JP2001249170A - センサ素子及びその製造方法 - Google Patents

センサ素子及びその製造方法

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JP2001249170A
JP2001249170A JP2000215927A JP2000215927A JP2001249170A JP 2001249170 A JP2001249170 A JP 2001249170A JP 2000215927 A JP2000215927 A JP 2000215927A JP 2000215927 A JP2000215927 A JP 2000215927A JP 2001249170 A JP2001249170 A JP 2001249170A
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substrate
pattern
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flexible substrate
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JP2000215927A
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English (en)
Inventor
Koji Mitsui
浩二 三井
Jiro Inagaki
二郎 稲垣
Hitoshi Watanabe
仁 渡辺
Shinji Mizuno
伸二 水野
Naoki Hayashi
直紀 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例え小型であっても硬質基板の電極パターン
への接続パターンの接続が確実に行え、またセンサの設
置位置とその出力を接続する位置とが離れているような
場合でもその取り付け作業が容易に行えるセンサ素子及
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 硬質基板151にセンサ部153を設け
るとともにセンサ部153から電極パターン155を引
き出してなるセンサ基板15と、電極パターン155に
接続する接続パターンを設けてなるフレキシブル基板2
0とを具備する。センサ基板15の電極パターン155
にフレキシブル基板20の接続パターンを接続した状態
でこの接続部の周囲にモールド樹脂(成形品30)を成
形し、一体化せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサやリニ
アセンサ等のセンサ素子及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気抵抗を利用して磁界の状態を
検出する磁気センサが開発され、種々の電子機器に利用
されている。図8はこの種の磁気センサ80を示す図で
あり、図8(a)は斜視図、図8(b)は図8(a)の
A−A断面図である。また図9は磁気センサ基板81を
示す斜視図である。ここでまず磁気センサ基板81は、
硬質基板83の表面に所望の磁気抵抗パターンからなる
センサ部85と、センサ部85から引き出された4本の
電極パターン87とを設けて構成されている。なお各電
極パターン87上には導電層が印刷形成されている。そ
して磁気センサ80は、平板状の磁気センサ基板81に
設けた各電極パターン87に4本の金属板製の端子90
の一端を接続した状態でその周囲に直接成形品(ケー
ス)100をモールド成形して構成されている。
【0003】しかしながら上記従来の磁気センサ80に
は以下のような問題点があった。 前記磁気センサ80は小型なので、端子90と電極パ
ターン87は両者の当接面が小さく、溶融モールド樹脂
を射出成形する際に溶融モールド樹脂が端子90を電極
パターン87に押し付ける押圧力が弱く、両者間で接続
不良を生じる恐れがあった。
【0004】磁気センサ80は小型なので端子90の
強度は弱く、磁気センサ素子81の各電極パターン87
に端子90を接続したものを金型内に収納して金型のキ
ャビティー内に高圧の溶融モールド樹脂を圧入した際、
樹脂圧によって端子90が動いて接続不良を生じる恐れ
があった。
