JP3521773B2 - 時計用部品の製造方法、時計部品及び時計 - Google Patents
時計用部品の製造方法、時計部品及び時計Info
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Description
法及び、時計用部品時計に係り、特に、金属材料により
形成される部品の製造技術に関する。
切削加工、鍛造加工、プレス加工などの種々の成形方法
が採用されており、部品の形状や要求される機械的特性
に合わせて成形方法が選択されている。特に、腕時計用
の微少な内蔵部品においては、成形によって実現するべ
き形状が非常に細かいため、その成形加工が困難である
ため、射出成形法などによって比較的容易に量産できる
合成樹脂製の部品を用いることも増えている。
的強度や硬度が不足する場合が多く、また、タッピング
ネジを用いることができないなどの不都合な点があり、
また、素材として充分な信頼性が得られないことから、
ネジを固定する部分や歯車のかみ合わせ部分、歯車の軸
受部分などには依然として多くの金属材料が用いられて
おり、また、高級時計の場合には信頼性を得るためにほ
とんどが金属部品によって構成されているのが現状であ
る。
用いて微少な部品や微細かつ複雑な形状を備えた金属材
料を上記のような切削、鍛造、プレスなどによって行う
ことは非常に困難であり、製造コストが増大する。この
ために、ダイカスト法などの型成形法を用いることも考
えられるが、特に微少な構造を備えた部品を成形する場
合には型形状の転写性が問題となり、巣やヒケなどが発
生して製品の精度や歩留まりが低下するために、製造上
の理由から金属素材の特性に関わる長所を活かせないと
いう問題点がある。
であり、その課題は、型成形法によって時計用部品を成
形する方法であって、安価に製造できるとともに部品精
度の低下や歩留まりの悪化を抑制することができる新規
の製造方法を提供することにある。
に本発明が講じた手段は、時計用部品は半溶融金属を用
いるチクソモールディング法により成形され、前記時計
用部品の外周領域に枠状の肉厚部分を設けるべくキャビ
ティを形成し、前記射出成形のゲート部を前記キャビテ
ィにおける前記外周領域に相当する部分に臨ませて成形
することを特徴とする時計用部品の製造方法である。従
来は合成樹脂の成型に用いられることが多い射出成形法
であるが、金属材料の型成型に用いることによって高精
度かつ安価に時計用部品を形成することが可能になる。
ここで、金属材料を用いるダイキャスト法や粉末成形法
では微少かつ複雑な形状の精度を得ることが困難であ
り、成形後の部品としての信頼性も不十分であるが、溶
融若しくは半溶融状態の金属材料を用いる射出成形法に
よって成形を行うことにより、製造コストを抑制しつ
つ、時計用部品の形状精度及び信頼性を満たすことがで
きる。
ールディング法を用いることにより、低温成形が可能に
なり、より高精度な成形品を得ることができるととも
に、金型の長寿命化を図ることができるなど、製造上の
利点もある。
部品と内蔵部品とがあり、さらに内蔵部品には、地板の
他に受け、中枠、歯車、レバー、軸、などがある。この
中でも地板は最も大きくかつ複雑な形状を備えていると
ともに、多数の内蔵部品を支持するための最も重要な部
品である。従来は複雑な形状の地板を製造するために多
大の労力を払っていたため、本発明を地板に適用するこ
とにより大きな効果が得られる。
時計用部品の外周領域に枠状の肉厚部分を設けるべくキ
ャビティを形成し、前記射出成形のゲート部を前記キャ
ビティにおける前記外周領域に相当する部分に臨ませて
成形することが好ましい。特に、時計用部品が地板の場
合に、地板の外周領域に枠状の肉厚部分を形成すること
によって、地板の剛性を高めることができるとともに射
出成形時において金属材料を地板の板面全体に行き渡ら
せるための流路として用いることができるので、より均
一に成形することができ、しかも、不良箇所を低減する
ことができる。
領域においてその周回方向に複数の薄肉部が間隔をもっ
て形成されるように構成されている。外周領域に薄肉部
が形成されるようにキャビティを構成することにより、
外周領域に対応するキャビティ部分が成形時に金属材料
の流路となったとき、当該薄肉部に対応する部分がキャ
ビティの中央部分に金属材料を導く堰きとして作用する
ため、キャビティ全体により均一かつ整然と金属材料を
流し込むことができる。
キャビティにおける前記外周領域に相当する部分に臨む
オーバーフロー部を形成して成形することが好ましい。
外周領域に相当する部分にオーバーフロー部を形成する
ことにより、キャビティ内のガス圧や余分な金属材料の
流れをオーバーフロー部に排出させて、特に地板の中央
