JP3527357B2 - 粒子状の写真用ポリマー - Google Patents

粒子状の写真用ポリマー

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    • Y10S430/00Radiation imagery chemistry: process, composition, or product thereof
    • Y10S430/151Matting or other surface reflectivity altering material

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布液中の分散安
定性、塗布後のマットピンホールの発生防止性、画像の
粒状性改良に優れた粒子状の写真用ポリマーに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】粒子状の写真用ポリマーは、写真感光材
料の表面保護層が他の物体と接触した場合に生じる、接
着、スタチックマークの発生、擦り傷を防止したり、写
真感光材料の表面を滑りやすくする等の目的で使用され
る重要な機能をもつものであり、具体的にはマット剤と
呼ばれているものがある。写真用単分散マット剤は特開
昭61−230141号公報、EP610,522号、
EP618,490号公報に記載されている。しかし、
上記の単分散粒子を用いて塗布製造した写真感光材料で
は、しばしばマットピンホールの発生及び画像の粒状性
の悪化という問題が起きる。一方、Polymer I
nternational 30( '93)の265〜
270頁には上記以外の単分散性粒子状のポリマーが報
告されている。しかし、これら粒子状のポリマーが写真
用ポリマーとして使用された例はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
第1に塗布液中の分散安定性が優れ、沈降、凝集が防止
された粒子状の写真用ポリマーを提供することを目的と
する。また本発明は第2にマットピンホールの発生が防
止され、画像の粒状性を改良しうる粒子状の写真用ポリ
マーを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
手段によって達成された。すなわち、本発明は (1)下記一般式(I)で表される繰り返し単位を少な
くとも含むことを特徴とする粒子状の写真用ポリマー。 一般式(I)
【0005】
【化4】
【0006】(式中、Rは、1〜6個の炭素原子を有す
るアルキル基、フェニル基、あるいは水素原子を表す。
Lは、二価の有機結合基を表す。Aは、少なくとも1種
のエチレン性不飽和モノマーから誘導される繰り返し単
位であって、−(A)m −が水または親水性有機液体に
可溶であるもの、もしくは、含窒素複素環化合物の開環
重合によって誘導される繰り返し単位であって、−
(A)m −が水または親水性有機液体に可溶であるもの
を表す。mは数平均重合度を表し、2以上200以下の
数である。Yは一価の有機結合基を表す)、 (2)下記一般式(II)で表される重合体からなること
を特徴とする粒子状の写真用ポリマー。 一般式(II)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、Rは、1〜6個の炭素原子を有す
るアルキル基、フェニル基、あるいは水素原子を表す。
Lは、二価の有機結合基を表す。Aは、少なくとも1種
のエチレン性不飽和モノマーから誘導される繰り返し単
位であって、−(A)m −が水または親水性有機液体に
可溶であるもの、もしくは、含窒素複素環化合物の開環
重合によって誘導される繰り返し単位であって、−
(A)m −が水または親水性有機液体に可溶であるもの
を表す。mは数平均重合度を表し、2以上200以下の
数である。Yは一価の有機結合基を表す。Bは、親水性
有機液体には溶解するが生成する単独重合体は該親水性
有機液体に不溶であるような少なくとも1種のエチレン
性不飽和モノマーから誘導される繰り返し単位を表す。
Dは、上記以外のエチレン性不飽和モノマーから誘導さ
れる繰り返し単位を表す。x、y、zは各モノマー成分
の重量組成比を表し、xは0.1ないし20重量%、y
は40ないし99.9重量%、zは0ないし50重量%
である)、 (3)親水性有機液体中で、下記一般式(III) で表され
る化合物の少なくとも1種と、該親水性有機液体には溶
解するが生成する重合体は不溶であるようなエチレン性
不飽和モノマーの少なくとも1種を重合することによっ
て得られることを特徴とする(1)又は(2)項記載の
粒子状の写真用ポリマー。 一般式(III)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R、L、A、m及びYは、一般式
(I)中のR、L、A、m及びYと同義である。)(4)前記一般式( I )〜( III )において、Aが、少な
くとも1種のエチレン性不飽和モノマーからラジカル重
合法によって誘導される繰り返し単位であって、−
(A) −が水または親水性有機液体に可溶であるも
の、もしくは、含窒素複素環化合物の開環重合によって
誘導される繰り返し単位であって、−(A) −が水ま
たは親水性有機液体に可溶であるものであることを特徴
とする(1)、(2)又は(3)項記載の粒子状の写真
用ポリマー。 (5)一般式( I )、( II )又は( III )において、A
が、次の7つのうちから選ばれる少なくとも一種である
ことを特徴とする(1)、(2)、(3)又は(4)項
記載の粒子状の写真用ポリマー。 1)N−ビニルアミド類から誘導される繰り返し単位 2)アクリル酸及びメタクリル酸誘導体から誘導される
繰り返し単位 3)アクリルアミド類から誘導される繰り返し単位 4)マレイン酸類から誘導される繰り返し単位 5)ビニルアルコール類から誘導される繰り返し単位 6)ビニルエーテル類から誘導される繰り返し単位 7)開環重合可能な含窒素複素環化合物から誘導される
繰り返し単位 (6) 一般式(I)、(II)、又は(III)において、A
が、次の3つのうちから選ばれる少なくとも一種である
ことを特徴とする(1)、(2)、(3)、又は(4)
記載の粒子状の写真用ポリマー。 1)N−置換アクリルアミドから誘導される繰り返し単
位 2)N−ビニルアミドから誘導される繰り返し単位 3)2−アルキル−2−オキサゾリンの開環重合によっ
て誘導される繰り返し単位(7)前記一般式( III )において、Bで表される繰り
返し単位を与えるエチレン性不飽和モノマーとDで表さ
れる繰り返し単位を与えるエチレン性不飽和モノマーの
組合わせが、メタクリル酸メチルとメタクリル酸、メタ
クリル酸メチルとメタクリル酸とジビニルベンゼン、メ
タクリル酸メチルとメタクリル酸とエチレングリコール
ジメタクリレート、から選択されることを特徴とする
(3)、(4)、(5)又は(6)項記載の粒子状の写
真用ポリマー。)0.5〜20μmの平均粒径を有する重合体粒子
であることを特徴とする(1)、(2)、(3)
(4)、(5)、(6)又は(7)項記載の粒子状の写
真用ポリマー。 ()変動係数0.25以下の粒径分布を有する重合体
