JP2002250298A - プロペラファン - Google Patents
プロペラファンInfo
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- JP2002250298A JP2002250298A JP2001047784A JP2001047784A JP2002250298A JP 2002250298 A JP2002250298 A JP 2002250298A JP 2001047784 A JP2001047784 A JP 2001047784A JP 2001047784 A JP2001047784 A JP 2001047784A JP 2002250298 A JP2002250298 A JP 2002250298A
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- propeller fan
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- curved surface
- outer peripheral
- blades
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 チップ渦の発生を原因とする騒音を極力低減
できるプロペラファンの提供を課題とする。 【解決手段】 各羽根44の外周縁部44bに、これら
羽根44をボスの軸線を含む断面で見た場合に、下流側
で凸曲面51かつ上流側で凹曲面52をなすチップ渦防
止部を、外周縁部44bに沿って形成する構成を採用し
た。
できるプロペラファンの提供を課題とする。 【解決手段】 各羽根44の外周縁部44bに、これら
羽根44をボスの軸線を含む断面で見た場合に、下流側
で凸曲面51かつ上流側で凹曲面52をなすチップ渦防
止部を、外周縁部44bに沿って形成する構成を採用し
た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空調装置の
熱交換器内を流動する作動ガスの冷却または加熱を行う
空気等の媒体をポンプする送風機あるいは換気装置等に
用いられる送風装置の低騒音化に好適なプロペラファン
に関するものである。
熱交換器内を流動する作動ガスの冷却または加熱を行う
空気等の媒体をポンプする送風機あるいは換気装置等に
用いられる送風装置の低騒音化に好適なプロペラファン
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の送風装置100の要部斜
視図であり、この送風装置100は、プロペラファン1
0及びベルマウス20をその主要構成要素としている。
なお、同図において、符号Aはプロペラファン10の上
流側、符号Bは下流側を示している。プロペラファン1
0は、円筒状のボス11と複数枚の羽根12からなり、
これら羽根12は、ボス11の外周表面の円周方向に沿
って一体に設けられている。また、各羽根12は、ボス
11の中心軸112回りの正方向を矢印方向Pに決めた
場合に左捻れ曲面をなし、その外形が、前縁121、外
周縁122、後縁123、これらを滑らかに連結する前
連結部124a及び後連結部124bによって形成さ
れ、概略前縁121側が尖った形態をなしている。な
お、外周縁122がなす半径の大きさは一定であり、直
径方向の大きさで外径d1をなしている。
視図であり、この送風装置100は、プロペラファン1
0及びベルマウス20をその主要構成要素としている。
なお、同図において、符号Aはプロペラファン10の上
流側、符号Bは下流側を示している。プロペラファン1
0は、円筒状のボス11と複数枚の羽根12からなり、
これら羽根12は、ボス11の外周表面の円周方向に沿
って一体に設けられている。また、各羽根12は、ボス
11の中心軸112回りの正方向を矢印方向Pに決めた
場合に左捻れ曲面をなし、その外形が、前縁121、外
周縁122、後縁123、これらを滑らかに連結する前
連結部124a及び後連結部124bによって形成さ
れ、概略前縁121側が尖った形態をなしている。な
お、外周縁122がなす半径の大きさは一定であり、直
径方向の大きさで外径d1をなしている。
【0003】ベルマウス20は、プロペラファン10の
外径dに対して所定の隙間εをなす内径d2,厚さtの
円弧状オリフィス21を有する板状体である(中実部
品、または、薄板による中空部品として成形される)。
ベルマウス20とプロペラファン10とは適宜手段で同
軸上に固定され、プロペラファン10が図示しない電動
機,内燃機関等の駆動手段で駆動される構成となってい
る。そして、プロペラファン10が白抜き矢印Rに示す
