JP3524410B2 - プロペラファン - Google Patents

プロペラファン

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JP3524410B2
JP3524410B2 JP37004298A JP37004298A JP3524410B2 JP 3524410 B2 JP3524410 B2 JP 3524410B2 JP 37004298 A JP37004298 A JP 37004298A JP 37004298 A JP37004298 A JP 37004298A JP 3524410 B2 JP3524410 B2 JP 3524410B2
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propeller fan
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空調装置の
熱交換器内を流動する作動ガスの冷却または加熱を行う
空気等の媒体をポンプする送風機あるいは換気装置等に
用いられるプロペラファンに関し、特に送風装置の低騒
音化及び高効率化に好適なプロペラファンに関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の送風装置の要部の斜視図で
ある。送風装置1を構成する主要部はプロペラファン2
とベルマウス3である。プロペラファン2は円筒状のボ
ス4と複数の翼5から成り、翼5はボス4の外周表面の
円周方向に沿い、複数枚が等間隔に設けられている。翼
5は、ボス4の中心軸6の正方向を矢印方向Pに決める
と、そのP方向に対して左捩じれ曲面を成す。この翼5
の曲面は、ボス4の外表面4aに加えて前縁5a、外縁
5b、後縁5c及び各々の縁を滑らかに連結する前連結
部即ち翼先端部5d、後連結部5eで形成される。一般
的に翼先端部5dが鎌状に尖った形態を成し、外縁5b
は軸6に対し半径一定で直径dなる形態を成す。
【0003】ベルマウス3は、プロペラファン2の外径
dに対し所定の隙間εを成す厚さtの円弧状オリフィス
7を設けた板状体である。ベルマウス3とプロペラファ
ン2は適宜の手段で同軸上に固定され、プロペラファン
2は図示しない電動機、内燃機関、プーリ等の駆動手段
で駆動される。
【0004】今、プロペラファン2が白抜き矢印Nで示
す右方向に回転すると、上流Eから下流Fに向かい中心
軸6の正方向Pの流れが生じる。この種のプロペラファ
ン2は、低静圧で大風量を得る為、即ち送風性能向上の
為、オリフィス7の厚さtを薄くし、翼5を上流側に突
き出す構造が一般に用いられる。
【0005】この様子は図9の円周方向に沿い外方から
中心に向かうB−B展開図で示した図10に示してあ
る。図10において、7aはオリフィス7の前縁であ
り、ベルマウス3の前縁でもある。7bはオリフィス7
の後縁であり、オリフィス7は幅tの帯状を成し、翼5
の外縁5bの投影は翼数に応じて等間隔に並ぶ。Lf、
Lbは夫々オリフィス7の前縁7a及び後縁7bに対す
る翼5の突出量を示し、オリフィス前縁7aに対し大き
く突出しているのが解る。
【0006】プロペラファン2は、樹脂製の場合、ボス
4と翼5が一体に成形されるのが一般であるが、ボス4
と翼5を別体に加工して一体に組み立てる場合も用途に
より材料を選択的に用いて行われる。いずれの場合も、
翼5の外縁5bの翼の厚み方向断面はバリ取りを施した
程度の鋭い形状をなしている。この様子を図9のC−C
断面により図11に示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の送風装
置1では、翼5の先端部5d及び外縁5bの大部分はベ
ルマウス3の厚みからはみ出していること、及び図11
に示すように翼5の流れに対する迎え角ψが大きいこと
もあり、翼先端部5dから剥離による渦(翼先端渦)8
が発生し、これが図12のように翼5の翼面上且つ翼先
端部5dの下流域に流線に沿って発達しやすい。また、
翼5において流れの上流側の面(負圧面)と下流側の面
(正圧面)の圧力差により流れが正圧面から負圧面へと
向かう2次流れが生じ、これが発達して図10に示すよ
うな翼端渦(馬蹄渦)9となりやすい。
【0008】図12に示す如く翼5の先端部及び外縁の
上流で発生した翼先端渦8と馬蹄渦9は、それぞれ下流
に流され、翼5の負圧面上を変動、発達、更には互いに
干渉しあいながら通過する。
【0009】また、静圧の比較的高い動作点即ち中圧域
及び高圧域にて動作する場合には、翼5の後縁5cから
ボス4の外表面4aにかけて剥離領域10が大きく発達
し(図10参照)、騒音発生の大きな原因となる。これ
は図13に示すファン直後の平均風速分布の測定結果か
ら窺える。但し、図13はファン直後の軸方向風速Vを
ファンの翼端風速Utにて無次元表示した無次元風速で
示している。また、この剥離領域の影響により翼先端渦
8及び馬蹄渦9がめくれあがり、ベルマウス3に衝突し
たり、翼間を流れて次の翼5に衝突したりして、更なる
