JP3521940B2 - 照明装置および液晶表示装置 - Google Patents

照明装置および液晶表示装置

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JP3521940B2
JP3521940B2 JP23567093A JP23567093A JP3521940B2 JP 3521940 B2 JP3521940 B2 JP 3521940B2 JP 23567093 A JP23567093 A JP 23567093A JP 23567093 A JP23567093 A JP 23567093A JP 3521940 B2 JP3521940 B2 JP 3521940B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶テレビ、コンピュ
ータ用液晶ディスプレイ等に用いられる、平面照明装置
直視型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子、特にカラー表示素
子を用いた直視型液晶表示装置の技術進歩は目ざまし
く、CRTに劣らぬ表示品位のディスプレイが数多く見
られるようになった。白黒表示においては、数年前まで
平面照明装置であるバックライトを用いない反射型液晶
表示素子が主流であった。しかし、現在は白黒表示にお
いてもほとんどバックライトを用いる透過型液晶表示素
子におきかわっている。カラー表示液晶ディスプレイで
は、バックライトなしではディスプレイとしての態をな
さず、バックライトは直視型液晶表示装置において必須
のデバイスとなっている。
【0003】近年使用されるようになってきたいわゆる
ノートパソコンは、携帯性が重要であり、そのためバッ
テリー駆動が前提になっている。しかし、現状ではバッ
テリーを充電せずに駆動できる時間は、数時間であり、
一日の作業を継続して行える程度には至っていない。連
続使用時間の延長は、その意味で極めて重要である。特
に、照明装置は電力消費量の多いデバイスであり、照明
装置の低消費電力化は非常に意義が大きい。
【0004】ところで、ノートパソコンに用いられてい
る液晶表示素子は、視野角に応じた特定のコントラスト
比分布を示している。スーパーツイステッドネマチック
素子の場合の代表的な例を図5に示す。図5は、表示画
面のコントラスト比中心を通る水平方向の線上でコント
ラスト比変化を示した図である。これから、液晶表示素
子の視野角は垂直方向から実質的に40°〜50°程度
広がっているとともに、中心付近には特にコントラスト
比が高い領域があることがわかる。
【0005】実際には、ノートパソコンは作業者から見
た画面のコントラスト比が最も高くなるように、角度調
整されて使用されることが多い。したがって、最大コン
トラスト比を生じる視方向(多くは垂直方向か、ややそ
こからずれた方向にある)に照明の最大輝度が来るよう
にすれば、照明効率が実質的に向上することになる。
【0006】一方、ノートパソコンに用いられている液
晶表示素子の視野角は実質的に40°〜50°程度以上
に広がっており、さらに広視角化のための検討もなさ
れている。したがって、ある程度斜めからでも表示を見
ることができるように、照明装置の配光分布を調整する
ことも重要である。
【0007】このように、照明装置の輝度分布(配光分
布)をこのコントラスト比分布に適合させることは実質
的な輝度向上の手段として意義が大きい。
【0008】ところで、カラー液晶表示装置は、大別し
てTFTを用いたアクティブマトリクス駆動によるTN
液晶表示装置とマルチプレックス駆動のSTN液晶表示
装置との方式がある。いずれも液晶層をガラス基板で
保持した素子の光入射側および光出射側に偏光板が装着
された構成となっていて、直線偏光入射光の偏光状態を
変調して液晶表示方式を行うものである。
【0009】しかし、従来の液晶表示素子入射光の偏光
方向は、通常不揃いでランダム偏光であるため、表示素
子の入射側に装着された偏光板により入射光のうち半分
以上が吸収され、半分以上は、照明光として実質的に寄
与していない。
【0010】偏光板に吸収される光を再利用した構造と
して、投射型液晶表示素子において、光源ランプと液晶
表示装置との間に無偏光を互いに直交する偏光成分に分
離する偏光分離器を介在させ、一方の偏光成分は偏光分
離器を直接出射させ、他方の偏光成分は光源ランプに集
束させて再び光源光として使用することが、提案されて
いる(特開平4−184429号)。
【0011】しかし、この方法は、プロジェクター(投
射型)を前提としたものであり、光源と偏光分離器との
間に十分距離があることが必要である。また、光がかな
り平行光化されている場合にのみ、有効に投射型液晶表
示素子用の照明として機能するものである。したがっ
て、薄型化が必須条件となっており、照明装置の輝度分
布を液晶表示のコントラスト比分布に適合させるべき直
視型表示素子用の照明として採用することは不適当であ
る。
【0012】また、表示面に垂直方向に光を集光する手
段として、照明光源と表示素子との間に、プリズムアレ
イを介在させることも提案されている。しかし、これは
照明光を特定範囲に絞ることにより表示面に垂直な方向
の輝度を向上するものであるため、照明光の配光分布が
狭くなる。また、これによっても、表示面に垂直な方向
の輝度は十分でない。したがって、直視型液晶表示装置
に適した照度分布は得られない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の偏光方
向を持つ偏光成分のみが直視型の液晶表示装置の照度向
上に寄与することに注目し、そのままでは、液晶表示素
子の照度向上に寄与しない偏光成分のうち、特定の方向
の光を選択的に偏光変換する。こうして、照度向上に寄
