている。
部に突出した端子突出部47の根元部分49の幅L1
は、端子突出部47の先端側の部分の幅L2よりも大き
くなるように形成されている。
【0019】次にこの磁気センサ10の製造方法を説明
する。図4に示すように、まず帯状の金属板75をプレ
ス加工することで、連結部79と端子突出部47を介し
て4枚の端子板40を連結したものを製造する。
する。図4に示すように、まず帯状の金属板75をプレ
ス加工することで、連結部79と端子突出部47を介し
て4枚の端子板40を連結したものを製造する。
【0020】次に図5に示すように第一金型E1に設け
た凹部E11の中央に、センサ部23を上向きにした磁
気センサ基板20を収納し、その上に前記4枚の端子板
40を連結した金属板75を載せ、その上に第二金型E
2を載せて金属板75を挟持する。
た凹部E11の中央に、センサ部23を上向きにした磁
気センサ基板20を収納し、その上に前記4枚の端子板
40を連結した金属板75を載せ、その上に第二金型E
2を載せて金属板75を挟持する。
【0021】このとき4枚の端子板40の各電極当接部
41はそれぞれ磁気センサ基板20の電極パターン25
に当接して少し押し付けられている。また本発明におい
ては、ピンゲートE21が磁気センサ基板20に当接し
た4つの端子板40の背面側であってそれぞれの電極当
接部41から等距離にある位置(即ち磁気センサ基板2
0の中央に対向する位置)に位置するように設けられて
いる。第一金型E1の凹部E11と第二金型E2の凹部
E22によってキャビティーCが形成される。
41はそれぞれ磁気センサ基板20の電極パターン25
に当接して少し押し付けられている。また本発明におい
ては、ピンゲートE21が磁気センサ基板20に当接し
た4つの端子板40の背面側であってそれぞれの電極当
接部41から等距離にある位置(即ち磁気センサ基板2
0の中央に対向する位置)に位置するように設けられて
いる。第一金型E1の凹部E11と第二金型E2の凹部
E22によってキャビティーCが形成される。
【0022】そしてピンゲートE21から例えば260
℃程度で射出圧力が例えば100〜600kgf/cm
2程度の高温高圧の溶融モールド樹脂、例えばポリブチ
レンテレフタレート(PBT)やポリエチレンテレフタ
レート(PET)やポリフェニレンスルフイド(PP
S)等をキャビティーC内に圧入して満たす。
℃程度で射出圧力が例えば100〜600kgf/cm
2程度の高温高圧の溶融モールド樹脂、例えばポリブチ
レンテレフタレート(PBT)やポリエチレンテレフタ
レート(PET)やポリフェニレンスルフイド(PP
S)等をキャビティーC内に圧入して満たす。
【0023】ピンゲートE21から射出された溶融モー
ルド樹脂は、まず磁気センサ基板20のセンサ部23と
電極パターン25を設けた面に当接し、その後反対面側
に流れ込んでいく。このため端子板40の電極当接部4
1には、これを電極パターン25に押し付ける力が強く
作用する。つまり電極当接部41が電極パターン25に
強く押し付けられた状態のまま、キャビティーC内に溶
融モールド樹脂が満たされるので、電極当接部41と電
極パターン25の間に溶融モールド樹脂が入り込むこと
はない。
ルド樹脂は、まず磁気センサ基板20のセンサ部23と
電極パターン25を設けた面に当接し、その後反対面側
に流れ込んでいく。このため端子板40の電極当接部4
1には、これを電極パターン25に押し付ける力が強く
作用する。つまり電極当接部41が電極パターン25に
強く押し付けられた状態のまま、キャビティーC内に溶
融モールド樹脂が満たされるので、電極当接部41と電
極パターン25の間に溶融モールド樹脂が入り込むこと
はない。
【0024】従って電極当接部41と電極パターン25
との接続は、上記実施形態では接着剤を用いずに直接接
触させたものの周囲にモールド樹脂60を成形すること
によって単に機械的に圧接させているだけであるが、上
述のように電極当接部41は電極パターン25に強く圧
接された状態でその周囲にモールド樹脂が成形されるの
で、その電気的機械的接続は充分である。なお上記実施
形態のように電極パターン25の表面にゴム弾性のある
導電膜を形成しておけば、硬化したモールド樹脂60内
において電極当接部41が電極パターン25に常に弾接
するのでモールド樹脂60が周囲の温度変化や湿度変化
によって多少膨張・収縮しても電極当接部41との接続
を更に確実に維持できる。また電極当接部41及び/又
は電極パターン25の表面に熱可塑性の導電接着剤又は
