JP3529606B2 - 金属製ドラムの製造方法 - Google Patents

金属製ドラムの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類乾燥機の回転
ドラム等の金属製ドラムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】衣類乾燥機の回転ドラム等の金属製ドラ
ムは、円筒状の胴部と、該胴部の両開口部に巻締めて設
けられた一対の円形部材とにより構成されている。該胴
部の一端(前方となる側)の開口に巻締められた円形部
材には、衣類等の投入口が形成されており、該胴部の他
端(後方となる側)の開口に巻締められた他の円形部材
には、排湿口が形成されている。
【0003】この種のドラムの製造方法を挙げれば、先
ず、矩形状の金属製板材の左右側端部を接合して円筒状
の胴部を形成する。次いで、該胴部の両開口端部を所定
角度に拡径する方向に折り曲げる。
【0004】一方、両円形部材の周縁部に、前記胴部の
開口端部の折り曲げ角度に対応して起立するチャックウ
ォール部と、該チャックウォール部の周縁から下方に所
定角度に折り曲げられたシーミングウォール部とを形成
する。
【0005】そして、両円形部材の各チャックウォール
部を、前記胴部の折り曲げられた開口端部の内面側に沿
って夫々冠着し、次いで、両円形部材のシーミングウォ
ール部を胴部の開口端部を介してチャックウォール部に
向かって一度に折り曲げ圧接する巻締加工を施す。通
常、このような巻締加工は、チャックウォール部に内型
(シーミングチャック)を当接させた状態で、外型(シ
ーミングロール)によりシーミングウォール部を押圧す
る。なお、前述したように胴部の両開口端部を所定角度
に拡径する方向に折り曲げておくと共にその角度に対応
して円形部材のチャックウォール部を形成しておくの
は、巻締加工時における内型と外型の圧接及び脱型を容
易とするためである。
【0006】ところで、このような巻締加工時において
は、チャックウォール部を胴部の開口端部に冠着した後
に一挙動の外型の圧接によって巻締部を形成するので、
シーミングウォール部が急激に折り曲げられる。このと
きの内型及び外型の圧接力によって、シーミングウォー
ル部及びチャックウォール部に肉厚の変化が生じ、更に
この影響でシーミングウォール部及びチャックウォール
部に径寸法の変化が生じる。このとき、このようなシー
ミングウォール部及びチャックウォール部の径寸法の急
激な変化には、前記胴部の開口端部が追従できず、例え
ば胴部の開口端部にシーミングウォール部とチャックウ
ォール部との間から抜け出る方向にズレが生じて確実な
巻締加工を施すことができない不都合がある。そのた
め、胴部と円形部材との接合強度が低下するだけでな
く、巻締部から水の滲みが発生するおそれがあった。
【0007】そこで、従来、巻締加工は次のようにして
行われている。先ず、円形部材の周縁部にシーミングウ
ォール部を形成する際に、該シーミングウォール部をチ
ャックウォール部の周縁から外方に水平に折り曲げてお
く。次いで、チャックウォール部を胴部の開口端部に冠
着した後に、シーミングウォール部をチャックウォール
部に向かって所定の角度ずつ折り曲げる折り曲げ工程を
2〜3回に分けて行う。具体的には、水平のシーミング
ウォール部を下方に約15°折り曲げる工程と、次い
で、シーミングウォール部を更に下方に約75°折り曲
げる工程とを行い、シーミングウォール部がチャックウ
ォール部に十分に接近した状態とする。そして、シーミ
ングウォール部を胴部の開口端部を介してチャックウォ
ール部に圧接させて巻締部を形成する。
【0008】このように、シーミングウォール部の折り
曲げ角度を複数工程により徐々に深めていくことによ
り、シーミングウォール部及びチャックウォール部の径
寸法の変化に、少しずつ前記胴部の開口端部を追従させ
るようにして巻締部を形成していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のように
シーミングウォール部を折り曲げる工程を複数回に分け
て行うと、シーミングウォール部及びチャックウォール
部の径寸法の変化に胴部の開口端部を追従させることが
できる反面、工程数が増加して作業効率が低下し、生産
性が悪化する不都合がある。
【0010】かかる不都合を解消して、本発明は、接合
強度の高い巻締めを良好に行うことにより胴部と円形部
材との間からの水の滲みを防止し、しかも、工程数を削
減して生産性を向上することができる金属製ドラムの製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、矩形状の金属製板材の左右側端縁を接