与し得る偏光方向を持つ偏光成分について、広い配光分
布を保ったままで特定方向に光強度を大きくすることが
できるようになり、輝度分布は直視型液晶表示装置に適
したものとなる。
【0014】すなわち、本発明は、透明な面状導光体と
線状光源とが設けられ、面状導光体の側部から線状光源
光が入射されるように配置された直視型表示装置用の
平面照明装置であって面状導光体は面状導光体の内部
を全反射によって光が伝搬され、かつ、全反射条件が回
避されることによって、面状導光体の光出射面から光が
出射されるようにされ、第1の偏光成分を透過し、第1
の偏光成分に対して垂直な偏光方向を有する第2の偏光
成分の少なくとも一部を反射するように偏光分離が行わ
れる多層構造体が面状導光体の光出射面側に設けられ、
多層構造体は透明なポリマーを含み、面状導光体の光出
射面対側に光出射面と略平行に配置された光反射面
が設けられてなることを特徴とする平面照明装置を提供
する。
【0015】また、多層構造体が、少なくとも2層の透
光性材料が積層されたものである前記の平面照明装置を
提供する。
【0016】また、多層構造体の各層の厚みが0.05
〜0.45μmである前記の平面照明装置を提供する。
【0017】また、偏光分離器は、互いに屈折率の異な
る複数種類の透明ポリマー層が積層されたものである前
記の直視型表示素子用照明装置を提供する。
【0018】また、上記の平面照明装置と、偏光板付の
液晶表示素子とが設けられ、平面照明装置を出射した光
線の主偏光方向と液晶表示素子における光入射側の偏光
板の偏光方向とが略一致するようにして、カラー表示が
行われてなるこをと特徴とする直視型液晶表示装置を提
供する。
【0019】また、多層構造体と液晶表示素子との間
に、配光方位のうち光強度が極大になる光線の方向を、
液晶表示素子の表示面に略垂直な方向に偏向させる光偏
向手段を有する前記の直視型液晶表示装置を提供する。
【0020】また、バッテリーによって動作し、液晶表
示素子はマルチプレックス駆動またはアクティブマトリ
クス駆動によって駆動される前記の直視型液晶表示装置
を提供する。
【0021】
【発明の実施の態様】平面照明装置を作るには種々の方
式があるが、大別して種に分類される。一般的に最も
多い方式は内部照光方式または直下型といわれる方式
で、光源が照光面内にある方式である。一方、エッジラ
イト型といわれる方式は光源が照光面外に配置され、照
光面である透明なアクリル樹脂板などからなる導光体の
一辺または二辺に蛍光ランプ(多くは冷陰極放電管)等
のたとえば略線状発光体を密着させ、反射体からなるラ
ンプカバーを設けて導光体内に光を導入する方式であ
る。
【0022】本発明における光発生手段は、面状導光体
と、面状導光体の側部から光が入射されるように配置さ
れた光源と、を有するエッジライト型とする。エッジラ
イト型の平面照明装置はコンパクトで、直視型液晶表示
装置の携帯性を高める観点で最も望ましいからである。
【0023】また、その際、前記面状導光体の光出射面
側に設けられて所定の入射方向近傍の光線についてp偏
光成分(第1の偏光成分)を透過し、s偏光成分(第2
の偏光成分)の少なくとも一部を反射する偏光分離面
と、面状導光体の光出射面と反対の側に前記光出射面と
略平行に設けられた光反射面とからなる偏光変換手段を
備えることが好ましい。このような構成で光反射面を用
いると、偏光分離された光が再利用できるだけでなく、
反射の際に偏光方向が変化するため、上記の偏光分離面
と協働して偏光変換手段として作用する。以下、偏光分
離面を備えた素子を、偏光分離器ということにする。た
だし、これは偏光分離器が面状導光体などとは別個の素
子になっているという意味ではない。面状導光体に偏光
分離機能を併せ持たせてもよい。
【0024】このような構成では、偏光分離器への入射
角が特定角度近傍の光については、偏光分離器を透過し
たp偏光成分は偏光板を透過した後液晶表示素子へ入
射し、s偏光成分は面状導光体内へと反射される。この
引き戻されたs偏光成分は面状導光体の表面で反射する
際、位相変化が生じ、p偏光成分が生成され、前記偏光
分離器を透過しうるようになる。したがって、偏光分離
器で反射されたs偏光成分も面状導光体表面で反射する
ことによってp偏光成分に変換される成分が生じ、液晶
表示素子へと透過する成分に寄与する。その結果、特定
の視方向について、p偏光成分の照度の高い平面照明装
置が得られる。
【0025】この平面照明装置を液晶表示素子のバック
ライトとして用いるためには、液晶表示素子の光入射側
に設けられた偏光板は、偏光分離器から出射されたp偏
光成分に対して透過率最大となるように配置されること
が好ましい。すなわち平面照明装置における面状導光体
内を出射した光線の平均的偏光方向と液晶表示素子にお
ける光入射側の偏光板の偏光軸方向とが略一致するよう
に配置されることが好ましい。
【0026】光分離器として用いることのできる多層
構造体は、相対的に屈折率の大きな透光性媒質と相対的
に屈折率の小さな透光性媒質とを交互に積層してなる多
層構造体や、面状透明支持体の少なくとも片方の面に、
好ましくは1000nm以下の厚さを有する誘電体膜が
1層以上成膜されているもの、または屈折率の異なる複
数種類の透明ポリマー層が積層されたものなどがある
が、本発明では透明なポリマーを用いる。相対的に屈折
率の大きな透光性媒質と相対的に屈折率の小さな透光性
媒質とを交互に積層してなる多層構造体からなる偏光分
離器について、以下に説明する。
【0027】この多層構造体は、斜入射光に対してその
透過率および反射率が斜入射光の偏光に依存する性質を
有する。これにより、非光吸収型の偏光素子として用い
ることができる。一般に、屈折率n0 の光学材料(以
下、光学材料n0 ともいう)と屈折率n1 の光学材料
