JP3518456B2 - If群遅延補償装置およびそれを備えたテレビ送信装置 - Google Patents

If群遅延補償装置およびそれを備えたテレビ送信装置

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JP3518456B2 JP35796099A JP35796099A JP3518456B2 JP 3518456 B2 JP3518456 B2 JP 3518456B2 JP 35796099 A JP35796099 A JP 35796099A JP 35796099 A JP35796099 A JP 35796099A JP 3518456 B2 JP3518456 B2 JP 3518456B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IF群遅延補償装
置およびそれを備えたテレビ送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地上波デジタル放送が開始されて
いる。既設のアナログチャンネルと隣接して計画される
デジタルチャンネル間の電波干渉が懸念されている(図
6(a)参照)。
【0003】この電波干渉が解決されるために、放送機
(テレビ送信機)71の出力側に、帯域通過型フィルタ
(BPF)72やチャンネル合成器(Channel
Combinerと称される)が挿入される。これによ
り、隣接するチャンネル間での電波干渉が軽減される
(図6(b)参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】帯域通過型フィルタ7
2やチャンネル合成器が挿入されると、テレビ送信機7
1の通過帯域内に遅延時間歪みが発生する。これにより
アンテナ73から、正常な放送電波が送出されないこと
になる。
【0005】特開昭58−175380号公報には、以
下のカラーテレビジョン受信機が開示されている。映像
中間周波フィルタ、音声信号トラップ及び色信号帯域選
択回路を通して色信号成分が伝送されるカラーテレビジ
ョン受信機において、上記映像中間周波フィルタは、所
与の振幅特性を有するように構成され、かつ上記カラー
テレビジョン信号の送信側から上記色信号帯域選択回路
の出力に至るまでの伝送経路から上記映像中間周波フィ
ルタを除いた伝送経路が色信号成分に対して与える位相
歪みを補償する群遅延特性を有するように構成された弾
性表面波フィルタからなることを特徴とするものであ
る。
【0006】特開平4−221777号公報には、以下
の信号解析装置が開示されている。可変周波数発信器を
掃引して入力信号と混合し、中間周波数信号を得る掃引
手段と、帯域幅BWを有する周波数の副帯域を解析する
ために前記中間周波数信号をフィルタするフィルタ手段
と、前記フィルタ後の周波数副帯域の振幅を検出する手
段と、を備えて成り、前記フィルタ手段がデジタル有限
インパルス応答フィルタを備えていることを特徴として
いる。スペクトラムアナライザは、デジタルIFフィル
タの使用に限定されず、表面弾性波(SAW)フィルタ
が使用可能で殆ど平坦な群遅延特性を持たせることが可
能である旨が記載されている。
【0007】特開平8−8883号公報には、以下のC
ATVシステムにおける再送信用ユニットが開示されて
いる。受信テレビジョン信号から1チャネル分の信号を
取出し、その信号から音声信号と映像信号とを分離し、
前記音声信号に対して所定の送出レベルを得るために前
記音声信号を増幅する音声信号増幅回路と、前記映像信
号に対して所定の送出レベルを得るために前記映像信号
を増幅する映像信号増幅回路とを有し、増幅された音声
信号と増幅された映像信号とを混合して、所定の周波数
に変換して、伝送路に送出するCATVシステムにおけ
る再送信用ユニットにおいて、前記音声信号と前記映像
信号の分離から混合までのそれぞれの信号の遅延時間を
等しくする遅延補償回路を前記音声信号増幅器に挿入し
たことを特徴とするものである。前記遅延補償回路は、
SAW回路により構成される。
【0008】遅延時間歪みを無くすことのできる、IF
群遅延補償装置およびそれを備えたテレビ送信装置が望
まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
の手段が、下記のように表現される。その表現中の請求
項対応の技術的事項には、括弧()つき、番号、記号等
が添記されている。その番号、記号等は、請求項対応の
技術的事項と実施の複数・形態のうちの少なくとも一つ
の形態の技術的事項との一致・対応関係を明白にしてい
るが、その請求項対応の技術的事項が実施の形態の技術
的事項に限定されることを示すためのものではない。