方向に回転すると、上流Aから下流Bに向かう流れが生
じる。
外径dに対して所定の隙間εをなす内径d2,厚さtの
円弧状オリフィス21を有する板状体である(中実部
品、または、薄板による中空部品として成形される)。
ベルマウス20とプロペラファン10とは適宜手段で同
軸上に固定され、プロペラファン10が図示しない電動
機,内燃機関等の駆動手段で駆動される構成となってい
る。そして、プロペラファン10が白抜き矢印Rに示す
方向に回転すると、上流Aから下流Bに向かう流れが生
じる。
【0004】この種のプロペラファン10は、送風性能
向上のために、オリフィス21の厚さtを薄くして羽根
12を上流A側に突き出させる構造が一般に用いられ
る。これを、プロペラファン10の外周よりその中心を
向く視線で見た展開図として図5に示す。同図におい
て、符号21aはオリフィス21の前縁であり、符号2
1bはオリフィス21の後縁を示している。そして、オ
リフィス21は、幅tの帯状をなしており、各羽根12
の外周縁122の投影が羽根枚数に応じて等間隔あるい
は不等間隔に並んでいる。符号Lf,Lbは、それぞれオ
リフィス21の前縁21a及び後縁21bに対する突出
量であり、各羽根12が前縁21aに対して大きく突出
している。
向上のために、オリフィス21の厚さtを薄くして羽根
12を上流A側に突き出させる構造が一般に用いられ
る。これを、プロペラファン10の外周よりその中心を
向く視線で見た展開図として図5に示す。同図におい
て、符号21aはオリフィス21の前縁であり、符号2
1bはオリフィス21の後縁を示している。そして、オ
リフィス21は、幅tの帯状をなしており、各羽根12
の外周縁122の投影が羽根枚数に応じて等間隔あるい
は不等間隔に並んでいる。符号Lf,Lbは、それぞれオ
リフィス21の前縁21a及び後縁21bに対する突出
量であり、各羽根12が前縁21aに対して大きく突出
している。
【0005】プロペラファン10は、樹脂製の場合はボ
ス11と各羽根12が一体に成形されるのが一般的であ
るが、ボス11と羽根12を別体に加工した後で一体に
組み立てる場合もある。いずれの場合においても、各羽
根12の外周縁122の厚み方向断面は、バリ取りを施
した程度の鋭い形状をなしている。この様子を図6に示
す。
ス11と各羽根12が一体に成形されるのが一般的であ
るが、ボス11と羽根12を別体に加工した後で一体に
組み立てる場合もある。いずれの場合においても、各羽
根12の外周縁122の厚み方向断面は、バリ取りを施
した程度の鋭い形状をなしている。この様子を図6に示
す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記説明の従来のプロ
ペラファン10を備えた送風装置100では、各羽根1
2の外周縁122の大部分がベルマウス21の厚みから
はみだしていることや、図6に示すように各羽根12の
流れに対する迎え角ψが大きいことなどから、各羽根1
2の半径方向に沿う流れの剥離が起こり、図5に示すい
わゆるチップ渦30が発生しやすい。
ペラファン10を備えた送風装置100では、各羽根1
2の外周縁122の大部分がベルマウス21の厚みから
はみだしていることや、図6に示すように各羽根12の
流れに対する迎え角ψが大きいことなどから、各羽根1
2の半径方向に沿う流れの剥離が起こり、図5に示すい
わゆるチップ渦30が発生しやすい。
【0007】このチップ渦30の発生状況を模式的に図
5及び図7に示す。図7に示す如く各羽根12の外周縁
122の上流で発生したチップ渦30は、下流に流され
てベルマウス20に衝突する。また、図5に示すよう
に、羽根12の外周縁122の上流で発生したチップ渦
30が翼間を流れて次の羽根12に衝突することもあ
る。以上説明のように、チップ渦30が発生すると、こ
れが騒音発生の原因になるという問題があった。すなわ
ち、(1)このチップ渦30自体が騒音を発したり、
(2)このチップ渦30がベルマウス20と衝突するこ
とにより騒音を発したり、(3)このチップ渦30が隣
の(次の)羽12と衝突することにより騒音を発したり
するという問題である。
5及び図7に示す。図7に示す如く各羽根12の外周縁
122の上流で発生したチップ渦30は、下流に流され
てベルマウス20に衝突する。また、図5に示すよう
に、羽根12の外周縁122の上流で発生したチップ渦
30が翼間を流れて次の羽根12に衝突することもあ
る。以上説明のように、チップ渦30が発生すると、こ
れが騒音発生の原因になるという問題があった。すなわ
ち、(1)このチップ渦30自体が騒音を発したり、
(2)このチップ渦30がベルマウス20と衝突するこ
とにより騒音を発したり、(3)このチップ渦30が隣
