JPH0848842A - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents
スチレン系樹脂組成物Info
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- JPH0848842A JPH0848842A JP18475094A JP18475094A JPH0848842A JP H0848842 A JPH0848842 A JP H0848842A JP 18475094 A JP18475094 A JP 18475094A JP 18475094 A JP18475094 A JP 18475094A JP H0848842 A JPH0848842 A JP H0848842A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 冷蔵庫部品用に好適な樹脂組成物を提供する
こと。 【構成】 ポリオレフィン系樹脂とこのポリオレフィン
系樹脂に対する特定の粘度比を有し、かつオクルージョ
ン構造であるゴム変性スチレン系樹脂とSBSゴムとを
特定の割合で含有することを特徴とする。
こと。 【構成】 ポリオレフィン系樹脂とこのポリオレフィン
系樹脂に対する特定の粘度比を有し、かつオクルージョ
ン構造であるゴム変性スチレン系樹脂とSBSゴムとを
特定の割合で含有することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スチレン系樹脂組成
物に関し、さらに詳しくは、色むらなく表面光沢に優
れ、曲げ弾性率および衝撃強度などの機械的特性に優
れ、しかも耐フロン性にも優れ、冷蔵庫部品用として好
適なスチレン系樹脂組成物に関する。
物に関し、さらに詳しくは、色むらなく表面光沢に優
れ、曲げ弾性率および衝撃強度などの機械的特性に優
れ、しかも耐フロン性にも優れ、冷蔵庫部品用として好
適なスチレン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、冷
蔵庫の内側に断熱層として、発泡ウレタンが使用されて
いる。その発泡ウレタンを製造する際に使用される発泡
材として、クロロフルオロカーボン−11(CFC−1
1)、クロロフルオロカーボン−12(CFC−12)
などが断熱性に優れ、しかも不燃性のために多用されて
きた。
蔵庫の内側に断熱層として、発泡ウレタンが使用されて
いる。その発泡ウレタンを製造する際に使用される発泡
材として、クロロフルオロカーボン−11(CFC−1
1)、クロロフルオロカーボン−12(CFC−12)
などが断熱性に優れ、しかも不燃性のために多用されて
きた。
【0003】しかしながら、クロロフルオロカーボン−
11(CFC−11)およびクロロフルオロカーボン−
12(CFC−12)などのフロンは、近年、地球のオ
ゾン層を破壊するという環境破壊の原因になっている。
したがって、このような環境破壊を惹起しないフロンが
緊急に求められている。
11(CFC−11)およびクロロフルオロカーボン−
12(CFC−12)などのフロンは、近年、地球のオ
ゾン層を破壊するという環境破壊の原因になっている。
したがって、このような環境破壊を惹起しないフロンが
緊急に求められている。
【0004】このような要望に対しては、オゾン層破壊
に直接に関与する塩素を含まないハイドロフルオロカー
ボン(HFC)を使用するのが最良であるが、ハイドロ
クロロフルオロカーボン(HCFC)のような塩素を含
んでいても比較的大気中で分解され易く、オゾン層の届
かないフロンを前記CFCの代わりに使用しようとして
いるのが現状である。
に直接に関与する塩素を含まないハイドロフルオロカー
ボン(HFC)を使用するのが最良であるが、ハイドロ
クロロフルオロカーボン(HCFC)のような塩素を含
んでいても比較的大気中で分解され易く、オゾン層の届
かないフロンを前記CFCの代わりに使用しようとして
いるのが現状である。
【0005】そこで、断熱性および安全性の面から鋭意
検討された結果、現状ではHCFC−141bが最適と
されている。
検討された結果、現状ではHCFC−141bが最適と
されている。
【0006】ところが、従来よりフロンに接触する冷蔵
庫部品たとえばドアキャップや内箱等に使用されている
スチレン系樹脂またはスチレン系樹脂組成物は、HCF
C−141bを用いて発泡してなる断熱材をそれに張り
合せると、その接触によりスチレン系樹脂またはスチレ
ン系樹脂組成物の表面が侵されて白化、クレージングあ
るいはクラックが発生し、使用に堪えられない、つまり
耐フロン性に劣るという問題点がある。同様に、スチレ
ン系樹脂またはスチレン系樹脂組成物の代わりにポリオ
レフィン系樹脂を使用した場合には、耐フロン性につい
ては良好ではあるものの、ポリオレフィン系樹脂は成形
性、表面光沢および剛性に劣り、このような欠点により
使用に適さないとの問題点がある。
庫部品たとえばドアキャップや内箱等に使用されている
スチレン系樹脂またはスチレン系樹脂組成物は、HCF
C−141bを用いて発泡してなる断熱材をそれに張り
合せると、その接触によりスチレン系樹脂またはスチレ
ン系樹脂組成物の表面が侵されて白化、クレージングあ
るいはクラックが発生し、使用に堪えられない、つまり
耐フロン性に劣るという問題点がある。同様に、スチレ
ン系樹脂またはスチレン系樹脂組成物の代わりにポリオ
レフィン系樹脂を使用した場合には、耐フロン性につい
ては良好ではあるものの、ポリオレフィン系樹脂は成形
性、表面光沢および剛性に劣り、このような欠点により
使用に適さないとの問題点がある。
【0007】この発明は前記事情に基づいて完成され
た。この発明の目的は、代替フロンとして注目されてい
るHCFC−141bに対して耐フロン性を有し、しか
も表面光沢、剛性などの機械的強度に優れ、色ムラがな
くて冷蔵庫部品用に最適な樹脂組成物を提供することに
ある。
た。この発明の目的は、代替フロンとして注目されてい
るHCFC−141bに対して耐フロン性を有し、しか
も表面光沢、剛性などの機械的強度に優れ、色ムラがな
くて冷蔵庫部品用に最適な樹脂組成物を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、特定のスチ
レン系樹脂と、ポリオレフィンと、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体と、更に要すれば無機充
填材とを特定の割合で含有すると、冷蔵庫部品用に最適
な耐フロン性を有する樹脂組成物が得られるという、こ
の発明者が見出した知見に基づく。
レン系樹脂と、ポリオレフィンと、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体と、更に要すれば無機充
填材とを特定の割合で含有すると、冷蔵庫部品用に最適
な耐フロン性を有する樹脂組成物が得られるという、こ
の発明者が見出した知見に基づく。
【0009】この発明者が見出した前記知見に基づくこ
の発明の態様を以下に列挙する。
の発明の態様を以下に列挙する。
【0010】この発明の第1の態様は、スチレン系樹脂
とポリオレフィン系樹脂とスチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体とを含有し、前記スチレン系樹脂
はオクルージョン構造を有し、前記ポリオレフィン系樹
脂に対するキャピラリーレオメータ(測定温度220
℃、測定時剪断速度300sec-1)での粘度比が0.
5〜2であるゴム変性スチレン系樹脂であり、前記スチ
レン系樹脂と前記ポリオレフィン系樹脂と前記スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック共重合体との合計に対
して前記スチレン系樹脂の含有量が60〜90重量%、
前記ポリオレフィン系樹脂の含有量が5〜35重量%、
前記スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
の含有量が5〜20重量%であることを特徴とするスチ
レン系樹脂組成物であり、第2の態様は、スチレン系樹
脂とポリオレフィン系樹脂とスチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体と無機充填材とを含有し、前記
スチレン系樹脂はオクルージョン構造を有し、前記ポリ
オレフィン系樹脂に対するキャピラリーレオメータ(測
定温度220℃、測定時剪断速度300sec-1)での
粘度比が0.5〜2であるゴム変性スチレン系樹脂であ
り、前記スチレン系樹脂と前記ポリオレフィン系樹脂と
前記スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
との合計に対して前記スチレン系樹脂の含有量が60〜
90重量%、前記ポリオレフィン系樹脂の含有量が5〜
35重量%、前記スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体の含有量が5〜20重量%であり、前記ス
チレン系樹脂、前記ポリオレフィン系樹脂および前記ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の合計
100重量部に対して無機充填材の含有量が多くとも2
0重量部であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物
であり、第3の態様は、前記第1の態様および第2の態
様のいずれかにおいて、前記ゴム変性スチレン系樹脂
は、面積平均粒子径が0.1〜0.7μmであるゴム粒
子を分散してなるスチレン系樹脂組成物であり、第4の
態様は、前記第1〜3のいずれかの態様において、前記
ゴム変性スチレン系樹脂は、数平均粒子径に対する面積
平均粒子径の比が1〜2.5であるゴム粒子を分散して
なるスチレン系樹脂組成物であり、第5の態様は、前記
第1〜4のいずれかの態様において、前記ゴム変性スチ
レン系樹脂は、数平均粒子径に対する面積平均粒子径の
比が1〜2.5であるゴム粒子を分散してなるスチレン
系樹脂組成物であり、第6の態様は、前記第1〜5のい
ずれかの態様において、以下の関係式におけるKが0.