乱れや圧力変動が発生し、騒音発生の原因になるという
問題があった。
【0010】本発明は、上記問題解決のため、プロペラ
ファンの翼中央部の形状を適切にして翼先端部及び翼端
部より生じる渦の変動、発達を抑制し、ベルマウスや翼
との干渉音を低減するとともに、翼面上の剥離を防ぎ、
風量を増加させ高効率化できるプロペラファンを提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプロペラファン
は、円筒状のボスの外周面に複数枚の翼を設け、該翼が
前記ボスの中心軸に対し半径一定の翼外周部と、前記翼
外周部とボス外周面に連結する翼前縁部及び翼後縁部
と、前記翼外周部と前記翼前縁部の連結部である翼先端
部と、前記翼外周部と前記翼後縁部の連結部である翼後
連結部とで形成されるプロペラファンにおいて、前記翼
先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、翼間を流れる
翼先端渦の流れに沿った一つの溝を前記翼先端部から前
記翼後縁部まで設けたことを特徴とする。また、前記翼
先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、翼間を流れる
翼先端渦の流れに沿った一つの溝を前記翼先端部から前
記翼後縁部までの途中から前記翼後縁部まで設けてもよ
い。このとき、前記溝を翼の最大厚み位置より下流域か
ら設けるのが望ましい。
【0012】また、本発明のプロペラファンは、前記中
心軸から前記翼後縁部における溝の外周までの距離を
r、前記中心軸から前記翼外周部までの半径をR、溝の
無次元位置をλ=r/Rとしたとき、この無次元位置λ
を、0.40≦λ≦0.98の範囲で設定したことを特
徴とする。
【0013】また、この無次元位置λを、0.50≦λ
≦0.64の範囲で設定してもよい。
【0014】また、この無次元位置λを、0.60≦λ
≦0.76の範囲で設定してもよい。
【0015】また、この無次元位置λを、0.74≦λ
≦0.84の範囲で設定してもよい。
【0016】また、本発明のプロペラファンは、前記無
次元位置(0.50≦λ≦0.64、0.60≦λ≦
0.76、0.74≦λ≦0.84)に形成した溝のさ
らに外側に溝を形成し、該外側溝の無次元位置λを、
0.86≦λ≦0.96の範囲で設定したことを特徴と
する。
【0017】また、本発明のプロペラファンは、さらに
前記翼先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、前記翼
外周部から翼後縁部までの溝を設けてもよいし、前記翼
先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、前記翼前縁部
から翼後縁部までの溝を設けてもよい。
【0018】また、本発明の流体送り装置は、前記プロ
ペラファンと、該プロペラファンを駆動する駆動モータ
とから成る送風機を設けたことを特徴とする。
【0019】本発明に係るプロペラファンは、ファンの
鎌形状先端部の下流域にあたる翼面上に流線に沿った溝
を設けているので、この溝に翼端から生じる渦(馬蹄
渦)と翼先端部から生じる渦(翼先端渦)をある程度保
持させることができ、そのため渦の変動、発達を抑制
し、ベルマウスや翼との干渉音を低減することができる
とともに、溝に保持された渦のエネルギーを翼面上の剥
離領域にそそぎ込むことで剥離を防ぐことができ、風量
を増加させ高効率化できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て、図を参照しながら説明する。
【0021】(第1実施形態)本発明に係る第1実施形
態を図1〜図5により説明する。図1は本実施形態のプ
ロペラファンの図で、(a)は正面図、(b)は(a)
のA−A矢視断面図である。
【0022】図1において、本実施形態のプロペラファ
ン2は翼5の負圧面上に、鎌形状翼先端部5dの下流域
にあたる翼面上に流線に沿った溝11が設けられてい
る。そのほかは従来例と同一であり、説明を省略する。
【0023】図2は、圧力係数0.19の溝11の半径
方向位置r(ファンの回転中心から溝の外周までの距
離)を最適値にとったときの空力特性図で、(a)は圧
力流量特性、(b)はファン効率特性の各図である。上
記構成の作用と効果は、図2に示すように同じ静圧にお
いて風量が増し、そのため効率も向上する。図3は、溝
11の位置をその動作点で最大の効果を発揮する位置に
あわせたときの本実施形態ファンの直後の軸方向風速分
布図である。この図からも窺えるように本実施形態の剥
離領域が小さくなっているのが窺える。
【0024】この理由について図4を参照して説明す
る。図4は本実施形態と従来例の翼面上の流れ及び渦の
挙動の説明図である。図1に示したように、ファン2の
鎌形状翼先端部5dの下流域にあたる負圧側翼面上に流
線に沿った溝11を設けているので、この溝に翼端から
生じる馬蹄渦9と翼先端部から生じる翼先端渦8をある
