JP3521413B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents
自動変速機の油圧制御装置Info
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Description
キ等のような油圧により締結又は非締結を制御される複
数の摩擦駆動要素を備えた自動変速機の油圧制御装置に
関し、特に、自動変速機の油圧回路内における各摩擦要
素への制御圧の調節及び切り換えを制御するための油圧
制御装置に関するものである。
ヤの周上に歯合するように設けられた小径のプラネット
ギヤ及びプラネットギヤをサンギヤの周上で自転及び公
転可能にする大径のリングギヤから歯車列を形成し、多
板クラッチなどの摩擦要素の係合を油圧回路の作動圧を
制御することによりサンギヤ等の歯車を固定し、プラネ
ットギヤ又はリングギヤから所定のギヤ比で駆動力を変
速して出力することが一般に行なわれている。
装置として、例えば特開平1−299351号公報に開
示されているように、遊星歯車機構におけるいくつかの
回転要素を互いに選択的に連結させる複数の摩擦係合装
置と、この摩擦係合装置を切り換え制御する油圧回路を
備える自動変速機において、油圧回路にはライン圧を発
生させるレギュレータバルブと、ライン圧を油圧回路に
選択的に切り換えるマニュアルバルブと、デューティ制
御により摩擦係合装置に係合油圧を直接制御する複数の
変速用ソレノイドバルブと、このソレノイドバルブによ
り制御される複数のリレイバルブとを有し、ソレノイド
バルブを独立してデューティ制御し、2速−3速間又は
3速−4速間の変速時に使用される2つの摩擦係合装置
は一方の摩擦係合装置の係合又は解放により他方の摩擦
係合装置が解放又は係合されるように構成されたものが
周知である。
等で使われている通常の自動変速機として特開平1−2
99351号に開示される技術では、複数の変速用ソレ
ノイドバルブを夫々独立して制御し、ソレノイドの通電
状態がオン、オフいずれの場合でもトランスミッション
がロックしない構成としているが、機械的なロックを生
じるような複数の摩擦係合要素の同時係合パターンは複
数通り考えられ、夫々の同時係合パターンに対して所定
のリレイバルブやマニュアルバルブやリリースリレイバ
ルブにより同時係合を回避する必要があり、バルブ数が
多い分だけ制御回路が複雑となると同時に、油圧制御装
置全体が大型化してしまうという問題がある。
点を解消するために提案されたもので、その目的とする
ところは、第1〜第3摩擦要素のなかで、機械的にロッ
クとなる第1摩擦要素と第2摩擦要素との同時締結及び
第1摩擦要素と第3摩擦要素との同時締結を1つの切換
手段により切り換えることで両者の内部ロックを回避で
きる自動変速機の油圧制御装置を提案するものである。
を達成するために、本発明の自動変速機の油圧制御装置
は、以下の構成を備える。即ち、第1摩擦要素と、該第
1摩擦要素と同時に締結された場合に駆動力を伝達しな
いような機械的ロック状態となる第2摩擦要素又は第3
摩擦要素を有する自動変速機の油圧制御装置において、
後退段において締結される第4摩擦要素と、前記第1摩
擦要素と第2摩擦要素の締結を制御する油圧制御手段
と、前記第1摩擦要素と油圧制御手段との接続又は前記
第2摩擦要素と油圧制御手段との接続を選択的に切り換
えると共に、前記第4摩擦要素と前記第2摩擦要素との
同時締結を禁止する切換手段とを備え、前記油圧制御手
段を前記第3摩擦要素の締結を解放するための解放室に
接続したことを特徴とする。
る前記摩擦要素の締結の制御を3方デューティソレノイ
ドバルブにより行い、前記第1摩擦要素又は第2摩擦要
素と油圧制御手段との接続の切り換えは、ロックアップ
制御用ソレノイドバルブの制御圧を用いて行われること
を特徴とする。
は、第1摩擦要素と、該第1摩擦要素と同時に締結され
た場合に駆動力を伝達しないような機械的ロック状態と
なる第2摩擦要素又は第3摩擦要素を有する自動変速機
の油圧制御装置において、前記第1摩擦要素と第2摩擦
要素の締結を制御する油圧制御手段と、前記第1摩擦要
素と油圧制御手段との接続又は前記第2摩擦要素と油圧
制御手段との接続を選択的に切り換える切換手段とを備
え、前記油圧制御手段を前記第3摩擦要素の締結を解放
するための解放室に接続し、前記第1摩擦要素はエンジ
ンブレーキの作用するレンジの1速又は後退段への変速
時に締結され、前記第2摩擦要素は2速から3速又は3
速から4速の変速時において締結され、前記第3摩擦要
素は1速から2速又は3速から4速の変速時に締結され
ることを特徴とする。
れているので、第3シフトバルブにより第2摩擦要素
(3−4クラッチ)と第1摩擦要素(ロー・リバースク
ラッチ)との締結を切り換えるように構成することで両
者の同時締結は回避される。また、第2シフトバルブに
より第1摩擦要素(ロー・リバースクラッチ)の締結室
に油圧が入力される場合はサーボリリース室にも同時に
油圧が入力されるよう構成しているので、第3摩擦要素
(2−4ブレーキ)と第1摩擦要素(ロー・リバースク
ラッチ)との同時締結を回避できる。
アップ制御用ソレノイドバルブの制御圧を用いて行うこ
とにより、油圧回路に新たなソレノイドバルブを設ける
必要がなく、回路構成を簡素化しコストダウンを図るこ
とができる。
進4段の自動変速機に適用した実施例を説明する。図1
は、実施例の自動変速機の例えば2−4ブレーキの断面
図であり、400はトランスミッションケースである。
図2は、図1の2−4ブレーキのサーボリリース装置3
5の断面図である。2−4ブレーキは、2速及び4速の
変速時に締結されるバンドブレーキであり、ブレーキバ
ンド403を介してブレーキドラム401の回転をロッ
クし、ラージサンギヤを固定する役目を持つ。ブレーキ
バンド403はドラム401を取り巻くようにセットさ
れており、ブレーキバンド403の一端はバンドストラ
ット402により固定されており、他端はピストンステ
ム405に固定されている。サーボピストン35aはサ
ーボリテーナ404に挿入されている。サーボリテーナ