(以下、光学材料n1 ともいう)との界面において、光
学材料n0 から光学材料n1 へと入射する光の入射角θ
01が tanθ01=n1 /n0 のとき、反射光にp偏光成分はなく、s偏光となり、透
過光は残りのs偏光成分とp偏光成分からなることが知
られている。このとき、入射角θ01をブリュースター角
θB という。ゆえに、屈折率n0 ,n1 の光学材料層を
交互に積層した場合、ブリュースター角近傍の入射角光
に対してp偏光成分は透過するがs偏光成分は複数の界
面で反射されて透過光成分はほとんどなくなる。したが
って、上記の多層構造体からの出射光は偏光性を有する
ことになる。
【0028】多層構造体は、2層以上の屈折率の異なる
透光性材料からなるものであれば何でもよいが、界面に
おける反射率の偏光依存性は一般に屈折率差が大きいほ
ど強く発現するため、屈折率差の大きな組み合わせが好
ましい。たとえば、空気(n≒1. 0)と透明樹脂、た
とえばアクリル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポ
リスチレン等のようなプラスチック(n≒1. 5)との
組み合わせがある。上記の組み合わせは、安価に大面積
の多層構造体が得やすい点でも好ましい。
【0029】多層構造体の各層の厚さに基本的に制限は
ない。また、場所によって不均質な構成でもよく、均質
なプラスチック中に偏平な気泡層が層状に分散されたよ
うな構成でもよい。多層構造体中の各層が略平行に配置
されればよい。
【0030】材質として、透明誘電体多層膜を用いるこ
ともできる。誘電体多層膜を多層構造体として用いる場
合は、多層構造体の各層界面反射光が互いに干渉し合わ
ないような、光波長オーダに比べ10倍程度以上の層の
厚さとして、白色光源に対して波長依存性の少ない偏光
特性を得るようにすることができる。一方、各層の厚さ
が厚すぎると多層構造体全体の厚さが厚くなり軽量・薄
型化に適合しなくなる。したがって、本目的には3μm
から100μm程度までの層厚が適切である。また、膜
厚を不規則にすれば、光干渉に起因した色付きを軽減す
ることができる。したがって、各層の厚さを不揃いにす
ることが好ましい場合もある。
【0031】均質なプラスチック中に偏平な気泡層が層
状に分散されたような構成の場合では、偏平な気泡層の
厚さが3μmから100μm程度までであればよい。他
の構成として、厚さが3μmから100μm程度までの
透明な薄板を、直径が数十μm程度のビーズやグラスフ
ァイバー等のギャップ制御材を散布した上に積層した多
層構造体もある。この場合、均質なプラスチック中に偏
平な気泡層が層状に分散されたような構成に比べて、屈
折率の異なる界面における入射角が偏平な気泡層のよう
に場所によって異なることがないため、消光比の高い偏
光作用が得やすい。
【0032】ブリュースター角条件における屈折率n0
の光学材料と屈折率n1 の光学材料との界面のs偏光の
反射率Rs は、数1のようになる。
【0033】
【数1】
【0034】屈折率差の大きいほど反射率Rs は大き
い。したがって、層間の多重反射を考慮しない近似(本
発明の場合充分当てはまる近似)において、多層構造体
への入射光の内p偏光成分が100%透過されかつs偏
光成分がx%透過されるために必要な層数Nは、数2で
求められる。
【0035】
【数2】
【0036】したがって、空気(n1 ≒1. 0)とプラ
スチック(n0 ≒1. 5)との組み合わせで多層構造体
が構成されている場合、ブリュースター角θB =56.
3°、Rs =14. 8%となり、s偏光成分透過率が2
%以下となるために必要な層数は12層であることがわ
かる。
【0037】すなわち、均質なプラスチック中に偏平な
気泡層が層状に分散されたような構成の場合は、偏平な
気泡層が深さ方向に6個以上形成されていれば、ブリュ
ースター角近傍の入射光に対して、s偏光成分透過率は
2%以下となり、他の98%以上の光は反射される。一
方、p偏光成分は光量ロスなく100%に近い透過率が
得られる。
【0038】多層構造体の偏光機能は、上記説明のよう
に、入射角がブリュースター角のとき、最も有効に作用
する。したがって、光源と面状導光体とからなる平面照
明装置において多層構造体を配置する場合、光源と面状
導光体および光反射手段などのさらに付加された光学素
子によって、多層構造体への入射光の入射角がブリュー
スター角近傍の成分が多くなるような構成とすることが
実質的な輝度向上のためには好ましい。
【0039】一方、光干渉を利用した誘電体膜を用いた
偏光分離器が偏光分離機能を発現する理由は以下のよう
に考えられる。この偏光分離器も、斜入射光に対してそ
の透過率および反射率が斜入射光の偏光に依存する性質
を有し、非光吸収型の偏光素子として用いることができ
る。
【0040】屈折率n0 の光学材料と屈折率n2 の光学
材料の間に、屈折率n1 の可視光オーダの膜厚の光学材
料があるとき、光は干渉する。光学材料n0 から光学材
料n1 へと入射する光の入射角をθ0 、出射角をθ1
する。光学材料n1 から光学材料n2 へと入射する入射
角をθ1 、出射角をθ2 とする。光学材料n1 、膜厚d
1 での干渉の効果を考慮した反射複素振幅は、数3のよ
うになる。
【0041】
【数3】
【0042】ここでρa 、ρb は各々光学材料n0 と光
学材料n1 、光学材料n1 と光学材料n2 の界面で生じ
るフレネル反射の振幅反射率を示す。
【0043】反射強度は、ρ* をρの複素共役として、
数4のようになる。
【0044】
【数4】
【0045】p偏光成分は、数5のようになる。
【0046】
【数5】
【0047】s偏光成分は、数6のようになる。
【0048】
【数6】
【0049】屈折率n0 、n2 と、屈折率n1 と膜厚d
