JP2006172543A - 回転磁気ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 磁気ヘッド部の低摩耗化を実現するとともに、磁気テープの貼り付き及び損傷を防止し、高密度化及び高容量化を実現する。
【解決手段】 一対のテープリール11,12間に亘って走行する磁気テープ2に対して傾斜した回転軸を中心に回転され、その外周面に沿って磁気テープ2が走行される円筒状の回転ドラム31と、回転ドラム31の外周面に形成された凹部38,39に設けられ、回転ドラム31の外周面に沿って走行される磁気テープ2に摺接して磁気テープ2に対して信号の記録又は再生を行う磁気ヘッド部34,35と、回転ドラム31の外周面から突出して形成され、回転ドラム31の外周面に沿って走行される磁気テープ2と当接する複数の当接部36,37とを備え、複数の当接部36,37は、回転ドラム31の周回り方向に等間隔に配置されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、可撓性磁気テープのトラックに対する情報の記録、再生、消去等を行う回転磁気ヘッド装置に関し、特に磁気ヘッド部と磁気テープとの接触状態の改善を図る回転磁気ヘッド装置に関する。
従来より、テープ状磁気記録媒体である磁気テープに対して、信号を記録し、あるいは磁気テープに記録された信号を再生するために、回転磁気ヘッド装置等が使用されている。この回転磁気ヘッド装置は、例えば、ビデオテープレコーダ(VTR)に搭載されており、図21に示すように、一般的に、下部固定ドラムと上部回転ドラムとから構成され、磁気ヘッド部をドラム外周面から突出させた突出型の磁気ヘッド装置101である。
図21に示す回転磁気ヘッド装置101は、上部回転ドラム103にドラム外周面から突出させた磁気ヘッド部105が配設されており、上部回転ドラム103が磁気テープ102に対して一定の角度で傾斜した状態で回転すると、同時に磁気ヘッド部105が磁気テープ102と摺接して信号の記録又は磁気テープ上の記録信号の再生を行う、いわゆるヘリカルスキャン方式が採用されている。上部回転ドラム103は、磁気テープ102を傷つけないように、その円周面の表面粗さを特殊な溝形成部分を除き、最大粗さ高さRmaxで0.5μm以下程度に加工仕上げがなされている。また、下部固定ドラム102も磁気テープ102に傷を付けず、かつ、貼り付きを防止する目的から最大粗さ高さRmaxが0.5〜3.0μm程度の範囲で加工仕上げがなされている。
近年、ビデオテープレコーダ等の分野においては、アナログからデジタル方式へと信号方式を変えるだけでなく、小型軽量化、高画質化並びに長時間化を図るため、また、データストレージ分野においては、ネットワーク社会への移行に伴い、発生する莫大なデータのバックアップや保存用として大容量化を図るため、高密度記録が一層強く要求されている。
この要求に対応する磁気記録媒体として、金属あるいはCo−Ni等の合金からなる磁性材料を鍍金や真空薄膜形成技術(真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等)により、直接非磁性支持体上に形成する金属薄膜媒体が挙げられる。
この金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、針状磁性粒子を非磁性バインダーで固定する塗布型媒体に比べて、保持力、角形比及び短波長領域における電磁変換特性に優れているだけでなく、磁性層の薄膜化が可能であるために記録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さいことや、磁性層中に非磁性材料である結合剤等を混入する必要がないために、磁性材料の充填密度を高く出来る等、数々の利点を有する。
特に、金属薄膜媒体の場合、塗布型媒体に比べて優位である電磁変換特性を利用して短波長(高周波)記録を行うことで、より小型化、より高密度化が容易に可能になるだけでなく、塗布型媒体よりも磁性層厚が半分程度以下で済み、ベースフィルム厚を含めトータル数μm程度と薄くすることが出来るため、大容量化が容易となる。しかしながら、短波長(高周波)記録を行うことは、逆にテープ・ヘッド間のスペーシング損失の影響が従来の波長領域よりもさらに顕著になるという相反する課題を有するため、磁気テープの表面性設計は短波長領域で高出力を目指してさらに平滑化する方向に進んでいる。
一方、磁気記録媒体と摺接する磁気ヘッド部についても、短波長(高周波)記録を実現するために、従来の電磁誘導型ヘッド系では、この実現が非常に難しいことから、再生ヘッドを、磁気抵抗ヘッド系に切り変えることで短波長(高周波)記録を実現することが提案されている。
従来の電磁誘導型ヘッドの場合、高透磁率である磁性材料によって形成された磁気コアに対して、コイルが巻回されることによって構成される。これに対して、磁気抵抗型ヘッドは、磁気抵抗効果を示す磁気抵抗効果素子を非磁性基板上に薄膜プロセス等により形成したもので、磁気コイルが不要であることから小型化が可能であり、また高感度であることから再生出力が高く、高密度記録に優れている。
しかしながら、磁気抵抗型ヘッドの場合には、ヘッドギャップデプスが電磁誘導型ヘッド系の約1/10〜1/100倍とサブミクロンオーダーまで小さくなることが知られている。したがって、電磁誘導型ヘッド系では大きな問題とならなかったヘッド自体の摩耗による特性劣化、所謂ヘッド寿命が大きな問題となる。
このことは、スライダーヘッドが浮上してメディアとほとんど接触しないハードディスクシステムではそれほど大きな問題になっていないものの、常時接触摺動がなされる磁気テープシステムへの採用ではシステム成立の根幹に関わる大きな問題として受け止められている。
この改善対策、つまり磁気テープと磁気抵抗型磁気ヘッドをより低摩擦状態でに接触させる手法として、従来の突出型磁気ヘッドの方式から、以下に説明するドラムに形成したヘッド配置窓から磁気ヘッド部をドラム円周面から奥に押し込んだ配置とし、かつ負圧発生原理を利用したスライダー方式にした回転磁気ヘッド装置がある。(特開2003−242617号公報)(特許文献1参照)。
この負圧発生原理は、図22(a)に示すように、ハードディスクメディア111に対して、一般的に知られている、スライダーヘッド112の先端を進行方向の後端部を近接するように配置すると、空気の流れにより、ヘッド112を浮上させる正圧P1が働くことに基づくものである。尚、図22(a)において、a1は、空気の流れの方向を示し、s1は、スライダーヘッド112の移動方向を示す。
