JP3523732B2 - 冷蔵庫内壁材 - Google Patents
冷蔵庫内壁材Info
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Description
に関する。更に詳しくは、フロン、代替フロン(フロン
R−123、フロンR−141b)、イソブタン等の耐
薬品性に優れたポリスチレン系樹脂シートからなる冷蔵
庫用内壁材に関するものである。
ウレタン発泡時に用いられるフロン等の溶媒に比較的耐
性のあるABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体)樹脂が用いられているが、安価なポリス
チレン系樹脂の耐薬品性を改善し冷蔵庫用内壁材とする
検討がなされている。
に優れ、衝撃強度および剛性に富むことから、シート成
形用材料として広く使用されている。しかしながら、ポ
リスチレン系樹脂は、有機溶媒や油類に対する耐性に劣
るため、これらを使用する部分への用途には適合しない
という問題点を有していた。かかる問題を解決するため
の技術として、特開平5−186660号公報では、ゴ
ム変性ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、スチ
レンブロック−イソプレンブロック−スチレンブロック
からなる水素添加トリブロック共重合体からなる組成物
を用いる方法が開示されている。樹脂組成物としては、
特開平4−63853号公報には、スチレン系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂、スチレン系ブロック共重合体エラ
ストマーからなる組成物が開示されており、また、特開
平6−25487号公報には、スチレン系樹脂、プロピ
レン系樹脂、スチレン−イソプレンブロック共重合体水
添物からなる組成物が開示されている。しかしながら、
いづれもシート構造体とした場合十分な剛性が得られな
いので、厚くしなければならならので、冷蔵庫内壁材と
して利用するには、ABS樹脂と比較してゴム変性ポリ
スチレン系樹脂の安価性が失われたり、耐薬品性が不十
分であり、実用化に到っていない。
脂のフロン、代替フロン、イソブタン等の耐薬品性を改
善した、安価な冷蔵庫内壁材を提供するものである。
レタン断熱層と接触する(イ)相がゴム変性スチレン系
樹脂40〜70重量%、連続相を形成するポリプロピレ
ン樹脂10〜40重量%、スチレン含量が40%以上で
あるスチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物
8〜30重量%からなり、(イ)相に接してゴム変性ス
チレン系樹脂からなる(ロ)相よりなり、前記(イ)
相、(ロ)相におけるゴム変性スチレン系樹脂の平均ゴ
ム粒子径が0.8〜5.0μの範囲にあり、かつ(イ)
相、(ロ)相の厚みがそれぞれ0.5〜3mm、2.0
〜5.5mmで構成されたシート状物からなることを特
徴とする冷蔵庫用内壁材である。
り、使用原材料中で比較的高価なスチレン−ブタジエン
ブロック共重合体水素添加物の使用量を少なくし、かつ
目的物性を維持できるので、ABS樹脂に対する価格優
位性を維持することが可能となる。また、本発明の冷蔵
庫用内壁材は、(イ)相のスチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体水素添加物のスチレン含量が50%以上であ
ることが好ましい。
おいてゴム変性スチレン系樹脂を構成するスチレン系単
量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−t
−ブチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエ
ンのような核置換スチレンなどのスチレン誘導体モノマ
ーの単独もしくは共重合体が用いられる。
(イ)相を構成する、ゴム変性スチレン系樹脂の分散相
となるゴム成分としては、ポリブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴムが挙げられる。分散相のゴム成分量
は3〜10重量%が好ましい。ポリプロピレン樹脂は市
販のもの、例えば住友化学(株)製、ノーブンAD57
1、三井石油化学(株)製、ハイポールB240,三菱
油化(株)製、EC9Bが使用できる。
素添加物は相溶化剤として作用し、ブタジエンブロック
部分の二重結合の85%以上が水素添加されているもの
が好ましい。(イ)相の組成は、ゴム変性スチレン系樹
脂40〜70重量%、ポリプロピレン樹脂10〜40重
量%、スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加