1 がある条件を満たすと、ある入射角度θ0 のとき、p
偏光成分の透過光強度とs偏光成分の透過光強度の比
は、干渉がない場合と比べて大きくなることが知られて
いる。上述の計算式は、干渉膜が1層のときのものであ
るが、干渉膜が多層のときでも同様に考えればよい。
【0050】以上によって、面状透明支持体の少なくと
も片方の面に、1000nm以下の厚さを有する誘電体
膜が1層以上成膜されている偏光分離器からの出射光
は、高い偏光性を持つ光を出射することになる。ここで
1000nm以下とは、主に可視光波長オーダ以下とい
うことであり、好ましくは800nm以下程度である。
【0051】偏光分離器の可視光波長オーダの膜厚を有
する誘電体膜は光干渉を利用するために、一般に層数が
増加すると特定の波長の偏光度を向上させることができ
る反面、波長依存性が大きくなる。用いるバックライト
光源のスペクトルが狭帯波長光の場合は、光のバックラ
イト波長域に対して偏光度が高くなる多層膜構成とする
ことができる。しかし、あまり多層の膜とすると生産性
に難が生じるおそれがあるため、好ましくは、5〜15
層程度である。一方カラー表示用に白色のバックライト
を用いる場合は、偏光度の波長依存性を低く抑えるた
め、5層以下、特に単層の干渉膜を用いることが好まし
い。高い偏光度は得られないが、可視域全域でフラット
な偏光度を得るとともに、膜厚制御の容易さからTiO
2 またはZrO2 の単層膜を形成することが好ましい。
【0052】偏光分離器に用いられる面状透明支持体の
材質としては、ガラスやアクリル、ポリカーボネート、
ポリウレタン、ポリスチレン等のプラスチックがある。
軽い材質であること、表面が滑らかであることが望まし
い。
【0053】誘電体膜の材質としては、TiO2 、Zr
2 、ZnS、Y23 、SiO2、MgF2 、Na3
AlF6 、Ta25 などが考えられる。これらの誘電
体膜の屈折率は、通常1.4〜2.5程度であり、適当
な屈折率を持つ誘電体を選んで、成膜すればよい。ま
た、成膜は蒸着、スパッタなど通常用いられる方法でな
されればよい。
【0054】発明では、偏光分離器として、屈折率の
異なる複数種類の透明ポリマー層が積層されたものを採
用できる。この場合も、前述の多層構造体または誘電体
薄膜の場合と同じように、非光吸収性の偏光分離器とし
て作用する。
【0055】偏光分離器は、バックライト光の波長域に
対して偏光度が高くなる多層膜構成とすることができ
る。あまり多層の膜とすると生産性に難が生じるおそれ
があるため、好ましくは30層以上、さらに好ましくは
100〜400層程度とする。屈折率の異なる透明性ポ
リマーの材質はいわゆる多層ラミネート成形に適したも
のが好ましい。また、その屈折率の差は大きいほど好ま
しい。
【0056】透明ポリマーの材質はアクリル、ポリカー
ボネート、ポリウレタン、ポリスチレン、トリアセチル
セルロース、ポリメチルペンテン、ポリエーテルスルホ
ン等のプラスチックから2種以上が選択されることが好
ましい。また、効率をよくするためにはその屈折率の差
は0.03以上であることが好ましい。
【0057】その選択にあたっては偏光分離器の製造法
を考慮しなければならない。多層ラミネート品の製造法
としてはキャスト法、多層押し出し法などがあるが、3
0層以上の多層膜が経済的に成形できる多層押し出し法
を採用することが好ましい。
【0058】その製造方法は米国特許明細書第3773
882号、米国特許明細書第3884606号に述べら
れている。光の干渉作用の少ない十分な厚さの偏光分離
器は、その全体の厚さが大きくなる。したがって、光の
干渉性を利用するため、屈折率の異なるポリマーの少な
くともその一方の光学的厚さが0.05μm以上0.4
5μm以下であることが好ましい。また、その厚さは、
両方のポリマーに対してほぼ等しいよりも大きく異なる
ほうが各層の厚さ変動によるいわゆる真珠光沢色が発現
しにくいので好ましい。また、表面にシリコーンなどの
ハードコート層を設けてもよい。
【0059】光の干渉性を利用した偏光分離器の概念的
断面図を図4に示す。第1のポリマー層21と第2のポ
リマー層22とが交互に積層されており、このうち少な
くとも第2のポリマー層22は光の干渉を起こす程度に
薄い。
【0060】製造法を考慮した好ましいポリマーの好ま
しい組み合せの例はアクリルとポリカーボネート、アク
リルとポリスチレン、ポリメチルペンテンとポリカーボ
ネートなどが挙げられる。
【0061】本発明の直視型液晶表示装置をその代表的
な構成図である図1を用いて以下に詳述する。以下、面
状導光体を導光体ともいう。
【0062】照光面である透明な導光体3(アクリル樹
脂板)の一辺に導光体側面の長さに対応した長さを有す
る蛍光ランプ1(冷陰極放電管)を密着させ、内面に反
射体を設けたランプカバー2を設けてランプ出射光を導
光体3内に導入する。
【0063】前述のように、平面照明装置を直視型液晶
表示装置に用いる場合、照明光の配光特性が極めて重要
である。導光体3中を伝搬する光の指向性(角度分布)
は、蛍光ランプの配光特性、反射体の集光特性、導光板
の伝搬特性等によって決まる。そして、導光体の伝搬特
性においては、前述のように、導光体端部より入射した
光を導光体内部に送る機能と、送られた光を所定の方向
に出射する機能が重要である。
【0064】導光体端部より入射した光を導光体内部に
送る機能は導光体に使用する材料およびその界面反射特
性に応じて決まる。つまり、導光体3の液晶表示素子1
2側においては導光体3の屈折率によって定まる全反射
角θc 以上の入射角の光が全反射されて導光体3内を伝
搬し、全反射角θc 以下の入射角の光が導光体3の表面
で屈折し液晶表示素子12側に出射される。たとえば、
空気(n≒1. 0)と透明樹脂(たとえば、n≒1.