粒子であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)項記載の粒
子状の写真用ポリマー。(10)前記粒子状の写真用ポリマーがマット剤である
ことを特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)項記載の粒
子状の写真用ポリマー。 (11)前記粒子状の写真用ポリマーマット剤が水不溶
性であることを特徴とする(9)項記載の粒子状の写真
用ポリマー。 を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】一般式(I)の繰り返し単位を有
してなる粒子状のポリマー(以下ポリマー(I)と称す
る)は、マクロモノマーを含む重合体であり、粒径分布
は単分散である。そして、水及びアルカリ水溶液に不溶
な重合体粒子である。ここでいう不溶性とは、蒸留水及
び1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液に対し、
重合体粒子が10重量%以上溶解しないことを指す。本
発明において、ポリマー(I)を構成するところの一般
式(III)で表わされるエチレン性不飽和モノマー(以下
マクロモノマー(III)と称する)について説明する。
【0012】一般式(III)において、Rは水素原子ある
いは1〜6個の炭素原子を有するアルキル基あるいはフ
ェニル基を表わし、アルキル基としてはメチル基、エチ
ル基オキシカルボニルメチル基などが挙げられる。好ま
しくは、水素原子およびメチル基である。
【0013】Aで表わされる繰り返し単位を生じる単量
体は、エチレン性不飽和モノマーもしくは含窒素複素環
化合物である。該単量体の単独重合体は水及び親水性有
機液体に可溶であるが、ここでいう可溶性とは、蒸留水
または親水性有機液体に対し、重合体が10重量%以上
の濃度で溶解することを指す。
【0014】Aで表わされる繰り返し単位を生じるエチ
レン性不飽和モノマーの例は、N−ビニルピロリドン、
N−ビニルホルムアミドなどのN−ビニルアミド類;ア
クリル酸、メタクリル酸、アクリル酸β−ヒドロキシエ
チル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチルなどのアクリ
ル酸及びメタクリル酸誘導体;アクリルアミド、メタク
リルアミド、アクリロイルモルホリン、アクリロイルピ
ロリジン、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアク
リルアミド類;マレイン酸類;ビニルアルコール(酢酸
ビニル);ビニルエーテル類などが挙げられるがこれら
に限定されるものではない。これらのうちN−ビニルア
ミド類、アクリルアミド類が好ましく、特にアクリルア
ミド類が好ましい。
【0015】Aで表わされる繰り返し単位を生じる開環
重合可能な含窒素複素環化合物の例は、2−メチル−2
−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリンなどの
オキサゾリン類;2−メチルオキサジン、2−エチルオ
キサジンなどのオキサジン類;5−メチル−4,6−ジ
オキサ−1−アザビシクロオクタン[3.3.0]など
の二環式アミドアセタール類;エチレンイミン、2−メ
チルエチレンイミン、N−アセチルエチレンイミンなど
の3員環イミン類などが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。これらのうち、オキサゾリン類、二
環式アミドアセタール類が好ましく、特に下記一般式
(IV)で表わされるオキサゾリン類が好ましい。
【0016】一般式(IV)
【0017】
【化7】
【0018】(式中、R1は、炭素数1〜4のアルキル
基、アルケニル基もしくはアルキニル基又は水素原子を
表わし、途中で−COO−、−CONH−で中断されて
もよく、直鎖状あるいは分岐状でもよい。
【0019】上記した含窒素化合物としては次のような
具体例がある。
【0020】
【化8】
【0021】またAで表わされる繰り返し単位を誘導す
る単量体は上述した単量体を2種以上組み合わせたもの
でもよい。さらにまた上述した単量体とその単独重合体
が水あるいは親水性有機液体に不溶であるところの単量
体(いわゆる疎水性モノマー)と共重合してもよい。こ
の場合、生成する共重合体が水及び親水性有機液体に可
溶である範囲で組成比は決定される。
【0022】Lで表わされる二価の有機結合基の構造は
Aで表わされる繰り返し単位の重合様式によって適当に
選択される。−(A)m −がラジカル重合法で合成され
る場合の二価の有機結合基の例を挙げるが、これらに限
定されるものではない。
【0023】
【化9】
【0024】また、−(A)m −が開環重合によって合
成される場合の二価の有機結合基の例を挙げるが、これ
らに限定されるものではない。
【0025】
【化10】
【0026】Lで表わされる二価の有機結合基の構造の
好ましい例としては次が挙げられる。
【0027】
【化11】
【0028】mは数平均重合度を表わし、2以上200
以下の数である。mは好ましくは5以上150以下の数
であり、さらに好ましくは10以上120以下の数であ
る。
【0029】Yは一価の有機結合基を表わす。Yは通常
重合の開始反応または停止反応によって導入される一価
の有機結合基である。Yで表わされる一価の有機結合基
は、例えば水素原子、ハロゲン原子(塩素原子、ヨウ素
原子など)、水酸基などが挙げられる。好ましくは、水
素原子、水酸基である。
【0030】マクロモノマーは英国特許1096912
号明細書、又はpolym.Bull(Berli
n).13(1985)140頁に記載の方法に従って
合成することができる。以下にマクロモノマー(III)の
例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】マクロモノマー(III)の好ましい例は上記
のマクロモノマー1、マクロモノマー2、マクロモノマ
ー12、マクロモノマー21、マクロモノマー22、マ
クロモノマー24、マクロモノマー25である。
【0038】本発明の一般式(I)で表わされる繰り返
し単位を有するポリマーは、好ましくは、該親水性有機
液体には溶解するが生成する重合体には不溶であるよう
なエチレン性不飽和モノマーから導かれる繰り返し単位
の少なくとも1種と組み合わせた、一般式(II)で表わ
される重合体である。
【0039】次に、本発明において前記一般式(II)で
表わされる粒子状のポリマーの構成成分であるBおよび
Dについて説明する。Bは、親水性有機液体には溶解す
るが、生成する重合体は該親水性有機液体に不溶である
ような少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーから
誘導される繰り返し単位を表わす。
【0040】ここでいう不溶性とは、親水性有機液体に
対し、その重合体が10重量%以上溶解しないことを指
す。
【0041】繰り返し単位Bを誘導するエチレン性不飽
和モノマーの代表的な例を列挙するが、これらに限定さ
れるものではない。アクリル酸メチル、アクリル酸シク
ロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル
などのアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル
酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル
酸ベンジルなどのメタクリル酸エステル類;スチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、α−メチルスチレン、p−ter−ブチルス
チレン、p−クロロスチレンなどのスチレン類;その他
塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル類が挙げられる
が、これらのエチレン性不飽和モノマーは単独で用いら
れてもよいし、お互いに組み合わせて用いてもよい。
【0042】得られる粒子を構成する重合体のガラス転
移温度はマット剤としての特性を付与するため、室温以
上であることが好ましく、高ければ高いほど好ましい。
好ましいガラス転移温度の範囲は60℃以上、さらに好
ましくは80℃以上である。したがってエチレン性不飽
和モノマーの中でも好ましいものはメタクリル酸メチ
ル、スチレン、p−クロロスチレン及びこれらと他の単
量体の組み合わせである。この中でもメタクリル酸メチ
ル及びメタクリル酸メチルと他の単量体の組み合わせが
特に好ましい。
【0043】Dで表わされる繰り返し単位を与えるエチ
レン性不飽和モノマーはどのようなものでもよいが、例
えば粒子に親水性を与えるために導入されるとよい。例
として次のようなものが挙げられるが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0044】アクリル酸、メタクリル酸、スチレンカル
ボン酸、アミノメチルスチレン、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、イタコン
酸、スチレンスルホン酸、AMPS(2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸)、アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモ
ルホリン、N−ビニルピロリドン等がある。この中でも
特にメタクリル酸、アクリル酸類が望ましい。
【0045】またDで表わされる繰り返し単位を与える
エチレン性不飽和モノマーとしてエチレン性不飽和基を
少なくとも2個以上有する単量体を選んでもよい。この
ような、エチレン性不飽和基を少なくとも2個以上有す
る単量体として4′−イソプロピリデンジフェニレンジ
アクリレート、ジビニルベンゼン、1,3−ブチレンジ
アクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、
1,4−シクロヘキシレンジメチレンジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジイソプ
ロピリデングリコールジメタクリレート、ジビニルオキ
シメタン、エチレングリコールジアクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、エチリデンジアクリレ
ート、エチリデンジメタクリレート、1,6−ジアクリ
ルアミドヘキサン、N,N′−メチレンビスアクリルア
ミド、N,N′−(1,2−ジヒドロキシ)エチレンビ
スアクリルアミド、2,2−ジメチル−1,3−トリメ
チレンジメタクリレート、フェニルエチレンジメタクリ
レート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、
テトラメチレンジアクリレート、テトラメチレンジメタ
クリレート、2,2,2−トリクロロエチリデンジメタ
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタン
テトラアクリレート、トリエチレングリコールジメタク
リレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサンヒド
ロs−トリアジン、ビスアクリルアミド酢酸、エチリジ
ントリメタクリレート、プロピリジントリアクリレー
ト、ビニルアリルオキシアセテート等が挙げられるが、
これに限定されるものではない。またこれらの単量体を
組み合わせて用いてもよい。
【0046】この中でも、エチレングリコールジメタク
リレート、ジビニルベンゼン、N,N′−メチレンビス
アクリルアミド、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラ
エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレートが特に好ましい。
【0047】また、上述した単量体同士あるいは、上述
した単量体と他の単量体を組合わせて用いてもよい。好
ましいBで表される繰り返し単位を与えるエチレン性不
飽和モノマーとDで表される繰り返し単位を与えるエチ
レン性不飽和モノマーの組合わせとしては、メタクリル
酸メチルとメタクリル酸、メタクリル酸メチルとメタク
リル酸とジビニルベンゼン、メタクリル酸メチルとメタ
クリル酸とエチレングリコールジメタクリレートが挙げ
られる。
【0048】x、y、zについて説明する。x、y、z
は各モノマー成分の重量組成比を表わし、xは0.1な
いし20重量%、yは40ないし99.9重量%、zは
0ないし50重量%である。xは好ましくは0.1ない
し15重量%であり、特に好ましくは0.2ないし10
重量%である。yは好ましくは50ないし99重量%で
あり、特に好ましくは60ないし99重量%である。z
は好ましくは1ないし40重量%であり、特に好ましく
は5ないし30重量%である。
【0049】本発明の化合物(I)の好ましい平均粒径
は0.5〜20μmであり、好ましくは1〜10μm、
更に、1μm以上3μm未満が特に好ましい。
【0050】本発明の化合物(I)の粒子の粒径分布は
好ましくは変動係数0.25以下であり、特に好ましく
は変動係数0.10以下である。
【0051】本発明でいう変動係数とは下記式(1)で
定義される。
【0052】
【数1】
【0053】なお、粒径評価の方法は以下の方法を採用
した。粒子分散液を銅薄膜上にキャスト乾燥し、Auコ
ートした試料を走査型電子顕微鏡(JSM−5400、
日本電子)で1500倍に拡大し写真撮影した。倍率補
正は回折格子(500本/mm)を同時撮影する事によ
り行った。得られた写真を用い、1つの試料につき20
0個以上の粒子断面積直径をParticleSize
Analyzer TGZ−3(Carl Zeis
s社)を用いて計測し、数平均粒子径(粒径)を求め、
さらに標準偏差を算出した後、前記式(1)により変動
係数を算出した。
【0054】本発明の粒子状ポリマーは分散重合により
合成できる。
【0055】分散重合において生成する重合体粒子の粒
径および粒径分布の制御方法はBrit.Polym
e.J.,14,131(1982)、J.Poly
m.Sci.:Part A,24,2995−300
7(1986)、ibid.,31,1393−140
2(1993)、特公平5−59924号、同6−17
373号、特開平4−23805号、5−43604
号、同5−43605号、高分子論文集、50,No.