合して円筒状の胴部を形成し、該胴部の両開口端部に巻
締め部を介して一対の金属製円形部材を巻締めてなる金
属製ドラムの製造方法であって、前記板材の上下側端部
に沿って所定間隔を存し且つ上下方向に所定の長さ寸法
に延びる複数のスリットを形成する工程と、前記板材の
左右側端部を接合して円筒状の胴部を形成する工程と、
前記円形部材の周縁部に、前記胴部の径と略同一の基端
側から次第に拡径するように傾斜して起立するチャック
ウォール部を前記スリットの長さ寸法より大とする幅寸
法に形成すると共に、該チャックウォール部の先端側周
縁から下方に所定角度折り返されたシーミングウォール
部を該チャックウォール部と略同一の幅寸法に形成する
工程と、該円形部材のチャックウォール部を前記胴部の
前記スリットが形成された開口端部の内面側に沿わせて
冠着して該開口端部を押し広げた後、該円形部材のシー
ミングウォール部を胴部の開口端部を介してチャックウ
ォール部に圧接させて前記巻締部を前記スリットの長さ
寸法より大とする幅寸法に形成する工程とを備えること
を特徴とする。
【0012】本発明の金属製ドラムの製造方法によれ
ば、先ず、胴部を形成する板材を円筒状に形成するに先
立って、該板材の上下側端部に前記スリットが形成され
る。該板材の上下側端部は、円筒状の胴部が形成された
ときに該胴部の両開口端部とされ、従って、該胴部は、
その両開口端部に前記スリットを備えた状態で形成され
る。
【0013】一方、前記円形部材は、胴部の両開口端部
に巻締められるものであり、該円形部材の周縁部にチャ
ックウォール部とシーミングウォール部とが形成され
る。チャックウォール部は、胴部の開口端部の内周に当
接される部分であり、所定角度に起立して形成される。
シーミングウォール部は、チャックウォール部の周縁か
ら外方に鍔状に延設されるものであり、チャックウォー
ル部に対して下方に所定角度折り返して形成される。
【0014】そして、該円形部材を前記胴部の開口端部
に冠着する。該円形部材のチャックウォール部は、該胴
部の径と略同一の基端側から次第に拡径するように傾斜
して起立して形成されている。これにより、前記胴部の
開口端部は、チャックウォール部の基端側から先端側に
かけての傾斜に沿って押し広げられる。該開口端部には
前記複数のスリットが形成されているので、該開口端部
はスリット間隔が広がりながら、チャックウォール部の
起立角度に沿った形状とされる。これにより、従来円形
部材を前記胴部の開口端部に冠着する前工程に行われて
いた両開口端部を所定角度に拡径する方向に折り曲げる
工程を省くことができ、工程数を削減することができ
る。
【0015】続いて、円形部材のシーミングウォール部
が、胴部の開口端部を介してチャックウォール部に圧接
される。このとき、チャックウォール部はシーミングウ
ォール部の周縁を介して折り返され、その際に、チャッ
クウォール部及びシーミングウォール部に径寸法の変化
が生じる。この際生じた径寸法の変化に対しては、前記
各スリット同士の間隔の広がり或いは狭まりにより確実
に吸収される。これにより、胴部の開口端部は、チャッ
クウォール部とシーミングウォール部との間に、抜け方
向への移動もなく確実な圧接状態で挟持され、確実に巻
締められた巻締部が形成される。このように、前記スリ
ットを形成する工程を設けたことにより、従来のような
巻締め加工時に複数回に分けてシーミングウォール部を
折り曲げるといった工程を排しても接合強度の高い巻締
部を形成することができ、工程数を削減して生産性を向
上することができる。
【0016】また、前記巻締部は、前記スリットの長さ
寸法より大とする幅寸法に形成される。即ち、円形部材
のチャックウォール部はスリットの長さ寸法より大とす
る幅寸法に形成されており、シーミングウォール部はチ
ャックウォール部と略同一の幅寸法に形成されている。
この場合、前記スリットの長さ寸法は、材料の厚みや曲
げ強度によって適宜設定されるものであることは言うま
でもない。これにより、巻締部が形成されたときに、ス
リットが形成されている部分は、円形部材のチャックウ
ォール部とシーミングウォール部との間に完全に収納さ
れるので、スリットを介しての水の滲みを確実に防止す
ることができる。
【0017】また、本発明の前記スリットを形成する工
程においては、各スリット間に形成される複数の舌片
を、少なくとも一つ置きに前記チャックウォール部の起
立角度に略対応する角度に傾斜させ、前記円筒状の胴部
を形成する工程においては、前記舌片の傾斜方向が拡径
方向となるように前記板材の左右側端部を接合すること