の(次の)羽12と衝突することにより騒音を発したり
するという問題である。
【0008】このチップ渦30を原因とする騒音の低減
を目的として、例えば特開平6−173895号公報の
プロペラファンでは、図8に示すように、各羽根12の
外周縁部に、流体主流方向傾斜した小翼wを設ける構成
が開示されている。このプロペラファンによれば、羽根
12の半径方向に沿った流れの剥離を生じにくくしてチ
ップ渦の発生を抑えられるので、騒音の低減を可能とし
ている。しかしながら、大風量化に対応するには更なる
大幅な低騒音化が強く切望されている。
を目的として、例えば特開平6−173895号公報の
プロペラファンでは、図8に示すように、各羽根12の
外周縁部に、流体主流方向傾斜した小翼wを設ける構成
が開示されている。このプロペラファンによれば、羽根
12の半径方向に沿った流れの剥離を生じにくくしてチ
ップ渦の発生を抑えられるので、騒音の低減を可能とし
ている。しかしながら、大風量化に対応するには更なる
大幅な低騒音化が強く切望されている。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、チップ渦の発生を原因とする騒音を極力低減できる
プロペラファンの提供を目的とする。
で、チップ渦の発生を原因とする騒音を極力低減できる
プロペラファンの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採用した。すなわち、請求項
1記載のプロペラファンは、ボスの周囲に複数枚の羽根
を備え、前記各羽根の回転により上流側の流体を下流側
に送り出すプロペラファンであり、前記各羽根の外周縁
部には、これら羽根を前記ボスの軸線を含む断面で見た
場合に、前記下流側で凸曲面かつ前記上流側で凹曲面を
なすチップ渦防止部が、前記外周縁部に沿って設けられ
ていることを特徴とする。
決するために以下の手段を採用した。すなわち、請求項
1記載のプロペラファンは、ボスの周囲に複数枚の羽根
を備え、前記各羽根の回転により上流側の流体を下流側
に送り出すプロペラファンであり、前記各羽根の外周縁
部には、これら羽根を前記ボスの軸線を含む断面で見た
場合に、前記下流側で凸曲面かつ前記上流側で凹曲面を
なすチップ渦防止部が、前記外周縁部に沿って設けられ
ていることを特徴とする。
【0011】上記請求項1記載のプロペラファンによれ
ば、下記理由(a)及び(b)により、チップ渦の発生
を極力低減させることができるようになる。すなわち、 (a)各羽根の下流側においては、上流側から各羽根を
通過する際の流体流れが、チップ渦防止部の凸曲面に沿
って各羽根の下流側面に緩やかに回り込む付着流れとな
るので、各羽根の外周縁部より剥離するチップ渦を生じ
にくくなる。 (b)また、各羽根の上流側においては、各羽根の上流
側面に沿って外周縁部側に向かう流体流れを、チップ渦
防止部の凹曲面内に閉じこめることにより、この流体流
れが外周縁部の外側へと逃げ出すチップ渦を生じにくく
なる。
ば、下記理由(a)及び(b)により、チップ渦の発生
を極力低減させることができるようになる。すなわち、 (a)各羽根の下流側においては、上流側から各羽根を
通過する際の流体流れが、チップ渦防止部の凸曲面に沿
って各羽根の下流側面に緩やかに回り込む付着流れとな
るので、各羽根の外周縁部より剥離するチップ渦を生じ
にくくなる。 (b)また、各羽根の上流側においては、各羽根の上流
側面に沿って外周縁部側に向かう流体流れを、チップ渦
防止部の凹曲面内に閉じこめることにより、この流体流
れが外周縁部の外側へと逃げ出すチップ渦を生じにくく
なる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のプロペラファンの一実施
形態について、図1〜図3を参照しながら以下に説明を
行う。しかしながら、本発明がこれのみに限定解釈され
るものでないことは、もちろんである。なお、図1は、
本実施形態のプロペラファンを示す図であって、その上
流側から見た正面図である。また、図2は、同プロペラ
ファンを図1のE−E線より見た断面図である。また、
図3は、同プロペラファンの要部を示す図であって、図
2のF部拡大図である。
形態について、図1〜図3を参照しながら以下に説明を
行う。しかしながら、本発明がこれのみに限定解釈され
るものでないことは、もちろんである。なお、図1は、
本実施形態のプロペラファンを示す図であって、その上
流側から見た正面図である。また、図2は、同プロペラ
ファンを図1のE−E線より見た断面図である。また、
図3は、同プロペラファンの要部を示す図であって、図
2のF部拡大図である。
【0013】図1に示すように、本実施形態のプロペラ