【0005】 各端子90の電極パターン87に接続
する部分は独立しているので、溶融モールド樹脂圧入時
に各端子90と電極パターン87の接続した部分の間に
端子90の横から溶融モールド樹脂が入り込みやすく、
この点からも両者間で接続不良を生じる恐れがあった。
【0006】磁気センサ80を設置する位置と、磁気
センサ80の出力を接続する基板の位置は、各種機器に
よっては離れた場所となる場合がある。このような場合
は、端子90に別途リード線などを半田付けして接続
し、基板の位置まで配い回す必要がある。しかしながら
この作業は煩雑であった。
【0007】磁気抵抗パターンからなるセンサ部85
の形成面はこれを傷つけることがあってはならないが、
この磁気センサ80の搬送時や機器への取り付け時にこ
の面に他の部材などが接触して傷付いてしまう恐れがあ
った。また成形品100の成形時にこのセンサ部85の
形成面は金型表面に当接させておく必要があるが、その
際の熱などによってセンサ部85が劣化する恐れもあっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたものでありその目的は、例え小型であって
も硬質基板の電極パターンへの接続パターンの接続が確
実に行え、またセンサの設置位置とその出力を接続する
位置とが離れているような場合でもその取り付け作業が
容易に行え、またセンサ部の保護も図れるセンサ素子及
びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、硬質基板にセンサ部を設けるとともに前記
センサ部から電極パターンを引き出してなるセンサ基板
と、前記電極パターンに接続する接続パターンを設けて
なるフレキシブル基板とを具備し、前記センサ基板の電
極パターンにフレキシブル基板の接続パターンを接続し
た状態でこの接続部の周囲にモールド樹脂を成形するこ
とで一体化せしめてセンサ素子を構成した。前記フレキ
シブル基板の接続パターンを設けた部分の裏面には、弾
性部材を取り付けることで、前記センサ基板の電極パタ
ーンにフレキシブル基板の接続パターンを弾性を持って
接続せしめることが好ましい。また前記フレキシブル基
板には、硬質基板のセンサ部の表面を被覆する被覆部を
設けることが好ましい。また前記センサ基板は、磁気セ
ンサ基板であることが好ましい。また前記センサ基板
は、硬質基板上に摺接パターンからなるセンサ部を設け
てなるセンサ基板であることが好ましい。また本発明
は、硬質基板にセンサ部を設けるとともに前記センサ部
から電極パターンを引き出してなるセンサ基板と、前記
電極パターンに接続する接続パターンを設けてなるフレ
キシブル基板とを用意し、前記センサ基板の電極パター
ンにフレキシブル基板の接続パターンを接続した状態で
前記センサ基板を金型内に設置し、前記接続部の周囲に
設けたキャビティー内に樹脂を成形することで前記接続
部を成形樹脂で一体に固定することを特徴とする。前記
キャビティー内へ樹脂を注入するゲートは、前記フレキ
シブル基板の接続パターンを設けた部分の背面側近傍で
あることを特徴とする。前記センサ基板の電極パターン
にフレキシブル基板の接続パターンを接続した状態で前
記センサ基板を金型内に設置した際、金型に設けたピン
によって前記電極パターンに前記接続パターンを押し付
けることを特徴とする。前記センサ基板の電極パターン
にフレキシブル基板の接続パターンを接続した状態で前
記センサ基板を金型内に設置した際、金型に設けたピン
を前記フレキシブル基板に設けた位置決め穴に挿入する
ことでフレキシブル基板の位置決めを行うことを特徴と
する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に
係る磁気センサ(センサ素子)10を示す図であり、図
1(a)は正面側から見た斜視図、図1(b)は背面側
から見た斜視図である。また図2は磁気センサ10の縦
断面図であり、図2(a)は図1(a)のA−A線部分
(中央部分)の断面図、図2(b)は図1(a)のB−
B線部分(小穴36を通る部分)の断面図である。
【0011】図1,図2に示すように磁気センサ(セン
サ素子)10は、磁気センサ基板15の下部に設けた4
つの電極パターン155にフレキシブル基板20の一端
を接続した状態で、その周囲に直接成形品(ケース)3
0をモールド成形して構成されている。以下各構成部品