が好ましい。板材の上下側端部に沿って所定間隔を存し
て複数のスリットを形成すると、各スリット間は板材の
上下側端部から遊離する複数の舌片が形成される。そし
て、スリットを形成する際に、各舌片を前記チャックウ
ォール部の起立角度に略対応する角度に傾斜させる。こ
の傾斜は、円筒状の胴部が形成されたときに拡径方向と
され、円形部材を胴部の開口端部に冠着するときに、チ
ャックウォール部が傾斜する各舌片に案内される。これ
により、胴部の開口端部に円形部材を円滑に精度良く冠
着することができ、また、各舌片が少なくとも一つ置き
に予め拡径されている状態とすることができるので、冠
着を円滑に容易に行うことができる。
【0018】また、本発明において、前記巻締部を形成
する工程は、前記巻締部の一側から他側に向かって凹入
して抜止め部を形成する工程を備えることが好ましい。
このときの凹入により、例えば巻締部の内周側からの凹
入により該凹入部分に対応して外周側に突出部分が形成
されて抜止め部とされる。これにより、円形部材のチャ
ックウォール部とシーミングウォール部との間に介在す
る胴部の開口端部の抜け方向の移動が確実に防止され、
一層高い強度に接合された巻締部を形成することができ
る。また、前記抜止め部は、前記巻締部を形成する工程
において巻締め部が形成されると同時に形成されるの
で、工程数を増加させることなく強固な巻締部を形成す
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。図1は実施形態により製造される金属製
ドラムの外観を示す斜視図、図2は円形部材を示す断面
説明図、図3は胴部の形成工程を示す説明図、図4はス
リット形成用金型の一例を示す説明図、図5は巻締め加
工工程を示す説明図、図6は胴部の要部を示す説明図で
ある。
【0020】図1に示す金属製ドラム1は、衣類乾燥機
の回転ドラムであって、円筒状の胴部2と、該胴部2の
一方の開口端部3に設けられた円形部材である前面枠体
4と、該胴部2の他方の開口端部3に設けられた他の円
形部材である背面蓋体5とによって構成される。
【0021】前記前面枠体4は、図1に示すように、そ
の周縁部が巻締部6を介して前記ドラム1の開口端部3
に巻締められている。該前面枠体4は、前記胴部2への
巻締めに先立ってプレス成形され、図2に示すように、
衣類等の投入口7が形成されたパネル部8と、該パネル
部8の周縁であり胴部2と略同径の基端側から拡径方向
に傾斜して(本実施形態ではパネル部8の水平部分を基
準として75°傾斜して)起立するチャックウォール部
9と、該チャックウォール部9の終端から下方に所定角
度(本実施形態ではパネル部8の水平部分を基準として
65°)折り曲げられたシーミングウォール部10とを
備えて環状に形成されている。なお、本実施形態におい
てチャックウォール部9とシーミングウォール部10の
幅寸法は夫々約9mmとされている。
【0022】前記背面蓋体5は、図1に示すように、そ
の周縁部が前記前面枠体4と同様に巻締部6を介して前
記ドラム1の開口端部3に巻締められている。該背面蓋
体5は、前記胴部2への巻締めに先立ってプレス成形さ
れ、図2に示すように、衣類等が乾燥する際の水蒸気を
排出する排湿口11が形成されたパネル部8と、該パネ
ル部8の周縁から起立するチャックウォール部9と、該
チャックウォール部9の終端から下方に折り曲げられた
シーミングウォール部10とを備えて円盤状に形成され
ている。なお、該背面蓋体5のチャックウォール部9及
びシーミングウォール部10は、前記前面枠体4に備え
るものと同一形状に形成されている。従って、以下に述
べる前記前面枠体4のチャックウォール部9及びシーミ
ングウォール部10の説明は、背面蓋体5のチャックウ
ォール部9及びシーミングウォール部10についても同
様であるとしてその説明を省略する。
【0023】本実施形態による前記ドラム1の製造方法
を説明する。前記胴部2は次のように形成される。先
ず、図3(a)に示すように、平板状の長方形の金属製
板材12の角隅を切り欠いて、図3(b)に示すよう
に、板材12の左右端部(短辺側)に一対の接合片1
3,14を形成する。なお、本実施形態において、前記
板材12は、接合片13,14を含めた長辺の長さ寸法
が約1864mmとされ、短辺の長さ寸法が約346mmと
されている。
【0024】更に、図3(b)に示すように、板材12
の上下端部(長辺側)に所定間隔毎に夫々所定の長さで
上下方向に延びる複数のスリット15aを形成する。該
スリット15aは、本実施形態においては約7mm間隔で
約4mmの長さに形成される。
【0025】また、各スリット15aを形成することに
