JP3181935B2 - Icカード - Google Patents

Icカード

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JP3181935B2
JP3181935B2 JP13043091A JP13043091A JP3181935B2 JP 3181935 B2 JP3181935 B2 JP 3181935B2 JP 13043091 A JP13043091 A JP 13043091A JP 13043091 A JP13043091 A JP 13043091A JP 3181935 B2 JP3181935 B2 JP 3181935B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体モジュールがカ
ードに埋設されるICカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からICカードとして、半導体モジ
ュールがカード基体の凹部に嵌挿されて接着されるよう
にしたものがある。ここでまず、この種のICカード
を、図21、図22によって説明する。図21a、bは各々従
来のICカードの平面図、及び図21aのb−b線断面図
である。これらの図において、8はカード基体、3はこ
のカード基体8に固定された半導体モジュール(以下、
単にモジュールと称す)である。前記カード基体8は、
塩化ビニル樹脂シートの積層成形、あるいはABS樹脂
などの成形品で製造されており、モジュール3が嵌着さ
れる凹部81が形成されている。なお、この凹部はカード
基体8の上の面に開口して形成されている。前記モジュ
ール3は、図22cとほぼ同様な構造であり、半導体素子3
2が搭載された基板31と、この基板31の配線回路(図示
せず)と半導体素子32とを電気的に接続する細線33と、
これら半導体素子32、細線33等を封止する封止樹脂34等
とから構成されている。前記基板31は、半導体素子32搭
載面とは反対側の面にカードの外部接続用の電極端子41
が形成されている。そして、このモジュール3は、カー
ド基体8の凹部81と同じ形状に側面及び封止面が仕上げ
加工され、カード基体8の凹部81に接着剤を介して嵌着
される。
【0003】図22a、b、cは各々例えば特願平1-1293
02号(特開平2−307794号公報)に示された従来の
別のICカードの平面図、及びaのb−b線断面図、及
びbの要部拡大断面図である。この例は、前述の例の改
善された例ともいえる。モジュール3は、ICカード1
の外周をなすフレーム2に設けられたモジュールフレー
ム21に装着され、後述の図8と同様な方法でフレーム2
の内側を充填する形で一体に成形されたモジュール3の
電極端子41がICカード面に露出するように埋設された
ICカードである。モジュール3の埋設部分を図22cに
よって説明する。一方の面に外部接続用の電極端子41を
持つ基板はガラスエポキシ樹脂で構成され、前述の例で
説明したように半導体素子32が反対面に搭載され、細線
33で接続され、封止樹脂34で封止される。前例ではカー
ド基体の凹部に嵌着されるためにモジュール3の外形は
嵌着する凹部と同一形状に加工されたが、この場合は図
8で説明するようにモジュール3を射出成形により成形
樹脂6に埋設するので、モジュール3の電極端子背面の
形状はカードの厚さ以下であれば、形状に制約受けず、
モジュール3のカードへの装着が複雑な工程なしにカー
ドの成形工程と同時に行えるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなカード基
体8の凹部81にモジュール3を嵌着させる従来のカード
の製造方法では、カード基体に強固にモジュールを固定
するためには、凹部81の形状をモジュール3の形状に一
致させるか、モジュール3の形状を凹部81の形状に一致
させるか、いずれにしても両者の形状を一致させないと
カードの表面に段差や凹凸を生じてしまう。また、IC
カードからモジュール3が脱落しないように強固に接着
する必要があった。なお、JIS、あるいはISO規格
にはICカードの電極端子とその周辺のカード表面との
間に0.1mm以上の段差があってはならないと規定されて
いる。このように嵌着する凹部81とモジュール3の形状
を精度よく一致させ、その間に接着剤を介在させるため
には多くの工程とカード表面を汚さない接着剤の取扱い
など多くの課題を抱えている。また、別の例で説明した
一体成形によるモジュールのカードへの埋設では、モジ
