JP3530603B2 - プロピレン系樹脂組成物及び発泡体 - Google Patents

プロピレン系樹脂組成物及び発泡体

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JP3530603B2 JP28524894A JP28524894A JP3530603B2 JP 3530603 B2 JP3530603 B2 JP 3530603B2 JP 28524894 A JP28524894 A JP 28524894A JP 28524894 A JP28524894 A JP 28524894A JP 3530603 B2 JP3530603 B2 JP 3530603B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロピレン系樹脂組成
物及び該組成物を用いてなる発泡体に関する。更に詳し
くは、見かけ密度が小さく、機械的強度、耐熱性に優
れ、例えば自動車、車両、船舶等の内装用材料、電気機
器、精密機器等の包装材料、あるいは一般家屋をはじめ
とする建築用内装材料等として好適に用いることができ
るリサイクル可能な発泡体及びその発泡体を得ることの
できる樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フロンや炭化水素等の揮発性発泡剤を用
いてポリオレフィンを発泡させる押出発泡法において
は、揮発性発泡剤の気化熱を利用して気泡構造を安定さ
せるため、押出機中に発泡剤を注入し、樹脂と混練りし
て押し出すことによって発泡体を得ることができる。こ
の成形の際に、成形温度を高くすると樹脂粘度が急激に
低下してしまい気泡が安定せず、逆に成形温度を低くす
ると樹脂の結晶化が進行してしまい均一な発泡が行われ
ない。発泡に適した粘弾性が得られる成形温度範囲は樹
脂の種類によって異なっており、一般にこの温度範囲を
発泡適性温度範囲と称している。低密度ポリエチレン等
に比べて結晶化度の高いプロピレン系樹脂は粘弾性が僅
かな温度変化によって大きく変化するため発泡適性温度
範囲が非常に狭く、発泡成形をおこなうことは非常に困
難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の欠点を解消し、簡易な方法によって機械的特性、耐
熱性が良好で、発泡成形性に優れたプロピレン系樹脂組
成物及び該組成物を用いた発泡体を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ポリプロピレン
に部分的架橋を施すかあるいは長鎖分岐を導入すること
により、実質上のゲル成分を生ずることなく、発泡成形
性を改良できることを見いだした。本発明はかかる知見
に基づいて完成されたものである。
【0005】すなわち本発明は、成分(1):プロピレ
ンの単独重合体およびまたはプロピレンと他のα−オレ
フィンとの共重合体に、不飽和カルボン酸およびまたは
その誘導体を0.01〜2重量%グラフトした変性ポリ
プロピレンと 成分(2):この変性ポリプロピレン中の不飽和カルボ
ン酸およびまたはその誘導体に由来する単位と反応しう
る官能基を分子内に少なくとも2個以上有する反応性化
合物を必須成分として含み、かつ溶融張力(MT)とメ
ルトフロ−インデックス(MFR)が次の式(1)の関
係にあり、且つMFRが0.1〜20g/10分の範囲
であることを特徴とするプロピレン系樹脂組成物及び該
組成物を発泡成形して得られる発泡体である。 logMT>−1.16×logMFR+1.2 …… (1)
【0006】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明における成分(1)の変性ポリプロピレンの
製造に使用されるポリプロピレンとしては、 (a)プロピレンホモポリマー。 (b)プロピレンとエチレン及び炭素数4〜10のα−
オレフィンからなる群から選ばれるオレフィンとの共重
合体であって、前記オレフィンは1種または2種以上組
み合わせて使用することができる。炭素数4〜10のα
ーオレフィンとしては例えば、1−ブテン、イソブチレ
ン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキ
セン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、
3−メチル−1−ヘキセン等が挙げられる。上記オレフ
ィンがエチレンであるときには共重合エチレン含量が5
(好ましくは4)重量%以下、上記オレフィンが炭素数
4〜10のα−オレフィンであるときにはその共重合α
−オレフィン含量が20(好ましくは16)重量%以下
であることが好ましい。共重合体はランダム共重合体で
あってもブロック共重合体であっても良いが、ブロック
共重合体が好ましく、プロピレン/エチレンブロック共
重合体がさらに好ましい。
【0007】本発明における成分(1)の変性ポリプロ
ピレンを得るために用いられる不飽和カルボン酸および
またはその誘導体(以後「不飽和カルボン酸化合物」と
いう)としては、様々なものがあるが、具体的には、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水エンデ
ィック酸、無水シトラコン酸、1−ブテン−3,4−ジ
カルボン酸無水物、炭素数が多くとも18である末端に
二重結合を有するアルケニル無水コハク酸、炭素数が多
くとも18である末端に二重結合を有するアルカジエニ
ル無水コハク酸、ジカルボン酸のモノエステル等を挙げ
ることができる。これらの不飽和カルボン酸化合物は単
独で用いてもよく、またその複数を組み合わせてもよ
い。そして、これらの中では、無水マレイン酸及び無水
イタコン酸が好適に用いられる。
【0008】本発明における成分(1)の変性ポリプロ
ピレンにおいて、該不飽和カルボン酸化合物のグラフト
量は0.01〜2重量%の範囲であり、好ましくは0.