18以上であるスチレン系樹脂組成物であり、 K=ΦR {1−[((DS /2)−λ)/(DS /2)]2 }-1 (ただし、式中、ΦR は分散しているゴム粒子の体積分
率を示し、DS はゴム粒子の面積平均粒子径(直径)を
示し、λはゴム分散粒子層の厚みであり、通常0.1μ
m以下である。) 第7の態様は、前記第1〜5のいずれかの態様におい
て、ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン樹脂、ポ
リエチレン樹脂、プロピレン−エチレン共重合体、ポリ
ブテン、ポリメチルペンテンよりなる群から選択される
少なくとも一種であるスチレン系樹脂組成物であり、第
8の態様は、前記第1〜7のいずれかの態様において、
ポリオレフィン系樹脂が、プロピレンモノマーを主成分
として重合してなる結晶性ポリマーであるスチレン系樹
脂組成物であり、その外、この発明のスチレン系樹脂組
成物の種々の態様は以下の説明により明らかにされる。
とポリオレフィン系樹脂とスチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体とを含有し、前記スチレン系樹脂
はオクルージョン構造を有し、前記ポリオレフィン系樹
脂に対するキャピラリーレオメータ(測定温度220
℃、測定時剪断速度300sec-1)での粘度比が0.
5〜2であるゴム変性スチレン系樹脂であり、前記スチ
レン系樹脂と前記ポリオレフィン系樹脂と前記スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック共重合体との合計に対
して前記スチレン系樹脂の含有量が60〜90重量%、
前記ポリオレフィン系樹脂の含有量が5〜35重量%、
前記スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
の含有量が5〜20重量%であることを特徴とするスチ
レン系樹脂組成物であり、第2の態様は、スチレン系樹
脂とポリオレフィン系樹脂とスチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体と無機充填材とを含有し、前記
スチレン系樹脂はオクルージョン構造を有し、前記ポリ
オレフィン系樹脂に対するキャピラリーレオメータ(測
定温度220℃、測定時剪断速度300sec-1)での
粘度比が0.5〜2であるゴム変性スチレン系樹脂であ
り、前記スチレン系樹脂と前記ポリオレフィン系樹脂と
前記スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
との合計に対して前記スチレン系樹脂の含有量が60〜
90重量%、前記ポリオレフィン系樹脂の含有量が5〜
35重量%、前記スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体の含有量が5〜20重量%であり、前記ス
チレン系樹脂、前記ポリオレフィン系樹脂および前記ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の合計
100重量部に対して無機充填材の含有量が多くとも2
0重量部であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物
であり、第3の態様は、前記第1の態様および第2の態
様のいずれかにおいて、前記ゴム変性スチレン系樹脂
は、面積平均粒子径が0.1〜0.7μmであるゴム粒
子を分散してなるスチレン系樹脂組成物であり、第4の
態様は、前記第1〜3のいずれかの態様において、前記
ゴム変性スチレン系樹脂は、数平均粒子径に対する面積
平均粒子径の比が1〜2.5であるゴム粒子を分散して
なるスチレン系樹脂組成物であり、第5の態様は、前記
第1〜4のいずれかの態様において、前記ゴム変性スチ
レン系樹脂は、数平均粒子径に対する面積平均粒子径の
比が1〜2.5であるゴム粒子を分散してなるスチレン
系樹脂組成物であり、第6の態様は、前記第1〜5のい
ずれかの態様において、以下の関係式におけるKが0.
18以上であるスチレン系樹脂組成物であり、 K=ΦR {1−[((DS /2)−λ)/(DS /2)]2 }-1 (ただし、式中、ΦR は分散しているゴム粒子の体積分
率を示し、DS はゴム粒子の面積平均粒子径(直径)を
示し、λはゴム分散粒子層の厚みであり、通常0.1μ
m以下である。) 第7の態様は、前記第1〜5のいずれかの態様におい
て、ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン樹脂、ポ
リエチレン樹脂、プロピレン−エチレン共重合体、ポリ
ブテン、ポリメチルペンテンよりなる群から選択される
少なくとも一種であるスチレン系樹脂組成物であり、第
8の態様は、前記第1〜7のいずれかの態様において、
ポリオレフィン系樹脂が、プロピレンモノマーを主成分
として重合してなる結晶性ポリマーであるスチレン系樹
脂組成物であり、その外、この発明のスチレン系樹脂組
成物の種々の態様は以下の説明により明らかにされる。
【0011】<スチレン系樹脂組成物>この発明に係る
スチレン系樹脂組成物は、スチレン系樹脂とポリオレフ
ィン系樹脂とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体とを、さらには無機充填材とを特定の割合で含
有する。
スチレン系樹脂組成物は、スチレン系樹脂とポリオレフ
ィン系樹脂とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体とを、さらには無機充填材とを特定の割合で含
有する。
【0012】(1)スチレン系樹脂 この発明におけるスチレン系樹脂は、ゴム粒子を含有し
た特定の構造を有し、かつ特定の粘度を有するゴム変性
スチレン系樹脂である。
た特定の構造を有し、かつ特定の粘度を有するゴム変性
スチレン系樹脂である。
【0013】(a) 構造 ゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子は、オクルージョ
ン構造を有する。
ン構造を有する。
【0014】ここでオクルージョン構造を以下のように
記述することができる。すなわち、先ず、ゴム変性スチ
レン系樹脂である試料ペレットを3重量%の四酸化オス
ミウム水溶液で処理し、処理後のペレットを超ミクロト
ームにより薄片化し、染色されているスライス面を透過
型電子顕微鏡で観察した場合(拡大倍率25,000
倍)に、観察視野中の実質的に全てのゴム粒子が、染色
された部分で非染色部分を一巡してこれを囲繞してなる
内包ワンオクルージョン粒子を有するゴム粒子からな
り、その内包ワンオクルージョン粒子を1個有するゴム
粒子の数をZ1 、その内包ワンオクルージョン粒子を2
〜5個有するゴム粒子の数をZ2 、その内包ワンオクル
ージョン粒子を6個以上有するゴム粒子の数をZ3 とす
るとき、(1)内包ワンオクルージョン粒子が5個以下の
割合で有するゴム粒子の数(Z1 +Z2 )が全ゴム粒子
数(Z1 +Z2 +Z3 )の70%以上であること、(2)
内包ワンオクルジョーンが1個しかないゴム粒子の数
(Z1 )が、内包ワンオクルージョン粒子が5個以下の
割合で有するゴム粒子数(Z1 +Z2 )に対して、50
%以上であること、により規定することができる。
記述することができる。すなわち、先ず、ゴム変性スチ
レン系樹脂である試料ペレットを3重量%の四酸化オス
ミウム水溶液で処理し、処理後のペレットを超ミクロト
ームにより薄片化し、染色されているスライス面を透過
型電子顕微鏡で観察した場合(拡大倍率25,000
倍)に、観察視野中の実質的に全てのゴム粒子が、染色
された部分で非染色部分を一巡してこれを囲繞してなる
内包ワンオクルージョン粒子を有するゴム粒子からな
り、その内包ワンオクルージョン粒子を1個有するゴム
粒子の数をZ1 、その内包ワンオクルージョン粒子を2
〜5個有するゴム粒子の数をZ2 、その内包ワンオクル
ージョン粒子を6個以上有するゴム粒子の数をZ3 とす
るとき、(1)内包ワンオクルージョン粒子が5個以下の
割合で有するゴム粒子の数(Z1 +Z2 )が全ゴム粒子
数(Z1 +Z2 +Z3 )の70%以上であること、(2)
内包ワンオクルジョーンが1個しかないゴム粒子の数
(Z1 )が、内包ワンオクルージョン粒子が5個以下の
割合で有するゴム粒子数(Z1 +Z2 )に対して、50
%以上であること、により規定することができる。
【0015】前記内包ワンオクルージョンは、非染色部
分を染色部分で囲繞してなる構造を有し、前記染色部分
をシェルと称し、非染色部分をコアと称する。
分を染色部分で囲繞してなる構造を有し、前記染色部分
をシェルと称し、非染色部分をコアと称する。
【0016】このゴム変性スチレン系樹脂におけるゴム
粒子は、そのゴム状重合体相つまりシェルの厚み(λ)
が0.1μm以下であることが望ましい。
粒子は、そのゴム状重合体相つまりシェルの厚み(λ)
が0.1μm以下であることが望ましい。
【0017】ここで、ゴム状重合体相の厚み(λ)は、
試料ペレットを3重量%の四酸化オスミウム水溶液で処
理し、処理後のペレットを超ミクロトームにより薄片化
し、染色されているスライス面を透過型電子顕微鏡で観
察した場合(拡大倍率25,000倍)に、ゴム状粒子
の内、ゴム状重合体相が周辺のみに存在するもの、すな
わち、中心付近で切削されたゴム粒子におけるゴム状重
合体相の厚さλi を100個のゴム粒子について測定
し、その数平均値を次式に従って求めることにより得る
ことができる。
試料ペレットを3重量%の四酸化オスミウム水溶液で処
理し、処理後のペレットを超ミクロトームにより薄片化
し、染色されているスライス面を透過型電子顕微鏡で観
察した場合(拡大倍率25,000倍)に、ゴム状粒子
の内、ゴム状重合体相が周辺のみに存在するもの、すな
わち、中心付近で切削されたゴム粒子におけるゴム状重
合体相の厚さλi を100個のゴム粒子について測定
し、その数平均値を次式に従って求めることにより得る
ことができる。
【0018】 λ=(λ1 +λ2 +・・・+λ100 )/100 ゴム状重合体相の厚み(λ)が0.1μm以下であるこ
とが望ましく、特に0.005〜0.07μmであるの
が望ましい。