404とサーボピストン35a間(ブレーキバンド40
3締結側)に油圧が作用すると、サーボピストン35a
はスプリング36cに打ち勝ってブレーキバンド403
に作用し、2−4ブレーキドラム401をロックさせる
(2−4ブレーキのサーボアプライ状態)。サーボピス
トン35aとケース間(ブレーキバンド403の開放
側)に油圧が作用すると、サーボピストン35aはサー
ボリテーナ404側に押される。このためのブレーキバ
ンド403はスプリング36cによって弛められ、ブレ
ーキドラム401のロックを解除する(2−4ブレーキ
のサーボリリース状態)。サーボリテーナ404とサー
ボピストン35a間及びサーボピストン35aとケース
1間に同時に油圧が作用すると、二者間の面積差によっ
てサーボピストン35aはリテーナ404側に押され2
−4ブレーキドラム401のロックが解除される。図2
に示すように、締結用の油圧室35bは開放用の油圧室
35cよりも小さい。また、開放用の油圧室35cは締
結用の油圧室35bよりもその面積が大きく形成され、
両方の部屋に同圧の油圧(ライン圧)が作用した場合、
ブレーキバンド403は開放される。実施例の動作原理 通常、自動変速機は、その変速機に使われている所定の
数のソレノイドを、1つの所定のパターンに従ってオ
ン、オフ又はデューティ制御することにより、1つの変
速段が選ばれる。
する。自動変速機の構成 図3は、前進4段、後退1段の自動変速機Zを示し、1
はエンジン出力軸、2は該エンジン出力軸1に連結され
たポンプ2aと、ステータ2bと、タービン2cとを備
えたトルクコンバータであって、ステータ2bは、ステ
ータ2b自身をタービン2cと逆方向に回転させないた
めのワンウエイクラッチ3を介してケース4に固定可能
に設けられている。また、5はトルクコンバータ2のタ
ービン2cに連結したコンバータ出力軸2dに連結され
た多段変速歯車機構である。
車と5つの摩擦要素を有し、これら5つの摩擦要素の締
結を切り換えることにより前進4段、後退1段の変速を
実現する。多段変速歯車機構5は、内部に単純遊星歯車
を2個組み合わせたシンプソン型遊星歯車機構7を備
え、この遊星歯車機構7は前後に配置した同径のサンギ
ヤ8および9と、サンギヤ8、9に噛合するショートピ
ニオンギヤ10、11と、ショートピニオンギヤ10、
11に噛合するリングギヤ12、13とから成る。上記
サンギヤ8は、その前方に配置したフォワードクラッチ
15を介して上記トルクコンバータ2の出力軸2dに連
結されている。また、サンギヤ9は、その斜め後方に配
置した2−4ブレーキ18および2−4ブレーキ18の
内側に配置したリバースクラッチ19を介して上記トル
クコンバータ2の出力軸2dに連結されている。また、
上記ショートピニオンギヤ10には、その外側において
キャリア20を有するリングギヤ12が歯合され、この
キャリア20を介してピニオンギヤ10を固定するロー
&リバースブレーキ21と、ピニオンギヤ10の出力軸
25と同方向の回転を許容する第1ワンウエイクラッチ
22とが並列に接続されている。また、ピニオンギヤ1
1も、ピニオンギヤ10に歯合するリングギヤ12のキ
ャリア20に軸支され、キャリア20は、後方において
3−4クラッチ24を介してトルクコンバータ2の出力
軸2dに連結されている。さらに、リングギヤ13は、
その前方に配置したアウトプットギヤ25に連結されて
いる。尚、図中、27はエンジン出力軸1とコンバータ
出力軸2dとを直結するロックアップクラッチである。
以上説明した多段変速歯車機構5の構成において、エン
ジン出力軸1からの駆動力は、トルクコンバータ2を介
してフォワードクラッチ15から入力される場合と3−
4クラッチ24から入力される場合との2系統の入力経
路を有し、これらの入力の切り換えは変速時におけるフ
ォワードクラッチ15及び3−4クラッチ24の締結に
より行われる。各変速段のクラッチ、ブレーキの作動状態 以上の構成における各変速段のクラッチ、ブレーキの作
動状態を図4の表に示す。尚、図5において後述するが
フォワードクラッチ15(図5に示すFWD)は前進1
速〜3速時に締結され、リバースクラッチ(図5に示す
REV)は後退時に締結され、3−4クラッチ(図5に
示す3−4)は3速、4速時に締結され、ロー・リバー
スクラッチ(図5に示すL/R)はLレンジの1速及び
後退時に締結されるクラッチであり、油圧回路内におい
ては各クラッチの締結、開放を制御する締結室を備え
る。また、2−4ブレーキ(図5に示す2−4)は2
速、4速時に締結されるバンドブレーキであり、図2で
説明したようにサーボアプライ室35b(図5に示すS
/A)及びサーボリリース室35c(図5に示すS/
R)を有し、各部屋に入力する油圧を制御することによ
りバンドの締結、開放を行う。油圧回路 次に、図5を参照して本実施例の油圧回路の構成を説明
する。
ず、オイルポンプ28からメインライン100に吐出さ
れた作動油の圧力を所定のライン圧に調整するプレッシ
ャ・レギユレータバルブ61が設けられている。また、
プレッシャ・レギュレータバルブ61の近傍には、エン
ジンのスロットル弁開度に応じたライン圧を発生させる
リニアソレノイドバルブ62と、通常4〜十数(kg/
m2)の間で変動するポンプ圧を一定値に調節するライ
ン圧調節バルブ63と、上記プレッシャ・レギュレータ
バルブ61で生成するライン圧が所定値以上に増圧され
た場合、トルクコンバータに送ることによりロックアッ
プコントロールを行うロックアップバルブ67が設けら
れている。
ギュレータバルブ61で生成したライン圧を、セレクト
レバーにより選択されたレンジに応じて各油圧ラインに
選択的に送り出すマニュアルバルブ64と、変速段に応
じて作動してライン圧を上記各摩擦要素に選択的に入力
する第1、第2、第3のシフトバルブ71、72、73
が備えられている。
00からライン圧が導入される入力ポートdと、第1〜
第3出力ポートa〜cとを有し、スプール64aの移動
により、上記入力ポートdがDレンジでは第1、第2出
力ポートa、bに、またRレンジでは第3出力ポートc
にそれぞれ連通されるようになっている。そして、第