溶融モールド樹脂の熱によって溶ける溶融メッキを塗布
又はメッキする場合でも、モールド樹脂60成形時の熱
によって溶け、両者の電気的接続が確実に図られる。
との接続は、上記実施形態では接着剤を用いずに直接接
触させたものの周囲にモールド樹脂60を成形すること
によって単に機械的に圧接させているだけであるが、上
述のように電極当接部41は電極パターン25に強く圧
接された状態でその周囲にモールド樹脂が成形されるの
で、その電気的機械的接続は充分である。なお上記実施
形態のように電極パターン25の表面にゴム弾性のある
導電膜を形成しておけば、硬化したモールド樹脂60内
において電極当接部41が電極パターン25に常に弾接
するのでモールド樹脂60が周囲の温度変化や湿度変化
によって多少膨張・収縮しても電極当接部41との接続
を更に確実に維持できる。また電極当接部41及び/又
は電極パターン25の表面に熱可塑性の導電接着剤又は
溶融モールド樹脂の熱によって溶ける溶融メッキを塗布
又はメッキする場合でも、モールド樹脂60成形時の熱
によって溶け、両者の電気的接続が確実に図られる。
【0025】そして冷却によって溶融モールド樹脂が硬
化した後に第一,第二金型E1,E2を取り外す。そし
て図4に示す連結部79と端子突出部47の先端部分を
カットし、図1,図2に示すように各端子突出部47を
90度ずつ二回折り曲げれば磁気センサ10が完成す
る。
化した後に第一,第二金型E1,E2を取り外す。そし
て図4に示す連結部79と端子突出部47の先端部分を
カットし、図1,図2に示すように各端子突出部47を
90度ずつ二回折り曲げれば磁気センサ10が完成す
る。
【0026】ところで上記磁気センサ10においては、
端子板40の電極パターン25に接続した電極当接部4
1とモールド樹脂60の外部に突出する端子突出部47
の間に開口部45を設け、この開口部45にモールド樹
脂60を充填せしめることで端子板40をモールド樹脂
60に固定したので、たとえ端子板40のモールド樹脂
60から突出した端子突出部47に外力が加わっても、
この外力は電極当接部41には伝わらず、電極当接部4
1と電極パターン25の接続状態は常に良好な状態を保
てる。なお開口部45は必ずしも孔で構成する必要はな
く、開口部45の一部が端子板40の外周辺に至る切り
欠き状の開口部であっても良い。要はその内部にモール
ド樹脂が充填されて端子突出部47への外力が電極当接
部41に伝わるのを防止する形状の開口部45であれば
良い。
端子板40の電極パターン25に接続した電極当接部4
1とモールド樹脂60の外部に突出する端子突出部47
の間に開口部45を設け、この開口部45にモールド樹
脂60を充填せしめることで端子板40をモールド樹脂
60に固定したので、たとえ端子板40のモールド樹脂
60から突出した端子突出部47に外力が加わっても、
この外力は電極当接部41には伝わらず、電極当接部4
1と電極パターン25の接続状態は常に良好な状態を保
てる。なお開口部45は必ずしも孔で構成する必要はな
く、開口部45の一部が端子板40の外周辺に至る切り
欠き状の開口部であっても良い。要はその内部にモール
ド樹脂が充填されて端子突出部47への外力が電極当接
部41に伝わるのを防止する形状の開口部45であれば
良い。
【0027】さらに上記磁気センサ10においては、端
子板40の電極当接部41と開口部45の間に屈曲部分
43を設けたので、この点からも端子板40のモールド
樹脂60から外部に突出した部分から加わった外力が端
子板40の電極パターン25に接続した電極当接部41
に伝わりにくく、電極当接部41と電極パターン25の
接続状態は常に良好な状態を保てる。
子板40の電極当接部41と開口部45の間に屈曲部分
43を設けたので、この点からも端子板40のモールド
樹脂60から外部に突出した部分から加わった外力が端
子板40の電極パターン25に接続した電極当接部41
に伝わりにくく、電極当接部41と電極パターン25の
接続状態は常に良好な状態を保てる。
【0028】一方上記磁気センサ10においては、端子
板40のモールド樹脂60から突出した根元部分49の
幅を、端子板40の先端側部分の幅よりも大きくしたの
で、端子板40のモールド樹脂60から外部に突出した
根元部分49の強度を強くすることができ、好適であ
る。即ちもし端子板40の根元部分49の幅L1を先端
側部分の幅L2と同一の小さい幅にすると、端子板40
の端子突出部47を折り曲げ加工したり、その他の外力
が加わった際に根元部分49にその力が集中して金属疲