とが望ましく、特に0.005〜0.07μmであるの
が望ましい。
【0019】ゴム変性スチレン系樹脂においては、含ま
れるゴム粒子が特定のミクロ構造を有することが好まし
い。すなわち、ゲル量がゴム状重合体に対して1.1〜
4重量比、好ましくは1.4〜3.6重量比の範囲内に
あることが望ましく、また、その膨潤指数が5〜20、
好ましくは7〜18の範囲内にあることが望ましい。
れるゴム粒子が特定のミクロ構造を有することが好まし
い。すなわち、ゲル量がゴム状重合体に対して1.1〜
4重量比、好ましくは1.4〜3.6重量比の範囲内に
あることが望ましく、また、その膨潤指数が5〜20、
好ましくは7〜18の範囲内にあることが望ましい。
【0020】ここで、ゲル量は次のようにして求めるこ
とができる。すなわち、試料Wc (g)をトルエンに溶
解し、15,000rpmで60分間遠心分離した後
に、上澄み液をデカンテーションし、膨潤した不溶成分
量Wins (g)を求め、次にこの膨潤した不溶成分を6
0℃で24時間かけて真空乾燥して、乾燥不溶成分量W
dins(g)を求める。ゲル量および膨潤指数は以下の式
で求められる。
とができる。すなわち、試料Wc (g)をトルエンに溶
解し、15,000rpmで60分間遠心分離した後
に、上澄み液をデカンテーションし、膨潤した不溶成分
量Wins (g)を求め、次にこの膨潤した不溶成分を6
0℃で24時間かけて真空乾燥して、乾燥不溶成分量W
dins(g)を求める。ゲル量および膨潤指数は以下の式
で求められる。
【0021】 ゲル量(重量%)=(Wins /Wc )×100 膨潤指数=Wins /Wdins このゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子は、通常、そ
の面積平均粒子径が0.1〜0.7μmであり、好まし
くは0.2〜0.6μmであり、更に好ましくは0.3
〜0.5μmである。また、ゴム粒子における面積平均
粒子径の好ましい範囲として、場合によっては、 0.2μm、および0.3μmのいずれかを下限値と
し、0.7μm、0.6μmおよび0.5μmのいずれ
かを上限値とする範囲を取り得るし、 0.2μmおよび0.3μmのいずれかを下限値と
し、この明細書に記載された実施例に記載された面積平
均粒子径である0.68μmを上限値とする範囲を取り
得るし、 この明細書に記載された実施例に記載された面積平均
粒子径の0.36μmを下限値とし、0.7μm、0.
6μmおよび0.5μmのいずれかを上限値とする範囲
を取り得るし、 この明細書に記載された実施例を根拠にして0.36
〜0.68μmの範囲を取り得る。
の面積平均粒子径が0.1〜0.7μmであり、好まし
くは0.2〜0.6μmであり、更に好ましくは0.3
〜0.5μmである。また、ゴム粒子における面積平均
粒子径の好ましい範囲として、場合によっては、 0.2μm、および0.3μmのいずれかを下限値と
し、0.7μm、0.6μmおよび0.5μmのいずれ
かを上限値とする範囲を取り得るし、 0.2μmおよび0.3μmのいずれかを下限値と
し、この明細書に記載された実施例に記載された面積平
均粒子径である0.68μmを上限値とする範囲を取り
得るし、 この明細書に記載された実施例に記載された面積平均
粒子径の0.36μmを下限値とし、0.7μm、0.
6μmおよび0.5μmのいずれかを上限値とする範囲
を取り得るし、 この明細書に記載された実施例を根拠にして0.36
〜0.68μmの範囲を取り得る。
【0022】面積平均粒子径が前記範囲内にあると、得
られる樹脂組成物の耐衝撃性および光沢等が向上してこ
の発明の目的を良く達成することができる。
られる樹脂組成物の耐衝撃性および光沢等が向上してこ
の発明の目的を良く達成することができる。
【0023】面積平均粒子径は、以下のようにして算出
することができる。
することができる。
【0024】すなわち、ゴム変性スチレン系樹脂のペレ
ットを3重量%の四酸化オスミウム水溶液で処理し、処
理後のペレットを超ミクロトームにより薄片化し、得ら
れた薄片の透過型電子顕微鏡写真(拡大倍率25,00
0倍)を得、その写真中の約1,000個のゴム粒子に
つき、ゴム粒子の長径(D)を測定し、その面積平均値
としての面積平均粒子径(Ds )を以下の式にて算出す
る。
ットを3重量%の四酸化オスミウム水溶液で処理し、処
理後のペレットを超ミクロトームにより薄片化し、得ら
れた薄片の透過型電子顕微鏡写真(拡大倍率25,00
0倍)を得、その写真中の約1,000個のゴム粒子に
つき、ゴム粒子の長径(D)を測定し、その面積平均値
としての面積平均粒子径(Ds )を以下の式にて算出す
る。
【0025】 Ds =[Σn・D3 ]/[Σn・D2 ](単位:μm) ゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子は、その数平均粒
子径(Dn )に対する面積平均粒子径(DS )の比[D
S /Dn ]が、1〜2.5であり、特に1〜1.5であ
るのが望ましい。
子径(Dn )に対する面積平均粒子径(DS )の比[D
S /Dn ]が、1〜2.5であり、特に1〜1.5であ
るのが望ましい。
【0026】前記比が前記範囲内にあると、この発明の
目的を良く達成することができる。
目的を良く達成することができる。
【0027】ここで、ゴム粒子の数平均粒子径(Dn )
は、ゴム変性スチレン系樹脂のペレットを3重量%の四
酸化オスミウム水溶液で処理し、処理後のペレットを超
ミクロトームにより薄片化し、得られた薄片の透過型電
子顕微鏡写真(拡大倍率25,000倍)を得、その写
真中の約1,000個のゴム粒子につき、ゴム粒子の長
径(D)を測定し、その数平均値としての数平均粒子径
(Dn )を以下の式にて算出することにより、求めるこ
とができる。
は、ゴム変性スチレン系樹脂のペレットを3重量%の四
酸化オスミウム水溶液で処理し、処理後のペレットを超
ミクロトームにより薄片化し、得られた薄片の透過型電
子顕微鏡写真(拡大倍率25,000倍)を得、その写
真中の約1,000個のゴム粒子につき、ゴム粒子の長
径(D)を測定し、その数平均値としての数平均粒子径
(Dn )を以下の式にて算出することにより、求めるこ
とができる。
【0028】Dn =Σn・D/Σn (単位:μm) ゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子は、次の関係式で
求められるKが0.18以上、好ましくは0.20以
上、より好ましくは0.22以上であるのが好ましい。
求められるKが0.18以上、好ましくは0.20以
上、より好ましくは0.22以上であるのが好ましい。
【0029】 K=ΦR {1−[((DS /2)−λ)/(DS /2)]2 }-1 (ただし、式中、ΦR は分散しているゴム粒子の体積分
率を示し、DS はゴム粒子の面積平均粒子径(直径)を
示し、λはゴム分散粒子層の厚みであり、通常0.1μ
m以下である。) ここで、ゴム粒子の体積分率ΦR は、式 ΦR ={[(1/Wg )−1](ρg /ρst)+1}-1 で表すことができる。この式中、ρg はゴム粒子の比重
であり、0.90の値を使用し、ρstはスチレン系重合
体の比重であり、1.05の値を使用する。更にWg は
ゴム変性スチレン系樹脂に含まれるゴム粒子の重量分率
であり、以下の式で表されることができる。
率を示し、DS はゴム粒子の面積平均粒子径(直径)を
示し、λはゴム分散粒子層の厚みであり、通常0.1μ
m以下である。) ここで、ゴム粒子の体積分率ΦR は、式 ΦR ={[(1/Wg )−1](ρg /ρst)+1}-1 で表すことができる。この式中、ρg はゴム粒子の比重
であり、0.90の値を使用し、ρstはスチレン系重合
体の比重であり、1.05の値を使用する。更にWg は
ゴム変性スチレン系樹脂に含まれるゴム粒子の重量分率
であり、以下の式で表されることができる。
【0030】 Wg =Wgg(1−S)/[(1−Wgg)X+Wgg] ただし、上式において、Xは、ゴム変性スチレン系重合
体を製造する際の重合におけるスチレン系重合体の転換
率を示し、Sは、仕込みゴム状重合体たとえばスチレン
−ブタジエンブロック共重合体中のスチレンモノマーの
含有率(IRで測定する。)を示し、Wggは仕込みゴム
状重合体たとえばスチレン−ブタジエンブロック共重合
体のスチレン系モノマー溶液中の含有率を示す。
体を製造する際の重合におけるスチレン系重合体の転換
率を示し、Sは、仕込みゴム状重合体たとえばスチレン
−ブタジエンブロック共重合体中のスチレンモノマーの
含有率(IRで測定する。)を示し、Wggは仕込みゴム
状重合体たとえばスチレン−ブタジエンブロック共重合
体のスチレン系モノマー溶液中の含有率を示す。
【0031】(b) 粘度 この発明においては、キャピラリーレオメータ(温度;
220℃、剪断速度;300sec-1)での、ポリオレ
フィン系樹脂の粘度に対する、スチレン系樹脂の粘度の
比が0.5〜2.0、特に0.8〜1.5であるのが望
ましい。
220℃、剪断速度;300sec-1)での、ポリオレ
フィン系樹脂の粘度に対する、スチレン系樹脂の粘度の
比が0.5〜2.0、特に0.8〜1.5であるのが望
ましい。
【0032】この粘度の比が前記範囲内にあると、ゴム
粒子の分散が良好であり、色調不良などの不都合が生じ
ないという利点がある。この粘度の比が前記範囲を下回
ると、光沢不良という不都合が常にではないが生じるこ
とがあり、前記範囲を上回ると色調不良という不都合が
常にではないが生じることがある。
粒子の分散が良好であり、色調不良などの不都合が生じ
ないという利点がある。この粘度の比が前記範囲を下回
ると、光沢不良という不都合が常にではないが生じるこ
とがあり、前記範囲を上回ると色調不良という不都合が
常にではないが生じることがある。
【0033】(c) ゴム変性スチレン系樹脂の製造 この発明におけるゴム変性スチレン系樹脂は、ゴム状重
合体の存在下にスチレン系モノマー単独を重合させるこ
とにより、または、ゴム状重合体の存在下にスチレン系
モノマーとこれに共重合可能なモノマーとを重合させる
ことにより製造されることができる。
合体の存在下にスチレン系モノマー単独を重合させるこ
とにより、または、ゴム状重合体の存在下にスチレン系