【0010】本発明のIF群遅延補償装置は、その出力
側に帯域通過型フィルタ(72)およびチャンネル合成
器のいずれかが接続されたテレビ送信機(71)に設け
られ、前記テレビ送信機(71)における中間周波数帯
信号の群遅延歪みを補償するIF群遅延補償装置(1)
であって、前記IF群遅延補償装置(1)は、前記テレ
ビ送信機(71)に接続される前記帯域通過型フィルタ
(72)およびチャンネル合成器のいずれかの群遅延特
性と逆特性の群遅延特性を有している。
【0011】本発明のIF群遅延補償装置(1)におい
て、前記IF群遅延補償装置(1)は、前記逆特性の群
遅延特性を有するSAW(Surface Acous
tic Wave:表面弾性波)フィルタ(14)を有
している。
【0012】本発明のIF群遅延補償装置(1)におい
て、前記IF群遅延補償装置(1)は、前記SAWフィ
ルタ(14)から出力された出力信号の信号レベルを、
前記SAWフィルタ(14)に入力されたときの入力信
号レベルにまで増幅する増幅器(15)を有している。
【0013】本発明のテレビ送信装置は、テレビ送信機
(71)と、前記テレビ送信機(71)の出力側に接続
された帯域通過型フィルタ(72)と、前記テレビ送信
機(71)における中間周波数帯信号の群遅延歪みを補
償するIF群遅延補償装置(1)とを備えたテレビ送信
装置であって、前記IF群遅延補償装置(1)は、前記
帯域通過型フィルタ(72)の群遅延特性と逆特性の群
遅延特性を有している。
【0014】本発明のテレビ送信装置は、テレビ送信機
(71)と、前記テレビ送信機(71)の出力側に接続
されたチャンネル合成器と、前記テレビ送信機(71)
における中間周波数帯信号の群遅延歪みを補償するIF
群遅延補償装置(1)とを備えたテレビ送信装置であっ
て、前記IF群遅延補償装置(1)は、前記チャンネル
合成器の群遅延特性と逆特性の群遅延特性を有してい
る。
【0015】本発明のテレビ送信装置において、前記I
F群遅延補償装置(1)は、前記逆特性の群遅延特性を
有するSAW(Surface Acoustic W
ave:表面弾性波)フィルタ(14)を有している。
【0016】本発明のテレビ送信装置において、前記I
F群遅延補償装置(1)は、前記SAWフィルタ(1
4)から出力された出力信号の信号レベルを、前記SA
Wフィルタ(14)に入力されたときの入力信号レベル
にまで増幅する増幅器(15)を有している。
【0017】本発明のテレビ送信装置において、前記テ
レビ送信機(71)は、アナログテレビ送信機であっ
て、映像送信機および音声送信機を備え、前記映像送信
機は、映像IF変調器(41)と、前記映像IF変調器
(41)から出力された信号を入力する映像IF直線性
補償器(42)と、映像混合器(43)と、前記映像混
合器(43)から出力された信号を入力する映像電力増
幅器(44)とを備え、前記音声送信機は、音声IF変
調器(51)と、前記音声IF変調器(51)から出力
された信号を入力する音声IF直線性補償器(52)
と、音声混合器(53)と、前記音声混合器(53)か
ら出力された信号を入力する音声電力増幅器(54)と
を備え、前記IF群遅延補償装置(1)は、前記映像I
F直線性補償器(42)から出力された信号を入力して
前記映像混合器(43)に出力し、前記音声IF直線性
補償器(52)から出力された信号を入力して前記音声
混合器(53)に出力する。
【0018】本発明のテレビ送信装置において、前記テ
レビ送信機(71)は、デジタルテレビ送信機であっ
て、デジタル変調器(61)と、RF直線性補償器(6
2)と、前記RF直線性補償器(62)から出力された
信号を入力する混合器(63)と、前記混合器(63)
から出力された信号を入力する電力増幅器(64)とを
備え、前記IF群遅延補償装置(1)は、前記デジタル
変調器(61)から出力された信号を入力して前記RF
直線性補償器(62)に出力する。
【0019】本発明のテレビ送信機用IF群遅延補償器
(1)は、SAWフィルタ(14)および増幅器(1
5)を使って、群遅延補償を行うことを特徴としてい
る。本IF群遅延補償器(1)は、デジタルテレビ送信
機・アナログテレビ送信機に付属される帯域通過型フィ
ルタ(B.P.F)や、チャンネル合成器(Chann
el Combiner)の群遅延補償器として使用さ
れるところに特徴がある。従来、SAWフィルタの使用
目的としては、振幅制限を行うことが重視されており、
その群遅延特性(Group Delay)について
は、入出力特性が同一であることが求められていた。本
発明では、SAWフィルタで振幅制限を行わず、群遅延
特性を重視したSAWフィルタを使用することにより、