労を起こし根元部分49の強度が弱くなる恐れがある。
そこで本発明のように根元部分49の幅L1を大きくす
ることでその強度を増しておけば、根元部分49に集中
する外力に十分耐えられ、折れ曲がってその強度が弱く
なるという問題を解消できる。
板40のモールド樹脂60から突出した根元部分49の
幅を、端子板40の先端側部分の幅よりも大きくしたの
で、端子板40のモールド樹脂60から外部に突出した
根元部分49の強度を強くすることができ、好適であ
る。即ちもし端子板40の根元部分49の幅L1を先端
側部分の幅L2と同一の小さい幅にすると、端子板40
の端子突出部47を折り曲げ加工したり、その他の外力
が加わった際に根元部分49にその力が集中して金属疲
労を起こし根元部分49の強度が弱くなる恐れがある。
そこで本発明のように根元部分49の幅L1を大きくす
ることでその強度を増しておけば、根元部分49に集中
する外力に十分耐えられ、折れ曲がってその強度が弱く
なるという問題を解消できる。
【0029】なおこの実施形態にかかる磁気センサ10
はチップ型であり、例えば図6に示すように使用され
る。即ちモータMによって回転自在とされた回転板11
0の外周下面の円周方向にNS磁極を交互に着磁し、回
転板110の下側に設置した基板120上に磁気センサ
10を設置し、この磁気センサ10によって回転板11
0の着磁状態を検出するように使用される。
はチップ型であり、例えば図6に示すように使用され
る。即ちモータMによって回転自在とされた回転板11
0の外周下面の円周方向にNS磁極を交互に着磁し、回
転板110の下側に設置した基板120上に磁気センサ
10を設置し、この磁気センサ10によって回転板11
0の着磁状態を検出するように使用される。
【0030】以上本発明の実施形態を説明したが、本発
明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求
の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範
囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書
及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であって
も、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技
術的思想の範囲内である。例えば端子板を接続固定する
基板は磁気センサ基板に限定されず、他の種々の基板で
あってもよく、基板の材質もガラスに限定されず、シリ
コン、セラミックなどの他の材質で構成しても良い。
明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求
の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範
囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書
及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であって
も、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技
術的思想の範囲内である。例えば端子板を接続固定する
基板は磁気センサ基板に限定されず、他の種々の基板で
あってもよく、基板の材質もガラスに限定されず、シリ
コン、セラミックなどの他の材質で構成しても良い。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば以下のような優れた効果を有する。 金型のピンゲートを、基板に当接した端子板の背面側
に位置せしめたので、たとえ基板の電極パターンに端子
板を機械的に接触しただけの状態で電極パターンの周囲
にモールド樹脂を成形しても電極パターンと端子板間で
電気的機械的接続不良を生じることはない。またその際
たとえ基板がガラス基板のように硬くてもろい材質の基
板であっても、これが割れるなどの問題は生じない。
ば以下のような優れた効果を有する。 金型のピンゲートを、基板に当接した端子板の背面側
に位置せしめたので、たとえ基板の電極パターンに端子
板を機械的に接触しただけの状態で電極パターンの周囲
にモールド樹脂を成形しても電極パターンと端子板間で
電気的機械的接続不良を生じることはない。またその際
