JP3527956B2 - 蛍光x線分析方法および装置 - Google Patents
蛍光x線分析方法および装置Info
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Description
いて、分析線の重なり補正に用いるべき蛍光X線または
成分を検索する方法および装置に関するものである。
長分散型の蛍光X線分析では、分析装置の分解能の関係
で、測定される蛍光X線は、波長(またはエネルギー)
においてある程度拡がりを有する。このような蛍光X線
の測定結果(強度と波長またはエネルギーとの関係)を
スペクトルというが、測定対象の蛍光X線である分析線
に対し、波長が近似する別の蛍光X線が妨害線としてス
ペクトルの一部において重なる場合がある。このような
妨害線の重なりの影響を除去して、分析線について正確
に分析するために、例えば特開平10−123071号
や特願平11−196153号等に示されるように、妨
害線の測定強度もしくは理論強度または妨害線を発生す
る成分の含有率を用いて重なり補正をしている。
て、妨害線がどの程度の重なり具合で現れるかは、試料
の組成や用いる分析装置の検出手段等についての測定条
件によって異なるので、どの蛍光X線または成分を分析
線の測定に影響あるものとして重なり補正に用いるべき
かの判断も、測定ごとに必要で、しかもその判断には、
分析線近傍のスペクトルを測定し現れたピークと波長表
とを照合して調べる等の作業のために、蛍光X線分析に
関する技術的な知識が要求されるので容易でない。すな
わち、妨害線が特定できれば、その強度等を用いて重な
り補正をする方法は、前述のように種々あるが、分析線
の測定に影響する妨害線を適切に特定することが容易で
ない。
もので、蛍光X線分析において、分析線の重なり補正に
用いるべき蛍光X線または成分を適切に検索して表示で
きる方法および装置を提供することを目的とする。
に、請求項1の蛍光X線分析方法では、試料にX線源か
ら1次X線を照射して発生する蛍光X線の強度を検出手
段で測定する蛍光X線分析方法において、まず、分析対
象とする試料品種の代表的組成に基づいて、測定対象の
蛍光X線である分析線と、その分析線に対し所定の波長
の範囲で近傍にある蛍光X線である妨害線とについて、
それぞれ理論強度を計算する。そして、分析線と妨害線
の理論強度に基づいて、分析線の波長における分析線に
対する妨害線の強度比を重なりの影響度として求め、各
妨害線の重なりの影響度を所定の値と比較することによ
り、分析線の重なり補正に用いるべき蛍光X線またはそ
れを発生する成分を検索して表示する。
をもとに計算した分析線と妨害線の理論強度に基づい
て、妨害線の重なりの影響度が高い信頼性で求められる
ので、分析線の重なり補正に用いるべき蛍光X線または
成分を適切に検索して表示できる。
1の方法において、前記検出手段が、試料から発生する
蛍光X線を分光する分光素子と、その分光素子で分光さ
れた蛍光X線が入射されて蛍光X線のエネルギーに応じ
た波高のパルスを強度に応じた数だけ発生させる検出器
と、その検出器で発生したパルスのうち所定の波高の範
囲のものを選別する波高分析器とを含んでいる。すなわ
ち、波長分散型の蛍光X線分析方法である。そして、前
記分光素子で分光される2次以上の高次線である妨害線
について、分析対象とする試料品種の代表的組成につい
ての理論強度ならびに前記波高分析器での波高分布曲線
および所定の波高の範囲に基づいて、1次線に対する高
次線の強度比を次数間強度比として求め、その次数間強
度比を用いて前記重なりの影響度を求める。
ず2次以上の高次線である妨害線についても適切に考慮
して重なりの影響度を求めるので、分析線の重なり補正
に用いるべき蛍光X線または成分をいっそう適切に検索
して表示できる。
2の方法において、前記波高分析器での波高分布曲線に
おいて現れるエスケープピークについて、あらかじめ、
エスケープピークを発生させる高次線である妨害線に対
するエスケープピークの強度比をエスケープピーク強度
比として求めておき、そのエスケープピーク強度比を用
いて前記次数間強度比を求める。
プピークも含めて高次線である妨害線について適切に考
慮して重なりの影響度を求めるので、分析線の重なり補
正に用いるべき蛍光X線または成分をよりいっそう適切
に検索して表示できる。
