JP2000071050A - 金型の製造方法及び金型 - Google Patents
金型の製造方法及び金型Info
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Abstract
省略して、金型の製造コストを低減させる。 【解決手段】 本発明に係る金型の製造方法は、ワーク
の加工時に大きな応力を受ける要部の材質とその要部を
支える金型本体の材質とが異なる金型の製造方法におい
て、金型本体の材料である本体溶湯と要部の材料である
要部溶湯とのいずれか重い方の溶湯を鋳型10の下側の
堰21からキャビティ14内に所定量だけ注入した後、
軽い方の溶湯を上側の堰23からキャビティ14内の重
い方の溶湯の上に注入し、本体溶湯と要部溶湯との比重
差を利用して両溶湯が混合し難いように保持して金型本
体と要部とを成形する。このため、一回の鋳造で金型本
体の材質と要部の材質とが異なる金型を成形できるよう
になる。
Description
を受ける要部の材質とその要部を支える金型本体の材質
とが異なる金型の製造方法及び金型に関する。
製造されるため、その金型本体の材料としては鋳造性が
良く、さらに鋳造後の切削加工が容易なねずみ鋳鉄等が
好適に使用される。一方、プレス金型の切れ刃部や曲げ
刃部(以下、要部という)の材料は耐摩耗性等を考慮し
て金型本体よりも硬度が高い工具鋼等が好適に使用され
る。このためプレス金型の製造は一般的に金型本体に対
して別に製作された要部を組み付けることにより行われ
る(図7参照)。前記要部4の組み付け作業では、先ず
組み付け精度を出すために要部4が組み付けられる金型
本体2の受け部2uが機械加工される。次に金型本体2
に対する要部4の位置調整のためのすり合わせ作業が行
われる。このようにして、要部4の位置調整が完了した
段階で前記要部4がボルト6、ノック7等により金型本
体2に固定される。
の製造方法では、要部4を金型本体2に組み付ける際に
その金型本体2の受け部2uの機械加工、要部4の位置
調整、さらに金型本体2に対する要部4の固定が必要と
なるため、作業に熟練を要し、組み付け時間も長く必要
となる。特に、多数の要部4を連結して曲がり部分を構
成するプレス金型1では、要部4の相互間の位置調整も
必要になるため組み付け時間はさらに長くなる。このた
めにプレス金型1の製造コストが高くなるという問題が
ある。
明は、要部と金型本体との材質が異なる金型を鋳造によ
り一体成形できるようにし、要部と金型本体とを別々に
製作して一体化させる場合に必要となる組み付け作業を
不要にして、金型の製造コストを低減させることを目的
とする。また、請求項2、請求項3、請求項5に記載の
発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、金型本
体の材料と要部の材料との混合範囲を極力狭くすること
を目的とする。また、請求項4、請求項6〜請求項8に
記載の発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、
金型本体と要部との接続を強固にすることを目的とす
る。
特徴を有する金型の製造方法及び金型によって解決され
る。即ち、請求項1に記載の金型の製造方法は、ワーク
の加工時に大きな応力を受ける要部の材質とその要部を
支える金型本体の材質とが異なる金型の製造方法におい
て、金型本体の材料である本体溶湯と要部の材料である
要部溶湯とのいずれか重い方の溶湯を鋳型の下側の堰か
らキャビティ内に所定量だけ注入した後、軽い方の溶湯
を上側の堰からキャビティ内の重い方の溶湯の上に注入
し、本体溶湯と要部溶湯との比重差を利用して両溶湯が
混合し難いように保持して金型本体と要部とを成形す
る。
方の溶湯を注入するために、重い方の溶湯の湯面近傍で
