JP3530314B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機エレクトロ
ルミネッセンス素子において有機薄膜を形成するにあた
り、結晶性の有機薄膜が
【0002】
【従来の技術】従来より有機エレクトロルミネッセンス
素子(以下、有機EL素子と略す。)等を製造するにあ
たって基材上に有機薄膜を形成することが行なわれてい
た。
【0003】そして、このように基材上に有機薄膜を形
成するにあたり、従来においては、一般に基材上に有機
分子を真空蒸着させて有機薄膜を形成していた。
【0004】ここで、このように基材上に有機分子を真
空蒸着させて形成された有機薄膜は有機分子がランダム
に配列されたアモルファス状態になっており、この有機
薄膜における電気抵抗が大きく、ホールや電子の移動性
が悪いものであった。
【0005】このため、ホール注入電極と電子注入電極
との間に有機薄膜を形成し、この有機薄膜にホール注入
電極からホールを注入させると共に電子注入電極から電
子を注入し、このように注入されたホールと電子をこの
有機薄膜内で再結合させて発光を行なう有機EL素子の
場合、上記の有機薄膜の電気抵抗が大きく、この有機薄
膜内に注入されたホールや電子の移動性が悪くなって、
発光効率が低下し、十分な輝度の光が得られなくなった
り、有機薄膜が発熱して劣化し、安定した発光が得られ
なくなる等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明における有機
エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、
基材上に有機薄膜を形成するにあたり、従来のように、
基材上に有機分子がランダムに配列されてアモルファス
状態になった有機薄膜を形成するのではなく、有機分子
が従来よりも規則正しく配列された結晶性の有機薄膜が
簡単に得られるようにすることを課題とするものであ
る。
【0007】また、この発明における有機EL素子にお
いては、ホール注入電極と電子注入電極との間に有機薄
膜が形成された有機EL素子において、この有機薄膜に
おける電気抵抗が低くなってホールや電子の移動性が向
上し、発光効率が高くなって十分な輝度の発光が行なえ
ると共に、有機薄膜における発熱も抑制されて、この有
機薄膜の劣化も少なくなり、安定した発光が行なえるよ
うにすることを課題とするものである。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明の有機エレクト
ロルミネッセンス素子の製造方法においては、基材上に
有機薄膜を形成した後、この有機薄膜にエネルギーを付
与して結晶化させるようにしたのである。
【0012】そして、基材上に有機薄膜を形成した後、
この有機薄膜にエネルギーを付与すると、このエネルギ
ーによってこの有機薄膜を構成する有機分子が再配列さ
れ、アモルファス状態にある有機薄膜が結晶化されるよ
うになる。
【0013】ここで、有機薄膜に付与するエネルギーと
しては、有機薄膜が吸収する波長の光或いは振動や、熱
等を使用することができ、例えば、有機薄膜を構成する
有機分子の構造に対応して、特定波長の赤外線等をこの
有機薄膜に照射し、この有機薄膜を構成する有機分子に
選択的な振動を付与して有機分子を再配列させ、これに
よって有機薄膜を結晶化させるようにしたり、また赤外
線や赤外レーザー等を有機薄膜に照射して、この有機薄
膜をガラス転移点以上でかつ軟化点以下の温度に加熱
し、これにより有機分子を再配列させて有機薄膜を結晶
化させることができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】また、上記のように有機分子にエネルギー
を付与する場合、基材上に付着する前の有機分子に上記
のようなエネルギーを付与するほかに、基材に振動を与
え、この基材の振動によって有機分子にエネルギーを付
与することも可能であり、この場合、基材の振動により
有機分子が一定の方向に配列されて選択的に付着され、
これによって結晶性の有機薄膜が形成されるようにな
る。
【0018】
【0019】本発明のように、有機エレクトロルミネッ
センス素子の製造方法において、ホール注入電極と電子