ュール3の形状自体の制約事項は軽減されるものの、モ
ジュール3と成形樹脂6は密着しているのみで、本質的
に接着していないため、モジュール3とそれを埋設する
成形樹脂6との間を強力に固定することはモジュール3
の成形樹脂6と接する面に接着処理を行わない限り困難
であった。
【0005】この発明は以上のような課題を解決するた
めになされたもので、簡単な工程で、接着処理等複雑な
工程を経なくても、外力に強く、耐環境性に優れた、信
頼性の高いICカードを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るICカー
ドは、半導体素子を嵌着させる凹部と、この凹部に続く
周縁部とを有する、射出成形により得た成形基板、並び
に上記凹部の底面反対外面に設けた外部電極端子で構成
される半導体モジュールを、上記外部電極端子が露出す
るようにモジュールフレームに設けたフレーム孔内に嵌
着するとともに、射出成形により成形樹脂で上記半導体
モジュールを保持固定してカード状に成形したものであ
る。
【0007】請求項2に係るICカードは、半導体モジ
ュールの外周の周縁部およびモジュールフレーム孔の少
なくとも一方に突出部又は凹部を設けたものである。
【0008】
【作用】この発明において、半導体モジュールの基板は
成形基板であるために、半導体素子の形状に合わせて選
定でき、半導体モジュールは成形基板の半導体が嵌着す
る凹部に半導体を嵌め、基板の接続端子部にICの接続
ピンを接続するだけで容易に得ることができ、従来のモ
ジュールのように面倒な工程も、封止作業もなく、その
まま成形によってカード基体に埋設することによりモジ
ュールの電極端子面とカードの表面は略面一になる。モ
ジュールの周縁部と端子の反対面は成形樹脂でカード基
体と一体に覆われるのでモジュールは成形樹脂によって
強固にカード基体に固定され、また射出成形によってモ
ジュールを埋設するので、モジュールの形状にこだわる
必要もなく、モジュールが異なっても一定の形状のIC
カードとすることができる。さらに、モジュールは周囲
が成形樹脂によって固定され飛び出せないような構造に
成形されて、カード基体に機械的に強固に固定されるの
で、面倒な接着処理も必要としない。そしてモジュール
も成形基板からなり、その外周形状は打ち抜き加工によ
って形成されるのでより適切な形状が容易に得られる。
【0009】また、半導体モジュール外周の周縁部およ
びモジュールフレーム孔の少なくとも一方に設けた突出
部又は凹部により、モジュールとモジュールフレーム間
に隙間を設け、成形樹脂がその部分を充填することによ
り、より強固にモジュールを固定することができる。
【0010】
【実施例】実施例1. 図1a,bは各々本発明の一実施例のICカードの平面
図、及び図1aのb−b線断面図である。図2は図1に
おけるモジュール30部分の断面図で、モジュール30の埋
設部分を拡大して示している。図3a,bは各々モジュ
ール30を構成する半導体素子5及び成形基板4の断面
図、図4a,bは各々成形基板4の電極端子41面の平面
図、及び図4aのb−b線断面図である。図5a,bは
各々成形基板をIC搭載面から見た平面図、及び図5a
におけるb−b線断面図である。図6は成形基板にIC
を搭載した状態を示すIC搭載面から見た平面図、及び
図6aにおけるb−b線断面図、図7a,bは各々フレ
ーム2の平面図、及び図7aのb−b線断面図である。
【0011】まず、これらの図によって本発明の一実施
例に係る半導体モジュール30の構造並びに組立工程を詳
細に説明する。モジュールは、図3に示す半導体素子5
と成形基板4とからなり、成形基板4の凹部43に半導体
素子5を嵌着して組立てられる。同図はいずれも断面を
示す図で、5は熱硬化樹脂でモールドされた樹脂封止半
導体素子ICを示し、その中身の素子自体などは省略し
ている。ICの接続ピン51はICパッケージのほぼ中央
部から左右ほぼ直線的に伸びており、この状態で基板4
の凹部43にICの下半分が嵌合される。基板4の凹部43
はほぼICの接続ピン51から下半分が嵌まり込む形状に
形成されており、この凹部43にIC5を載せるだけで位
置的にほぼ固定される。この時の位置関係は、図6aに
示したように成形基板4の接続端子44部にIC5の接続
ピン51が位置するような関係となっており、そのまま半
田付け等によって成形基板4の接続端子44とIC5の接
続ピン51を電気的に接続し、スルーホール42を通じて電
極端子41につながっている。これでモジュールの組立て
