JP3527080B2 - 板状部材収納容器 - Google Patents

板状部材収納容器

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JP3527080B2
JP3527080B2 JP36132397A JP36132397A JP3527080B2 JP 3527080 B2 JP3527080 B2 JP 3527080B2 JP 36132397 A JP36132397 A JP 36132397A JP 36132397 A JP36132397 A JP 36132397A JP 3527080 B2 JP3527080 B2 JP 3527080B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の半導体ウェ
ーハ(以下、ウェーハという)、ディスク、若しくは基
盤などの板状部材を保管したり、運搬するのに用いて好
適な、板状部材収納容器に関し、特に、上蓋と外箱本体
との間の接合部における密封構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】板状部材のひとつであるウェーハはシリ
コン等の単結晶インゴットを軸直角方向に薄くスライス
して得られるが、これは薄くて脆く、しかも汚染を極端
に嫌うため、その搬送には充分な配慮が必要である。す
なわち、ウェーハをクリーンな状態で輸送するために、
ウェーハをウェーハ収納インラインバスケット(内箱)
に入れた状態でウェーハ収納容器(輸送用ウェーハ出荷
ボックス)に収納し、これに、上蓋を被せて気密状態に
封じ込め、さらに、ウェーハ収納容器の外部を包装し衝
撃を緩和する緩衝材とともに段ボール梱包して、輸送す
る。このように、ウェーハ収納容器は、一般に、前記内
箱を収納する外箱本体と、外箱本体を封じ込める上蓋と
で構成されており、内部をクリーンな状態に常に保つた
めには、外箱本体と上蓋との接合部分を完全にシールす
る必要がある。そして、このようなウェーハ収納用容器
においては、上蓋を外箱本体に固定することと、簡単な
操作で上蓋の外箱本体への係止を解除することが共に要
求される。
【0003】そこで、ウェーハなどの板状部材を整然と
収納して搬送することのできる従来の板状部材収納容器
として、たとえば図7ないし図11に示すようなウェー
ハ収納容器が提案されており、以下図面を参照して簡単
に説明する。
【0004】図7の外観斜視図及び図8の分解斜視図に
示すように、ウェーハ収納容器は、外箱1と外箱1内に
収納される内箱2を含んで構成され、一方の外箱1は、
外箱本体3とこの外箱本体3に対して開閉可能な上蓋4
とに分割される。外箱本体3には、平面視がほぼ矩形状
の開口部の全周にわたってコ字状断面のシール溝5が設
けられ、シール部材としてのパッキン6がシール溝5に
嵌合して配設されている。外箱本体3は四隅のコーナー
部に設けられた上下方向の4本の脚部3aで自立し、対
向する一対の側面の脚部3a,3a間には本体凹部3b
が設けられ、この凹部を形成する側壁上部にフック・レ
バー部材7が取り付けられると共に、他の対向する側面
には、収納容器を持ち運ぶ時に使用する搬送凹部3cが
設けられている。なお、図中の符号8は複数のウェーハ
押さえ溝8aを備えたウェーハ押さえを示し、上蓋4の
内側に着脱可能に取り付けられており、また、内箱2
は、複数枚のウェーハを整然とした状態で収納するため
に、その上部が開口し、ウェーハ押さえ溝8aと対向す
る収納溝2aが内周面に複数設けられたものである。
【0005】さて、上述したフック・レバー部材7は、
図9及び図10に示されたように、フック部9とレバー
部10との2部品が回動可能に結合されたものである。
ほぼ長方形の板状部材であるフック部9には上部に係合
凹部11,11が穿設され、下部に設けられた軸受け部
12にレバー部10の連結軸13が回動可能に軸支され
ている。一方、レバー部10は、同じくほぼ長方形の板
状部材に連結軸13及び取付軸14の2本の軸が平行に
設けられると共に、下端部の中央付近を一部下方に向け
て延長した指掛け部15を備えている。取付軸14は、
フック・レバー部材7を外箱本体3に回動自在に支持さ
せるための軸で、外箱本体3の対向する側壁のそれぞれ