注入電極との間における有機薄膜に赤外線を付与する
と、ホール注入電極と電子注入電極との間に結晶性の有
機薄膜が形成される。また、有機エレクトロルミネッセ
ンス素子の製造方法において、基材上に有機薄膜を形成
した後、この有機薄膜をガラス転移点と軟化点との間の
温度まで加熱することによって結晶性の有機薄膜が形成
される。このようにして形成された結晶性の有機薄膜
は、電気抵抗が低くなってホールや電子の移動性が向上
し、このホール注入電極と電子注入電極との間に電圧を
印加して有機EL素子を発光させた場合に、その発光効
率が向上して十分な輝度の光が得られると共に、有機薄
膜における発熱が抑制されて、有機薄膜の劣化も少なく
なり、安定した発光が得られるようになる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を参考例と共に添付
図面に基づいて具体的に説明する。
【0021】(参考例1)この実施例においては、図1
に示すように、ガラス基板11上にITO(インジウム
−錫酸化物)を用いて膜厚が約1000Åになったホー
ル注入電極12を形成し、このホール注入電極12上に
C60を用いて膜厚が約100Åになったフラーレンの層
13を形成し、このフラーレンの層13の上に下記の化
1に示すキノリノール−アルミニウム錯体(Alq3
を用いて膜厚が約1000Åになった結晶性の有機薄膜
14を形成し、さらにこの結晶性の有機薄膜14上にマ
グネシウム・インジウム合金を用いて膜厚が約2000
Åになった電子注入電極15を形成して有機EL素子を
得た。
【0022】
【化1】
【0023】ここで、上記の有機EL素子を製造するに
あたっては、図2に示すように、ガラス基板11上にI
TOが蒸着されてホール注入電極12が形成された基材
10を真空容器20内に設けられた保持部材21にホー
ル注入電極12が露出するようにして保持させると共
に、この真空容器20内に設けられたタングステン等の
高抵抗材料で構成された蒸着源容器22内にC60粉末を
収容させ、各ポンプ23a,23bにより吸引を行なっ
て、この真空容器20内の圧力を10-6torr程度に
した。
【0024】そして、上記の蒸着源容器22に電源24
から電流を流して蒸着源容器22を加熱し、この蒸着源
容器22の温度を温度コントローラ25によりコントロ
ールしてこの蒸着源容器22内に収容されたC60粉末を
400℃まで昇温させて蒸発させ、この蒸発源容器22
の上方や基材10の近傍に設けられた各シャッター26
の開閉により基材10の表面に蒸着されるC60の量を制
御すると共に、基材10の表面に蒸着されたC60の膜厚
を膜厚計27によりモニターしながら、膜厚が約100
ÅになるまでC60を蒸着させ、ガラス基板11上に設け
られたホール注入電極12の上に、下地層13としてC
60からなるフラーレンの層13を形成した。なお、上記
のC60分子はその直径が約7Åで、このC60からなるフ
ラーレンの層13は分子の配向性が揃った面心立方結晶
になっていた。
【0025】そして、このようにホール注入電極12の
上にC60からなるフラーレンの層13を形成した後は、
上記の蒸着源容器22内に上記の化1に示すAlq3
末を収容させ、上記のフラーレンの層13を形成する場
合と同様にして、このフラーレンの層13の上にAlq
3 分子を蒸着させ、膜厚が約1000ÅになったAlq
3 の有機薄膜14を形成した。
【0026】ここで、上記のAlq3 分子は頂点間距離
が約7Åの正八面体で、上記のC60分子の直径とほぼ等
しいため、このAlq3 の薄膜成長はフラーレンの層1
3の結晶性を反映したエピタキシャル成長となり、この
Alq3 分子が従来よりも規則正しく配列された結晶性
の有機薄膜14が得られた。
【0027】そして、このように形成されたAlq3
有機薄膜14上にさらにマグネシウム・インジウム合金
を用いて膜厚が約2000Åになった電子注入電極15
を形成した。
【0028】(実施例1)この実施例においては、図3
に示すように、ガラス基板11上にITOを用いて膜厚
が約1000Åになったホール注入電極12を形成し、
このホール注入電極12の上に上記の化1に示すAlq
3 を用いて膜厚が約1000Åになった結晶性の有機薄
膜14を形成し、さらにこの結晶性の有機薄膜14上に