4,243−250,251−257(1993)、C
olloid Polym Sci.,267:193
−200(1989)等に開示されている。
【0056】本発明における分散重合法を一般式(II)
で表わされる重合体を例にとって説明すると、親水性有
機液体、エチレン性不飽和モノマー、マクロモノマー
(III)、開始剤等の構成要因から成り立っている。
【0057】まず親水性有機液体とは、炭素数4以下の
アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、1−
プロパノール、2−プロパノール、2−メトキシ−1−
プロパノール、ブタノール、t−ブタノールなど)、炭
素数4以下のケトン類(アセトン、2−ブタノン)、炭
素数5以下のカルボン酸エステル類(酢酸メチル、酢酸
エチルなど)、炭素数4以下のカルボン酸アミド類(例
えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなど)であり、好ましくは炭素数4以下
アルコール類である。特に好ましくはメタノール、エタ
ノールである。また、上述の液体と水との混合系も重合
媒体としては好ましい。
【0058】本発明においては、マクロモノマー(III)
が、直接結合して粒子状に安定化することが特徴であ
る。
【0059】エチレン性不飽和モノマーの重合開始剤と
して用いるものは、例えば、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、ジメチル2,2′−アゾビス(2−
メチルプロピオネート)などのアゾ系開始剤、ラウリル
パーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ter−ブチ
ルパーオクトエートなどの過酸化物系開始剤等が用いら
れる。
【0060】また、本発明における分散重合において
は、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤を使用す
る場合の好ましい化合物としては、四塩化炭素、四臭化
炭素、二臭化酢酸エチル、三臭化酢酸エチル、二臭化エ
チルベンゼン、二臭化エタン、二塩化エタンなどのハロ
ゲン化炭化水素、ジアゾチオエーテル、ベンゼン、エチ
ルベンゼン、イソプロピルベンゼンなどの炭化水素、第
三ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、
ヘキサデシルメルカプタン(セチルメルカプタン)、n
−オクタデシルメルカプタン(ステアリルメルカプタ
ン)、チオグリセロールなどのアルキル基、種々の官能
基で変性されたアルキル基の末端にSH基を持つメルカ
プタン類などのメルカプタン類、ジイソプロピルザント
ゲンジスルフィドなどのジスルフィド類、チオグリコー
ル酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリ
コール酸ブチル、チオグリコール酸メトキシブチル、ト
リメチロールプロパントリス−(チオグリコレート)な
どのチオグリコール酸誘導体などが挙げられる。連鎖移
動剤を使用する場合の使用量は、エチレン性不飽和モノ
マーに対して3重量%以下とすることが望ましい。
【0061】本発明の粒子状のポリマー化合物(II)の
具体例を下記表1に示す。組成は重量%で表わされ、P
は数平均重合度を表す。
【0062】ポリマー組成、粒径及び変動係数を下記表
1に示す。表中、MMAはメタクリル酸メチルを、MA
はメタクリル酸を、AAはアクリル酸を、STはスチレ
ンを表わす。又、数字は重量%で表わす。
【0063】
【表1】
【0064】先にマクロモノマー(III)の合成例を挙げ
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0065】合成例1 マクロモノマー1の合成 撹拌器、還流冷却器を装着した1リットル三つ口フラス
コにN,N−ジメチルホルムアミド350mlを加え、
窒素気流下油浴にて加熱した。フラスコ内温度が70℃
に達し安定した後、N,N−ジメチルアクリルアミド3
50g、3−メルカプトプロピオン酸8g、4,4’−
アゾビス−4−シアノ吉草酸3.5gを加えた。フラス
コ内温度を80℃に昇温し3時間撹拌した。重合終了
後、少量サンプリングして末端COOHの中和滴定を行
ったところ、数平均分子量Mn=3500であった。続
いて、フラスコ内にグリシジルメタクリレート42.6
g、ジメチルデシルアミン2ml、4−メトキシフェノ
ール2gを混合した溶液を添加し、さらに140℃で6
時間撹拌を続けた。冷却後、酢酸エチル2.5リットル
を加え希釈した後、ヘキサン2.5リットル中に反応液
を加え、沈殿物をろ過して集め、真空乾燥してポリ
(N,N−ジメチルアクリルアミド)マクロモノマー2
90gを得た。
【0066】合成例2 マクロモノマー2の合成 撹拌機、還流冷却器を装着した1リットル三つ口フラス
コにトルエン350mlを加え、窒素気流下油浴にて加
熱した。フラスコ内温度が70℃に達し安定した後、
N,N−ジメチルアクリルアミド350g、3−メルカ
プトプロピオン酸16g、4,4’−アゾビス−4−シ
アノ吉草酸3.5gを加えた。フラスコ内温度を80℃
に昇温し、3時間撹拌した。重合終了後、少量サンプリ
ングして末端COOHの中和滴定を行ったところ、数平
均分子量Mn=1850であった。続いて、フラスコ内
にアクリル酸2−ヒドロキシエチル45.5g、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド90g、4−ジメチルアミノ
ピリジン1.8g、4−メトキシフェノール2gを混合
した溶液を添加し、さらに室温で6時間撹拌を続けた。
ギ酸60mlを加え2時間撹拌した。ヘキサン2.5リ
ットル中に反応液を加え、沈殿物をろ過して集め、真空
乾燥してポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)マク
ロモノマー350gを得た。
【0067】合成例3 マクロモノマー6の合成 撹拌機、還流冷却器を装着した1リットル三つ口フラス
コにN,N−ジメチルホルムアミド350mlを加え、
窒素気流下油浴にて加熱した。フラスコ内温度が70℃
に達し安定した後、アクリロイルモルホリン350g、
3−メルカプトプロピオン酸4.9g、4,4’−アゾ
ビス−4−シアノ吉草酸3.5gを加えた。フラスコ内
温度を110℃に昇温し、3時間撹拌した。重合終了
後、少量サンプリングして末端COOHの中和滴定を行
ったところ、数平均分子量Mn=6200であった。続
いて、フラスコ内にメタクリロイルオキシエチルイソシ
アナート46.5g、ジラウリン酸ジブチルスズ0.5
g、4−メトキシフェノール2gを混合した溶液を添加
し、90℃で2時間撹拌を続けた。冷却後、酢酸エチル
2.5リットル中に反応液を加え、沈殿物をろ過して集
め、真空乾燥してポリ(アクリロイルモルホリン)マク
ロモノマー230gを得た。
【0068】その他のビニル系マクロモノマーも同様な
方法により合成した。
【0069】合成例4 マクロモノマー22の合成 攪拌機、還流冷却器を装着した500ml三つ口フラス
コにN,N−ジメチルホルムアミド100mlを加え、
窒素気流下油浴にて加熱した。フラスコ内温度が90℃
に達し安定した後、2−メチル−2−オキサゾリン66
g、ヨードメチルスチレン4.4gを加え、3.5時間
撹拌した。冷却後、酢酸エチル1.5リットル中に反応
液を加え、沈殿物をろ過して集め、真空乾燥してポリ
(2−メチル−2−オキサゾリン)マクロモノマー65
gを得た。GPC測定を行ったところ、数平均分子量M
n=3900、分子量分布(Mw/Mn)は1.7であ
った。
【0070】その他の開環重合型マクロモノマーも同様
な方法によって合成した。
【0071】以上の結果及び他に合成したマクロモノマ
ーについて表2にまとめた。
【0072】
【表2】
【0073】ポリマー(I)の合成例を挙げるが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0074】合成例5 重合体1の合成(粒子合成) 撹拌機、還流冷却器を装着した1リットル三つ口フラス
コにエタノール180g、水270gを加え、窒素気流
下油浴にて加熱した。フラスコ内温度が70℃に達し安
定した後、マクロモノマー1(合成例1)0.5g、メ
タクリル酸メチル44.5g、メタクリル酸5g、2,
2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)1.0g
を加え、6時間撹拌した。冷却後、反応液をろ過して乳
白色の重合体1の粒子分散物を得た(固形分濃度10.