すなわち、これを磁気テープのようなフレキシブルメディアに応用して、図22(b)に示すように、磁気テープのようなフレキシブルメディア113に対してスライダーヘッド114の先端を進行方向の前端部を近接するように配置すると、図22(c)に示すように、狭い空間から広い空間に流れ込んだ空気により負圧P2が発生してフレキシブルメディア113とスライダーヘッド114間に吸引力が働き、メディア自体がフレキシブルである、いわゆるスティフネスが小さいことから容易に変形してスライダーヘッド114に吸い付けられることになる。このような構成としたスライダー型の磁気ヘッド部は、吸引力のみでフレキシブルメディア113である磁気テープとスライダーヘッド114とが接触するため、接触圧が従来の突出型の磁気ヘッド部の場合よりも小さく、ヘッドの低摩耗化に有利と考えられる。尚、図22(b)及び図22(c)において、a2は、空気の流れの方向を示し、s2は、スライダーヘッド114の移動方向を示す。
しかしながら、このように、ヘッド構造を従来の突出型から負圧発生原理によりテープに吸引力を生じさせるスライダー型へ変更することにより高密度記録に対処することが可能になった回転磁気ヘッド装置においても、平滑化される磁気テープの走行性に関して以下のような問題点を有する。
上述の突出型の回転磁気ヘッド装置101において、図21に示すように、回転ドラム103に磁気ヘッド部105を搭載する際には、図23、図24及び図25に示すように、ヘッド配置用の切り欠き溝106を設け、この切り欠き溝106内部にヘッドチップ105aを載せたヘッドベース105bをネジ107にて保持し、ヘッドベース105b先端に位置するヘッドチップ105aを20〜30μm程度回転ドラム103のドラム円周面103aから突き出す構造をとる。図24及び図25は、この回転ドラム103に搭載された突出型とされた磁気ヘッド部105、固定ドラム104及びドラムに巻かれて走行する磁気テープ102の状態、所謂エアーフィルムと磁気ヘッド部が磁気テープを突出させた形状であるテント形状に関するモデル状態を示す図である。
図21に示すように、回転ドラム103と磁気テープ102との間に空気が流れ込んで生じたエアーフィルムにより磁気テープ102は定常状態として回転ドラム103のドラム円周面103aから数μm〜10数μm程度浮上しており、さらに突出された磁気ヘッド部105により持ち上げられてテント形状と称される信号の記録再生に良好な接触状態、所謂ヘッド当たりが良好な状態を保てるように磁気ヘッド部105の突出量が設定される。この際、エアーフィルムの定常浮上位置から一旦切り欠き溝106内部に吸い込まれる磁気テープ102をテープの剛性に抗いつつ、エアーフィルムの定常浮上位置よりもさらに突出する構造を取ることから、磁気ヘッド部105に大きな接触圧力が生じることが分かる。
一方、負圧発生原理を利用するスライダー型の回転磁気ヘッド装置121の場合、図26に示すように、回転ドラム123に磁気ヘッド部125を搭載する際には、図23、図27及び図28に示すように、ヘッド配置用の切り欠き溝126を設け、この切り欠き溝126内部にヘッドチップ125aを載せたヘッドベース125bをネジ127にて保持し、ヘッドベース125b先端に位置するヘッドチップ125aを回転ドラム123のドラム円周面123aの内側に配置する構造をとる。
この回転磁気ヘッド装置121は、エアーフィルムの定常浮上位置から窓奥に吸い込まれた磁気テープ122を磁気テープ122の剛性に逆らいつつ、さらに負圧発生原理によりスライダー型の磁気ヘッド部125に接触させることから突出型の磁気ヘッド部に比べてより低接触面圧を実現することとなり、信号の記録再生に良好な接触状態を実現するだけでなく、磁気ヘッド部125の摩耗寿命を長命化することが可能となる。
しかしながら、上述の突出型の回転磁気ヘッド装置101及び負圧発生原理を利用した回転型磁気ヘッド装置121において、磁気ヘッド部105,125と磁気テープ102,122との接触状態に関連して磁気テープ102,122と回転ドラム103,123との接触状態については、回転ドラム103,123に磁気テープ102,122が巻設されている各領域、所謂磁気テープの巻き始め(所謂ドラム入口)や巻き終わり(所謂ドラム出口)で異なった様相を示す。
例えば、上述の突出型の回転磁気ヘッド装置101において、図29及び図30に示すように、ドラム入口側ではエアーを多く巻き込む上部回転ドラム103に対して、ヘッド配置用の切り欠き溝106近傍を除くと磁気テープ102の大半は、10数μm浮上した状態にあり、下部固定ドラム104と磁気テープ102の接触面積は、非常に少ない。これに対して、図31及び図32に示すように、ドラム出口側では、ドラム入口側で巻き込まれたエアーが少なくなり、ヘッド配置用の切り欠き溝106近傍を除くと磁気テープ102は、上部回転ドラム103に対して数μmの浮上量でしかなく、その大半は下部固定ドラム102と接触する形態を示す。このことは、ドラムに対するテープ走行、つまりドラムと磁気テープ102の摩擦状態が異なることになり、ドラム出口側の方が摩擦抵抗が大きく貼り付き易いことを意味する。
このことは、負圧発生原理を利用するスライダー型の回転磁気ヘッド装置121の場合は、図33、図34に示すように、ヘッド配置用の切り欠き溝126の内部に磁気テープ122を一旦吸い込ませて突出型の磁気ヘッド部の場合と逆のテント形状、すなわち逆向きの曲面形状を形成することから、従来の突出型回転磁気ヘッド装置101の場合に比べて、その出口側では特に、上述したテープ貼り付きトラブルが発生し易いことになる。
このテープ貼り付きトラブルは、特にエアーフィルムが不安定な状態から安定な状態へと形成される前、例えば、回転ドラムが停止状態から動き出した走行開始直後や通常走行から巻き戻しへとモードが変化するようなモード切換え時の瞬間において、顕著に発生し易くなる。
この貼り付きトラブルを低減する方法として、磁気テープの表面を粗くして固定ドラムとの接触点を減らすか、逆に固定ドラムの表面自体をテープとの接触点を減らすように粗く変える方法が考えられる。しかしながら、磁気テープの表面性を粗くすると本来の目的である短波長化による高密度記録達成の妨げとなるし、固定ドラム表面を粗くする場合には貼り付き自体は低減できるが、逆に磁気テープに引っ掻き傷を付ける等の問題が生じる。
これら以外の対策として、エアーフィルムを供給するだけでなくテープを押し上げて固定ドラムとの接触面積を減らすダミーヘッドを設けることが考えられる。例えば、特開平7−73422号公報では、中ドラム回転装置におけるテープ貼り付き対策に言及し、上部固定ドラムと中部回転ドラムとの隙間でエアーフィルムが吸入されて上部固定ドラムに磁気テープが貼り付き易くなる問題を記録再生ヘッドよりも高く上部固定ドラムに近い位置にダミーヘッドを設けることにより克服している。(特許文献2参照)。