1、第2出力ポートa、b及び第3出力ポートcには、
それぞれ第1、第2出力ライン101、102が接続さ
れている。
3は、それぞれスプール71a、72、73aをスプリ
ングにより図面上、一方側に摺動可能に付勢されると共
に、これらのスプールのスプリングのない側に制御ポー
ト71b、72b、73bを設けた構成である。そし
て、第1シフトバルブ71の制御ポート71bには上記
マニュアルバルブ64及びプレッシャ・レギュレータバ
ルブ61を介して連通される第2出力ラインから分岐さ
れた第1制御ライン106が、第2シフトバルブ72の
制御ポート72bにはメインライン100からライン圧
調節バルブ63を介して第2制御ライン107が、第3
シフトバルブ73の制御ポート73bには上記第1制御
ライン106から分岐したライン108と第2シフトバ
ルブ72のポート72gを介して2ウェイデューティソ
レノイド66から所定圧が入力される第3制御ライン1
08がそれぞれ接続されている。2ウェイデューティソ
レノイド66はONの状態でリニアソレノイド62で一
定のライン圧に設定された油圧をオリフィス85を介し
て入力し、所定のデューティ比により出力してトルクコ
ンバータのロックアップコントロールを行うための制御
バルブとして機能するバルブである。
には、それぞれ第1、第2ソレノイドバルブ76、77
が設けられている。また、第3ソレノイドバルブ78
は、第1、第2ソレノイドバルブ76、77と第2出力
ライン101から分岐した制御ライン109により接続
され、第1、第2ソレノイドバルブ76、77と同圧の
油圧が導入される。これらのソレノイドバルブ76〜7
8は、3ポート切換式デューティソレノイドであって、
入力ポート、出力ポート、ドレンポートという3つのポ
ートを有し、各ポートの開閉及び油圧の立ち上がりを所
定のデューティ比により制御される。
各出力ポートa、bに接続された第1、第2出力ライン
101、102のうち、D、S、Lの各前進レンジでメ
インライン100に連通される第1出力ライン101
は、分岐された制御ライン109により第3ソレノイド
バルブ78に連通され、第3ソレノイド78からライン
200の途中に設けられたワンウエイオリフィス80を
介してフォワードクラッチ15及び第2シフトバルブの
ポート72cに導かれている。従って、上記D、S、L
レンジで、フォワードクラッチ15が常時締結されるこ
とになる。
イン109が分岐されて上記第1、第2シフトバルブ7
6、77に導かれていると共に、第1、第2シフトバル
ブ76、77からライン110、111を介して第1シ
フトバルブ71のポート71c、71d及び71eに連
通されている。第1シフトバルブ76のポート71f、
71gは夫々2−4ブレーキのサーボアプライ室35
b、第2シフトバルブ72のポート72fに連通され
る。
ブ71のポート71cは第1ソレノイドバルブ76を介
してライン109に連通される。ポート71d、71e
は第2ソレノイドバルブ77を介してライン109に連
通される。また、ポート71dはライン111とこのラ
イン111から分岐したバイパス路111aを介して第
2ソレノイドバルブ77に連通され、第2ソレノイドバ
ルブ77からポート71eに至るライン111の途中に
はオリフィス90が設けられている。ポート71gはス
プール71aが右側(図中X2)へ移動した時に、ポー
ト71eに連通され、第2シフトバルブ72の制御ポー
ト72fに油圧が入力される。ポート71fはスプール
71aが左側(図中X1)へ移動した時に、ポート71
cに連通され、第1ソレノイドバルブ76からの油圧が
2−4ブレーキ18のサーボリリース装置35の油圧ア
プライ室35bに至るサーボアプライライン150に入
力される。従って、D、S、Lレンジで第1ソレノイド
バルブ76がONの時、即ち、Dレンジでの2、4速、
Sレンジでの2速、及びLレンジの2速で、上記アプラ
イ室35bにサーボアプライ圧が導入される。反対に、
ソレノイド76がオフになっていれば、上記アプライ室
35bにサーボアプライ圧が導入されない。
が右側(図中X2)へ移動した時には、ポート71fと
ポート71hとが連通される。このポート71hは第1
シフトバルブの近傍に設けられた制御圧調節バルブ65
のポート65d及び制御ポート65bに連通される。こ
の制御圧調節バルブ65はスプール65aをスプリング
により図面上、一方側に摺動可能に付勢されると共に、
このスプールのスプリングのない側に制御ポート65b
を設けた構成である。この制御圧調節バルブ65のポー
ト65cはライン109に連通され、スプール65aが
右側(図中X7)へ移動した時には、ポート65dに連
通され、ライン圧を第1シフトバルブ71のポート71
hに入力する。2−4ブレーキのサーボリリース室35
cに連通される。一方、スプール65aが左側(図中X
8)へ移動した時には、このポート65cは閉じられ
る。
ブ72のポート72gはポート73b、71bに連通さ
れ、ポート72hはロックアップコントロール室に連通
され、ポート72iは2−4ブレーキのサーボリリース
室35cに連通される。ポート72dは2ウェイデュー
ティソレノイド66から直接油圧が入力される。第1シ
フトバルブ71のポート71fは、スプール71aが左
側(図中X1)へ移動した時に、2−4ブレーキ18の
サーボリリース装置35の油圧アプライ室35bに至る
サーボアプライライン150に連通される。従って、
D、S、Lレンジで第1ソレノイドバルブ76がONの
時、即ち、Dレンジでの2、4速、Sレンジでの2速、
及びLレンジの2速で、上記アプライ室35bにサーボ
アプライ圧が導入される。反対に、ソレノイド76がオ
フになっていれば、上記アプライ室35bにサーボアプ
ライ圧が導入されない。
iは2−4ブレーキのサーボリリース室35cに連通さ
れる。このポート72iは、スプール72aが左側(図
中X3)へ移動した時に、2−4ブレーキ18のサーボ
リリース装置35の油圧リリース室35cに至るサーボ
リリースライン160に連通される。従って、D、S、
Lレンジで第2ソレノイドバルブ77がONの時、即