マグネシウム・インジウム合金を用いて膜厚が約200
0Åになった電子注入電極15を形成して有機EL素子
を得た。
【0029】ここで、この有機EL素子を製造するにあ
たっては、上記の実施例1の場合と同様に、図2に示す
ように、ガラス基板11上にITOが蒸着されてホール
注入電極12が形成された基材10を、真空容器20内
に設けられた保持部材21にホール注入電極12が露出
するようにして保持させた。
【0030】そして、この実施例では真空容器20内に
設けられた上記の蒸着源容器22内にAlq3 粉末を収
容させ、各ポンプ23a,23bにより吸引を行なっ
て、この真空容器20内の圧力を10-6torr程度に
し、上記の蒸着源容器22に電源24から電流を流して
蒸着源容器22を加熱し、この蒸着源容器22内に収容
されたAlq3 粉末を300℃まで昇温させて蒸発さ
せ、上記の実施例1の場合と同様に制御して、ガラス基
板11上に設けられたホール注入電極12上に膜厚が約
1000ÅになったAlq3 の有機薄膜を形成した。な
お、このようにしてホール注入電極12上にAlq3
らなる有機薄膜を形成した場合、この有機薄膜はアモル
ファス状態になっていた。
【0031】そして、この実施例においては、このよう
にホール注入電極12上に形成されたAlq3 の有機薄
膜に対して赤外線ランプから赤外線を照射してこの有機
薄膜にエネルギーを付与し、この有機薄膜をガラス転移
点と軟化点の間の温度まで加熱し、その後、これを冷却
させて、この有機薄膜14におけるAlq3 分子を再配
列させ、Alq3 分子が従来よりも規則正しく配列され
た結晶性の有機薄膜14を形成した。
【0032】その後は、上記実施例1の場合と同様にし
て、この有機薄膜14上にマグネシウム・インジウム合
金を用いて膜厚が約2000Åになった電子注入電極1
5を形成した。
【0033】(参考例2)この参考例においても、上記
の実施例1と同様に、ガラス基板11上にITOを用い
て膜厚が約1000Åになったホール注入電極12を形
成し、このホール注入電極12上に上記の化1に示すA
lq3 を用いて膜厚が約1000Åになった結晶性の有
機薄膜14を形成し、さらにこの結晶性の有機薄膜14
上にマグネシウム・インジウム合金を用いて膜厚が約2
000Åになった電子注入電極15を形成して有機EL
素子を得た。
【0034】ここで、この参考例においては、ガラス基
板11に形成されたホール注入電極12上にAlq3
らなる結晶性の有機薄膜14を形成するにあたり、図4
に示すように、ガラス基板11上にホール注入電極12
が形成された基材10を真空容器20内にセットするに
あたり、この基材10を保持する保持部材21に圧電振
動子21aを用い、この圧電振動子21aにホール注入
電極12が露出するようにして基材10を保持させるよ
うにした。
【0035】そして、上記の蒸着源容器22内にAlq
3 粉末を収容させ、上記の実施例2の場合と同様にし
て、この蒸着源容器22を加熱させてこの蒸着源容器2
2内に収容されたAlq3 粉末を蒸発させ、ガラス基板
11上に設けられたホール注入電極12上にAlq3
子を蒸着させると共に、上記の圧電振動子21aに電源
28から電圧を印加し、この圧電振動子21aを介して
上記の基材10を50kHzの周波数で振動させるよう
にした。
【0036】ここで、このように基材10を振動させる
ことにより、この基材10上におけるAlq3 分子を付
与しながら蒸着させると、このAlq3 分子が基材10
の振動によって密な状態になるように配列されて基材1
0上に蒸着され、Alq3 分子が従来よりも規則正しく
配列された結晶性の有機薄膜14が形成された。
【0037】その後は、上記の参考例1の場合と同様に
して、この有機薄膜14上にマグネシウム・インジウム
合金を用いて膜厚が約2000Åになった電子注入電極
15を形成して有機EL素子を得た。
【0038】(参考例3)この実施例においては、ガラ
ス基板11上にITOを用いて膜厚が約1000Åにな
ったホール注入電極12を形成し、このホール注入電極
12上に下記の化2に示すようにAlq3 にアミノ基が
2つ結合したAlq3 (NH22 を用いて膜厚が約1
000Åになった結晶性の有機薄膜14を形成し、さら