に一対ずつ突設したリブ3d,3dの軸穴16,16を
両端部がそれぞれ貫通することにより、支持される。
【0006】そして、平面視がほぼ矩形状の上蓋4に
は、相対向する開口部周縁側壁にそれぞれ一対の係合突
起17,17が突設されている。この係合突起17,1
7は、それぞれがフック部9の係合凹部11,11に入
り込んで係止される形状となっており、ここでは係合凹
部11よりやや小さい矩形状とし、その外周面は外側へ
向けて若干広がる傾斜面にしてある。また、上蓋4の開
口部周縁には、外箱本体3のシール溝5に対向するコ字
状断面のシール溝18(図10(d)参照)が設けられ
ている。このシール溝18は、外箱本体3のシール溝5
を形成する両側壁の外側に嵌合するように、その大きさ
を設定してある。なお、シール溝18の底面にはリブ1
9が全周にわたって同一高さに突設されており、同様
に、外箱本体3のシール溝5においても、対向する底面
に同一高さのリブ20を全周にわったって突設してある
(図11参照)。
【0007】以下、上述した係止構造の作用をフック・
レバー部材7による係止操作及び係止解除操作とともに
説明する。図9の断面図は係止状態を示したもので、上
蓋4が外箱本体3の上端開口部に被せされて係止されて
いる状態においては、上蓋4のシール溝が、外箱本体3
のシール溝5の外側に嵌合しており、外箱本体3のシー
ル溝5に配設されたパッキン6をリブ19,20間で押
圧することにより、圧縮変形させられたパッキン6のシ
ール作用によって上蓋4と外箱本体3との接合部から収
納容器内への外気の浸入が防止されている。このような
係止状態では、レバー部10及び指掛け部15は脚部3
a間の本体凹部3bに納まっている。
【0008】図9の係止状態を解除するためには、指掛
け部15と外箱本体3の側壁との間に指を差し入れ、レ
バー部10を矢印Fの方向へ引けばよい。この時、レバ
ー部10の下端部を延長した指掛け部15と、円形のウ
ェーハ形状に合わせて内向きに傾斜する外箱本体3の側
壁との間には、充分な操作スペースが確保されている。
このようにしてレバー部10を引くと、係止部は図10
に示す(a)ないし(d)の順に変化し、係止状態が解
除されて上蓋4を開くことができる。そこで、これを簡
単に説明すると、(a)は係止状態にあり、取付軸14
を支点として回転したレバー部11の連結軸13がフッ
ク部9を引き下げ、この結果、係止凹部11の上面が係
止突起17を引き下げているのが分かる。(b)はフッ
ク・レバー部材7が取付軸14を支点として係止位置か
ら若干解除方向(反時計方向)に回転移動した状態を示
しており、係止凹部11の下面が係止突起17の下面に
接触し始めている。(c)はさらに回転移動した状態を
示しており、レバー部10の操作により係止凹部11の
下面が係止突起17の下面を押し上げるので、接合部で
密着していた上蓋4は、持ち上げられるようにして外箱
本体3からわずかに離れる。このような状態になれば、
(d)に示すように、上箱4を手で容易に持ち上げて開
くことができる。なお、上蓋4を被せて外箱本体3に係
止する場合は、上述した解除操作と逆の順序で操作すれ
ばよく、係合突起17に係合凹部11を引っかけた後、
レバー部10を外箱本体側へ向けて押圧すればよい。
【0009】このように、上述した係止構造では、レバ
ー部10を操作するだけで容易に係止及び係止解除の操
作をすることができ、しかも係止解除の操作の中で上蓋
4を持ち上げて密着状態の接合部を切り離すので、特に
容器内外の圧力差があった場合には、接合部の密着が少
しでも解除されることによって圧力差が解消され、上蓋
4を開く作業性が良好であると共に、係止状態では、フ
ック・レバー部材7が上蓋4を引き下げた状態に保持す
るので、温度変化や圧力変化が生じた場合であってもパ
ッキン6に対し適当な圧縮力を維持できるようになり、
良好なシール性を確保できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した構
成のものでは、上蓋4のシール溝18及びパッキン6を
取り付けする外箱本体3のシール溝5にそれぞれリブ1
9,20が突設されているものの、全周にわたってその
突出高さは均一であるため、パッキン6が受ける圧縮力
は通常接合部の全周にわたってほぼ均一になるはずであ
る。しかし、温度変化や気圧変化により外箱本体がその