の方法に用いられる装置であって、試料にX線源から1
次X線を照射して発生する蛍光X線の強度を検出手段で
測定する蛍光X線分析装置において、検索手段と表示手
段とを備える。前記検索手段は、分析対象とする試料品
種の代表的組成に基づいて、測定対象の蛍光X線である
分析線と、その分析線に対し所定の波長の範囲で近傍に
ある蛍光X線である妨害線とについて、それぞれ理論強
度を計算し、分析線と妨害線の理論強度に基づいて、分
析線の波長における分析線に対する妨害線の強度比を重
なりの影響度として求め、各妨害線の重なりの影響度を
所定の値と比較することにより、分析線の重なり補正に
用いるべき蛍光X線またはそれを発生する成分を検索す
る。前記表示手段は、前記検索手段で検索した結果を表
示する。請求項4の装置によっても、請求項1の方法と
同様の作用効果が得られる。
の方法に用いられる装置であって、請求項4の装置にお
いて、まず、前記検出手段が、試料から発生する蛍光X
線を分光する分光素子と、その分光素子で分光された蛍
光X線が入射されて蛍光X線のエネルギーに応じた波高
のパルスを強度に応じた数だけ発生させる検出器と、そ
の検出器で発生したパルスのうち所定の波高の範囲のも
のを選別する波高分析器とを含んでいる。すなわち、波
長分散型の蛍光X線分析装置である。そして、前記検索
手段が、前記分光素子で分光される2次以上の高次線で
ある妨害線について、分析対象とする試料品種の代表的
組成についての理論強度ならびに前記波高分析器での波
高分布曲線および所定の波高の範囲に基づいて、1次線
に対する高次線の強度比を次数間強度比として求め、そ
の次数間強度比を用いて前記重なりの影響度を求める。
請求項5の装置によっても、請求項2の方法と同様の作
用効果が得られる。
の方法に用いられる装置であって、請求項5の装置にお
いて、前記検索手段が、前記波高分析器での波高分布曲
線において現れるエスケープピークについて、エスケー
プピークを発生させる高次線である妨害線に対するエス
ケープピークの強度比をエスケープピーク強度比として
記憶し、その記憶したエスケープピーク強度比を用いて
前記次数間強度比を求める。請求項6の装置によって
も、請求項3の方法と同様の作用効果が得られる。
X線分析方法について説明する。まず、この方法に用い
る蛍光X線分析装置について、図1にしたがって説明す
る。この装置は、まず、試料13が載置される試料台8
と、試料13に1次X線2を照射するX線管等のX線源
1と、試料13から発生する蛍光X線4の強度を測定す
る検出手段10とを備えている。検出手段10は、試料
13から発生する蛍光X線4を分光する分光素子5と、
その分光素子5で分光された蛍光X線6が入射されて蛍
光X線6のエネルギーに応じた波高(電圧)のパルスを
強度に応じた数だけ発生させる検出器7と、その検出器
7で発生したパルスのうち所定の波高の範囲のものを選
別する波高分析器9とを含んでいる。
と表示手段12とを備えている。前記検索手段11は、
分析対象とする試料13の品種の代表的組成に基づい
て、測定対象の蛍光X線4である分析線と、その分析線
に対し所定の波長の範囲で近傍にある蛍光X線4である
妨害線とについて、それぞれ理論強度を計算し、分析線
と妨害線の理論強度に基づいて、分析線の波長における
分析線に対する妨害線の強度比を重なりの影響度として
求め、各妨害線の重なりの影響度を所定の値と比較する
ことにより、分析線の重なり補正に用いるべき蛍光X線
4またはそれを発生する成分を検索する。
5で分光される2次以上の高次線である妨害線につい
て、分析対象とする試料品種の代表的組成についての理
論強度ならびに前記波高分析器9での波高分布曲線およ
び所定の波高の範囲に基づいて、1次線に対する高次線
の強度比を次数間強度比として求め、その次数間強度比
を用いて前記重なりの影響度を求める。さらに、この検
索手段11は、前記波高分析器9での波高分布曲線にお
いて現れるエスケープピークについて、エスケープピー
クを発生させる高次線である妨害線に対するエスケープ
ピークの強度比をエスケープピーク強度比として記憶
し、その記憶したエスケープピーク強度比を用いて前記
次数間強度比を求める。前記表示手段12は、例えばC
RTであって、この検索手段11で検索した結果を表示
する。
X線分析方法について説明する。まず、分析対象とする
試料13の品種の代表的組成に基づいて、検索手段11