群遅延補償器としての効果を得る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
テレビ送信機用IF群遅延補償装置の一実施形態が説明
される。図1は本実施形態の接続系統例を示している。
図1において、符号1は、本実施形態に係るIF群遅延
補償器である。IF(中間周波)群遅延補償器1は、テ
レビ送信機71から入力した信号に、必要とされる群遅
延歪みを与えてから、テレビ送信機71に出力する。テ
レビ送信機71は、IF群遅延補償器1から入力した信
号に必要な処理を行い、その処理を行った信号を帯域通
過型フィルタ(BPF)72に出力する。帯域通過型フ
ィルタ72を経た信号は、アンテナ73から送信され
る。IF群遅延補償器1がテレビ放送機に挿入されるこ
とで、遅延時間歪みの問題は解決される。
【0021】図2は、IF群遅延補償器1の回路構成を
示している。IF群遅延補償器1は、群遅延補償回路1
Aと群遅延補償回路1Bとを有している。群遅延補償回
路1Aは、テレビ送信機71の映像送信機から送信され
る、映像信号(Ch−A:Aチャンネル)の群遅延補償
を行う。群遅延補償回路1Bは、テレビ送信機71の音
声送信機から送信される、音声信号(Ch−B:Bチャ
ンネル)の群遅延補償を行う。群遅延補償回路1Aおよ
び群遅延補償回路1Bのそれぞれは、互いに独立した回
路構成を有しており、その回路構成は互いに同じであ
る。
【0022】群遅延補償回路1Aは、テレビ送信機71
からの映像信号を入力する入力部11と、第1の可変抵
抗減衰器12と、第1の増幅器13と、第1のSAW
(Surface Acoustic Wave:表面
弾性波)フィルタ14と、第2の増幅器15と、テレビ
送信機71に映像信号を出力する出力部16とがその順
に接続された構成とされている。群遅延補償回路1B
は、テレビ送信機71からの音声信号を入力する入力部
21と、第2の可変抵抗減衰器22と、第3の増幅器2
3と、第2のSAWフィルタ24と、第4の増幅器25
と、テレビ送信機71に音声信号を出力する出力部26
とがその順に接続された構成とされている。
【0023】電源回路31は、群遅延補償回路1Aおよ
び群遅延補償回路1Bの共用電源である。群遅延補償回
路1Aと群遅延補償回路1Bと電源回路31の間には、
互いの相互干渉が軽減される目的で、シールド板32、
33が設けられている。
【0024】群遅延補償回路1Aにおいて、入力部11
に入力された映像のIF周波数信号は、第1の可変抵抗
減衰器12によりレベル調整(±3dB)がされた後、
第1の増幅器13に入力される。第1の増幅器13によ
り増幅された信号は、第1のSAWフィルタ14に入力
され、必要とされる群遅延歪みを得る。第1のSAWフ
ィルタ14から出力された信号は、第1のSAWフィル
タ14により減衰されている(−35dB)ため、第2
の増幅器15で増幅し、その第1のSAWフィルタ14
による減衰の補償が行われる。第2の増幅器15に入力
された信号は、入力部11に入力されたときのレベル
(+10dBm)にまで、第2の増幅器15により増幅
されて、出力部16から出力される。
【0025】群遅延補償回路1Bにおいて、入力部21
に入力された音声のIF周波数信号は、第2の可変抵抗
減衰器22によりレベル調整(±3dB)がされた後、
第3の増幅器23に入力される。第3の増幅器23によ
り増幅された信号は、第2のSAWフィルタ24に入力
され、必要とされる群遅延歪みを得る。第2のSAWフ
ィルタ24から出力された信号は、第2のSAWフィル
タ24により減衰されている(−35dB)ため、第4
の増幅器25で増幅し、その第2のSAWフィルタ24
による減衰の補償が行われる。第4の増幅器25に入力
された信号は、入力部21に入力されたときのレベル
(+10dBm)にまで、第4の増幅器25により増幅
されて、出力部26から出力される。
【0026】帯域通過型フィルタ72やチャンネル合成
器では、急激な周波数帯域制限が行われる。図3は、本
実施形態の群遅延補償特性を示している。図3は、CC
IRシステムB.G(国際規格)における特性例を示し
ている。デジタル送信機又はアナログ送信機に使用され
る帯域通過型フィルタやチャンネル合成器(図3では
B.P.F.と記載される)およびIF群遅延補償器に
関する諸特性を示している。図3では、上記諸特性とし
て、群遅延特性(Group Delay)と振幅特性
(Amplitude)が示される。
【0027】図3において、「Ifv」は上記映像IF
周波数(=38.9MHz)である。同図において、
「B.P.F.Delay特性」は、図6(b)に示さ
れるように、テレビ送信機71に帯域通過型フィルタ7
2のみが接続された状態に対応している。図3に示され
