JP3525707B2 - 回転ヘッド装置 - Google Patents

回転ヘッド装置

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JP3525707B2
JP3525707B2 JP30687097A JP30687097A JP3525707B2 JP 3525707 B2 JP3525707 B2 JP 3525707B2 JP 30687097 A JP30687097 A JP 30687097A JP 30687097 A JP30687097 A JP 30687097A JP 3525707 B2 JP3525707 B2 JP 3525707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中ドラム回転構成
の回転ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、回転ヘッド装置を用いたカセット
式磁気記録再生装置は高性能,高品位化と共に小型化が
進められており、そのメカニズムと回転ヘッド装置も小
型化を図る必要が強くなってきている。
【0003】以下、図面を参照しながら従来の回転ヘッ
ド装置の一例について説明する。図7は従来例における
回転ヘッド装置の側面図である。図9は磁気記録再生装
置におけるテープ走行系の概略図であり、同図(a)は
平面図、同図(b)は側面図である。
【0004】テープ走行系は図9に示すように、リール
201に巻かれたテープ31を、回転ヘッド装置1に所
定のリード角でヘリカルに所定角度巻きつけ、これをピ
ンチローラ71とキャプスタン72とが挟働して一定速
度で移送することで記録再生を行う。ここでテープ31
を回転ヘッド装置1にヘリカルに巻きつけるために、複
数本のローディングポスト70がカセット2のマウス2
03より引きだされる。またテープ31には回転ヘッド
装置1において所定のテンションがかかるように設定さ
れる。
【0005】ここで特にカメラ一体型VTRのような携
帯用機器においては、機器全体の大きさをよりコンパク
トに抑えるために、回転ヘッド装置1をカセット2のマ
ウス203内にまで入り込ませることが必要になるが、
ここでカセット2には防塵用のリッド202が設けられ
ており、このリッド202と回転ヘッド装置1の上部と
が互いに干渉してしまう。この干渉を防ぐには、回転ヘ
ッド装置1をマウス203内でリッド202から離すよ
うに下側に移動すれば良く一般によく行われるが、回転
ヘッド装置1がカセット下端より大きく突出してしまう
ため、機器が厚くなってしまう。そのために、機器の厚
みを抑制するため、回転ヘッド装置1の上部を図9
(b)に示すように斜めに切り落とし、カット部111
を設ける必要がある。
【0006】回転ヘッド装置1の上部を斜めに切り落と
すには図7に示すように、上ドラム12を下ドラム11
に対して同軸上に固定し、両ドラムの間には、その下端
部にヘッド21を搭載した中ドラム13を同軸上に配設
した構成(いわゆる中ドラム回転構成)をとる。なおこ
の中ドラム13はシャフト及び軸受(図示せず)により
回転自在に支承されている。また中ドラム13の厚みは
テープ31の略半分程度に設定してある。またその回転
方向は図示するように右向きである。
【0007】なお下ドラム11にはテープ走行案内用の
リード14が設けられ、テープ31はその下端をリード
14に当てながら走行する。また上ドラム12はカット
部111を設け、その外周は旋削仕上げ加工が行われ
る。
【0008】ここで従来例においては、下ドラム11,
上ドラム12,中ドラム13における外周(テープ走行
案内部)円筒面の直径d1,d2,d3は同一に、もし
くはd2>d3>d1となるように設定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成する
ことにより、走行系の平面積、厚みを抑制することが可
能になるが、反面次のような課題が生ずる。
【0010】即ち、回転ヘッド装置1に巻きつけられた
テープ31は図8(a),(b)にその浮上状態の断面
図を示すように、中ドラム13の回転にともないテープ
31と中ドラム13との間に空気の粘性抵抗により空気
が巻き込まれ、中ドラム13上で最も浮上量が大きくな