ち、Dレンジでの3速、Sレンジでの3速で、第1シフ
トバルブ71のポート71gを介して上記リリース室3
5cにライン圧が導入され、サーボリリース状態とな
る。
ブにおいて、第3シフトバルブ73のポート72cは第
1シフトバルブのポート71gから第2シフトバルブの
ポート72fに至る経路の途中で分岐したライン112
に連通されている。第3シフトバルブ73のポート73
dは第1制御ライン106に連通される。第3シフトバ
ルブ73のポート73e、73gは第3シフトバルブの
スプール73aが右側(図中X6)へ移動した時に、ポ
ート73c、73dに連通され、ロー・リバースクラッ
チ(L/R)21及びリバースクラッチ19に至るライ
ン170、180を介して夫々の締結室に連通されライ
ン圧を入力する。第3シフトバルブ73のポート73f
はライン180を介して3−4クラッチ24の締結室に
連通され、スプール73aが左側(図中X5)へ移動し
た時に、ポート73cを介してライン112に連通さ
れ、第2ソレノイドバルブからの油圧がポート71gを
介して入力される。更に、このスプール73aが左側
(図中X5)へ移動した時に、ポート73e、73gは
ドレンポートに連通され、ロー・リバースクラッチ21
及びリバースクラッチ19に入力されていた油圧はドレ
ンされて締結が解除される。ライン170の途中でロー
・リバースクラッチ21の締結室の手前には油圧スイッ
チ68が設けられ、ライン170の油圧が所定値以上と
なるとスイッチがオンされロー・リバースクラッチの締
結室に油圧が入力される。
−4ブレーキ18(摩擦要素)を作動させるサーボリリ
ース装置35の内部構成を説明する。このサーボリリー
ス装置35は、2−4ブレーキ18に連携するピストン
35aと、ピストン35aにより図2中上下に区画され
た締結側油室としての油圧アプライ室35b及び解放側
油室としての油圧リリース室35cと、油圧リリース室
35cに縮装されてピストン35aをアプライ室35b
側に付勢するスプリング35dとを有する。そして、上
記ピストン35aは、その受圧面積が、リリース室35
cの方で大きく、アプライ室35bで小さくなるよう形
成されていて、その受圧面積の差により、アプライ室3
5bの締結圧(ライン圧)の作用、不作用に拘らず、リ
リース室35cに解除圧(ライン圧)が作用すれば、そ
の解除圧でもってピストン35aを図2中下方に移動さ
せて、2−4ブレーキ18を解放側に動作させる構成と
している。一方、2−4ブレーキ18の締結要求時に
は、アプライ室35bに締結圧を導入し且つリリース室
35cの解除圧を排圧することにより、ピストン35a
を図中上方に移動させて、2−4ブレーキ18を締結す
る構成となっている。
ーボリリース装置35及びその周辺の回路構成要素の動
作説明である。各変速段での油圧回路 次に、各変速段での上記油圧回路の作動状態を図6〜図
11を参照して詳細に説明する。図6〜図11は夫々1
速〜4速、リバース(後退)及びLレンジの1速(エン
ジンブレーキ作動レンジ)の場合の油圧回路内の状態を
示す図である。
レンジ以外の1速ではフォワードクラッチ15のみの締
結となり、図3に示すワンウェイクラッチ22が機械的
にロックされている状態であるので、駆動力はフォワー
ドクラッチ15を介してピニオンギヤ10で1速段に減
速されて出力される。図6にその油圧回路内の状態を示
す。図6において、マニュアルバルブ64はD又はSレ
ンジにセレクトされ、メインライン100から第3ソレ
ノイドバルブ78にライン圧が入力され、所定のデュー
ティ比によってライン200を介してフォワードクラッ
チ15に作動圧が入力される。その他の第1、第2ソレ
ノイドバルブ76、77は入力ポートが閉じられてい
る。
速ではフォワードクラッチ15及び2−4ブレーキの締
結となり、図3に示すワンウェイクラッチ22が空回り
している状態であるので、駆動力はフォワードクラッチ
15を介してピニオンギヤ11で2速段に減速されて出
力される。図7にその油圧回路内の状態を示す。図7に
おいて、マニュアルバルブ64はD又はSレンジにセレ
クトされ、メインライン100から第3ソレノイドバル
ブ78にライン圧が入力され、所定のデューティ比によ
ってライン200を介してフォワードクラッチ15に作
動圧が入力される。更に、第1ソレノイドバルブ76の
入力ポートが開かれ、第3ソレノイドバルブ78からラ
イン圧が入力され、第1シフトバルブ71を介して2−
4ブレーキのサーボアプライ室35bに所定のデューテ
ィ比により制御油圧が入力される。第2ソレノイドバル
ブ77は入力ポートが閉じられている。
態から徐々に車速が増加していくとポンプ圧力が上昇す
ることにより、第2シフトバルブの制御ポート72bに
第2制御ライン107を介してポンプ圧が入力されるた
め、第2シフトバルブのスプール72aは左側(図中X
3)へ移動する。このため、第2シフトバルブのポート
72cは閉じられ、第3ソレノイドバルブ78からライ
ン113を介して第2シフトバルブに入力される油圧は
カットされる。一方、第2シフトバルブのポート72d
は開かれるため、2ウェイデューティソレノイド66か
ら所定のデューティ比に基づく油圧が第2シフトバルブ
のポート72dを介して第1、第3シフトバルブに入力
され、制御ライン106から第1、第3シフトバルブ7
1、73の各制御ポート71b、73bへの入力油圧が
増していく。この油圧の増加に連動して、第1シフトバ
ルブのスプール71aが左側(図中X1)へ移動すると
共に、第3シフトバルブのスプール73aが右側(図中
X6)へ移動し、2速へ変速される。即ち、2速への変
速において、2ウェイデューティソレノイド66は第
1、第3のシフトバルブの作動状態を制御する。
ノイドバルブから2−4ブレーキのサーボアプライ室3
5bへ制御圧がかけられるので、ピストン35aがサー
ボリリース室35c側へ移動していく。このピストン3
5aの移動によって、サーボリリース室内のオイルは押
し出され、第2シフトバルブから第1シフトバルブのポ
ート71dをバイパスして第2ソレノイドバルブ77に
ドレンされる。しかしながら、このドレンがスムーズに