により、測定対象の蛍光X線4である分析線iと、その
分析線iに対し所定の波長の範囲で近傍にある蛍光X線
4である妨害線j(特性X線の波長表から検索して得ら
れ、通常複数である)とについて、それぞれファンダメ
ンタルパラメータ法により理論強度Ii ,Ij を計算す
る。所定の波長の範囲は、分析線に対し、波長が近似す
る別の蛍光X線がスペクトルの一部において重なる可能
性のある範囲で、例えば分析線ごとにあらかじめ適切に
設定しておく。
側の波長でバックグラウンドを測定し差し引いてネット
強度を求める場合であって、別の蛍光X線の波長(ピー
ク)が、分析線からみてバックグラウンドの測定波長よ
りも外側にある場合には、バックグラウンドを差し引い
てネット強度を求める段階で、別の蛍光X線の重なりも
含めて除去されるので、妨害線として扱う必要がない。
すなわち、このような蛍光X線は、分析線に対し所定の
波長の範囲で近傍にある蛍光X線には、含まれない。
ず2次以上の高次線である妨害線についても考慮する。
すなわち、以下のように、検索手段11により、前記分
光素子5で分光される2次以上の高次線である妨害線に
ついて、分析対象とする試料品種の代表的組成について
の理論強度ならびに前記波高分析器9での波高分布曲線
および所定の波高の範囲に基づいて、1次線に対する高
次線の強度比を次数間強度比Rhij として求める。この
次数間強度比Rhij は、次述するように、1次線と高次
線間における分光素子5の反射特性および検出器7の計
数効率の相違による強度比Rrej と、同線間における波
高分析器9での減衰の相違による強度比Rphj との積で
ある。
成を用いて、妨害線ごとに2次線から用いる分光素子5
で反射(回折、分光)しうる次数の高次線までについ
て、理論強度を求め、1次線についての値を1とする相
対的な前記強度比Rrej として、検索手段11に記憶さ
せておく。ここで、求める強度は、下限値と上限値で決
められる波高分析器9の前記所定の波高の範囲の下限値
と上限値を用いず(全波高値範囲)、積分測定として求
める。
定の波高の範囲に基づく波高分析器9での選別による減
衰についての前記強度比Rphj を求める。そのために、
あらかじめ、用いる検出器7および波高分析器9で1次
線(エネルギー:Erp)の波高分布曲線の分解能(半値
幅)ERrpを測定し、検索手段11に記憶させておく。
高次線の波高分布曲線については、形状はガウス分布を
仮定し、分解能ERは、次式(1)のように、同一検出
器であればエネルギーEの平方根に反比例するものとし
て、記憶した1次線についての分解能ERrpから計算で
求める。
し、次式(2)で得られる。高次線のエネルギーEは、
1次線のエネルギーERに次数を乗じた値である。な
お、hは定数である。
析器での波高分布曲線において現れるエスケープピーク
も含めて高次線である妨害線について考慮する。例え
ば、P−10ガスを使用するガスフロー型比例計数管を
検出器7として用いる場合であって、アルゴンガスのK
吸収端のエネルギーよりも大きいエネルギーの蛍光X線
を測定する場合には、エスケープピークが、もとの蛍光
X線のエネルギーよりもAr −Kα線のエネルギー分だ
け小さいエネルギー位置に現れる。そこで、この実施形
態の方法では、高次線の波高分布曲線と同様に、エスケ
ープピークの波高分布曲線についても、形状はガウス分
布を仮定し、もとの高次線のピークの強度に対するエス
ケープピーク(頂点)の強度の比を、あらかじめ測定に
より求めてエスケープピーク強度比として検索手段11
に記憶させておく。
解能ERrpおよびエスケープピーク強度比に基づいて、
高次線の波高分布曲線において、高次線およびそのエス
ケープピークの全体の強度に対する高次線およびそのエ
スケープピークにおける前記所定の波高の範囲内の強度
の比を、1次線についての値を1とする相対的な前記強
度比(波高分析器9での減衰の相違による強度比)Rph
j として計算で求める。
性および検出器7の計数効率に関する強度比Rrej と、
求めた波高分析器9での減衰に関する強度比Rphj との
積として、次式(3)のように、前記1次線に対する高
次線の次数間強度比Rhij を計算で求める。次数間強度
比Rhij も、1次線については値が1になる。
(波長に対応する)における分析線と妨害線との差によ
る影響を考慮する。まず、用いる装置において2θと測
