JP3530864B2 - 点字入り織物 - Google Patents

点字入り織物

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JP3530864B2 JP2000190567A JP2000190567A JP3530864B2 JP 3530864 B2 JP3530864 B2 JP 3530864B2 JP 2000190567 A JP2000190567 A JP 2000190567A JP 2000190567 A JP2000190567 A JP 2000190567A JP 3530864 B2 JP3530864 B2 JP 3530864B2
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利美 鰐渕
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は織成し工程において
文字と点字を同時に盛り上げて形成した織物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】衣類のサイズや色柄等が視覚障害者にも
分かるように、点字を刺繍織によって形成したり、又発
泡性インクを印刷にて形成する場合がある。しかし、刺
繍織で点字を作る場合、衣類を洗濯する度に刺繍織した
糸が抜け落ちたり、解けたりして、盛り上げて形成した
点字が次第に読めなくなってしまう。一方の発泡性イン
クを使用した場合には、摩擦に弱くて印刷点字が割れた
り剥がれたりする。
【0003】視覚障害者にとっては衣類のサイズや色
柄、価格などを知るには点字が唯一の手掛りであること
から、形成した点字が磨耗したり、変形するようなもの
では問題がある。しかし、安定した点字であっても、該
点字製作に特別に過大なコストがかかるのでは使うこと
は出来ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、衣類に設
けられる点字には上記のごとき問題がある。本発明が解
決しようとする課題はこの問題点であって、一旦形成し
た点字が磨耗したり、変形したり、勿論、無くなること
のない、大きく盛り上がって読み易い点字を形成した織
物を提供する。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る点字は織物の
製織段階で組織を変化させて凸状点字を織成して形成す
るものである。すなわち、凸状点字は平生地と一体化し
ており、別部材を加えて形成するものではない。そこ
で、ジャガードで縦糸を交差させ、第1のシャットルで
横糸を運んで平生地を作り、第2のシャットルで文字形
成し、その一部を変速多重織りして点字を織成し、さら
に縦糸を交差して該点字が崩れないように押える。
【0006】ここで、第2のシャットルによって変速多
重織りされる横糸は、第1のシャットルにて平生地を織
成す横糸に比較して太く、織成される点字の必要な固さ
と高さが得られる。このように、本発明の点字は平生地
と一体になって製織りされる為に、洗濯やドライクリー
ニングを繰り返しても糸の抜けや解けはなく、何時まで
も点字を読み取ることが出来る。そして本発明の点字入
り織物は、平織り、朱子織り、綾織り等、生地の種類は
限定しない。以下、本発明に係る実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0007】
【実施例】図1は本発明の実施例であり、点字入り織物
1に「マルニ ネーム」なるカタカナ文字と、同じく点
字でもってマルニネームを表示している。この点字入り
織物1は平生地部2に文字3と点字4が形成されている
が、これら文字3及び点字4は平生地2と一体に織り込
まれている。
【0008】点字入り織物1は縦糸と横糸が互いに織成
しされるが、縦糸として20デニールの太さが使用さ
れ、横糸は300デニールの糸が用いられる。この太さ
は従来の約3倍の太さとなる糸であり、平生地2をある
程度厚くしかも固くすることで、一体化して織成して形
成される点字4が平生地面より十分に突出するようにし
ている。そして文字3及び点字4を織成す横糸には2倍
の太さとなる600デニールの糸が使用され、これら各
糸は撚糸されて、織成しに際しての毛羽立ちを防止して
いる。
【0009】図2は点字4を単独で示した拡大図である
が、点字4は平生地2から上方に突出し、しかも円形で
はなく縦長の楕円形となっている。これは完全な円形よ
り縦長の楕円形とすることで、視覚障害者が指で触った
際に読み取り易い為であり、同図に示す楕円形は横L:
縦M≒1:1.5の寸法比となっている。勿論、本発明
ではこの点字4の具体的な形状を限定するものではな
い。
【0010】ところで、点字入り織物1には点字4にて
商品名、色彩、衣類のサイズ、価格などを形成する。又
個人名を表した点字も文字と合わせて織成すことが出
来、自分が着用する衣類、その他の持ち物に点字入り織
物1を適当な長さに裁断して縫い付けることが出来る。
例えば、盲学校にて学生が着用している同じような衣類
を洗濯する場合、従来であれば荷札を付けて回収し、洗
う際に夫々異なるボタンを片隅に縫い付けて仕分けし、
洗濯・乾燥が終わって各自に手渡す際に、再び荷札を付
けてボタンを取り除いている。
【0011】本発明に係る点字で名前を形成した点字入
り織物1を衣類に前以て縫い付けたり、又はアイロンで
接着するならば、洗濯の際に荷札やボタンの取付け・取
外し作業は不要となる。勿論、本発明の点字入り織物に