るように、B.P.F.(帯域通過型フィルタ72単
体)の群遅延特性は、(Ifv−1.5MHz)から
(Ifv+2MHz)迄と、(Ifv−4MHz)から
(Ifv−6MHz)迄の周波数帯域で、急激な群遅延
時間歪みが発生している。これらの歪みのうち、(If
v−1.5MHz)から(Ifv+2MHz)迄の周波
数帯域の歪みがテレビ送信機71の映像送信機に対して
悪影響を及ぼし、(Ifv−4MHz)から(Ifv−
6MHz)迄の周波数帯域の歪みがテレビ送信機71の
音声送信機に悪影響を及ぼす。
【0028】上記の周波数帯域の群遅延時間歪みが解消
されるために、群遅延補償が行われる必要がある。本実
施形態のIF群遅延補償器1の特性は、図3の「IF群
遅延補償器Delay特性」に示されるように、帯域通
過型フィルタ72単体の特性に対して逆特性となってい
る。互いに群遅延特性の異なる、帯域通過型フィルタ7
2およびIF群遅延補償器1が組み合わされることによ
り、群遅延時間歪みはキャンセルされ、遅延歪みの問題
は解消される。帯域通過型フィルタ72およびIF群遅
延補償器1が組み合わされたときの群遅延時間特性例
が、図3の「総合(B.P.F+IF群遅延補償器)D
elay特性」に示される。このとき、幅広い周波数帯
域((Ifv−6MHz)から(Ifv+2MHz))
において、群遅延時間歪みが無い平坦な特性が得られ
る。
【0029】図4(a)は、アナログテレビ送信機にI
F群遅延補償器1が適用された図であり、図4(b)は
従来一般のアナログテレビ送信機である。図4(b)に
示されるように、アナログテレビは、映像送信機と音声
送信機とを有している。その映像送信機では、映像IF
変調器101と、映像IF直線性補償器102と、映像
混合器103と、映像電力増幅器104とがその順に接
続された構成とされている。
【0030】その映像送信機では、中間周波数変調方式
が採用されている映像IF変調器101は、中間周波数
帯(通常15MHzから50MHzの間)で中間周波搬
送波を映像信号で変調する。映像IF直線性補償器10
2は、映像IF変調器101で変調された被変調波信号
の直線性を補償する。ここで、上記直線性補償とは、減
衰歪みおよび位相歪みの二つを意味する直線歪みを補償
することをいう。映像混合器103は、映像IF直線性
補償器102により直線性が補償された被変調波信号を
所要のVHF帯もしくはUHF帯に変換する。映像電力
増幅器104は、映像混合器103により周波数変換が
なされた信号を増幅して出力する。
【0031】アナログテレビの音声送信機では、周波数
変換方式が採用され、音声IF変調器111と、音声I
F直線性補償器112と、音声混合器113と、音声電
力増幅器114とがその順に接続された構成とされてい
る。
【0032】図4(a)に示されるように、本実施形態
のアナログテレビ送信機では、その映像送信機におい
て、映像IF変調器41と、映像IF直線性補償器42
と、映像混合器43と、映像電力増幅器44とがその順
に接続された構成とされ、その音声送信機において、音
声IF変調器51と、音声IF直線性補償器52と、音
声混合器53と、音声電力増幅器54とがその順に接続
された構成とされている。IF群遅延補償器1は、その
入力部11(図2参照)が映像IF直線性補償器42に
接続され、その出力部16が映像混合器43に接続さ
れ、その入力部21が音声IF直線性補償器52に接続
され、その出力部26が音声混合器53に接続されてい
る。
【0033】図4(a)に示されるように、映像系で
は、映像IF周波数帯の信号がIF群遅延補償器1を通
るようになっている。音声系では、音声多重放送(IR
T方式またはNICAM方式)が行われる場合、音声I
F周波数帯の信号にIF群遅延補償器1が必要とされ
る。IF周波数帯とは、中間周波数帯を意味し、通常、
10MHzから50MHzとして指定されている。IF
周波数帯は、世界各国で方式により異なっている。
【0034】上記中間周波数変調方式では、残留側波帯
特性を得るためのVSBフィルタが中間周波数帯に挿入
されることができ、フィルタの小型化が図れる。VSB
フィルタとして包絡線遅延時間特性が非常に優れたSA
Wフィルタが用いられ、包絡線遅延時間の補償が必要と
されない。テレビ伝送に必要な残留側波帯特性を得るた
め、中間周波数帯にVSBフィルタが挿入される。VS
Bフィルタは、振幅周波数特性に急峻な減衰特性を有す
るため、一般のフィルタでは包絡線遅延時間特性が劣化
し、これが波形伝送歪みとして画質に影響を与える。し
たがって、VSBフィルタとして、振幅特性と位相特性
とがほとんど独立に任意に設計可能なSAWフィルタ
(表面弾力性波残留側波帯フィルタ)が使用される。S