内方などに収縮するような場合には、直接係止手段によ
り係止されている領域から最も遠い位置、すなわち係止
手段であるフック・レバー部材7及び係合突起17が設
けられていない他の直線部中央付近において最も変形が
生じ易くなる。この結果、外箱本体3と上蓋4との間の
接合部においては、パッキン6に対する押圧力が低減
し、あるいは接合部に隙間が生じることにより、シール
性の悪化が懸念される。
【0011】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、上蓋と外箱本体との接合部
において変形などの影響を受けやすい部分に配置されて
いるシール部材により大きな圧縮力が作用するようにし
て、変形時においても良好なシール性を維持し、全体と
してのシール性がより向上するようにした板状部材収納
容器を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、板状部材、若しくは板状部材を収納した内
箱を収容する外箱本体と、前記外箱本体の上部に被せら
れて接合される上蓋との間が、係止手段により前記上蓋
が前記外箱本体に向けて押圧された状態を維持し、か
つ、前記上蓋と前記外箱本体との接合部の全周にわたっ
てそれぞれの開口部が対向するように形成されたシール
溝の一方に配設されているシール部材を他方のシール溝
の対向面で圧縮して密封状態を保つように構成された板
状部材収納容器において、前記シール溝の底面及びその
対向面のいずれか一方又は双方にリブを突設し、該リブ
の前記面からの突出高さが、前記係止手段により直接押
圧されている範囲を最小とし、前記係止手段から最遠の
地点へ向けて漸次増大するように構成したことを特徴と
するものである。
【0013】また、本発明における板状部材収納容器
は、前記リブを前記上蓋及び前記外箱本体のシール溝の
底面及び対向面の両方にそれぞれ突設するのが好まし
い。
【0014】そして、前記上蓋と前記外箱本体との接合
部が平面視でほぼ矩形状に形成された板状部材収納容器
においては、前記係止手段が相対向する側面の2面にそ
れぞれ設けられ、これらの側面に隣接する他の相対向す
る2面の中央部で前記リブの突出高さが最大となること
を特徴とし、また、前記上蓋と前記外箱本体との接合部
が平面視でほぼ矩形状に形成された板状部材収納容器に
おいては、前記係止手段が相対向する2組の側面の合計
4面にそれぞれ設けられ、各側面の交差するコーナー部
で前記リブの突出高さが最大となることを特徴としてい
る。
【0015】以下、本発明の作用について説明する。請
求項1に記載の発明では、シール溝の底面に突設したリ
ブの突出高さが係止手段による押圧範囲を最小として係
止手段から最遠の地点へ向けて漸次増大するようにした
ので、係止手段から遠い接合部程シール溝間の間隙が狭
くなる。
【0016】請求項2に記載の発明では、上蓋及び外箱
本体の両方にリブを形成するようにしたので、シール部
材の上下からシール溝間の間隙を徐々に狭くするので、
何れか一方のみにリブを形成したものと比較して、突出
高さの変化量を小さくすることができる。なお、係止手
段が相対向する側面の2面にそれぞれ設けられた場合
は、係止手段のない他の相対向する2面の中央部が係止
手段から最遠となってリブの突出高さが最大となり、ま
た、係止手段が相対向する2組の側面の4面にそれぞれ
設けられた場合は、各側面の交差するコーナー部が係止
手段から最遠となるので、このコーナー部でリブの突出
高さが最大となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、
本発明の数例にすぎず、本発明はその特許請求の範囲を
逸脱しない範囲内において、設計変更等の変形例を含む
ものである。
【0018】図1は本発明による板状部材収納容器の一
例としてウェーハ収納容器をその搬送凹部側から見た部
分断面図であって、このウェーハ収納容器は、従来技術
で説明したものと同様に、外箱1と外箱1内に収納され
る内箱(図示省略)を含んで構成され、一方の外箱1
は、外箱本体3とこの外箱本体3に対して開閉可能な上
蓋4とに分割される。外箱本体3には、図3に示すよう
に、平面視がほぼ矩形状の開口部の全周にわたってコ字
状断面のシール溝5が設けられ、このシール溝5には、