物8〜30重量%である。ゴム変性スチレン系樹脂が4
0重量%以下では剛性および耐熱性が不足し、70重量
%以上では耐薬品性が不足する。ポリプロピレン樹脂が
10重量%以下では、ゴム変性スチレン系樹脂中のマト
リックスの連続相がポリスチレンとなり耐薬品性が不足
し、40重量%以上では剛性および耐熱性が不足する。
スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物が8
重量%以下では、ゴム変性スチレン系樹脂とポリプロピ
レン樹脂との相溶性が悪く剛性や耐薬品性が悪化し組成
物の層剥離等の現象を引き起こし好ましくない。30%
以上では相溶化剤としての効果は変化が無いばかりでな
く、高価となり好ましくない。
変性スチレン系樹脂の平均ゴム粒子径は0.8〜5.0
μの範囲が好ましい。更に好ましくは、1.0〜3.0
μである。0.8μ以下では(イ)相の強度が低下し好
ましくない。5.0μ以上では重合系での制御が不安定
となる。本発明の(イ)相を構成するゴム変性スチレン
系樹脂のマトリックス中にポリプロピレン樹脂の連続相
を形成することが耐薬品性を向上させる。スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体水素添加物のスチレン含量が
40重量%以上にすることにより、ポリプロピレン樹脂
は、マトリックス中に連続相を形成する。40重量%以
下では連続相がポリスチレンとなり耐薬品性が不足し、
(イ)相の厚みを大きくしなければならないので好まし
くない。
良好なシートを提供するために必要であり、可能な限り
厚みを取ることが有効である。本発明の(イ)相、
(ロ)相の間に(イ)相と(ロ)相の中間の組成を用い
ることができる。その場合、シートハンドリングロスを
利用することが有効である。この中間層は、(ロ)相の
厚み分から配分することができ、その好ましい配分量
は、50%以下が好ましく、更には40%以下が好まし
い。
のハイインパクトポリスチレンの製造で多用されている
方法を用いる事が出来る。即ち、未架橋ゴムを重合液に
溶解し、この原料液を撹拌機付き反応器に供給し、重合
を行う。ゴム粒径の粒径制御は良く知られている一般的
な方法、即ち樹脂成分(マトリックス)PSの分子量に
よるもの、或いは撹拌器の回転数の増減に依って成し遂
げられる。
チルベンゼン、トルエン或いはキシレン等の溶媒を用い
ることも可能である。また重合効率を高める為に過酸化
ベンゾイルに代表される様な有機過酸化物、或いはアゾ
ビスブチロニトリルに代表されるラジカル発生剤を重合
初期、あるいは重合途中で加えることも出来る。未反応
物の溜去は一般のポリスチレンに用いられるフラッシュ
タンクシステム、或いは押出し機に多段ベント付きシス
テムを搭載したものが好ましい。その際、水や不活性気
体を溶融樹脂に注入するとより効果的である。未反応単
量体および重合溶媒等を除去しペレットされる。
変性スチレン系樹脂とポリプロピレン樹脂およびスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物とをブレン
ドし、押出機またはバンバリーミキサー等で溶融混練す
る方法で得ることが出来る。本発明の冷蔵庫内壁材シー
トは、一般的に知られている共押し多層シート押出機に
より製膜化する事が出来る。なお、シート押出しの際に
エチレン−酢酸ビニルに代表される接着剤を用いる事も
可能である。
耐油性は、シートを幅20mm×長150mmの短冊を
試験片とし、ゴム変性スチレン系樹脂、ポリプロピレ
ン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体からなる組
成の面を上面として、治具に一端を固定し、他端を10
mm歪ませた状態で固定し、治具ごと内容積5リットル
のデシケータに入れ、三井デュポン社製のフロン141
bを50ml注入した状態で24時間放置した後のスト
レスクラックを観察した。評価はゴム変性スチレン系樹
脂、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体面にクラック発生の無いものを○、クラック発生
したものを×とする。
6に準じてを測定した。相連続相の観察は、ゴム変性ス
チレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジ
エンブロック共重合体水素添加物の混練ペレットをメチ
ルエチルケトンに24時間浸積させた後、PSは溶解
し、不溶であるPPを走査型電子顕微鏡により観察し
た。
し、スチレン96重量%とエチルベンゼン4重量%を混
合した。この混合液93重量%に対しゴム状弾性体7重
量%を分散溶融させる。その後重合反応を入り口温度が