モノマーとこれに共重合可能なモノマーとを重合させる
ことにより製造されることができる。
【0034】前記ゴム状重合体としては、スチレン系モ
ノマーとジエン系モノマーとのブロック共重合体ゴム、
ジエン系モノマーの単独重合体ゴムを挙げることができ
る。
ノマーとジエン系モノマーとのブロック共重合体ゴム、
ジエン系モノマーの単独重合体ゴムを挙げることができ
る。
【0035】前記スチレン系モノマーとしては、たとえ
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、p−t−ブチ
ルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等を挙げ
ることができる。前記ジエン系モノマーとしては、ブタ
ジエン、イソプレン、ネオプレン等を挙げることができ
る。
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、p−t−ブチ
ルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等を挙げ
ることができる。前記ジエン系モノマーとしては、ブタ
ジエン、イソプレン、ネオプレン等を挙げることができ
る。
【0036】この発明に使用されるゴム変性スチレン系
樹脂を得るに際しては、このゴム状重合体の一種を単独
で使用することもできるし、またその二種以上を併用す
ることもできる。もっとも、好ましいゴム状重合体は、
スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴムおよびこれ
とポリブタジエンゴムとの二成分系である。
樹脂を得るに際しては、このゴム状重合体の一種を単独
で使用することもできるし、またその二種以上を併用す
ることもできる。もっとも、好ましいゴム状重合体は、
スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴムおよびこれ
とポリブタジエンゴムとの二成分系である。
【0037】好ましいスチレン−ブタジエンブロック共
重合体ゴムは、スチレン含量が20〜45重量%、好ま
しくは22〜40重量%であり、分子量分布が1.5以
下(換言すると、多くとも1.5)、好ましくは1.2
以下(換言すると、多くとも1.2)であり、溶液粘度
が8〜50cps、好ましくは10〜46cpsであ
る。スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム中のス
チレン含有量が前記範囲内にあると、冷蔵庫部品用耐フ
ロン性樹脂組成物の光沢がより一層向上し、しかも衝撃
強度もより一層向上する。また、分子量分布が前記範囲
であると、一層光沢が向上する。溶液粘度が前記範囲に
あると、この発明に係る冷蔵庫部品用耐フロン性樹脂組
成物の衝撃強度および光沢がより一層向上する。
重合体ゴムは、スチレン含量が20〜45重量%、好ま
しくは22〜40重量%であり、分子量分布が1.5以
下(換言すると、多くとも1.5)、好ましくは1.2
以下(換言すると、多くとも1.2)であり、溶液粘度
が8〜50cps、好ましくは10〜46cpsであ
る。スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム中のス
チレン含有量が前記範囲内にあると、冷蔵庫部品用耐フ
ロン性樹脂組成物の光沢がより一層向上し、しかも衝撃
強度もより一層向上する。また、分子量分布が前記範囲
であると、一層光沢が向上する。溶液粘度が前記範囲に
あると、この発明に係る冷蔵庫部品用耐フロン性樹脂組
成物の衝撃強度および光沢がより一層向上する。
【0038】このようなスチレン−ブタジエンブロック
共重合体ゴムは、種々の方法で製造することができるの
であるが、ミクロ構造については、ランダム成分を有す
るテーパー型であっても良いし、実質的にランダム成分
を有しない完全型でも良い。たとえば、特開昭50−1
57493号公報および特公昭54−19031号公報
等に記載されたように、有機リチウム系触媒の存在下
に、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン等の不活性な炭化水
素系溶媒中で、スチレンと1,3−ブタジエンとを重合
する方法に準じて、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体ゴムを製造することができる。
共重合体ゴムは、種々の方法で製造することができるの
であるが、ミクロ構造については、ランダム成分を有す
るテーパー型であっても良いし、実質的にランダム成分
を有しない完全型でも良い。たとえば、特開昭50−1
57493号公報および特公昭54−19031号公報
等に記載されたように、有機リチウム系触媒の存在下
に、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン等の不活性な炭化水
素系溶媒中で、スチレンと1,3−ブタジエンとを重合
する方法に準じて、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体ゴムを製造することができる。
【0039】好ましいポリブタジエンゴムは、その溶液
粘度が30〜220cps、好ましくは35〜200c
psである。ポリブタジエンゴムの溶液粘度が前記範囲
内にあると、この発明に係る冷蔵庫部品用耐フロン性樹
脂組成物の耐衝撃強度を一層良く向上させることがで
き、しかも光沢も良くなる。
粘度が30〜220cps、好ましくは35〜200c
psである。ポリブタジエンゴムの溶液粘度が前記範囲
内にあると、この発明に係る冷蔵庫部品用耐フロン性樹
脂組成物の耐衝撃強度を一層良く向上させることがで
き、しかも光沢も良くなる。
【0040】ゴム状重合体中のジエン系モノマーの含有
量は、5〜15重量%、好ましくは6〜14重量%、更
に好ましくは7〜13重量%である。ゴム状重合体がス
チレン−ブタジエンブロック共重合体ゴムとポリブタジ
エンとの二成分系であるときには、ゴム状重合体中のジ
エン系モノマーの含有量として、スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム中のブタジエン重合体鎖とポリブタジエン
との含有量が、5〜15重量%、好ましくは6〜14重
量%、更に好ましくは7〜13重量%である。
量は、5〜15重量%、好ましくは6〜14重量%、更
に好ましくは7〜13重量%である。ゴム状重合体がス
チレン−ブタジエンブロック共重合体ゴムとポリブタジ
エンとの二成分系であるときには、ゴム状重合体中のジ
エン系モノマーの含有量として、スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム中のブタジエン重合体鎖とポリブタジエン
との含有量が、5〜15重量%、好ましくは6〜14重
量%、更に好ましくは7〜13重量%である。
【0041】ゴム状重合体中のジエン系モノマーの含有
量が前記範囲内にあると、冷蔵庫部品用耐フロン性樹脂
組成物の耐衝撃性、光沢および流動性が向上してこの発
明の目的を良く達成することができる。
量が前記範囲内にあると、冷蔵庫部品用耐フロン性樹脂
組成物の耐衝撃性、光沢および流動性が向上してこの発
明の目的を良く達成することができる。
【0042】ゴム状重合体の存在下に重合するスチレン
系モノマーとしては、たとえば、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、ビニルエチルベンゼン、ビ
ニルキシレン、p−t−ブチルスチレン、α−メチル−
p−メチルスチレン等を挙げることができる。また、こ
のスチレン系モノマーと共重合可能なモノマーとして
は、ビニルナフタレン、ブロモスチレンなどの芳香族モ
ノビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸、無
水マレイン酸、フェニルマレイミドなどを挙げることが
できる。これらのスチレン系モノマーと共重合可能なモ
ノマーは一種単独で用いてもよく、あるいは二種以上を
併用してもよい。
系モノマーとしては、たとえば、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、ビニルエチルベンゼン、ビ
ニルキシレン、p−t−ブチルスチレン、α−メチル−
p−メチルスチレン等を挙げることができる。また、こ
のスチレン系モノマーと共重合可能なモノマーとして
は、ビニルナフタレン、ブロモスチレンなどの芳香族モ
ノビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸、無
水マレイン酸、フェニルマレイミドなどを挙げることが
できる。これらのスチレン系モノマーと共重合可能なモ
ノマーは一種単独で用いてもよく、あるいは二種以上を
併用してもよい。
【0043】重合に際してのゴム状重合体とスチレン系
モノマー要すればこれに共重合可能なモノマーとの配合
比は、上記した構造のゴム状スチレン系樹脂が得られる
ように、適宜に決定される。
モノマー要すればこれに共重合可能なモノマーとの配合
比は、上記した構造のゴム状スチレン系樹脂が得られる
ように、適宜に決定される。
【0044】重合方法については、特に制限がなく、従
来から慣用されている方法、たとえば乳化重合法、塊状
重合法、溶液重合法、懸濁重合法あるいは塊状−懸濁二
段重合法のような多段重合法などを適宜に採用すること
ができる。
来から慣用されている方法、たとえば乳化重合法、塊状
重合法、溶液重合法、懸濁重合法あるいは塊状−懸濁二
段重合法のような多段重合法などを適宜に採用すること
ができる。
【0045】次に、塊状−懸濁二段重合法によるゴム変
性スチレン系樹脂の好適な製造方法の一例について説明
する。
性スチレン系樹脂の好適な製造方法の一例について説明
する。
【0046】先ず、スチレンに、またはスチレンおよび
これと共重合可能なモノマーの混合物に、ゴム状重合体
を混合し、必要に応じて加熱することによりゴム状重合
体を溶解させる。この溶解はできるだけ均一に行うこと
が好ましい。
これと共重合可能なモノマーの混合物に、ゴム状重合体
を混合し、必要に応じて加熱することによりゴム状重合