は両溶湯は混合するが、その湯面から離れた位置では両
溶湯は比重差により混合し難くなる。即ち、キャビティ
内には本体溶湯の層、本体溶湯と要部溶湯との混合層及
び要部溶湯の層が形成される。したがって、一回の鋳造
で金型本体の材質と要部の材質とが異なる金型を成形で
きる。このため、金型本体と要部とを別々に製作して組
み付ける従来の金型製造方法のように、組み付け精度を
出すための金型本体の機械加工、金型本体に対する要部
の位置調整及び要部の固定が不要になる。したがって、
金型を製造する手間が大幅に省略でき、金型の製造コス
トの低減を図ることができる。
項1に記載された金型の鋳造方法において、本体溶湯の
温度と要部溶湯の温度とを制御してその本体溶湯と要部
溶湯との比重差を大きくする。これによって、本体溶湯
と要部溶湯との混合範囲を比較的狭くでき、確実に本体
溶湯の層と要部溶湯との層を形成することができる。
項1に記載された金型の鋳造方法において、本体溶湯と
要部溶湯とのいずれか軽い方の溶湯に溶融温度でガス化
する物質を混入させてその本体溶湯と要部溶湯との比重
差を大きくする。これによって、請求項2に記載の発明
と同様の作用、効果を得ることができる。
項1に記載された金型の鋳造方法において、重い方の溶
湯をキャビティに注入した後その溶湯の湯面が凝固する
前に、軽い方の溶湯を注入する。
でその溶湯と軽い方の溶湯とが混合し易くなるため、金
型の要部と金型本体とを強固に接続させることができ
る。
項1に記載された金型の鋳造方法において、消失模型を
使用して鋳型のキャビティを成形する。
ながらキャビティ内に注入されるため、その消失模型が
抵抗になって注入時の溶湯の流速が遅くなる。このた
め、本体溶湯と要部溶湯との混合範囲が狭くなり、両溶
湯の混合層を比較的薄くできる。また、重い方の溶湯が
キャビティに注入されることにより、熱で気化した消失
模型のガスが溶湯の湯面を覆うため、その湯面に酸化皮
膜が形成されることがない。このため、軽い方の溶湯が
キャビティに注入される際に湯面の近傍で両溶湯が混合
し易くなる。
項5に記載された金型の鋳造方法において、重い方の溶
湯をキャビティに注入した後キャビティ内のガス圧が一
定以下になる前に、軽い方の溶湯を注入する。
ィ内に注入するときにそのキャビティの製品成形面には
ガス圧によって消失模型の一部と塗型剤とが張り付けら
れている。このため、その軽い方の溶湯をキャビティに
注入してもその溶湯が直接的に製品成形面に接触するこ
とがなく、砂の巻き込み等の鋳造欠陥を防止できる。
項4又は請求項6に記載された金型の鋳造方法におい
て、キャビティ内に注入された重い方の溶湯を冷却す
る。本発明によると、冷却により先に注入された重い方
の溶湯の流動性が低下するためその重い方の溶湯と軽い
方の溶湯との混合範囲がさらに狭くなり、両溶湯の混合
層をさらに薄くできる。
に大きな応力を受ける要部の材質とその要部を支える金
型本体の材質とが異なる金型において、金型本体と要部
とは鋳造により一体成形されており、その金型本体と要
部との間が金型本体を構成する材料と要部を構成する材
料との混合層である。
の作用、効果を得ることができる。さらに、金型本体と
要部との間が金型本体を構成する材料と要部を構成する
材料との混合層であるため、金型本体と要部とが強固に
接続される。
発明の一の実施の形態に係る金型の製造方法及びその方
法によって製造された金型の説明を行う。本実施の形態
は消失模型を用いたフルモールド法においてプレス金型
を製造する際に本発明を利用したものであり、図1に本
実施の形態で使用される砂型10の要部縦断面図が示さ
れている。
ず、発泡スチロール等の消失性材料を使用してプレス金
型Wと等しい形状の消失模型20が製造される(図1及