より、各スリット15a間には板材12の上下端部(長
辺側)が遊離する複数の舌片15bが形成される。各舌
片15bは、チャックウォール部9の起立角度に略対応
する傾斜(約10°〜15°の角度に傾斜)するもの
と、それよりも大きい角度に傾斜するものとが交互に配
設されている。各舌片15bは、例えば図4に示す金型
Aにより、各スリット15aの成形と同時に傾斜して形
成される。即ち、金型Aは、図4に示すように、互いに
対応する上型Bと下型Cとによって構成され、下型Cに
板材12(仮想線示)を載置する。図4においては一部
を示すが、下型Cは、各舌片15bの約10°〜15°
の傾斜に対応する複数の第1成形部C1 と、他の傾斜角
度に対応する複数の第2成形部C2 とを交互に備え、第
1成形部C1 と第2成形部C2 との境界には、各スリッ
ト15aを形成する切断端縁C3 を備えている。これに
より、上型Bと下型Cとの間に板材12を介在させて押
圧することにより、一挙動で、スリット15a及び各角
度に傾斜する舌片15bが形成される。 次いで、図3
(c)に示すように、一方(図中左端)の接合片13を
表側に折り返すと共に、他方(図中右端)の接合片14
を裏側に折り返す。続いて、図3(d)に示すように、
夫々折り返された接合片13,14同士を掛合して圧着
し、互いに接合して円筒状の胴部2を形成する。
【0026】そして、図3(c)示の胴部2に前記前面
枠体4及び前記背面蓋体5を巻締めて固定する巻締工程
が行われる。なお、前記前面枠体4及び前記背面蓋体5
は、前記胴部2とは各別に予め成形されていることは前
述した通りである。胴部2への前記前面枠体4の巻締工
程を説明すれば、先ず、図5(a)に示すように、胴部
2の開口端部3に前面枠体4を押入し冠着する。このと
き、各舌片15bが拡径方向に傾斜しているので、前面
枠体4のチャックウォール部9は、各舌片15b、特
に、約10°〜15°の傾斜を有する舌片15bがチャ
ックウォール部9を案内して冠着が円滑に行われる。次
いで、図5(b)に示すように、前面枠体4のチャック
ウォール部9に沿って胴部2の開口端部3が拡径方向に
押し広げられる。このとき拡径される幅寸法はチャック
ウォール部9の幅寸法とほぼ同じ寸法(約9mm)であ
る。胴部2の開口端部3には複数のスリット15aが約
4mmの長さに形成されているため、胴部2の開口端部3
の先端縁から約4mmの範囲においては、各舌片bがチャ
ックウォール部9の角度に沿った形状とされている。更
に、図5(b)及び説明の便宜上前面枠体4を取り除い
て示す図6を参照して、チャックウォール部9は残り約
5mmが押入され、胴部2の開口端部3においてはスリッ
ト15aが形成されていない部分が拡径方向にチャック
ウォール部9からの押圧を受けて押し延ばされて拡径さ
れ、胴部2の開口端部3がチャックウォール部9の略全
幅に当接される。
【0027】そして、図5(c)に示すように、前面枠
体4のチャックウォール部9側から内型(シーミングチ
ャック)16が圧接されると共に、前面枠体4のシーミ
ングウォール部10側に外型(シーミングロール)17
が圧接される。これにより、シーミングウォール部10
が、胴部2の開口端部3を介してチャックウォール部9
に圧接される。このとき、チャックウォール部9はシー
ミングウォール部10の周縁を介して折り返され、その
際に、チャックウォール部9及びシーミングウォール部
10に僅かな径寸法の変化が生じるが、前記各スリット
15aが間隔を広げ或いは狭めて径寸法の変化に追従す
る。これにより、胴部2の開口端部3は、チャックウォ
ール部9とシーミングウォール部10との間に確実に挟
持され、巻締部6が形成される。更に、内型16が押圧
凸部18を備え、外型17が該押圧凸部18に対向する
受け凹部19を備えることにより、巻締部6の内側面が
押圧凸部18により凹入され、巻締部6の全周に亘って
チャックウォール部9及びシーミングウォール部10と
胴部2の開口端部3とが互いに凹凸係合する抜止め部2
0が形成される。これにより、巻締部6の巻締め状態を
さらに強固に維持することができ、例えば、ドラム1の
軸方向に荷重を付与した際の前面枠体4(及び背面蓋体
5)の外れ強度を大とすることができる。なお、前記巻
締部6に抜止め部20を形成しなくても、巻締加工時に
はチャックウォール部9及びシーミングウォール部10
の径寸法の変化をスリット15aによって吸収して良好
な巻締部6が形成されるので、十分な強度(例えば、前
述のドラム1の軸方向に荷重を付与した際の前面枠体4
の外れ強度)を得ることができるが、前記抜止め部20
を形成することで一層高い強度を得ることができる。