シール部材としてのパッキン6を嵌合させて取り付けて
ある。外箱本体3は四隅のコーナー部に設けられた上下
方向の4本の脚部3aで自立するが、対向する一対の側
面(図1の左右側面)には、脚部3a,3a間に本体凹
部3bが形成され、その側壁上部には係止手段を構成す
るフック・レバー部材7が取り付けられている。そし
て、他の対向する側面、すなわち図1の正面及び背面に
は、収納容器を持ち運ぶ時に使用する搬送凹部3c,3
cが設けられている。
【0019】さて、このような外箱本体3に対して、本
発明では、シール溝5に突設されたリブ20の突出高さ
を全周にわたって同一にするのではなく、係止手段であ
るフック・レバー部材7が設けられている範囲の高さを
最も低くし、フック・レバー手段7から離れるにつれて
徐々にその高さが増すように傾斜をつけてある。図3に
示した外箱本体3は、相対向する1組の側面にそれぞれ
フック・レバー手段7を取り付けるものであり、この場
合、フック・レバー部材7が設けられない相対向する1
組の側面において、それぞれの中心点Hで突出高さが最
大となる。このような突出高さの変化を平面視の略図に
示したのが図7であり、フック・レバー部材7が設けら
れている範囲L1ーL2間ではリブ20の突出高さが最
小となり、範囲L1ーL2の両端から中心点Hへ向けて
矢印の方向へ徐々に高さが増して中心点Hで最大にな
る。
【0020】一方、上述した収納容器の上蓋4には、従
来技術で説明したものと同様に(図8参照)、複数のウ
ェーハ押さえ溝8aを備えたウェーハ押さえ8が内側に
取り付けられ、また、内箱本体3の内部には、やはり従
来技術で説明したものと同様に(図8参照)、複数枚の
ウェーハを整然とした状態で収納するために、その上部
が開口し、ウェーハ押さえ溝8aと対向する収納溝2a
が内周面に複数設けられた内箱2が載置されている。な
お、内箱2が収納容器内に収納された状態では、収納溝
2aに収納されたウェーハWを対向するウェーハ押さえ
溝8aが上から押さえ込むようにして保持している(図
9参照)。
【0021】図4は上蓋4の半断面図で、平面視がほぼ
矩形断面の全周にわたってコ字状断面のシール溝18が
設けられている。このシール溝18は、外箱本体3側の
シール溝5においてリブ20が突設されている底面と対
向する面、すなわちコ字状断面の底面にリブ19が突設
されており、その突出高さは、上述した外箱本体3と同
様に、フック・レバー部材7と共に係止手段を構成する
突出凹部17が設けられた範囲を最小とし、係止手段か
ら離れるにつれて外箱本体3側へ向けてその突出高さが
徐々に増すように傾斜をつけてある。このため、突出凹
部17が形成させている範囲L1ーL2間ではリブ19
の突出高さは最小となり、範囲L1ーL2の両端から中
心点Hへ向けて矢印の方向へ徐々に高さが増して中心点
Hで最大になる。
【0022】また、本発明の上蓋4においては、その剛
性を上げることで上蓋自体が変形しにくい構造としてあ
る。たとえば、シール溝18から延びて天板部4aとの
間を連結している側壁部4bに厚肉部4cを全周にわた
って設けると共に、天板部4aと側壁部4bとが連結さ
れる角部に補強リブ4dを適当なピッチで全周にわたっ
て設けてある。あるいは、上面中央部を外向きに膨出す
る凸状曲面4eとしたり、天板部4aの適所を肉厚にし
てもよく、これらを組み合わせることで上蓋4の剛性は
大きく向上し、温度変化や圧力変化にさらされても変形
しにくいものとなる。
【0023】以下、上述した本発明の作用を図1及び図
2に基づいて説明する。図1は係止状態にある収納容器
のシール溝内部を部分断面図で示したもので、シール部
材として設けられたパッキン6は、フック・レバー部材
7と係合突起17との係合によって生じる押圧力を上蓋
4のリブ19から受け、外箱本体3側のリブ20との間
で圧縮変形されている。図2(a),(b)の断面図で
は、リブ19,20の突出高さが共に最小となる領域及
び最大となる領域のパッキン6の変形がそれぞれ示され
ている。図2(a)は、リブの突出高さが最小となる領
域、すなわちフック・レバー部材7及び係合凹部17が
設けられている部分の断面図であり、リブ19の突出高
さha及びリブ20の突出高さhbは何れも最小となっ
ている。従って、リブ19,20間の間隙S1は接合部
の中では最大となるため、圧力や温度におおきな変化が