AWフィルタは、圧電体基板上に表面波の励振および受
信用の一対のくし形電極が設けられた4端子構造を有し
ている。SAWフィルタでは、電極隙間で励起される表
面波出力に一致する周波数で最大の出力が得られ、不一
致のときに出力が小さくなる。この性質を利用し、さら
に電極形状に変化をもたせ所望の通過特性を得る。
【0035】図5(a)は、デジタルテレビ送信機にI
F群遅延補償器1が適用された図であり、図5(b)は
従来一般のデジタルテレビ送信機である。図5(b)に
示されるように、デジタルテレビは、デジタル変調器1
21と、RF(高周波帯)直線性補償器122と、混合
器123と、電力増幅器124とがその順に接続された
構成とされている。図5(a)に示されるように、デジ
タルテレビは、デジタル変調器61と、RF直線性補償
器62と、混合器63と、電力増幅器64とがその順に
接続された構成とされている。IF群遅延補償器1は、
その入力部がデジタル変調器61に接続され、その出力
部がRF直線性補償器62に接続されている。デジタル
送信機においても、アナログ送信機と同様に、帯域通過
型フィルタ72やチャンネル合成器が使用されるため、
群遅延補償が必要とされる。
【0036】本実施形態によれば、帯域通過型フィルタ
やチャンネル合成器で発生する群遅延時間歪みが、設定
された群遅延特性を有するIF群遅延補償器にて補償さ
れることにより、伝送系で発生する歪みの問題が解決さ
れる。
【0037】
【発明の効果】本発明のIF群遅延補償装置によれば、
遅延時間歪みをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のIF群遅延補償装置の一実施
形態の適用例を示すブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態のIF群遅延補償装置を示
す回路ブロック図である。
【図3】図3は、本実施形態のIF群遅延補償装置の群
遅延補償特性を示すグラフ図である。
【図4】図4は、アナログテレビ送信機系統例を示し、
(a)は本発明のテレビ送信装置の機能ブロック図であ
り、(b)は従来のテレビ送信装置である。
【図5】図5は、デジタルテレビ送信機系統例を示し、
(a)は本発明のテレビ送信装置の機能ブロック図であ
り、(b)は従来のテレビ送信装置である。
【図6】図6(a)は地上デジタルテレビ放送前の状態
を示し、図6(b)は地上デジタルテレビ放送前の状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 IF群遅延補償器 14 SAWフィルタ 15 第2の増幅器 41 映像IF変調器 42 映像直線性補償器 43 映像混合器 44 映像電力増幅器 51 音声IF変調器 52 音声直線性補償器 53 音声混合器 54 音声電力増幅器 61 デジタル変調器 62 RF直線性補償器 63 混合器 64 電力増幅器 71 テレビ送信機 72 帯域通過型フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/38 - 5/46 H03H 9/44

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その出力側に帯域通過型フィルタおよび
    チャンネル合成器のいずれかが接続されたテレビ送信機
    に設けられIF群遅延補償装置であって、 前記IF群遅延補償装置は、前記テレビ送信機における映像の中間周波数帯信号であ
    る映像信号の群遅延歪みを補償する第1群遅延補償回路
    と、 前記テレビ送信機における音声の中間周波数帯信号であ
    る音声信号の群遅延歪みを補償する第2群遅延補償回路
    とを備え、 前記第1群遅延補償回路と前記第2群遅延補償回路は、
    前記テレビ送信機に接続される前記帯域通過型フィルタ
    およびチャンネル合成器のいずれかの群遅延特性と逆特
    性の群遅延特性を有しているIF群遅延補償装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のIF群遅延補償装置にお
    いて、前記第1群遅延補償回路は、 前記テレビ送信機からの前記映像信号の信号レベルを調
    整する第1減衰器と、 前記第1減衰器から出力された映像信号の信号レベルを
    増幅する第1増幅器と、 前記逆特性の群遅延特性を有し、前記第1増幅器から出
    力された映像信号の信号レベルを減衰する第1SAW
    (Surface Acoustic Wave:表面
    弾性波)フィルタと、 前記第1SAWフィルタから出力された映像信号の信号
    レベルを増幅して前記テレビ送信機に出力する第2増幅