たとえ基板がガラス基板のように硬くてもろい材質の基
板であっても、これが割れるなどの問題は生じない。
【0032】端子板の電極パターンに接続した部分と
モールド樹脂の外部に突出する部分の間に開口部を設
け、この開口部にモールド樹脂を充填せしめることで端
子板をモールド樹脂に固定したので、たとえ端子板のモ
ールド樹脂から突出した部分に外力が加わっても、この
外力は端子板と電極パターンの当接部には伝わらず、端
子板と電極パターン間に接続不良を生じることはない。
モールド樹脂の外部に突出する部分の間に開口部を設
け、この開口部にモールド樹脂を充填せしめることで端
子板をモールド樹脂に固定したので、たとえ端子板のモ
ールド樹脂から突出した部分に外力が加わっても、この
外力は端子板と電極パターンの当接部には伝わらず、端
子板と電極パターン間に接続不良を生じることはない。
【0033】(3)端子板に同一面内で屈曲する屈曲部分
を設けることで、端子板のモールド樹脂から突出した部
分に加わった力が端子板の電極パターンに接続した部分
に直接伝わらないようにしたので、この点からも端子板
と電極パターン間に接続不良を生じることはない。
を設けることで、端子板のモールド樹脂から突出した部
分に加わった力が端子板の電極パターンに接続した部分
に直接伝わらないようにしたので、この点からも端子板
と電極パターン間に接続不良を生じることはない。
【0034】(4)端子板のモールド樹脂から外部に突出
した端子突出部の根元部分の幅を、端子突出部の先端側
の部分の幅よりも大きくしたので、端子板のモールド樹
脂から外部に突出した根元部分の強度を強くすることが
でき、根元部分に集中してこれを折り曲げようとする外
力に十分耐えられる。
した端子突出部の根元部分の幅を、端子突出部の先端側
の部分の幅よりも大きくしたので、端子板のモールド樹
脂から外部に突出した根元部分の強度を強くすることが
でき、根元部分に集中してこれを折り曲げようとする外
力に十分耐えられる。
【図1】本発明を適用した磁気センサ10を示す斜視図
である。
である。
【図2】磁気センサ10を示す図であり、同図(a)は
平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は裏面図、同
図(d)は側面図、同図(e)は同図(d)のB−B断
面矢視図である。
平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は裏面図、同
図(d)は側面図、同図(e)は同図(d)のB−B断
面矢視図である。
【図3】磁気センサ基板20の平面図である。
【図4】磁気センサ10の製造方法を示す図である。
【図5】磁気センサ10の製造方法を示す図である。
【図6】磁気センサ10の一使用例を示す図である。
【図7】従来の磁気センサ80を示す図であり、同図
(a)は斜視図、同図(b)は同図(a)のA−A断面
図である。
(a)は斜視図、同図(b)は同図(a)のA−A断面
図である。
【図8】従来の磁気センサ80の製造方法を示す図であ
る。
る。
10 磁気センサ(センサ素子、端子板付き電子部品)
20 磁気センサ基板(基板)
21 硬質基板
23 センサ部(磁気抵抗パターン)
25 電極パターン
40 端子板
41 電極当接部
43 屈曲部分
45 開口部
47 端子突出部
49 根元部分
60 モールド樹脂
E1 第一金型
E2 第二金型
E21 ピンゲート
C キャビティー
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
B29L 31:34 B29L 31:34
(56)参考文献 特開 平9−153506(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B29C 45/00 - 45/84
Claims (4)
- 【請求項1】 硬質基板に磁気抵抗パターンからなるセ
ンサ部を設けると共に前記センサ部から電極パターンを
引き出してなる磁気センサ基板の前記電極パターンに端
子板を当接した状態で磁気センサ基板を金型内に収容
し、金型の前記端子板を当接した電極パターンの周囲に
設けたキャビティー内に金型のピンゲートから溶融した
モールド樹脂を注入して固化し、その後金型を取り外し
てなる磁気センサ基板の電極パターンへのモールド樹脂
による端子板接続固定方法において、 前記金型のピンゲートを、磁気センサ基板に当接した端
子板の背面側に位置せしめたことを特徴とする磁気セン
サ基板の電極パターンへのモールド樹脂による端子板接