り、次に下ドラム11,上ドラム12と順に小さくな
る。それぞれの浮上量は上ドラムは殆ど0μm、中ドラ
ムは十数μm、下ドラムは数μmである。このように上
ドラム12の直径が中ドラム13の直径と等しいかそれ
以上だと、テープ31は上ドラム12に常時接触してし
まうことになる。
【0011】このような状態では、テープ31と上ドラ
ム12との間の摩擦力が大きくなってしまい、回転ヘッ
ド装置前後におけるテープテンション増加率が大きく、
結果としてテープ走行負荷が大きくなり、テープダメー
ジ発生/キャプスタン72でのスリップ発生/モータ電
流増加につながってしまうという課題があった。
【0012】またテープ31には一般に走行性を良くす
るために潤滑剤等の表面処理剤が表裏両面に塗布された
ものが多いが、上ドラム12とテープ31と接触した状
態で走行すると、上ドラム12外周には軸心に垂直な方
向の加工挽き目があるので、磁性面側の表面処理剤やそ
のほかに機器内のサブμmオーダーの微少なゴミ,テー
プ上の付着物等が加工挽き目によって掻き集められ、上
ドラム12上に堆積する。これによってテープの走行抵
抗増大につながったり、最悪の場合テープ31と上ドラ
ム12や中ドラム13との間で貼り付きが発生してしま
い、テープ走行が不能になったり、テープ31のベース
フィルムから磁性層が剥がれたりするという課題があっ
た。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、テープ状記録媒体をリード角αでヘリカル
状に案内する第1のテープ走行円筒面を有した下ドラム
と、第2のテープ走行円筒面を有し、かつ前記下ドラム
に対してほぼ同軸状に対向して固定された上ドラムと、
前記下ドラムの前記第1のテープ走行円筒面とほぼ同一
径をなし、前記テープ状記録媒体の幅の1/4〜3/4
の厚みを有する第3のテープ走行円筒面を有し、かつ前
記上ドラムと前記下ドラムとの間にほぼ同軸上に回転自
在に保持され、回転ヘッドを有する中ドラムとを具備し
てなり、前記上ドラム上に前記テープ状記録媒体が巻回
される範囲において、前記上ドラムの前記第2のテープ
走行円筒面は、前記下ドラムの前記第1のテープ走行円
筒面よりも、径方向に小さくなるようにしたものであ
る。
【0014】また、本発明は、テープ状記録媒体をリー
ド角αでヘリカル状に案内する第1のテープ走行円筒面
を有した下ドラムと、第2のテープ走行円筒面を有し、
かつ前記下ドラムに対してほぼ同軸状に対向して固定さ
れた上ドラムと、前記テープ状記録媒体が巻回される範
囲において、前記下ドラムの前記第1のテープ走行円筒
面よりも径方向に大きく、前記テープ状記録媒体の幅の
1/4〜3/4の厚みを有する第3のテープ走行円筒面
を有し、かつ前記上ドラムと前記下ドラムとの間にほぼ
同軸上に回転自在に保持され、回転ヘッドを有する中ド
ラムとを具備してなり、 前記テープ状記録媒体が巻回さ
れる範囲において、前記上ドラムの前記第2のテープ走
行円筒面は、前記下ドラムの前記第1のテープ走行円筒
面および前記中ドラムの第3のテープ走行円筒面より
も、径方向に小さくなるようにしたものである。
【0015】以上、本発明の回転ヘッド装置によれば、
上ドラムにおけるテープとの接触が抑制されるので、テ
ープの走行負荷が低減され、テープダメージ/キャプス
タンでのスリップ/モータ電流増加を防止することが可
能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、テープ状記録媒体をリ
ード角αでヘリカル状に案内する第1のテープ走行円筒
面を有した下ドラムと、第2のテープ走行円筒面を有
し、かつ前記下ドラムに対してほぼ同軸状に対向して固
定された上ドラムと、前記下ドラムの前記第1のテープ
走行円筒面とほぼ同一径をなし、前記テープ状記録媒体
の幅の1/4〜3/4の厚みを有する第3のテープ走行
円筒面を有し、かつ前記上ドラムと前記下ドラムとの間
にほぼ同軸上に回転自在に保持され、回転ヘッドを有す
る中ドラムとを具備してなり、前記上ドラム上に前記テ
ープ状記録媒体が巻回される範囲において、前記上ドラ
ムの前記第2のテープ走行円筒面は、前記下ドラムの前
記第1のテープ走行円筒面よりも、径方向に小さくなる
ようにしたことを特徴とする回転ヘッド装置、としたも
のであり、かかる構成としたことにより、上ドラムにお