されないと、サーボリリース室側の油圧が上がりサーボ
のアプライ圧がスムーズに上昇しないことになる。従っ
て本実施例では、最初の1−2変速での変速ショックを
低減するため、第1ソレノイドによってサーボアプライ
室に油圧をゆっくり入力すると同時に、第2ソレノイド
バルブによりサーボリリース室側のオイルをスムーズに
ドレンさせている。
ドクラッチ15及び3−4クラッチの締結、2−4ブレ
ーキの開放となり、図3に示すワンウェイクラッチ22
が空回りしている状態であるので、駆動力はフォワード
クラッチ15からの入力と3−4クラッチ24からの入
力が1対1の直結段となってピニオンギヤ10、11か
ら出力される。図8にその油圧回路内の状態を示す。図
8において、マニュアルバルブ64はD又はSレンジに
セレクトされ、フォワードクラッチ15が締結され、更
に、第1ソレノイドバルブ76の入力ポートが開かれた
状態で、第2ソレノイドバルブ77の入力ポートが開か
れる。
ノイドバルブ77から所定のデューティ比での制御油圧
がサーボリリース室に入力されることにより2−4ブレ
ーキのサーボアプライ室とサーボリリース室への入力圧
力が同じとなり、図2で説明したように開放用の油圧室
35cは締結用の油圧室35bよりもその面積が大きく
形成されているので、両方の部屋に同圧の油圧(ライン
圧)が作用しブレーキバンドは開放される。また、第2
ソレノイドバルブ77から出力される制御圧は、第1シ
フトバルブのポート71eを介してサーボリリース室に
加圧されると共に、第1シフトバルブを通過後に分岐し
たライン112を介して第3シフトバルブ73に入力さ
れる。第3シフトバルブのスプール73aは左側(図中
X5)に付勢された状態であるので、第2ソレノイドバ
ルブ77から出力される制御圧は、3−4クラッチの締
結室に入力される。
れる制御圧は、オリフィス90を介してサーボリリース
室及び3−4クラッチの締結室に入力される。この理由
は、サーボリリース室及び3−4クラッチの締結室への
油圧を同圧にし、加圧を同時に行うためである。仮にオ
リフィス90を介さないで油圧を負荷した場合、油圧損
失によりいずれか一方にのみ油圧がかかることになり、
サーボリリース室及び3−4クラッチの締結室に同時に
加圧を行うことが不可能になりスムーズな変速を実現で
きなくなる。
クラッチの締結で2速から3速にシフトチェンジされる
と、ポンプ圧力が下がり、第1シフトバルブの制御ポー
ト71b及び第2シフトバルブの制御ポート72bに第
1、第2制御ライン106、107を介して入力される
油圧が低下するため、第1シフトバルブのスプール71
aは右側(図中X2)へ移動し、第2シフトバルブのス
プール72aも右側(図中X4)へ移動する。この状態
で3速へのシフトチェンジが完了する。尚、この第2シ
フトバルブのスプール72aが右側(図中X4)へ移動
するとポート72dと72hが連通され、2ウェイデュ
ーティソレノイド66は後述するロックアップ制御を行
う。
ノイドバルブから2−4ブレーキのサーボリリース室3
5cへ制御圧がかけられるので、ピストン35aがサー
ボアプライ室35b側へ移動していく。このピストン3
5aの移動によって、サーボアプライ室内のオイルは押
し出され、第1シフトバルブから制御圧調節バルブ65
に入力される。サーボリリース室への制御圧と3−4ク
ラッチへの制御圧とはサーボアプライ室内の油圧に対応
して加圧されていくので、サーボアプライ室内の油圧が
スムーズに押し出されていかないとその油圧が反力とな
ってサーボリリース室や3−4クラッチからオイルが逆
流し、第2ソレノイドバルブに通じるライン111内の
制御圧が上昇して、図17に示すデューティ制御におけ
る所定の変速時の棚圧PSがPTまで上昇してしまい、な
めらかな制御を実現する上で好ましくない。従って、制
御圧調節バルブ65を設けることによって、サーボアプ
ライ室のオイルは第1シフトバルブを介して制御圧調節
バルブ65のポート65dに入力される。また、制御圧
調節バルブ65のスプール65aはその制御ポート65
bに入力されるサーボアプライ室のオイル及び第1ソレ
ノイドバルブからライン111を介して入力される制御
圧により移動するので、サーボアプライ室から押し出さ
れるオイルは一定値に調圧される。このように本実施例
では、2−3変速でのデューティ直接制御による変速棚
の上昇を低減するため、制御圧調節バルブ65によりサ
ーボアプライ室側から押し出されるオイルを一定に調圧
し、サーボリリース室及び3−4クラッチ締結室内への
加圧制御を正確に行っている。
ラッチ及び2−4ブレーキの締結、フォワードクラッチ
15の開放となり、図3に示すワンウェイクラッチ22
が空回りしている状態であるので、駆動力は3−4クラ
ッチ24からの入力のみのオーバードライブ段となって
ピニオンギヤ11から出力される。図6にその油圧回路
内の状態を示す。図6において、マニュアルバルブ64
はD又はSレンジにセレクトされ、フォワードクラッチ
15の締結が解かれると同時に、2−4ブレーキのサー
ボリリース室35c内の油圧が開放される。具体的に
は、第3ソレノイドバルブ78の入力ポートが閉じられ
ると共に、ドレンポートが開かれ、フォワードクラッチ
15及び2−4ブレーキのサーボリリース室35c内の
油圧がドレンされる。一方、2−4ブレーキのサーボア
プライ室35b内には油圧が付加されたままであるの
で、バンドブレーキは締結される。
トバルブ72のスプール72aが右側(図中X4)へ移
動することにより、第2シフトバルブのポート72cと
72iが連通されて、サーボリリース室35c内の油圧
はライン113を介して第3ソレノイドバルブ78に入
力され、ドレンされる。また、第2シフトバルブのポー
ト72dと72hも同様に連通されて、2ウェイデュー
ティソレノイドバルブ66からライン115を介してロ
ックアップコントロール室27aに油圧が入力される。
即ち、上述の3速の時と同様に、第2シフトバルブのス
プール72aが右側(図中X4)へ移動しているので、
2ウェイデューティソレノイド66は後述するロックア
ップ制御を行う。このようにして4速段への変速が行わ