について説明する。
【0012】ここで図3は磁気センサ基板15とフレキ
シブル基板20を示す斜視図である。磁気センサ基板1
5は前記図9に示す磁気センサ基板81と同様のもので
あり、平板状のガラスからなる硬質基板151の表面
に、所望の磁気抵抗パターンからなるセンサ部153
と、センサ部153から引き出される4本の電極パター
ン155とを形成することによって構成されている。各
電極パターン155の表面には導電体ペーストからなる
導電層が印刷形成されている。
【0013】フレキシブル基板20は合成樹脂(例えば
ポリエチレンテレフタレート(PET))製のシート2
1の一方の面に、4本の接続パターン23を形成し、各
接続パターン23から回路パターン25を引き出して構
成されている。接続パターン23と回路パターン25は
銀ペーストをスクリーン印刷することによって形成され
ている。なお接続パターン23と回路パターン25とは
銅箔のエッチングによって形成しても良い。この場合は
接続パターン23の表面に金メッキしておくことが好ま
しい。またフレキシブル基板20の接続パターン23を
設けた部分の両側には、位置決め穴27,27が設けら
れている。位置決め穴27,27間のピッチは、磁気セ
ンサ基板15の幅より少し大きく、磁気センサ基板15
の両側辺の外側になる位置に設けられている。
【0014】次に成形品30は図1に示すように略矩形
状に成形されており、一方の表面に磁気センサ基板15
の磁気抵抗パターン153形成面を露出している。成形
品30の上部には、この磁気センサ10を他の部材に固
定するための固定穴31が設けられている。なお磁気セ
ンサ基板15の周囲3箇所には凹部33が設けられてい
る。また34はこの磁気センサ10を他の部材に固定す
る際の位置決めに用いるガイド部である。成形品30表
面のフレキシブル基板20の各接続パターン23に対応
する部分には、それぞれ小穴35(全部で4個)が形成
されている。また小穴35の両側の磁気センサ基板15
の側部となる位置にも1つずつ小穴36が形成されてい
る。
【0015】またフレキシブル基板20の接続パターン
23の下側の部分は後方に向けて折り曲げられ、成形品
30の背面側に設けた開口38から突出している。一方
成形品30の背面には、磁気センサ基板15の背面に至
る凹部37が設けられている。
【0016】次にこの磁気センサ10の製造方法を説明
する。即ちまず図4,図5に示すように、第二金型E2
のキャビティーC内にフレキシブル基板20と磁気セン
サ基板15とを収納した状態でその上に第一金型E1を
被せて第二金型E2に接合する。なお図4は図2(a)
の断面、図5は図2(b)の断面に相当する断面を示し
ている。
【0017】このときフレキシブル基板20の位置決め
穴27(図3参照)に第二金型E2に設けたピンP2が
挿入され、その位置決めが正確に行われる(このピンP
2によって図1(a)に示す小穴36が形成される)。
なお2本のピンP2,P2は、磁気センサ基板15の両
側に位置している。また磁気センサ基板15は第二金型
E2に設けた3つのガイド突起E21の間にガイドされ
て位置決めされている(図1(a)に示す3つの凹部3
3は、これら3つのガイド突起E21によって形成され
る)。このようにフレキシブル基板20と磁気センサ基
板15は何れも金型E1,E2内に正確に位置決めさ
れ、従って各接続パターン23と電極パターン155間
は正確に位置が合う。
【0018】一方フレキシブル基板20の各接続パター
ン23の裏面側にはピンP1が当接し、このピンP1と
第一金型E1に設けた押圧部E15とによって磁気セン
サ基板15を挟持し、これによって磁気センサ基板15
の各電極パターン155とフレキシブル基板20の各接
続パターン23とを確実に圧接するようにしている。
【0019】また磁気センサ基板15のセンサ部153
の裏面は、第一金型E1に設けた押圧部E13によって
押圧され、センサ部153は第二金型E2の当接面E2
5に確実に当接して密着している。なお押圧部E13,
E15は、磁気センサ基板15の挟持力を一定にするた
め、弾性体で構成しても良い。
【0020】そして第二金型E2側に設けたサブマリン
ゲートG1から例えば260℃程度で射出圧力が例えば
100〜600kgf/cm2程度の高温高圧の溶融モ
ールド樹脂、例えばポリブチレンテレフタレート(PB