けるテープとの接触が抑制されるので、テープの走行負
荷が低減され、テープダメージ/キャプスタンでのスリ
ップ/モータ電流増加を防止することが可能になる。
【0017】(実施例1)以下、本発明における第1の
実施例について、図面を用いて説明する。なお従来例と
同様な箇所は説明を省略する。
【0018】図1は本実施例における回転ヘッド装置の
側面図である。上ドラム12,中ドラム13,下ドラム
11とは互いに同軸上に配置してある。中ドラム13の
テープ走行円筒部はテープ31の幅の1/4〜3/4の
厚みを有している。ここで同図(b)に示すように上ド
ラム12の直径d2は、下ドラム11,中ドラム13の
直径d1,d3よりも数μm小さく設定している。
【0019】上記のように構成した本実施例についてそ
の動作を説明する。図4(a)は本実施例における回転
ヘッド装置1にテープ31をヘリカルに巻き付けて中ド
ラム31を回転させたときの、テープ31の浮上量を示
す。同図に示すように、テープ31は中ドラム13上で
もっとも浮上量が大きくなる。ここでは十数μm浮上し
ている。
【0020】また、テープ31は下ドラム11上でも従
来例と同様に数μm浮上する。ここで従来例とは異な
り、上ドラム12においても0〜数μm浮上する。なお
上ドラム12での浮上量が0μmになる(テープ31と
上ドラム12とが接触する)のは、モード移行時等にお
いて一時的に高テンションになるときである。
【0021】このように本実施例においては上ドラム1
2の直径d2は、下ドラム11,中ドラム13の直径d
1,d3よりも小さくしているので、通常はテープ31
は上ドラム12からも浮上することができるので、上ド
ラム12とテープ31とが摩擦摺動せず、テープ31の
走行摩擦抵抗が増大することはない。またたとえモード
移行時などでテンションが異常に増大して、上ドラム1
2とテープ31とが接触しても、テープ31が上ドラム
12に及ぼす面圧が小さくできるので、走行摩擦抵抗は
小さい。
【0022】なお回転ヘッド装置1の直径がφ10〜φ
80の範囲では、下ドラム11および中ドラム13の直
径d1,d3と上ドラムの直径d2の直径差が約10μ
m以上あれば、モード移行などの高いテンション状態で
も、上ドラム12とテープ31とは接触しない。
【0023】なお下ドラム11および中ドラム13の直
径d1,d3と上ドラム12の直径d2の直径差が大き
すぎると、テープ31をテープ走行系にローディングす
る時に、ローディング経路の設定が不適切な場合、テー
プ31が上ドラム12を乗りこえて抜けてしまうことが
ある。このような状態になるとテープ31が絡み、デッ
キからカセット2を取りだせなくなる。これを防ぐには
下ドラム11および中ドラム13の直径d1,d3と上
ドラムの直径d2の直径差を約30μm以内に設定すれ
ば、たとえテープ31が上ドラム12に乗りあがりかけ
ても、テープ31と上ドラム12との間の摩擦力でそれ
以上の乗り上げを防止することが可能になる。
【0024】また、同直径差が20μm以内であれば、
ヘッド21が記録するトラックの直線性に対する悪影響
はほとんど無視しうる。
【0025】なお本実施例においては下ドラム11,上
ドラム12,中ドラム13は互いに同軸上に配設し、互
いに直径を変えることで、上ドラム12のテープ走行円
筒面が下ドラム11のテープ走行円筒面よりも、径方向
に小さくなるようにしたが、図5(a)に示すように、
上ドラム12を下ドラム11、中ドラム13に対して偏
芯させ、かつ下ドラム11,上ドラム12,中ドラム1
3の直径を同一にしても良い。この場合、テープ31は
ローディングポスト70により回転ヘッド装置1に略1
80度巻き付けられており、また中ドラム13の厚みは
テープ31の幅の略1/2である。したがって上ドラム
12にはテープ31は略90度範囲だけ巻きつくことに
なる。したがって上ドラム12の偏芯方向は、上ドラム
12へのテープ31の巻きつけ中心と反対(図の135
度)方向にずらしている。
【0026】かかる構成にすれば、上記実施例と同様の
効果を得ることが出来る。また下ドラム11,上ドラム
12,中ドラム13のそれぞれの直径を同一にできるの
で、寸法測定用ゲージが統一でき工程管理が簡素化する
といったメリットが出る。
【0027】(実施例2)次に第2の実施例について図