形成している点字4は、平生地2と一体化して織成して
いる為に洗濯を繰り返しても崩れたり、消滅することは
なく、何時までも安定した点字4を維持出来る。
【0012】図3は本発明の点字入り織物1の断面拡大
図であり、同図の5は縦糸、6は横糸、7は点字横糸を
夫々示している。縦糸5,5…と横糸6,6…が交互に
織成しすることで平生地2が形成され、この平生地2の
一部を重ね多重織りして点字4が形成される。
【0013】同図から明らかなように、点字部分では縦
糸5と横糸6は交互に織成しされず、点字部分の縦糸5
は上方へ上がって空洞を作り、その空洞に横糸6(30
0デニール)と点字用横糸7(600デニール)が重なり
合って固さを出し、さらに張力Tが付加されることで表
側(同図では下側)へ大きく盛り上がることになる。そこ
へ上方へ上がっていた縦糸5を交差して該点字が崩れな
いように押える。ここで、平生地2を織成す為の横糸6
は第1のシャットルにて運ばれ、点字横糸7には別に第
2のシャットルが使用される。
【0014】図4は点字入り織物を織成す工程を図示し
た場合であり、(a)は縦糸5,5…がジャガードによっ
て上下方向に分かれた状態であるが、この場合、縦糸
5,5…の全てが交互に分かれるのではなく、空洞8,
8が作られ、この空洞が点字部分となる。上下に分かれ
た状態において横糸6が第1のシャットル9によって運
ばれる。
【0015】(b)は分かれていた縦糸5,5…が同一面
に揃った場合であり、平生地部2では縦糸5,5…と横
糸6が交互に絡み合い、点字部分10では不規則な絡み
を呈する。(c)は点字部分10,10の縦糸5a,5
b,5c…をジャガードによって上方へ持ち上げ、この
状態で点字横糸7を第2のシャットル11で運ぶ。そし
て、上方へ持ち上げた縦糸5a,5b,5c…を下して
(d)のように織製され、点字が作られる。
【0016】以上述べたように、本発明の点字入り織物
は、その一部に太い横糸を用いて変速多重織りを行い、
平生地と一体化して点字を盛り上げ形成したものであ
り、次のような効果を得ることが出来る。
【0017】
【発明の効果】本発明の点字入り織物に形成した点字は
織物を構成する縦糸と横糸に別の横糸を組み入れて一体
的に織成したものであり、何度となく洗濯しても、また
ドライクリーニングしても、糸が抜け落ちたり点字形状
が磨耗したり変形することはなく、何時までも安定した
凸状点字を維持することが出来る。従って、視覚障害者
は安心してこの点字を読み取ることが出来る。勿論、こ
の点字入り織物は視覚障害者に限らず、健常者が使用し
ても何ら問題はない為に、視覚障害者用の特別な衣服を
取扱う店舗を設ける必要はない。
【0018】そして、この点字は点字入り織物と同時に
製織りすることが出来、点字の形成に大きなコスト高と
なることはなく、手軽に使用出来る。従って、自分の名
前を作成して、所持品に縫い付けたり接着したり出来
る。そして点字を織成す横糸は太い糸が使用され、その
盛り上がりは大きく、字を正確に読み取ることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の点字を形成した点字入り織物。
【図2】点字の拡大図。
【図3】点字入り織物を構成する糸の織成し構造。
【図4】点字入り織物の織成し工程。
【符号の説明】
1 点字入り織物 2 平生地部 3 文字 4 点字 5 縦糸 6 横糸 7 点字横糸 8 空洞 9 第1のシャットル 10 点字部分 11 第2のシャットル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−154430(JP,A) 特開 昭61−73181(JP,A) 実用新案登録3043321(JP,U) 実用新案登録3007557(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D03D 11/00,1/00 G09F 3/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦糸と横糸を交互に織成して製織りされ
    る織物において、縦糸の上下動をジャガードにてコント
    ロールし、太い横糸を第1のシャットルによって操作す
    ることで平生地を織成す上記横糸と、より太い点字用横
    糸を第2のシャットルで変速多重織りを行ない、点字部
    分では、縦糸に対して太い横糸を交互に絡み合わすこと
    なく、該縦糸と太い横糸の間にさらに太い点字用横糸を
    織り込み、さらに縦糸を交差して崩れないように押さえ
    ることで、一部に凸部を盛り上げて点字を織成したこと
    を特徴とする点字入り織物。
  2. 【請求項2】 変速多重織りにて形成した点字の形状
    を、横L:縦M≒1:1.5の楕円形とした請求項1記
    載の点字入り織物。
  3. 【請求項3】 上記縦糸を20デニール、横糸を300
    デニールの太さとし、文字と点字用横糸を600デニー
    ルの太さとした請求項1、又は請求項2記載の点字入り
    織物。
  4. 【請求項4】 上記点字と共に文字を同時に織成した請
    求項1、請求項2、請求項3記載の点字入り織物。
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JP3007557U (ja) 1994-02-08 1995-02-21 正幸 福本 透明立体インクを使った商品パッケージ及びラ ベル
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