T)やPETやポリフェニレンスルフイド(PPS)等
をキャビティーC内に圧入して満たす。この実施形態の
ようにサブマリンゲートG1を第二金型E2のフレキシ
ブル基板20の下側に位置せしめて溶融モールド樹脂の
射出方向を磁気センサ基板15とフレキシブル基板20
の接合部分の方向に向けたのは、以下の理由による。
【0021】即ち射出した溶融モールド樹脂をまず磁気
センサ基板15のフレキシブル基板20を接合した部分
の背面側に導き、これによって磁気センサ基板15にフ
レキシブル基板20の接合部分を圧接せしめた状態を維
持しつつ、その後キャビティーCの他の部分を溶融モー
ルド樹脂で満たすようにすることで、前記接合部分の接
続を確実に行うためである。
【0022】なお溶融モールド樹脂をキャビティーC内
に導入する最も好適な位置は、磁気センサ基板15のフ
レキシブル基板20を接合した部分の真後ろ(背面側)
である。しかしながらこの実施形態の場合、磁気センサ
10の寸法が非常に小さいので、前記磁気センサ基板1
5のフレキシブル基板20を接合した部分の真後ろの位
置にゲートを配置することができなかった。そこでこの
実施形態の位置にサブマリンゲートG1を設置した。な
お磁気センサ10の寸法がそれほど小さくない場合は、
磁気センサ基板15のフレキシブル基板20を接合した
部分の真後ろの位置にゲートを配置することが好まし
い。いずれにしてもキャビティーC内へ溶融樹脂を注入
するゲートの位置は、フレキシブル基板20の接続パタ
ーン23を設けた部分の背面側近傍であることが好適で
ある。
【0023】そして溶融モールド樹脂が冷却・固化した
後に第一,第二金型E1,E2を取り外せば(このとき
サブマリンゲートG1の部分は切断される)、図1,図
2に示す磁気センサ10が完成する。
【0024】ところで成形品30から引き出すフレキシ
ブル基板20は図示の形状以外にも種々の長さ・形状に
形成しておくことが容易にできる。従って磁気センサ基
板15の取り付け設置位置と、電気回路への電気的接続
位置とが離れているような場合であっても、引き出すフ
レキシブル基板20の長さや形状を変更することで、フ
レキシブル基板20を容易にその電気的接続位置に接続
することができ、その取り付け作業が簡単になる。
【0025】なお電極パターン155と接続パターン2
3との接続は、上記実施形態では接着材を用いずに直接
接触させたものの周囲にモールド樹脂を成形することに
よって単に機械的に圧接させているだけであるが、上述
のようにフレキシブル基板20の接続パターン23を設
けた部分は電極パターン155に強く圧接した状態でそ
の周囲にモールド樹脂が成形されるので、その電気的機
械的接続は十分である。なお電極パターン155は通常
その最上層としてニッケル層や銅層を蒸着や無電解メッ
キにて構成しておりその表面が固いので、上記実施形態
のようにその表面にクッション性のある導電塗料層を印
刷によって形成しておくことが接続パターン23との接
続を確実に行うのに好ましい。さらに電極パターン15
5と接続パターン23間の接続を強固にするには以下の
ようにすれば良い。
【0026】即ち図6に示すようにフレキシブル基板2
0の接続パターン23を設けた部分の裏面側に弾性部材
40を取り付ける。この弾性部材40は例えばシリコン
系の耐熱性のある熱硬化性のエラストマーを印刷するこ
とによって形成される。もちろん弾性部材40は他の材
質のものであっても良く、またこれを印刷ではなく接着
剤でフレキシブル基板20に接着するものであっても良
い。
【0027】このように構成したフレキシブル基板20
を用いて前記第一,第二金型E1,E2によってその周
囲に成形品30を成形すれば、硬化した成形品30内に
おいて前記弾性部材40がフレキシブル基板20の接続
パターン23を磁気センサ基板15の電極パターン15
5に向けて弾発して常に弾接するので、成形品30が周
囲の温度変化や湿度変化に伴って多少膨張・収縮して
も、この膨張・収縮は弾性部材40の弾性変形量の変化
が吸収し、電極パターン155と接続パターン23間は
常に適正な弾接力で弾接状態を保つことができ、従って
その電気的接続がさらに確実になる。
【0028】また図3に示す電極パターン155及び/
又は接続パターン23の表面に、熱可塑性の導電性接着
剤(又は溶融モールド樹脂の熱によって溶ける低融点半