体を溶解させる。この溶解はできるだけ均一に行うこと
が好ましい。
【0047】次いで、得られた溶液に、アルキルメルカ
プタンなどの分子量調節剤(連鎖移動剤)および必要に
応じて用いられる有機過酸化物などの重合開始剤を添加
し、70〜150℃に加熱しながら、撹拌下に重合度が
10〜60%になるまで塊状重合法による予備重合を行
う。この予備重合工程においてゴム状重合体は撹拌によ
り粒子状に分散される。
プタンなどの分子量調節剤(連鎖移動剤)および必要に
応じて用いられる有機過酸化物などの重合開始剤を添加
し、70〜150℃に加熱しながら、撹拌下に重合度が
10〜60%になるまで塊状重合法による予備重合を行
う。この予備重合工程においてゴム状重合体は撹拌によ
り粒子状に分散される。
【0048】次いで、リン酸カルシウムやポリビニルア
ルコールなどの懸濁剤の助けにより、前記予備重合液を
水相に懸濁し、通常、重合度が100%近くになるまで
懸濁重合(主重合)を行う。なお、必要に応じて、この
主重合工程の後に更に加熱を継続しても良い。
ルコールなどの懸濁剤の助けにより、前記予備重合液を
水相に懸濁し、通常、重合度が100%近くになるまで
懸濁重合(主重合)を行う。なお、必要に応じて、この
主重合工程の後に更に加熱を継続しても良い。
【0049】前記分子量調節剤としては、たとえばα−
メチルスチレンダイマー、n−ドデシルメルカプタン、
t−ドデシルメルカプタン、1−フェニルブテン−2−
フルオレン、ジペンテン、クロロホルムなどのメルカプ
タン類、テルペン類、クロロホルムなどのハロゲン化合
物、α−メチルスチレンダイマー、ジペンテン、1−フ
ェニルブテン−2−フルオレンなどを挙げることができ
る。
メチルスチレンダイマー、n−ドデシルメルカプタン、
t−ドデシルメルカプタン、1−フェニルブテン−2−
フルオレン、ジペンテン、クロロホルムなどのメルカプ
タン類、テルペン類、クロロホルムなどのハロゲン化合
物、α−メチルスチレンダイマー、ジペンテン、1−フ
ェニルブテン−2−フルオレンなどを挙げることができ
る。
【0050】前記重合開始剤としては、たとえば1,1
−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,
1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサンなどのペルオキシケタール類、ジ
クミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサンなどのジアルキルペルオキシド類、ベンゾ
イルペルオキシド、m−トルイルペルオキシドなどのジ
アリールペルオキシド類、ジミリスチルペルオキシジカ
ーボネートなどのペルオキシカーボネート類、t−ブチ
ルペルオキシイソプロピルカーボネートなどのパーオキ
シエステル類、シクロヘキサノンペルオキシドなどのケ
トンペルオキシド類、p−メンタンハイドロペルオキシ
ドなどのハイドロペルオキシド類などの有機過酸化物な
どを挙げることができる。この発明の方法においては、
前記有機過酸化物の外にアゾビスイソブチロニトリルな
どのアゾ系重合開始剤を使用することもできる。
−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,
1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサンなどのペルオキシケタール類、ジ
クミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサンなどのジアルキルペルオキシド類、ベンゾ
イルペルオキシド、m−トルイルペルオキシドなどのジ
アリールペルオキシド類、ジミリスチルペルオキシジカ
ーボネートなどのペルオキシカーボネート類、t−ブチ
ルペルオキシイソプロピルカーボネートなどのパーオキ
シエステル類、シクロヘキサノンペルオキシドなどのケ
トンペルオキシド類、p−メンタンハイドロペルオキシ
ドなどのハイドロペルオキシド類などの有機過酸化物な
どを挙げることができる。この発明の方法においては、
前記有機過酸化物の外にアゾビスイソブチロニトリルな
どのアゾ系重合開始剤を使用することもできる。
【0051】もっとも、好ましい重合開始剤としては前
記有機過酸化物を挙げることができ、中でもペルオキシ
ケタール類が好ましい。
記有機過酸化物を挙げることができ、中でもペルオキシ
ケタール類が好ましい。
【0052】ゴム状重合体相の厚みλは、ゴム状重合体
としてたとえばスチレン−ブタジエンブロック共重合体
を使用する場合、ブタジエン重合体ブロック部の分子量
を小さくすることによりλを減少させることができ、大
きくすることによりλを増大させることができる。
としてたとえばスチレン−ブタジエンブロック共重合体
を使用する場合、ブタジエン重合体ブロック部の分子量
を小さくすることによりλを減少させることができ、大
きくすることによりλを増大させることができる。
【0053】ゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子の直
径は、重合中での撹拌速度、ゴム状重合体としてスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体を用いるときにはスチ
レン重合体ブロック部の分子量、さらには連鎖移動剤の
使用の有無、スチレン−ブタジエンブロック共重合体と
共に配合されるポリブタジエンの有無などによって制御
される。すなわち、重合中における撹拌速度が早いとゴ
ム粒子の直径は減少し、遅いと増大する。スチレン重合
体ブロック部の分子量を大きくするとゴム粒子の直径は
減少し、小さくすると増大する。連鎖移動剤を使用しな
いときにはゴム粒子の直径は小さいが、使用すると増大
する。ポリブタジエンを使用するとゴム粒子の直径が増
大するし、ポリブタジエンを使用しないとゴム粒子の直
径は小さくなる。
径は、重合中での撹拌速度、ゴム状重合体としてスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体を用いるときにはスチ
レン重合体ブロック部の分子量、さらには連鎖移動剤の
使用の有無、スチレン−ブタジエンブロック共重合体と
共に配合されるポリブタジエンの有無などによって制御
される。すなわち、重合中における撹拌速度が早いとゴ
ム粒子の直径は減少し、遅いと増大する。スチレン重合
体ブロック部の分子量を大きくするとゴム粒子の直径は
減少し、小さくすると増大する。連鎖移動剤を使用しな
いときにはゴム粒子の直径は小さいが、使用すると増大
する。ポリブタジエンを使用するとゴム粒子の直径が増
大するし、ポリブタジエンを使用しないとゴム粒子の直
径は小さくなる。
【0054】次に、このようにして得られたスラリー
を、通常の手段により処理して、ビーズ状反応物を取り
出し、乾燥した後に、常温でペレット化することによ
り、所望のゴム変性スチレン系樹脂を得ることができ
る。
を、通常の手段により処理して、ビーズ状反応物を取り
出し、乾燥した後に、常温でペレット化することによ
り、所望のゴム変性スチレン系樹脂を得ることができ
る。
【0055】以上のようにして製造され、かつ冷蔵庫部
品用耐フロン性樹脂組成物に使用される好ましいゴム変
性スチレン系樹脂は、そのマトリクス部の分子量は10
0,000〜300,000、特に130,000〜2
50,000の範囲にあるのが好ましい。この分子量が
100,000未満であると耐衝撃製に劣ることがあ
り、300,000を超えると成形時における流動性が
不十分になることがある。
品用耐フロン性樹脂組成物に使用される好ましいゴム変
性スチレン系樹脂は、そのマトリクス部の分子量は10
0,000〜300,000、特に130,000〜2
50,000の範囲にあるのが好ましい。この分子量が
100,000未満であると耐衝撃製に劣ることがあ
り、300,000を超えると成形時における流動性が
不十分になることがある。
【0056】(2)ポリオレフィン系樹脂 この発明におけるポリオレフィン系樹脂としては、たと
えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチル
ブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペン
テン−1などのα−オレフィンの単独重合体やこれらの
共重合体、あるいはこれらと他の共重合可能な不飽和単
量体とα−オレフィンとの共重合体を挙げることができ
る。
えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチル
ブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペン
テン−1などのα−オレフィンの単独重合体やこれらの
共重合体、あるいはこれらと他の共重合可能な不飽和単
量体とα−オレフィンとの共重合体を挙げることができ
る。
【0057】この発明において好適に採用されるポリオ
レフィン系樹脂の代表例としては、たとえば高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸
エチル共重合体などのポリエチレン類、プロピレン単独
重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロ
ピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチ
レン−ジエン系化合物共重合体などのポリプロピレン
類、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1など
を挙げることができる。これらの中でも、結晶性のポリ
エチレンおよび結晶性のポリプロピレンなどが好まし
く、特に結晶性のポリプロピレンが好適である。
レフィン系樹脂の代表例としては、たとえば高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸
エチル共重合体などのポリエチレン類、プロピレン単独
重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロ
ピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチ
レン−ジエン系化合物共重合体などのポリプロピレン
類、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1など
を挙げることができる。これらの中でも、結晶性のポリ
エチレンおよび結晶性のポリプロピレンなどが好まし
く、特に結晶性のポリプロピレンが好適である。
【0058】この結晶性のポリプロピレンとしては、た
とえば、結晶性を有するアイソタクチックプロピレン単
独重合体、エチレン単位の含有量が少ないエチレン−プ
ロピレンタンダム共重合体からなる共重合部またはプロ
ピレン単位の含有量が比較的に多いエチレン−プロピレ
ンランダム共重合からなる共重合部とで形成された、所
謂プロピレンブロック共重合体として市販されている実
質上結晶性のプロピレンとエチレンとのブロック共重合
体、あるいはこのブロック共重合体における各ホモ重合
部または共重合部が、更にブテン−1などのα−オレフ
ィンを共重合したものから得られる実質上結晶性のプロ
ピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体などが挙げ
られる。
とえば、結晶性を有するアイソタクチックプロピレン単
独重合体、エチレン単位の含有量が少ないエチレン−プ
ロピレンタンダム共重合体からなる共重合部またはプロ
ピレン単位の含有量が比較的に多いエチレン−プロピレ
ンランダム共重合からなる共重合部とで形成された、所
謂プロピレンブロック共重合体として市販されている実
質上結晶性のプロピレンとエチレンとのブロック共重合
体、あるいはこのブロック共重合体における各ホモ重合
部または共重合部が、更にブテン−1などのα−オレフ
ィンを共重合したものから得られる実質上結晶性のプロ
ピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体などが挙げ
られる。
【0059】(3)スチレン−ブタジエン−スチレンブ
ロック共重合体 このスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
は、ブタジエン含有量を30〜80重量%、好ましくは
50〜70重量%を含有しているのが望ましい。ブタジ
エン含有量が前記範囲内にあると、スチレン系樹脂組成
物を調整するための混練に際して、前記スチレン系樹脂
と前記ポリオレフィン系樹脂との界面にこのスチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体が存在して両樹
脂の相溶性を高めることができる。
ロック共重合体 このスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
は、ブタジエン含有量を30〜80重量%、好ましくは
50〜70重量%を含有しているのが望ましい。ブタジ
エン含有量が前記範囲内にあると、スチレン系樹脂組成
物を調整するための混練に際して、前記スチレン系樹脂
と前記ポリオレフィン系樹脂との界面にこのスチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体が存在して両樹
脂の相溶性を高めることができる。
【0060】(4)無機充填材 この発明における無機充填材としては、タルク、炭酸カ
ルシム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシム、亜硫酸カル
シウム、硫酸マグネシウム、カオリン、酸化チタン、酸
化亜鉛、アルミナ等を挙げることができる。特に、タル
ク、炭酸カルシムが好ましい。
ルシム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシム、亜硫酸カル
シウム、硫酸マグネシウム、カオリン、酸化チタン、酸
化亜鉛、アルミナ等を挙げることができる。特に、タル
ク、炭酸カルシムが好ましい。
【0061】添加する無機充填材は、その粒子径が3μ
m以下である微細粒子が好ましい。無機充填材の粒子径
が3μm以下であると、剛性、耐衝撃性等の機械的特性
が向上する。
m以下である微細粒子が好ましい。無機充填材の粒子径
が3μm以下であると、剛性、耐衝撃性等の機械的特性
が向上する。
【0062】(5)各成分の含有量 この発明に係るスチレン系樹脂組成物は、スチレン系樹
脂とポリオレフィンとスチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体と無機充填材とを以下の割合で含有す
る。
脂とポリオレフィンとスチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体と無機充填材とを以下の割合で含有す
る。
【0063】前記スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹
脂とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
との合計に対して、スチレン系樹脂の含有量が60〜9
0重量%、好ましくは75〜85重量%であり、ポリオ
レフィン系樹脂の含有量が5〜35重量%、好ましくは
10〜20重量%であり、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体の含有量が5〜20重量%、好ま
しくは5〜10重量%である。前記成分がそれぞれ前記
範囲内にあるとこの発明の目的を良く達成することがで
きる。スチレン系樹脂の含有量が60重量%未満である
と曲げ弾性率の低下を生じたり、90重量%を超えると
耐フロン性の低下等の不具合を生じたりすることがあ
る。ポリオレフィン系樹脂の含有量が5重量%未満であ
ると耐フロン性の低下を生じたり、35重量%を超えた
りすると、曲げ弾性率の低下等の不具合を生じたりする
ことがある。スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体の含有量が5未満であると、スチレン系樹脂と
ポリオレフィン系樹脂との相溶性の問題および表面硬度
の低下という問題を生じることがある。
脂とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
との合計に対して、スチレン系樹脂の含有量が60〜9
0重量%、好ましくは75〜85重量%であり、ポリオ
レフィン系樹脂の含有量が5〜35重量%、好ましくは
10〜20重量%であり、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体の含有量が5〜20重量%、好ま
しくは5〜10重量%である。前記成分がそれぞれ前記
範囲内にあるとこの発明の目的を良く達成することがで
きる。スチレン系樹脂の含有量が60重量%未満である
と曲げ弾性率の低下を生じたり、90重量%を超えると
耐フロン性の低下等の不具合を生じたりすることがあ
る。ポリオレフィン系樹脂の含有量が5重量%未満であ
ると耐フロン性の低下を生じたり、35重量%を超えた
りすると、曲げ弾性率の低下等の不具合を生じたりする
ことがある。スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体の含有量が5未満であると、スチレン系樹脂と
ポリオレフィン系樹脂との相溶性の問題および表面硬度
の低下という問題を生じることがある。
【0064】無機充填材の配合量としては、前記スチレ
ン系樹脂、前記ポリオレフィン系樹脂および前記スチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の合計10
0重量部に対して0〜20重量部(この範囲は0を含
む。)であり、好ましくは0〜10重量部(この範囲は
0を含む。)である。無機充填材を含有すると、スチレ
ン系樹脂組成物はその剛性、耐衝撃性等の機械的特性が
向上する。
ン系樹脂、前記ポリオレフィン系樹脂および前記スチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の合計10
0重量部に対して0〜20重量部(この範囲は0を含
む。)であり、好ましくは0〜10重量部(この範囲は
0を含む。)である。無機充填材を含有すると、スチレ
ン系樹脂組成物はその剛性、耐衝撃性等の機械的特性が
向上する。
【0065】(6)任意成分 この発明に係るスチレン系樹脂組成物においては、この
発明の目的を阻害しない限り、各種の添加剤を配合する
ことができる。添加剤としては、たとえばステアリン
酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスステ
アロアミドなどの滑剤、有機ポリシロキサン、ミネラル
オイル、あるいは2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエ
チレングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニール)プロピオネートな
どのヒンダードフェノール系やトリ(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)、4,4’−ブチリデンビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホス
ファイトなどのリン系の酸化防止剤、ガラス繊維、炭素
繊維および金属ウィスカー等の補強剤、その他紫外線吸
収剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、可塑剤、染料、顔
料、各種の充填剤などを挙げることができる。
発明の目的を阻害しない限り、各種の添加剤を配合する
ことができる。添加剤としては、たとえばステアリン
酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスステ
アロアミドなどの滑剤、有機ポリシロキサン、ミネラル
オイル、あるいは2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエ
チレングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニール)プロピオネートな