しかしながら、特開平7−73422号公報の内容を負圧発生原理を利用するスライダー型の回転磁気ヘッド装置121に応用する場合、ダミーヘッドの取り付け高さ位置は、下部固定ドラム124に近づけるため、記録再生を担うスライダー型の磁気ヘッド部125と略同じ高さ位置に設置することとなり、エアーフィルムが供給されて貼り付き対策としては効果が見られるも、このままでは、図23に示すヘッド配置用の切り欠き溝126の縁エッジ部126aや角エッジ部126bで磁気テープ122にスクラッチ傷等のダメージを与える等の問題が生じてしまう。(特許文献2参照)。
従って、磁気テープと下部固定ドラムとの貼り付き対策として突出型ダミーヘッドを設ける場合には、磁気テープにヘッド配置窓の縁エッジ部や角エッジ部によるスクラッチ傷対策を考慮してダミーヘッドのテント形状自体を変更する方法を採用しない限りは、有効な改善策となりえない。
これらをまとめると、トラックピッチが数μm以下になる高密度記録の新規フォーマットVTRを商品化する際には、磁気ヘッド部には短波長(高周波)に対応して感度の高い磁気抵抗型ヘッドが必要不可欠であり、このヘッドの摩耗寿命を延命する手法としてドラムのヘッド配置窓奥に負圧発生原理を採用したスライダー構造の磁気ヘッド部の配設が必須である。しかしながら、ヘッド配置用凹部へのテープ吸い込みに起因してテープが下部固定ドラムと貼り付き易くなることから、突出型ダミーヘッドを併設することで貼り付き対策が有効となりうるものの、副作用である窓の切り欠きエッジ部、特に縁部分や角部分にて受けるスクラッチ傷等のテープダメージを従来の回転磁気ヘッド装置に比べて低減することが非常に重要になる。すなわち、この問題をクリアすることが金属薄膜媒体の特性を活かした次世代高容量磁気記録フォーマットVTR商品における製品化の鍵となる。
特開2003−242617号公報 特開平7−73422号公報
本発明の目的は、磁気ヘッド部の低摩耗化を実現するとともに、磁気テープの貼り付き及び損傷を防止し、高密度化及び高容量化を実現する回転磁気ヘッド装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明に係る回転磁気ヘッド装置は、一対のテープリール間に亘って走行する磁気テープに対して傾斜した回転軸を中心に回転され、その外周面に沿って磁気テープが走行される円筒状の回転ドラムと、回転ドラムの外周面に形成された凹部に設けられ、回転ドラムの外周面に沿って走行される磁気テープに摺接して磁気テープに対して信号の記録又は再生を行う磁気ヘッド部と、回転ドラムの外周面から突出して形成され、回転ドラムの外周面に沿って走行される磁気テープと当接する複数の当接部とを備え、複数の当接部は、回転ドラムの周回り方向に等間隔に配置されていることを特徴とする。
本発明に係る回転磁気ヘッド装置は、回転ドラムの外周面に形成された凹部内に設けられた磁気ヘッド部と回転ドラムの外周面から突出して形成された当接部とにより、磁気テープと磁気ヘッド部との間に負圧を生じさせ、磁気テープと磁気ヘッド部とを安定して適切な接触圧で接触させて摩耗を低減することを可能とするとともに、当接部を回転ドラムの周回り方向に等間隔に配置することで、磁気テープと固定ドラムとの貼り付き、及び、回転ドラムの凹部の縁部分及び角部分等による磁気テープの損傷を防止することを可能とする。よって、本発明に係る回転磁気ヘッド装置は、磁気ヘッド部の摩耗を低減し、磁気テープの貼り付き及び損傷を防止するとともに、高密度高容量且つ良好な記録再生を実現する。
以下、本発明が適用された回転磁気ヘッド装置を用いた記録再生装置について、図面を参照して説明する。本発明が適用された回転磁気ヘッド装置を用いた記録再生装置は、磁気テープを記録媒体として用いる磁気記録再生装置であり、例えば、ビデオテープレコーダ、オーディオテープレコーダ又はコンピュータ用データストレージシステム等として使用される。そして、この記録再生装置は、磁気テープに対して傾斜した回転軸を中心に回転する回転ドラムを用いて記録再生を行うヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置である。
この記録再生装置10は、図1に示すように、磁気テープ2を供給する供給リールとなる第1のテープリール11と、第1のテープリール11から供給された磁気テープ2を巻き取る巻き取りリールとなる第2のテープリール12と、第1のテープリール11と第2のテープリール12との間に亘って走行する磁気テープ2の走行方向に対して軸心がやや斜めに傾斜して配設され、走行される磁気テープ2に対して情報の記録又は再生を行う回転磁気ヘッド装置1と、磁気テープ2を回転磁気ヘッド装置1の外周面に巻き付くように、所望の方向に走行させるための複数のガイドローラ13,14,15,16,17と、ピンチローラ18との間に磁気テープを狭持して、磁気テープ2を所定の速度で走行させるキャプスタン19と、このキャプスタン19を駆動させるキャプスタンモータ20とを備える。
この記録再生装置10において、テープカセットに収納された磁気テープ2に対して、信号の記録又は再生を行う際には、ガイドローラ13,14,15,16,17が挿入されたテープカセットから磁気テープ2を引き出すとともに、引き出した磁気テープ2を回転磁気ヘッド装置1の回転ドラムの外周面に巻き付けて、所定のテープパスを形成し、キャプスタン19をキャプスタンモータ20により回転駆動させることにより、磁気テープ2を回転ドラムの外周面に摺動させて、回転磁気ヘッド装置1の磁気ヘッド部が磁気テープ2へのデータの記録や、磁気テープ2からのデータの再生を行う。
記録再生装置10において、回転駆動されたキャプスタン19と、ピンチローラ18との間に狭持されて走行される磁気テープ2は、供給リールである第1のテープリール11からガイドローラ13,14を経て、回転磁気ヘッド装置1の外周面に巻き付くように送られ、回転磁気ヘッド装置1の磁気ヘッド部34,35で記録再生が行われて、ガイドローラ15,16、キャプスタン19、ピンチローラ18、ガイドローラ17を経て、巻き取りリールである第2のテープリール12へと送られる。
すなわち、第1のテープリール11から供給された磁気テープ2は、キャプスタンモータ20により回転駆動されるキャプスタン19によって所定の速度にて送られ、回転駆動される回転磁気ヘッド装置1に設けられた記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35に所定の接触圧にて接触し摺動した後に、第2のテープリール12に巻き取られる。
ここで、上述した記録再生装置10の回転磁気ヘッド装置1について詳細に説明する。