5重量%)。GPC滴定を行ったところ、数平均分子量
Mn=29,800、分子量分布(Mw/Mn)は4.
0、粒径は2.3μm、変動係数0.115、固形分収
率98%であった。
【0075】合成例6 重合体2の合成(粒子合成) 撹拌機、還流冷却器を装着した1リットル三つ口フラス
コにエタノール180g、水270gを加え、窒素気流
下油浴にて加熱した。フラスコ内温度が65℃に達し安
定した後、マクロモノマー2(合成例2)0.5g、メ
タクリル酸メチル44.5g、メタクリル酸5g、2,
2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)1.0g
を加え、6時間撹拌した。冷却後、反応液をろ過して乳
白色の重合体1の粒子分散物を得た(固形分濃度10.
4重量%)。GPC滴定を行ったところ、数平均分子量
Mn=36,500、分子量分布(Mw/Mn)は3.
9、粒径は2.5μm、変動係数0.161、固形分収
率97%であった。
【0076】合成例7 重合体6の合成(粒子合成) 撹拌機、還流冷却器を装着した1リットル三つ口フラス
コにエタノール180g、水270gを加え、窒素気流
下油浴にて加熱した。フラスコ内温度が70℃に達し安
定した後、マクロモノマー6(合成例3)0.5g、メ
タクリル酸メチル47.5g、アクリル酸2g、2,
2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)1.0g
を加え、6時間撹拌した。冷却後、反応液をろ過して乳
白色の重合体1の粒子分散物を得た(固形分濃度10.
2重量%)。GPC滴定を行ったところ、数平均分子量
Mn=32,000、分子量分布(Mw/Mn)は3.
5、粒径は2.1μm、変動係数0.198、固形分収
率95%であった。
【0077】合成例8 重合体22の合成(粒子合成) 撹拌機、還流冷却器を装着した1リットル三つ口フラス
コにエタノール180g、水270gを加え、窒素気流
下油浴にて加熱した。フラスコ内温度が70℃に達し安
定した後、マクロモノマー22(合成例4)0.5g、
メタクリル酸メチル44.5g、メタクリル酸5g、
2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)1.
0gを加え、6時間撹拌した。冷却後、反応液をろ過し
て乳白色の重合体1の粒子分散物を得た(固形分濃度1
0.8重量%)。GPC滴定を行ったところ、数平均分
子量Mn=32,500、分子量分布(Mw/Mn)は
3.6、粒径は2.2μm、変動係数0.084、固形
分収率99%であった。
【0078】以上の結果及び他に合成した粒子について
表3にまとめた。
【0079】
【表3】
【0080】なお、分子量については以下のように評価
した。粒子分散液0.1gをテトラヒドロフラン10m
lに溶解し、ろ過した後、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーを行い、予めポリスチレン標準試料により
作成した検量線を用いてポリスチレン換算値としての数
平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)を求め
た。ポリスチレン標準試料:F−80(Mw=7.06
×105 、Mw/Mn=1.05)、F−20(Mw=
1.9×105 、Mw/Mn=1.04)、F−4(M
w=4.39×104 、Mw/Mn=1.01)、A−
5000(Mw=5.5×103 、Mw/Mn=1.0
3)(いずれも東ソー(株)から市販)
【0081】本発明のポリマー(I)の粒子の層への添
加量は、好ましくは、0.1mg/m2 ないし200m
g/m2 であり、さらに好ましくは、5mg/m2 ない
し100mg/m2 である。
【0082】本発明のポリマー(I)の粒子が含有され
る層は、支持体に対して乳剤層側および乳剤層の反対側
の層のどちらでもよい。好ましくは、乳剤層側で支持体
に対して、乳剤層より外側の層および、支持体に対して
乳剤層の反対側の最外側もしくはその近接層である。本
発明において最外層の近接層とは、最外層と隣接する層
だけに限定されるものではなく、本発明の重合体粒子に
よって最外層の表面をマット化できる範囲の層のことを
いう。
【0083】本発明では少なくとも一層のハロゲン化銀
乳剤層を有することにより、ハロゲン化銀写真感光材料
を構成することが好ましい。そして、このハロゲン化銀
乳剤層は支持体上に直接塗設されるか、あるいは他の層
例えばハロゲン化銀乳剤を含まない親水性コロイド層を
介して塗設されることができ、さらにハロゲン化銀乳剤
層の上には、保護層としての親水性コロイド層を塗設し
てもよい。またハロゲン化銀乳剤層は、異なる感度、例
えば高感度及び低感度の各ハロゲン化銀乳剤層に分けて
塗設してもよい。この場合、各ハロゲン化銀乳剤層の間
に、中間層を設けてもよい。すなわち必要に応じて親水
性コロイドから成る中間層を設けてもよい。またハロゲ
ン化銀乳剤層と保護層との間に、中間層、保護層、アン
チハレーション層、バッキング層などの非感光性親水性
コロイド層を設けてもよい。また、ハロゲン化銀乳剤層
と反対側に磁気記録層等を有していても構わない。
【0084】磁気記録層の厚みは、0.1〜10μmが
好ましく、より好ましくは0.5〜3μmである。磁気
記録層を形成する塗布液には、磁気記録層に、潤滑性の
付与、帯電防止、接着防止、摩擦、摩耗特性の向上等の
機能を持たせるために、潤滑剤、帯電防止剤などの種類
の添加剤を添加することができる。また、塗布液には他
に、例えば、磁気記録層に柔軟性を与えるために可塑剤
を、塗布液中での磁性体の分散を助けるために分散剤
を、磁気ヘッドの目詰まりを防止するための研磨剤を添
加することができる。
【0085】静電気によるかぶりの発生を防ぐために
も、帯電防止剤を添加するのが好ましく、例えば金属酸
化物粒子が挙げられる。
【0086】支持体は接着性の向上およびコーティング
液の濡れ特性を改良するため、予めコロナ放電処理、薬
液処理、火炎処理などの各種表面処理を必要に応じて施
すことができる。これらの中で最も好ましく用いられる
のはクロー放電処理である。本発明のポリエステル支持
体は、その上に塗設される感光性層等の写真層との接着
力を増すために下引層を有することが好ましい。下引層
としては、ゼラチンのような親水性バインダーを用いる
下引層がある。本発明に好ましく用いられる下引層は親
水性バインダーを用いる下引層である。本発明に用いら