【0028】また、前記巻締部6において、胴部2の開
口端部3は、前記スリット15aよりも更に深くまでチ
ャックウォール部9とシーミングウォール部10との間
に密着して挟持されるので、ドラム1の内部から外部へ
の、前記スリット15aを介しての水の滲みを確実に防
止することができる。
【0029】なお、本実施形態においては、その好まし
い例として、各スリット15aを形成すると同時に、各
スリット15a間の夫々の舌片15bに交互にチャック
ウォール部9の起立角度に略対応する傾斜(約10°〜
15°の傾斜)とそれよりも大きい角度の傾斜とを形成
し、前面枠体4と背面蓋体5との冠着が容易とされるも
のを示した。本発明は、これに限るものではなく、例え
ば、図示しないが、全部の舌片15bにチャックウォー
ル部9の起立角度に略対応する傾斜を形成しておいても
よい。また、例えば、図示しないが、夫々の舌片15b
に傾斜を形成することなく各スリット15aを形成し、
前面枠体4や背面蓋体5の冠着の際にチャックウォール
部9の押入によって各舌片15bを拡径方向に押し広げ
るようにしても、水の滲みを確実に防止して強固な巻締
部6を形成することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態により製造される金属製ド
ラムの外観を示す斜視図。
【図2】円形部材を示す断面説明図。
【図3】胴部の形成工程を示す説明図。
【図4】スリット形成用金型の一例を示す説明図。
【図5】巻締め加工工程を示す説明図。
【図6】胴部の要部を示す説明図。
【符号の説明】
1…金属製ドラム、2…胴部、3…開口端部、4,5…
円形部材、6…巻締部、9…チャックウォール部、10
…シーミングウォール部、12…板材、15a…スリッ
ト、15b…舌片、20…抜止め部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 51/18 B21D 51/26 B21D 51/30 B21D 51/46 B21D 39/02 B21D 19/08 D06F 58/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】矩形状の金属製板材の左右側端縁を接合し
    て円筒状の胴部を形成し、該胴部の両開口端部に巻締め
    部を介して一対の金属製円形部材を巻締めてなる金属製
    ドラムの製造方法であって、 前記板材の上下側端部に沿って所定間隔を存し且つ上下
    方向に所定の長さ寸法に延びる複数のスリットを形成す
    る工程と、 前記板材の左右側端部を接合して円筒状の胴部を形成す
    る工程と、 前記円形部材の周縁部に、前記胴部の径と略同一の基端
    側から次第に拡径するように傾斜して起立するチャック
    ウォール部を前記スリットの長さ寸法より大とする幅寸
    法に形成すると共に、該チャックウォール部の先端側周
    縁から下方に所定角度折り返されたシーミングウォール
    部を該チャックウォール部と略同一の幅寸法に形成する
    工程と、 該円形部材のチャックウォール部を前記胴部の前記スリ
    ットが形成された開口端部の内面側に沿わせて冠着して
    該開口端部を押し広げた後、該円形部材のシーミングウ
    ォール部を胴部の開口端部を介してチャックウォール部
    に圧接させて前記巻締部を前記スリットの長さ寸法より
    大とする幅寸法に形成する工程とを備えることを特徴と
    する金属製ドラムの製造方法。
  2. 【請求項2】前記スリットを形成する工程においては、
    各スリット間に形成される複数の舌片を、少なくとも一
    つ置きに前記チャックウォール部の起立角度に略対応す
    る角度に傾斜させ、 前記円筒状の胴部を形成する工程においては、前記舌片
    の傾斜方向が拡径方向となるように前記板材の左右側端
    部を接合することを特徴とする請求項1記載の金属製ド
    ラムの製造方法。
  3. 【請求項3】前記巻締部を形成する工程は、前記巻締部
    の一側から他側に向かって凹入して抜止め部を形成する
    工程を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の金
    属製ドラムの製造方法。
JP31039297A 1997-11-12 1997-11-12 金属製ドラムの製造方法 Expired - Fee Related JP3529606B2 (ja)

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