程度、翼5に沿って保持させることができる。図4
(a)の従来例に比較して図4(b)の本実施例を見る
と、従来よりも剥離領域10が小さく、馬蹄渦9と翼先
端渦8が翼5に沿って流れている。これは、渦の変動、
発達を抑制し、溝11に保持された渦のエネルギーを翼
面上の剥離領域10にそそぎ込むことで剥離を防ぐこと
ができたためである。
【0025】ここで、翼後縁部5cにおける溝11の半
径方向位置(ファンの回転中心から溝11の外周までの
距離)をr、ファンの半径をR、溝の形成位置をファン
の半径で無次元表示した無次元位置λ=r/Rとする。
無次元位置λを、0.40≦λ≦0.98の範囲に設定
すると、大きな騒音低減及び高効率化の効果が認められ
た。
【0026】さらに、無次元位置λを、0.50≦λ≦
0.64の範囲に設定すると、低圧域での動作時におい
て大きな騒音低減及び高効率化の効果が認められた。
【0027】また、無次元位置λを、0.60≦λ≦
0.76の範囲に設定すると、中圧域での動作時におい
て大きな騒音低減及び高効率化の効果が認められた。
【0028】また、無次元位置λを、0.74≦λ≦
0.84の範囲に設定すると、高圧域での動作時におい
て大きな騒音低減及び高効率化の効果が認められた。
【0029】溝を上述の無次元位置λの範囲に形成する
と、騒音値及び効率化においても従来ファンに比べて改
善されることが確認できた。これは、剥離領域から発生
する騒音を低減できただけでなく、翼先端渦及び馬蹄渦
の変動、発達を抑制し、ベルマウスや翼との干渉音を低
減することができたためである。
【0030】尚、上記溝11は翼先端部5d、翼前縁部
5aおよび翼外周部5bから翼後縁部5cまで施しても
よいし、途中から施してもよい。特に、翼を厚肉に形成
し、翼断面形状を図5様な翼型にする場合には、翼の最
大厚み位置より下流域から溝11を施すことが望まし
い。また、上記溝11は、負圧側翼面上だけでなく、必
要に応じて正圧側翼面上に施してもよい。
【0031】(第2実施形態)本発明に係る第2実施形
態を図6により説明する。図6は本実施形態のプロペラ
ファンの図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−
A矢視断面図である。
【0032】図6において、本実施形態プロペラファン
2は翼5の負圧面上に、鎌形状翼先端部5dの下流域に
あたる翼面上に流線に沿った溝11が2本設けられてい
る。そのほかは従来例と同一であり説明を省略する。
【0033】本実施形態のファンにおける内側の溝は第
1実施形態で示された溝であり、外側の溝の無次元位置
を、0.86≦λ≦0.96の位置に設ける。この位置
が馬蹄渦8を保持するに最も都合のよい位置であるの
で、馬蹄渦は発生の直後にこの第2の溝により保持され
るため、その成長が抑制され、それに伴う騒音が低減で
きるだけでなく、この第2の溝に馬蹄渦を、第1の溝に
翼先端渦を別々に保持できるため、互いの渦の干渉によ
る騒音をさらに低減できる。
【0034】尚、上記溝11は翼先端部5d、翼前縁部
5aおよび翼外周部5bから翼後縁部5cまで施しても
よいし、途中から施してもよい。特に、翼を厚肉に形成
し、翼断面形状を図5の様な翼型にする場合には、翼の
最大厚み位置より下流域から溝11に施すことが望まし
い。また、上記溝11は、負圧側翼面上だけでなく、必
要に応じて正圧側翼面上に施してもよい。
【0035】(第3実施形態)本発明に係る第3実施形
態を図7により説明する。図7は本実施形態のプロペラ
ファンの図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−
A矢視断面図である。
【0036】図7において、本実施形態プロペラファン
2は翼5の負圧面上に、鎌形状翼先端部5dの下流域に
あたる翼面上に流線に沿った溝11が多数設けられてい
る。そのほかは従来例と同一であり説明を省略する。
【0037】本実施形態のファンにおける溝11は第1
実施形態で示された溝11が狭い間隔で多数設けられた
ものである。従って、実施形態1及び2記載のプロペラ
ファンの特長をある程度併せ持つことができ、低圧域動
作時、中圧域動作時、高圧域動作時など、様々な動作点
での動作時において騒音低減及び高効率化できる。従っ
て、動作点が刻一刻変化するような環境下において効果
を発揮する。
【0038】尚、上記溝11は翼先端部5d、翼前縁部
5aおよび翼外周部5bから翼後縁部5cまで施しても
よいし、途中から施してもよい。特に、翼を厚肉に形成
し、翼断面形状を図5の様な翼型にする場合には、翼の
最大厚み位置より下流域から溝11を施すことが望まし
い。また、上記溝11は、何本設けてもよいし、負圧側
翼面上だけでなく、必要に応じて正圧側翼面上に施して
もよい。
【0039】(流体送り装置)次に、本発明に係る流体
送り装置の実施形態について説明する。図8は、空気調
和機の室外機12の本体内における送風装置1を示す構
成図である。この流体送り装置は、第1実施形態のプロ
ペラファン2と駆動モータ13から成る送風装置1を備