田)を塗布しておけば、成形品30成形時の溶融モール
ド樹脂の熱によって溶け、両者の電気的接着がさらに確
実になる。
【0029】また図3に示す電極パターン155及び/
又は接続パターン23の表面に、弾性導電塗料層を印刷
することで、両パターンを弾性を持って接続するように
しても、弾性部材40を取り付けた場合と同様に、その
弾性によって電気的接続をさらに確実にすることができ
る。また電極パターン155及び/又は接続パターン2
3自体を弾性導電塗料層で構成しても良い。弾性導電塗
料層としては、熱硬化性の架橋型ウレタン樹脂に銀粉を
混練したものなどを用いる。なお弾性導電塗料層の材質
としては乾燥後にゴム弾性を有する性質のものであれば
どのような材質のものであっても良い。
【0030】図7は本発明の他の実施形態に係る磁気セ
ンサ(センサ素子)10を示す図であり、図7(a)は
正面側から見た斜視図、図7(b)は磁気センサ基板1
5とフレキシブル基板20を示す斜視図である。
【0031】この磁気センサ素子10において前記図1
などに示す磁気センサ素子10と相違する点は、フレキ
シブル基板20の接続パターン23を設けた部分の上部
に、磁気センサ基板15のセンサ部153の表面を被覆
する被覆部28を設けた点のみである。
【0032】このように構成すれば、被覆部28がセン
サ部153に面接触した状態で、第一,第二金型E1,
E2内にこれら磁気センサ基板15とフレキシブル基板
20とが収納されるが、磁気センサ基板15のセンサ部
153の上下を第一,第二金型E1,E2によって挟持
した際の挟持圧力は被覆部28の弾性がこれを吸収する
ので、センサ部153の破損を確実に防止できる。また
モールド樹脂成形時の熱からセンサ部153を保護で
き、さらに完成した磁気センサ10のセンサ部153が
外部の他の部材に触れて傷付くこともなくなる。
【0033】なおフレキシブル基板を接続するセンサ基
板は、磁気センサ基板に限定されず、他の種々のセンサ
基板であってもよい。センサ基板の材質もガラスに限定
されず、シリコン,セラミックなどで構成しても良い。
【0034】図10は本発明の他の実施形態にかかるセ
ンサ基板10−2を用いて構成したリニアセンサの分解
斜視図である。このリニアセンサは、センサ基板10−
2の一端にフレキシブル基板20−2の一端を接続した
状態で、その周囲に直接成形品30−2をモールド成形
することでセンサ素子を構成し、さらにセンサ基板10
−2の上に摺動子60を取り付けた摺動型物65を載
せ、その上にケース70を被せて構成されている。以下
各構成部品について説明する。
【0035】ここで図11はセンサ基板10−2とフレ
キシブル基板20−2を示す分解斜視図である。同図に
示すようにセンサ基板10−2は、フェノール積層板や
ガラスエポキシ板からなる絶縁基板上に長手方向に向か
う抵抗パターン(摺接パターン)45と導電パターン
(摺接パターン)47とを設け、また両パターン45,
47間に抵抗パターン45の一端部を反対側の端部に引
き出す引出パターン49を設けて構成されている。各パ
ターン45,47,49は銅箔のエッチングにより、又
は銀ペーストの印刷により形成されており、それらの端
部には、その上に弾性導電塗料層(熱硬化性の架橋型ウ
レタン樹脂に銀粉を混練したものなど、乾燥後にゴム弾
性を有する性質のもの)を印刷することで三本の電極パ
ターン155−2を設けて構成されている。これら各電
極パターン155−2の間の部分には貫通孔51が設け
られている。なお前記抵抗パターン45と導電パターン
47によってセンサ部153−2が構成される。
【0036】フレキシブル基板20−2は、PETフィ
ルム(ポリイミドフイルム等でもよい)の下面に3本の
接続パターン23−2を形成し、各接続パターン23−
2から回路パターン25−2を引き出して構成されてい
る。接続パターン23−2と回路パターン25−2は銀
ペーストをスクリーン印刷すること(銅箔のエッチング
などでもよい)で形成されている。各接続パターン23
−2の間の部分には貫通孔53が設けられている。
【0037】そしてセンサ基板10−2にフレキシブル
基板20−2を取り付けるには、図11に示す各電極パ
ターン155−2上に各接続パターン23−2を当接し
た状態で図12に示すようにその上下を第一,第二金型
E1−2,E2−2で挟持する。このとき両金型E1−