れる親水性バインダーとしては水溶性ポリマー、セルロ
ースエステル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエステ
ル等が挙げられる。水溶性ポリマーとしては、ゼラチ
ン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソー
ダ、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸
共重合体、無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹
脂、ビニル系重合体、ビニル系共重合体、ポリウレタン
樹脂などの親水性ポリマーがある。本発明に使用される
ポリエステルフィルムを膨潤させる化合物として、レゾ
ルシンおよび/またはその誘導体、クレゾール系化合
物、フェノールのクロル置換体、モノクロル酢酸、ジク
ロル酢酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。この中
でも好ましいのはレゾルシンとp−クロルフェノールで
ある。
【0087】下引層には種々のゼラチン硬化剤を用いる
ことができる。ゼラチン硬化剤としては例えば、ホルム
アルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド系
化合物類、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロ
キシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米
国特許第3,288,775号、同2,732,303
号、英国特許第974,723号、同1,167,20
7号等に記載されている活性ハロゲン化合物類、ジビニ
ルスルホン、5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘ
キサヒドロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,
635,718号、同3,232,763号英国特許第
994,869号等に記載されている反応性のオレフィ
ンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイミ
ド、米国特許第2,732,316号、同2,586,
168号などに記載されているN−メチロール化合物、
米国特許第3,103,437号などに記載されている
イソシアナート類、米国特許第3,017,280号、
同2,983,611号などに記載されているアジリジ
ン化合物類、米国特許第2,725,294号、同2,
725,295号などに記載されている酸誘導体類、米
国特許第3,091,537号などに記載されているエ
ポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロゲンカルボ
キシアルデヒド類を挙げることができる。また、無機化
系硬膜剤を使用することもでき、無機化系硬膜剤として
は、クロム明バン、硫酸ジルコニウムが挙げられ、ま
た、特公昭56−12853号、同58−32699
号、ベルギー特許第825,726号、特開昭60−2
25148号、特公昭58−50699号、特開昭52
−54427号、米国特許第3,321,313号など
に記載されているカルボキシル基活性型硬膜剤なども挙
げることができる。また、本発明の下引層には二酸化珪
素、二酸化チタンのような無機物微粒子、または、ポリ
メチルメタクリレート共重合体微粒子をマット剤として
含有することができる。
【0088】本発明に係わる下引層は公知の塗布方法で
塗布することが可能である。
【0089】本発明に用いるハロゲン化銀としては、任
意の組成のものを使用できる。例えば塩化銀、塩臭化
銀、塩沃臭化銀、純臭化銀もしくは沃臭化銀がある。本
発明に用いられるハロゲン化銀乳剤には、増感色素、可
塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜剤などを加えるこ
ともできる。
【0090】ハロゲン化銀は結晶構造は一様なもので
も、内部と外部とが異質なハロゲン組成からなるもので
もよく、層状構造をなしていてもよい、また、エピタキ
シャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が接合さ
れていてもよく、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハ
ロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。また
種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。ハロゲン
化銀乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感
を行ったものを使用する。本発明の効率は、金化合物と
含イオウ化合物で増感した乳剤を使用したときに特に顕
著に認められる。このような工程で使用される添加剤は
リサーチ・ディスクロージャーNo.17643および
同No.18716に記載されており、その該当箇所を
後に挙げた。
【0091】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤種類 RD17643 RD18716 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 2 感度上昇剤 同上 3 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4 増白剤 24頁 5 かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄〜 および安定剤 6 光吸収剤、 649頁右欄〜 フィルター染料、 25〜26頁 650頁左欄 紫外線吸収剤 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 9 硬膜剤 26頁 651頁左欄 10 バインダー 26頁 同上 11 可塑剤 27頁 650頁左欄 12 塗布助剤、 26〜27頁 650頁右欄 表面活性剤
【0092】本発明のハロゲン化銀ロール状ハロゲン化
銀写真感光材料を現像処理するには、例えば、T.H.