れる。また、3−4変速の場合も2−3変速の場合と同
様に、制御圧調節バルブ65はサーボアプライ室内の油
圧を一定に調圧している。
は、図3のエンジン出力軸1と共に回転するクラッチ2
7の前後に油圧室27a、27b(図5に示すT/C
F、T/CR)が設けられており、一方の油圧室27a
内の油圧はライン115を介して2ウェイデューティソ
レノイドバルブ66により制御され、他方の油圧室27
b内の油圧はトルクコンバータ2のポンプ2cに通じる
ライン116を介して入力油圧を制御される。このよう
に、各油圧室27a、27b内の油圧をコントロールす
ることでクラッチ27の締結を制御し、ロックアップを
コントローする。
スクラッチ19及びロー・リバースクラッチ21のみが
締結となり、図3に示すリングギヤケース20が固定さ
れる状態であるので、駆動力はリバースクラッチ19か
らピニオンギヤ11を介して反転されて出力される。図
6にその油圧回路内の状態を示す。図6において、マニ
ュアルバルブ64はRレンジにセレクトされ、第2ソレ
ノイドバルブ77のみ入力ポートが開かれる。
イン106から分岐した制御ライン108を介して第3
シフトバルブ73の制御ポート73bにライン圧が入力
されて、第3シフトバルブ73のスプール73aは右側
(図中X6)に付勢されると同時に、ポート73dから
ポート73e及びライン190を介してリバースクラッ
チ19の締結室にライン圧が入力され、リバースクラッ
チ19が締結される。
1aは右側(図中X2)に付勢された状態であるので、
第2ソレノイドバルブ77から出力される制御圧は、オ
リフィス90を介して第1シフトバルブ71のポート7
1eに入力され、ポート71gからライン112を介し
て第3シフトバルブ73のポート73cに入力される。
第3シフトバルブ73のスプール73aは右側(図中X
6)に移動した状態であるので、第2ソレノイドバルブ
77から出力される制御圧は、ポート73g及びライン
170を介してロー・リバースクラッチ21の締結室内
に入力される。このようにリバースクラッチ19及びロ
ー・リバースクラッチ21を締結することにより、リバ
ース段へのシフトチェンジが完了する。
ジの一速ではフォワードクラッチ15及びロー・リバー
スクラッチ21の締結、2−4ブレーキの開放となり、
図3に示すリングギヤケース20が固定される状態であ
るので、駆動力はフォワードクラッチ15からピニオン
ギヤ10を介して出力されると同時に、駆動輪からの負
荷が出力軸25を介して入力可能である。このように、
駆動輪からの負荷が出力軸25を介して入力された場
合、エンジンブレーキの作動レンジとなる。図6にその
油圧回路内の状態を示す。図6において、マニュアルバ
ルブ64はLレンジにセレクトされ、フォワードクラッ
チ15が締結され、更に、第1ソレノイドバルブ76の
入力ポートが閉じられた状態で、第2ソレノイドバルブ
77の入力ポートが開かれる。
78にライン圧が入力され、所定のデューティ比によっ
てライン200を介してフォワードクラッチ15に作動
圧が入力される。第2ソレノイドバルブ77の入力ポー
トは開いているので、第3ソレノイドバルブ78から出
力された油圧は、第2ソレノイドバルブ77に入力さ
れ、第2ソレノイドバルブ77から所定のデューティ比
での制御油圧が第1シフトバルブ76のポート71dに
入力される。第1シフトバルブのスプール71aは左側
(図中X1)に付勢された状態であるので、ポート71
dと71gとが連通され、第2シフトバルブのポート7
2fに入力される。第2シフトバルブのスプール72a
は左側(図中X3)に付勢された状態であるので、ポー
ト72iと72fとが連通され、サーボリリース室に制
御油圧が入力されブレーキバンドは開放される。
される制御圧は、サーボリリース室に入力されると共
に、第1シフトバルブを通過後に分岐したライン112
を介して第3シフトバルブ73に入力される。第3シフ
トバルブのスプール73aは2ウェイデューティソレノ
イド66からの油圧を受けて右側(図中X6)に付勢さ
れた状態であるので、第2ソレノイドバルブ77から出
力される制御圧は、ロー・リバースクラッチ21の締結
室に入力される。このように2−4ブレーキの開放、ロ
ー・リバースクラッチの締結でLレンジの1速へのシフ
トチェンジが完了する。尚、Lレンジの2速へのシフト
チェンジは、ロー・リバースクラッチを締結した状態
で、第1ソレノイドバルブ76の入力ポートが開かれ、
サーボアプライ室に油圧が入力されて2−4ブレーキの
バンドを締結することにより変速される。
動作の説明である。尚、図12〜図16は、上述の1速
〜4速及びLレンジ、リバース段への各変速時の油圧締
結室内へ入力される油圧及び第1〜第3、2ウェイソレ
ノイドの作動状態を示す図である。 (シフトアップ時;図12参照)1速から2速へのシフ
トアップ時には、サーボアプライ室へ油圧P1が第1ソ
レノイドバルブ76からデューティ制御により入力さ
れ、2−4ブレーキのバンドを締結する。第2ソレノイ
ドバルブ及び2ウェイソレノイドバルブは通電、即ちド
レン及び入出力ポート閉状態で、第3ソレノイドバルブ
は非通電、即ち入力ポート閉状態となる。その後、シフ
トチェンジが完了したところで、第1、第3ソレノイド
が閉じられると共に、2ウェイソレノイドがドレンさ
れ、サーボアプライ室への油圧P1がライン圧PLとな
る。
ーボアプライ室へ油圧P1が第1ソレノイドバルブ76
からデューティ制御により入力されると同時に、第2ソ
レノイド77からデューティ制御によりサーボリリース
室及び3−4クラッチの締結室に油圧P2が入力され、
2−4ブレーキのバンドを開放すると共に、3−4ブレ
ーキを締結する。その後、シフトチェンジが完了したと
ころで、第1〜第3ソレノイドバルブ及び2ウェイソレ
ノイドバルブの全てを非通電、即ち第1〜第3ソレノイ
ドバルブを入出力ポート閉状態、2ウェイソレノイドバ
ルブをドレンとし、各締結室はライン圧PLとなる。
ォワードクラッチの締結室及びサーボリリース室へ油圧
P3が第3ソレノイドバルブ78からデューティ制御に
より入力されると同時に、第1ソレノイド76からデュ