は完了する。モジュール用の成形基板4は、液晶ポリマ
ーによる射出成形によって成形することにより、従来は
得ることが困難であった上記形状の母体が成形され、必
要な電極端子、接続端子、配線回路は成形後にめっき処
理によって成形面に形成される。本実施例では、基板の
母体となる成形品はガラス繊維充填液晶ポリマーを適用
したので、弾性率も高く、また成形性もよく、薄い基板
の成形が可能であり、電極端子41部分の厚さは0.3mmと
なっている。そして、適用した液晶ポリマーの熱変形温
度は180℃を越えるので、通常作業の半田付けによって
ICと基板の接続が行える。このようにして組立てられ
たモジュール30は、成形基板4とIC5は接続ピン51と
の結合だけで接続されているが、IC5の下半分は、基
板の凹部43に嵌合されているので、通常の取扱いで脱落
することはない。
【0012】図1における1は本発明の一実施例の上記
モジュールを用いたICカードで、このICカード1
は、カードの厚さに等しくカードの外縁部をなすフレー
ム2と、このフレーム2の内側に一体に設けられ、モジ
ュールを嵌着するためのモジュールフレーム21で構成さ
れており、モジュールフレーム21にはモジュール30を装
着するための貫通するフレーム孔22があり、このフレー
ム孔22はその孔に部分的に内接するモジュール30の周縁
部45と嵌合し、ICカード1におけるモジュール30の位
置決めをなしている。モジュール30は図2に示したよう
に、成形基板4の電極端子41の反対面に設けた凹部43に
IC5を搭載し成形基板4の電極端子41面からカード内
部に位置する周縁部45の先端部がモジュールフレーム21
のフレーム孔22に接するように、しかも成形樹脂6が周
縁部45と密着して固定されるとともに、フレーム孔22内
に成形樹脂6がもぐり込むため、モジュールフレーム21
と成形樹脂6が一体化されて構成されている。なお、フ
レーム2はICカード1の外周部分の形状の厚さとなっ
ており、モジュール30を装着して位置決めするためのモ
ジュールフレーム21が一体に設けてある。モジュールフ
レーム21は、一方の面はICカード1の表面と面一にな
っており、厚さはフレーム2より薄く、反対の面は成形
樹脂6に埋没するようになっており、モジュール30を嵌
着するためのフレーム孔22が設けてある。ICカードは
図8に示したようにして作られる。図8a、b、cはI
Cカードの製造過程を示す断面図で、最初下型71にフレ
ーム2をセットし、モジュールフレーム21に、モジュー
ル30の電極端子41がカードの外面に露出するように嵌着
し、上型72を締結したのちゲート73より成形樹脂6を注
入し、射出成形によってフレーム2の内側を充填し、モ
ジュール30をカードに埋設した状態のICカード1とす
る。本実施例および以後の実施例では基板4、フレーム
2、成形樹脂6ともに液晶ポリマーを使用した。上記の
ように、モジュール30は成形樹脂中に完全に埋設された
ICカードとなる。一方、カードは実用段階で携帯さ
れ、あるいは装置に装着される。この段階で種々の外力
がかかり、カードの曲げなども当然予想される。この実
施例では、基板の接続端子44部の位置をICカード1の
厚さのほぼ中央部に位置させてある。これによってIC
カード1に曲げなどの外力がかかったときにもIC5の
基板4との接続部分にかかる変形、応力などを最小とす
ることができる。また、モジュール周縁部45と電極端子
41面の段差Yは、モジュール30を一体に成形するときに
成形樹脂を充填する必要があり、しかもモジュールを固
定するものであるから、ある程度の厚さが必要である。
本実施例では0.3mmの段差とした。これは、モジュール3
0片面は表面に露出し、さらにモジュール30を一体化固
定するためにモジュール30周辺に成形樹脂6が回り込む
段差が必要であること、及びこの段差は、成形樹脂6が
流動する厚さが必要であり、薄肉であると成形樹脂6が
流れないため、0.3mmとした。
【0013】実施例2. 半導体モジュールの成形基板として図9に示したものを
用いる他は、実施例1と同様である。即ち、図9a、b
は、各々本発明の他の実施例に係る半導体モジュールの
成形基板4の平面図、及び図9aにおけるb−b線断面
図である。図において、成形基板4の凹部43の壁には傾
斜部を設け、基板の接続端子44と外部接続用の電極端子
41を電気的につないでいるスルーホール42の位置は、こ
の傾斜部のほぼ中間部位に設けてある。これによってこ
のモジュール30をカード基体に一体に成形樹脂6によっ