どのヒンダードフェノール系やトリ(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)、4,4’−ブチリデンビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホス
ファイトなどのリン系の酸化防止剤、ガラス繊維、炭素
繊維および金属ウィスカー等の補強剤、その他紫外線吸
収剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、可塑剤、染料、顔
料、各種の充填剤などを挙げることができる。
【0066】また、他の熱可塑性樹脂たとえばポリ塩化
ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリア
セタール系樹脂、ポリ芳香族エーテルケトン系樹脂、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィ
ド系樹脂、ポリ芳香族エステル系樹脂、ポリスルホン系
樹脂、ならびにアクリレート系樹脂等を挙げることがで
きる。
ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリア
セタール系樹脂、ポリ芳香族エーテルケトン系樹脂、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィ
ド系樹脂、ポリ芳香族エステル系樹脂、ポリスルホン系
樹脂、ならびにアクリレート系樹脂等を挙げることがで
きる。
【0067】これらの配合量は、この発明の目的を阻害
しない範囲で適宜に決定される。
しない範囲で適宜に決定される。
【0068】(7)スチレン系樹脂組成物の調製 この発明に係るスチレン系樹脂組成物は、スチレン系樹
脂とポリオレフィン系樹脂とスチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体と必要に応じて配合される他の
成分とを、あるいはスチレン系樹脂とポリオレフィン系
樹脂とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体と無機充填材と必要に応じて配合される他の成分と
を、それぞれ所定の割合で配合し、バンバリミキサー、
単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、コニー
ダ、多軸スクリュー押出機などにより、180〜240
℃の範囲内の温度で十分に混練することにより、調製さ
れることができる。
脂とポリオレフィン系樹脂とスチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体と必要に応じて配合される他の
成分とを、あるいはスチレン系樹脂とポリオレフィン系
樹脂とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体と無機充填材と必要に応じて配合される他の成分と
を、それぞれ所定の割合で配合し、バンバリミキサー、
単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、コニー
ダ、多軸スクリュー押出機などにより、180〜240
℃の範囲内の温度で十分に混練することにより、調製さ
れることができる。
【0069】このようにして得られたスチレン系樹脂組
成物は、たとえば、射出成形法、シート成形法、熱成形
法および押出成形法等の、通常に用いられている成形方
法に従って、所望形状の冷蔵庫部品に成形される。
成物は、たとえば、射出成形法、シート成形法、熱成形
法および押出成形法等の、通常に用いられている成形方
法に従って、所望形状の冷蔵庫部品に成形される。
【0070】
(スチレン系樹脂A)内容積5リットルのオートクレー
ブに、スチレン−ブタジエンブロック共重合体[日本ゼ
オン株式会社製、商品名:ZLS−01、スチレンモノ
マーの含有量:22.6重量%、分子量:100,00
0]659g、スチレン3,000gおよび連鎖移動剤
としてのn−ドデシルメルカプタン1gを装填し、30
0rpmの回転数をもって撹拌しながら、130℃に加
熱しつつ、4時間かけて予備重合反応を行った。
ブに、スチレン−ブタジエンブロック共重合体[日本ゼ
オン株式会社製、商品名:ZLS−01、スチレンモノ
マーの含有量:22.6重量%、分子量:100,00
0]659g、スチレン3,000gおよび連鎖移動剤
としてのn−ドデシルメルカプタン1gを装填し、30
0rpmの回転数をもって撹拌しながら、130℃に加
熱しつつ、4時間かけて予備重合反応を行った。
【0071】次いで、10リットルのオートクレーブ
に、前記予備重合反応により得られた反応混合物3,0
00g、水3,000g、懸濁安定剤としてポリビニル
アルコール10g、および重合開始剤としてベンゾイル
ペルオキシド3gを入れて、300rpmの速度で撹拌
しつつ、80℃から30℃/時間の昇温速度で140℃
まで昇温し、その温度で更に4時間かけてゴム変性ポリ
スチレンのビーズを得た。
に、前記予備重合反応により得られた反応混合物3,0
00g、水3,000g、懸濁安定剤としてポリビニル
アルコール10g、および重合開始剤としてベンゾイル
ペルオキシド3gを入れて、300rpmの速度で撹拌
しつつ、80℃から30℃/時間の昇温速度で140℃
まで昇温し、その温度で更に4時間かけてゴム変性ポリ
スチレンのビーズを得た。
【0072】得られたゴム変性ポリスチレンの物性を以
下のようにして測定し、その結果および特性を表1に示
した。
下のようにして測定し、その結果および特性を表1に示
した。
【0073】<ゴム含有量>スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の仕込み量とスチレン仕込み量との合計に
対するスチレン−ブタジエンブロック共重合体の仕込み
量の割合である。
ック共重合体の仕込み量とスチレン仕込み量との合計に
対するスチレン−ブタジエンブロック共重合体の仕込み
量の割合である。
【0074】<ゴム体積分率>記述の通り。
【0075】<ゴム粒子相の厚み(λ)>記述の通り。
【0076】<ゴム粒子の面積平均粒子径(Ds )>記
述の通り。
述の通り。
【0077】<ゲル量、膨潤指数>記述の通り。
【0078】<K>記述の通り。
【0079】<オクルージョン構造の粒子の比率>透過
型電子顕微鏡により観察されたゴム粒子1,000個中
のオクルージョン構造粒子の数を%で示した。
型電子顕微鏡により観察されたゴム粒子1,000個中
のオクルージョン構造粒子の数を%で示した。
【0080】<光沢度>JIS K−7105に準拠し
て求めた。
て求めた。
【0081】<アイゾット衝撃強度>JIS K−71
10に準拠して求めた。ゴム変性スチレン系樹脂の場
合、23℃、ノッチ付きの条件で求めた。
10に準拠して求めた。ゴム変性スチレン系樹脂の場
合、23℃、ノッチ付きの条件で求めた。
【0082】<落錐衝撃強度>270×270×3mm
の射出成形板のゲート位置(成形板の末端)より125
mm地点で板幅(70mm)の中央部にて、荷重3.7
5kg、速度3.5m/秒、試料固定部の穴径2イン
チ、温度23℃の条件で、レオメトリックス社製自動落
錐衝撃試験機RDT5000を用いて測定し、力と変位
との曲線で最初に力が急激な減少を示す時点までのエネ
ルギーを求め、落錐衝撃強度とした。
の射出成形板のゲート位置(成形板の末端)より125
mm地点で板幅(70mm)の中央部にて、荷重3.7
5kg、速度3.5m/秒、試料固定部の穴径2イン
チ、温度23℃の条件で、レオメトリックス社製自動落
錐衝撃試験機RDT5000を用いて測定し、力と変位
との曲線で最初に力が急激な減少を示す時点までのエネ
ルギーを求め、落錐衝撃強度とした。
【0083】<曲げ弾性率>ASTM D−790に準
拠した。
拠した。
【0084】<メルトインデックス(MI)>ISO
R−1133に準拠して求めた。
R−1133に準拠して求めた。
【0085】(スチレン系樹脂B)内容積5リットルの
オートクレーブに、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体[日本ゼオン株式会社製、商品名:ZLS−01、
スチレンモノマーの含有量:22.6重量%、分子量:
100,000]704g、スチレン3,000gおよ
び連鎖移動剤としてのn−ドデシルメルカプタン1gを
装填し、300rpmの回転数をもって撹拌しながら、
130℃に加熱しつつ、4時間かけて予備重合反応を行
うことにより、予備重合物(I)を得た。
オートクレーブに、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体[日本ゼオン株式会社製、商品名:ZLS−01、
スチレンモノマーの含有量:22.6重量%、分子量:
100,000]704g、スチレン3,000gおよ
び連鎖移動剤としてのn−ドデシルメルカプタン1gを
装填し、300rpmの回転数をもって撹拌しながら、
130℃に加熱しつつ、4時間かけて予備重合反応を行
うことにより、予備重合物(I)を得た。
【0086】また、同様にしてポリブタジエン[旭化成
工業株式会社製、商品名:NF35AS]409gとn
−ドデシルメルカプタン1gを用いて予備重合物(I
I)を得た。
工業株式会社製、商品名:NF35AS]409gとn
−ドデシルメルカプタン1gを用いて予備重合物(I
I)を得た。
【0087】次いで、10リットルのオートクレーブ
に、得られた予備重合物(I)2,550g、予備重合
物(II)450g、水3,000g、懸濁安定剤とし
てポリビニルアルコール10g、重合開始剤としてベン
ゾイルペルオキシド6gおよびジクミルペルオキシド3
gを入れて、500rpmの速度で撹拌しつつ、更に4
時間かけてゴム変性ポリスチレンのビーズを得た。
に、得られた予備重合物(I)2,550g、予備重合
物(II)450g、水3,000g、懸濁安定剤とし
てポリビニルアルコール10g、重合開始剤としてベン
ゾイルペルオキシド6gおよびジクミルペルオキシド3
gを入れて、500rpmの速度で撹拌しつつ、更に4
時間かけてゴム変性ポリスチレンのビーズを得た。