ーティ制御によりサーボアプライ室に油圧P1が入力さ
れ、フォワードクラッチを開放すると共に、2−4ブレ
ーキのバンド及び3−4クラッチを締結する。その後、
シフトチェンジが完了したところで、第1、第2ソレノ
イドバルブを非通電、即ち入出力ポート閉状態とすると
共に、第3ソレノイドバルブを通電、2ウェイソレノイ
ドバルブを非通電とし、ドレン状態とする。これによ
り、サーボアプライ室及び3−4クラッチの締結室がラ
イン圧となる。
ウン時は、シフトアップ時と反対の作動状態である。 (2速からLレンジの1速へのシフトダウン時;図14
参照)第1、第3ソレノイドが閉じられると共に、2ウ
ェイソレノイドがドレンされ、サーボアプライ室への油
圧がライン圧PLの状態で、第2シフトバルブ77のデ
ューティ制御によりサーボリリース室及びロー・リバー
スクラッチの締結室に油圧P2が入力され、2−4ブレ
ーキの開放及びロー・リバースクラッチの締結となる。
また、第1ソレノイドバルブはドレン、第3ソレノイド
バルブ及び2ウェイソレノイドバルブは、入出力ポート
閉状態である。その後、シフトチェンジが完了したとこ
ろで、第1ソレノイドバルブを通電させドレンとする。
また、第2、第3ソレノイドバルブを非通電、2ウェイ
ソレノイドバルブを通電とし、入出力ポート閉状態とす
る。これにより、フォワードクラッチ及びロー・リバー
スクラッチの締結室がライン圧PLとなる。
図15参照)ニュートラル状態では、第1〜第3ソレノ
イドバルブ及び2ウェイソレノイドは全てドレン状態で
ある。この状態から後退段へセレクトすると、第1〜第
3ソレノイド及び2ウェイソレノイドがドレンとなると
共に、リバースクラッチへの油圧がライン圧PLの状態
で、第2ソレノイドバルブ77のデューティ制御により
ロー・リバースクラッチの締結室に油圧P2が入力さ
れ、リバースクラッチとロー・リバースクラッチの締結
となる。その後、シフトチェンジが完了したところで、
第1、第3ソレノイドバルブを通電させドレンとする。
また、第2ソレノイドバルブを非通電とし、入出力ポー
ト閉状態とすると共に、2ウェイソレノイドバルブをド
レンとする。これにより、リバースクラッチ及びロー・
リバースクラッチの締結室がライン圧PLとなる。
でロックアップする場合は、2ウェイデューティソレノ
イドバルブ66のデューティ制御により図3に示すクラ
ッチ27の油圧室27a(図5に示すT/CF)が油圧
P4となり、クラッチ27が締結される。その他の第1
〜第3ソレノイドバルブは非通電で入出力ポート閉であ
る。その後、ロックアップが完了したところで、2ウェ
イソレノイドバルブを通電させ入出力ポート閉とする。
デューティソレノイドバルブ66のデューティ制御によ
り図3に示すクラッチ27の油圧室27a(図5に示す
T/CF)が油圧P4となり、クラッチ27が締結され
る。第1、第2ソレノイドバルブは非通電で入出力ポー
ト閉であり、第3ソレノイドバルブは通電でドレンとな
る。その後、ロックアップが完了したところで、2ウェ
イソレノイドバルブを通電させ入出力ポート閉とする。
このように、各油圧室27a内の油圧をコントロールす
ることでクラッチ27の締結を制御し、ロックアップを
コントロールする。始動時過渡制御 次に、本実施例に基づく「始動時過渡制御」について説
明する。この「始動時過渡制御」は、エンジン始動後の
過渡期に、ドライバがNからDレンジにシフトしたとき
に、通常は、N→1速とシフトするところを、Nと1速
の間に3速状態を強制的に入れることによりN→3速→
1速と変化するように制御するものである。しかも、こ
の3速は、サーボリリース装置35のリリース室35c
にオイルが供給されるようなソレノイドパターンであ
る。従って、「始動時過渡制御」とは、エンジン始動時
に、変速段がN→3速→1速と変化するように、第1〜
第3ソレノイドバルブ76〜78(図5も参照)のため
の通電、非通電、デューティパターンをセットすること
に還元される。
レノイドパターンを示すように、本実施例の変速機で
は、3速に対する第1〜第3ソレノイドバルブ76〜7
8のパターンは、全てオフである。一方、図15は、第
1〜第3ソレノイドバルブ76、77、78が実際に取
り得るソレノイドパターンを図示したものである。図1
5によれば、3速は、最初のパターン(全てオフ)の他
に、図示のようなオン、デューティ、デューティという
パターンによっても可能である。これは、前述したよう
に、サーボリリース装置35内の2つの室(35b、3
5c)間の受圧面積の差により、アプライ室35bの締
結圧(ライン圧)の作用、不作用に拘らず、リリース室
35cに解除圧(ライン圧)が作用すれば、2−4ブレ
ーキ18を解放側に動作させる構成としているからであ
る。以下、詳細な説明は他に譲る。 内部ロックの回避 以上説明した変速動作において、1−2変速における2
−4ブレーキとロー・リバースクラッチとが同時締結又
は2−3変速における3−4ブレーキとロー・リバース
クラッチとが同時締結のいずれの場合にも、図3に示す
ようにリングギヤ12のギヤケース20が固定されてし
まうために、ピニオンギヤ10が固定され、変速機内の
ギヤトレインが機械的にロックされてしまい走行中であ
れば走行不能となってしまう。この問題を回避するため
に、本実施例では、第3シフトバルブにより3−4ブレ
ーキとロー・リバースクラッチとの締結を切り換えるよ
うに構成することで両者の同時締結は回避される。ま
た、第2シフトバルブによりロー・リバースクラッチ締
結室に油圧が入力される場合はサーボリリース室にも同
時に油圧が入力されるよう構成しているので、2−4ブ
レーキとロー・リバースクラッチとの同時締結を回避で
きる。
とが同時に締結された場合、図3に示すサンギヤ9とピ
ニオンギヤ11とが一緒に回転して出力されるため後退
の直結段となって意味のない変速になる、従って、第3
シフトバルブによりリバースクラッチが締結される場合
は3−4クラッチが開放されるよう構成することで同時
締結が回避される。従来技術との対比 従来技術と本案の制御装置との対比をすると、本案の第
1のシフトバルブは1つの摩擦要素に対してデューティ