ジェームス著ザ・セオリィ・オブ・ザ・ホトグラフィッ
ク・プロセス第4版(The Theory of t
he Photographic Process,
Fourth Edition)第291頁〜334頁
及びジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソ
サエティ(Journal of the Ameri
can Chemical Society)第73
巻、第3100頁(1951)に記載されているごとき
現像剤が使用し得るものである。
【0093】本発明の粒子状ポリマーが用いられる感光
材料は、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィル
ム、白黒アマチュア用フィルム、レントゲンフィルム等
があるがカラーネガフィルムに用いることが好ましい。
【0094】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。特開平7−219134号公報の実施例1に従
ってカラーネガ感光材料を作成した。但し、保護層は後
記の表4に記したように不溶性マット剤(本願発明の粒
子状ポリマー)を各種使用し、可溶性マット剤(メタク
リル酸/メタクリル酸共重合体(重量比46/54、数
平均粒径0.5μm、体積平均粒径2.3μm、変動係
数1.90)は0.06g/m2 に変更し、試料101
〜109を作成した。
【0095】以上のように作成した感光材料を24mm
幅、160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の
片側幅方向から0.7mmの所に2mm四方のパーフォ
レーションを5.8mm間隔で2つ設ける。この2つの
セットを32mm四方のパーフォレーションを5.8m
m間隔で2つ設ける。この2つのセットを32mm間隔
で設けたものを作成し、米国特許明細書第5,296,
887号のFIG.1〜FIG.7に説明されているプ
ラスチック製のフィルムカートリッジに収納した。この
試料に磁気記録層の塗布面側からヘッドギャップ5μ
m、ターン数2,000の入力可能なヘッドを用いて、
感光材料の上記パーフォレーションの間に1,000/
sの送り速度でFM信号を記録した。FM信号記録後、
乳剤面に1,000cmsの全面均一露光を与えて以下
に記載の方法で各々の処理を行った後、再び元のプラス
チック製のフィルムカートリッジに収納した。
【0096】この試料101〜109を35mm巾に裁
断しカメラで撮影したものを1日1m2 ずつ15日間に
わたり下記の処理を行った。(ランニング処理) 尚、各処理は富士写真フイルム社製自動現像機FP−3
60Bを用いて以下により行った。尚、漂白浴のオーバ
ーフロー液を後浴へ流さず、全て廃液タンクへ排出する
様に改善を行った。このFP−360Bは発明協会公開
技報94−4992号に記載の蒸発補正手段を搭載して
いる。処理工程及び処理液組成を以下に示す。
【0097】 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分5秒 38.0℃ 20ミリリットル 17リットル 漂 白 50秒 38.0℃ 5ミリリットル 5リットル 定着(1) 50秒 38.0℃ − 5リットル 定着(2) 50秒 38.0℃ 8ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0℃ 17ミリリットル 3.5リットル 安定(1) 20秒 38.0℃ − 3リットル 安定(2) 20秒 38.0℃ 15ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24Ex.1本相当) 安定液は(2)から(1)への向流方式であり、水洗水
のオーバーフロー液は全て定着(2)へ導入した。ま
た、定着液も(2)から(1)へ向流配管で接続されて
いる。尚、現像液漂白工程への持ち込み量、漂白液の定
着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工程への持ち込
み量は感光材料35mm巾1.1m当たりそれぞれ2.
5ミリリットル、2.0ミリリットル、2.0ミリリッ
トルであった。また、クロスオーバーの時間はいずれも
6秒であり、この時間は前工程の処理時間に包含され
る。上記処理機の開口面積は発色現像液で100cm
2 、漂白液で120cm2 、その他の処理液は約100
cm2 であった。
【0098】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.3 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.4 0.4 沃化カリウム 1.3mg − ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 2.0 2.0 ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.3 2−メチル−4−〔N−エチル−n−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕アニリン硫酸塩 4.5 6.4 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.18
【0099】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄アンモニウム一水塩 118 180 臭化アンモニウム 80 115 硝酸アンモニウム 14 21 コハク酸 40 60 マレイン酸 33 50 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調整〕 4.4 4.0
【0100】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) メタンスルフィン酸アンモニウム 10 30 メタンチオスルホン酸アンモニウム 4 12 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 280ミリリットル 840ミリリットル イミダゾール 7 20 チエチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調整〕 7.4 7.45
【0101】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同ア
ンバーライトIR−400)を充填した混床式カラムに
通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3m
g/リットル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌー
ル酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム1
50mg/リットルを添加した。この液のPHは6.5
〜7.5の範囲にあった。
【0102】 (安定液) タンク液、補充液共通 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4,−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4,−トリアゾル−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.10 水を加えて 1.0リットル pH 8.5
【0103】得られた試料について以下の評価を行なっ
た。 1)耐接着テスト サンプルを吊り式現像機にて通常の現像処理を行った
後、35mm四方に裁断し、25℃85%RH雰囲気下
に2時間放置し、乳剤面とバック面を重ねた後、密封し
て500gの荷重をかけたまま40℃に24時間保存し
た。その後剥がして接着跡を目視にて評価した。◎は全
く問題ないレベル、〇はわずか接着跡あるがほとんど問
題なし、△はやや接着跡が見えるが許容内、×は接着跡
が目立つもの、××は酷く接着跡が目立つもの、を示
す。△以上が合格レベルである。 2)粒状性評価 試料101〜109について粒状性を測定するため通常
行われているRMS測定用パターンを焼き込み、現像処
理を行って得られたRMSパターンをV(visua
l)フィルターでミクロ濃度測定を行い、RMS値を算
出した。数が小さいほど粒状性は良好である。RMS×