03〜1.0重量%、更に好ましくは0.05〜0.7
重量%の範囲である。該不飽和カルボン酸化合物のグラ
フト量が0.01重量%未満では、溶融張力向上が不十
分となるため充分な成形性の改善効果を得られない。ま
た、2重量%を越えると、ゲル成分が多く発生し、成形
体の外観や引張特性などの物性が損なわれる恐れがある
ため好ましくない。
【0009】本発明に用いる変性ポリオレフィンを製造
するにあたっては、通常知られている種々の方法が利用
できる。すなわち、ポリオレフィン類を溶媒に溶解して
溶液とし、ラジカル開始剤と不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体を混合、反応させる溶液グラフト法、溶媒の不
存在下で押出機内で変性する溶融グラフト法、電子線等
を利用する放射線グラフト法等が利用できる。さらに未
反応の不飽和カルボン酸化合物を除去する意味で、グラ
フト変性後に、溶剤洗浄等により、未反応物、反応副生
物を除去する工程を経ることが好ましい。
【0010】本発明に関する変性ポリオレフィンのMF
R(JIS K−7210 表1の条件14に従う)と
しては、0.1〜500g/10分の範囲が好ましく、
更に好ましくは0.1〜200g/10分、特に好まし
くは、0.1〜50g/10分である。MFRが0.1
g/10分未満または500g/10分を越える場合に
は、本発明の目的に合致した組成物が得られない。
【0011】本発明において用いられる成分(2)中の
官能基としては、成分(1)中の不飽和カルボン酸化合
物に由来する単位と反応しうるものが挙げられる。例え
ば、水酸基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネ−ト基
等が用いられる。特に好ましくは水酸基、アミノ基、エ
ポキシ基である。
【0012】分子内に2個以上の水酸基を有する多価ア
ルコ−ル化合物及びその誘導体としては、具体的には、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール等のグリコール類;1,4ブタ
ンジオール、1,6ヘキサンジオール、1,8オクタン
ジオール、1,10デカンジオール、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール等のアルコール化合物;ア
ルビト−ル、ソルビト−ル、ソルビタン、キシロ−ス、
アラミノ−ス、グルコ−ス、ガラクト−ス、ソルボ−
ス、フルクト−ス、パラチノ−ス、マルトトリオ−ス、
マレジト−ス等の糖類;エチレン−酢酸ビニル共重合体
の鹸化物、ポリビニルアルコール、水酸基を複数有する
ポリオレフィン系オリゴマー、エチレン−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート[(メタ)アクリレ−トは、
メタクリレ−トおよびアクリレ−トを意味する。以下、
同様]共重合体等の分子内に水酸基を複数有する重合体
などが挙げられる。
【0013】また、前記多価アルコール化合物として
は、一般式(1)または(2) (R)a C(CH2 OH)b …………… (1) (式中、Rは水素、炭素原子数1〜12個の鎖状或いは
環状アルキル基叉はアラルキル基を表し、aは0〜2の
整数を表し、bは2〜4の整数を表し、且つa+b=4
を満足するように選択される。) HO−CH2 CH( OH)CH2 −O− [CH2 CH( OH) CH2 −O]n −H …… (2) (式中、nは0〜10の整数である。)で示される多価
アルコール化合物にエチレンオキシドまたはプロピレン
オキシドを付加させた構造を有するポリオキシアルキレ
ン化合物及び一般式(3) R’−COOH …………… (3) (式中、R’は炭素原子数2〜25個の鎖状叉は環状の
アルキル基叉はアラルキル基を表す。)で示される有機
カルボン酸化合物と、前記一般式(2)で示されるポリ
グリセリンとを脱水縮合して得られる、分子内に2個以
上の水酸基を有するポリグリセリンエステルを用いるこ
ともできる。
【0014】これらのポリオキシアルキレン化合物とし
ては、具体的には例えば、1,3−ジヒドロキシプロパ
ン、2,2−ジメチル−1,3−ジヒドロキシプロパ
ン、トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロー
ルプロパン、1,1,1−トリメチロールヘキサン、
1,1,1−トリメチロールドデカン、2−シクロヘキ
シル−2−メチロール−1,3−ジヒドロキシプロパ
ン、2−(p−メチルフェニル)−2−メチロール−
1,3−ジヒドロキシプロパン、ペンタエリスリトー
ル、グリセリン、ジグリセリン、ヘキサグリセリン、オ