本発明を適用した回転磁気ヘッド装置1は、図2及び図3に示すように、第1及び第2のテープリール11,12間に亘って走行する磁気テープ2に対して傾斜した回転軸を中心に回転され、その外周面31aに沿って磁気テープ2が走行される円筒状の回転ドラム31と、回転ドラム31の下部に設けられ、記録再生装置10のシャーシに対して固定された固定ドラム32と、回転ドラム31を回転駆動するモータと、回転ドラム31の外周面31aに形成された凹部38内に設けられ、走行される磁気テープ2に摺接して磁気テープ2に対して信号の記録を行う記録用磁気ヘッド部34と、回転ドラム31の外周面31aに形成された凹部39内に設けられ、走行される磁気テープ2に摺接して磁気テープ2に対して信号の再生を行う再生用磁気ヘッド部35と、回転ドラム31の外周面から突出して形成され、走行される磁気テープ2と当接する当接部を有する複数のダミーヘッド36,37とを備える。
回転磁気ヘッド装置1において、固定ドラム32は、回転することなく保持されるドラムである。この固定ドラム32の側面には、図4に示すように、磁気テープ2の走行方向に沿ってリードガイド部41が形成されている。このリードガイド部41は、磁気テープ2の走行方向に沿って、段差状に形成されている。記録再生時に磁気テープ2はこのリードガイド部41に沿って走行する。そして、この固定ドラム2と中心軸が一致するように、回転ドラム31が配されている。また、固定ドラム32は、磁気テープ2に傷を付けず、かつ、貼り付きを防止するため、最大粗さ高さRmaxが0.5〜3.0μm程度の範囲で加工仕上げがなされている。
回転ドラム31は、磁気テープ2に対する記録再生時に、モータによって所定の回転速度で回転駆動されるドラムである。この回転ドラム31は、固定ドラム32と略同径の円筒状に形成されてなり、固定ドラム32と中心軸が一致するように配されている。そして、図2に示すように、この回転ドラム31の固定ドラム32側には、外周面上に略矩形に形成されるヘッド配置用の凹部38,39が設けられており、この凹部38,39内に、磁気テープ2に情報を記録する再生用磁気ヘッド部35と、磁気テープ2に記録された情報を再生する記録用磁気ヘッド部34とが設けられている。また、回転ドラム31は、磁気テープ2を傷つけないように、その円周面の表面粗さを特殊な凹部形成部分を除き、最大粗さ高さRmaxで0.5μm以下程度に加工仕上げがなされている。
回転磁気ヘッド装置1において、図3に示すように、記録用磁気ヘッド部34と再生用磁気ヘッド部35は、対向する位置に配置される。また、ダミーヘッド36,37は、記録用磁気ヘッド部34及び再生用磁気ヘッド部35の中間の対向する位置、すなわち、回転ドラム31の周回り方向に等間隔に配置される。すなわち、回転ドラム31の固定ドラム32側であって、凹部38,39の間の対向する位置には、外周面上に略矩形に形成されるダミーヘッド配置用の凹部44,45が設けられており、この凹部に取り付けられて外周面から突出するように、それぞれダミーヘッド36,37が設けられている。
回転磁気ヘッド装置1において、上述の配置は、回転ドラム31に対する磁気テープ2のラップ角を考慮して、回転ドラム31に巻かれた磁気テープ2と1箇所以上のダミーヘッドが常に摺接する状態で、かつ軸心に対称に複数個設配置されているので、安定したエアーフィルムを供給し、磁気テープ2と固定ドラム32との貼り付きを防止する。
記録用磁気ヘッド部34及び再生用磁気ヘッド部35は、図4、図5に示すように、ヘッド配置用の凹部38,39内に、ヘッドチップ34a,35aを載せたヘッドベース42をネジ43にて保持し、ヘッドベース先端に位置するヘッドチップ34a,35aがドラム円周面31aの内側に位置するように配置される。
記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35の磁気テープ2の摺接する摺接面34b,35bは、略平面状に形成され、摺接面の中心と回転ドラムの回転中心とを結ぶ直線に対して直交する方向に配置されるとともに、略矩形に形成され、例えば、1mm×1.2mm程度の長方形に形成されている。尚、摺接面34b、35bの形状は、平面状に限られるものではなく、平面形状に類するものも含む。
上述した回転ドラム31の外周面に形成された凹部38,39は、図6及び図7に示すように、外周面上において、略矩形に形成された磁気ヘッド部34,35の摺接面34b,35bの各辺と間隙を有して平行な辺からなる略矩形に形成されている。略矩形に形成された凹部38,39の大きさは、ヘッドマウントに際して、凹部38,39内部にヘッドベース42に乗ったヘッドチップ34a,35aを設置し、ヘッド自体の突出量やヘッドチップ先端部の曲率中心を先端部を調整することを考慮して、ヘッドチップ34a,35aの幅方向及び長手方向の大きさよりも0.2〜1.0mmの範囲だけ大きく形成されている。
換言すると、凹部38,39を形成するそれぞれの辺と摺接面34a,35aを形成するそれぞれの辺との間の間隙は、回転ドラム31の回転方向(水平方向から回転ドラム31の傾斜方向に傾斜した方向)に対向する間隙の合計、及び回転ドラム31の軸方向(垂直方向から回転ドラム31の傾斜方向に傾斜した方向)に対向する間隙の合計がそれぞれ0.2mm以上1.0mm以下とされている。図7に示すように、磁気ヘッド部34,35の摺接面34b,35bの上述の回転方向の長さをAとし,上述の軸方向の長さをBとし、凹部38,39の上述の回転方向の長さを(A+α1)とし,上述の軸方向の長さを(B+α2)とすると、上述の回転方向に対向する間隙の合計α1及び上述の軸方向に対向する間隙の合計α2は、いずれも0.2〜1.0mmの範囲とされる。また、磁気テープ2と接触する凹部38,39のエッジ部分近傍の領域38e,39eについては、その表面を最大粗さRmaxが0.2μm以下を満足するようにバフ研磨等の表面仕上げを行い、スクラッチ傷を発生させないようにする。
一般的に、ヘッド配置用の凹部38,39のエッジ部分である縁部38a,39a及び角部38b、39bに依る磁気テープ2の損傷は、磁気テープ2が凹部に吸い込まれる現象に因ることから、磁気テープ2が縁部38a,39a及び角部38b,39bに接触しないよう凹部38,39の大きさを極力小さくすることで改善される。
回転磁気ヘッド装置1では、凹部38,39の大きさを上述のように磁気ヘッド部34,35の摺接面34a,35aに対して回転ドラム31の回転方向及び軸方向においてそれぞれ0.2〜1.0mmだけ大きく形成したことから、エッジ部分である縁部38a,39a及び角部38b、39bによる磁気テープ2のスクラッチ傷等の損傷を防止することができる。