103 が0〜5なら◎、5〜10なら〇、10〜15な
ら×、15〜なら××である。〇以上が合格レベルであ
る。
【0104】3)マット剤剥落テスト シネ式現像における水切り用ラバー(ラバーリップ)に
よるマット剤の剥落をモデル系で以下のようにテストし
た。サンプルを上記カラー現像液(38℃)に5分間浸
漬後、その表面を幅12mmのCN−16シネ式現像用
ラバーリップで200g荷重をかけて擦った。速度は
1.8m/分で10回行った。サンプルを水洗、乾燥後
その表面をSEMにて観察し、表面の削れ具合を評価し
た。◎は全く変化無し、〇はわずか変化あるがほとんど
問題なし、△はやや削れが見えるが許容内、×は削れが
見られるもの、××は酷く削れているもの、を示す。△
以上が合格レベルである。 4)塗布液安定性テスト マット剤の入った塗布液を40℃、48時間静置し、沈
降量を調べた。沈降量0〜5%なら〇、5〜15%なら
△、15〜30%なら×、30%〜××であり、△以上
が合格レベルである。
【0105】結果を表4にまとめた。
【0106】
【表4】
【0107】表4に示すように本発明の塗布液中での沈
降が防止され、かつ合成時の凝集も少なく優れた分散性
を示すため、粒状性が良好であることが明らかである。
【0108】
【発明の効果】本発明の粒子状の写真用ポリマーは、分
散媒体中での分散安定性が優れ、沈降凝集を容易に起さ
ず、塗布後はマットピンホールが防止され、画像の粒状
性を高めることができるという優れた作用効果を奏す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−174833(JP,A) 特開 昭56−126830(JP,A) 特開 平7−219146(JP,A) 特開 昭63−235314(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/32 G03C 1/95

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される繰り返し単
    位を少なくとも含むことを特徴とする粒子状の写真用ポ
    リマー。一般式(I) 【化1】 (式中、Rは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル
    基、フェニル基、あるいは水素原子を表す。Lは、二価
    の有機結合基を表す。Aは、少なくとも1種のエチレン
    性不飽和モノマーから誘導される繰り返し単位であっ
    て、−(A) −が水または親水性有機液体に可溶で
    あるもの、もしくは、含窒素複素環化合物の開環重合に
    よって誘導される繰り返し単位であって、−(A)
    −が水または親水性有機液体に可溶であるものを表す。
    mは数平均重合度を表し、2以上200以下の数であ
    る。Yは一価の有機結合基を表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で表される重合体から
    なることを特徴とする粒子状の写真用ポリマー。一般式
    (II) 【化2】 (式中、Rは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル
    基、フェニル基、あるいは水素原子を表す。Lは、二価
    の有機結合基を表す。Aは、少なくとも1種のエチレン
    性不飽和モノマーから誘導される繰り返し単位であっ
    て、−(A) −が水または親水性有機液体に可溶で
    あるもの、もしくは、含窒素複素環化合物の開環重合に
    よって誘導される繰り返し単位であって、−(A)
    −が水または親水性有機液体に可溶であるものを表す。
    mは数平均重合度を表し、2以上200以下の数であ
    る。Yは一価の有機結合基を表す。Bは、親水性有機液
    体には溶解するが生成する単独重合体は該親水性有機液
    体に不溶であるような少なくとも1種のエチレン性不飽
    和モノマーから誘導される繰り返し単位を表す。Dは、
    上記以外のエチレン性不飽和モノマーから誘導される繰
    り返し単位を表す。x、y、zは各モノマー成分の重量
    組成比を表し、xは0.1ないし20重量%、yは40
    ないし99.9重量%、zは0ないし50重量%であ
    る。)
  3. 【請求項3】 親水性有機液体中で、下記一般式(III)
    で表される化合物の少なくとも1種と、該親水性有機液
    体には溶解するが生成する重合体は不溶であるようなエ
    チレン性不飽和モノマーの少なくとも1種を重合するこ
    とによって得られることを特徴とする請求項1又は2記
    載の粒子状の写真用ポリマー。一般式(III) 【化3】 (式中、R、L、A、m及びYは、一般式(I)中の
    R、L、A、m及びYと同義である。)
  4. 【請求項4】 前記一般式( I )〜( III )において、A
    が、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーからラ
    ジカル重合法によって誘導される繰り返し単位であっ
    て、−(A) −が水または親水性有機液体に可溶であ
    るもの、もしくは、含窒素複素環化合物の開環重合によ
    って誘導される繰り返し単位であって、−(A) −が
    水または親水性有機液体に可溶であるものであることを
    特徴とする請求項1、2又は3記載の粒子状の写真用ポ
    リマー。
  5. 【請求項5】 一般式( I )、( II )又は( III )におい
    て、Aが、次の7つのうちから選ばれる少なくとも一種
    であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の
    粒子状の写真用ポリマー。 1)N−ビニルアミド類から誘導される繰り返し単位 2)アクリル酸及びメタクリル酸誘導体から誘導される
    繰り返し単位 3)アクリルアミド類から誘導される繰り返し単位 4)マレイン酸類から誘導される繰り返し単位 5)ビニルアルコール類から誘導される繰り返し単位 6)ビニルエーテル類から誘導される繰り返し単位 7)開環重合可能な含窒素複素環化合物から誘導される
    繰り返し単位
  6. 【請求項6】 一般式(I)、(II)、又は(III)にお
    いて、Aが、次の3つのうちから選ばれる少なくとも一
    種であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載
    の粒子状の写真用ポリマー。 1)N−置換アクリルアミドから誘導される繰り返し単
    位 2)N−ビニルアミドから誘導される繰り返し単位 3)2−アルキル−2−オキサゾリンの開環重合によっ
    て誘導される繰り返し単位
  7. 【請求項7】 前記一般式( III )において、Bで表さ
    れる繰り返し単位を与えるエチレン性不飽和モノマーと
    Dで表される繰り返し単位を与えるエチレン性不飽和モ
    ノマーの組合わせが、メタクリル酸メチルとメタクリル
    酸、メタクリル酸メチルとメタクリル酸とジビニルベン
    ゼン、メタクリル酸メチルとメタクリル酸とエチレング
    リコールジメタクリレート、から選択されることを特徴
    とする請求項3、4、5又は6項記載の粒子状の写真用
    ポリマー。
  8. 【請求項8】 0.5〜20μmの平均粒径を有する重
    合体粒子であることを特徴とする請求項1、2、3
    4、5、6又は7記載の粒子状の写真用ポリマー。
  9. 【請求項9】 変動係数0.25以下の粒径分布を有す
    る重合体粒子であることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7又は8記載の粒子状の写真用ポリマ
    ー。
  10. 【請求項10】 前記粒子状の写真用ポリマーがマット
    剤であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8又は9記載の粒子状の写真用ポリマー。
  11. 【請求項11】 前記粒子状の写真用ポリマーマット剤
    が水不溶性であることを特徴とする請求項9記載の粒子
    状の写真用ポリマー。
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