2,E2−2に設けた四つのピンP1−1によってセン
サ基板10−2とフレキシブル基板20−2の当接部が
圧接される。またこのとき貫通孔51,53の位置は一
致している。
【0038】この状態で第一金型E1−2のフレキシブ
ル基板20−2の接続パターン23−2を設けた部分の
背面側に設けたゲートG1−2から溶融モールド樹脂を
圧入してキャビティーC−2内に充填する。ゲートG1
−2から射出された溶融モールド樹脂は、まずフレキシ
ブル基板20−2の接続パターン23−2の背面側に当
接して接続パターン23−2を電極パターン155−2
に押し付けながら、キャビティーC−2内全体に充填さ
れる。
【0039】そして充填したモールド樹脂が固化した後
に両金型E1−2,E2−2を取り外せば、センサ基板
10−2とフレキシブル基板20−2を成形品30−2
によって接続固定したセンサ素子が完成する。このとき
前記貫通孔51,53を介して成形品30−2はその上
下が連結されるので、接続パターン23−2と電極パタ
ーン155−2の接続はさらに確実になる。
【0040】以上のように成形品30−2を成形したセ
ンサ基板10−2の上に図10に示すように摺動子60
をその下面に取り付けた摺動型物65を載せ、その上に
ケース70を被せ、ケース70に設けた長孔71から摺
動型物65のレバー66を突出するとともに、ケース7
0の両側から突出する爪73を成形品30の底面側に折
り曲げれば、このリニアセンサが完成する。そしてレバ
ー66を移動すれば、摺動子60が抵抗パターン45と
導電パターン47上を摺動し、これによってセンサ基板
10−2から引き出したフレキシブル基板20−2の回
路パターン25−2に摺動型物65の位置に応じた出力
が取り出せる。
【0041】上記実施形態においては、弾性導電塗料層
を印刷することで電極パターン155−2を形成してい
るので、前述のように成形品30−2が周囲の温度変化
や湿度変化に伴って多少膨張・収縮しても、この膨張・
収縮は弾性導電塗料層の弾性変形量の変化が吸収し、電
極パターン155−2と接続パターン23−2間は常に
適正な弾接状態を保つことができ、従ってその電気的接
続がさらに確実となる。なお弾性導電塗料層に代えて弾
性部材をフレキシブル基板20−2の接続パターン23
−2の裏面側に取り付けても良いなど、前記実施形態と
同様の変更が可能である。また弾性導電塗料層等の弾性
部材は必ずしも必要なく、通常の銅箔エッチングや銀ペ
ースト印刷によって形成した電極パターン155−2と
接続パターン23−2とを直接接合してもよい。
【0042】上記実施形態では抵抗パターン45と導電
パターン47を用いてセンサ部153−2を構成した
が、センサ部はスイッチパターンで構成するなど、他の
摺接パターンを用いてもよい。
【0043】以上本発明の実施形態を説明したが、本発
明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求
の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範
囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書
及び図面に記載がない何れの形状や材質であっても、本
願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思
想の範囲内である。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば以下のような優れた効果を有する。 センサ基板が小型であっても、センサ基板の各電極パ
ターンに接続するのはフレキシブル基板に設けた接続パ
ターンなので、その接続部の周囲に樹脂を成形する際
は、面積の大きいフレキシブル基板の背面全体が電極パ
ターン面に押し付けられることとなるので、その押圧力
は強く、電極パターンと接続パターン間の圧接が確実に
行える。
【0045】キャビティー内へ樹脂を注入するゲート
を、フレキシブル基板の接続パターンを設けた部分の背
面側近傍としたので、注入される溶融モールド樹脂の圧
力によって接続パターンを電極パターンに圧接した状態
を維持した中でキャビティー内に溶融モールド樹脂が充
填され、電極パターンと接続パターン間の接続が確実に
行える。