ない通常の状態ではパッキン6の変形量は最小となる。
図2(b)は、リブの突出高さが最大となる領域、すな
わちフック・レバー部材7及び係合凹部17から最も遠
い図1のAーA線に沿う部分の断面図であり、リブ19
の突出高さhA及びリブ20の突出高さhBは何れも最
大となっている。従って、リブ19,20間の間隙S2
は接合部の中で最小となるため、通常の状態ではパッキ
ン6が最も変形する部分である。
【0024】さて、上述した収納容器の接合部は、たと
えば航空機による輸送時に容器外部の気圧低下の影響を
受けた場合、フック・レバー部材7及び係合突起17か
ら遠く直接の係止作用を受けていない部分で変形が生じ
易い。しかし、直接の係止作用を受けない領域は、図2
(b)に示すように、リブ19,20間の間隙が最も狭
い領域であるため、変形により上蓋4が多少浮き上がっ
ても、リブ19,20がパッキン6を押圧して変形させ
る量は減少するものの通常時に近づくだけであり、従っ
て、最低限必要なシール機能は確保される。なお、本発
明によるこのようなシール部分の改良に加えて、上蓋4
自体の剛性も向上させてあるので、収納容器側の変形量
も減少し、これらの相互作用により、接合部のシール性
はより一層信頼性の高いものとなる。
【0025】ところで、これまで説明した実施形態で
は、突出高さの変化するリブが外箱本体3及び上蓋4の
両方のシール溝5,18にそれぞれ設けられていたが、
他の変形例では、少なくとも何れか一方に、たとえば外
箱本体3側のリブ20だけ突出高さを変化させ、もう一
方の上蓋4側のリブ19は従来通り同一高さにしてもよ
い。この場合、リブ20の突出高さの変化量(傾斜)
は、上述した両方を変化させるものと比較して一般的に
は大きくなるが、接合部のシール性を向上させる作用は
同様である。また、リブの突出高さは、上蓋4側のリブ
19だけを変化させ、外箱本体3側は同一にしても同様
の作用が得られる。なお、間隙S1,S2の差が大きく
なるような場合には、両方のリブ19,20を変化させ
たほうがリブ突出高さの変化量を小さくでき、従って、
リブ突出高さの最大値も小さくなって強度確保などの面
で有利になる。
【0026】さらに、これまで説明した実施形態では、
係止手段となるフック・レバー部材7及び係合凹部17
が相対向する側面の2面に設けられていたが、他の実施
形態では、係止手段が相対向する2組の側面の合計4面
に設けられているものにも適用可能である。この場合、
図6に示すように、各側面が交差するコーナー部が最も
係止手段から遠い位置となるので、4カ所のL1ーL2
間が最小の突出高さとなり、各L1ーL2間の両端から
4カ所のコーナー部の中心点Hへ向けて、それぞれ矢印
方向へ徐々に突出高さが増加するようにしてある。この
ようにしても、上述した実施形態と同様の作用が得ら
れ、しかも、収納容器の大きさが同じであれば係止手段
間の距離が短くなるので、その分だけ変形がしにくくな
ってシール性の信頼性はより一層高いものとなる。
【0027】なお、以上の実施形態では、係止手段がフ
ック・レバー部材7及び係合凹部17により構成された
ものであったが、上述した本発明は、上蓋を外箱本体側
へ向けて押圧する他の構成の係止手段を採用した板状部
材収納容器にも適用可能なことは言うまでもなく、ま
た、上述した本発明は、複数枚の板状部材を収納する内
箱を外箱本体に収容するものに限らず、複数枚の板状部
材を、内箱を介さずに直接外箱本体内に収納するものに
も適用できる。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。本
発明では、係止手段により直接押圧されている範囲のリ
ブ突出高さを最小とし、該係止手段から最遠の地点へ向
けてその高さを漸次増大させたので、係止手段によって
直接係止されている領域から最も遠い部分のリブ間の間
隙が最小となる。このため、接合部が離れる方向へ変形
させられるような場合でも、最も条件の悪い位置でリブ
間の間隙が最小となり、従って、容器が変形してもシー
ル性の維持に必要なパッキン押圧力を得られないほどに
間隙が大きくなるようなことはなく、圧力変化や温度変
化を受けてもシール性を充分に維持できる信頼性の高い
板状部材収納容器になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる板状部材収納容器の部分断面