クタグリセリン、デカグリセリン等にエチレンオキシド
もしくはプロピレンオキシドを付加反応させたものが挙
げられる。
【0015】また、前記のようなポリグリセリンエステ
ルとしては、具体的には例えば、グリセリンモノステア
レート、グリセリンモノオレエート、グリセリンモノラ
ウレート、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモ
ノヘキサノエート、グリセリンモノフェネチルエステ
ル、グリセリンモノプロピオネート、ジグリセリンモノ
ステアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセ
リンモノオレエート、ジグリセリンモノヘキサノエー
ト、ジグリセリンジオクタノエート、テトラグリセリン
モノステアレート、テトラグリセリントリステアレー
ト、テトラグリセリンテトラステアレート、テトラグリ
セリントリヘキサノエート、テトラグリセリンモノフェ
ネチルエステル、ヘキサグリセリンモノステアレート、
ヘキサグリセリンジステアレート、ヘキサグリセリンペ
ンタステアレート、ヘキサグリセリントリオレエート、
ヘキサグリセリンモノラウレート、ヘキサグリセリンペ
ンタラウレート、デカグリセリンモノステアレート、デ
カグリセリンオクタステアレート、デカグリセリンペン
タオレエート、デカグリセリンジラウレート、ペンタデ
カグリセリンジステアレート、ペンタデカグリセリンデ
カオレエート、オクタデカグリセリンテトラステアレー
ト等が挙げられる。
【0016】さらに、前記多価アルコール化合物として
は、ソルビタンあるいは分子内に2個以上の水酸基を有
するソルビタン誘導体と、一般式(3)で表される有機
カルボン酸化合物とを脱水縮合して得られるソルビタン
アルキルエステルを用いることもできる。ソルビタンア
ルキルエステルとしては、具体的には、例えば、ソルビ
タンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソ
ルビタンモノラウレート、ソルビタンモノカプリレー
ト、ソルビタンモノヘキサノエート、ソルビタンモノフ
ェネチルエステル、ソルビタンモノプロピオネート、ソ
ルビタントリステアレート、ソルビタンテトラステアレ
ート等が挙げられる。これらのうち好ましいものは価数
(1分子内の水酸基の数)が3〜7のものである。
【0017】分子内にアミノ基を複数有する化合物とし
ては、エチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノ
ブタン、1,2−ジメチル−1,3−プロパンアミン、
ヘキサメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタ
ジアミン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、2,
5−ジメチル−2,5−ヘキサンジアミン、ジアミノノ
ナン、ジアミノデカン、ジアミノドデカン、ジエチレン
トリアミン、N−(アミノエチル)−1,3−メチルジ
プロパンジアミン、3,3´−ジアミノ−N−メチルジ
プロピルアミン、3,3’−イミノビスプロピルアミ
ン、トリエチレンテトラミン、トリス(2−アミノエチ
ル)アミン、テトラエチレンペンタミン、1,4−ジア
ミノシクロヘキサン、ポリエチレンイミンなどがあげら
れる。あるいは、アミノ基と水酸基の両方を有する化合
物も用いられる。例えばエタノールアミン、2−ヒドロ
キシエチルヒドラジン、3−アミノ−1−プロパノー
ル、DL−2−アミノ−1−プロパノール、DL−1−
アミノ−2−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノー
ル、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−1−ペ
ンタノール、DL−2−アミノ−1−ペンタノール、6
−アミノ−1−ヘキサノール、2−(2−アミノエトキ
シ)エタノールなどが用いられる。
【0018】分子内にエポキシ基を複数有する化合物と
しては、例えばソルビトールポリグリシジルエーテル、
ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリ
スリトールポリグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグ
リシジルエーテル、ジグリシジルビスフェノールAおよ
びその水添物、フタル酸ジグリシジルエステル、トリメ
チロールプロパントリグリシジルエーテル、ブタンジオ
ールジグリシジルエーテル、エポキシ化大豆油、エポキ