定強度を軸とするスペクトルを測定し、妨害線ごとの半
値幅を検索手段11に記憶させておく。そして、妨害線
のプロファイルの形状を、ガウス分布とローレンツ分布
の合成と仮定し、記憶した半値幅に基づいて、次式
(4)のように、妨害線のピーク強度Ia に対する分析
線の分光角における妨害線の強度Ib の比を、分光角差
による強度比Rofj として計算で求める。
、次数間強度比Rhij および分光角差による強度比R
ofj から、分析線の波長において分析線に重なる妨害線
の強度Iovj を、次式(5)のように計算で求める。
の強度Iovj と前記求めた分析線の理論強度Ii から、
次式(6)のように、分析線の波長における分析線に対
する妨害線の強度比を、重なりの影響度IR として計算
で求める。
分光素子5、検出器7等の測定条件を考慮しているの
で、複数の分光素子5や検出器7を切り換えて用いる場
合には、それぞれにおいて重なりの影響度IR を求める
必要がある。逆に、そのように重なりの影響度IR を求
めるのであれば、測定条件の設定を変えてみて、分析対
象の試料13について実際にその条件で測定しなくて
も、妨害線の影響の少ない測定条件を見つけることもで
きる。このように、分析線と妨害線の理論強度Ii,Ij
に基づいて重なりの影響度IR が求められるので、さ
らに検索手段11により、各妨害線の重なりの影響度I
R を所定の値と比較して、例えば、所定の値0.01以
上の重なりの影響度IR をもつ妨害線を、分析線の重な
り補正に用いるべき蛍光X線として検索(選択)する。
そして、その検索結果を表示手段12で表示する。
定の値と比較した結果、分析線の重なり補正に用いるべ
きものとして、何を検索、表示するかは、その表示に基
づいて行う重なり補正の方法によって異なる。第1に、
妨害線を発生する妨害成分の含有率を用いて重なり補正
をする場合には、例えば分析線Mn −Kαに対して妨害
線Cr −Kβ1 の重なりの影響度IR が所定の値以上に
なったとすると、妨害成分Cr を分析線Mn −Kαの重
なり補正に用いるべき成分として検索し、表示する。
度を用いて重なり補正をする場合には、例えば分析線M
n −Kαに対して妨害線Cr −Kβ1 の重なりの影響度
IRが所定の値以上になったとしても、成分Cr につい
てはCr −Kβ1 でなくCr−Kαを測定していること
もあり、そのような場合には、代用にCr −Kαを分析
線Mn −Kαの重なり補正に用いるべき蛍光X線として
検索し、表示する。第3に、妨害線の理論強度を用いて
重なり補正をする場合には、例えば分析線Mn−Kαに
対して妨害線Cr −Kβ1 の重なりの影響度IR が所定
の値以上になったとすると、実際にはCr −Kβ1 を測
定しなくても測定強度は不要であるから、そのままCr
−Kβ1 を分析線Mn −Kαの重なり補正に用いるべき
蛍光X線として検索し、表示する。なお、第2の場合に
おいて、重なりの影響度IR が所定の値以上になった妨
害線を実際に測定する場合でも、その妨害線と分析線の
波長がほとんど同じような場合には、妨害線の測定強度
を得るのは困難であるから、やはり、同一成分(元素)
について測定できる他の線種で代用する。
ば、試料13の組成情報をもとに計算した分析線と妨害
線の理論強度Ii ,Ij に基づいて、妨害線の重なりの
影響度IR が高い信頼性で求められるので、分析線の重
なり補正に用いるべき蛍光X線または成分を適切に検索
して表示できる。また、次数間強度比Rhij を求めて用
いることにより、1次線のみならず2次以上の高次線で
ある妨害線についても適切に考慮して重なりの影響度I
R を求めるので、分析線の重なり補正に用いるべき蛍光
X線または成分をいっそう適切に検索して表示できる。
さらに、エスケープピーク強度比を求めて用いることに
より、エスケープピークも含めて高次線である妨害線に
ついて適切に考慮して重なりの影響度IR を求めるの
で、分析線の重なり補正に用いるべき蛍光X線または成
分をよりいっそう適切に検索して表示できる。
X線分析方法への適用について説明したが、本発明はエ
ネルギー分散型の蛍光X線分析方法および装置にも適用
できる。その場合には、高次線の代わりにエスケープピ
ークを考慮し、エスケープピークの半値幅もエネルギー
に対応したものを用いる。
れば、試料の組成情報をもとに計算した分析線と妨害線