【0046】センサ基板の各電極パターンに接続する
接続パターンはフレキシブル基板上に設けられているの
で、前記図8に示す従来の磁気センサ80の金属板から
なる端子90のように、溶融モールド樹脂圧入時に各端
子90と電極パターン87の接続した部分の間に端子9
0の横から溶融モールド樹脂が入り込んで接続不良を生
じるという不都合は生じない。
【0047】金型に設けたピンによって電極パターン
に接続パターンを押し付けることとしたので、電極パタ
ーンと接続パターン間の接続が確実に行える。
【0048】金型に設けたピンをフレキシブル基板に
設けた位置決め穴に挿入することでフレキシブル基板の
位置決めを行ったので、溶融モールド樹脂を圧入して
も、電極パターンに対して接続パターンの位置がずれこ
とはなく、電極パターンと接続パターン間の接続が確実
に行える。
【0049】センサ素子からフレキシブル基板を引き
出すように構成したので、センサ素子の設置位置と、電
気回路への電気的接続位置とが離れているような場合で
あっても、引き出すフレキシブル基板の長さや形状を変
更することで、フレキシブル基板を容易にその電気的接
続位置に接続することができ、その取り付け作業が簡単
になる。
【0050】フレキシブル基板の接続パターンを設け
た部分の裏面に、弾性部材を取り付けた場合は、この接
続パターンとセンサ基板の電極パターン間の電気的接続
がさらに確実になる。
【0051】フレキシブル基板に、硬質基板のセンサ
部の表面を被覆する被覆部を設けた場合は、センサ部の
破損や熱による劣化を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気センサ10を示す図であり、図1(a)は
正面側から見た斜視図、図1(b)は背面側から見た斜
視図である。
【図2】磁気センサ10の縦断面図であり、図2(a)
は図1(a)のA−A線部分の断面図、図2(b)は図
1(a)のB−B線部分の断面図である。
【図3】磁気センサ基板15とフレキシブル基板20を
示す斜視図である。
【図4】磁気センサ10の製造方法の説明図である。
【図5】磁気センサ10の製造方法の説明図である。
【図6】他のフレキシブル基板20と磁気センサ基板1
5を示す斜視図である。
【図7】他の磁気センサ10を示す図であり、図7
(a)は正面側から見た斜視図、図7(b)は磁気セン
サ基板15とフレキシブル基板20を示す斜視図であ
る。
【図8】従来の磁気センサ80を示す図であり、図8
(a)は斜視図、図8(b)は図8(a)のA−A断面
図である。
【図9】磁気センサ基板81を示す斜視図である。
【図10】本発明の他の実施形態にかかるセンサ基板1
0−2等を用いて構成したリニアセンサの分解斜視図で
ある。
【図11】センサ基板10−2とフレキシブル基板20
−2を示す斜視図である。
【図12】センサ基板10−2にフレキシブル基板20
−2を取り付けた状態で成形品30−2を成形する方法
を示す要部断面図である。
【図13】センサ基板10−2とフレキシブル基板20
−2の接続部の接続状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 磁気センサ(センサ素子) 15 磁気センサ基板(センサ基板) 151 硬質基板 153 センサ部 155 電極パターン 20 フレキシブル基板 23 接続パターン 25 回路パターン 27 位置決め穴 30 成形品(ケース) E1 第一金型 E2 第二金型 C キャビティー P1,P2 ピン 28 被覆部 40 弾性部材 10−2 センサ基板 45 抵抗パターン(摺接パターン) 47 導電パターン(摺接パターン) 155−2 電極パターン 153−2 センサ部 20−2 フレキシブル基板 23−2 接続パターン 25−2 回路パターン 30−2 成形品 60 摺動子 65 摺動型物 70 ケース E1−2 第一金型 E2−2 第二金型 P1−1 ピン G1−2 ゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 仁 神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 帝国 通信工業株式会社内 (72)発明者 水野 伸二 神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 帝国 通信工業株式会社内 (72)発明者 林 直紀 神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 帝国 通信工業株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AA01 AC06 AD55 AD65