シ化アマニ油、シクロヘキサンジメタノールジグリシジ
ルエーテル、ヘキサントリオールグリシジルエーテル、
脂環式エポキシ樹脂、異節環状型エポキシ樹脂、臭素化
エポキシ樹脂、ビスフェノールA−エピクロロヒドリン
樹脂、多官能性エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、臭
素化ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビフェニール型エポキシ樹脂、ポリ
グリシジルアミン型エポキシ樹脂、エステル型エポシキ
樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることがで
きる。
【0019】分子内にイソシアナート基を複数有する化
合物としては、例えばエチレンジイソシアナート、ジイ
ソシアナートブタン、ジイソシアナートヘキサン、ジイ
ソシアナートドデカン、ジイソシアナート−2−メチル
ペンタン、m−フェニレンジイソシアナート、p−フェ
ニレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシア
ナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,5−
ナフチレンジイソシアナート、4,4’,4''−トリフ
ェニルメタントリイソシアナート、4,4’−ジフェニ
ルメタントリイソシアナート、3,3’−ジメチル−
4,4’−ジフェニレンジイソシアナート、m−キシリ
レン−ジイソシアナート、p−キシリレン−ジイソシア
ナート等が挙げられる。
【0020】これら成分(2)の化合物の融点は、30
0℃以下である事が好ましい。また、これらの化合物は
2種類以上同時に併用しても差し支えない。
【0021】本発明に関する反応性化合物である成分
(2)の使用量は、変性ポリオレフィン中に含まれる不
飽和カルボン酸またはその誘導体に由来する単位に対し
て反応性化合物に含まれる官能基の数の比が1:10〜
10:1の範囲が望ましい。さらに望ましくは1:7〜
7:1の範囲、更に好ましくは1:5〜5:1の範囲で
ある。この範囲をはずれて反応性化合物の量が少ない場
合、組成物に効果的な量の長鎖分岐およびまたは架橋構
造を導入することはできず、後述の溶融張力とMFRの
関係を満足するのが難しくなり、成形性が不十分となる
恐れがある。また、上記の範囲をはずれて反応性化合物
の量が多い場合、長鎖分岐およびまたは架橋構造を導入
する点において実質的に無意味であり、さらには本発明
の組成物の他の物性を損なう恐れがあるため好ましくな
い。
【0022】本発明に関する発泡剤としては、無機発泡
剤、揮発性発泡剤、分解型発泡剤等を用いることができ
る。無機発泡剤としては、二酸化炭素、空気、窒素等を
用いることができる。
【0023】揮発性発泡剤としては、例えば、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、イソブタン、ネオペンタン、イ
ソペンタン、ヘキサン、ブタジエン等の脂肪族炭化水
素、シクロブタン、シクロペンタン等の環式脂肪族炭化
水素、さらには、メチルクロライド、メチレンクロライ
ド、ジクロロフルオロメタン、クロロトリフルオロメタ
ン、ジクロロジフルオロメタン、クロロジフルオロメタ
ン、ジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジ
クロロテトラフルオロエタン、モノクロロペンタフルオ
ロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1
−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、1,2−ジクロ
ロ−2,2,2−トリフルオロエタン、1,1−ジクロ
ロ−1−フルオロエタン等のハロゲン化炭化水素等を用
いることができる。また、分解型発泡剤としては、アゾ
ジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン、アゾビスイソブチロニトリル、炭酸ナトリウム、重
炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等を用いることができ
る。これらの発泡剤は適宜2種類以上を混合して用いる
こともできる。
【0024】本発明に関する発泡剤の使用量は、発泡剤
の種類、所望する発泡倍率によっても異なるが、成分
(1)および(2)の総量100重量部に対して0.1
〜30重量部の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.