部分の微細形状部に欠陥が生ずるのを防止できる。
ゲート部から離れた位置に形成される、前記キャビティ
における前記外周領域の薄肉部に相当する部分に対し、
前記オーバーフロー部が臨むように設けられていること
が望ましい。オーバーフロー部が薄肉部に相当する部分
に臨むように設けられていることにより、キャビティ内
における地板となる部分よりも優先的にオーバーフロー
部に金属材料が流れ込むことが抑制される。
ゲート部は前記時計用部品の板面と平行に前記金属材料
を注入するサイドゲートである場合がある。
は、前記ゲート部は前記時計用部品の板面と垂直に前記
金属材料を注入するピンポイントゲートである場合があ
る。
時計用部品は突起部若しくはリブを備えており、キャビ
ティにおける前記突起若しくはリブに相当する凹部の開
口縁部における前記金属材料の流入方向にみて上流側に
配置された角部近傍を部分的にカットした形状に構成す
ることが好ましい。キャビティの凹部において、金属材
料の流入方向の上流側の角部近傍をカットした形状に構
成することにより、凹部への金属材料の流入を容易にす
るので、突起やリブの不良を低減することができる。
時計用部品は突部若しくはリブを備えており、キャビテ
ィにおける前記突起若しくはリブに相当する凹部の最奥
部にガス抜き可能な隙間を有する金型合わせ面を配置す
ることが好ましい。金型合わせ面の配置により、凹部の
最奥部にガス抜き可能な隙間を備えていることにより、
突起やリブの形状精度をより向上することができる。
金型合わせ面が前記凹部の深さ方向とほぼ平行に伸びる
ように構成されていることが望ましい。このことにより
隙間が凹部の深さ方向にガス抜きを可能にするので、離
型時に隙間に形成されたバリなどがともに金型より離れ
易くなることから、隙間の目詰まりが抑制できる。
金型合わせ面が前記凹部の深さ方向と交差する方向に伸
びるように構成されていることが望ましい。このことに
より隙間が凹部の深さ方向と交差する方向に伸びている
こととなるため、成形品のバリを無くすことができる。
種時計に用いることができ、高精度、高剛性、高耐久性
を備えた部品として時計機能の信頼性を高めることがで
きるので、特に、信頼性の必要な高級時計に用いること
が効果的である。
いて詳細に説明する。以下に説明する各実施形態はいず
れも腕時計の内蔵部品に関するものであるが、本発明は
以下のものに限らず、時計の種々の部品に対して適用す
ることができるものである。
10の概略の平面形状を示す模式的な概略平面図であ
り、図2は地板10の平面形状の具体例を示す詳細な平
面図である。図1に示すように、地板10には、中央部
において指針部を回転させるための案内を行う軸孔10
aと、時計モータのコイルや発電機のコイルを収容する
ための矩形孔10b,10cと、電池を収容する収容部
の底部に形成された薄肉部10dと、薄肉部10dの一
部に形成された開口10eとが設けられている。
れた厚肉部分となっており、地板10全体の強度を高め
る役割を担っている。外周領域11には、その周回方向
に相互に離れた位置に分散配置された薄肉部11a,1
1b,11c,11d,11e,11fが設けられてい
る。さらに、外周領域11よりも内側の領域は基本的に
は薄肉に形成されているが、ここには部分的に周囲より
も厚肉に形成された厚肉部12,13,14,15,1
6が設けられている。
地板の形状に対応するキャビティを備えた金型を用い
て、図示のゲート17から溶融した金属材料を注入して
射出成形を行う。ここで、ゲート17は、キャビティに
おける地板10の外周領域11に相当する部分に臨むよ
うに形成されたサイドゲート構造を備えている。金型の
パーティング面は図の紙面と平行に設定される。また、
このゲート17に対して離れた外周領域11に相当する
キャビティの部分に臨むようにオーバーフロー部18が
配置されている。ここで、オーバーフロー部18ととも
にオーバーフロー部18’を併用してもよい。また、ゲ
ート17とともにゲート17’を併用してもよい。な
お、本願に添付した各図において示したゲートやオーバ
ーフロー部の形状は模式的なものであって、実際の形状
を示すものではない。
出成形機30を用いた射出成形法によって行われる。特
に、本実施形態では、マグネシウム合金を用いたチクソ
モールディング法により地板10を成形している。チク
ソモールディング法は微細な粒状晶が液相中に混合され
た半溶融状態の溶湯を金型内に注入して成形する方法で
あり、図8に示す射出成形機30を用いる場合には、原
料ホッパー31にチップ化されたマグネシウム合金を投
入し、原料供給装置32によって内部に投入された原料
は加熱溶融されるとともにシリンダ34内に配置された
スクリュー33によって撹拌され、半溶融状態になる。