ファン41は、送風装置40の構成要素の一部であり、
ベルマウス42と同軸配置されている。なお、同図にお
いて、紙面手前側がプロペラファン41の上流側、紙面
裏側がプロペラファン41の下流側である。
ファン41は、送風装置40の構成要素の一部であり、
ベルマウス42と同軸配置されている。なお、同図にお
いて、紙面手前側がプロペラファン41の上流側、紙面
裏側がプロペラファン41の下流側である。
【0014】プロペラファン41は、円筒状のボス43
とその周囲の複数枚の羽根44からなり、これら羽根4
4は、ボス43の外周表面の円周方向に沿って一体に設
けられている。また、各羽根44は、ボス43の中心軸
43a回りの回転方向を同図の矢印R方向に決めた場合
に左捻れ曲面をなし、その外形が、前縁44a、外周縁
部44b、後縁44c、これらを滑らかに連結する前連
結部44d及び後連結部44eによって形成されてい
る。なお、外周縁部44bがなす半径の大きさは一定で
あり、直径方向の大きさで外径d3をなしている。ま
た、プロペラファン41は、樹脂製の場合はボス43と
各羽根44が一体に成形されるのが一般的であるが、ボ
ス43と各羽根44を別体に加工した後に一体に組み立
てる場合もある。
とその周囲の複数枚の羽根44からなり、これら羽根4
4は、ボス43の外周表面の円周方向に沿って一体に設
けられている。また、各羽根44は、ボス43の中心軸
43a回りの回転方向を同図の矢印R方向に決めた場合
に左捻れ曲面をなし、その外形が、前縁44a、外周縁
部44b、後縁44c、これらを滑らかに連結する前連
結部44d及び後連結部44eによって形成されてい
る。なお、外周縁部44bがなす半径の大きさは一定で
あり、直径方向の大きさで外径d3をなしている。ま
た、プロペラファン41は、樹脂製の場合はボス43と
各羽根44が一体に成形されるのが一般的であるが、ボ
ス43と各羽根44を別体に加工した後に一体に組み立
てる場合もある。
【0015】そして、本実施形態のプロペラファン41
では、各羽根44の外周縁部44bに、これら羽根44
をボス43の中心軸43a(軸線)を含む断面(図2に
示す断面)で見た場合に、下流側で凸曲面51かつ上流
側で凹曲面52をなすチップ渦防止部50が、外周縁部
44bに沿って形成されている。凸曲面51は、図3に
示す断面で見た場合、羽根44の下流側面44fより半
径r1の半円形状に大きく膨らんだ主凸曲面51aと、
この主凸曲面51aと下流側面44fとの間を緩やかに
つなぐ曲面である連続曲面51bとから構成されてい
る。そして、この主凸曲面51aの端縁51a1は、上
流側から下流側に向かう流れの導入口となっており、ス
ムーズに流れを主凸曲面51aに導けるように、流れの
方向に略平行となっている。そして、この凸曲面51
は、何れの箇所においてもボス43の中心軸43aを中
心とする半径上に位置する凸曲線状に形成されている。
では、各羽根44の外周縁部44bに、これら羽根44
をボス43の中心軸43a(軸線)を含む断面(図2に
示す断面)で見た場合に、下流側で凸曲面51かつ上流
側で凹曲面52をなすチップ渦防止部50が、外周縁部
44bに沿って形成されている。凸曲面51は、図3に
示す断面で見た場合、羽根44の下流側面44fより半
径r1の半円形状に大きく膨らんだ主凸曲面51aと、
この主凸曲面51aと下流側面44fとの間を緩やかに
つなぐ曲面である連続曲面51bとから構成されてい
る。そして、この主凸曲面51aの端縁51a1は、上
流側から下流側に向かう流れの導入口となっており、ス
ムーズに流れを主凸曲面51aに導けるように、流れの
方向に略平行となっている。そして、この凸曲面51
は、何れの箇所においてもボス43の中心軸43aを中
心とする半径上に位置する凸曲線状に形成されている。
【0016】凹曲面52は、図3に示す断面で見た場
合、羽根44の上流側面44gより半径r2の半円形状
に大きく膨らんだ主凹曲面52aと、この主凹曲面52
aと上流側側面44gとの間を緩やかにつなぐ曲面であ
る連続曲面52bとから構成されている。連続曲面52
bは、上流側面44gに沿ってボス43側から外周縁部
44b側に向かって流れる流れをスムーズに主凹曲面5
2a内に導くべく緩やかに連続した曲面形状をなしてい
る。そして、この主凹曲面52aの外側の端縁52a1
は、主凹曲面52a内に取り込んだ流れが更に外周側に
漏れるのを低減すべく、上流側からの流れの方向に略平
行となっている。そして、この凹曲面52は、図1に示
すように、何れの箇所においてもボス43の軸心を中心
とする半径上に位置する凹曲線状に形成されている。
合、羽根44の上流側面44gより半径r2の半円形状
に大きく膨らんだ主凹曲面52aと、この主凹曲面52