面に基づいて説明する。図2(a)は実施例における回
転ヘッド装置の側面図である。上ドラム12,中ドラム
13,下ドラム11とは互いに同軸上に配置してある。
中ドラム13のテープ走行円筒部はテープ31の幅の1
/4〜3/4の厚みを有している。ここで同図(b)に
示すように中ドラム13の直径d3は、下ドラム11,
上ドラム12の直径d1,d2よりも数μm大きく設定
している。
【0028】上記のように構成した本実施例についてそ
の動作を説明する。図4(b)は本実施例における回転
ヘッド装置1にテープ31をヘリカルに巻き付けて中ド
ラム31を回転させたときの、テープ31の浮上量を示
す。同図に示すように、テープ31は中ドラム13上で
もっとも浮上量が大きくなる。ここでは十数μm浮上し
ている。また、下ドラム11上では従来例以上に浮上す
る。また上ドラム12においても0〜数μm浮上する。
なお上ドラム12での浮上量が0μmになる(テープ3
1と上ドラム12とが接触する)のは、モード移行時等
において一時的に高テンションになるときである。
【0029】このように本実施例においては中ドラム1
3の直径d3は、下ドラム11,上ドラム12の直径d
1,d2よりも大きくしているので、通常はテープ31
は上ドラム12からも浮上することができ、上ドラム1
2とテープ31とが摩擦摺動せず、テープ31の走行摩
擦抵抗が増大することはない。またたとえモード移行時
などでテンションが異常に増大して、上ドラム12とテ
ープ31とが接触しても、テープ31が上ドラム12に
及ぼす面圧が小さくできるので、走行摩擦抵抗は小さ
い。
【0030】なお回転ヘッド装置1の直径がφ10〜φ
80の範囲では、下ドラム11および上ドラム12の直
径d1,d2と中ドラムの直径d3の直径差が約10μ
m以上あれば、モード移行などの高いテンション状態で
も、上ドラム12とテープ31とは接触しない。
【0031】なお下ドラム11および上ドラム12の直
径d1,d2と中ドラム13の直径d3の直径差が大き
すぎると、テープ31をテープ走行系にローディングす
る時に、ローディング経路の設定が不適切な場合、テー
プ31が上ドラム12を乗りこえて抜けてしまうことが
ある。このような状態になるとテープ31が絡み、デッ
キからカセット2を取りだせなくなる。これを防ぐには
下ドラム11および上ドラム12の直径d1,d2と中
ドラムの直径d3の直径差を約40μm以内に設定すれ
ば、たとえテープ31が上ドラム12に乗りあがりかけ
ても、テープ31と上ドラム12との間の摩擦力でそれ
以上の乗り上げを防止することが可能になる。
【0032】また、同直径差が20μm以内であれば、
ヘッド21が記録するトラックの直線性に対する悪影響
はほとんど無視しうる。
【0033】なお本実施例においては下ドラム11,上
ドラム12,中ドラム13は互いに同軸上に配設し、互
いに直径を変えることで、中ドラム13のテープ走行円
筒面が、下ドラム11,上ドラム12のテープ走行円筒
面よりも、径方向に大きくなるようにしたが、テープ3
1を回転ヘッド装置1に略90度巻き付ける走行系の場
合は、図5(b)に示すように、中ドラム13を下ドラ
ム11、上ドラム12に対して偏芯させ、かつ下ドラム
11,上ドラム12,中ドラム13の直径を同一にして
も良い。この場合では、中ドラム13の偏芯方向は、テ
ープ31の巻きつけ中心方向にずらしている。
【0034】かかる構成とすることにより、上記と同様
の効果を得ることが出来る。また下ドラム11,上ドラ
ム12,中ドラム13のそれぞれの直径を同一にでき、
寸法測定用ゲージが統一でき工程管理が簡素化するとい
ったメリットが出る。
【0035】(実施例3)次に本発明の第3の実施例に
ついて図面に基づいて説明する。図3(a)は本実施例
における回転ヘッド装置の側面図である。上ドラム1
2,中ドラム13,下ドラム11とは互いに同軸上に配
置してある。中ドラム13のテープ走行円筒部はテープ
31の幅の1/4〜3/4の厚みを有している。ここで
同図(b)に示すように下ドラム11の直径d1,上ド
ラム12の直径d2,中ドラム13の直径d3の関係
は、d3>d1>d2となるように設定しており、その
径差は各数μmである。すなわち中ドラム13が最大径
であり、上ドラム12が最小径となる。
【0036】上記のように構成した本実施例についてそ