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質基板にセンサ部を設けるとともに前
    記センサ部から電極パターンを引き出してなるセンサ基
    板と、前記電極パターンに接続する接続パターンを設け
    てなるフレキシブル基板とを具備し、 前記センサ基板の電極パターンにフレキシブル基板の接
    続パターンを接続した状態でこの接続部の周囲にモール
    ド樹脂を成形することで一体化せしめてなることを特徴
    とするセンサ素子。
  2. 【請求項2】 前記フレキシブル基板の接続パターンを
    設けた部分の裏面に、弾性部材を取り付けることで、前
    記センサ基板の電極パターンにフレキシブル基板の接続
    パターンを弾性を持って接続せしめることを特徴とする
    請求項1記載のセンサ素子。
  3. 【請求項3】 前記フレキシブル基板に、硬質基板のセ
    ンサ部の表面を被覆する被覆部を設けたことを特徴とす
    る請求項1又は2記載のセンサ素子。
  4. 【請求項4】 前記センサ基板は、磁気センサ基板であ
    ることを特徴とする請求項1又は2又は3記載のセンサ
    素子。
  5. 【請求項5】 前記センサ基板は、硬質基板上に摺接パ
    ターンからなるセンサ部を設けてなるセンサ基板である
    ことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のセンサ素
    子。
  6. 【請求項6】 硬質基板にセンサ部を設けるとともに前
    記センサ部から電極パターンを引き出してなるセンサ基
    板と、前記電極パターンに接続する接続パターンを設け
    てなるフレキシブル基板とを用意し、 前記センサ基板の電極パターンにフレキシブル基板の接
    続パターンを接続した状態で前記センサ基板を金型内に
    設置し、前記接続部の周囲に設けたキャビティー内に樹
    脂を成形することで前記接続部を成形樹脂で一体に固定
    することを特徴とするセンサ素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記キャビティー内へ樹脂を注入するゲ
    ートは、前記フレキシブル基板の接続パターンを設けた
    部分の背面側近傍であることを特徴とする請求項6記載
    のセンサ素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記センサ基板の電極パターンにフレキ
    シブル基板の接続パターンを接続した状態で前記センサ
    基板を金型内に設置した際、金型に設けたピンによって
    前記電極パターンに前記接続パターンを押し付けること
    を特徴とする請求項6記載のセンサ素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記センサ基板の電極パターンにフレキ
    シブル基板の接続パターンを接続した状態で前記センサ
    基板を金型内に設置した際、金型に設けたピンを前記フ
    レキシブル基板に設けた位置決め穴に挿入することでフ
    レキシブル基板の位置決めを行うことを特徴とする請求
    項6記載のセンサ素子の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011069617A (ja) * 2009-09-23 2011-04-07 Sumitomo Wiring Syst Ltd 回転検出装置およびその製造方法
JP2019216221A (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 帝国通信工業株式会社 硬質回路基板とフレキシブル回路基板の接続構造

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