の理論強度に基づいて、妨害線の重なりの影響度が高い
信頼性で求められるので、分析線の重なり補正に用いる
べき蛍光X線または成分を適切に検索して表示できる。
したがって、その表示に基づいて、迅速かつ適切に重な
り補正を行うことができる。
る装置を示す概略図である。
ら発生する蛍光X線、5…分光素子、6…分光素子で分
光された蛍光X線、7…検出器、9…波高分析器、10
…検出手段、11…検索手段、12…表示手段、13…
試料。
Claims (6)
- 【請求項1】 試料にX線源から1次X線を照射して発
生する蛍光X線の強度を検出手段で測定する蛍光X線分
析方法において、 分析対象とする試料品種の代表的組成に基づいて、測定
対象の蛍光X線である分析線と、その分析線に対し所定
の波長の範囲で近傍にある蛍光X線である妨害線とにつ
いて、それぞれ理論強度を計算し、 分析線と妨害線の理論強度に基づいて、分析線の波長に
おける分析線に対する妨害線の強度比を重なりの影響度
として求め、 各妨害線の重なりの影響度を所定の値と比較することに
より、分析線の重なり補正に用いるべき蛍光X線または
それを発生する成分を検索して表示することを特徴とす
る蛍光X線分析方法。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記検出手段が、試料から発生する蛍光X線を分光する
分光素子と、その分光素子で分光された蛍光X線が入射
されて蛍光X線のエネルギーに応じた波高のパルスを強
度に応じた数だけ発生させる検出器と、その検出器で発
生したパルスのうち所定の波高の範囲のものを選別する
波高分析器とを含み、 前記分光素子で分光される2次以上の高次線である妨害
線について、分析対象とする試料品種の代表的組成につ
いての理論強度ならびに前記波高分析器での波高分布曲
線および所定の波高の範囲に基づいて、1次線に対する
高次線の強度比を次数間強度比として求め、 その次数間強度比を用いて前記重なりの影響度を求める
蛍光X線分析方法。 - 【請求項3】 請求項2において、 前記波高分析器での波高分布曲線において現れるエスケ
ープピークについて、あらかじめ、エスケープピークを
発生させる高次線である妨害線に対するエスケープピー
クの強度比をエスケープピーク強度比として求めてお
き、 そのエスケープピーク強度比を用いて前記次数間強度比
を求める蛍光X線分析方法。 - 【請求項4】 試料にX線源から1次X線を照射して発
生する蛍光X線の強度を検出手段で測定する蛍光X線分
析装置において、 分析対象とする試料品種の代表的組成に基づいて、測定
対象の蛍光X線である分析線と、その分析線に対し所定
の波長の範囲で近傍にある蛍光X線である妨害線とにつ
いて、それぞれ理論強度を計算し、分析線と妨害線の理
論強度に基づいて、分析線の波長における分析線に対す
る妨害線の強度比を重なりの影響度として求め、各妨害
線の重なりの影響度を所定の値と比較することにより、
分析線の重なり補正に用いるべき蛍光X線またはそれを
発生する成分を検索する検索手段と、 その検索手段で検索した結果を表示する表示手段とを備
えたことを特徴とする蛍光X線分析装置。 - 【請求項5】 請求項4において、 前記検出手段が、試料から発生する蛍光X線を分光する
分光素子と、その分光素子で分光された蛍光X線が入射
されて蛍光X線のエネルギーに応じた波高のパルスを強
度に応じた数だけ発生させる検出器と、その検出器で発
生したパルスのうち所定の波高の範囲のものを選別する
波高分析器とを含み、 前記検索手段が、前記分光素子で分光される2次以上の
高次線である妨害線について、分析対象とする試料品種
の代表的組成についての理論強度ならびに前記波高分析
器での波高分布曲線および所定の波高の範囲に基づい
て、1次線に対する高次線の強度比を次数間強度比とし
て求め、その次数間強度比を用いて前記重なりの影響度
を求める蛍光X線分析装置。 - 【請求項6】 請求項5において、 前記検索手段が、前記波高分析器での波高分布曲線にお
いて現れるエスケープピークについて、エスケープピー
クを発生させる高次線である妨害線に対するエスケープ
ピークの強度比をエスケープピーク強度比として記憶
し、その記憶したエスケープピーク強度比を用いて前記
次数間強度比を求める蛍光X線分析装置。
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