の動作を説明する。図4(c)は本実施例における回転
ヘッド装置1にテープ31をヘリカルに巻き付けて中ド
ラム31を回転させたときのテープ31の浮上量を示し
ている。同図に示すように、テープ31は中ドラム13
上でもっとも浮上量が大きくなる。ここでは十数μm浮
上している。また、下ドラム11上では従来例以上に浮
上する。また上ドラム12においては数μm浮上する。
本実施例の場合は上ドラム12上でも十分にテープ31
が浮上するので、モード移行時等において一時的に高テ
ンションになったときでも上ドラム12にテープ31は
接触しない。
【0037】このように本実施例においては中ドラム1
3の直径d3、下ドラム11,上ドラム12の直径d
1,d2よりも大きくしても、通常はテープ31は上ド
ラム12からも浮上することができ、上ドラム12とテ
ープ31とが摩擦摺動せず、テープ31の走行摩擦抵抗
が増大することはない。またたとえモード移行時などで
テンションが異常に増大した場合でも、上ドラム12と
テープ31とは接触しないので、走行摩擦抵抗の増大を
防止できる。
【0038】なお回転ヘッド装置1の直径がφ10〜φ
80の範囲では、上ドラム12の直径d2と中ドラムの
直径d3の直径差が約10μm以上あれば、モード移行
などの高いテンション状態でも、上ドラム12とテープ
31とは接触しない。
【0039】なお上ドラム12の直径d2と中ドラム1
3の直径d3の直径差が大きすぎると、テープ31をテ
ープ走行系にローディングする時に、ローディング経路
の設定が不適切な場合、テープ31が上ドラム12を乗
りこえて抜けてしまうことがある。このような状態にな
るとテープ31が絡み、デッキからカセット2を取りだ
せなくなる。これを防ぐには上ドラム12の直径d2と
中ドラムの直径d3の直径差を約40μm以内に設定す
れば、たとえテープ31が上ドラム12に乗りあがりか
けても、テープ31と上ドラム12との間の摩擦力でそ
れ以上の乗り上げを防止することが可能になる。
【0040】また、同直径差が20μm以内であれば、
ヘッド21が記録するトラックの直線性に対する悪影響
はほとんど無視しうる。
【0041】なお、本実施例においては下ドラム11,
上ドラム12,中ドラム13は互いに同軸上に配設し、
互いに直径を変えることで、中ドラム13のテープ走行
円筒面が、下ドラム11のテープ走行円筒面よりも、径
方向に大きくなるようにし、かつ上ドラム12のテープ
走行円筒面が、下ドラム11のテープ走行円筒面より
も、径方向に小さくなるようにしたが、テープ31を回
転ヘッド装置1に略90度巻き付ける走行系の場合は、
図5(c)に示すように、中ドラム13,上ドラム12
を下ドラム11に対して偏芯させ、かつ下ドラム11,
上ドラム12,中ドラム13の直径を同一にしても良
い。この場合、中ドラム13の偏芯方向は、テープ31
の巻きつけ中心方向にずらしている。また上ドラム12
の偏芯方向は中ドラム13のそれと反対方向である。
【0042】かかる構成にすれば、上記と同様の効果を
得ることが可能になる。また下ドラム11,上ドラム1
2,中ドラム13のそれぞれの直径を同一にできるの
で、寸法測定用ゲージが統一でき工程管理が簡素化する
といったメリットが出る。
【0043】(実施例4)次に本発明の第4の実施例と
して図6に基づいて説明する。同図に示すように、回転
ヘッド装置1にはテープ31が下ドラム11に設けられ
たリード14に沿うようにリード角α度で巻き付けられ
テープ31が走行する。また、中ドラム13の厚みはテ
ープ31の幅の約半分の厚みを有している。ここで下ド
ラム11,上ドラム12,中ドラム13の直径はそれぞ
れ第1の発明または第2の発明のように設定してある。
【0044】さらに上ドラム12上、テープ31が巻き
付けられる範囲βには、リード角αとほぼ同一の角度に
なるような加工挽き目112を設けている。
【0045】ここで加工挽き目112は同図(b),
(c)に示すように、加工ピッチP≧30μm,山高さ
H≧1μmの山形状をなす。同図(b)は加工バイトの
刃先先端ノーズ形状が鈍角をなすように形成されたバイ
トで加工した場合を、また同図(c)は、刃先先端ノー
ズ形状が円弧形状をなすよう形成されたバイトで加工し
た場合を示す。
【0046】このように構成された本実施例の動作につ
いて説明する。テープ31には一般に走行性を良くする