5)の界面における全反射角θc は、数7のようにな
り、入射角が42.2°以下の入射光が導光体3の照光
面より出射することができる。
【0065】
【数7】θc =sin-1(1/n)=42.2°
【0066】導光体に用いる好ましい透明樹脂として
は、たとえばアクリル、ポリカーボネート、ポリウレタ
ン、ポリスチレン、シリコーン等がある。
【0067】導光体の液晶表示素子と反対の面において
は、アルミニウム反射面等の反射面5を形成しておけ
ば反射光は導光体内を導光される。なお、反射面5は
導光体3の液晶表示素子12側面での出射光を増大させ
るために拡散反射面としてもよい。
【0068】一方、導光体3への光の入射角が全反射角
θc 以上の場合が大半であると導光体から出射される光
がわずかとなるため、全反射条件を回避し導光板3の液
晶表示素子12側に出射させる機能が必要となる。その
手段として、導光体3の表面に白色の光拡散材を形成す
る方法や導光体表面にレンチキュラーまたはプリズムの
フレネル形状(マイクロレンズアレイ、プリズムアレイ
等)を形成する方法などがある。
【0069】この場合のフレネル形状は、導光体の液晶
表示素子12側の面に形成されていても、反対側に形成
されていてもよい。またフレネル形状をしたフイルム状
の板を導光体の面に載せてもよい。載せるときは、フイ
ルムと導光体の間に空気層が存在しないようにすること
が必要である。このために、貼りあわせた後に脱気した
り、屈折率がフイルムと同等の接着剤を用いて貼り付け
ることが好ましい。またフイルムの屈折率は導光体とほ
ぼ同じであることが望ましい。
【0070】本発明で用いる多層構造体は、特定の範囲
の入射角(ブリュースター角)の光に対して、強い偏光
分離機能を発現する。したがって、輝度向上のために
は、偏光分離器へ入射する光の角度が、偏光分離器のブ
リュースター角で極大を持ち、かつほぼその角度に光量
が集中していることが望ましい。よって導光体から出射
する光の角度を制御することが重要となる。
【0071】出射角度を制御するためには、前述の白色
の光拡散材の分布、導光体表面形成されたレンチキ
ュラーまたはプリズムのフレネル形状(マイクロレンズ
アレイ、プリズムアレイ等)の調節、等が行える。たと
えば導光体と同じ成分で作られたプリズムアレイ13の
フイルムを導光体の表面に載せることにより導光体から
出た光の強度最大はほぼ+40°〜+80°と−40°
〜−80°の片寄った範囲に集中する。
【0072】具体的には、偏光分離器6として、前述の
ように偏平な気泡層が層状に分散されたような多層構造
体を形成した場合、アクリル樹脂と気泡層との界面での
ブリュースター角θB は33. 7°となる。したがっ
て、アクリル樹脂側からの多層構造体への入射光が3
3. 7°近傍になるように蛍光ランプの配光特性・反射
体の集光特性・導光板の伝搬特性等を最適化することに
より、p偏光成分のみが液晶表示素子12側に出射され
る。一方、s偏光成分は全反射されたのと同様に導光体
3中を伝搬することになる。なお、この偏光分離器6に
よる偏光特性は入射光がブリュースター角条件から少々
ずれても充分発現する効果であり、この場合入射角20
°から全反射角近傍である入射角40°の光線に対して
も、s,p偏光成分の消光比が若干劣化するが、偏光分
離作用は顕著である。
【0073】偏光分離器を出射した光の指向性は、液晶
表示素子の観測者の視野角すなわち液晶表示素子面の垂
直方向に分布しているとは限らない。むしろ、図1のよ
うな構成で、偏光分離器にブリュースター角近傍の入射
角で入射した光の出射方向は、片寄った視野角域の範囲
に集中することが普通である。たとえば、導光体中を伝
搬する光の光軸を含む面内で、液晶表示素子面の垂直方
向に対して−40゜〜−70°および40°〜70°の
範囲に集中し、観測者の視野角域に到達する光はわずか
となる。したがって、これでは、明るい表示とはいえな
くなる。
【0074】たとえば、図1において、アクリル樹脂側
からの多層構造体への入射光が33. 7°の場合、多層
構造体からの出射角はsin-1((sin33. 7°)
/n)=56. 3°となる。このように、片寄った視野
角域(±40°〜±70°)に配光分布を有する平面照
明装置の配光分布を照光面の垂直方向に変換するため
に、偏光分離器の光出射側に、さらに光偏向器を設ける
ことが有効である。光偏向器としては、表面にレンチキ
ュラー形状またはフレネル形状を有するマイクロレンズ
アレイやプリズムアレイ等を用いることができる。
【0075】図1には偏光分離器6が積層された導光体
3と液晶表示素子12の光入射側の偏光板9との間にフ
レネル形状を表面に有するプリズムアレイ7を導光体3
中を伝搬する光の進行方向にプリズム面を並列に配置し
た場合が示されている。すなわち、プリズムアレイ7は
柱状プリズムであり、導光体3内を出射する光線の平均
的光軸を含む面での断面は三角形状となる。プリズムア
レイ7はその形状および配置(プリズム頂角を光入射側
にするか光出射側にするか)に応じて、プリズムの入射
面と出射面で屈折が生じるのみの場合と全反射が起こる
場合とがあり、出射光の配向分布を制御できる。最終的
に必要とする配光分布と偏光分離器出射光の配光分布と
から最適な形状、配置が決定されればよい。
【0076】たとえば、断面形状が頂角おおよそ60°
の2等辺三角形のプリズムアレイ7を用い、頂角が偏光
分離器面に面するように配置する。こうすると、偏光分
離器から60°近傍の出射角で透過してきた光はプリズ
ム側面から入射し他の側面で全反射した後、プリズム底
面から液晶表示素子側に垂直入射方向に対応して出射さ
れる。したがって、偏光分離器から60°近傍の出射角
で放出される光の配光方位を液晶表示素子面に垂直方向
の配光方位に変換することができる。
【0077】このようにして、液晶表示素子を垂直配光
方位で照光する直線偏光を生ずる平面照明装置が得られ