2〜20重量部の範囲である。0.1重量部未満では発
泡倍率が不十分であり、30重量部を超えると均質微細
に発泡した発泡体を得ることができない。
【0025】また、発泡に際し発泡体の気泡調整剤とし
て「核剤」として知られている少量のタルク、微細珪酸
カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、シリカ等の無機粉末や多価カルボン
酸の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナトリウムあるいは
重炭酸ナトリウム等との反応混合物等を用いることがで
きる。さらに、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミ
ド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、N-メチ
ルステアリン酸、N-エチルステアリンアミド、N-N'- ジ
メチルステアリン酸アミド、ジラウリン酸アミド、ジス
テアリン酸アミド、ジパルミチン酸アミド等の高級脂肪
酸アミド類、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘ
キサデシルアミン、オクタデシルアミン、エイコシルア
ミン、ドコシルアミン、N-メチルオクタデシルアミン、
N-エチルオクタデシルアミン、ヘキサデシルプロピレン
アミン、オクタデシルプロレンアミン等の飽和高級アル
キルアミン等で代表される発泡収縮防止剤を用いること
ができる。
【0026】本発明のプロピレン系樹脂組成物において
は、MFR(測定条件:JIS K7210表1条件1
4)と溶融張力(測定条件:測定温度230℃、押出速
度15mm/分、引き取り速度6.3m/分、オリフィ
ス径2.095mm、L/D=3.8の条件で樹脂スト
ランドを引っ張った時にかかる荷重(g)を表す)の間
に式(1)の関係があることが重要である。通常、樹脂
組成物の溶融張力とMFRは比例関係を示す。本発明の
組成物は、MFRに対し、通常の比例関係を示す直線上
から推測できる溶融張力よりも大きな値を示す。このM
FRと溶融張力の関係を示したのが式(1)である。本
発明の組成物のMFRと溶融張力が、式(1)を満たさ
ない場合、溶融張力が充分改良されたとは言えず発泡成
形性も改善されない。 log(溶融張力)>−1.16×log(MFR)+1.2 …… (1) ここで、組成物のMFRは0.1〜20g/10分の範
囲であり、好ましくは0.5〜10g/10分の範囲で
ある。この範囲を外れてMFRが小さすぎたり、大きす
ぎたりした場合は、発泡成形が困難となり好ましくな
い。
【0027】本発明のプロピレン系樹脂組成物は、更に
反応促進剤を加えて用いることもできる。これは成分
(1)である変性ポリプロピレン中の不飽和カルボン酸
およびその誘導体に由来する単位に含まれるカルボニル
基を活性化し、成分(2)である反応性化合物中の水酸
基、アミノ基、エポキシ基、イソシアナート基との反応
を促進させる化合物である。そのような反応促進剤の一
例として、有機カルボン酸の金属塩が挙げられる。有機
カルボン酸の金属塩の例としては、炭素数1〜30の脂
肪酸である酢酸、酪酸オクタン酸、デカン酸、ラウリル
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸、ベヘン酸等のカルボン酸と、周期表のIA族、
IIA族、IIB族、 IIIB族の金属(例えばLi、Na、
K、Mg、Ca、Zn、Al等)との金属塩である。
【0028】反応促進剤の他の例としては、三級アミン
化合物を挙げる事ができる。ここで用いられる三級アミ
ン化合物の具体例としては、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリイソプロピルアミン、トリヘキシルア
ミン、トリオクチルアミン、トリオクタデシルアミン、
ジメチルエチルアミン、メチルジオクチルアミン、ジメ
チルオクチルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、
ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチル−4−メチ
ルシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
【0029】反応促進剤の内、好適には有機カルボン酸
の金属塩が用いられる。また反応促進剤は、必要に応じ
て2種類以上同時に併用しても差し支えない。
【0030】本発明に関する反応促進剤の使用量は、成
分(1)および(2)の総量100重量部に対して0.
001〜10重量部の範囲が望ましい。さらに望ましく
は0.005〜8重量部の範囲、さらに好ましくは0.