100℃、出口での温度が150℃に設定された連続重
合槽で行った。未反応スチレンおよびエチルベンゼンを
留去するために真空脱気にかけ、残留揮発分を500p
pmとしゴム変性ポリスチレン重合体を得た。
量が7.5%であり、コールターカウンターによるゴム
粒子径は1.8μを示した。上記ゴム変性スチレン重合
体100重量部に対し、三井石油化学(株)製ポリプロ
ピレン(商品名ハイポールB240)55重量部、旭化
成工業(株)製スチレン−ブタジエンブロック共重合体
水素添加物(商品名タフプレンH1081)30重量部
を混合し、2軸押出機にて混練しペレット化した。
(ロ)相樹脂としては、ゴム変性スチレン重合体を使用
して、各相の厚みを、(イ)相1.2mm、(ロ)相
2.8mmとしたシートを得た。
で、撹拌強度を調節して、ゴム粒子径を0.6μとした
以外は、実施例1と同様にして同じ厚みのシートを得
た。
た以外は、実施例1と同様にして同じ厚みのシートを得
た。
素添加物の使用量を5重量部とした以外は、実施例1と
同様にして同じ厚みのシートを得た。
のみを用いて、同様の厚みを持つシートを得た。以上の
結果を表1に示す。
を0.6mm、ゴム変性スチレン重合体50wt%と
(イ)相の組成50wt%のものに置き換えた。結果は
実施例1と同様優れていた。
断熱材を構成するウレタン発泡時に使用するフロンに対
して耐性があり、また、シート強度も充分有している。
更に、本発明のシートは耐油性を必要とする以外は、H
IPSが使用でき安価な冷蔵庫用内壁材を提供すること
が出来る。
Claims (2)
- 【請求項1】 ウレタン断熱層と接触する(イ)相がゴ
ム変性スチレン系樹脂40〜70重量%、連続相を形成
するポリプロピレン樹脂10〜40重量%、スチレン含
量が40%以上であるスチレン−ブタジエンブロック共
重合体水素添加物8〜30重量%からなり、(イ)相に
接してゴム変性スチレン系樹脂からなる(ロ)相よりな
り、前記(イ)相、(ロ)相におけるゴム変性スチレン
系樹脂の平均ゴム粒子径が0.8〜5.0μの範囲にあ
り、かつ(イ)相、(ロ)相の厚みがそれぞれ0.5〜
3mm、2.0〜5.5mmで構成されたシート状物か
らなることを特徴とする冷蔵庫用内壁材。 - 【請求項2】 請求項1の(イ)相、(ロ)相の間に
(イ)相と(ロ)相の中間の組成を(ロ)相の厚み以下
で用いることを特徴とする冷蔵庫用内壁材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30548495A JP3523732B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 冷蔵庫内壁材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30548495A JP3523732B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 冷蔵庫内壁材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09145238A JPH09145238A (ja) | 1997-06-06 |
JP3523732B2 true JP3523732B2 (ja) | 2004-04-26 |
Family
ID=17945721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30548495A Expired - Fee Related JP3523732B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 冷蔵庫内壁材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3523732B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
EP1029876B1 (en) * | 1998-09-14 | 2011-03-09 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Hydrogenated block copolymer |
-
1995
- 1995-11-24 JP JP30548495A patent/JP3523732B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH09145238A (ja) | 1997-06-06 |
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