る。導光体中を伝搬する光の指向性が高いと、結果的に
平面照明装置から出射される光の配光分布が垂直方向に
集中し、明るい表示に対応した視野角の範囲が狭くなり
すぎる場合がある。このようなときには、液晶表示素子
と上述のプリズムアレイ等の偏向手段との間に、指向性
を劣化させる拡散板8等の光学素子を配置することがで
きる。
【0078】また、導光体内を伝搬する光の指向性を劣
化させるために、導光体の液晶表示素子と反対側面に形
成された反射面5を拡散面としてもよい。また、偏光
分離器自体をその構造体界面で光散乱も生じるように微
細な凹凸構造を有するものとしてもよい。前述のように
均質なプラスチック中に偏平な気泡層が層状に分散され
たような構成の偏光分離器の場合では、気泡層の界面形
状はランダムであり微細な凹凸構造が生じやすいため、
光拡散効果も同時に発現しやすい。
【0079】図1では多層構造体を導光体の表面に形成
した場合について示した。
【0080】本発明において直線偏光を効率良く平面照
明装置から得るためには、多層構造体において反射され
導光体内に引き戻されたs偏光を、導光体内を伝搬中に
効率よくp偏光成分を含む光に変換し再利用することが
重要である。s偏光をp偏光成分を含む光に変換する方
法は種々存在するが、以下に代表例を記す。
【0081】一般に、金属面に直線偏光が斜入射し反射
された場合、直線偏光は金属の光学物性定数(屈折率
n、吸収係数k)に応じて楕円偏光となることが知られ
ている。すなわち、s偏光が入射しても反射光にはp偏
光成分が生成される。したがって、本発明において導光
体3の液晶表示素子12と反対側の面に形成された
射面5がアルミニウム等の金属である場合、この反射
面で反射されるたびにs偏光の一部がp偏光に変換され
る。
【0082】別な方法として、透光性高分子材料からな
る位相差板を用いる方法がある。たとえば、適当な膜厚
を有するこの位相差板4を導光体3の反射面5と偏光分
離器6との間に配置することにより、偏光分離器により
反射されたs偏光は楕円偏光になりその一部をp偏光に
変換することができる。図1は、この位相差板4を導光
体3に設けた反射面5上に密着させて効率よく偏光変
換を行う構成例を示す。また、位相差板4は偏光分離器
6と導光板3との間に配置されていてもよい。
【0083】図2には、偏光分離器として、面状透明支
持体の片方の面に誘電体膜を1層成膜した偏光分離器を
用い、導光体の全反射条件を回避して液晶表示素子側に
光を出射させるためのプリズムアレイ13を用いた例で
ある。6aは面状透明支持体、6bは誘電体膜である。
他の構成はほぼ図1と同じであるので、図2には図1と
同じ部品には同じ番号を付して、説明を省略する。
【0084】先に述べたように、偏光分離器を導光体と
は別の構成としてもよいが、両者一体の構成としてもよ
い。たとえば導光体の表面に誘電体干渉膜等の偏光分離
層を形成する。導光体と導光体の外部と誘電体干渉膜の
それぞれの界面が偏光分離器と同様な効果を示す。導光
体を出射する光の出射光量を多くしたり均一化するため
に、導光体の構造をプリズムアレイ状等にした場合は、
プリズムアレイ形状の表面に誘電体干渉膜を形成すれば
よい。
【0085】このような例を示したのが図3である。導
光体3の表面にプリズムアレイ形状を形成し、さらに誘
電体膜6cを形成している。導光体と、誘電体膜との界
面で偏光分離機能が発現する。他の構成はほぼ図1と同
じであるので、図3には図1と同じ部品には同じ番号を
付して、説明を省略する。
【0086】
【実施例】[実施例1〜3] 図1を参照しながら、本発明の実施例について説明す
る。照光面である透明なアクリル樹脂板導光体3の一
辺に蛍光ランプ1(冷陰極放電管)を密着させ、反射体
からなるランプカバー2を設けて導光体内に光を導入す
るエッジライト型バックライトにおいて多層構造体から
なる偏光分離器6を組み合わせた。
【0087】蛍光ランプ1としては、10インチ液晶表
示面の側面長(152mm)に対応した長さを有し管径
の細い10Wと16Wの冷陰極放電管を使用した。ま
た、ランプカバー2としては、冷陰極放電管を包み込む
ような円筒形または楕円筒形の反射鏡を、導光体3とし
ては、アクリル樹脂製の透光性導光板(n=1. 49)
で大きさは160mm×220mm×5mmのものを用
いた。
【0088】さらに、導光体3の裏面および蛍光ランプ
設置面に対向する導光体側面に位相差板4を設け、その
上にAl金属反射膜からなる反射面を形成した。偏光
分離器6の多層構造体としては、均質な透明プラスチッ
ク板(n≒1. 5)中に、その厚さ方向の高さが10μ
m程度で半径数mm程度の偏平な気泡層が約5層位層状
に分散された構成を採用して、導光体3の光出射面側に
装着した。
【0089】また、プリズムアレイ7として、断面形状
が頂角58゜の2等辺三角形のプリズムアレイを用い、
頂角が偏光分離器6に面するように配置した。プリズム
アレイ板の厚さは2mmでプリズムアレイのピッチは約
1mmとした。さらに、プリズムアレイ7の光出射面側
には、拡散板8を、視野角を広げるために用いた。
【0090】液晶セル11としては、TFT駆動のTN
液晶であって、VGA対応画素数を有するRGBカラー
TFT駆動TN液晶表示セルを用いた。
【0091】入射側偏光板9としては、通常の光吸収型
有機偏光板を用いた。10:1程度の要求コントラスト
比であれば、上記偏光板を用いず、上記多層構造体のみ
でよい場合もある。しかし、この場合は偏光の消光比が
低い(10:1程度、たとえば、光吸収型有機偏光板で
あれば1000:1程度になる)ため、100:1以上
のコントラスト比が要求されるTFT駆動液晶TVでは
入射側偏光板が必要になる。このとき、光吸収型有機偏
光板の偏光軸は多層構造体から出射するp偏光に対して
最大透過率となるよう、偏光分離器6の出射光の偏光方