なお、ヒータ35はシリンダ34を加熱するためのもの
であり、駆動部38はシリンダ34内の撹拌動作及び射
出動作を可能にするものである。
示すものであり、(a)は静止状態での凝固過程におけ
る半溶融状態を示し、(b)は本実施形態において用い
る撹拌作用によって剪断力を与えた場合の粒状晶を含む
半溶融状態を示すものである。このような粒状晶を含む
半溶融状態は撹拌の他、Znなどの微量添加物を添加す
ることによっても実現できる。半溶融状態の金属材料
は、通常、材料系の融点よりも10〜20℃低い温度に
維持され、金型内へ射出される。
金はノズル36から金型37内に高速に射出される。射
出成形法の利点は射出圧力が通常でも500〜600k
g/cm2と高く、高圧でかつ高速に金型37内に金属
材料を充填することができるため、転写性が高く、形状
精度を高めることができるという点にある。
60などを使用することができ、軽量、切削加工が容
易、剛性が高い、経時変化が少ない、振動吸収性が良い
などの特徴がある。また、マグネシウム合金以外にも、
アルミニウム、亜鉛、スズなどの金属或いはこれらの合
金などの比較的低融点の金属材料を用いることが好まし
い。もちろん、原理的にはこれらの素材に限定されるこ
となく他の種々の金属材料を用いることもできる。
200〜300℃、金属材料の温度を595〜610
℃、射出圧力を500〜700kg/cm2、ゲート通
過時の射出速度を30〜40m/秒として成形を行っ
た。なお、本実施形態では、半溶融状態の金属材料を用
いているが、他の条件は上記とほぼ同様にして、完全溶
融状態の金属材料を射出成形法によって成形してもよ
い。
17から注入された金属材料は地板10の中心部に相当
するキャビティ中心に向かって進むが、薄肉部の多い内
側領域よりも肉厚部分として形成される外周領域11に
相当するキャビティ部分を通り易いので、キャビティの
外周部に沿って周回方向両側に広がっていき、やがてキ
ャビティ全体を金属材料が満たすようになる。金属材料
の一部はオーバーフロー部18に進入して停止する。こ
こで、外周領域11には複数箇所に薄肉部11a,11
b,・・・が形成されているので、外周領域11に相当
するキャビティの外周部のみに金属材料が回ってしまう
ことが防止され、薄肉部11a,11b,・・・に相当
するキャビティ部分が堰きとなって金属材料の一部をキ
ャビティ中央部へと導く役割を果たしている。
0.2〜0.3mm、地板面には0.16mm径の孔部
や0.3mm径のボスなどが形成されているため、金属
材料の型成形によって充分な形状精度を得ることが困難
であった。本実施形態では、射出成形法を用いるととも
に上記の工夫をこらすことによって細部まで充分な形状
精度を持つ地板を成形できた。
口部は、外周領域の薄肉部に相当するキャビティ部分に
配置することが、キャビティ内の充填性を損なわないよ
うにするために好ましい。
用いていることによって高圧高速に素材を型内に充填す
ることができ、迅速に高精度の時計用部品を形成するこ
とができる。これは、ゲート口の固化などの理由により
一定の反力が加わると素材の注入が停止する従来のダイ
キャストなどの鋳造法とは異なり、所定量の材料を確実
に型内に注入することにより、巣やヒケなどが生じにく
くなるため、より精度よく、より微細な構造についても
成形することができるからである。
とによって、低温で金属材料を型内に注入することがで
きるので、鋳造欠陥や偏析が少なく金属組織が均一で、
時計用部品としてはきわめて好ましい特性を得ることが
できる。また、このチクソモールディング法は金型寿命
が長いことや成形サイクルが短いなどの製造工程上の利
点も有する。この実施形態のように微細な部品をチクソ
モールディング法によって成形する場合には、ゲート1
7の開口面積は通常よりもかなり大きく設定することが
好ましい。
係る利点としては、以下のような点が挙げられる。ま
ず、板状部の表面上にピンやリブを立てた形状、穴や溝
を穿設した形状を成形する場合に、これらの形状部にお
いて、従来の切削加工よりも突出量を大きくとり、ピン
径やリブ厚を小さくし、穴径や溝幅を小さくすることが
できる。特に、時計に内蔵される地板や受けなどの部品
には上記のような突部や凹部を多く形成する必要がある
ので、きわめて顕著な効果を奏する。
本発明に係る第2実施形態について説明する。この実施
形態では図2に示す地板10を成形する場合に、地板1
0の板面に対してほぼ直交する方向から金属材料を注入
するピンポイントゲート19を地板10の外周領域11
に相当するキャビティ部分に開口するように複数箇所に
設けている。なお、図3はあくまでも模式的なものであ
り、詳細な地板形状を正確に反映しているものではな
い。
9による金属材料の注入方向が地板10の板面と交差し