ために潤滑剤などの表面処理剤が表裏両面に塗布されて
いる事が多い。ここで上ドラム12とテープ31と接触
した状態で走行した場合、従来例においては上ドラム1
2外周には軸心に垂直な方向の加工挽き目があり、一方
テープ31はこの挽き目方向に対してリード角α分だけ
斜めになって走行するので、磁性面側の表面処理剤やそ
の他のゴミ,磁性粉等が加工挽き目により、あたかもカ
ミソリでヒゲを剃るように掻き集められ、上ドラム12
上に堆積する。
【0047】さらに、表面処理剤やゴミ等が上ドラム1
2上に堆積した状態でテープ31を回転ヘッド装置1に
巻き付けたまま長時間放置すると、テープ31と上ドラ
ム12とが貼り付いてしまい、テープダメージを発生さ
せてしまう。
【0048】前記本発明の各実施例においては、高いテ
ンションになっても上ドラム12とテープ31とが接触
することは少ないが、既に折れ皺等のダメージが入った
テープがかかった場合には、中ドラム13上のエアーフ
ィルムが破壊され、浮上量が小さくなり、かかる極限走
行状態ではテープ31は上ドラム12に接触してしまう
場合が生ずるので、表面処理剤やゴミ等が上ドラム12
上に堆積し、長時間放置するとテープ31と上ドラム1
2との貼り付くことがまれに生ずる。
【0049】一方本実施例によれば加工挽き目112は
テープ31の走行方向と平行で、かつ加工ピッチP≧3
0μm、山高さH≧1μmの山形状をなすから、たとえ
上ドラム12とテープ31とが接触しても表面処理剤や
ゴミ等が掻き集められ、上ドラム12上に堆積すること
はないので、貼り付き発生は無い。
【0050】なおテープ31は、加工挽き目112の山
頂付近のみで接触するため真実接触面積は小さく、また
加工挽き目112の方向はテープ31の走行方向と略平
行であるので表面処理剤などが掻き集められることはな
い。但し山高さHが低過ぎたり、加工ピッチPが小さい
と、真実接触面積が増大し始める。するとたとえ加工挽
き目112がテープ31の走行方向と平行であっても、
凝着によってテープ31の表面処理剤が掻き集められて
しまうので、上ドラム12などに堆積してしまい、貼り
付きが生じる。従って加工表面にはある程度の粗さが必
要になる。各種テープで限界値を求めると加工ピッチP
≧30μm、山高さH≧1μmならばこのような堆積は
生じないことがわかった。
【0051】なお加工ピッチPが大きすぎると加工バイ
トの振動が増大するため、加工寸法精度が劣化する。直
径φ10〜φ80のアルミ棒を加工する場合は加工ピッ
チPは120μm以下にすると回転ヘッド装置として必
要なμmオーダーでの加工精度を確保することができ
る。
【0052】また山高さHは大きすぎると、バイト寿命
劣化やテープに加工挽き目112の跡が転写される。使
用するテープにも依存するが、6μm以内ならばそのよ
うなことは生じない。
【0053】従って本実施例によれば、たとえダメージ
の入ったテープ31をかけられてもテープ31の表面処
理剤やゴミ等の堆積と、それによる貼り付きも防止する
ことが可能になる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる回転ヘッ
ド装置によれば、上ドラム上にテープ状記録媒体が巻回
される範囲において、上ドラムのテープ走行円筒面は、
下ドラムのテープ走行円筒面よりも、径方向に小さくな
るようにしたので、テープが上ドラムに接触しなくな
り、テープと上ドラムとの摩擦抵抗増大を抑制するの
で、テープ走行負荷を抑制し、テープダメージ発生/キ
ャプスタンでのスリップ発生/モータ電流増加を防止す
ることができる。
【0055】また本発明にかかる回転ヘッド装置によれ
ば、テープ状記録媒体が巻回される範囲において、中ド
ラムのテープ走行円筒面下ドラムのそれよりも径方向
大きい場合もテープが上ドラムに接触しなくなり、テ
ープと上ドラムとの摩擦抵抗増大を抑制するので、テー
プ走行負荷を抑制し、テープダメージ発生/キャプスタ
ンでのスリップ発生/モータ電流増加を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における回転ヘッド装置の側面
【図2】本発明の他の実施例における回転ヘッド装置の
側面図
【図3】本発明の他の実施例における回転ヘッド装置の
側面図
【図4】本願発明における上中下ドラムのテープ浮上状