01〜6重量部の範囲である。この範囲をはずれて反応
促進剤の量が少ない場合、成分(1)中の不飽和カルボ
ン酸およびその誘導体に由来する単位に含まれるカルボ
ニル基を活性化させることができない。また、上記の範
囲をはずれて反応促進剤の量が多い場合、カルボニル基
を活性化させる点において実質的に無意味であり、さら
には本発明の組成物の他の物性を損なう恐れがあるため
好ましくない。
【0031】また、本発明のポリプロピレン系樹脂組成
物は、他の未変性のポリオレフィン系樹脂が配合されて
いても良く、本発明の効果が損なわれない範囲で配合す
ることはむしろ経済的には好ましいことである。この場
合の成分(1)および(2)の総量に対する未変性ポリ
オレフィンの配合割合としては重量で50倍を超えない
範囲が好ましい。配合しても良い未変性ポリオレフィン
樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系
樹脂、ポリブテン系樹脂等があるが、とりわけ先に例示
した変性ポリプロピレンの製造に使用されるポリプロピ
レン系樹脂として例示したものの中から選ぶことが好ま
しい。
【0032】また、本発明に関するプロピレン系樹脂組
成物には、該組成物の特性を損なわない範囲で各種の添
加剤、配合剤、充填剤等を使用することができる。これ
らを具体的に示せば、酸化防止剤(耐熱安定剤)、紫外
線吸収剤(光安定剤)、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、
滑剤(スリップ剤、アンチブロッキング剤)、ガラスフ
ィラー等の無機充填剤、有機充填剤、補強剤、着色剤
(染料、顔料)、香料等が挙げられる。
【0033】本発明におけるプロピレン系樹脂組成物を
製造するには、成分(1)〜(3)および必要に応じて
用いられる未変性のポリオレフィン樹脂や添加剤などを
種々の手段で混合すればよい。混合方法としては、通常
知られている種々の樹脂の混合方法を用いることができ
る。その具体的方法を例示すれば、加圧ニーダー、ロー
ル、バンバリーミキサー、スタティックミキサー、スク
リュー式押出機等の混練機を用いて溶融混練してもよ
い。この際、予めドライブレンドし、得られる混合物を
溶融混練りすることによって均一な混合物を得ることが
できる。
【0034】また、本発明の樹脂組成物の発泡体成形時
に各成分を溶融混合することも可能である。すなわち、
各成分をペレット、粉体の状態等でヘンシェルミキサ
ー、タンブラーのような混合機を用いて混合(ドライブ
レンド)し、発泡体の製造段階を利用して溶融混合する
ことも可能である。
【0035】本発明のプロピレン系樹脂組成物から発泡
体を得る方法としては、一般に用いられているガス発泡
方法により製造することが可能である。具体的にはプロ
ピレン系樹脂組成物を発泡剤とともに加圧下で溶融混練
し、大気圧中に押出成形して発泡体を得ることができ
る。また、発泡体を得る他の方法としては、一般に用い
られている押出発泡方法により製造することが可能であ
る。具体的にはプロピレン系樹脂組成物を分解型発泡剤
とともに溶融混練しシート状に押出、その後シートを加
熱して発泡体を得ることができる。さらには、プロピレ
ン系樹脂組成物を分解型発泡剤とともに加圧下で溶融混
練し、大気圧中に押出成形して発泡体を得ることができ
る。
【0036】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。 (評価方法) 溶融張力(以下MTと言う) 東洋精機( 株) 社製のメルトテンションテスター 型を
用い、測定温度230℃、押出速度15mm/分、引き
取り速度6.3m/分、オリフィス径2.095mm、
L/D=3.8の条件で樹脂ストランドを引っ張った時
にかかる荷重(g)を表す。 メルトフローインデックス(以下MFRと言う) JIS K7210表1条件14に従う。 発泡体の外観 発泡体シ−トを目視により観察し下記の通り評価した。 ○:表面の荒れや連続気泡の部分がなく、全体が均質な
性状を有する。 ×:表面に荒れや連続気泡の部分があり、全体が均質な
性状を有していない。
【0037】(実施例1)プロピレン単独重合体に無水
マレイン酸をグラフト変性させた変性ポリプロピレン
(PP1)を製造した。得られた変性ポリプロピレン
(PP1)は、MFR2.5g/10分、無水マレイン
酸に由来する単位が0.23重量%であった。上記変性
ポリプロピレン50重量部、MFRが3.0g/10分
のホモポリプロピレン50重量部、反応性化合物として
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(大日
本インキ化学工業製エピクロン725エポキシ当量14
1)0.35重量部(エポキシ基/無水マレイン酸=
3.0)、反応促進剤としてステアリン酸カルシウム
0.1重量部、BHT0.1重量部、タルク(平均粒径
約2.0μm)1.0重量部を混合した。混合にあたっ