回転磁気ヘッド装置1において、ヘッド配置用の凹部38,39は、図4に示すように、切り抜き孔構造で形成されており、従来の切り欠き溝構造に比べて、記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35と固定ドラム32との間隙部分で消失するエアーフィルムが低減し、エアーフィルムの残存量が増えるので、良好な貼り付き防止を可能とする。磁気テープ2と接触する凹部38,39のエッジ部分近傍の領域38e,39eについては、その表面を最大粗さRmaxが0.2μm以下を満足するようにバフ研磨等の表面仕上げを行い、スクラッチ傷を発生させないようにされている。
尚、ヘッド配置用の凹部38,39は、切り欠き溝構造で形成しても、上述の構成により、磁気テープ2の貼り付き及び損傷等を防止することができる。
また、ヘッド配置用の凹部は、切り欠き溝構造として、記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35のマウント時にカバー部材等により切り抜き孔構造とすることでも、同様の効果が得られる。
記録用磁気ヘッド部34は、例えばインダクティブ型磁気ヘッドであり、一対の磁気コアが磁気ギャップを介して接合されるとともに、磁気コアにコイルが巻装されてなる磁気ヘッドである。
インダクティブ型磁気ヘッドである記録用磁気ヘッド部34は、具体的には、図8に示すように、磁気コア51a,51bが、フェライト等からなる軟磁性基板52a,52bと、当該軟磁性基板52a,52b上に形成された金属磁性膜53a,53bとからなり、一対の磁気コア51a,51bが、磁気ギャップ54を挟んで金属磁性膜53a,53bが対向するように接合されるとともに巻線溝55a,55bにコイル56a,56bが巻装されてなる、いわゆるMIG(Metal In Gap)型の磁気ヘッドが特に好適である。
このような記録用磁気ヘッド部34は、先端部が回転ドラム31の外周部から突き出ないように外周面より内側に配置されている。さらに、記録用磁気ヘッド部34は、磁気テープ2との摺接面34bが、走行する磁気テープ2に対向して略平面状に形成されている。
一方、再生用磁気ヘッド部35はMRヘッド(磁気抵抗型磁気ヘッド)であり、磁気テープ2からの磁気信号を磁気抵抗効果を利用して検出する感磁素子としてMR素子を備えた磁気ヘッドである。一般に、MRヘッドは、電磁誘導を利用して記録再生を行うインダクティブ型磁気ヘッドよりも感度が高く再生出力が大きいので、高密度記録に適している。従って、再生用磁気ヘッド部35としてMRヘッドを用いることで、より高密度記録化を実現できる。
そして、このMRヘッドである再生用磁気ヘッド部35は、図9及び図10に示すように、軟磁性材料からなる一対の磁気シールド60,61と、絶縁体62を介して一対の磁気シールド60,61によって挟持されたMR素子部63と、MR素子部63の両端にそれぞれ配された永久磁石膜64a,64bと、MR素子部63の両端にそれぞれ配された導体部65a,65bとを備える。
MR素子部63は、例えば、磁気抵抗効果を有するMR素子と、MR素子に垂直バイアス磁界を印加するSAL(Soft Adjacent Layer)膜と、MR素子とSAL膜との間に配された絶縁体膜とからなる。
永久磁石膜64a,64bは、MR素子に水平バイアス磁界を印加する。また、導体部65a,65bは、端部に形成された外部端子66a,66bを介してMR素子にセンス電流を供給する。
この再生用磁気ヘッド部35において、MR素子部63は、平面形状が略矩形状となるように形成されており、その短軸方向が磁気テープ摺接面35bに対して略垂直となり、かつ、その一側面が磁気テープ摺接面35bに露呈するように、一対の磁気シールド60,61によって絶縁体62を介して挟持されている。
このような再生用磁気ヘッド部35は、少なくとも一部が回転ドラム31の外周部から突き出すように、回転ドラム31に搭載されている。さらに、再生用磁気ヘッド部35は、磁気テープ摺接面35bが、走行する磁気テープに対向して略平面に形成されている。
ダミーヘッド36,37は、磁気テープ2に対する記録再生を行わないヘッドである。このダミーヘッド36,37は、少なくとも一部が回転ドラム31の外周部から突き出すように、回転ドラム31に設けられる。
ダミーヘッド36,37は、図11及び図12に示すように、ダミーヘッド配置用の凹部44,45に、磁気テープ2に当接させる当接部36b,37bを有するヘッドチップ36a,37aを載せたヘッドベース46をネジ47にて保持し、ヘッドベース46先端に位置するヘッドチップ36a,37aがドラム円周面31aから突出するように配置される。
ダミーヘッド36,37の磁気テープ2に対向する側に設けられた磁気テープ2に当接させる当接部36a,37aは、図13に示すように、回転ドラム31の回転軸方向(磁気テープ2の幅方向)の長さX1、すなわち、回転ドラム31の回転軸方向の長さが50μm以上150μm以下とされる。また、ドラム円周面31aから当接部36a,37aの先端までの突出量X2は、10μm以上20μm以下とされる。
ダミーヘッド36,37の当接部36a,37aの上述の回転軸方向の長さX1は、大きくすることにより良好なエアーフィルム発生させるが、大きくすることにより、磁気ヘッド部34,35と磁気テープ2との摩擦抵抗を増加させる。
回転磁気ヘッド装置1において、ダミーヘッド36,37の当接部36a,37aの上述の回転軸方向の長さX1は、50〜150μmとしたことにより、磁気ヘッド部34,35と磁気テープ2との低摩擦化を実現するとともに適切なエアーフィルムの性能を得ることが可能となる。
また、ダミーヘッド36,37の当接部36a,37aは、図14に示すように、回転ドラム31の回転軸方向(磁気テープ2の幅方向)、すなわち回転ドラム31の回転軸を含む平面上に第1の曲率半径Rlと、回転ドラム31の回転方向(磁気テープ2の長手方向)、すなわち、回転ドラム31の回転軸と直交する平面上に第2の曲率半径Rmとを有する曲面形状とされる。尚、図14中RTは、Rトップ部、すなわち、第1の曲率半径と第2の曲率半径との交点であり、且つ、最も突出した部分を表すものである。
図14に示すように、ダミーヘッド36,37の当接部36a,37aの第1及び第2の曲率半径Rl,Rmについては、実験の結果から上述の回転軸方向の第1の曲率半径Rl、及び上述の回転方向の第2の曲率半径Rmをそれぞれ、Rl=0.5〜5.0mm、Rm=3.0〜8.0mmの範囲に限定することでスクラッチ傷を与えず、良好な摺接が得られることがわかった。これらの範囲よりも大きいと、図15(a)に示すように、ダミーヘッド36,37への片当たりが発生して磁気テープ2にダメージを与え易く、またこれらの範囲よりも小さいと磁気テープ2のテンションが急に変化するモード移行時に磁気テープ2にスクラッチ傷を与え易くなる。図15(a)において、所定の第1及び第2の曲率半径を有するダミーヘッド36,37に比較するための、第1及び第2の曲率半径を大きくしたダミーヘッド71と磁気テープ2とが、ヘッドチップの先端角部が摺接している領域K1において片当たりが発生している。