ソレノイドと制御圧調節バルブ65の2つの油圧入力系
統を設け、それら2系統のいずれかを切り換えるのに対
し、特開平1−299351号では、2つの摩擦要素に
同時に油圧を入力するだけであり、本案のように2つの
摩擦要素の共通通路にオリフィスを設けて圧力損失等を
考慮して同期制御する構成ではない。
油圧制御装置によれば、デューティ直接制御により微小
油圧の立ち上がりをなめらかに制御して変速する場合
と、制御圧調節バルブ65により変速時の棚圧の精度を
安定させた状態で変速する場合とを第1ソレノイドバル
ブによって切り換えることができ、2−4ブレーキのサ
ーボアプライ圧及びサーボリリース圧を狙い通りに制御
できる。
に油圧を入力する共通通路にオリフィスを設けることに
よって、各摩擦要素への入力油圧を同圧にして同期制御
を実現できる。 変形例 本発明はその趣旨を逸脱することなく種々に変形が可能
である。
おける第1〜第3ソレノイドバルブのオン/オフ/デュ
ーティパターンは、図11〜図15に示すとおりであっ
たが、パターンはこれに限られず、油圧駆動要素に油圧
がかかるものであれば、いかなるパターンも可能であ
る。
機の油圧制御装置によれば、第3シフトバルブにより3
−4ブレーキとロー・リバースクラッチとの締結を切り
換えるように構成することで両者の同時締結は回避され
る。また、第2シフトバルブによりロー・リバースクラ
ッチ締結室に油圧が入力される場合はサーボリリース室
にも同時に油圧が入力されるよう構成しているので、2
−4ブレーキとロー・リバースクラッチとの同時締結を
回避できる。
アップ制御用ソレノイドバルブの制御圧を用いて行うこ
とにより、油圧回路に新たなソレノイドバルブを設ける
必要がなく、回路構成を簡素化しコストダウンを図るこ
とができる。
示す図。
造を示す図。
の、レンジ毎の動作状態を示す表として示す図。
図。
圧系統図。
イドの状態及び各ブレーキ及びクラッチの締結室内の油
圧を表として示す図。
イドの状態及び各ブレーキ及びクラッチの締結室内の油
圧を表として示す図。
内の4つのソレノイドの状態及び各ブレーキ及びクラッ
チの締結室内の油圧を表として示す図。
ノイドの状態及び各ブレーキ及びクラッチの締結室内の
油圧を表として示す図。
ソレノイドの状態及び各ブレーキ及びクラッチの締結室
内の油圧を表として示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】 第1摩擦要素と、該第1摩擦要素と同時
に締結された場合に駆動力を伝達しないような機械的ロ
ック状態となる第2摩擦要素又は第3摩擦要素を有する
自動変速機の油圧制御装置において、後退段において締結される第4摩擦要素と、 前記第1摩擦要素と第2摩擦要素の締結を制御する油圧
制御手段と、 前記第1摩擦要素と油圧制御手段との接続又は前記第2
摩擦要素と油圧制御手段との接続を選択的に切り換える
と共に、前記第4摩擦要素と前記第2摩擦要素との同時
締結を禁止する切換手段とを備え、 前記油圧制御手段を前記第3摩擦要素の締結を解放する
ための解放室に接続したことを特徴とする自動変速機の
油圧制御装置。 - 【請求項2】 前記油圧制御手段による前記摩擦要素の
締結の制御を3方デューティソレノイドバルブにより行
い、前記第1摩擦要素又は第2摩擦要素と油圧制御手段
との接続の切り換えは、ロックアップ制御用ソレノイド
バルブの制御圧を用いて行われることを特徴とする請求
項1に記載の自動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項3】 第1摩擦要素と、該第1摩擦要素と同時
に締結された場合に駆動力を伝達しないような機械的ロ
ック状態となる第2摩擦要素又は第3摩擦要素を有する
自動変速機の油圧制御装置において、 前記第1摩擦要素と第2摩擦要素の締結を制御する油圧
制御手段と、 前記第1摩擦要素と油圧制御手段との接続又は前記第2
摩擦要素と油圧制御手段との接続を選択的に切り換える
切換手段とを備え、 前記油圧制御手段を前記第3摩擦要素の締結を解放する
ための解放室に接続し、 前記第1摩擦要素はエンジンブ
レーキの作用するレンジの1速又は後退段への変速時に
締結され、前記第2摩擦要素は2速から3速又は3速か
ら4速の変速時において締結され、前記第3摩擦要素は
1速から2速又は3速から4速の変速時に締結されるこ
とを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23678294A JP3521413B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23678294A JP3521413B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 自動変速機の油圧制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08100858A JPH08100858A (ja) | 1996-04-16 |
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ID=17005718
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JP23678294A Expired - Fee Related JP3521413B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Country Status (1)
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-
1994
- 1994-09-30 JP JP23678294A patent/JP3521413B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08100858A (ja) | 1996-04-16 |
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