【0088】なお、得られたゴム変性ポリスチレンのゴ
ム構造は、電子顕微鏡にて各々0.4μmのオクルージ
ョンと1.2μmのサラミ構造とを確認した。
ム構造は、電子顕微鏡にて各々0.4μmのオクルージ
ョンと1.2μmのサラミ構造とを確認した。
【0089】得られたゴム変性ポリスチレンの物性の測
定結果および特性を表1に示した。
定結果および特性を表1に示した。
【0090】(スチレン系樹脂C) 「出光スチロールHT−51」(出光石油化学株式会社
製。MI2.0)
製。MI2.0)
【0091】
【表1】
【0092】(実施例1〜12)スチレン系樹脂として
前記製造例Aのゴム変性スチレン系樹脂または前記製造
例Bのゴム変性スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂
としてポリプロピレン(商品名:出光ポリプロピレンE
−100G)とスチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体とを、表2に示す割合で所定量配合し、二軸
押出機を用い、200〜240℃で混練してペレットを
得た。
前記製造例Aのゴム変性スチレン系樹脂または前記製造
例Bのゴム変性スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂
としてポリプロピレン(商品名:出光ポリプロピレンE
−100G)とスチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体とを、表2に示す割合で所定量配合し、二軸
押出機を用い、200〜240℃で混練してペレットを
得た。
【0093】そのペレットを用いて以下に示す試験法に
より耐フロン性を評価し、また、光沢その他の特性を評
価した。結果を表2に示した。
より耐フロン性を評価し、また、光沢その他の特性を評
価した。結果を表2に示した。
【0094】樹脂組成物が冷蔵庫部品用として用いられ
るためには、耐フロン性が良好であること、光沢が75
%以上であること、曲げ弾性率が1,500MPa以上
であること、および色ムラがないことの諸条件を同時に
満たさなければならない。
るためには、耐フロン性が良好であること、光沢が75
%以上であること、曲げ弾性率が1,500MPa以上
であること、および色ムラがないことの諸条件を同時に
満たさなければならない。
【0095】<耐フロン性>射出成形により前記ペレッ
トから厚み1mm、幅12mおよび長さ27mmの試験
片を作成した。
トから厚み1mm、幅12mおよび長さ27mmの試験
片を作成した。
【0096】この試験片を定歪治具(R=69mm、歪
み=1.4%)に固定し、その上でフロン141bを発
泡剤とするウレタン発泡を行い、−30℃で2時間放置
し、次いで常温で2時間放置し、更に70℃で2時間放
置するというヒートサイクルを14サイクル繰り返し
た。その後に、発泡ウレタンの、試験片に接着する面に
おけるクラックの有無を観察した。なお、発泡ウレタン
中のフロン141bの濃度は9.2重量%であった。
み=1.4%)に固定し、その上でフロン141bを発
泡剤とするウレタン発泡を行い、−30℃で2時間放置
し、次いで常温で2時間放置し、更に70℃で2時間放
置するというヒートサイクルを14サイクル繰り返し
た。その後に、発泡ウレタンの、試験片に接着する面に
おけるクラックの有無を観察した。なお、発泡ウレタン
中のフロン141bの濃度は9.2重量%であった。
【0097】試験片にクラックの発生していないものを
可として表2中では○で表示し、クラックが一部にでも
発生しているものを不可として表2中では×で表示し
た。
可として表2中では○で表示し、クラックが一部にでも
発生しているものを不可として表2中では×で表示し
た。
【0098】<メルトインデックス(MI)>ISO
R−1133に準拠して求めた。
R−1133に準拠して求めた。
【0099】<光沢度>JIS K−7105に準拠し
て求めた。光沢度が75%未満のものは、商品価値が低
くて実用性に欠ける。
て求めた。光沢度が75%未満のものは、商品価値が低
くて実用性に欠ける。
【0100】<曲げ弾性率>JIS K6871に準拠
した。曲げ弾性率が1,500Pa以下のものは実用性
に欠ける。
した。曲げ弾性率が1,500Pa以下のものは実用性
に欠ける。
【0101】<アイゾット衝撃強度>JIS K−78
71に準拠して求めた。
71に準拠して求めた。
【0102】<色ムラ>射出成形により幅50mm、長
さ90mmおよび厚み3mm、2mmおよび1mmの段
差有りの試験片を作成した。この試験片を目視により評
価した。表2中において、○で示されるものは良好であ
り、×で示されるものは分散ムラ不良である。
さ90mmおよび厚み3mm、2mmおよび1mmの段
差有りの試験片を作成した。この試験片を目視により評
価した。表2中において、○で示されるものは良好であ
り、×で示されるものは分散ムラ不良である。
【0103】<ポリオレフィン系樹脂の粘度に対するス
チレン系樹脂の粘度の比>キャピラリーレオメータで温
度220℃および剪断速度300sec-1の条件下に測
定した。
チレン系樹脂の粘度の比>キャピラリーレオメータで温
度220℃および剪断速度300sec-1の条件下に測
定した。
【0104】
【表2】
【0105】(比較例1〜9)表3に示す種類の各成分
を表示の配合割合で配合し、前記実施例1と同様にして
混練してペレットを得た。前記実施例1と同様にして、
樹脂組成物の評価を行った。結果を表3に示した。
を表示の配合割合で配合し、前記実施例1と同様にして
混練してペレットを得た。前記実施例1と同様にして、
樹脂組成物の評価を行った。結果を表3に示した。
【0106】
【表3】
【0107】
【効果】この発明によると、耐フロン性が良好であり、
光沢に優れ、機械的特性にも優れ、しかも色ムラがなく
て、冷蔵庫部品用に好適なスチレン系樹脂組成物を提供
することができる。
光沢に優れ、機械的特性にも優れ、しかも色ムラがなく
て、冷蔵庫部品用に好適なスチレン系樹脂組成物を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 53/02 LLY
Claims (2)
- 【請求項1】 スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂
とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と
を含有し、前記スチレン系樹脂はオクルージョン構造を
有し、前記ポリオレフィン系樹脂に対するキャピラリー
レオメータ(測定温度220℃、測定時剪断速度300
sec-1)での粘度比が0.5〜2であるゴム変性スチ
レン系樹脂であり、前記スチレン系樹脂と前記ポリオレ
フィン系樹脂と前記スチレン−ブタジエン−スチレンブ
ロック共重合体との合計に対して前記スチレン系樹脂の
含有量が60〜90重量%、前記ポリオレフィン系樹脂
の含有量が5〜35重量%、前記スチレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合体の含有量が5〜20重量%
であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物。 - 【請求項2】 スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂
とスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と
無機充填材とを含有し、前記スチレン系樹脂はオクルー
ジョン構造を有し、前記ポリオレフィン系樹脂に対する
キャピラリーレオメータ(測定温度220℃、測定時剪
断速度300sec-1)での粘度比が0.5〜2である
ゴム変性スチレン系樹脂であり、前記スチレン系樹脂と
前記ポリオレフィン系樹脂と前記スチレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合体との合計に対して前記スチ
レン系樹脂の含有量が60〜90重量%、前記ポリオレ
フィン系樹脂の含有量が5〜35重量%、前記スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の含有量が5
〜20重量%であり、前記スチレン系樹脂、前記ポリオ
レフィン系樹脂および前記スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体の合計100重量部に対して無機
充填材の含有量が多くとも20重量部であることを特徴
とするスチレン系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18475094A JPH0848842A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | スチレン系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18475094A JPH0848842A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | スチレン系樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0848842A true JPH0848842A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16158694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18475094A Withdrawn JPH0848842A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | スチレン系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0848842A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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