ては、6成分をヘンシェルミキサーでドライブレンドし
た後、37mmφの同方向二軸押出機を用いて、220
℃で溶融混練りしペレット化した。混合物のMFRは
1.7g/10分、MTは17gであった。これは式
(1)を満たしている。このペレットを50mmφ押出
機と65mmφ押出機からなるタンデム押出機で220
℃で混練し、押出機の途中から揮発性発泡剤としてクロ
ロジフルオロメタンと1−クロロ−1,1−ジフルオロ
エタンの40:60(重量基準)の混合物13重量部を
圧入し、リップ幅600mm、0.4mmの間隙を持つ
T型ダイスから、ダイ温度160℃で大気中に押し出し
て発泡シートを製造した。成形は特に問題なく実施でき
た。得られた発泡シートの見かけ密度は0.04g/c
3 であり、外観、気泡状態は良好であった。
【0038】(実施例2〜6)表1に示したプロピレン
系樹脂組成物を用い、実施例1と同様にして発泡体を製
造した。結果を表1に示す。いずれも良好な発泡成形性
を示した。なお、表1中の記号および言葉の説明は以下
のとおりである。 官能基比=反応性化合物中の官能基と変性ポリオレフィ
ン中の不飽和カルボン酸化合物に由来する単位との数の
比 PP1 MFR2.5g/10分、無水マレイン酸に由来する単
位が0.23重量%である変性ホモポリプロピレン PP2 MFR3.2g/10分、無水マレイン酸に由来する単
位が0.34重量%である変性ランダムポリプロピレン
[プロピレン−エチレン(2重量%)共重合体] PP3 MFR4.2g/10分、無水マレイン酸に由来する単
位が0.42重量%である変性ランダムタ−ポリプロピ
レン[プロピレン−エチレン(2重量%)−1−ブテン
(4重量%)共重合体] PP4 MFR3.0g/10分のホモポリプロピレン PP5 MFR5.0g/10分のランダムポリプロピレン[プ
ロピレン−エチレン(2重量%)共重合体] PP6 MFR23g/10分のホモポリプロピレン TMG=トリメチロールプロパントリグリシジルエ−テ
ル TMP=トリメチロールプロパン DPT=ジペンタエリスリトール HMA=ヘキサメチレンジアミン DA=n−デカノール GAS=クロロジフルオロメタンと1−クロロ−1,1
−ジフルオロエタンの40:60(重量基準)の混合物 ADCA=アゾジカルボンアミド NAH=重炭酸ナトリウムとクエン酸の50:50(重
量基準)の混合物
【0039】(実施例7)変性ポリプロピレン(PP
1)30重量部、ホモポリプロピレン(PP6)70重
量部、反応性化合物としてトリメチロールプロパン0.
13重量部(水酸基/無水マレイン酸=4.0)、反応
促進剤としてステアリン酸カルシウム0.1重量部、B
HT0.2重量部、タルク(平均粒径約2.0μm)
1.0重量部を混合した。混合にあたっては、6成分を
ヘンシェルミキサーでドライブレンドした後、37mm
φの同方向二軸押出機を用いて、220℃で溶融混練り
しペレット化した。混合物のMFRは5.2g/10
分、MTは6.3gであった。これは式(1)を満たし
ている。このペレット100重量部に発泡剤としてアゾ
ジカルボンアミド5重量部を加えてタンブラ−でドライ
ブレンドした後、25mmφ押出機を有するTダイス成
型機を用いて溶融押出して発泡性シートを製造した。得
られた発泡性シ−トを230℃の塩浴に入れ加熱するこ
とにより、発泡シートを得た。成形は特に問題なく実施
できた。得られた発泡シートの見かけ密度は0.15g
/cm3 であり、外観、気泡状態は良好であった。
【0040】(実施例8)変性ポリプロピレン(PP
2)60重量部、ホモポリプロピレン(PP5)40重
量部、反応性化合物としてトリメチロールプロパントリ
グリシジルエ−テル1.05重量部(エポキシ基/無水
マレイン酸=5.0)、反応促進剤としてトリエチルア
ミン0.1重量部、BHT0.2重量部、タルク(平均
粒径約2.0μm)1.0重量部を混合した。混合にあ
たっては、6成分をヘンシェルミキサーでドライブレン
ドした後、37mmφの同方向二軸押出機を用いて、2
20℃で溶融混練りしペレット化した。混合物のMFR
は2.7g/10分、MTは12gであった。これは式
(1)を満たしている。このペレット100重量部に発
泡剤として重炭酸ナトリウムとクエン酸の50:50
(重量基準)の混合物2重量部を加えてタンブラーでド
ライブレンドした後、25mmφ押出機で溶融押出発泡
して発泡シートを製造した。成形は特に問題なく実施で
きた。得られた発泡シートの見かけ密度は0.65g/
cm3 であり、外観、気泡状態は良好であった。
【0041】(比較例1)実施例1において変性ポリプ
ロピレン(PP1)の代わりにホモポリプロピレン(P
P4)を用いた以外は実施例1と同様にして組成物を得
た。この組成物を用いて実施例1と同様にして発泡成形
を試みたが、溶融粘度が不足しセル形状や表面状態が不
均一になり、外観の良い発泡体は得られなかった。
【0042】(比較例2)実施例1の反応性化合物を配