て埋設したとき、スルーホール42部は樹脂中に埋設され
カードの外面には露出しなくなり、ICカードの外観が
良好となる。また電極端子そのものにスルーホール42が
ないため、電極面がスムーズになるとともに、電極部の
めっきの剥がれなどのトラブルも防止する。また、前述
の例と同様に基板4のIC5が嵌着される凹部43の壁面
の傾斜と深さは、搭載するIC5の接続ピン51から下の
部分が嵌合する形状となっており、この凹部43にIC5
を載せたとき、IC5の接続ピン51の接続部分がほぼ基
板4の接続端子44部分に接する関係としたので、複雑な
冶具で固定しなくとも半田による両者の接続が可能であ
った。
【0014】実施例3. 半導体モジュールの成形基板として図10に示したものを
用いる他は、実施例1と同様である。即ち、図10a、b
は、各々本発明の他の実施例に係る半導体モジュール用
基板4の平面図、およびa図におけるb−b線断面図で
ある。図において、基板4の凹部43の底面のほぼ中央部
の電極端子41を区画し分離している部分に小さい貫通孔
46を設ける。これはこのモジュール30を一体成形によっ
てカード化する工程において、モジュールの周縁部45と
電極端子面41と反対の面は全て成形時に成形樹脂6によ
って覆われるので、IC5と基板4の境界部分に存在す
る空気が閉じこめられるのを防止するための孔で、複数
個設けてもよいが、孔径は小さい方が良い。実施例1の
ように電極端子41面にスルーホール42を設けてある場合
には効果は少ないが、電極面からスルーホールを排除し
た実施例2の場合には効果が大きい。
【0015】実施例4. 図11は本発明の他の実施例のICカードに係るモジュー
ルフレーム21部分を示す図であり、図11に示したモジュ
ールフレームを用いる以外は実施例1と同様にしてIC
カードを得た。図11a、bは各々モジュールフレーム21
にモジュール30を嵌着した状態をIC側から見た平面
図、及び図11aにおけるb−b線断面図である。モジュ
ールフレーム21のフレーム孔22にはモジュールフレーム
21とモジュール30の外周部である周縁部45との間に隙間
を保つための図に示す形状の突出部231を要所要所に設
け、モジュール30はこの突出部231の先端によって位置
的に嵌合状態に固定される。この状態で射出成形するこ
とによってモジュール30は電極端子41面を除いて周縁部
45、IC5側など周囲が成形樹脂6に覆われフレーム2
と共に一体に成形され、ICカード1に埋設される。な
お、フレーム2はICカード1の外縁の形状、厚さとな
っており、射出成形金型にセットしたときキャビティの
外縁部にほぼ嵌合状態となる。
【0016】実施例5. 図12は本発明の他の実施例のモジュールフレームの断面
図で、モジュールフレーム21に設けた突出部231のカー
ド表面に接する部分に切り欠き25部分を設けてある。他
は実施例4と同様にICカードを得た。切り欠き25は、
突出部231の嵌着するモジュール30の周縁部45と接する
位置を避けたカードの表面側にあり、一体成形によって
モジュール30を埋設してICカード1としたとき、実施
例4ではカード表面にモジュールフレーム21の突出部23
1の形状が判別できるが、本例では、切り欠き25部分に
成形樹脂6が入り込むので、カードの表面にはこの突出
部231の形状はカードの外観からは判別できなくなる。
【0017】実施例6. 図13a、bは本発明の他の実施例のモジュールフレーム
21部分のみを示した図で、a、bは各々嵌着状態をIC
5側から見た平面図、及びaにおけるb−b線断面図で
ある。モジュールフレーム21のフレーム孔22面に部分的
に図に示した形状の凹部232を複数個設ける他は、実施
例4と同様にしてICカードを得た。前述のようにこの
状態で射出成形した場合、成形樹脂6はこの凹部232を
通ってモジュール30の周縁部45のカード表面側に回り込
み、前例同様モジュール30を電極端子41面を除いてIC
カード1に一体に埋設したモジュール30をカードに固定
する。
【0018】実施例7. 図14で示す実施例7においては、上記実施例6におい
て、モジュールフレーム21の凹部232間の底面を結んだ
状態にフレーム孔22のカード面に接する部分に切り欠き
25を設け、この部分に成形樹脂6を充填させる他は実施
例4と同様にしてICカードを得、実施例5と同様な効
果を得るようにした。即ち、図14a、bは各々モジュー
ルフレームにモジュールを嵌着した状態をIC側から見
た平面図、及びaにおけるb−b線断面図である。