び図4ステップ101参照)。ここで、プレス金型Wは
図5(A)に示されるように金型本体Wmの上部端縁に
板状ワークを切断するための切れ刃部Ws(以下、要部
Wsという)を備えており、その金型本体Wmと要部W
sとが異なる材料によって製造されている。しかしなが
ら、前記消失模型20は金型本体Wmと要部Wsとを一
体化した形状、即ち、プレス金型Wの外形に等しい形状
に製作される。
失模型20の下面20bに消失材料製の下堰21が接続
される。前記下堰21は砂型10のキャビティ14内に
下方から溶湯を均等に注入できるように、予め決められ
た数でバランス良く配置されている。さらに、それぞれ
の下堰21には同じく消失材料製のFC湯道22が接続
される。前記FC湯道22は消失模型20の下面20b
にほぼ平行になるように配置される。また、前記消失模
型20の上面20uでプレス金型Wの要部Wsに相当す
る位置には消失材料製の上堰23が接続される。前記上
堰23は要部Wsを成形するキャビティ14の上部に上
方から溶湯を均等に注入できるように、予め決められた
数でバランス良く配置されている。これによって、要部
Wsを成形する要部溶湯の量を極力少なくすることが可
能になる。さらに、それぞれの上堰23には同じく消失
材料製のFCD湯道24が接続される(図1及び図4ス
テップ102参照)。前記FCD湯道24は消失模型2
0の上面20uにほぼ平行になるように配置される。
0に上下の堰21,23と湯道22,24がセットされ
ると、前記消失模型20等に塗型剤が塗布される(図4
ステップ103参照)。そして、塗型剤が乾燥した後に
消失模型20等が鋳枠12に収納されて砂込めが行われ
る(図4ステップ104参照)。ここで、砂込め中にF
C湯道22にはパイプ状のFC湯口26が接続され、F
CD湯道24には同じくパイプ状のFCD湯口27が接
続される。なお、砂込めは消失模型20等の周囲に均等
に砂が充填されるように、繰り返し振動を加えながら行
う。
10のFC湯口26の上に第一かけ堰31がセットされ
る。また、砂型10のFCD湯口27の上に第二かけ堰
33がセットされる(図4ステップ105参照)。第一
かけ堰31はプレス金型Wの金型本体Wmの材料となる
本体溶湯(以下、FC溶湯という)を溜めてその溶湯を
砂型10に注入する容器であり、FC湯口26を開閉す
る第一ストッパ32を備えている。第二かけ堰33はプ
レス金型Wの要部Wsの材料となる要部溶湯(以下、F
CD溶湯という)を溜めてその溶湯を砂型10に注入す
る容器であり、FCD湯口27を開閉する第二ストッパ
34を備えている。
10にセットされると、第一かけ堰31にFC溶湯が供
給され、さらに第二かけ堰33にFCD溶湯が供給され
て鋳造待機状態となる(図4ステップ106参照)。こ
こで、第一かけ堰31及び第二かけ堰33に供給される
FC溶湯とFCD溶湯との体積比は約2:1である。前
記FC溶湯はねずみ鋳鉄(FC300)の溶湯であり、そ
の成分はT.C3.0%、Si1.6%、Mn0.8%である。
また、FC溶湯の温度は1340〜1360℃に保持されてい
る。前記FCD溶湯は球状黒鉛鋳鉄の溶湯であり、その
成分はT.C3.0〜4.0%、Si1.5〜2.0%、Mn0.5〜
1.0%、Ni0.2〜0.5%、Cu0.4〜0.6%、Mo0.2〜0.
5%、Mg0.01〜0.05%である。また、FCD溶湯の温
度は1350〜1400℃に保持されている。なお、T.Cは化
合炭素と遊離炭素とを加えた全炭素を意味する。
T.C成分%、Si成分%と比重との関係を表すグラフ
である。図6によるとT.C成分が3.0%の溶湯は比重
が6.6であり、T.C成分が3.6%の溶湯は比重が6.45で
ある。このため、FC溶湯とFCD溶湯とのT.C成分
差に起因した比重差は0.15となる。また、Si成分が1.