合しなかった以外は実施例1と同様にして組成物を得
た。この組成物を用いて実施例1と同様にして発泡成形
を試みたが、溶融粘度が不足しセル形状や表面状態が不
均一になり、外観の良い発泡体は得られなかった。
【0043】(比較例3)実施例1の反応性化合物であ
るトリメチロールプロパングルシジルエーテルの代わり
にn−デカノールを用いた以外は実施例1と同様にして
組成物を得た。この組成物を用いて実施例1と同様にし
て発泡成形を試みたが、溶融粘度が不足しセル形状や表
面状態が不均一になり、外観の良い発泡体は得られなか
った。
【0044】(比較例4)実施例2の反応性化合物であ
るトリメチロールプロパンの添加量を表1に示すごとく
少なくした以外は実施例1と同様にして発泡成形を試み
たが、溶融粘度が不足しセル形状や表面状態が不均一に
なり、外観の良い発泡体は得られなかった。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明により機械的特性、耐熱性が良好
で、しかも発泡成形性に優れたプロピレン系樹脂組成物
が提供される。また、本発明のプロピレン系樹脂組成物
を用いて得られる発泡体は、自動車、車両、船舶等の内
装用材料、電気機器、精密機器等の包装材料、あるいは
一般家屋をはじめとする建築用内装材料等の用途に幅広
く利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 23/26 C08L 23/26 51/06 51/06 (72)発明者 鈴木 穣 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電 工株式会社 大分研究所内 (72)発明者 才畑 明子 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電 工株式会社 大分研究所内 (56)参考文献 特開 平6−57062(JP,A) 特開 平7−292068(JP,A) 特開 平7−70402(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/04 CES C08L 23/26 C08L 51/06

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡体であって、 成分(1):プロピレンの単独重合体および/またはプ
    ロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体に、不飽和
    カルボン酸および/またはその誘導体を0.01〜2重
    量%グラフトした変性ポリプロピレンと、 成分(2):成分(1)である変性ポリプロピレン中の
    不飽和カルボン酸および/またはその誘導体に由来する
    単位と反応しうる官能基を、分子内に少なくとも2個以
    上有する反応性化合物を必須成分として含み、かつ溶融
    張力(MT)とメルトフローインデックス(MFR)が
    次の式(1)の関係にあり、かつMFRが0.1〜20
    g/10分の範囲であることを特徴とするプロピレン系
    樹脂組成物 logMT>−1.16×logMFR+1.2 …… (1) に、発泡剤を添加し、発泡成形して得られることを特徴
    とする発泡体。
  2. 【請求項2】 成分(2)における官能基が水酸基であ
    る、請求項1記載の発泡体。
  3. 【請求項3】 成分(2)における官能基がアミノ基で
    ある、請求項1記載の発泡体。
  4. 【請求項4】 成分(2)における官能基がエポキシ基
    である、請求項1記載の発泡体。
  5. 【請求項5】 成分(1)である変性ポリプロピレン中
    の不飽和カルボン酸およびその誘導体に由来する単位
    と、成分(2)中の官能基の数の比が1:10〜10:
    1である、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の
    発泡体。
  6. 【請求項6】 成分(1)及び(2)にさらに反応促進
    剤を加えてなる、請求項1ないし請求項5のいずれかに
    記載の発泡体。
  7. 【請求項7】 反応促進剤が有機カルボン酸金属塩およ
    び/または三級アミンであり、その添加量が成分(1)
    および成分(2)の総量100重量部に対して0.00
    1〜10重量部の範囲である、請求項6に記載の発泡
    体。
  8. 【請求項8】 発泡剤が揮発性発泡剤である、請求項1
    〜7のいずれかに記載の発泡体。
  9. 【請求項9】 発泡剤が無機発泡剤である、請求項1〜
    7のいずれかに記載の発泡体。
  10. 【請求項10】 発泡剤が分解型発泡剤である、請求項
    1〜7のいずれかに記載の発泡体。
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