【0019】実施例8. 図15で示す実施例8においては、モジュールフレーム21
に実施例7で説明した形状の凹部232に加えて、モジュ
ール30の周縁部45のカード面までの間隙を支える突出部
233を複数個、フレーム孔22のカード面側に設ける他
は、実施例7と同様にICカードを得、さらに射出成形
時にモジュール30の周縁部45が成形樹脂6の注入圧によ
ってカード表面側に変形することを防止する効果を加え
るようにしたものである。カードの厚さ、モジュールの
周縁部45の厚さ、電極端子41面からの突出面積の関係か
らモジュールの周縁部45が変形し易い場合にその防止効
果がある。即ち、図15a、bは、各々フレーム2にモジ
ュール30を嵌着した状態のモジュールフレーム21部分を
示す平面図、及びaにおけるb−b線断面図である。
【0020】実施例9. 図16a、bは、各々フレーム2にモジュール30を嵌着し
た状態のモジュールフレーム21部分を示す平面図、及び
aにおけるb−b線断面図である。モジュールフレーム
21のフレーム孔22はモジュール30の電極端子41の周囲で
嵌合し、モジュール30の周縁部45に接するモジュールフ
レーム21のフレーム孔は広がっていて、開口部27を有
し、成形樹脂がこの部分に充填されてモジュール30が固
定され、モジュール30の周縁部45は、全周でフレーム孔
22の周囲に形成した突き出し部233で支えられるように
する。その他は実施例8と同様にしてICカードを得
る。
【0021】実施例10. 図17a、bは各々モジュールフレームにモジュールを嵌
着した状態の平面図、及びaにおけるb−b線断面図で
ある。実施例9で説明したフレーム孔22のモジュール30
の周縁部45を支える部分にカード表面と平行に枕状突起
234を複数個設ける他は実施例9と同様にしてICカー
ドを得た。これはモジュール周縁部45の周囲に成形樹脂
6が充填されるようにしたもので、これによってモジュ
ール30の電極端子41部の周辺と嵌着したフレーム孔22の
僅かな隙間にも射出成形によって成形樹脂を充填するこ
ともでき、より強固にモジュール30を固定するととも
に、カード表面に生じる隙間を排除し、ICカード1の
耐環境性を向上させることが出来る。
【0022】実施例11. 図18a、b、cは各々フレーム2にモジュール30を嵌着
した状態のモジュールフレーム21の部分を示す平面図、
側面図、及びaにおけるc−c線断面図である。モジュ
ール30の周縁部45は全周にわたってモジュールフレーム
21のフレーム孔22と接する。モジュールフレーム21に
は、複数個の該モジュールフレーム21を横切る溝を設け
て凹部235を形成し、成形樹脂6はこの溝を通じてモジ
ュール30の電極端子41面を除くモジュール30の周縁部45
に充填され、前述の実施例と同様ICカード1にモジュ
ール30を埋設しつつ固定する。
【0023】実施例12. 図19a、bは各々フレーム2にモジュール30を嵌着した
状態を示すモジュールフレーム21の部分のみを示す平面
図、及びaにおけるb−b線断面図である。図におい
て、モジュールフレーム21のフレーム孔22はモジュール
30の周縁部45と嵌合関係の孔形状となっており、モジュ
ール30の外周の周縁部45に複数個突出部451を設けると
ともに、凹部452を設けてある。射出成形時に成形樹脂
6はこの凹部452を通ってモジュール30の電極端子41面
を除く周縁部45の周囲を充填し、モジュール30をICカ
ード1に埋設するとともに固定する。モジュール30の外
周の周縁部45に設ける突出部451は、フレーム孔22に接
してモジュール30をフレーム2に対して位置決め出来る
のであればどのような形状であってもよい。
【0024】実施例13. 図20a、bは各々モジュールフレーム21にモジュール30
を嵌着した状態のモジュールフレーム21の部分のみ示し
た平面図、及びaにおけるb−b線断面図、図20c、
d、eは各々図20bの要部拡大断面図である。図におい
て、モジュールフレーム21のフレーム孔22などは前述の
実施例4と同様である。本例では、モジュールフレーム
21に、該モジュールフレーム21を貫通するフレーム貫通
孔221を複数個設けてある。このフレーム貫通孔221は、
これらを一体に成形してICカード1となすときに成形
樹脂6がこの孔を充填し、成形樹脂とモジュールフレー
ム21をより強固に一体化することになる。このフレーム
貫通孔221は図20c、d、eに孔部分の断面を示すよう
に杵形、鼓形、台形など充填された成形樹脂がカード内