6%の溶湯は比重が7.05であり、Si成分が2.0%の溶湯
は比重が7.0である。このため、FC溶湯とFCD溶湯
とのSi成分差に起因した比重差は0.05となる。このた
め、他の成分を無視するとFC溶湯とFCD溶湯の比重
差は約0.2となる。即ち、FC溶湯とFCD溶湯との
T.C成分%、Si成分%差により、FC溶湯の方がF
CD溶湯より約0.2(g/cm3)重くなる。
含まれており、さらにMgの沸点は1100℃であるため溶
湯中でMgはガス化している。このため、FCD溶湯中
には微細なガスの気泡が数多く存在しており、前記ガス
の影響でFCD溶湯の実際の比重は計算により求めた比
重よりも小さくなる。さらに、FC溶湯の温度が1340〜
1360℃であるのに対してFCD溶湯の温度は1350〜1400
℃であるため、両溶湯の温度が等しい場合よりもFC溶
湯とFCD溶湯の比重差は大きくなる。
れFC溶湯、FCD溶湯が注湯されて鋳造準備が完了す
ると、第一かけ堰31の第一ストッパ32が開かれて重
い方のFC溶湯がFC湯口26から砂型10に注入され
る。FC湯口26から注入されたFC溶湯は消失材料製
のFC湯道22、下堰21を溶かし、消失模型20によ
って形成されるキャビティ14に導かれる。そして、前
記キャビティ14に導かれたFC溶湯は消失模型20を
下側から溶かしながらキャビティ14内を上昇する。こ
のとき、溶湯の注入を途中で止めることなく連続して行
う。これは、消失模型20が熱で溶解することにより発
生するガスの圧力がキャビティ14内でほぼ一定に保持
されるようにするためである。このようにして、予め決
められた量のFC溶湯が砂型10に注入されて湯面がレ
ベルH(図2参照)まで到達すると第一ストッパ32が
閉じられる(図4ステップ107参照)。なお、FC溶
湯の湯面のレベルHはプレス金型Wの金型本体Wmと要
部Wsとの位置関係によって決定される。
と、次にFCD溶湯の注入が行われる。ここで、前述の
ようにキャビティ14内は消失模型20の溶解により生
じたガスが充満しており、そのガス圧によって消失模型
20の一部とその表面に塗布された塗型剤はキャビティ
14の製品成形面に張り付けられている。しかしなが
ら、前記ガス圧は時間の経過とともに低下するため、F
CD溶湯の注入は前記ガス圧が低下して塗型剤がキャビ
ティ14の製品成形面から剥がれる前に行う必要があ
る。また、金型本体Wmと要部Wsとを強固に接続する
ためには、FC溶湯の湯面の近傍でそのFC溶湯とFC
D溶湯とが混合しなければならない。このため、FC溶
湯の湯面が凝固する前にFCD溶湯を注入する必要があ
る。
そのFC溶湯とFCD溶湯とが混合してはならない。こ
のため、FC溶湯の流動が治まった状態でFCD溶湯を
注入する必要がある。したがって、本実施の形態ではF
C溶湯の注入が完了してから0〜30秒の間にFCD溶湯
の注入を開始するようにしている。
れれると、FCD溶湯はFCD湯口27から砂型10に
注入されて消失材料製のFCD湯道24、上堰23及び
消失模型20を溶かして上側からキャビティ14内に供
給される(図4ステップ108参照)。このとき、FC
D溶湯は消失模型20を溶かしながらキャビティ14に
注入されるため、消失模型20が抵抗になってFCD溶
湯の流速は小さくなる。これによって、FCD溶湯がF
C溶湯の湯面に衝突することにより形成される両溶湯の
混合層が比較的薄くなる。ここで、本実施の形態におい
てはFCD溶湯の注湯時の流速は100cm/s以下に設
定されている。
10に注湯されると、砂型10のキャビティ14は図3
に示されるようにFC溶湯とFCD溶湯とに満たされ
る。ここで、FC溶湯はFCD溶湯よりも重く、さらに
両溶湯は時間差を設けてキャビティ14内に注湯される
ため、前記キャビティ14の下面からレベルHの近傍ま
ではFC溶湯で満たされており、レベルHの近傍はFC
溶湯とFCD溶湯との混合溶湯、レベルHの近傍からキ
ャビティ14の上面まではFCD溶湯で満たされてい
る。即ち、キャビティ14内の鋳鉄溶湯は上からFCD
溶湯の層、FCD溶湯とFC溶湯との混合層、FC溶湯