続固定方法。 - 【請求項2】 電極パターンを設けた基板と、前記電極
パターンに接続する端子板と、少なくとも前記基板の端
子板を当接した部分の周囲を覆うとともに端子板の先端
を外部に突出した状態で成型されるモールド樹脂とを具
備する端子板付き電子部品において、 前記端子板の前記電極パターンに接続した部分とモール
ド樹脂の外部に突出する部分の間に開口部を設け、この
開口部に前記モールド樹脂を充填せしめることで端子板
をモールド樹脂に固定したことを特徴とする端子板付き
電子部品。 - 【請求項3】 電極パターンを設けた基板と、前記電極
パターンに接続する端子板と、少なくとも前記基板の端
子板を当接した部分の周囲を覆うとともに端子板の先端
を外部に突出した状態で成型されるモールド樹脂とを具
備する端子板付き電子部品において、 前記端子板に同一面内で屈曲する屈曲部分を設けること
を特徴とする端子板付き電子部品。 - 【請求項4】 電極パターンを設けた基板と、前記電極
パターンに接続する端子板と、少なくとも前記基板の端
子板を当接した部分の周囲を覆うとともに端子板の先端
を外部に突出するように成型されるモールド樹脂とを具
備する端子板付き電子部品において、 前記端子板のモールド樹脂から外部に突出した根元部分
の幅を、先端側の部分の幅よりも大きくしたことを特徴
とする端子板付き電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000280169A JP3533162B2 (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 磁気センサ基板の電極パターンへのモールド樹脂による端子板接続固定方法及び端子板付き電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000280169A JP3533162B2 (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 磁気センサ基板の電極パターンへのモールド樹脂による端子板接続固定方法及び端子板付き電子部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002086487A JP2002086487A (ja) | 2002-03-26 |
JP3533162B2 true JP3533162B2 (ja) | 2004-05-31 |
Family
ID=18765061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000280169A Expired - Fee Related JP3533162B2 (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 磁気センサ基板の電極パターンへのモールド樹脂による端子板接続固定方法及び端子板付き電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3533162B2 (ja) |
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JP5020056B2 (ja) * | 2007-12-27 | 2012-09-05 | 帝国通信工業株式会社 | 電子部品の回路基板への取付方法 |
WO2010092853A1 (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-19 | 三洋電機株式会社 | フレームパッケージの製造方法 |
JP5811718B2 (ja) * | 2011-09-14 | 2015-11-11 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体装置とその製造方法 |
JP2013094986A (ja) * | 2011-10-28 | 2013-05-20 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 複合基板および複合基板の製造方法 |
-
2000
- 2000-09-14 JP JP2000280169A patent/JP3533162B2/ja not_active Expired - Fee Related
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