えており、この送風装置1によって流体を送出する構成
となっている。このような構成の流体送り装置として
は、例えば、空気清浄機、加湿器、ファンヒータ、冷却
装置、換気装置などがあるが、本実施形態の流体送り装
置は空気調和機の室外機12である。この室外機12内
には、室外熱交換器14が備えられており、上記送風装
置1により、効率的に熱交換を行う。
【0040】本実施形態の室外機12は、第1実施形態
のプロペラファン2を備えていることから、騒音が低減
された静かな室外機となる。また、プロペラファン2は
ファン効率が向上したものなので、省エネの実現した効
率のよい室外機となる。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されるので次
の効果を有する。
【0042】即ち、本発明のプロペラファンによれば、
翼先端渦及び馬蹄渦の変動、発達、ベルマウスや翼との
干渉を抑制でき、更には翼面上の剥離を防ぐことができ
るため、静粛且つ高効率なプロペラファンが得られる。
【0043】特に、本発明のプロペラファンによれば、
溝の無次元位置λを、0.50≦λ≦0.64の範囲で
設定したので、低圧域での動作時における低騒音化およ
び高効率化の最適化を行ったプロペラファンが得られ
る。
【0044】特に、本発明のプロペラファンによれば、
溝の無次元位置λを、0.60≦λ≦0.76の範囲で
設定したので、中圧域での動作時における低騒音化およ
び高効率化の最適化を行ったプロペラファンが得られ
る。
【0045】特に、本発明のプロペラファンによれば、
溝の無次元位置λを、0.74≦λ≦0.84の範囲で
設定したので、高圧域での動作時における低騒音化およ
び高効率化の最適化を行ったプロペラファンが得られ
る。
【0046】また、本発明のプロペラファンによれば、
溝の無次元位置(0.50≦λ≦0.64、0.60≦
λ≦0.76、0.74≦λ≦0.84)に形成した溝
のさらに外側に溝を形成し、該外側溝の無次元位置λ
を、0.86≦λ≦0.96の範囲で設定したので、馬
蹄渦と翼先端渦を別々に保持できるため、互いの渦の干
渉による騒音をある程度低減でき、低騒音化の効果がい
っそう得られるため、静粛且つ高効率なプロペラファン
が得られる。
【0047】また、本発明のプロペラファンによれば、
さらに前記翼先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、
前記翼外周部から翼後縁部までの溝を設けたり、前記翼
先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、前記翼前縁部
から翼後縁部までの溝を設けたりするので、前記プロペ
ラファンの特徴をある程度併せ持つことができるため、
様々な動作点での動作時において騒音低減及び高効率化
の効果が認められる。従って、動作点が刻一刻変化する
ような環境下において騒音、効率とも有利なプロペラフ
ァンが得られる。
【0048】また、本発明の流体送り装置は、前記プロ
ペラファンを備えた送風装置により構成されていること
から、効率が良好で省エネが達成され騒音の小さいもの
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態のプロペラファ
ンの正面図であり、(b)は本発明の第1実施形態のプ
ロペラファンの(a)のA−A矢視断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態のプロペラファンの圧力
係数0.19での溝の半径方向位置rを最適値にとった
ときの空力特性図である。
【図3】本発明の第1実施形態のプロペラファンの溝の
位置をその動作点で最大の効果を発揮する位置にあわせ
たときのファン直後の軸方向風速分布図である。
【図4】本実施形態と従来例の翼面上の流れ及び渦の挙
動の説明図である。
【図5】翼断面形状の一例である。
【図6】(a)は本発明の第2実施形態のプロペラファ
ンの正面図であり、(b)は本発明の第2実施形態のプ
ロペラファンの(a)のA−A矢視断面図である。
【図7】(a)は本発明の第3実施形態のプロペラファ
ンの正面図であり、(b)は本発明の第3実施形態のプ
ロペラファンの(a)のA−A矢視断面図である。
【図8】本発明の流体送り装置の一実施形態を示した構
成図である。
【図9】従来の送風装置の斜視図である。
【図10】従来の送風装置における翼先端渦、馬蹄渦の
翼間流れの説明図である。
【図11】従来の送風装置における翼先端渦の模式図で
ある。
【図12】従来の送風装置における負圧面上の翼先端
渦、馬蹄渦の模式図である。
【図13】従来の送風装置のファン直後の軸方向風速分
布図である。
【符号の説明】
2 プロペラファン 4 ボス 4a ボス外表面 5 翼 5c 翼後縁部 5d 翼先端部 11 溝 r 溝の半径方向位置 R ファンの半径

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のボスの外周面に複数枚の翼を設