    器とを備え、 前記第2群遅延補償回路は、 前記テレビ送信機からの前記音声信号の信号レベルを調
    整する第2減衰器と、 前記第2減衰器から出力された音声信号の信号レベルを
    増幅する第3増幅器と、 前記逆特性の群遅延特性を有し、前記第3増幅器から出
    力された音声信号の信号レベルを減衰する第2SAWフ
    ィルタと、 前記第2SAWフィルタから出力された音声信号の信号
    レベルを増幅して前記 テレビ送信機に出力する第4増幅
    器とを備えた IF群遅延補償装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のIF群遅延補償装置にお
    いて、前記第2増幅器は、前記第1SAWフィルタから出力さ
    れた映像信号の信号レベルを前記映像信号の信号レベル
    にまで増幅し、 前記第4増幅器は、前記第2SAWフィルタから出力さ
    れた音声信号の信号レベルを前記音声信号の信号レベル
    にまで増幅する IF群遅延補償装置。
  4. 【請求項4】 テレビ送信機と、 前記テレビ送信機の出力側に接続された帯域通過型フィ
    ルタと、 前記テレビ送信機における中間周波数帯信号の群遅延歪
    みを補償するIF群遅延補償装置とを備えたテレビ送信
    装置であって、 前記IF群遅延補償装置は、前記帯域通過型フィルタの
    群遅延特性と逆特性の群遅延特性を有しているテレビ送
    信装置。
  5. 【請求項5】 テレビ送信機と、 前記テレビ送信機の出力側に接続されたチャンネル合成
    器と、 前記テレビ送信機における中間周波数帯信号の群遅延歪
    みを補償するIF群遅延補償装置とを備えたテレビ送信
    装置であって、前記テレビ送信機は、デジタルテレビ送信機であって、
    デジタル変調器と、RF直線性補償器と、前記RF直線
    性補償器から出力された信号を入力する混合器と、前記
    混合器から出力された信号を入力する電力増幅器とを備
    え、 前記IF群遅延補償装置は、前記チャンネル合成器の群
    遅延特性と逆特性の群遅延特性を有し、前記デジタル変
    調器から出力された信号を入力して前記RF直線性補償
    器に出力するテレビ送信装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載のテレビ送信装
    置において、 前記IF群遅延補償装置は、前記逆特性の群遅延特性を
    有するSAW(Surface Acoustic W
    ave:表面弾性波)フィルタを有しているテレビ送信
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のテレビ送信装置におい
    て、 前記IF群遅延補償装置は、前記SAWフィルタから出
    力された出力信号の信号レベルを、前記SAWフィルタ
    に入力されたときの入力信号レベルにまで増幅する増幅
    器を有しているテレビ送信装置。
  8. 【請求項8】 請求項4から7のいずれか1項に記載の
    テレビ送信装置において、 前記テレビ送信機は、アナログテレビ送信機であって、
    映像送信機および音声送信機を備え、 前記映像送信機は、映像IF変調器と、前記映像IF変
    調器から出力された信号を入力する映像IF直線性補償
    器と、映像混合器と、前記映像混合器から出力された信
    号を入力する映像電力増幅器とを備え、 前記音声送信機は、音声IF変調器と、前記音声IF変
    調器から出力された信号を入力する音声IF直線性補償
    器と、音声混合器と、前記音声混合器から出力された信
    号を入力する音声電力増幅器とを備え、 前記IF群遅延補償装置は、前記映像IF直線性補償器
    から出力された信号を入力して前記映像混合器に出力
    し、前記音声IF直線性補償器から出力された信号を入
    力して前記音声混合器に出力するテレビ送信装置。
  9. 【請求項9】 請求項4、6、7のいずれか1項記載
    のテレビ送信装置において、 前記テレビ送信機は、デジタルテレビ送信機であって、
    デジタル変調器と、RF直線性補償器と、前記RF直線
    性補償器から出力された信号を入力する混合器と、前記
    混合器から出力された信号を入力する電力増幅器とを備
    え、 前記IF群遅延補償装置は、前記デジタル変調器から出
    力された信号を入力して前記RF直線性補償器に出力す
    るテレビ送信装置。
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