aと上流側側面44gとの間を緩やかにつなぐ曲面であ
る連続曲面52bとから構成されている。連続曲面52
bは、上流側面44gに沿ってボス43側から外周縁部
44b側に向かって流れる流れをスムーズに主凹曲面5
2a内に導くべく緩やかに連続した曲面形状をなしてい
る。そして、この主凹曲面52aの外側の端縁52a1
は、主凹曲面52a内に取り込んだ流れが更に外周側に
漏れるのを低減すべく、上流側からの流れの方向に略平
行となっている。そして、この凹曲面52は、図1に示
すように、何れの箇所においてもボス43の軸心を中心
とする半径上に位置する凹曲線状に形成されている。
【0017】図1及び図2に示す前記ベルマウス42
は、プロペラファン41の外径d3に対して所定の隙間
εをなす直径d4,厚さtの円弧状オリフィス42aを
有する板状体である。ベルマウス42とプロペラファン
41とは適宜手段で同軸上に固定され、プロペラファン
41が図示しない電動機,内燃機関等の駆動手段で駆動
される構成となっている。そして、プロペラファン41
が矢印R方向に回転すると、上流側から下流側に向かう
流れが生じる。
は、プロペラファン41の外径d3に対して所定の隙間
εをなす直径d4,厚さtの円弧状オリフィス42aを
有する板状体である。ベルマウス42とプロペラファン
41とは適宜手段で同軸上に固定され、プロペラファン
41が図示しない電動機,内燃機関等の駆動手段で駆動
される構成となっている。そして、プロペラファン41
が矢印R方向に回転すると、上流側から下流側に向かう
流れが生じる。
【0018】この時、図3に示すように、(a)各羽根
44の下流側においては、上流側から各羽根44を通過
する際の流体流れが、チップ渦防止部50の凸曲面51
に沿って各羽根44の下流側面44fに緩やかに回り込
む付着流れとなるので、各羽根44の外周縁部44bよ
り剥離するチップ渦を生じにくくなる。また、(b)各
羽根44の上流側においては、各羽根44の上流側面4
4gに沿って外周縁部44b側に向かう流体流れを、チ
ップ渦防止部50の凹曲面52内に取り込むことによ
り、この流体流れが外周縁部44bの外側へと逃げ出す
チップ渦を生じにくくなる。上記(a)及び(b)の作
用により、チップ渦の発生を極力低減させることができ
るようになる。
44の下流側においては、上流側から各羽根44を通過
する際の流体流れが、チップ渦防止部50の凸曲面51
に沿って各羽根44の下流側面44fに緩やかに回り込
む付着流れとなるので、各羽根44の外周縁部44bよ
り剥離するチップ渦を生じにくくなる。また、(b)各
羽根44の上流側においては、各羽根44の上流側面4
4gに沿って外周縁部44b側に向かう流体流れを、チ
ップ渦防止部50の凹曲面52内に取り込むことによ
り、この流体流れが外周縁部44bの外側へと逃げ出す
チップ渦を生じにくくなる。上記(a)及び(b)の作
用により、チップ渦の発生を極力低減させることができ
るようになる。
【0019】以上説明の本実施形態のプロペラファン4
1によれば、各羽根44の外周縁部44bに沿ってチッ
プ渦防止部50を備えたことにより、各羽根44の下流
側では、上流側からの流体流れを凸曲面51に付着させ
る付着流れとし、同時に、各羽根44の上流側では、各
羽根44の上流側面44gに沿って外周縁部44b側に
向かう流体流れをチップ渦防止部50の凹曲面52内に
閉じこめることができるので、チップ渦の発生を低減さ
せることができるようになる。したがって、チップ渦の
発生を原因とする騒音を極力低減することが可能とな
る。
1によれば、各羽根44の外周縁部44bに沿ってチッ
プ渦防止部50を備えたことにより、各羽根44の下流
側では、上流側からの流体流れを凸曲面51に付着させ
る付着流れとし、同時に、各羽根44の上流側では、各
羽根44の上流側面44gに沿って外周縁部44b側に
向かう流体流れをチップ渦防止部50の凹曲面52内に
閉じこめることができるので、チップ渦の発生を低減さ
せることができるようになる。したがって、チップ渦の
発生を原因とする騒音を極力低減することが可能とな
る。
【0020】なお、本実施形態のプロペラファン41の
用途としては、カーエアコン,空調装置,換気扇など、
低騒音が望まれる各種の流体圧送装置に適用可能であ
る。
用途としては、カーエアコン,空調装置,換気扇など、
低騒音が望まれる各種の流体圧送装置に適用可能であ
る。
【0021】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のプロペラファン
によれば、各羽根の外周縁部に沿ってチップ渦防止部を
備えたことにより、各羽根の下流側では、上流側からの
流体流れを凸曲面に付着させる付着流れとし、同時に、