注入抵抗が高くなるので、これを補償するために、ピン
ポイントゲート19をキャビティの外周部(特に薄肉部
以外の場所)に複数箇所設けることによって充填性を確
保している。この場合、周知のようにピンポイントゲー
トは金型内でゲート切断を行えるため、ゲート切断工程
が不要になる。
地板10の外周領域11に肉厚部分が形成されているこ
とによって金属材料のキャビティ全体への充填が容易に
なり充填性を高めることができる。さらに、外周領域に
周回方向に離れて形成された薄肉部11a,11b,・
・・を設けたことによってキャビティ内側への金属材料
の供給も支障なく行われる。
板を成形する方法について説明したが、同様に内蔵部品
として使用される板状の受け部材、環状の中枠もまた同
様の方法で製造することができる。
形する第3実施形態について説明する。この実施形態で
は、第2実施形態と同様のピンポイントゲートを用いて
射出成形により金属製の歯車40を成形している。歯車
40は、歯を外縁に備えた外周部41と、外周部41よ
りも肉厚に形成された内周部42と、内周部42の中央
に突出形成された軸部43とから構成されている。
車40の形状に対応する形状のキャビティが形成されて
いるとともに、当該キャビティに金属材料を注入するピ
ンポイントゲート45,46が開口している。ピンポイ
ントゲート45は歯車40の軸部45の端面に対応する
キャビティ部分に臨むように形成され、ピンポイントゲ
ート46は外周部41の板面に対応するキャビティ部分
に臨むように形成されている。図示の場合2つのピンポ
イントゲート46が設けられているが、歯車の回転方向
に対して均等間隔で複数のピンポイントゲート46が形
成されていることが充填性を高める上で好ましい。
成形法により形成することによって、形状精度の良好な
剛性の高い歯車40を安価に得ることができる。また、
チクソモールディング法を用いることによってより高精
度な歯車を簡単に製造することができる。
わめて大きな剛性、耐摩耗性が要求されるが、従来は、
プラスチック成形により形成する場合には剛性を確保す
るために全体や基部、或いは歯幅を肉厚に形成する必要
があり、小型化や接触抵抗の低減に限界があった。特
に、時計歯車では時刻修正などの際に歯車の回転を規制
する必要があるが、合成樹脂製の歯車では歯がつぶれや
すいため、歯の部分以外で規制をかける必要があり、規
制が不確実で構造が複雑になるという問題点がある。一
方、金属を用いるが切削加工、鍛造、プレスなどにより
時計用部品を形成すると、加工の手間がかかり製造コス
トの削減が不十分であり、形状精度も充分でなかった。
本実施形態では、金属を容易に成形できるとともに、薄
肉化、高精度化が可能であるので、従来よりも低コスト
で高い能力を発揮できる時計用部品を製造できる。
おいて用いることのできる金型構造の特徴点について説
明する。上述のように時計用部品は一般に微細で複雑な
形状を備えているため、細部の充填性が悪いと充分な形
状精度を得ることができない。例えば、図5は、金型5
0におけるキャビティ内に板状部を成形するための板状
キャビティ部51が形成され、さらに、この板状キャビ
ティ部51から引き込まれた形状の穴部若しくは溝部か
らなる凹部52が形成されている場合を示す。この凹部
52は、板状部から突出する突起(ボス、ピンなど)若
しくはリブを形成するためのキャビティ部分である。
ビティ部51を流れる金属材料の流入方向がほぼ決定さ
れるので、その流入方向を基準として、凹部52の上流
側の角部52aを図示のように部分的に削除して面取り
若しくはR面(曲面)化する。一方、下流側の角部52
bは特に削除せず、そのままの形状とすることによっ
て、金属材料の凹部52への充填性を高めることがで
き、しかも、巣の発生を防止することができる。
加工に限らず、部分的に凹部52の深さ方向に削り取る
だけでもよい。また、下流側の角部52bもまた、角部
52aと同様に加工してもよい。
様にキャビティ内面に形成された凹部62,72の近傍
の構造について説明する。上記のように凹部62,72
は金属材料の充填性が問題となるが、その中で、金属材
料或いはその他から発生した気体が凹部の底部分に溜ま
って巣が形成される原因になることが多い。
成する金型部材61に貫通部を形成し、この貫通部の内
部に金型部材63を配置することによって凹部62を構
成している。この凹部62においては、その奥に金型部
材61と金型部材63との間の金型合わせ面が存在し、
きわめて僅かな隙間が存在するので、この隙間から気体
が少しずつ抜けて内圧を低減し、巣の発生原因を無くす
効果がある。なお、この場合には、隙間の伸びている方
向が離型時に成形体が凹部62から抜ける方向とほぼ一