回転磁気ヘッド装置1において、当接部36a,37aの第1及び第2の曲率半径Rl,RmがRl=0.5〜5.0mm、Rm=3.0〜8.0mmの範囲を満たすことによりダミーヘッド36,37の磁気テープ2への片当たりを防止し、磁気テープ2へのスクラッチ傷等を防止することができる。
また、ダミーヘッド36,37の当接部36a,37aのドラム円周面31aより突出する突出長さX2は、図13に示すように、10〜20μmとされる。ダミーヘッド36,37の突出量は、大きくすると良好なエアーフィルムが得られるが、図15(b)に示すように、磁気テープ2に片当たりし、スキャン傷等のダメージを与えてしまう。実験を行うことにより、スキャン傷等のダメージを与えないで想定されるエアフィルムが得られる突出長さが10〜20μmであることが得られた。図15(b)において、所定の突出量とされたダミーヘッド36,37と比較するための、突出量を大きくしたダミーヘッド72と磁気テープ2とが、ヘッドチップの先端突部が摺接している領域K2において片当たりが発生している。
回転磁気ヘッド装置1において、当接部36a,37aの外周面より突出する突出長さが、10〜20μmとされることで、スキャン傷等の損傷を与えることなく、適切なエアフィルムを得ることができる。
上述した回転ドラム31の外周面に形成されたダミーヘッド配置用の凹部44,45は、図16及び図17に示すように、外周面上において、略矩形に形成されたダミーヘッド36,37のドラム円周面31aにおける断面の各辺と間隙を有して平行な辺からなる略矩形に形成されている。略矩形に形成された凹部44,45の大きさは、ヘッドマウントに際して、凹部44,45内部にヘッドベース46に乗ったヘッドチップ36a,37aを設置し、ヘッド自体の突出量やヘッドチップ先端部の曲率中心を先端部の突き出し中心になるように、アオリ角等を調整する所謂Rトップ調整を考慮して、ヘッドチップ36a,37aの幅方向及び長手方向の大きさよりも所定量だけ大きく形成されている。
換言すると、凹部44,45を形成するそれぞれの辺とダミーヘッド36,37の断面の各辺との間の間隙は、回転ドラム31の回転方向(水平方向から回転ドラム31の傾斜方向に傾斜した方向)に対向する間隙の合計、及び回転ドラム31の軸方向(垂直方向から回転ドラム31の傾斜方向に傾斜した方向)に対向する間隙の合計が所定量とされている。図17に示すように、ダミーヘッド36,37の摺接面36a,37aの上述の回転方向の長さCとし,上述の軸方向の長さをDとし、凹部44,45の上述の回転方向の長さを(C+α3)とし,上述の軸方向の長さを(D+α4)とすると、上述の回転方向に対向する間隙の合計α3及び上述の軸方向に対向する間隙の合計α4は、所定の範囲とされる。
ヘッド配置用の凹部44,45のエッジ部分である縁部44a,45a及び角部44b、45bに依るテープダメージは、磁気テープ2が一旦窓奥に吸い込まれる現象に因ることから、磁気テープ2を吸い込ませないよう凹部44,45の大きさを極力小さくすることで改善される。尚、ここでは、ダミーヘッド36,37が回転ドラム31のドラム円周面31aから突き出す形状とされているので、凹部44,45は、ドラム円周面31aの内側に位置するように配置される記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35を配置するための凹部38,39に比べて間隙量α3,α4を厳格に規定していないが、上述の凹部38,39と同様に、間隙量α3,α4についても、例えば、間隙量α1,α2と同様に、0.2〜1.0mm程度に規定してもよい。この場合には、エッジ部分である縁部44a,45a及び角部44b、45bによる磁気テープ2のスクラッチ傷等の防止をさらに確実にすることができる。同様に、磁気テープ2と接触する凹部44,45のエッジ部分近傍の領域44e,45eについても、上述の領域38e,39eと同様に、その表面を最大粗さRmaxが0.2μm以下を満足するようにバフ研磨等の表面仕上げを行ってもよく、表面仕上げをした場合には、スクラッチ傷の発生をさらに確実に防止できる。
回転磁気ヘッド装置1において、ダミーヘッド配置用の凹部44、45は、図11に示すように、切り抜き孔構造で形成されており、従来の切り欠き溝構造に比べて、ダミーヘッド36,37と固定ドラム32との間隙部分で消失するエアーフィルムが低減し、エアーフィルムの残存量が増えるので、良好な貼り付き防止を可能とする。尚、ダミーヘッド配置用の凹部は、切り欠き溝構造で形成しても、上述の構成により、磁気テープ2の貼り付き及び損傷等を防止することができる。
また、ダミーヘッド配置用の凹部は、図18及び図19に示すように、切り欠き溝構造として、ダミーヘッドのマウント時にカバー部材44c,45c等をネジ44d,45dにより取り付けて、切り抜き孔構造とすることでも、同様の効果が得られる。尚、この場合において、磁気テープ2と接触する凹部のエッジ部分近傍の領域44e,45eについては、その表面を最大粗さRmaxが0.2μm以下を満足するようにバフ研磨等の表面仕上げを行い、スクラッチ傷を発生させないようにする。
後述するように、回転磁気ヘッド装置1において、記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35が磁気テープ2と摺動して情報信号を記録又は再生する際に、ダミーヘッド36,37が記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35に先行して当接させ、記録用及び再生用磁気ヘッド部を凹部に配置し摺接面を外周面より内側に配置させることにより、適切なエアフィルムを発生させると共に、磁気ヘッド部周辺を負圧状態とし、記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35が磁気テープ2に対して適切な貼り付け力で接触するようにし、記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35の摩耗を低減する。
以上のように構成した回転磁気ヘッド装置1において、磁気テープ2が走行され、回転ドラム31が回転すると、回転磁気ヘッド装置1のドラム面と磁気テープ2との間に空気が入り込み、回転磁気ヘッド装置1のドラム面に対して所定量浮上した状態で磁気テープ2が走行する。
これは、回転磁気ヘッド装置1のドラム円周面31aと磁気テープ2との間に空気層(エアフィルム)が形成され、この空気層と磁気テープ2を挟んで位置する大気との間の圧力差が磁気テープ2のテープテンション等との関係で、均衡状態を保ち、これにより所定の浮上量で磁気テープ2が回転磁気ヘッド装置1のドラム円周面31aに沿って走行するためである。