面側へ抜け難い形状とする方がよいことはもちろんであ
るが、ストレートであってもモジュールフレーム21と成
形樹脂6を固定するアンカー効果を発揮する。
【0025】上記実施例におけるモジュール30の成形基
板4は液晶ポリマーを使用して、射出成形によって作成
した。公知のように液晶ポリマーは射出成形時の流れ性
もよく、成形品の弾性率など機械特性も良いので薄肉の
成形品の作成が可能である。成形基板4は多数個取りの
成形品とし、電極端子41、接続端子44など必要な配線回
路をめっきによって基板4上に形成したものにIC5を
搭載した後、モジュール30の周縁部45をパンチングによ
って打ち抜き、必要な外形の個片にし、個々のモジュー
ルとしてICカード1に埋設した。モジュール周縁部の
形状を打ち抜き加工とすることによって、前述のモジュ
ール周縁部45の外形が凹凸状であっても好ましい形状に
形成することができた。また、モジュール30を組み上げ
た後に個片にすることによって、組立工程、組立後のテ
スト工程などにおけるハンドリング性も良好となる。
【0026】以上のように、ICが嵌合する凹部を持つ
成形基板を成形品とすることによって、ICの形状に合
わせた形状の成形基板を選定でき、成形基板にICを嵌
合し、基板とICを接続するだけでモジュールとなすこ
とができるので、簡単な工程でモジュールを製造するこ
とが可能となり、また基板のIC搭載面は成形樹脂で射
出成形時に覆われるので、標準的なICパッケージを搭
載しても、モジュールとしてICと基板の接続ピンが露
出していてもモジュールの埋設にはいっこうに差し支え
がなく、モジュールの組立に従来のようにベアーチップ
を取り扱うこともないので、クリーンルームなどの環境
も必要としないといったメリットもあり、ICとして十
分に信頼性の確認された標準パッケージが使用できるの
で、工程中の不良の発生も少なくなる。
【0027】なお、上記実施例では、モジュール基板、
カード基体に同じ液晶ポリマーを適用したが、ICカー
ドの形状、大きさ、厚さなどによっては、別の樹脂を適
用しても同様な効果が得られることはいうまでもない
が、射出成形の可能な熱可塑性樹脂の適用が好ましい。
また、ICと成形基板の接続は、基板側へのクリーム半
田印刷とリフローによる方法、構成樹脂に半田耐熱性の
ない場合には導電性接着剤による接続であってもよいこ
とはもちろんである。モジュールをカードとして樹脂に
埋設する場合、好ましくは基板とカードとを同じ樹脂と
するのがよいが、ICカードとして反りなど問題がなけ
れば別種類の樹脂であってもよい。
【0028】上記実施例で説明したように、モジュール
を予め成形されたフレームに落とし込み、射出成形によ
ってそれらを一体に成形しICカードとする一体成形に
よるカード化によって、簡単な工程でカード化できる。
そして、モジュールをフレームによって位置決めすると
ともにフレームとモジュールの接する部分に間隙を設
け、この間隙をフレーム、モジュールを一体にしてカー
ド化する成形工程で同時に充填して成形することによっ
てモジュールの電極端子部分を除いて充分に埋設するこ
とが出来、かつモジュールは成形樹脂に取り囲まれるよ
うに成形樹脂で一体成形により強固に固定されるので、
従来のようにモジュールをカード基体に固着するための
接着剤処理の必要もなく、製造工程が簡略化され、IC
カードの信頼性が向上する。なお、実施例では隙間を確
保するための突出部あるいは凹部を模式的に表したが、
その大きさ、数は図面で説明したものに限定されるもの
ではない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、簡
単な工程で、接着処理等複雑な工程を経なくても、外力
に強く、耐環境性に優れた、信頼性の高いICカードを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す平面図(a)およびその
b−b線に沿う断面図(b)である。
【図2】本発明の実施例1のモジュール部分を示す拡大
断面図である。
【図3】本発明の実施例1における半導体素子(a)およ
び成形基板(b)を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例1の成形基板の電極端子面の平
面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)である。
【図5】本発明の実施例1の成形基板のIC搭載面の平