正面である。
【図2】 本発明の要部を示す断面図で、(a)は係止
手段が設けられた部分の拡大断面図、(b)は図1のA
ーA線(係止手段から最遠の地点)に沿う断面図であ
る。
【図3】 本発明における外箱本体を示す半断面正面図
である。
【図4】 本発明における上蓋を示す半断面正面図であ
る。
【図5】 本発明におけるリブ突出高さの変化を示す平
面視略図である。
【図6】 本発明における他の実施形態を示すもので、
リブ突出高さの変化を示す平面視略図である。
【図7】 板状部材収納容器の外観を示す斜視図であ
る。
【図8】 図7の板状部材収納容器の構成を示す分解斜
視図である。
【図9】 係止状態にある従来の板状部材収納容器の断
面図である。
【図10】 係止手段の動作を示す図で、(a)は係止
状態を示す要部断面図、(b)はフック部による上蓋の
押し下げが解除された状態を示す要部断面図、(c)は
フック部が上蓋を押し上げ始めた状態を示す要部断面
図、(d)は上蓋が開いた状態を示す要部断面図であ
る。
【図11】 図9のB部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 外箱 2 内箱 3 外箱本体 4 上蓋 5,18 シール溝 6 パッキン(シール部材) 7 フック・レバー部(係止手
段) 17 係合凹部(係止手段) 19,20 リブ W ウェーハ S1,S2 間隙 ha,hb,hA,hB リブ突出高さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−306982(JP,A) 登録実用新案3033979(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/68 B65D 85/86 B65D 43/00 - 45/34 B65D 53/00 - 53/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状部材、若しくは板状部材を収納した
    内箱を収容する外箱本体と、前記外箱本体の上部に被せ
    られて接合される上蓋との間が、係止手段により前記上
    蓋が前記外箱本体に向けて押圧された状態を維持し、か
    つ、前記上蓋と前記外箱本体との接合部の全周にわたっ
    てそれぞれの開口部が対向するように形成されたシール
    溝の一方に配設されているシール部材を他方のシール溝
    の対向面で圧縮して密封状態を保つように構成された板
    状部材収納容器において、 前記シール溝の底面及びその対向面のいずれか一方又は
    双方にリブを突設し、該リブの前記面からの突出高さ
    が、前記係止手段により直接押圧されている範囲を最小
    とし、前記係止手段から最遠の地点へ向けて漸次増大す
    るように構成したことを特徴とする板状部材収納容器。
  2. 【請求項2】 前記リブを前記上蓋及び前記外箱本体の
    シール溝の底面及び対向面の両方にそれぞれ突設したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の板状部材収納容器。
  3. 【請求項3】 前記上蓋と前記外箱本体との接合部が平
    面視でほぼ矩形状に形成された板状部材収納容器におい
    て、 前記係止手段が相対向する側面の2面にそれぞれ設けら
    れ、これらの側面に隣接する他の相対向する2面の中央
    部で前記リブの突出高さが最大となることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の板状部材収納容器。
  4. 【請求項4】 前記上蓋と前記外箱本体との接合部が平
    面視でほぼ矩形状に形成された板状部材収納容器におい
    て、 前記係止手段が相対向する2組の側面の合計4面にそれ
    ぞれ設けられ、各側面の交差するコーナー部で前記リブ
    の突出高さが最大となることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の板状部材収納容器。
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