そして、テープ摺接面が略平面に形成された記録用又は再生用磁気ヘッド部34,35に磁気テープ2が近接すると、摺接面34a,35aの前端縁により空気層が押し退けられるため、摺接面34a,35aと磁気テープ2との間への空気の流入が少なくなり、この間隙が減圧されて磁気テープ2が磁気ヘッド部34,35に吸着される圧力、すなわち、負圧が発生し、結果として、磁気テープ2が摺接面34a,35aに吸着されて接触することになる。磁気テープ2にデータを記録する際は、記録用磁気ヘッド部(インダクティブ型磁気ヘッド)34と磁気テープ2とが接触されて摺動されることにより、記録用磁気ヘッド部34が磁気テープ2に記録を行う。また、磁気テープ2からデータを再生する際は、再生用磁気ヘッド部(MRヘッド)35と磁気テープ2とが接触されて摺動されることにより、記録用磁気ヘッド部34により記録されたデータを再生用磁気ヘッド部35が再生を行う。
そして、回転磁気ヘッド装置1において、かかる磁気テープ2と磁気ヘッド部34,35の摺接面34a,35aとの接触は、負圧によるものであるため、適切な接触圧で安定して摺接させることができ、磁気ヘッド部34,35の摩耗を防止すると、良好な記録再生特性が得られる。
尚、上述の回転磁気ヘッド装置1において、磁気ヘッド部34,35及びダミーヘッド36,37の配置は、図3に示すように構成したが、これに限られるものではなく、回転ドラム31に巻かれた磁気テープ2と1箇所以上のダミーヘッドが常に摺接する状態で、かつ軸心に対称に複数個配置されて設けられればよい。
回転磁気ヘッド装置1において、図20に示すように、配置してもよい。すなわち、対向する位置に配置された記録用及び再生用磁気ヘッド部34、35に先行する位置、すなわち、記録用及び再生用磁気ヘッド部から角度βを回転方向と逆方向に隔てて、ダミーヘッド36,37が配置するように構成してもよい。図20に示すように、ダミーヘッド36,37を配置した場合においても、回転ドラム31に対する磁気テープ2のラップ角を考慮して、回転ドラム31に巻かれた磁気テープ2と1箇所以上のダミーヘッドが常に摺接する状態で、かつ軸心に対称に複数個設配置されているので、安定したエアーフィルムを供給し、磁気テープ2と固定ドラム32との貼り付きを防止する。
本発明が適用された回転磁気ヘッド装置1は、回転ドラム31の外周面に形成された凹部37,38内に設けられた記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35と回転ドラム31の外周面から突出して形成されたダミーヘッド36,37とにより、磁気テープ2と記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35との間に負圧を生じさせ、磁気テープ2と記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35とを安定して適切な接触圧で接触させ記録再生特性を向上させるとともに、記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35の摩耗を低減することができる。
また、本発明が適用された回転磁気ヘッド装置1は、ダミーヘッド36,37を回転ドラム31の周回り方向に等間隔に配置すること、及び、回転ドラムに巻き回された磁気テープ2が常に1箇所以上のダミーヘッドに当接することで、記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35及び磁気テープ2の摩耗を低減することを可能とするとともに、磁気テープ2と磁気ヘッド部34,35との間に常に安定したエアーフィルムを形成し、磁気テープ2と固定ドラム32との貼り付きを防止することができる。
さらに、本発明が適用された回転磁気ヘッド装置1は、記録用及び再生用磁気ヘッド素子34,35と、これらが配置される凹部38,39との間隙を一定の範囲内とすることにより、回転ドラム31の凹部38、39の縁部分及び角部分等による磁気テープ2の損傷を防止することを可能とする。
また、本発明が適用された回転磁気ヘッド装置1は、ダミーヘッド36,37と、これらが配置される凹部44,45との間隙を一定の範囲内とすることにより、回転ドラム31の凹部44,45の縁部分及び角部分等による磁気テープ2の損傷を防止することを可能とする。
さらに、本発明が適用された回転磁気ヘッド装置1は、ダミーヘッド36,37の当接部36a,37aの回転ドラム31の回転軸方向の長さX1を、所定の範囲としたことにより、磁気ヘッド部34,35と磁気テープ2との低摩擦化を実現するとともに適切なエアーフィルム性能を得ることが可能となる。
また、本発明が適用された回転磁気ヘッド装置1は、ダミーヘッド36,37の当接部36a,37aの曲面形状を所定の範囲を満たす第1及び第2の曲率半径により形成されるように構成したので、ダミーヘッド36,37の磁気テープ2への片当たりを防止し、磁気テープ2へのスクラッチ傷等を防止することができる。
本発明が適用された回転磁気ヘッド装置1は、安定して適切な接触圧で磁気ヘッド部34,35と磁気テープ2とを接触させることができるので、再生用磁気ヘッド部にMRヘッドを用いることができ、高密度且つ高容量な記録再生を実現する。
よって、本発明に係る回転磁気ヘッド装置1は、負圧原理を利用することにより記録用及び再生用磁気ヘッド部34,35の摩耗を低減し、磁気テープ2の損傷を防止するとともに、高密度高容量且つ良好な記録再生を実現する。
本発明を適用した回転磁気ヘッド装置を用いた記録再生装置の構成の概略を示す平面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の構成を示す斜視図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の平断面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の縦断面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の平断面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の正面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の回転ドラムに形成された凹部の正面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の記録用磁気ヘッド部の斜視図