向と偏光板9の偏光軸方向とを一致させた。
【0092】出射側偏光板10も同様に光吸収型有機偏
光板を用いた。偏光軸の向きは表示モード(ノーマリホ
ワイト、ノーマリブラック)によって適宜選ばれるが、
本実施例では、ノーマリホワイト表示とし、入射側偏
板9の偏光軸に対して90゜偏光軸が回転した方向に出
側偏光板10の偏光軸をとった。
【0093】光源、導光体の特性を種々に変えて、ラン
プ消費電力と垂直方向視野の明るさを調整して実施例1
〜3を行った。これと従来例の比較を表1に示す。
【0094】
【表1】
【0095】実施例1では従来例に比べて輝度が1. 5
倍に向上したばかりでなく、視野角範囲もせばまってい
ない。実施例2では明るさ、視野角とも従来例とほぼ同
じにしているが、ランプ消費電力が2/3に低減し、バ
ッテリー駆動時間が延長した。実施例3ではランプの消
費電力と、垂直方向明るさを従来例と同じにしたが、視
野角が広がった。
【0096】このように、使用する液晶表示素子のコン
トラスト比曲線に応じたさまざまな配光分布を得ること
ができる。特に、垂直方向視野の明るさを選択的に明る
くすることが可能になっている。
【0097】[実施例4〜6] 図2を参照しながら、本発明の別の実施例について説明
する。照光面である透明なアクリル樹脂板導光体3の
一辺に蛍光ランプ1(冷陰極放電管)を密着させ、反射
体からなるランプカバー2を設けて導光体内に光を導入
するエッジライト型バックライトを用いた。
【0098】蛍光ランプ1としては、汎用のノートパソ
コンの側面長(120mm)に対応した長さを有し管径
(3mm)の2Wと4Wの冷陰極放電管を使用した。ま
た、ランプカバー2としては、冷陰極放電管を包み込む
ような円筒形または楕円筒形の反射鏡を、導光体3とし
ては、アクリル樹脂製の透光性導光板(n=1. 49)
で大きさは128mm×225mm×2.8mmのもの
を用いた。
【0099】さらに、導光体3の裏面および蛍光ランプ
設置面に対向する導光体側面に位相差板4を設け、その
上にアルミニウム金属反射膜からなる反射面5を形成
した。位相差板は1/4波長板とした。
【0100】プリズムアレイ13として断面形状が頂角
160°の2等辺三角形のプリズムアレイを用い、頂角
が偏光分離器6に面するように配置した。プリズムアレ
イ板の厚さは2mmでプリズムアレイのピッチは約1m
mとした。プリズムアレイ13と導光体3は同じ材質の
アクリル樹脂を用いた。またプリズムアレイ13と導光
体3の間には屈折率がアクリル樹脂と同じ1.49の光
学接着剤を用いた。
【0101】偏光分離器6としては、均質なガラス基板
(n=1. 52)6bの表面に、酸化チタン(TiO
2 :n=2.35)膜6aを1層成膜し、導光体3の光
出射面側に装着した。この偏光分離器の分離角は72°
となった。
【0102】また、プリズムアレイ7として断面形状が
頂角60°の2等辺三角形のプリズムアレイを用い、頂
角が偏光分離器6に面するように配置した。プリズムア
レイ板の厚さは2mmでプリズムアレイのピッチは約1
mmとした。さらに、プリズムアレイ7の光出射面側に
は、拡散板8を、視野角を広げるために用いた。
【0103】液晶表示素子12は、複屈折を有するフイ
ルム(位相差板)が積層されたモノクロ表示のSTN液
晶表示セルを用いた。ツイスト角は240°である。
【0104】入射側偏光板9としては、通常の光吸収型
有機偏光板を用いた。このとき、光吸収型有機偏光板の
偏光軸は偏光分離器から出射するp偏光に対して最大透
過率となるよう、偏光分離器6の出射光の偏光方向と
射側偏光板9の偏光軸方向とを一致させた。
【0105】出射側偏光板10も同様に光吸収型有機偏
光板を用いた。偏光軸の向きは適宜選ばれるが、本実施
例では、入射偏光板9の偏光軸に対して85°偏光軸
が回転した方向に出射側偏光板10の偏光軸をとった。
【0106】光源、導光体の特性を種々に変えて、ラン
プ消費電力と垂直方向視野の明るさを調整して実施例4
〜6を行った。これと偏光分離器のない従来例との比較
を表2に示す。
【0107】
【表2】
【0108】実施例4では従来例に比べて輝度が1. 5
倍に向上したばかりでなく、視野角範囲はせばまってい
ない。実施例5では明るさ、視野角とも従来例とほぼ同
じにしたが、ランプ消費電力が2/3に低減し、バッテ
リー駆動時間が延長した。実施例6ではランプの消費電
力と、垂直方向明るさを従来例と同じにしたが、視野角
が広がっている。
【0109】このように、やはり、使用する液晶表示素
子のコントラスト比曲線に応じたさまざまな配光分布を
得ることができる。特に、垂直方向視野の明るさを選択
的に明るくすることが可能になっている。
【0110】[参考例A] 図3を参照しながら説明する。導光体3の表面形状をプ
リズムアレイ状にした。その表面にZrO2 とSiO2
の薄膜を交互に3層均一に形成した。具体的には導光体
の上にZrO2 、SiO2 、ZrO2 の順で形成し、分
離角における偏光度が530nm付近で最大となるよう
にした。導光体と誘電体干渉膜は一体構成とした。導光
体3のプリズムアレイの頂角は160°とした。このと
き誘電体干渉膜から出てくる光の方向は、導光体の面に
垂直方向に対して広がりを持っているので、さらに導光
体と反対の方向に頂角が導光体に向いたプリズムアレイ
を設置した。以上述べた以外の構成は実施例4と同じと
した。このとき実施例1と比べると若干輝度が上昇し
た。これは、参考例Aは界面が少なくなったために、界
面反射が少なくなったためと考えられる。また一体成形
することにより実施例4に比べて厚さを薄くすることが
可能となる。また大量生産においてコストが安くなるメ
リットもある。
【0111】[実施例] 図2と同様の形態で、偏光分離器として、アクリルとポ
リカーボネートの400層の積層品を用いた。偏光分離
器を使用しない場合に比べて、垂直方向の輝度が約1.