    け、該翼が前記ボスの中心軸に対し半径一定の翼外周部
    と、前記翼外周部とボス外周面に連結する翼前縁部及び
    翼後縁部と、前記翼外周部と前記翼前縁部の連結部であ
    る翼先端部と、前記翼外周部と前記翼後縁部の連結部で
    ある翼後連結部とで形成されるプロペラファンにおい
    て、 前記翼先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、翼間を
    流れる翼先端渦の流れに沿った一つの溝を前記翼先端部
    から前記翼後縁部まで設けたことを特徴とするプロペラ
    ファン。
  2. 【請求項2】 円筒状のボスの外周面に複数枚の翼を設
    け、該翼が前記ボスの中心軸に対し半径一定の翼外周部
    と、前記翼外周部とボス外周面に連結する翼前縁部及び
    翼後縁部と、前記翼外周部と前記翼前縁部の連結部であ
    る翼先端部と、前記翼外周部と前記翼後縁部の連結部で
    ある翼後連結部とで形成されるプロペラファンにおい
    て、 前記翼先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、翼間を
    流れる翼先端渦の流れに沿った一つの溝を前記翼先端部
    から前記翼後縁部までの途中から前記翼後縁部まで設け
    たことを特徴とするプロペラファン。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のプロペラファンにおい
    て、 前記溝を翼の最大厚み位置より下流域から設けたことを
    特徴とするプロペラファン。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のプロペラファ
    ンにおいて、 前記中心軸から前記翼後縁部における溝の外周までの距
    離をr、前記中心軸から前記翼外周部までの半径をR、
    溝の無次元位置をλ=r/Rとしたとき、この無次元位
    置λを、0.40≦λ≦0.98の範囲で設定したこと
    を特徴とするプロペラファン。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3記載のプロペラファ
    ンにおいて、 前記中心軸から前記翼後縁部における溝の外周までの距
    離をr、前記中心軸から前記翼外周部までの半径をR、
    溝の無次元位置をλ=r/Rとしたとき、この無次元位
    置λを、0.50≦λ≦0.64の範囲で設定したこと
    を特徴とするプロペラファン。
  6. 【請求項6】 請求項1、2又は3記載のプロペラファ
    ンにおいて、 前記中心軸から前記翼後縁部における溝の外周までの距
    離をr、前記中心軸から前記翼外周部までの半径をR、
    溝の無次元位置をλ=r/Rとしたとき、この無次元位
    置λを、0.60≦λ≦0.76の範囲で設定したこと
    を特徴とするプロペラファン。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載のプロペラファンに
    おいて、 前記中心軸から前記翼後縁部における溝の外周までの距
    離をr、前記中心軸から前記翼外周部までの半径をR、
    溝の無次元位置をλ=r/Rとしたとき、この無次元位
    置λを、0.74≦λ≦0.84の範囲で設定したこと
    を特徴とするプロペラファン。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれかに記載のプロ
    ペラファンにおいて、 前記無次元位置に形成した溝のさらに外側に溝を形成
    し、該外側溝の無次元位置λを、0.86≦λ≦0.9
    6の範囲で設定したことを特徴とするプロペラファン。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至4のいずれかに記載のプロ
    ペラファンにおいて、 さらに前記翼先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、
    前記翼外周部から翼後縁部までの溝を設けたことを特徴
    とするプロペラファン。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4又は7に記載の
    プロペラファンにおいて、 さらに前記翼先端部の下流域にあたる負圧側翼面上に、
    前記翼前縁部から翼後縁部までの溝を設けたことを特徴
    とするプロペラファン。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至9のいずれかに記載のプ
    ロペラファンと、該プロペラファンを駆動する駆動モー
    タとから成る送風機を設けたことを特徴とする流体送り
    装置。
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