致しているため、隙間に金属材料が詰まり難いという利
点もある。
れた貫通部を外側から覆うように金型部材73が取り付
けられており、構成された凹部72の内部からは、金型
部材71の背後と金型部材73との間に形成された金型
合わせ面の僅かな隙間から気体が抜けるように構成され
ている。この場合には、隙間の伸びている方向が離型時
に成形体が凹部72から抜ける方向と平行ではないた
め、成形体にバリなどが生じ難いという利点がある。
融若しくは半溶融状態の金属材料を用いる射出成形法に
よって成形を行うことにより、製造コストを抑制しつ
つ、時計用部品の形状精度及び信頼性を満たすことがで
きる。
形態において製造される地板とその金型のゲート構造と
の関係を模式的に描いた概略平面図である。
具体的構造例を示す平面図である。
形態において製造される地板とその金型のゲート構造と
の関係を模式的に描いた概略断面図(a)及び概略平面
図(b)である。
形態において製造される歯車とその金型のゲート構造と
の関係を模式的に描いた概略図である。
キャビティ内の凹部近傍を示す拡大断面図である。
キャビティ内の凹部近傍を示す拡大断面図である。
キャビティ内の凹部近傍を示す拡大断面図である。
成を示す概略断面図である。
モールディング法に用いる半溶融状態(b)の状態を示
す説明図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 時計用部品は半溶融金属を用いるチクソ
モールディング法により成形され、前記時計用部品の外
周領域に枠状の肉厚部分を設けるべくキャビティを形成
し、前記射出成形のゲート部を前記キャビティにおける
前記外周領域に相当する部分に臨ませて成形することを
特徴とする時計用部品の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記キャビティは、
前記外周領域においてその周回方向に複数の薄肉部が間
隔をもって形成されるように構成されていることを特徴
とする時計用部品の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記キャビ
ティにおける前記外周領域に相当する部分に臨むオーバ
ーフロー部を形成して成形することを特徴とする時計用
部品の製造方法。 - 【請求項4】 請求項3において、前記ゲート部から離
れた位置に形成される、前記キャビティにおける前記外
周領域の薄肉部に相当する部分に対し、前記オーバーフ
ロー部が臨むように設けられていることを特徴とする時
計用部品の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、
前記ゲート部は前記時計用部品の板面と平行に前記金属
材料を注入するサイドゲートであることを特徴とする時
計用部品の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項において、
前記ゲート部は前記時計用部品の板面と垂直に前記金属
材料を注入するピンポイントゲートであることを特徴と
する時計用部品の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6までのいずれか1項におい
て、前記時計用部品は突起若しくはリブを備えており、
キャビティにおける前記突起若しくはリブに相当する凹
部の開口縁部における前記金属材料の流入方向にみて上
流側に配置された角部近傍を部分的にカットした形状に
構成することを特徴とする時計用部品の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項において、
前記時計用部品は突起若しくはリブを備えており、キャ
ビティにおける前記突起若しくはリブに相当する凹部の
最奥部にガス抜き可能な隙間を有する金型合わせ面を配
置することを特徴とする時計用部品の製造方法。 - 【請求項9】 請求項8において、前記金型合わせ面が
前記凹部の深さ方向とほぼ平行に伸びるように構成され
ていることを特徴とする時計用部品の製造方法。 - 【請求項10】 請求項9において、前記金型合わせ面
が前記凹部の深さ方向と交差する方向に伸びるように構
成されていることを特徴とする時計用部品の製造方法。 - 【請求項11】 請求項1〜10までのいずれか1項に
記載された製造方法により形成された時計用部品。 - 【請求項12】 請求項11に記載された時計用部品を
備えた時計。
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JP2000162331A (ja) | 2000-06-16 |
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