5倍に向上した。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、特定のコントラスト比
の高い領域に対して特に実質的照度の高い直視型表示
用の平面照明装置が得られる。特に、本発明では、プ
リズムアレイ等を単独で用いた場合とは異なり、所望の
野角方向の光のうち、そのままでは実質的に表示装置
の照明光として寄与しない光を偏光変換することによ
り、その所望の視方向についての照度を向上する。した
がって、広い照度分布を維持したまま、特定方向には照
度の高い照明装置が得られる。これは、視野角の広い直
視型表示装置用の平面照明装置として最適なものであ
る。
【0113】さらに、光発生手段として、いわゆるエッ
ジライト型の光源を用いることにより、直視型表示装置
用の照明光として適した拡散光を、容易に得ることがで
きる。また、特に偏光変換手段を、エッジライトの導光
体の光出射面側に設けられた偏光分離面と、面状導光体
の光出射面と反対の側に設けられた光反射面を協働させ
て構成するならば、エッジライト用の導光体を偏光変換
のための空間としても用いることとなる。したがって、
非常にコンパクトな構成とすることができてさらに望ま
しい。
【0114】さらに、平面照明装置を出射した光線の偏
光方向と液晶表示素子の光入射側の偏光軸方向とを略一
致させるように、液晶表示素子の背面に本発明の平面
明装置を配置すれば、実用的な視野角で照度が高く、か
つ消費電力の小さい直視液晶表示装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示した断面図
【図2】本発明の他の実施例を示した断面図
【図3】本発明の他の実施例を示した断面図
【図4】本発明に用いる偏光分離器の構成を示す断面図
【図5】STN液晶表示素子のコントラスト比曲線を示
すグラフ
【符号の説明】
1:蛍光ランプ 2:ランプカバー 3:導光体 4:位相差板 5:反射面 6:偏光分離器 7:プリズムアレイ 8:拡散板 12:液晶表示素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大井 好晴 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町松原1160 番地 エイ・ジー・テクノロジー株式会 社内 (72)発明者 尾関 正雄 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社 中央研究所内 (72)発明者 伊藤 宏明 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地 2 旭硝子株式会社 玉川分室内 (56)参考文献 特開 昭53−96698(JP,A) 特開 平1−241590(JP,A) 特開 平3−6525(JP,A) 特開 平1−189627(JP,A) 特開 平3−157621(JP,A) 特開 昭57−158801(JP,A) 特開 平3−156421(JP,A) 特開 平3−75705(JP,A) 特開 昭63−116105(JP,A) 特開 昭63−159811(JP,A) 特開 昭48−43764(JP,A) 米国特許4798448(US,A)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な面状導光体と線状光源とが設けら
    れ、面状導光体の側部から線状光源の光が入射されるよ
    うに配置された直視型表示装置用の平面照明装置であっ
    面状導光体は面状導光体の内部を全反射によって光が伝
    搬され、かつ、全反射条件が回避されることによって、
    面状導光体の光出射面から光が出射されるようにされ、 第1の偏光成分を透過し、第1の偏光成分に対して垂直
    な偏光方向を有する第2の偏光成分の少なくとも一部を
    反射するように偏光分離が行われる多層構造体が面状導
    光体の光出射面側に設けられ、 多層構造体は透明なポリマーを含み、 面状導光体の光出射面対側に光出射面と略平行に
    された光反射面が設けられてなることを特徴とする平
    面照明装置。
  2. 【請求項2】多層構造体の各層の厚みが0.05〜0.
    45μmである請求項1に記載の平面照明装置。
  3. 【請求項3】光反射面が拡散反射面である請求項1また
    は2に記載の平面照明装置。
  4. 【請求項4】互いに屈折率の異なる複数種類の透明ポリ
    マー層が多層構造体に用いられ、互いの屈折率の差が
    0.03以上である請求項1、2または3に記載の平面
    照明装置。
  5. 【請求項5】透明ポリマー層は、多層押し出し法で形成
    されてなる請求項4に記載の平面照明装置。
  6. 【請求項6】透明ポリマー層が全部で30層以上積層さ
    れてなる請求項4または5に記載の 平面照明装置。
  7. 【請求項7】光反射面がアルミニウムである請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の平面照明装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項に記載の平面
    照明装置と、偏光板付の液晶表示素子とが設けられ、平
    照明装置を出射した光線の主偏光方向と液晶表示素子
    における光入射側の偏光板の偏光方向とが略一致するよ
    うにして、カラー表示が行われてなる直視型液晶表示装
    置。
  9. 【請求項9】バッテリーによって動作し、液晶表示素子
    はマルチプレックス駆動またはアクティブマトリックス
    駆動によって駆動される請求項に記載の直視型液晶表
    示装置。
  10. 【請求項10】ノーマリーホワイト表示で、TV表示が
    行われてなる請求項8または9に記載の直視型液晶表示
    装置
  11. 【請求項11】ノートパソコンに用いられてなる請求項
    8、9または10に記載の直視型液晶表示装置。
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