各羽根の上流側では、各羽根の上流側の面に沿って外周
縁部側に向かう流体流れをチップ渦防止部の凹曲面内に
閉じこめることができるので、チップ渦の発生を低減さ
せることができるようになる。したがって、チップ渦の
発生を原因とする騒音を極力低減することが可能とな
る。
によれば、各羽根の外周縁部に沿ってチップ渦防止部を
備えたことにより、各羽根の下流側では、上流側からの
流体流れを凸曲面に付着させる付着流れとし、同時に、
各羽根の上流側では、各羽根の上流側の面に沿って外周
縁部側に向かう流体流れをチップ渦防止部の凹曲面内に
閉じこめることができるので、チップ渦の発生を低減さ
せることができるようになる。したがって、チップ渦の
発生を原因とする騒音を極力低減することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプロペラファンの一実施形態を示す
図であって、その上流側から見た正面図である。
図であって、その上流側から見た正面図である。
【図2】 同プロペラファンを示す図であって、図1の
E−E線より見た断面図である。
E−E線より見た断面図である。
【図3】 同プロペラファンの要部を示す図であって、
図2のF部拡大図である。
図2のF部拡大図である。
【図4】 従来のプロペラファンをその下流側より見た
斜視図である。
斜視図である。
【図5】 同プロペラファンの各羽根をその外周側より
見た場合の展開図である。
見た場合の展開図である。
【図6】 同プロペラファンの翼端の部分拡大図であ
る。
る。
【図7】 同プロペラファンからベルマウスに向かって
生じるチップ渦の状態を示す斜視図である。
生じるチップ渦の状態を示す斜視図である。
【図8】 従来の他のプロペラファンを示す図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のC−C断面図、
(c)は(b)のD部拡大図である。
て、(a)は正面図、(b)は(a)のC−C断面図、
(c)は(b)のD部拡大図である。
43・・・ボス 44・・・羽根 41・・・プロペラファン 44b・・・外周縁部 43a・・・中心軸(軸線) 51・・・凸曲面 52・・・凹曲面 50・・・チップ渦防止部
Claims (1)
- 【請求項1】 ボスの周囲に複数枚の羽根を備え、前記
各羽根の回転により上流側の流体を下流側に送り出すプ
ロペラファンであり、 前記各羽根の外周縁部には、これら羽根を前記ボスの軸
線を含む断面で見た場合に、前記下流側で凸曲面かつ前
記上流側で凹曲面をなすチップ渦防止部が、前記外周縁
部に沿って設けられていることを特徴とするプロペラフ
ァン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001047784A JP2002250298A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | プロペラファン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001047784A JP2002250298A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | プロペラファン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002250298A true JP2002250298A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18909142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001047784A Withdrawn JP2002250298A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | プロペラファン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002250298A (ja) |
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-
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- 2001-02-23 JP JP2001047784A patent/JP2002250298A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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