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の再生用磁気ヘッド部の斜視図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の再生用磁気ヘッド部の摺接面の平面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置のダミーヘッドの縦断面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置のダミーヘッドの平断面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置のダミーヘッドの要部断面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置のダミーヘッドの当接部の斜視図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置のダミーヘッドに比較して、(a)は、ダミーヘッドの曲率半径が所定の半径より大きいときの磁気テープへ片当たりしている状態を示す図であり、(b)は、ダミーヘッドの突出量が所定の量より大きいときの磁気テープへ片当たりしている状態を示す図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置のダミーヘッドの正面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の回転ドラムに形成されたダミーヘッド配置用の凹部の正面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の切り欠き溝構造のダミーヘッド配置用凹部に、ダミーヘッド及びカバー部材を取り付けた例を示す縦断面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の切り欠き溝構造のダミーヘッド配置用凹部に、ダミーヘッド及びカバー部材を取り付けた例を示す平断面図である。 本発明を適用した回転磁気ヘッド装置の記録用及び再生用磁気ヘッド部並びにダミーヘッドの配置の他の例を示す平断面図である。 従来の突出型の回転磁気ヘッド装置の斜視図である。 回転磁気ヘッド装置に用いられる負圧発生原理について説明するものであり、(a)は、一般的なハードディスクメディアとスライダーヘッドとの間に発生する空気の流れを説明する図であり、(b)は、フレキシブルメディアとスライダーヘッドとの間に発生する空気の流れを説明する図であり、(c)は、フレキシブルメディアとスライダーヘッドとの間に負圧が発生した状態を説明する図である。 従来の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部を配置するための凹部を示す斜視図である。 従来の突出型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の縦断面図である。 従来の突出型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の平断面図である。 従来のスライダー型の回転磁気ヘッド装置の斜視図である。 従来のスライダー型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の縦断面図である。 従来のスライダー型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の平断面図である。 従来の突出型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部のドラム入口側の縦断面図である。 従来の突出型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部のドラム入口側の平断面図である。 従来の突出型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部のドラム出口側の縦断面図である。 従来の突出型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部のドラム出口側の平断面図である。 従来のスライダー型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部のドラム出口側の縦断面図である。 従来のスライダー型の回転磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部のドラム出口側の平断面図である。
符号の説明
1 回転磁気ヘッド装置、 10 記録再生装置、 11 第1のテープリール、 12 第2のテープリール、 13,14,15,16,17 ガイドローラ、 18 ピンチローラ、 19 キャプスタン、 31 回転ドラム、 32 固定ドラム、 34 記録用磁気ヘッド部、 35 再生用磁気ヘッド部、 36,37 ダミーヘッド、 38,39 ヘッド配置用の凹部、 44,45 ダミーヘッド配置用の凹部

Claims (3)

  1. 一対のテープリール間に亘って走行する磁気テープに対して傾斜した回転軸を中心に回転され、その外周面に沿って上記磁気テープが走行される円筒状の回転ドラムと、
    上記回転ドラムの外周面に形成された凹部に設けられ、上記回転ドラムの外周面に沿って走行される磁気テープに摺接して磁気テープに対して信号の記録又は再生を行う磁気ヘッド部と、
    上記回転ドラムの外周面から突出して形成され、上記回転ドラムの外周面に沿って走行される磁気テープと当接する複数の当接部とを備え、
    上記複数の当接部は、上記回転ドラムの周回り方向に等間隔に配置されていることを特徴とする回転磁気ヘッド装置。
  2. 上記磁気ヘッド部の上記磁気テープに摺接する摺接面は、略矩形に形成され、
    上記回転ドラムの外周面に設けられた凹部は、上記矩形に形成された摺接面の各辺と間隙を有して平行な辺からなる略矩形に形成され、
    対向する間隙の合計が0.2mm以上1.0mm以下であることを特徴とする請求項1記載の回転磁気ヘッド装置。
  3. 上記複数の当接部の上記磁気テープに当接する当接面は、それぞれ、上記磁気テープの幅方向の長さが、50μm以上150μm以下に形成され、
    上記当接面は、上記回転ドラムの回転軸方向に0.5mm以上5.0mm以下の第1の曲率半径と、上記回転ドラムの回転方向に10μm以上20μm以下の第2の曲率半径とを有する曲面形状に形成されることを特徴とする請求項1記載の回転磁気ヘッド装置。
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