の層の三層に分けられる。
凝固すると、砂型10が解体されて内部のプレス金型鋳
物が取出される(図4ステップ109参照)。前述のよ
うにキャビティ14内の鋳鉄溶湯は上からFCD溶湯の
層、混合層、FC溶湯の層の三層に分離しているため、
前記溶湯が凝固して成形された前記プレス金型鋳物も上
から球状黒鉛鋳鉄の層、球状黒鉛鋳鉄とねずみ鋳鉄との
混合層、ねずみ鋳鉄の層の三層から構成される。
は砂が除去された後、表面が切削加工されてプレス金型
Wに仕上げられる。このとき、プレス金型Wの下部から
レベルH近傍までを構成する金型本体Wmは比較的柔ら
かいねずみ鋳鉄(FC300)によって成形されている
ため切削加工が容易になる。一方、プレス金型Wの上部
からレベルH近傍までを構成する要部Wsは焼き入れが
可能な硬い球状黒鉛鋳鉄で成形されているため、火炎焼
き入れをすることによりその要部Wsに鋼材と同等の性
質を持たせることができる。また、プレス金型Wの金型
本体Wmと要部Wsとの間の混合層Wc(レベルH近
傍)はねずみ鋳鉄と球状黒鉛鋳鉄とが混合した組織にな
るため(CV:芋虫状黒鉛)、この混合層Wcによって
金型本体Wmと要部Wsとは強固に接続される。
Ws(鋳込み上部)の金属組織の顕微鏡写真であり、図
5(C)はプレス金型Wの混合層Wc(鋳込み中央)の
金属組織の顕微鏡写真、図5(D)はプレス金型Wの金
型本体Wm(鋳込み下部)の金属組織の顕微鏡写真であ
る。なお、本実施の形態ではプレス金型Wの要部Wsを
上側にして鋳込みを行っているため要部Wsの位置に不
純物が浮くようになる。このため、プレス金型Wの要部
Wsを切削加工する際に加工代を増やす必要がある。し
かし、溶湯中の不純物を少なくして切削加工の加工代を
極力少なくするために、塗型剤の通気度をアップしてキ
ャビティ内のガス抜きを良好にしたり、低Mg合金を使
用したり、また硫黄分の少ない溶湯を使用すること等も
好適に行われる。
方法によると、金型本体Wmと要部Wsとが異なる材質
で製作されているプレス金型Wを鋳造により一体成形す
ることができるため、金型本体と要部とを別々に製作し
て組み付ける従来の金型製造方法のように、金型本体の
機械加工、要部の位置調整及び要部の固定が不要にな
る。したがって、プレス金型Wを製造する手間が大幅に
省略でき、プレス金型Wの製造コストを低減させること
ができる。
いによる比重差がさらに大きくなるようにFC溶湯とF
CD溶湯とを温度制御し、さらにFCD溶湯に溶融温度
でガス化するMgを混入させているため、FC溶湯とF
CD溶湯との混合範囲が比較的狭くなり両溶湯の混合層
を比較的薄くすることができる。
とに時間差を持たせているため、先に注湯された重いF
C溶湯が流動していない状態で軽いFCD溶湯が注湯さ
れるようになり、FC溶湯の湯面から離れた位置ではF
C溶湯とFCD溶湯とが混合し難くなる。さらに、FC
溶湯の湯面が凝固する前にFCD溶湯が注湯されるた
め、その湯面の近傍では両溶湯が混合し易くなる。この
ため、プレス金型Wの金型本体Wsと要部Wsとを強固
に接続することができる。
いるため、溶湯が消失模型20を溶かしながらキャビテ
ィに注入されるようになり、その消失模型20が抵抗に
なって溶湯の注入速度が小さくなる。このため、FC溶
湯とFCD溶湯との混合範囲が狭くなり、両溶湯の混合
層を薄くすることができる。また、FC溶湯がキャビテ
ィ14に注湯されることにより、熱で気化した消失模型
20のガスがFC溶湯の湯面を覆うため、その湯面に酸
化皮膜が形成されることがない。このため、その湯面の
近傍ではFC溶湯とFCD溶湯とが混合し易くなる。
溶湯をキャビティ14内に注入するときにそのキャビテ
ィ14の製品成形面にはガス圧によって消失模型20の
一部と塗型剤とが張り付けられている。このため、FC
D溶湯をキャビティ14内に注入してもその溶湯が直接
的に製品成形面に接触することがなく、砂の巻き込み等
による鋳造欠陥を防止できる。
に溶湯の冷却装置を設けてはいないが、冷却装置を設置
して先にキャビティ14に注入されたFC溶湯を冷却す