態説明図
【図5】本願発明の他の実施例における上中下ドラムの
配置を示す平面図
【図6】本願発明の他の実施例における回転ヘッド装置
の側面図
【図7】従来例における回転ヘッド装置の側面図
【図8】従来例における上中下ドラムのテープ浮上状態
説明図
【図9】テープ走行系の概略図
【符号の説明】
1 回転ヘッド装置 2 カセット 11 上ドラム 12 中ドラム 13 下ドラム 14 リード 21 ヘッド 31 テープ 70 ローディングポスト 71 ピンチローラ 72 キャプスタン 111 カット部 112 加工挽き目 201 リール 202 リッド 203 マウス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 義暢 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 田中 慎治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 高橋 長 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 川又 堅次 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−221858(JP,A) 特開 昭63−195820(JP,A) 特開 平7−182742(JP,A) 特開 平4−195756(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 15/61

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ状記録媒体をリード角αでヘリカ
    ル状に案内する第1のテープ走行円筒面を有した下ドラ
    ムと、 第2のテープ走行円筒面を有し、かつ前記下ドラムに対
    してほぼ同軸状に対向して固定された上ドラムと、 前記下ドラムの前記第1のテープ走行円筒面とほぼ同一
    径をなし、前記テープ状記録媒体の幅の1/4〜3/4
    の厚みを有する第3のテープ走行円筒面を有し、かつ前
    記上ドラムと前記下ドラムとの間にほぼ同軸上に回転自
    在に保持され、回転ヘッドを有する中ドラムとを具備し
    てなり、少なくとも 前記上ドラム上に前記テープ状記録媒体が巻
    回される範囲において、前記上ドラムの前記第2のテー
    プ走行円筒面は、前記下ドラムの前記第1のテープ走行
    円筒面よりも、径方向に小さくなるようにしたことを特
    徴とする回転ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 テープ状記録媒体をリード角αでヘリカ
    ル状に案内する第1のテープ走行円筒面を有した下ドラ
    ムと、 第2のテープ走行円筒面を有し、かつ前記下ドラムに対
    してほぼ同軸状に対向して固定された上ドラムと、 前記テープ状記録媒体が巻回される範囲において、前記
    下ドラムの前記第1のテープ走行円筒面よりも径方向に
    大きく、前記テープ状記録媒体の幅の1/4〜3/4の
    厚みを有する第3のテープ走行円筒面を有し、かつ前記
    上ドラムと前記下ドラムとの間にほぼ同軸上に回転自在
    に保持され、回転ヘッドを有する中ドラムとを具備して
    なり、 前記テープ状記録媒体が巻回される範囲において、前記
    上ドラムの前記第2のテープ走行円筒面は、前記下ドラ
    ムの前記第1のテープ走行円筒面および前記中ドラムの
    第3のテープ走行円筒面よりも、径方向に小さくなるよ
    うにしたことを特徴とする 回転ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 前記上ドラムの前記第2のテープ走行円
    筒面上であって、前記テープ状記録媒体を走行案内する
    巻きつけ範囲には、前記リード角αと略同一方向で、か
    つその加工ピッチは30μm以上、またその山高さが1
    μm以上の山形 状をなす加工挽き目を設けたことを特徴
    とする請求項1または2に記載の回転ヘッド装置。
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