にこの結晶性の有機薄膜14上にマグネシウム・インジ
ウム合金を用いて膜厚が約2000Åになった電子注入
電極15を形成して有機EL素子を得た。
【0039】
【化2】
【0040】ここで、この参考例においては、ガラス基
板11上に形成されたホール注入電極12上にAlq3
(NH22 からなる結晶性の有機薄膜14を形成する
にあたり、図5に示すように、前記の各例の場合と同様
にガラス基板11上にホール注入電極12が形成された
基材10を真空容器20内にセットし、前記の蒸着源容
器22にAlq3 (NH22 粉末を収容させるように
した。
【0041】そして、この蒸着源容器22を前記の各実
施例の場合と同様にして加熱させ、Alq3 (NH2
2 粉末を300℃まで昇温させて蒸発させる一方、この
実施例においては、蒸発したAlq3 (NH22 分子
が基材10に導かれる途中において、このAlq3 (N
22 分子に対して真空容器20内に設けられた赤外
線照射装置29から波長が3000nmの赤外線を照射
させるようにした。
【0042】ここで、このように蒸発されたAlq3
(NH22 分子に波長が3000nmの赤外線を照射
させてエネルギーを付与すると、Alq3 (NH22
分子中におけるN−H結合の部分がこの赤外線を吸収し
て振動し、このようにN−H結合の部分が振動した状態
で、Alq3 (NH22 分子が基材10の表面に蒸着
されるようになり、上記のように振動しているN−H結
合の部分以外の部分が基材10に付着して、Alq3
(NH22 分子が基材10上に一定の方向に配列され
るようにして蒸着され、上記の有機分子が従来よりも規
則正しく配列された結晶性の有機薄膜14が形成され
た。
【0043】その後は、上記の各実施例の場合と同様に
して、この有機薄膜14上にマグネシウム・インジウム
合金を用いて膜厚が約2000Åになった電子注入電極
15を形成した。
【0044】(比較例1)この比較例においては、図6
に示すように、ガラス基板11の表面にITOで膜厚が
1000Åになったホール注入電極12を形成した基材
10を用い、この基材10の表面に、上記の実施例2の
場合と同様にしてAlq3 分子を蒸着させて膜厚が約1
000ÅになったAlq3 の有機薄膜14aを形成し、
このAlq 3 の有機薄膜14a上にマグネシウム・イン
ジウム合金を用いて膜厚が2000Åになった電子注入
電極15を形成した。
【0045】ここで、この比較例1のものにおいては、
Alq3 からなる有機薄膜14aを形成するにあたり、
単にAlq3 分子を蒸着させただけであるため、この有
機薄膜14aはアモルファス状態になっていた。
【0046】次に、上記の実施例1〜4及び比較例1の
各有機EL素子について、それぞれホール注入電極12
と電子注入電極15との間に16Vの電圧を印加して各
有機EL素子を発光させ、各有機EL素子を製造した当
初における輝度を測定すると共に、上記の各有機EL素
子を1ヶ月保存した後、同様に16Vの電圧を印加して
各有機EL素子を発光させ、1ヶ月保存後における輝度
を測定し、さらに初期の発光輝度に対する保存後の発光
輝度の比率(保存率)を求め、これらの結果を下記の表
1に示した。なお、各有機EL素子においては、波長が
520nmの緑色の発光が得られた。
【0047】
【表1】
【0048】この結果、ホール注入電極12と電子注入
電極15との間に結晶性の有機薄膜14を形成した実施
例1〜4の各有機EL素子は、アモルファス状態になっ
た有機薄膜14aが形成された比較例1の有機EL素子
に比べて、発光効率が向上して初期及び保存後における
輝度がいずれも高くなっており、また保存率も高くなっ
て、安定した発光が行なえるようになっていた。
【0049】なお、上記の各実施例においては、ホール
注入電極12と電子注入電極15との間に結晶性の有機
薄膜14を形成した例を示したが、このような結晶性の
有機薄膜14を他の用途に利用することも可能である。
【0050】また、このような結晶性の有機薄膜14を
形成する方法も、特に上記の実施例に示した方法に限ら
れず、各実施例に示した方法を適当に組み合わせて結晶
性の有機薄膜14を形成することも可能であり、例え
ば、下地層13として形成したフラーレンの層13の上
に、有機薄膜14を形成した後、この有機薄膜にエネル