ることにより、そのFC溶湯の流動性を低下させること
ができる。これによって、FCD溶湯を注入する際にそ
のFCD溶湯とFC溶湯との混合範囲が狭くなり、両溶
湯の混合層をさらに薄くすることができる。
いFC溶湯を使用し、要部溶湯して軽いFCD溶湯を使
用する例を示したが、例えば要部溶湯に本体溶湯よりも
重い溶湯を使用し、プレス金型Wの要部Wsが下側に、
また金型本体Wsが上側になるように鋳造を行うことも
可能である。また、本実施の形態ではFC溶湯とFCD
溶湯との体積比を約2:1に設定したがキャビティの形
状によっては、1〜3:1に設定することも可能であ
る。
質が異なる金型を鋳造により一体成形することができる
ため、金型を製造する手間が大幅に省略でき、金型の製
造コストの低減を図ることができる。
に使用される砂型の縦断面図である。
の一工程を表す図である。
の一工程を表す図である。
を表すフローチャートである。
によって製造されたプレス金型の正面図(A)、プレス
金型の要部(鋳込み上部)の金属組織の顕微鏡写真
(B)、プレス金型の混合層(鋳込み中央)の金属組織
の顕微鏡写真(C)、プレス金型の金型本体(鋳込み下
部)の金属組織の顕微鏡写真(D)である。
係を表すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 ワークの加工時に大きな応力を受ける要
部の材質とその要部を支える金型本体の材質とが異なる
金型の製造方法において、 金型本体の材料である本体溶湯と要部の材料である要部
溶湯とのいずれか重い方の溶湯を鋳型の下側の堰からキ
ャビティ内に所定量だけ注入した後、軽い方の溶湯を上
側の堰からキャビティ内の重い方の溶湯の上に注入し、
本体溶湯と要部溶湯との比重差を利用して両溶湯が混合
し難いように保持して金型本体と要部とを成形する金型
の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載された金型の鋳造方法に
おいて、 本体溶湯の温度と要部溶湯の温度とを制御してその本体
溶湯と要部溶湯との比重差を大きくする金型の製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1に記載された金型の鋳造方法に
おいて、 本体溶湯と要部溶湯とのいずれか軽い方の溶湯に溶融温
度でガス化する物質を混入させてその本体溶湯と要部溶
湯との比重差を大きくする金型の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載された金型の鋳造方法に
おいて、 重い方の溶湯をキャビティに注入した後その溶湯の湯面
が凝固する前に、軽い方の溶湯を注入する金型の製造方
法。 - 【請求項5】 請求項1に記載された金型の鋳造方法に
おいて、 消失模型を使用して鋳型のキャビティを成形する金型の
鋳造方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載された金型の鋳造方法に
おいて、 重い方の溶湯をキャビティに注入した後キャビティ内の
ガス圧が一定以下になる前に、軽い方の溶湯を注入する
金型の製造方法。 - 【請求項7】 請求項4又は請求項6に記載された金型
の鋳造方法において、 キャビティ内に注入された重い方の溶湯を冷却する金型
の鋳造方法。 - 【請求項8】 ワークの加工時に大きな応力を受ける要
部の材質とその要部を支える金型本体の材質とが異なる
金型において、 金型本体と要部とは鋳造により一体成形されており、そ
の金型本体と要部との間が金型本体を構成する材料と要
部を構成する材料との混合層である金型。
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JP24393898A JP3744695B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | 金型の製造方法 |
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