面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)である。
【図6】本発明の実施例1の成形基板にICを搭載した
状態のIC搭載面の平面図(a)およびそのb−b線の断
面図(b)である。
【図7】本発明の実施例1のフレームの平面図(a)およ
びそのb−b線の断面図(b)である。
【図8】本発明の実施例1のICカードの製造工程を
(a)(b)(c)の順で示す断面図である。
【図9】本発明の実施例2における成形基板の平面図
(a)およびそのb−b線の断面図(b)である。
【図10】本発明の実施例3における成形基板の平面図
(a)およびそのb−b線の断面図(b)である。
【図11】本発明の実施例4におけるモジュールフレー
ム部分の平面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)で
ある。
【図12】本発明の実施例5におけるモジュールフレー
ム部分の断面図である。
【図13】本発明の実施例6におけるモジュールフレー
ム部分の平面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)で
ある。
【図14】本発明の実施例7におけるモジュールフレー
ム部分の平面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)で
ある。
【図15】本発明の実施例8におけるモジュールフレー
ム部分の平面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)で
ある。
【図16】本発明の実施例9におけるモジュールフレー
ム部分の平面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)で
ある。
【図17】本発明の実施例10におけるモジュールフレ
ーム部分の平面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)
である。
【図18】本発明の実施例11におけるモジュールフレ
ーム部分の平面図(a)と側面図(b)および(a)における
c−c線の断面図(c)である。
【図19】本発明の実施例12におけるモジュールフレ
ーム部分の平面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)
である。
【図20】本発明の実施例13におけるモジュールフレ
ーム部分の平面図(a)およびそのb−b線の断面図(b)
である。
【図21】従来のICカードを示す平面図(a)およびそ
のb−b線の断面図(b)である。
【図22】従来の別のICカードを示すもので、(a)は
平面図、(b)はそのb−b線の断面図、(c)は(b)の要
部拡大図である。
【符号の説明】
1 ICカード 21 モジュールフレーム 22 フレーム孔 23 突出部 30 半導体モジュール 4 成形基板 41 外部電極端子 43 凹部 45 周縁部 5 半導体素子 6 成形樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−257694(JP,A) 特開 平2−185494(JP,A) 特開 平4−82799(JP,A) 実開 昭62−33477(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/28 B42D 15/10 521 G06K 19/077

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子を嵌着させる凹部と、この凹
    部に続く周縁部とを有する射出成形より得た成形基板、
    並びに上記凹部の底板反対外面側に外部電極端子が位置
    するよう上記凹部に嵌着された半導体素子とで構成され
    る半導体モジュールを、上記外部電極端子が露出するよ
    うにモジュールフレームのフレーム孔内に嵌着し、射出
    成形により成形樹脂が上記成形基板の周縁部と密着して
    固定されるとともに、上記成形樹脂がフレーム孔内にも
    ぐり込むように充填されて半導体モジュールを保持して
    カード状に成形したことを特徴とするICカード。
  2. 【請求項2】 半導体モジュールの外周の周縁部及びモ
    ジュールフレーム孔の少なくとも一方に突出部又は凹部
    を設けたことを特徴とする請求項1記載のICカード。
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