ギーを付与したり、この有機薄膜を構成する有機分子に
エネルギーを付与しながら、フラーレンの層13の上に
この有機分子を付着させるようにすることも可能であ
る。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法のよう
に、基材上に有機薄膜を形成した後、この有機薄膜に赤
外光のエネルギーを付与するものであるので、結晶性の
有機薄膜が簡単に形成されるようになった。
【0052】また、この発明における有機エレクトロル
ミネッセンス素子のように、ホール注入電極と電子注入
電極との間における有機薄膜を上記のようにして形成
し、ホール注入電極と電子注入電極との間に結晶性の有
機薄膜を設けると、有機分子が従来よりも規則正しく配
列されているため、この有機薄膜における電気抵抗が低
くなってホールや電子の移動性が向上し、この有機EL
素子を発光させた場合に、その発光効率が向上して十分
な輝度の発光が得られると共に、有機薄膜における発熱
も抑制されて、有機薄膜の劣化も少なくなり、安定した
発光が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1における有機EL素子の積
層構造を示した概略図である。
【図2】実施例1及び実施例2の有機EL素子を製造す
るのに使用した真空蒸着装置の概略説明図である。
【図3】実施例2〜実施例4の各有機EL素子の積層構
造を示した概略図である。
【図4】実施例3の有機EL素子を製造するのに使用し
た真空蒸着装置の概略説明図である。
【図5】実施例4の有機EL素子を製造するのに使用し
た真空蒸着装置の概略説明図である。
【図6】比較例1の有機EL素子の積層構造を示した概
略図である。
【符号の説明】
10 基材 11 ガラス基板 12 ホール注入電極 13 フラーレンの層 14 結晶性の有機薄膜 15 電子注入電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−307504(JP,A) 特開 平2−197822(JP,A) 特開 平3−197396(JP,A) 特開 平5−24975(JP,A) 特開 平2−239184(JP,A) 特開 昭60−50166(JP,A) 特開 昭62−171988(JP,A) 特開 平3−162566(JP,A) 特開 平3−173095(JP,A) 特開 平5−182764(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 33/00 - 33/28 C30B 28/00 - 35/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホール注入電極と電子注入電極との間に
    有機薄膜が形成された有機エレクトロルミネッセンス素
    子の製造方法において、有機薄膜を形成した後、この有
    機薄膜に赤外線を付与して、この有機薄膜の有機分子を
    再配列して結晶化させることを特徴とする有機エレクト
    ロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 ホール注入電極と電子注入電極との間に
    有機薄膜が形成された有機エレクトロルミネッセンス素
    子の製造方法において、基材上に有機薄膜を形成した
    後、この有機薄膜をガラス転移点と軟化点との間の温度
    まで加熱して有機分子を再配列することによって結晶化
    させることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス
    素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1、または請求項2に記載した有
    機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    上記の有機薄膜がキノリノールアルミニウム錯体からな
    ることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子
    の製造方法。
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